JP6112410B2 - 退避機構、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
LEDヘッドを感光体から離間させる方法としては、画像形成装置のフロントカバー等の開閉動作に連動させて、LEDヘッドを潜像形成位置から退避位置に退避させたり、退避位置から潜像形成位置に復帰させる方法が既に知られている。
このような退避機構を備え、感光体や現像装置等のLEDヘッドの近傍に配設される消耗部品を装置本体から取り外す際に、これらの部材からLEDヘッドを離間させておくことで、飛散するトナーによりLEDヘッドが汚されることを防止できるというものである。
図12に示すように、LEDヘッド231は、ホルダ233に保持されている。ホルダ233には、ガイドロッド236が設けられており、ガイドロッド236は、画像形成装置の本体フレーム240を貫通している。ガイドロッド236の端部には、バネ受け部242が設けられており、バネ受け部242とフレーム240との間に圧縮スプリング243が設けられている。
一対の押し込みレバー245は、画像形成装置の本体のフレーム240の上面から立設する一対のブラケット247に回転自在に支持されたシャフト246に対して、所定の間隔を介して固定されている。動作レバー248は、このシャフト246長手方向中央部に固定されて、この動作レバー248には、ワイヤ249の一端が接続されている。ワイヤ249の他端は、フレーム240のフロント側(図13の下側)の位置に、揺動自在に取り付けられた動作アーム251の一端に固定されている。また、動作アーム251の一端側は、コイルバネ249Bにより図中D方向に付勢されている。
フロントカバー260が閉じられている時は、押し当てリブ262が、動作アーム251の他端を図中矢印A方向に押し込んで、押し込みレバー245がバネ受け部242を圧縮スプリング243の付勢力に抗して、ホルダ233を感光体211側に押し込んでいる。これにより、LEDヘッド231が感光体211に所定の距離で対向し、感光体211上に潜像が形成できる潜像形成位置に配置される。
図1は、本実施形態に係るプリンタ1の概略構成図である。
本プリンタ1は、装置本体に対して着脱可能に構成されたプロセスカートリッジ50、潜像形成手段としての露光装置60、転写ローラ70、給紙カセット10、定着装置80などを備えている。
書込ヘッド64は、焦点距離が短いため、露光装置60を感光体3に近接配置する必要がある。このように、露光装置60を感光体3に近接配置するため、プロセスカートリッジ50を装置本体に対して着脱するとき邪魔となる。そのため、本実施形態のプリンタ1では、開閉カバー91の開閉動作に連動して、感光体3に近接した潜像形成位置と、感光体3から離間した退避位置との間を、潜像形成手段である露光装置60を移動させる退避機構を備えることとした。
開閉カバーの開閉動作に連動して潜像形成手段を移動させる退避機構としては、例えば、図12及び図13を用いて説明した退避機構250が知られている。
また、動作アーム251の回動を規制し、LEDヘッド231を潜像形成位置に位置させる規制手段である押し当てリブ262が、装置本体に対して開閉されるフロントカバー260に設けられている。
これらのため退避機構250では、LEDヘッド231を潜像形成位置から退避位置に移動させる動作を開始する前でも、外乱等の影響を受けてLEDヘッド231を精度よく潜像形成位置に位置させることができない場合がある。
そこで、退避機構250では、押し当てリブ262を装置本体に対し移動可能な部材であるフロントカバー260に設けている。
以下に説明する退避機構100の実施例と参考例では、開閉カバー91の開閉動作に連動して、露光装置60を潜像形成位置と退避位置との間で移動させる、装置本体に回動自在に支持される回動部材である第1リンク101の支持方法等に係る点のみが異なる。
そこで、本実施形態の参考例から説明する。なお、以下の参考例及び実施例においては、同様な機能を果す機構や同一な部材については同一の符号を付すとともに、同様な構成や動作、及び作用・効果については、適宜、省略して説明する。
まず、本実施形態の退避機構100の参考例から、図を用いて説明する。
図2は、露光装置60周辺の概略構成図、図3は、退避機構100と、露光装置60と、感光体3とを示す斜視図であり、露光装置60が感光体3に潜像を形成する潜像形成位置に位置しているときの状態を示している。図4は、本参考例に係る、第1リンク101を規制位置に位置させて、露光装置60を潜像形成位置に位置させたときの退避機構100の説明図である。図5は、本参考例に係る、第1リンク101を分極位置に位置させたときの退避機構100の説明図であり、露光装置60を潜像形成位置から退避位置に移動させる方向に回動させた場合の説明図である。
なお、本参考例の各図、及び後述する実施例の各図では、感光体3の回転軸に略垂直な2枚の装置本体内に設けたガイド手段等を設ける側板(以下、本体側板という)は、各図が見ずらくなるため、図示を省略している。また、2枚の本体側板に設けられるガイド手段や各軸を支持する孔等は、各図が見ずらくなるため、その輪郭線だけを記載している。
一方、本参考例のように、退避機構連結部材107により一端側の退避機構100と他端側の退避機構100とを連結することで、一端側の退避機構100と他端側の退避機構100とを一体的に動作させることができる。これにより、露光装置60の捩れを抑制することができ、露光装置60をスムーズに移動させることができる。
図4に示すように、退避機構100は、装置本体に回動自在に支持された回動部材である第1リンク101と、上記した第2リンク102と、第1リンク101と第2リンク102とを連結する連結手段としての連結機構103とを備えている。また、連結機構103に有した第2の中間リンク部材である第2連結部材103bを、露光装置60が感光体3より離間する方向に付勢する付勢手段として、引っ張りばねである引っ張りスプリング104も備えている。
なお、図4紙面に対して前後に対向するように設けられている不図示の2枚の本体側板には、上記したように複数のガイド手段や各軸を支持する孔等が、それぞれ対向するように設けられている。
第1連結部材103aは、第1リンク101に設けられた第1回転軸101bに回転自在に支持され、その中心が第1回転支点となる第1連結孔が一端側近傍に設けられている。一方、他端側近傍に連結軸103cに回動自在に支持され、その中心が第2回転支点となる第2連結孔が設けられている。
ここで、第1連結部材103aの第1連結孔の中心と、第1リンク101の第1回転軸101bの軸心とは同軸となっている。また、第1回転軸101bの第1連結孔側の端部には、露光装置60を退避位置から潜像形成位置に移動させるとき、開閉カバー91に設けられたフック部材92の第2当接面92bが当接する第2当接部である当接部112が形成されている。
ここで、第2連結部材103bの第3連結孔と、第1連結部材103aの第2連結孔とは同一の連結軸103cに回転自在に支持されており、第2連結部材103bの第3回転支点と第1連結部材103aの第2回転支点は同軸となっている。
また、上記したように連結軸103cは、第1連結部材103aの第2回転支点となる第2連結孔の中心、及び第2連結部材103bの第3回転支点となる第3連結孔の中心と同軸になる。
詳しくは後述するが、露光装置60を潜像形成位置から退避位置に移動させる場合には、図4の状態から図5の状態、図5の様態から図6の状態へと第2リンク102を回動させる。また、図5の図中矢印で示した回動方向は逆方向となるが、露光装置60を退避位置から潜像形成位置に移動させる場合には、図7の様態から図5の状態へ、図5の状態から図4の状態へと第2リンク102を回動させる。
また、付勢手段である引っ張りスプリング104は、第1リンク101にも設けることはできるが、本参考例では、連結機構103(第2連結部材103b)に設けることによって退避機構100の構成を小さく(装置本体を小さく)する構成となっている。これは、連結機構103の第1連結部材103a、第2連結部材103b、及び連結軸103cの動作のために空けたスペースに引っ張りスプリング104を配置することができ、装置本体の小型化を図ることができるためである。
露光装置60のホルダ65に設けられた支持突起62がこの支持孔102cを貫通することにより、露光装置60が退避機構100に支持される。また、上記したように露光装置60のホルダ65に設けられた支持突起62及び案内突起63は、露光案内孔105bを貫通するように設けられ、露光案内孔105bの軌跡に沿って案内されることとなる。
上記のように、第2回動部材である第2リンク102は、露光装置60を回転自在に支持することによって、露光装置60を省スペースで、且つこじることなく感光体3に対し離間/近接させることができる構成となっている。
また、第1リンク101は、図4図中下方の辺に突き当て面を有しており、露光装置60が潜像形成位置に位置しているとき装置本体に設けられた規制部材である突き当て部106に突き当たることによって第1リンク101の回動が規制される。このように規制することで、露光装置60を、感光体3から所定の距離だけ離間した位置に案内することができる。
具体的には、図4を用いて説明すると、装置本体の前面側である図中左側の下部近傍の位置には、開閉カバー91の回動支点であるカバー回動軸91aを回転自在に支持するカバー軸孔が設けられている。このカバー軸孔の右側上方には、開閉カバー91の開閉動作に連動して回動する第1リンク101の回動支点である第1回動軸101aを回転自在に支持する第1回動軸孔が設けられている。この第1回動軸孔の右側上方には連結機構103の連結軸103cを案内する第1ガイド手段である連結案内孔105aが、閉じた状態の開閉カバー91の外部側面に略垂直な方向に伸びる長孔状に形成されている。
また、この本体側板には、図4に示すように、露光装置60が潜像形成位置に位置したときの、第1リンク101の回動位置を規制して維持する規制部材である突き当て部106が、不図示のステーを介して固定されている。なお、感光体3の回転軸を軸受を介して支持する不図示の感光体軸孔等も設けられている。
一方、露光装置60を潜像形成位置に規制する潜像形成位置規制手段としては突き当て部106が機能し、被潜像形成位置規制手段としては第1リンク101が機能する。このため、連結案内孔105aの第2リンク102側に近い側の他端部は、露光装置60が潜像形成位置に位置したときでも、連結軸103cが衝突しないように、余裕を持って設けられている。また、屈曲形状に形成された露光案内孔105bの両端部も、露光装置60が潜像形成位置又は退避位置に位置したときでも、露光装置60のホルダ65に設けられた支持突起62又は案内突起63が衝突しないように、余裕を持って設けられている。
また、上記した退避機構100に係る主な孔は、連結案内孔105aと露光案内孔105bとを除くと、いずれも支持する軸との間隙は、支持する軸を回転自在に支持できる分しか設けておらず、ガタツキを抑制できるように構成している。
この引っ張りスプリング104の付勢力により、連結軸103cは本体側板に設けられた所定の方向である閉じた状態の開閉カバー91の外部側面に略垂直な方向に伸びる長孔状の連結案内孔105aに案内され、第1リンク101側へ移動するような力を受ける。そして、引っ張りスプリング104の付勢力により連結軸103cが受ける力が各リンク部材等に作用する。
図4に示すように、露光装置60が潜像形成位置にあるとき、第1リンク101の回動支点である第1回動軸101aと、連結機構103の連結軸103c及び第1連結部材103aとの関係は次のようになっている。
第1リンク101の第1回動軸101aの軸心と、連結軸103cの軸心とを通る直線:L0よりも、第1リンク101の第1回転軸101bの軸心が図中下側にある。すなわち、回動部材である第1リンク101の回動中心と、中間リンク部材である第1連結部材103aの第2回転支点とを通る直線:L0よりも、第1連結部材103aの第1回転支点が図中下側にある。
このように、第1リンク101が、連結機構103を介して付勢手段である引っ張りスプリング104の付勢力により、図中時計回り方向に回動させる力が作用し、突き当て部106に突き当たることで、露光装置60を潜像形成位置に位置させている。
第1リンク101の第1回動軸101aの軸心と、連結軸103cの軸心とを通る直線:L2よりも、第1リンク101の第1回転軸101bの軸心が図中上側にある。すなわち、回動部材である第1リンク101の回動中心と、中間リンク部材である第1連結部材103aの第2回転支点とを通る直線:L2よりも、第1連結部材103aの第1回転支点が図中上側にある。
このように連結案内孔105aの第1リンク101側端部で、連結軸103cの移動が規制されることで、露光装置60を退避位置に位置させている。
このように第1回転軸101bの軸心が位置するような第1リンク101の回動位置では、連結軸103cが受ける力が第1リンク101の第1回動軸101aの中心に向け作用する。したがって、第1リンク101を回動させようとする力はいずれの方向にも作用しない。
そして、この図5に示した第1リンク101の回動位置は、引っ張りスプリング104の付勢力が作用して第1リンク101を回動させる方向が、切り替わる回動位置である分極位置となっている。
図4に示すように第1回動軸101aと連結軸103cの中心を通る直線:L0よりも、第1回転軸101bの中心が図中下方にある場合、第1リンク101を図中時計回りの方向である第2の回動方向に回動させる力が作用する。また、図5に示すように第1回動軸101aと連結軸103cの中心を通る直線:L1上に第1回転軸101bの中心がある場合、第1リンク101を回動させる力はいずれの方向にも作用しない。そして、図6に示すように第1回動軸101aと連結軸103cの中心を通る直線:L2よりも、第1回転軸101bの中心が図中上方にある場合、第1リンク101を図中反時計回りの方向である第1の回動方向に回動させる力が作用する。
この分極位置に第1リンク101が位置したとき、第1リンク101の第1回動軸101aと連結軸103cの軸心を通る直線:L1上に第1リンク101の第1回転軸101bが位置することとなる。すなわち、分極位置に第1リンク101が位置すると、第1リンク101の回動支点となる第1回動軸101aと、第1連結部材103aの第1回転支点及び第2回転支点とそれぞれ同軸な、第1回転軸101b及び連結軸103cの軸心(中心)が一直線上になる。
図4に示すように、開閉カバー91が閉じられ、露光装置60が潜像形成位置にあるとき、第1リンク101は、図中下方の辺に有した突き当て面が突き当て部106に突き当たった回動位置である規制位置に位置している。また、この規制位置は、上記した分極位置よりも図4図中、第2の回動方向に回動した位置であり、引っ張りスプリング104の付勢力により露光装置60を退避位置から潜像形成位置へ移動させる方向に第1リンク101を回動させる力が作用している。そして、第1リンク101は、上記のような力が作用した状態で、その回動位置が規制位置に維持されるとともに、露光装置60も潜像形成位置に維持(規制)される。
また、規制位置と分極位置との間で第1リンク101が回動する間は、露光装置60を潜像形成位置から退避位置に移動させる力が働かない。このため、規制位置と分極位置との間で第1リンク101が回動する間は、露光装置60が潜像形成位置から退避位置に移動することを抑制でき、露光装置60を潜像形成位置に確実に位置決めすることができる。
したがって、本参考例の退避機構100では、開閉カバー91が閉じられており、露光装置60が潜像形成位置にあるとき、退避機構100側から開閉カバー91側に負荷を与えず、また、退避機構100側が開閉カバー91側から負荷を受けないように構成できる。
したがって、作用部材が回動部材に当接する、先の図12、13に示した従来の退避機構250に比べて、露光装置60の感光体に対する位置を精度よく出すことができる。また、開閉カバー91が外部衝撃を受けるなどして振動しても、退避機構100に伝達される振動を低減し、露光装置60が振動するのを抑制することができる。
よって、本参考例の退避機構100では、開閉カバー91が閉状態のとき、高温環境下での開閉カバー91の変形の影響や、開閉カバー91からの外乱(外部衝撃)を受けないようにでき、潜像形成手段である露光装置60を確実に位置決めすることができる。
よって、露光装置60を精度よく潜像形成位置に位置させることができる退避機構100を提供できる。
その後、第1リンク101の回動位置が、図5に示した分極位置を越えると、引っ張りスプリング104の付勢力により第1リンク101を回動させる力が作用する方向が、第2の回動方向から第1の回動方向に切り替わりる。そして、引っ張りスプリング104の付勢力により第1リンク101を、露光装置60が潜像形成位置から退避位置に移動する第1の回動方向に回動させる力が作用し始める。
一方、開閉カバー91は、掛かりしろがなくなった後も、作業者の開動作、慣性力、又は自重で回動し続け、プロセスカートリッジ50の交換作業を邪魔しない回動位置である全開位置まで回動して開き、不図示のカバー開位置規制手段で、その回動が規制される。
なお、図6に破線で示すとともに、60’の符号を付したものは、潜像形成位置にあるときの第2リンク102及び露光装置60の外郭線である。
本参考例のプリンタ1では、作業者がプロセスカートリッジ50を装置本体から取り外す時の引き出し方向が、図6図中矢印Xで示した方向である。
そして、本参考例の退避機構100では、図6に示すように案内突起63が、露光案内孔105bの屈曲形状の短辺部側の部分にくると、露光装置60が、プロセスカートリッジ50の引き出し方向と略平行となるように構成している。すまわち、退避位置に露光装置60が位置するとき、露光装置60を、開閉カバー91により開閉されるプリンタ1の装置本体の開口部から引き出されるプロセスカートリッジ50の引き出し方向と略平行に保持するように構成している。
このように構成することで、露光装置60を潜像形成位置から退避位置へ移動させるためのスペースを狭めることができ、プリンタ1の小型化を図ることができる。
本参考例の退避機構100では、露光装置60を退避位置から潜像形成位置に移動させるときの第1リンク101の回動も、作業者が行う開閉カバー91の閉動作に次のようにして連動させている。
図6に示すように開閉カバー91が開いて、露光装置60が退避位置に位置した状態から、作業者は、開閉カバー91を閉じる方向(図6中時計回り方向)に回動させる。すると、図7に示すように、開閉カバー91に設けたフック部材92の第2当接面92bが、第1リンク101の第1回転軸101bに回転自在に支持された第1連結部材103aに形成された第2当接部である当接部112に当接する。
一方、開閉カバー91は、掛かりしろがなくなった後も、作業者の閉動作、慣性力、又は自重で回動し続け、図4に示す回動位置である全閉位置まで回動して閉じ、不図示のカバー閉位置規制手段で、その回動が規制される。
また、感光体3等を有したプロセスカートリッジ50の着脱時に、開閉カバー91の開閉動作に連動して露光装置60が、退避位置と潜像形成位置との間を移動するので、別途、退避機構100を操作する必要がない。
また、開閉カバー91が開かれ、露光装置60が退避位置にあるとき、引っ張りスプリング104の付勢力により、第1リンク101に、露光装置60を潜像形成位置から退避位置に移動させる第1の回動方向の力が作用している。このため、プロセスカートリッジ50の交換時にプリンタ1本体に衝撃や振動が生じたり、作業者が第1リンク101に触れたりして第1リンク101を第2の回動方向に回動させる力が加わっても、露光装置60が退避位置から潜像形成位置に移動することはない。
次に、本実施形態のプリンタ1に備える退避機構100の実施例について、図を用いて説明する。
図8は、本実施例に係る、第1リンク101を規制位置に位置させて、露光装置60を潜像形成位置に位置させたときの退避機構100の説明図、図9は本実施例に係る、第1リンク101を分極位置に位置させたときの退避機構100の説明図である。図10は本実施例に係る、第1リンク101を規制位置側から分極位置を越えて回動させ、露光装置60を退避位置に位置させたときの退避機構100の説明図である。図11は、本実施例に係る、第1リンク101を露光装置60が退避位置から潜像形成位置へ移動する方向に回動させるときの退避機構100の説明図である。
なお、本実施例の退避機構100は、上記した参考例の退避機構の効果と同様な効果を奏することができる。
以下の説明では、本実施例の退避機構100と上記した参考例の退避機構の違いを明確にするため、まず、上記した参考例の退避機構の問題点について説明する。
しかし、さらに検討を重ねたところ、参考例の退避機構100の構成では、開閉カバー91を開閉する作業者の開閉動作に関わる、次のような不具合が発生する場合があることが分かった。
そして、必要以上に大きな力を開閉カバー91に加えることで、退避位置を規制する連結案内孔105aと連結軸103cとが衝突する際の衝撃力も増大し、この増大した衝撃力が繰り返し加わることで、退避機構100の耐久性が低下するおそれがある。また、増大した衝撃力が繰り返し加わることで、露光装置60が破損するおそれもある。
以下に、本参考例の退避機構100で上記不具合が発生する主な理由に関して説明する。ここで、以下の説明では、本参考例の図4に示した規制位置に第1リンク101を位置させた状態から、図5に示した分極位置まで第1リンク101を回動させて露光装置60を潜像形成位置から退避位置に向け移動させる間の動作を初期動作と呼称する。また、この初期動作時に引っ張りスプリング104の付勢力により第1リンク101に作用する力である、第1リンク101を規制位置から露光装置60を退避位置に位置させる回動位置まで回動するのを阻止する阻止方向の力を退避動作時負荷と呼称する。
退避動作時負荷:Mの大きさは、第1回動軸101aの軸心と第1回転軸101bの軸心に作用する軸力:F1の作用線とを結んだ垂線の距離であるモーメントアール:rと、第1回転軸101bの軸心に作用する軸力:F1の積となる。
このため、軸力:F1が一定な場合には、第1リンク101の規制位置から分極位置への回動にともないモーメントアール:rが減少するため、退避動作時負荷:Mも減少(減衰)する。
このため、第1リンク101が図4に示す規制位置から、図5に示す分極位置まで回動する初期動作時、連結軸103cは、連結案内孔105aに案内されて、第1リンク101の回動に応じて、図5図中右側(感光体3側)に移動する。
この連結軸103cの移動により、第2連結部材103bは、連結案内孔105aに案内される連結軸103cと、第2回動軸102aを中心に図4図中時計回りに回動する第2リンク102の第2回転軸102bとに回転自在に支持された状態で移動する。具体的には、第2連結部材103bの一端側の連結軸103cの軸心と同軸な第3回転支点が図中、感光体3側へ移動し、他端側の第2回転軸102bと同軸な第4回転支点が第2回動軸102aを中心に斜め下方に回動するように位置が変位する。
このため、初期動作時の退避動作時負荷:Mは、第1リンク101が規制位置から分極位置へ回動する初期動作時に、規制位置での退避動作時負荷:M0の大きさから、一旦、大きくなった後、分極位置での退避動作時負荷が無くなる状態まで減衰する。
作業者が、開閉カバー91を開く開動作を開始し、フック部材92の第1当接面92aが、離間した第1リンク101のボス部101cに当接するまでは、退避動作時負荷は作用しない。そして、開動作が進行し、第1当接面92aとボス部101cとが当接すると、所定の退避動作時負荷が作用し始め、第1リンク101を図5に示す分極位置まで回動させる途中で退避動作時負荷が大きくなり、その後、退避動作時負荷が無くなる状態まで減衰する。
すなわち、作業者が、露光装置60を潜像形成位置から退避位置に移動させる初期動作時に作用し始めた退避動作時負荷が途中で大きくなる。
通常、作業者は、開閉カバー91を開く(回動させる)開動作を開始した後に、所定の退避動作時負荷が加わり、この退避動作時負荷に抗する力を開閉カバー91に加えることで、開閉カバー91を開くことは予想している。このため、作業者は、開閉カバー91を開くために、自然に開閉カバー91に加える力を作用し始めた所定の退避動作時負荷に応じて開閉カバー91を開けるのに必要な大きさまで大きくする。
このため、閉じ位置から開閉カバー91を開く初期動作を行なうときに、作業者が開閉カバー91を開くために加える力が大きくなりすぎてしまう場合がある。すなわち、潜像形成位置から退避位置に露光装置60を移動させる初期動作を行なうときに、作業者が第1リンク101を回動させるために加える力が大きくなりすぎてしまう場合がある。
このように衝撃力が増大すると、連結案内孔105a、連結軸103c、及び退避機構100に備えた各リンク部材の連結部等が劣化して耐久性が低下し、露光装置60を長期に亘り精度よく潜像形成位置に位置させることができるなくなる。また、増大した衝撃力が長期に亘って繰り返し加わることで、露光装置60が破損するおそれも高まる。
以下に、本実施例の退避機構100の構成や動作、及び作用・効果の、上記した参考例と異なる点について説明する。
具体的には、上記した参考例では、図4に示すように、第1リンク101の回動支点である第1回動軸101aを本体側板に設けた第1回動軸孔で回転自在に支持していた。そして、第1回動軸孔と第1回動軸101aとの間隙は、第1回動軸101aを回転自在に支持できる分しか設けておらず、ガタツキを抑制できるように構成していた。
一方、本実施例の退避機構100では、図8に示すように、第1リンク101の第1回動軸101aを支持する孔を、第1回動軸101aを回転自在に、且つ、所定の方向に移動可能に支持する長孔部である回動軸案内孔105cを本体側板に設けた。また、第1リンク101の第1回転軸101bの突出量を長くするとともに、この第1回転軸101bに第1回動軸101a側から接触して案内する板状の第2ガイド手段である回転軸ガイド105dを、本体側板に固定されている突き当て部106に固定した。
第1リンク101が図8に示す規制位置と図9に示す分極位置との間で回動するとき、第1リンク101に第1連結部材103aを介して、引っ張りスプリング104の付勢力を伝達する連結軸103cの軸心の移動量を参考例よりも小さくなるように案内する。
一方、図8に示す規制位置に第1リンク101が位置しているとき、第1回転軸101bは、上記した板状の回転軸ガイド105dにより、その外周面が案内されて、外周面下部が突き当て部106に当接する。そして、第1リンク101の第1回動軸101aは移動して、回動軸案内孔105cの図中右側の第2位置近傍に位置することとなる。
ここで、板状の回転軸ガイド105dの傾斜は、第1回転軸101bの軸心の軌道が、図9に示した連結軸103cの軸心の位置を中心とした軌道よりも、第1回転軸101bが規制位置に近づくにつれ遠ざかるように構成した。
また、板状の回転軸ガイド105dの傾斜を、第1回転軸101bの軸心の軌道が、図9に示した連結軸103cの軸心の位置を中心とした軌道よりも、第1回転軸101bが規制位置に近づくにつれ遠ざかるように構成した。
したがって、第1リンク101が規制位置から分極位置に回動する間に、引っ張りスプリング104の付勢力により第1リンク101に作用する規制位置から分極位置に向けた回動を阻止する阻止方向の力である退避動作時負荷を減衰させることができる。
したがって、連結案内孔105a、連結軸103c、及び退避機構100に備えた各リンク部材の連結部等の劣化を低減して耐久性を高め、露光装置60を長期に亘り精度よく潜像形成位置に位置させることができる退避機構100を提供できる。また、増大した衝撃力が長期に亘って繰り返し加わることで、露光装置60が破損することも抑制できる。
また、上記した参考例と同様に、本実施例の構成でも、規制位置と分極位置との間で第1リンク101が回動する間は、露光装置60を潜像形成位置から退避位置に移動させる力が働かない。このため、規制位置と分極位置との間で第1リンク101が回動する間は、露光装置60が潜像形成位置から退避位置に移動することを抑制でき、露光装置60を潜像形成位置に確実に位置決めすることができる。
このように退避機構100を構成することで、次のように退避機構100を構成できる。簡易な構成で、引っ張りスプリング104の付勢力により第1リンク101を回動させる力が作用する方向が切り替わる分極位置を設定できるとともに、規制位置から分極位置に回動するとき、第1リンク101に作用する阻止方向の力が減衰するようにできる。よって、露光装置60を長期に亘り精度よく潜像形成位置に位置させることができる退避機構100を簡易な構成にできる。
但し、第1リンク101の第1回動軸101aは、図9に示す分極位置から図10に示す露光装置60を退避位置に位置させた第1リンク101の回動位置まで、上記した回動軸案内孔105cの図中左側の第1位置で支持される。また、第1リンク101の第1回転軸101bは、図9に示す分極位置から図10に示す露光装置60を退避位置に位置させた第1リンク101の回動位置まで、上記した回転軸ガイド105dから離間した状態を保つ。
但し、第1リンク101の第1回動軸101aは、図11に示す露光装置60を退避位置に位置させた第1リンク101の回動位置から、図9に示す分極位置まで、上記した回動軸案内孔105cの図中左側の第1位置で支持される。また、第1リンク101の第1回転軸101bは、図11に示す露光装置60を退避位置に位置させた第1リンク101の回動位置から、図9に示す分極位置に位置する直前まで、上記した回転軸ガイド105dから離間した状態を保つ。
但し、第1リンク101の第1回動軸101aと回動軸案内孔105c、及び第1回転軸101bと回転軸ガイド105dとの関係は、図8及び図9を用いて説明したものと同様である。そして、分極位置から規制位置に回動する間に、第1リンク101を第2の回動方向に回動させる力が次第に強まるように、第1回動軸101aを移動可能に支持する回動軸案内孔105cと、第1回転軸101bを案内する回転軸ガイド105dとを設けた。
(態様A)
感光体3などの潜像担持体表面に潜像を形成する露光装置60などの潜像形成手段を前記潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成位置と前記潜像担持体から離間した退避位置との間で移動させる退避機構100などの退避機構において、プリンタ1などの画像形成装置本体に回動自在に支持され、回動することで前記潜像形成手段を前記潜像形成位置と退避位置との間で移動させる第1リンク101などの回動部材と、前記回動部材を付勢する引っ張りスプリング104などの付勢手段と、前記潜像形成手段が前記潜像形成位置にあるとき、前記付勢手段の付勢力による前記回動部材の回動を規制する突き当て部106などの規制手段とを備え、前記回動部材は、前記規制手段により回動が規制される回動位置である規制位置から、前記潜像形成手段を前記退避位置に位置させるときの回動位置まで回動する間に、前記付勢力により当該回動部材に作用する力の方向が、当該回動部材の回動を阻止する阻止方向から、該阻止方向と逆方向に切り替わる回動位置である第1回動軸101aと連結軸103cの軸心を通る直線:L1上に第1回転軸101bの軸心が位置する回動位置などの分極位置を有しており、前記回動部材が前記規制位置から前記分極位置に回動する間に、前記付勢力が増大するのを抑制する方向に、前記回動部材の第1回動軸101aなどの回動支点が移動することを特徴とするものである。
先の図12、13に示した従来の退避機構では、潜像形成手段が潜像形成位置にあるとき、付勢力により潜像形成手段を潜像形成位置から退避位置へ移動させる方向に回動部材を回動させる力が作用している。そして、この力で回動する回動部材の潜像形成手段を潜像形成位置から退避位置へ移動させる方向の回動を規制手段で規制している。このため、上記従来の退避機構では、規制手段の位置を固定すると、回動部材は潜像形成手段が潜像形成位置にあるときの規制位置を越えて回動できず、潜像形成手段を潜像形成位置から退避位置へ移動させることができなくなる。
そこで、上記従来の退避機構では、規制手段を装置本体に対し移動可能な部材である開閉カバー(フロントカバー)に設けている。
したがって、本態様の退避機構は、規制手段を装置本体に固定することで、装置本体に対して可動する部材に設ける上記従来の退避機構に比べて、外乱等により規制位置にばらつきが生じるのを抑制できる。
よって、潜像形成手段を精度よく潜像形成位置に位置させることができる退避機構を提供できる。
したがって、退避位置規制手段、被退避位置規制部材、及び退避機構に備えた各リンク部材の連結部等の劣化を低減して耐久性を高め、潜像形成手段を長期に亘り精度よく潜像形成位置に位置させることができる退避機構を提供できる。また、増大した衝撃力が長期に亘って繰り返し加わることで、潜像形成手段が破損することも抑制できる。
(態様A)において、前記付勢手段が引っ張りスプリング104などの引っ張りばねであり、第1リンク101などの前記回動部材が突き当て部106により回動が規制される第1リンク101の回動位置などの前記規制位置から第1回動軸101aと連結軸103cの中心を通る直線:L1上に第1回転軸101bの中心が位置する第1リンク101の回動位置などの前記分極位置に回動する間に、前記引っ張りばねが伸びるのを抑制する方向に、前記回動部材の第1回動軸101aなどの回動支点が移動することを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。引っ張りばねの付勢力により回動部材を回動させる力が作用する方向が切り替わる分極位置を設定できるとともに、規制位置から分極位置に回動するとき、回動部材に作用する阻止方向の力が減衰するようにできる。よって、潜像形成手段を長期に亘り精度よく潜像形成位置に位置させることができる退避機構を簡易な構成とすることが可能になる。
(態様A)又は(態様B)において、第1リンク101などの前記回動部材と回転自在に接続された一端側近傍の第1回転軸101bに回転自在に支持される第1連結孔などの第1回転支点と、前記回動部材の変位を露光装置60などの前記潜像形成手段側に伝達する他端側近傍の連結軸103cに回転自在に支持される第2連結孔などの第2回転支点とが設けられた第1連結部材103aなどの中間リンク部材を備え、前記第2回転支点を、感光体3などの前記潜像担持体の回転軸に略垂直な閉じた状態の開閉カバー91の外部側面に略垂直な方向などの所定の方向に案内する連結案内孔105aなどの第1ガイド手段を設け、前記回動部材が前記分極位置に位置している場合、前記回動部材の第1回動軸101aなどの回動支点、第1回転軸101bなどの前記第1回転支点、及び前記第2回転支点の中心が一直線上に配置され、前記回動部材が突き当て部106により回動が規制される第1リンク101の回動位置などの前記規制位置から前記分極位置に回動する間に、引っ張りスプリング104の付勢力などの前記付勢力が増大するのを抑制する方向に、前記回動支点を移動可能に支持する回動軸案内孔105cなどの長孔部と、前記第1回転支点を案内する回転軸ガイド105dなどの第2ガイド手段とが設けられていることを特徴とするものである。
(態様A)乃至(態様C)のいずれかにおいて、プリンタ1などの画像形成装置本体の開口部を開閉する開閉カバー91などの開閉カバーを有し、前記開閉カバーの開閉動作に連動して第1リンク101などの前記回動部材を回動させることを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。感光体3などの潜像担持体等の交換時に必ず開閉する必要がある開閉カバーの開閉動作に、露光装置60などの潜像形成手段を潜像形成位置と退避位置との間で移動させる退避機構100などの退避機構を連動させることで、作業者の操作を簡略化できる。
(態様D)において、第1リンク101などの前記回動部材と回転自在に接続された一端側近傍の第1回転軸101bに回転自在に支持される第1連結孔などの第1回転支点と、前記回動部材の変位を露光装置60などの前記潜像形成手段側に伝達する他端側近傍の連結軸103cに回転自在に支持される第2連結孔などの第2回転支点とが設けられた第1連結部材103aなどの中間リンク部材を備え、前記回動部材又は前記中間リンク部材に当接して、前記回動部材を回動させるフック部材92などの作用部材を開閉カバー91などの前記開閉カバーに備え、前記開閉カバーが閉状態のとき、前記回動部材又は中間リンク部材のいずれとも、前記作用部材を非接触状態としたことを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、開閉カバーが閉状態のとき、高温環境下での開閉カバーの変形の影響や、開閉カバーからの外乱(外部衝撃)を受けないようにでき、潜像形成手段を確実に位置決めすることができる。
(態様E)において、第1リンク101などの前記回動部材は、開閉カバー91などの前記開閉カバーを開くときにフック部材92などの前記作用部材が当接して、当該回動部材を、露光装置60などの前記潜像形成手段が前記潜像形成位置から退避位置へ移動する第1の回動方向に回動させるボス部101cなどの第1当接部と、前記開閉カバーを閉じるときに前記作用部材が当接して、当該回動部材を、前記潜像形成手段が退避位置から前記潜像形成位置へ移動する第2の回動方向に回動させる第1回転軸101bなどの第2当接部を有していることを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。退避機構に設けたの2つ当接部の内、一方の当接部に開閉カバーを開くときに当接する作用部材と、他方の当接部に閉じるときに当接する作用部材とを個別に設けた構成に比べて、シンプルな構成にできる。
(態様E)において、第1リンク101などの前記回動部材は、開閉カバー91などの前記開閉カバーを開くときにフック部材92などの前記作用部材が当接して、当該回動部材を、露光装置60などの前記潜像形成手段が前記潜像形成位置から退避位置へ移動する第1の回動方向に回動させるボス部101cなどの第1当接部を有し、第1連結部材103aなどの中間リンク部材は、前記開閉カバーを閉じるときに前記作用部材が当接して、当該回動部材を、前記潜像形成手段が退避位置から前記潜像形成位置へ移動する第2の回動方向に回動させる第1連結部材103aの当接部112などの第2当接部を有していることを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。退避機構に設けたの2つ当接部の内、一方の当接部に開閉カバーを開くときに当接する作用部材と、他方の当接部に閉じるときに当接する作用部材とを個別に設けた構成に比べて、シンプルな構成にできる。また、第2当接部の形状の自由度が広がることで、よりスムーズな開閉カバーの開閉動作が行えるように作用部材の形状を設定することが容易となる。
(態様A)乃至(態様G)のいずれかにおいて、突き当て部106などの前記規制手段をプリンタ1などの画像形成装置本体に固定したことを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、図12、図13に示した従来の退避機構のように規制手段を画像形成装置に対して移動可能に構成した場合に比べて、露光装置60などの潜像形成手段を精度よく潜像形成位置に位置させることができる。
(態様A)乃至(態様H)において、露光装置60などの前記潜像形成手段を潜像形成位置にガイドするガイド部23などの潜像ガイド手段を設けたことを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、潜像形成手段を所定の位置に案内することができる。
感光体3などの潜像担持体と、前記潜像担持体に潜像を形成する露光装置60などの潜像形成手段と、前記潜像形成手段を前記潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成位置と前記潜像担持体から離間した退避位置との間で移動させる退避機構とを備えたプリンタ1などの画像形成装置において、前記退避機構として(態様A)乃至(態様I)のいずれかの退避機構100などの退避機構を備えたことを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、(態様A)乃至(態様I)のいずれかの退避機構と同様な効果を奏することができる画像形成装置を提供できる。
(態様J)において、少なくも感光体3などの前記潜像担持体を有し、開閉カバー91などの開閉カバーにより開閉される装置本体の開口部から装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジ50などのユニットを備え、前記開閉カバーの開閉動作に連動して退避機構100などの前記退避機構の第1リンク101などの前記回動部材を回動させることを特徴とすることを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、潜像担持体を有したユニットの着脱時に、開閉カバーの開閉動作に連動して露光装置60などの潜像形成手段が、退避位置と潜像形成位置との間を移動するので、別途、退避機構を操作する必要がない。
(態様K)において、露光装置60などの前記潜像形成手段を潜像形成位置に位置決めする位置決め部24などの位置決め部をプロセスカートリッジ50などの前記ユニットに設けたことを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、感光体3などの潜像担持体を備えたユニットに位置決め部を設けることで、潜像形成手段を潜像担持体に対して、精度よく位置決めすることができる。
(態様K)又は(態様L)において、前記退避位置に露光装置60などの前記潜像形成手段が位置するとき、前記潜像形成手段を、開閉カバー91などの前記開閉カバーにより開閉されるプリンタ1などの装置本体の前記開口部から引き出されるプロセスカートリッジ50などの前記ユニットの引き出し方向と略平行に保持することを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、潜像形成手段を潜像形成位置から退避位置へ移動させるためのスペースを狭めることができ、画像形成装置の小型化を図ることができる。
(態様K)乃至(態様M)のいずれかにおいて、開閉カバー91などの前記開閉カバーは、プリンタ1などの装置本体の前面側の側面に設けられていることを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、プロセスカートリッジ50などのユニットを装置から容易に着脱することができる。また、スキャナー等を上部に設けた複合機等においても、重量バランスを考慮した設計を行うことができる。
2 現像装置
3 感光体
4 帯電ローラ
5 クリーニング装置
10 給紙カセット
12 給紙ローラ
14 レジストローラ対
15 排紙ローラ
23 ガイド部
24 位置決め部
50 プロセスカートリッジ
50a ケース(プロセスカートリッジ)
60 露光装置
62 支持突起
63 案内突起
64 書込ヘッド
65 ホルダ
66 バネ部材
70 転写ローラ
80 定着装置
91 開閉カバー
91a カバー回動軸
92 フック部材
92a 第1当接面
92b 第2当接面
100 退避機構
101 第1リンク
101a 第1回動軸
101b 第1回転軸
101c ボス部
102 第2リンク
102a 第2回動軸
102b 第2回転軸
102c 支持孔
103 連結機構
103a 第1連結部材
103b 第2連結部材
103c 連結軸
104 引っ張りスプリング
105a 連結案内孔
105b 露光案内孔
105c 回動軸案内孔
105d 回転軸ガイド
106 突き当て部
107 退避機構連結部材
112 当接部
113 引っ掛け部
Claims (14)
- 潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段を前記潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成位置と前記潜像担持体から離間した退避位置との間で移動させる退避機構において、
画像形成装置本体に回動自在に支持され、回動することで前記潜像形成手段を前記潜像形成位置と退避位置との間で移動させる回動部材と、前記回動部材を付勢する付勢手段と、前記潜像形成手段が前記潜像形成位置にあるとき、前記付勢手段の付勢力による前記回動部材の回動を規制する規制手段とを備え、
前記回動部材は、前記規制手段により回動が規制される回動位置である規制位置から、前記潜像形成手段を前記退避位置に位置させるときの回動位置まで回動する間に、前記付勢力により当該回動部材に作用する力の方向が、当該回動部材の回動を阻止する阻止方向から、該阻止方向と逆方向に切り替わる回動位置である分極位置を有しており、
前記回動部材が前記規制位置から前記分極位置に回動する間に、前記付勢力が増大するのを抑制する方向に、前記回動部材の回動支点が移動することを特徴とする退避機構。 - 請求項1に記載の退避機構において、
前記付勢手段が引っ張りばねであり、前記回動部材が前記規制位置から前記分極位置に回動する間に、前記引っ張りばねが伸びるのを抑制する方向に、前記回動部材の回動支点が移動することを特徴とする退避機構。 - 請求項1又は2に記載の退避機構において、
前記回動部材と回転自在に接続された一端側近傍の第1回転支点と、前記回動部材の変位を前記潜像形成手段側に伝達する他端側近傍の第2回転支点とが設けられた中間リンク部材を備え、
前記第2回転支点を、前記潜像担持体の回転軸に略垂直な所定の方向に案内する第1ガイド手段を設け、
前記回動部材が前記分極位置に位置している場合、前記回動部材の回動支点、前記第1回転支点、及び前記第2回転支点の中心が一直線上に配置され、前記回動部材が前記規制位置から前記分極位置に回動する間に、前記付勢力が増大するのを抑制する方向に、前記回動支点を移動可能に支持する長孔部と、前記第1回転支点を案内する第2ガイド手段とが設けられていることを特徴とする退避機構。 - 請求項1乃至3のいずれか一に記載の退避機構において、
画像形成装置本体の開口部を開閉する開閉カバーを有し、
前記開閉カバーの開閉動作に連動して前記回動部材を回動させることを特徴とする退避機構。 - 請求項4に記載の退避機構において、
前記回動部材と回転自在に接続された一端側近傍の第1回転支点と、前記回動部材の変位を前記潜像形成手段側に伝達する他端側近傍の第2回転支点とが設けられた中間リンク部材を備え、
前記回動部材又は前記中間リンク部材に当接して、前記回動部材を回動させる作用部材を前記開閉カバーに備え、
前記開閉カバーが閉状態のとき、前記回動部材又は中間リンク部材のいずれとも、前記作用部材を非接触状態としたことを特徴とする退避機構。 - 請求項5に記載の退避機構において、
前記回動部材は、前記開閉カバーを開くときに前記作用部材が当接して、当該回動部材を、前記潜像形成手段が前記潜像形成位置から退避位置へ移動する第1の回動方向に回動させる第1当接部と、前記開閉カバーを閉じるときに前記作用部材が当接して、当該回動部材を、前記潜像形成手段が退避位置から前記潜像形成位置へ移動する第2の回動方向に回動させる第2当接部を有していることを特徴とする退避機構。 - 請求項5に記載の退避機構において、
前記回動部材は、前記開閉カバーを開くときに前記作用部材が当接して、当該回動部材を、前記潜像形成手段が前記潜像形成位置から退避位置へ移動する第1の回動方向に回動させる第1当接部を有し、
中間リンク部材は、前記開閉カバーを閉じるときに前記作用部材が当接して、当該回動部材を、前記潜像形成手段が退避位置から前記潜像形成位置へ移動する第2の回動方向に回動させる第2当接部を有していることを特徴とする退避機構。 - 請求項1乃至7のいずれか一に記載の退避機構において、
前記規制手段を画像形成装置本体に固定したことを特徴とする退避機構。 - 請求項1乃至8に記載の退避機構において、
前記潜像形成手段を潜像形成位置にガイドする潜像ガイド手段を設けたことを特徴とする退避機構。 - 潜像担持体と、前記潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像形成手段を前記潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成位置と前記潜像担持体から離間した退避位置との間で移動させる退避機構とを備えた画像形成装置において、
前記退避機構として請求項1乃至9のいずれか一に記載の退避機構を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項10に記載の画像形成装置において、
少なくも前記潜像担持体を有し、開閉カバーにより開閉される装置本体の開口部から装置本体に対して着脱可能なユニットを備え、
前記開閉カバーの開閉動作に連動して前記退避機構の前記回動部材を回動させることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項11の画像形成装置において、
前記潜像形成手段を潜像形成位置に位置決めする位置決め部を前記ユニットに設けたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項11又は12に記載の画像形成装置において、
前記退避位置に前記潜像形成手段が位置するとき、前記潜像形成手段を、前記開閉カバーにより開閉される装置本体の前記開口部から引き出される前記ユニットの引き出し方向と略平行に保持することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項11乃至13のいずれか一に記載の画像形成装置において、
前記開閉カバーは、装置本体の前面側の側面に設けられていることを特徴とする画像形成装置。
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