JP6112391B2 - ディスクブレーキパッド用シム - Google Patents

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Description

本発明は、ブレーキパッドと、該ブレーキパッドをディスクロータに向けて押圧する押圧部材との間に配設される車両のディスクブレーキパッド用シムに関する。
従来から、ブレーキパッドと、該ブレーキパッドをディスクロータに向けて押圧する押圧部材との間には、ディスクブレーキの鳴きを防止するため、図16及び図17に示すようなシム51が挟み込まれた状態で配設されている。このようなシム51は、金属板52とゴム材や接着材等の弾性材53とを重ねた状態で貼り合わせることによって構成されており、ブレーキ作動時に、シム51の弾性材53が裏板54を介してブレーキパッド55に押し付けられるようになっている。そして、シム51は、ブレーキ作動によるブレーキパッド55の曲げ振動時に当該パッド55と共に曲げ振動し、その際の弾性材53の変形による減衰効果によって振動を吸収し、ブレーキ鳴きを防止している(例えば、特許文献1〜3参照)。すなわち、曲げ振動がブレーキパッド55に発生することにより、ブレーキパッド55に設置されたシム51も振動し、シム51を構成する弾性材53がせん断変形を起こすことで振動によるエネルギーを吸収して制振効果を発揮することになる。このため、弾性材53の変形量が大きいほど制振効果が大きい。
したがって、従来のシム51においては、弾性材53の変形による減衰効果を上げるために、弾性材53のボリュームを大きくする必要がある。
ところで、従来のシム51は、いずれもブレーキ作動操作によるマスタシリンダからの液圧負荷時に弾性材(ゴム層または接着層)53が圧縮される構造となっている。
実開昭57−58139号公報 実開昭55−20785号公報 特開2009−264443号公報
このように、上述した従来のシム51は、ブレーキ作動操作によるマスタシリンダからの液圧負荷時において押圧部材に押圧される際に、弾性材53が圧縮されるので、弾性材53のボリュームを大きくするために当該弾性材53の厚みを増大させると、弾性材53の圧縮量が増加してしまうことになる。弾性材53の圧縮量増加分は、押圧部材であるピストンのストロークの増加となり、引きずり抵抗の増加やブレーキ操作のフィーリングの悪化を招くという問題を生じるおそれがあった。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、弾性材のボリュームを十分に確保しながら、ブレーキ作動操作によるマスタシリンダからの液圧負荷時に弾性材が圧縮されない構造とし、引きずり抵抗の増加やブレーキ操作のフィーリングの悪化を招くことなく、ディスクブレーキの鳴きを防止することが可能なディスクブレーキパッド用シムを提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、ブレーキパッドと、該ブレーキパッドをディスクロータに向けて押圧する押圧部材との間に配設され、金属板と弾性材とを積層して貼り合わせたディスクブレーキパッド用シムにおいて、前記金属板には、複数の突起部が間隔を空けて設けられ、前記弾性材には、前記突起部を貫通させる複数の貫通孔が設けられており、前記金属板が前記押圧部材により押圧されるブレーキ作動時には、前記突起部が前記弾性材を貫通して配置されているとともに、前記弾性材が、前記ブレーキパッドの摺動方向に連続して延在する部分を有するように構成され、少なくとも前記押圧部材が前記金属板と接触する箇所には、前記突起部が配置されている。
本発明において、前記金属板が前記押圧部材により押圧されるブレーキ作動状態では、前記弾性材を貫通した前記突起部が前記ブレーキパッドに直接接触しているとともに、前記弾性材の延在する部分が前記ブレーキパッドに直接接触している。
また、本発明において、前記弾性材は2枚の金属板により挟まれて構成され、前記突起部は前記金属板の一方に設けられており、前記金属板が前記押圧部材により押圧されるブレーキ作動状態では、前記弾性材を貫通した前記突起部が前記金属板の他方に接触して前記ブレーキパッド側に配置されている。
さらに、本発明において、前記弾性材の延在する部分の長さは、前記ブレーキパッドの摺動方向の長さの中心を通る縦線を挟んで、前記ブレーキパッドの摺動方向の長さに対して4分の3以上に設定されている。
また、本発明において、前記弾性材の延在する部分は、前記ブレーキパッドの摺動方向と直交する方向に間隔を空けて3箇所以上設けられている。
そして、本発明において、前記弾性材の延在する部分は、前記ブレーキパッドの摺動方向と直交する方向の幅の中心を通る横線上に設けられている。
さらに、本発明において、前記弾性材の厚みは、前記突起部の突出長さよりも厚く形成されている。
上述の如く、本発明に係るディスクブレーキパッド用シムは、ブレーキパッドと、該ブレーキパッドをディスクロータに向けて押圧する押圧部材との間に配設され、金属板と弾性材とを積層して貼り合わせたものであり、前記金属板には、複数の突起部が間隔を空けて設けられ、前記弾性材には、前記突起部を貫通させる複数の貫通孔が設けられており、前記金属板が前記押圧部材により押圧されるブレーキ作動時には、前記突起部が前記弾性材を貫通して配置されているとともに、前記弾性材が、前記ブレーキパッドの摺動方向に連続して延在する部分を有するように構成され、少なくとも前記押圧部材が前記金属板と接触する箇所には、前記突起部が配置されているので、押圧部材によってシムがブレーキパッドに押し付けられるとき、突起部が弾性材を貫通して金属板が押圧部材とブレーキパッドに接触することで、金属板の突起部が弾性材のスペーサとなり、弾性材の圧縮による弊害の発生を防ぐことができる。したがって、本発明のディスクブレーキパッド用シムによれば、厚みなどを増大させた十分にボリュームを有する弾性材を用いても、ブレーキ作動操作によるマスタシリンダからの液圧負荷時に弾性材が圧縮されない構造とすることが可能となり、押圧部材であるピストンのストロークが増大せず、引きずり抵抗の増加やブレーキ操作のフィーリングの悪化を招くことなく、ディスクブレーキの鳴きを長期間にわたり防止することができる。
また、弾性材の圧縮変形を無くす突起部の効果を効率良く発揮させることができる。突起部が押圧部材の接触箇所外に配置されている場合は、金属板が変形することで弾性材が圧縮変形されてしまうことになり、上記発明の効果を発揮できないおそれがある。
また、本発明において、前記金属板が前記押圧部材により押圧されるブレーキ作動状態では、前記弾性材を貫通した前記突起部が前記ブレーキパッドに直接接触しているとともに、前記弾性材の延在する部分が前記ブレーキパッドに直接接触しているので、シムのブレーキ鳴き防止効果を最大に発揮させることができる。
さらに、本発明において、前記弾性材は2枚の金属板により挟まれて構成され、前記突起部は前記金属板の一方に設けられており、前記金属板が前記押圧部材により押圧されるブレーキ作動状態では、前記弾性材を貫通した前記突起部が前記金属板の他方に接触して前記ブレーキパッド側に配置されているので、引きずり抵抗の増加を確実に抑え、ブレーキ操作のフィーリング性能を高めることができるとともに、弾性材の耐久性を向上させることができる。
そして、本発明において、前記弾性材の延在する部分の長さは、前記ブレーキパッドの摺動方向の長さの中心を通る縦線を挟んで、前記ブレーキパッドの摺動方向の長さに対して4分の3以上に設定されているので、ブレーキパッドの振動モード内で最も変形が大きい箇所にシムの弾性材を配置することが可能となり、弾性材による制振効果を最大にかつ効率良く発揮させることができる。これは、ブレーキパッドの鳴きシミュレーションを行った結果、人間の可聴領域でブレーキ鳴きが発生し得るのは、振動モードにおいて1次及び2次の範囲であることが確認されており、1次及び2次の振動モードの両方に対して、同じシムで制振効果を奏することができる。
また、本発明において、前記弾性材の延在する部分は、前記ブレーキパッドの摺動方向と直交する方向に間隔を空けて3箇所以上設けられているので、押圧部材がブレーキパッドをディスクロータに向けて押圧するとき、当該押圧力がシムを介してブレーキパッドに確実かつ均一に伝えることができる。
さらに、本発明において、前記弾性材の延在する部分は、前記ブレーキパッドの摺動方向と直交する方向の幅の中心を通る横線上に設けられているので、押圧部材がブレーキパッドをディスクロータに向けて押圧するとき、当該押圧力がシムを介してブレーキパッドに確実に伝えることができる。
そして、本発明において、前記弾性材の厚みは、前記突起部の突出長さよりも厚く形成されているので、低踏力での操作が多い日常のブレーキ作動において、ブレーキ作動直後から上記発明の効果を奏することができる。
本発明の実施形態に係るシムが適用されるディスクブレーキをキャリパの爪部側から見た斜視図である。 図1におけるディスクブレーキをピストン側から見た斜視図である。 本発明の実施形態に係るシムが適用されるディスクブレーキのキャリパを示す断面図である。 本発明の実施形態に係るシムとブレーキパッドを示す概念図である。 本発明の実施形態に係るシムが適用されるディスクブレーキの作動原理を説明する概念図である。 本発明の実施形態に係るシムをブレーキパッドに取付ける前の状態を示す斜視図である。 (a)は本発明の実施形態に係るシムを示す斜視図、(b)は(a)の矢印X方向から見たシムを示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るシムを示す断面図である。 ブレーキパッドの鳴きシミュレーションにおいて、人間の可聴領域での1次及び2次の振動モードを示す線図である。 本発明の実施形態に係るシムの突起部及び弾性材と、押圧部材であるピストンとの位置関係を示す概念図である。 本発明の実施形態に係るシムの突起部及び弾性材と、押圧部材であるキャリパの爪部との位置関係を示す概念図である。 本発明の実施形態に係るシムにおいて、押圧部材が接触する範囲に金属板の突起部が配置されている場合を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るシムにおいて、押圧部材が接触する範囲に金属板の突起部が配置されていない場合を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係るシムを示す断面図である。 本発明の実施形態の変形例に係るシムを示す斜視図である。 従来のシムを示す概念図である。 従来のシムとブレーキパッドを示す概念図である。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1〜図13は本発明の実施形態に係るディスクブレーキパッド用シムを示すものである。なお、図1、図5、図12及び図13において、矢印A方向はディスクロータの回転方向、矢印B方向はブレーキパッドに発生する摩擦力(制動力)の方向、矢印F方向は押圧部材による押圧力の方向、矢印M方向はブレーキパッドに発生する曲げ振動の方向を示している。
図1〜図3に示すように、本発明の実施形態に係るシムが適用される車両のディスクブレーキ1は、車体側に取付けられるマウンティングブラケット2と、該マウンティングブラケット2に対してロータ軸方向へ移動可能に取付けられるキャリパ3と、該キャリパ3の内側に配置される一対のブレーキパッド4と、これらブレーキパッド4の裏面側に配置される一対のシム5とを備えている。
本実施形態のキャリパ3は、図3に示すように、車輪と共に回転するディスクロータ6の一側に設けられており、該ディスクロータ6をロータ軸方向に跨いで配置されている。キャリパ3の基端部3a側の内部には、一方の押圧部材を構成するピストン7が移動自在に設けられて収納され、キャリパ3の先端部3b側には、他方の押圧部材を構成する爪部8がディスクロータ6の径方向へ延在するように形成されている。キャリパ3の基端部3aと爪部8とは、ディスクロータ6のロータ軸方向に間隔を置いて対向して配設されている。
ピストン7は、ブレーキ作動による図外のマスタシリンダからの液圧によってディスクロータ6へ向かって移動し、これらピストン7とディスクロータ6との間に配設されたシム5及びブレーキパッド4を当該ピストン7によってディスクロータ6に向けて押圧するようになっている。また、キャリパ3は、ピストン7の押圧力に対する反力によって移動し、爪部8とディスクロータ6との間に配設されたシム5及びブレーキパッド4を当該爪部8によってディスクロータ6に向けて押圧するようになっている。
すなわち、ブレーキ作動時において、押圧部材のピストン7及び爪部8が、図5の矢印F方向からシム5及びブレーキパッド4を回転中のディスクロータ6に押し付けると、ディスクロータ6の回転方向(矢印A方向)と反対方向(矢印B方向)に摩擦力及び制動力が発生し、ディスクロータ6の回転を停止させる。この際、ブレーキパッド4及びシム5が矢印M方向に曲げ振動しても、ブレーキパッド4及びシム5の変形による減衰効果によって当該曲げ振動によるエネルギーを吸収し、振動を抑制するように構成されている。
本実施形態のブレーキパッド4は、図1〜図6に示すように、ディスクロータ6の内外側面に摺接して制動力を発生させる摩擦材4aと、該摩擦材4aの裏面側を支持する裏板4bとを重ね合わせることによって構成された一体部品である。裏板4bは、摩擦材4aの外形寸法よりも大きく形成され、押圧部材のピストン7及び爪部8側に配置されており、ディスクロータ6の径方向上縁部及び回転方向側縁部には、シム5の係止片9を係止させる係止部10がそれぞれ設けられている。
また、本実施形態のシム5は、図3〜図13に示すように、ブレーキパッド4を構成する裏板4bの裏面側の大部分を覆うように、裏板4bとほぼ同じ外形形状に形成されており、係止部10と対応する上縁部及び側縁部には、ブレーキパッド4へ向かって折り曲げた係止片9がそれぞれ形成されている。そして、シム5は、裏板4bの裏面側に重ね合わせた状態で、各係止片9を対応する裏板4bの係止部10にそれぞれ係止させることによって、ブレーキパッド4に一体的に取付けられている。
このようなシム5は、ディスクブレーキ1の鳴きの発生を防止するために設けられる板状部材であり、ほぼ同一の形状及び大きさに形成した金属板11と弾性材21とを積層して貼り合わせることによって構成されている。金属板11は、押圧部材のピストン7及び爪部8側に配置され、鉄鋼、ステンレス鋼などの金属材から形成されている。そして、弾性材21は、ブレーキパッド4側に配置され、ゴムや粘着材から形成されている。
金属板11には、図6〜図8に示すように、弾性材21側へ向かって突出する複数個の突起部12が一定の間隔を空けて設けられている。これら突起部12は、シム5の正面視で円形状にそれぞれ形成されており、ブレーキパッド4の摺動方向及びこれと直交する方向に対応するシム5の縦方向及び横方向に沿って、金属板11のほぼ全面領域にわたり並列に配置されている。
しかも、突起部12は、図12に示すように、少なくとも押圧部材の爪部8(もしくはピストン7)が金属板11と接触する範囲(箇所)に配置されている。その理由として、突起部12が爪部8などの接触範囲(接触箇所)外に配置されている場合は、図13の鎖線で示すように、低い剛性部分の金属板11が爪部8などによって変形し、これに伴い弾性材も圧縮変形されてしまうことになり、突起部12の効果を効率良く発揮できないおそれがあるからである。
そして、シム5の金属板11が押圧部材のピストン7及び爪部8によりブレーキパッド4に押し付けられるブレーキ作動時には、突起部12が弾性材21を貫通して配置されるとともに、貫通した突起部12の先端がブレーキパッド4に直接接触し、金属板11が押圧部材(ピストン7もしくは爪部8)とブレーキパッド4のそれぞれに接触するように構成されている。このため、金属板11の突起部12は、弾性材21のスペーサとして機能することになり、ブレーキ作動時において、シム5の弾性材21が圧縮されない構造となっている。すなわち、本実施形態のディスクブレーキ1では、弾性材21の圧縮による弊害である、ピストン7のストローク増大、引きずり抵抗の増加、ブレーキ操作のフィーリングの悪化などが起こらないようになっている。
一方、弾性材21には、図7(b)及び図8に示すように、金属板11の突起部12を貫通させる複数個の貫通孔22が一定の間隔を空けて穿設されている。これら貫通孔22は、突起部12と対応する大きさを有し、シム5の正面視で円形状にそれぞれ形成されており、突起部12と対応する位置において、弾性材21のほぼ全面領域にわたり並列に配置されている。しかも、弾性材21は、シム5が押圧部材のピストン7及び爪部8によりブレーキパッド4に押し付けられるブレーキ作動時においても、図10及び図11に示すように、貫通した金属板11の突起部12により分断されず、ブレーキパッド4の摺動方向に連続して延在する部分21aを有するように構成されており、延在する部分21aがブレーキパッド4に直接接触している。このため、本実施形態のディスクブレーキ1では、当該弾性材21を有するシム5のブレーキ鳴き防止効果を最大に発揮し得る構造となっている。
また、弾性材21の延在する部分21aの長さは、図9〜図11に示すように、ブレーキパッド4の摺動方向の長さLの中心を通る縦線Oを挟んで、ブレーキパッド4の摺動方向の長さLに対して4分の3以上(本実施形態ではほぼ全長)に設定されている。その理由として、ブレーキパッド4の鳴きシミュレーションの結果より、人間の可聴領域でブレーキ鳴きが発生し得るのは、振動モードにおいて1次及び2次の範囲であり、1次及び2次の振動モードの両方に対して、同じシム5で制振効果を出そうとする場合に、弾性材21の延在する部分21aをこのような長さに設定することにより、ブレーキパッド4の振動モード内で最も変形が大きい箇所Hにシム5の弾性材21が必ず配置されるように構成し、弾性材21による制振効果が最も発揮できるようにしている。
さらに、弾性材21の延在する部分21aは、図10及び図11に示すように、ブレーキパッド4の摺動方向と直交する方向に一定の間隔を空けて3箇所以上(本実施形態では3箇所)設けられている。しかも、3箇所の弾性材21の延在する部分21aのうち、1箇所の延在する部分21aは、ブレーキパッド4の摺動方向と直交する方向の幅の中心を通る横線C上に設けられている。弾性材21の延在する部分21aが、シム5においてこのような設置数と配置関係にあると、押圧部材のピストン7及び爪部8がブレーキパッド4をディスクロータ6に向けて押圧するとき、当該押圧力がシム5を介してブレーキパッド4に確実かつ均一に伝えられることになり、ブレーキパッド4が回転中のディスクロータ6に均一に押し付けられ、生じた摩擦力により回転するディスクロータ6が円滑に制動されることになる。
また、図8に示すように、本実施形態のシム5における弾性材21の厚みdは、金属板11の突起部12の突出長さlよりも厚く形成されている。突起部12の突出長さlが弾性材21の厚みdよりも長いと、ブレーキ作動時に弾性材21がブレーキパッド4に接触しないことになるため、制振材としての弾性材21の効果が発揮し得ないことになる。一方、弾性材21の厚みdが、突起部12の突出長さlに比べて厚すぎると、押圧部材のピストン7及び爪部8によって押圧されたときの弾性材21の圧縮量が大きくなり、シム5の機能が発揮されないことになる。
そのため、本実施形態のシム5では、低踏力での操作が多い日常のブレーキ作動において、ブレーキ作動直後からシム5の機能を発揮し得るような厚みに弾性材21が形成されており、金属板11が押圧されると突起部12が弾性材21を貫通してブレーキパッド4側に移動するように構成し、突起部12及び弾性材21がブレーキパッド4に接触するようにしている。
このように、本発明の実施形態に係るディスクブレーキパッド用シム5においては、金属板11に複数の突起部12を設け、弾性材21に突起部12を貫通させる複数の貫通孔22を設け、金属板11が押圧部材のピストン7及びキャリパ3の爪部8により押圧されるブレーキ作動時には、突起部12が弾性材21を貫通するとともに、弾性材21が、ブレーキパッド4の摺動方向に連続して延在する部分21aを有するように構成し、金属板11がピストン7及び爪部8により押圧されるブレーキ作動状態で、弾性材21を貫通した突起部12をブレーキパッド4に直接接触させ、かつ弾性材21の延在する部分21aをブレーキパッド4に直接接触させるようにしているため、ピストン7及び爪部8によってシム5がブレーキパッド4に押し付けられるとき、突起部12の先端が弾性材21を貫通して金属板11が必ずピストン7及び爪部8とブレーキパッド4に接触することになり、弾性材21が圧縮することによる弊害を防止できる。したがって、本発明のディスクブレーキパッド用シム5によれば、厚みなどを増大させた十分にボリュームを有する弾性材21を用いても、ブレーキ作動時に弾性材21が圧縮されることが無くなり、ピストン7のストローク増大、引きずり抵抗の増加、ブレーキ操作のフィーリング悪化などの問題を起こすことなく、ディスクブレーキ1の鳴き防止効果を長期間にわたり最大に発揮させることができる。
図14は本発明の他の実施形態に係るディスクブレーキパッド用シムを示すものである。
この実施形態のシム5aにおいては、上記実施形態と異なり、図14に示すように、弾性材21が2枚の金属板11a,11bにより挟まれて構成され、突起部12は、押圧部材のピストン7側及び爪部8側の一方の金属板11aに設けられている。そして、金属板11aが押圧部材のピストン7もしくは爪部8により押圧されるブレーキ作動状態では、21弾性材を貫通した突起部12がブレーキパッド4側の他方の金属板11bに接触して、ブレーキパッド4側に配置されるようになっている。
本実施形態のシム5aが適用されたディスクブレーキ1においては、引きずり抵抗の増加を確実に抑え、ブレーキ操作のフィーリング性能を高め、かつ、弾性材21の摩耗を低減させ、弾性材21の耐久性向上を図ることができる。
その他の構成及び効果は上記実施形態と同様である。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
例えば、既述の実施の形態では、金属板11の突起部12が円形状に形成され、シム5の縦方向及び横方向に一定の間隔を空けて並列に配置されているが、弾性材がブレーキパッド4の摺動方向に途切れずに連続する箇所が存在し、かつピストン4及び爪部8が接触する範囲に存在していれば、図15に示すように、金属板31には、シム35の横方向へ延在する複数本の直線状突起部32がシム5の縦方向に一定の間隔を空けて設けられていても良い。これに伴い、弾性材の貫通孔も突起部32と対応して直線状に形成されている。
1 ディスクブレーキ
2 マウンティングブラケット
3 キャリパ
4 ブレーキパッド
5 シム
6 ディスクロータ
7 ピストン(押圧部材)
8 爪部(押圧部材)
9 係止片
10 係止部
11 金属板
12 突起部
21 弾性材
21a 延在する部分
22 貫通孔
31 金属板
32 突起部
35 シム

Claims (7)

  1. ブレーキパッドと、該ブレーキパッドをディスクロータに向けて押圧する押圧部材との間に配設され、金属板と弾性材とを積層して貼り合わせたディスクブレーキパッド用シムにおいて、
    前記金属板には、複数の突起部が間隔を空けて設けられ、前記弾性材には、前記突起部を貫通させる複数の貫通孔が設けられており、
    前記金属板が前記押圧部材により押圧されるブレーキ作動時には、前記突起部が前記弾性材を貫通して配置されているとともに、前記弾性材が、前記ブレーキパッドの摺動方向に連続して延在する部分を有するように構成され、
    少なくとも前記押圧部材が前記金属板と接触する箇所には、前記突起部が配置されていることを特徴とするディスクブレーキパッド用シム。
  2. 前記金属板が前記押圧部材により押圧されるブレーキ作動状態では、前記弾性材を貫通した前記突起部が前記ブレーキパッドに直接接触しているとともに、前記弾性材の延在する部分が前記ブレーキパッドに直接接触していることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキパッド用シム。
  3. 前記弾性材は2枚の金属板により挟まれて構成され、前記突起部は前記金属板の一方に設けられており、前記金属板が前記押圧部材により押圧されるブレーキ作動状態では、前記弾性材を貫通した前記突起部が前記金属板の他方に接触して前記ブレーキパッド側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキパッド用シム。
  4. 前記弾性材の延在する部分の長さは、前記ブレーキパッドの摺動方向の長さの中心を通る縦線を挟んで、前記ブレーキパッドの摺動方向の長さに対して4分の3以上に設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のディスクブレーキパッド用シム。
  5. 前記弾性材の延在する部分は、前記ブレーキパッドの摺動方向と直交する方向に間隔を空けて3箇所以上設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のディスクブレーキパッド用シム。
  6. 前記弾性材の延在する部分は、前記ブレーキパッドの摺動方向と直交する方向の幅の中心を通る横線上に設けられていることを特徴とする請求項5に記載のディスクブレーキパッド用シム。
  7. 前記弾性材の厚みは、前記突起部の突出長さよりも厚く形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のディスクブレーキパッド用シム。
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