JP2007263276A - ディスクブレーキにおけるシム板取付構造 - Google Patents

ディスクブレーキにおけるシム板取付構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2007263276A
JP2007263276A JP2006090722A JP2006090722A JP2007263276A JP 2007263276 A JP2007263276 A JP 2007263276A JP 2006090722 A JP2006090722 A JP 2006090722A JP 2006090722 A JP2006090722 A JP 2006090722A JP 2007263276 A JP2007263276 A JP 2007263276A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shim plate
rotor
shim
mounting structure
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006090722A
Other languages
English (en)
Inventor
Sean Barrett
ショーン、バレット
Seiji Nishimura
誠司 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Akebono Brake Industry Co Ltd
Original Assignee
Akebono Brake Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Akebono Brake Industry Co Ltd filed Critical Akebono Brake Industry Co Ltd
Priority to JP2006090722A priority Critical patent/JP2007263276A/ja
Publication of JP2007263276A publication Critical patent/JP2007263276A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)

Abstract

【課題】プレッシャプレートに取り付けるシム板の製作が容易であり、しかもシム板を損傷させることなくブレーキ鳴きの発生も効果的に抑えることができるディスクブレーキにおけるシム板取付構造を提供すること。
【解決手段】表面に摩擦ライニングを固設したプレッシャプレート18を背面側から押圧し、摩擦ライニングをロータに圧接して制動力を得るディスクブレーキにおいて、プレッシャプレートの背面にシム板20を取り付けるシム板取付構造であって、プレッシャプレートの背面側には少なくとも凹部(又は孔部)18aが形成され、シム板には前記凹部の内壁と隙間を持って延在している複数の爪部A〜Dが設けられている。
【選択図】図6

Description

本発明は、表面に摩擦ライニングを固設したプレッシャプレートを背面側から押圧し、前記摩擦ライニングをロータに圧接して制動力を得るディスクブレーキにおいて、前記プレッシャプレートの背面にシム板を取り付けるシム板取付構造に関する。
例えば図9に示すように、従来の車両用ディスクブレーキに用いられる摩擦パッド1は、ロータに摺接する摩擦ライニング2と、この摩擦ライニング2を接着剤等で固設したプレッシャプレート3から成り、プレッシャプレート3の背面側には、制動時の鳴きや、ライニングの偏摩耗あるいは断熱を目的としてシム板4が設けられている。プレッシャプレート3には3つの係合凹部3Aが形成されており、この係合凹部3Aにシム板4に形成した3つの筒状突部4Aが締まりばめの関係をもって係合している(例えば、特許文献1、参照)。
特開昭58−207535号公報(第3頁の図7の説明の項)
前記特許文献1に記載の従来のプレッシャプレート背面に取り付けたシム板4はプレッシャプレート3に嵌合固定されているために、摩擦パッド1と、これに当接して押圧する部材(液圧ピストン等の押圧部材)との間に隙間が生じるのが阻止できるものの、シム板4にプレッシャプレート3の係合凹部3Aに締まりばめさせるための筒状突部4Aを形成するのに手間が掛かるばかりでなく、制動時に摩擦パッド1がロータに引きずられてロータの周方向に移動する際、シム板4と押圧部材間に相対滑りが生じ、シム板が損傷したり、ブレーキ鳴きの誘因の一部となっていた。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、プレッシャプレートに取り付けるシム板の製作が容易であり、しかもシム板を損傷させることなくブレーキ鳴きの発生も効果的に抑えることができるディスクブレーキにおけるシム板取付構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造は、表面に摩擦ライニングを固設したプレッシャプレートを背面側から押圧し、前記摩擦ライニングをロータに圧接して制動力を得るディスクブレーキにおいて、前記プレッシャプレートの背面にシム板を取り付けるシム板取付構造であって、前記プレッシャプレートの背面側には少なくとも凹部(又は孔部)が形成され、前記シム板には前記凹部の内壁(凹部内壁)と隙間を持って延在している複数の爪部が設けられている。
本発明の請求項2に記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造は、請求項1に記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造であって、前記爪部と前記凹部内壁との隙間は前記ロータの円周方向に配置された爪部の方が前記ロータの半径方向に配置された爪部より大きな隙間を有している。
本発明の請求項3に記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造は、表面に摩擦ライニングを固設したプレッシャプレートを背面側から押圧し、前記摩擦ライニングをロータに圧接して制動力を得るディスクブレーキにおいて、前記プレッシャプレートの背面にシム板を取り付けるシム板取付構造であって、前記プレッシャプレートの背面側には少なくとも凹部(又は孔部)が形成され、前記シム板には前記凹部の内壁(凹部内壁)に延在する複数の爪部が設けられ、前記ロータの円周方向に配置された爪部は前記凹部内壁と隙間をもって配置され、前記ロータの半径方向に配置された爪部は前記凹部内壁と係合している。
本発明の請求項4に記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造は、請求項1ないし3のいずれかに記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造であって、前記ロータの半径方向に配置された爪部は前記凹部内壁と締まりばめの関係で係合している。
本発明の請求項5に記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造は、請求項1ないし4のいずれかに記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造であって、前記爪部の先端は前記凹部内壁に向かって折り返されている。
本発明の請求項6に記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造は、請求項1ないし5のいずれかに記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造であって、前記プレッシャプレートに形成された凹部(又は孔部)はロータの円周方向に長い略楕円形状である。
本発明の請求項7に記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造は、請求項1ないし6のいずれかに記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造であって、前記プレッシャプレートの背面側に突起部が設けられ、シム板に設けた孔部がロータの円周方向に隙間をもって前記突起部に嵌挿され、前記隙間は凹部内壁と爪部で形成されるロータの円周方向の隙間よりも大きい。
本発明の請求項8に記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造は、請求項1ないし6のいずれかに記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造であって、前記プレッシャプレートとシム板との間に中間シム板が挿入されている。
本発明の請求項1に記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造は、少しの打抜孔とシム板に切り込みを入れるだけで容易に爪部を形成できるので、製作が容易で材料取りに無駄がなく、この爪部によりシム板がプレッシャプレートの凹部内壁と隙間分だけ当該プレッシャプレートに対して相対移動できるので、シム板を損傷させることなく制動時に発生する鳴き等のノイズを抑止できる。
本発明の請求項2に記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造は、シム板のロータの半径方向の移動を抑えてシム板とプレッシャプレートとのがたつきを防ぐと共に、ロータの円周方向へのシム板の移動を円滑に行える。
本発明の請求項3に記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造は、少しの打抜孔とシム板に切り込みを入れるだけで容易に爪部を形成できるので、製作が容易で材料取りに無駄がなく、またロータの半径方向に配置された爪部により、シム板のロータの半径方向への移動を確実に抑えることができると共に、ロータの円周方向へのシム板の移動を隙間分だけプレッシャプレートに対して相対移動できるので、シム板を損傷させることなく制動時に発生する鳴き等のノイズを抑止できる。
本発明の請求項4に記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造は、シム板のロータの半径方向への移動を確実に拘束でき、シム板の半径方向の振動を抑えることができる。
本発明の請求項5に記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造は、制動時、シム板の爪部がプレッシャプレートの凹部内壁と当接しても、爪部の先端の折り返された部分の弾性作用で衝撃を吸収できる。
本発明の請求項6に記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造は、複数の爪部を対称形に配置しても、ロータの円周方向に配置された爪部と凹部内壁との隙間を確実に確保できる。
本発明の請求項7に記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造は、シム板とプレッシャプレートとの相対移動が大きい場合でも、プレッシャプレートの突起部がシム板の孔部と当接して更なる相対移動を抑止するので、爪部を損傷させることがない。
本発明の請求項8に記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造は、中間シム板を挿入することによりシム板とプレッシャプレートの滑り性を向上させ、制振性及び耐熱性の向上を図ることができる。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の実施例1を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施例1におけるシム板が取り付けられたディスクブレーキの断面図、図2はシム板の斜視図、図3はシム板の爪部の成形過程を説明する部分拡大図、図4はシム板の半径方向の爪部の係合状態を示す部分拡大断面図、図5はシム板の円周方向の爪部の係合状態を示す部分拡大断面図、図6(a)はプレッシャプレートとシム板とが係合状態にある摩擦パッドの正面図、(b)は、図6(a)のA−A断面図である。
図1に示すように、本発明のディスクブレーキ10に用いられる一対の摩擦パッド12,13は、ロータ14の両側面にそれぞれ摺接する摩擦ライニング16,17と、この摩擦ライニング16,17を接着剤等で結着した金属製のプレッシャプレート18,19とで構成されている。
そして一方の摩擦パッド12のプレッシャプレート18の背面側には該プレッシャプレートと略同形のシム板20が取り付けられ、キャリパボディ22に形成したシリンダ部22aに摺動自在に配置された液圧ピストン24の端面とシム板20とが対峙している。また他方の摩擦パッド13のプレッシャプレート19の背面側には該プレッシャプレートと略同形のシム板26が取り付けられ、キャリパボディ22に形成した反作用部22bとシム板26とが対峙している。
マスタシリンダからの圧液がシリンダ部22aに導入されると、液圧ピストン24が一方の摩擦パッド12をロータ14に向かって押圧し、同時にその反力がキャリパボディ22を介して反作用部22bに伝達され、他方の摩擦パッド13がロータ14に向かって押圧することで、ロータ14は摩擦ライニング16,17に挟持されロータ14と一体回転している車軸に制動が掛かる。
このとき各プレッシャプレート18,19の背面にはそれぞれシム板20,26が取り付けられているので、制動時のブレーキの鳴きや、摩擦ライニング16,17の偏摩耗が緩和され、かつ、ロータ14と摺接したときに生じる摩擦熱をキャリパボディ22や液圧ピストン24に伝導するのを遮断する働きがある。制動時、摩擦パッド12,13はロータ14の回転方向によって、ロータ14の周方向(円周方向)に引きずられるが、シム板20,26はそれぞれプレッシャプレート18,19と相対移動し得るようにプレッシャプレート18,19に取り付けられているため周方向(円周方向)に引きずられることはない。
即ち、制動時には、シム板20は、極限られた面積である液圧ピストン24の先端面とのみ当接しており、シム板26も同様に、極限られた面積である反作用部22bの端面とのみ当接しているので、シム板20と液圧ピストン24とが相対移動すると、シム板20に掻き傷が生じ易くなるばかりでなく、鳴きの誘因ともなる。このことは、シム板26と反作用部22bの当接関係についても同様のことが言える。そこで本発明はシム板20がプレッシャプレート18とが少なくとも周方向(円周方向)に相対移動できるように、また、シム板26もプレッシャプレート19と少なくとも周方向(円周方向)に相対移動できるように取り付けて、液圧ピストン24とシム板20および反作用部22bとシム板26との相対移動が極力避けるように構成されている。
次にシム板の構造について図2ないし図5に基づき説明するが、シム板20とシム板26は同一構造であるので、シム板20についてのみ説明し、シム板26についての説明は省略する。図2に示すように、シム板20はステンレス製の薄板からなり、左右に同形の4つの爪部A,B,C,Dを有する係合部Xと中央に矩形状の孔部Yが形成されている。
先ず、爪部A〜Dを形成するには、図3に示すように、舌片A−1,B−1,C−1,D−1となる部分を残し、格子状に示した4つの扇状部分Eをシム板20となる金属素材から打ち抜く。次に、舌片C−1と舌片D−1が長く、舌片A−1と舌片B−1が短くなるように先端部をカットする。
舌片C−1と舌片D−1は上下方向(半径方向)に配置され同一長さであり、図4に示すように舌片C−1の先端部がS字状に曲げられて爪部Cが形成され、プレッシャプレート18に形成した略断面円形の凹部(又は孔部)18aに延在している。爪部Dも同様に舌片D−1の先端部をS字状に曲げられ凹部(又は孔部)18aに延在している。爪部C及び爪部Dは同一形状で凹部18aの中心に対し上下に対称配置されている。そして爪部C及び爪部D最外部は凹部18aの内壁に対しごく僅かの隙間(例えば0.05mm程度)をもって延在し、或いは内壁と直接係合当接している。また場合によっては内壁と締まりばめの関係を持って係合させても良い。
一方、舌片A−1と舌片B−1は左右方向(円周方向)に配置され同一長さで、舌片C−1と舌片D−1よりは若干短く、図5に示すように舌片A−1の先端部がプレッシャプレート18に形成した凹部(又は孔部)18aの内壁に向かって鈎状に曲げられて爪部Aが形成されている。爪部Bも同様に舌片B−1の先端部を凹部(又は孔部)18aの内壁に向かって鈎状に曲げられている。爪部A及び爪部Bは同一形状で凹部18aの中心に対し左右に対称配置されている。そして爪部A及び爪部Bの最外部は凹部18aの内壁に対し僅かの隙間(例えば0.45mm程度)をもって延在している。
このように金属薄板から成るシム板20に爪部A〜Dを形成するのに、図3で示すように、4つの扇状部分Eを切り落とすだけで成形することが可能であり、材料取りに無駄が殆どない。このシム板20はステンレスの金属板としてそのまま使用することもできるが、その片面或いは両面に、滑動性があるもの或いは制振性のあるもの或いは耐熱性のあるもの、もしくはこれらの性能いくつかを組み合わせた性状を備えた樹脂材等を張り合わせて使用することが好ましい。
次にシム板20と摩擦パッド12との組み付け状態について、図6に基づき説明する。図6(a),(b)に示すように、シム板20の中央部には、プレッシャプレート18の背面側に形成された突起部18bに嵌合する矩形状の孔部Yが形成されている。この孔部Yを中心として、左右方向(即ち摩擦パッド12を図1に示す如く、ロータ14に対峙して装着した場合はロータの円周方向となる)に、図6(a)に示すように、2つの係合部X,Xが形成されている。
このシム板20に設けた2つの係合部X,Xは同一形状をなし、係合部Xはそれぞれ4つの爪部A,B,C,Dを有し、先に述べた如く、ロータ14に対峙して摩擦パッド12を装着した場合はロータの半径方向となる向きに爪部C,Dが、ロータの円周方向となる向きに爪部A,Bが向かい合い、凹部(又は孔部)18a内方に延在している。一方、孔部Yは突起部18bに対して、ロータ14の半径方向には殆ど隙間なく嵌合しており、ロータの円周方向には左右に所定の間隙Sをもって嵌合している。そしてこの間隙Sは、爪部Aまたは爪部Bの最外部と凹部18aの内壁との隙間(実施例では約0.45mm)よりも大きく設定されている。
制動時、図1において、マスタシリンダからの圧液がシリンダ部22aに導入され液圧ピストン24が一方の摩擦パッド12をロータ14に向かって押圧すると、摩擦パッド12はロータ14の回転方向によってロータ14の周方向(円周方向)、例えばロータ14が正転時に、図5において矢視の方向に引きずられる場合、シム板20は、爪部Bの最外部と凹部(又は孔部)18aの内壁との間に隙間があるために、プレッシャプレート18と相対移動し摩擦パッド12だけが移動し、シム板20は液圧ピストン24に一体的に押圧保持されて移動せず、周方向(円周方向)に引きずられることはない。このとき、半径方向に配置されている爪部C,Dは凹部(又は孔部)18aの内壁に対しごく僅かの隙間しかなく、或いは内壁と直接係合当接しているか内壁と締まりばめの関係を持って係合しているので、摩擦パッド12の矢視方向の移動を案内する機能を有している。
一方、他方の摩擦パッド13も、キャリパ22の反作用部22bに対して摩擦パッド12と同方向にひきずられ、プレッシャプレート19の背面側に配置したシム板26は反作用部22bに押圧保持されて移動することはない。このように、制動時にシム板20,26はプレッシャプレート18,19に対して周方向(円周方向)に相対移動できるので、シム板20,26が液圧ピストン24或いはキャリパ22の反作用部22bと相対移動して損傷したり、ブレーキ鳴きの誘発することが抑えられる。
また、プレッシャプレート18,19が過剰に周方向(円周方向)に移動した場合でも、爪部Bの先端が鈎状に曲げられているため、凹部(又は孔部)18aの内壁と当接しても鈎部の弾性作用で爪部Bが直ちに損傷することはなく、0.45mm以上の移動となり、孔部Yと突起部18bとの円周方向の間隙Sがなくなるまで移動すると、孔部Yの内壁と突起部18bとが当接してプレッシャプレート18,19の移動は停止する。これにより爪部A,Bの破損は回避できる。
次に2枚のシム板を使用したシム板取付構造について図7に基づき説明する。図7は、本発明の実施例2における摩擦パッドとシム板とが係合状態にある断面図である。図7に示すように、本実施例2のシム板は、実施例1で用いたシム板20と、このシム板20と摩擦パッド12のプレッシャプレート18との間に中間シム板30が挿入配置されている。
中間シム板30は平板状で爪部は有しておらず、シム板20の爪部A〜Dが凹部(又は孔部)18aに延在できるように貫通孔30aが形成されている。この中間シム板30の材料はシム板20とプレッシャプレート18との相対滑りを良くするために滑動性に富んだものが選定されるが、振動吸収性に優れたもの或いは耐熱性ある樹脂材等を選定して、同時に、制振性及び耐熱性の向上を図るようにすることもできる。本実施例では2枚のシム板で説明したが、必要に応じて2枚以上の複数の積層シム板構造としても良い。
図8はプレッシャプレートとシム板とが係合状態にある本発明の実施例3における摩擦パッドの正面図であり、シム板40の2つの係合部X,Xは実施例1のシム板20と同じ形状のものであるが、シム板40の周方向(円周方向)の両端部にコ字状に切欠部40a,40aが形成されている点でシム板20と異なっている。摩擦パッドを構成するプレッシャプレート42はシム板40のコ字状に切欠部40a,40aと嵌合する突起部42b,42bを有し、この突起部42bの先端部と切欠部40aの底面は所定の間隙Sをもって嵌合している。そしてこの間隙Sは、爪部Aまたは爪部Bの最外部と凹部(又は孔部)42aの内壁との隙間(実施例では約0.45mm)よりも大きく設定されている。
制動時にプレッシャプレート42が過剰に周方向(円周方向)に移動し、切欠部40aと突起部42bとの円周方向の間隙Sがなくなるまで移動すると、切欠部40aの底面と突起部42bとが当接してプレッシャプレート42の移動は停止し、これにより爪部A,Bの破損は回避される。
以上、本発明の実施例1乃至3を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれらに限られるものではなく、例えば、本実施例では浮動キャリパ式ディスクブレーキに適応した例で説明したが、固定キャリパ式ディスクブレーキにも適応できる。
また、本実施例ではプレッシャプレートに形成した凹部18a,42aは略断面円形の貫通孔として説明したが、爪部が延在し得うる範囲で凹み部が形成されていればよく、必ずしも貫通孔である必要はない。そして凹部の断面形状を円形に代えてロータの周方向(円周方向)に長軸を有する略楕円形状とすれば、4つの爪部A〜Dを対称に形成しても、爪部A,Bと楕円形状の凹部の内壁との隙間を十分確保できる。
更に、シム板に形成した係合部Xの数は2個に限らず1個でも2個以上あってもよい。
本発明の実施例1におけるシム板が取り付けられたディスクブレーキの断面図である。 シム板の斜視図である。 シム板の爪部の成形過程を説明する部分拡大図である。 シム板の半径方向の爪部の係合状態を示す部分拡大断面図である。 シム板の円周方向の爪部の係合状態を示す部分拡大断面図である。 (a)はプレッシャプレートとシム板とが係合状態にある摩擦パッドの正面図、(b)は、図6(a)のA−A断面図である。 本発明の実施例2における摩擦パッドとシム板とが係合状態にある断面図である。 プレッシャプレートとシム板とが係合状態にある本発明の実施例3における摩擦パッドの正面図である。 従来の車両用ディスクブレーキの概略断面図である。
符号の説明
10 ディスクブレーキ
12,13 摩擦パッド
14 ロータ
16,17 摩擦ライニング
18,19 プレッシャプレート
18a 凹部
18b 突起部
20 シム板
22 キャリパボディ
22a シリンダ部
22b 反作用部
24 液圧ピストン
26 シム板
30 中間シム板
30a 貫通孔
40 シム板
40a 切欠部
42 プレッシャプレート
42a 凹部
42b 突起部
A〜D 爪部
S 間隙
X 係合部
Y 孔部

Claims (8)

  1. 表面に摩擦ライニングを固設したプレッシャプレートを背面側から押圧し、前記摩擦ライニングをロータに圧接して制動力を得るディスクブレーキにおいて、前記プレッシャプレートの背面にシム板を取り付けるシム板取付構造であって、前記プレッシャプレートの背面側には少なくとも凹部が形成され、前記シム板には前記凹部の内壁と隙間を持って延在している複数の爪部が設けられているディスクブレーキにおけるシム板取付構造。
  2. 前記爪部と前記凹部内壁との隙間は前記ロータの円周方向に配置された爪部の方が前記ロータの半径方向に配置された爪部より大きな隙間を有している請求項1に記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造。
  3. 表面に摩擦ライニングを固設したプレッシャプレートを背面側から押圧し、前記摩擦ライニングをロータに圧接して制動力を得るディスクブレーキにおいて、前記プレッシャプレートの背面にシム板を取り付けるシム板取付構造であって、前記プレッシャプレートの背面側には少なくとも凹部が形成され、前記シム板には前記凹部の内壁に延在する複数の爪部が設けられ、前記ロータの円周方向に配置された爪部は前記凹部内壁と隙間をもって配置され、前記ロータの半径方向に配置された爪部は前記凹部内壁と係合しているディスクブレーキにおけるシム板取付構造。
  4. 前記ロータの半径方向に配置された爪部は前記凹部内壁と締まりばめの関係で係合している請求項3に記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造。
  5. 前記爪部の先端は前記凹部内壁に向かって折り返されている請求項1ないし4の何れかに記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造。
  6. 前記プレッシャプレートに形成された凹部はロータの円周方向に長い略楕円形状である請求項1ないし5の何れかに記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造。
  7. 前記プレッシャプレートの背面側に突起部が設けられ、シム板に設けた孔部がロータの円周方向に隙間をもって前記突起部に嵌挿され、前記隙間は凹部内壁と爪部で形成されるロータの円周方向の隙間よりも大きい請求項1ないし6の何れかに記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造。
  8. 前記プレッシャプレートとシム板との間に中間シム板が挿入されている請求項1ないし6の何れかに記載のディスクブレーキにおけるシム板取付構造。
JP2006090722A 2006-03-29 2006-03-29 ディスクブレーキにおけるシム板取付構造 Pending JP2007263276A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006090722A JP2007263276A (ja) 2006-03-29 2006-03-29 ディスクブレーキにおけるシム板取付構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006090722A JP2007263276A (ja) 2006-03-29 2006-03-29 ディスクブレーキにおけるシム板取付構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007263276A true JP2007263276A (ja) 2007-10-11

Family

ID=38636464

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006090722A Pending JP2007263276A (ja) 2006-03-29 2006-03-29 ディスクブレーキにおけるシム板取付構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007263276A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012127501A (ja) * 2010-12-16 2012-07-05 Anstro Manufacturing Inc 埋め込みシムを備えたブレーキパッドアセンブリ
WO2013157337A1 (ja) * 2012-04-16 2013-10-24 曙ブレーキ工業株式会社 ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体
JP2016151357A (ja) * 2015-02-19 2016-08-22 ビーダブリュアイ(シャンハイ)カンパニー リミテッドBwi(Shanghai)Co.,Ltd. ブレーキパッド装置
JP2017003005A (ja) * 2015-06-10 2017-01-05 株式会社アドヴィックス ディスクブレーキ用パッド組立体

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012127501A (ja) * 2010-12-16 2012-07-05 Anstro Manufacturing Inc 埋め込みシムを備えたブレーキパッドアセンブリ
WO2013157337A1 (ja) * 2012-04-16 2013-10-24 曙ブレーキ工業株式会社 ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体
JP2013221564A (ja) * 2012-04-16 2013-10-28 Akebono Brake Ind Co Ltd ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体
US9366301B2 (en) 2012-04-16 2016-06-14 Akebono Brake Industry Co., Ltd. Friction pad assembly for disk brake
JP2016151357A (ja) * 2015-02-19 2016-08-22 ビーダブリュアイ(シャンハイ)カンパニー リミテッドBwi(Shanghai)Co.,Ltd. ブレーキパッド装置
US9651102B2 (en) 2015-02-19 2017-05-16 Beijingwest Industries Co., Ltd. Brake pad apparatus
JP2017003005A (ja) * 2015-06-10 2017-01-05 株式会社アドヴィックス ディスクブレーキ用パッド組立体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4715124B2 (ja) ディスクブレーキ用の積層シムと該積層シムを備えるパッドユニット
JP5855398B2 (ja) ディスクブレーキ用パッド組立体
JP4765888B2 (ja) ディスクブレーキ用パッドセット
JP2010236619A (ja) 車両用ディスクブレーキ
JP5855397B2 (ja) ディスクブレーキ用パッド組立体
JP5538417B2 (ja) ディスクブレーキキャリパのためのスリーブおよびそのようなスリーブを取り付けられたディスクブレーキ
JP6433262B2 (ja) ディスクブレーキ用シム組立体
JP2008064232A (ja) ディスクブレーキ
JP2012189188A (ja) ディスクブレーキ用パッドの戻し装置
JP2012063014A (ja) ディスクブレーキ
JP2007232107A (ja) ディスクブレーキ
JP2007263276A (ja) ディスクブレーキにおけるシム板取付構造
JP2008241046A (ja) ディスクブレーキ
JP2009156432A5 (ja)
JP2008275011A (ja) ディスクブレーキ
JP2010230043A (ja) 車両用ディスクブレーキ
JPWO2019003735A1 (ja) ディスクブレーキ
JP2010203559A (ja) フローティングキャリパ型ディスクブレーキ
JP6112391B2 (ja) ディスクブレーキパッド用シム
JP6231322B2 (ja) 車両用ディスクブレーキ
JP2015010624A (ja) 車両用ディスクブレーキ
JP2010236615A (ja) 車両用ディスクブレーキ
JP6243324B2 (ja) 車両用ディスクブレーキ
JP2008281116A (ja) ディスクブレーキ装置
JP2010236616A (ja) 車両用ディスクブレーキ