JP6112105B2 - 第4級塩の除去方法 - Google Patents

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Description

本発明は、第4級塩の除去方法に関する。
アルキルアンモニウム塩等の第4級塩は、界面活性剤、相間移動触媒、イオン導電性電解質、フォトレジスト現像液原料、殺菌剤、帯電防止剤、分散剤などとして幅広い分野で利用されている。これらの化合物は高価であるため、回収して再利用することが好ましい。しかし、第4級塩を再利用するためには、有機溶液の濃縮による回収、廃水からの抽出処理などの工程が必要となるため、時間及び労力を要するといった問題がある。そのため、再利用又は後処理を効率的に行うために、予め第4級塩を溶液から効率的に除去することが工業的製造工程の経済性において重要である。これまでにも以下のような第4級塩の除去方法に関する提案がなされている。
例えば、非特許文献1及び特許文献1では、第4級塩を、水を用いて有機溶剤から抽出することが開示されている。
また、特許文献2では、第4級塩を含む有機溶液を水洗した後、さらに洗液から塩化メチレンで抽出することによって第4級塩を除去することが開示されている。
さらに、特許文献3では、活性炭によって第4級塩を吸着除去することが、特許文献4ではシクロデキストリンを用いて界面活性剤を吸着することが、特許文献5では、イオン交換樹脂を用いて第4級塩を吸着除去することが報告されている。
米国特許第6310232号明細書 特開平9−136034号公報 特開2010−070480号公報 特開2008−246287号公報 特開2007−181833号公報
相間移動触媒ハンドブック、Blackie Academic,London(1997)p.127
しかしながら、非特許文献1及び特許文献1に記載された水を用いた抽出方法を用いることで、親水性の高い第4級塩を抽出することは可能であるが、疎水性の高い第4級塩はエマルジョンを形成するため、当該方法では分離できない又は分離に時間がかかるという問題があった。また、親水性の高い第4級塩を抽出する場合には、抽出回数を多くすることで除去効率を比較的高めることはできるが、廃水が多くなるという問題があった。特許文献2に記載された方法は、ハロゲン系溶剤を使用するため、環境面から望ましい方法とは言えず、使用条件も限定的なものであった。また、特許文献3に記載された吸着方法では、目的物である第4級塩以外の物質も吸着されるため、吸着能が低くなり、第4級塩を完全に除去するためには多量の吸着剤が必要であった。特許文献4に記載の吸着方法では、有機溶液系内で第4級塩がエマルジョンを形成するため、有機溶剤系には適用できないという問題があった。特許文献5に記載の吸着方法では、アンモニウムイオン濃度を低濃度域にする必要があるために除去効率が悪く、廃水が多くなるという問題があった。また特許文献5に記載の方法は、有機溶剤系において、使用するイオン交換樹脂のイオン官能基の濡れ性が悪いことから、有機溶剤からの第4級塩除去効果を期待することは難しい。このように、いずれの方法も技術的に満足できるものではなく、環境面及び経済性の面から、必ずしも工業的に有利な方法であるとはいえなかった。
本発明は、有機溶剤から第4級塩を効率的に除去する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために、第4級塩を含有する有機溶剤溶液から第4級塩を除去する方法について鋭意検討を行ったところ、特定の化合物の水溶液を用いることで有機溶剤から第4級塩を除去することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の第4級塩の除去方法を提供する。
項1. 第4級塩を含有する有機溶剤溶液に、アニオン性官能基を有する化合物(a1)及びカルボキシル基又はスルホン酸基を少なくとも1種以上含有する重合体(a2)からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する水溶液を接触させ、有機溶剤から第4級塩を除去する、第4級塩の除去方法。
項2. 前記第4級塩を含有する有機溶剤溶液が、アルカリ性水溶液で洗浄したものである上記項1に記載の第4級塩の除去方法。
項3. 前記第4級塩がアンモニウム塩である上記項1又は2記載の第4級塩の除去方法。
項4. 前記第4級塩の総炭素数が10〜40の範囲である上記項1〜3のいずれかに記載の第4級塩の除去方法。
項5. 前記成分(a1)が、酢酸、炭酸、コハク酸、マレイン酸、グルタル酸、マロン酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸及びこれらのアルカリ金属塩からなる群より選ばれる少なくとも1種である上記項1〜4のいずれかに記載の第4級塩の除去方法。
項6. 前記成分(a2)が、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、ポリスチレンスルホン酸、カルボキシメチルセルロース及びこれらのアルカリ金属塩又はアルカリ金属部分塩からなる群より選ばれる少なくとも1種である上記項1〜5のいずれかに記載の第4級塩の除去方法。
項7. 前記水溶液のpHを1.5〜13.5に調整する上記項1〜6のいずれかに記載の第4級塩の除去方法。
本発明によれば、第4級塩を含有する有機溶剤溶液から、第4級塩を効率的に除去することができる。本発明の方法は、従来の方法に比べて安価な除去剤を使用して簡単な操作で第4級塩を除去することができるので、工業的製造工程の負荷が大幅に軽減され、経済的にも有利である。本方法は医薬、分析、化学合成、半導体など幅広い分野で用いることができる。
本発明は、第4級塩を含有する有機溶剤溶液に、アニオン性官能基を有する化合物(a1)及びカルボキシル基又はスルホン酸基を少なくとも1種以上含有する重合体(a2)からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する水溶液を接触させ、有機溶剤から第4級塩を除去する、第4級塩の除去方法である。
本発明の第4級塩の除去方法において使用されるアニオン性官能基を有する化合物(a1)(以下、「成分(a1)」という)は、分子中にアニオン性官能基を有する化合物又はその塩であれば特に限定されず、公知のものを用いることができる。アニオン性官能基としてはカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基などが挙げられる。塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等が挙げられるが、アルカリ金属塩が好ましく、工業的に入手容易な点から特にナトリウム塩が好ましい。
成分(a1)として用いることができる化合物としては、酢酸、(メタ)アクリル酸、炭酸、(無水)コハク酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、マロン酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、シュウ酸、アジピン酸、テレフタル酸、(無水)フタル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等のカルボキシル基を含有する化合物;p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸等のスルホン酸基を有する化合物;リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸等のリン酸基を有する化合物;等の他、これらの塩が挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらの中では、特に酢酸、炭酸、コハク酸、マレイン酸、グルタル酸、マロン酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸及びこれらのアルカリ金属塩が好ましい。成分(a1)の使用量は、処理しようとする溶液に含有される第4級塩の重量に対して、0.5〜20倍重量、好ましくは1〜10倍重量の範囲から選ばれる。この範囲より少ない場合、第4級塩の除去効率が低くなるため、複数回の処理が必要になる。この範囲より多い場合、第4級塩の除去効率は高くなるが、必要以上に添加することになり、経済的に好ましくない。水溶液の濃度又はpHは、処理溶液に応じて適宜調整すればよい。濃度は、水溶液とした際の濃度が1〜30重量%となるように成分(a1)及び水の量を調整することが好ましい。pHは、硫酸、水酸化ナトリウムなどで1.5〜13.5の範囲となるように調整することが好ましい。
本発明の第4級塩の除去方法において使用されるカルボキシル基又はスルホン酸基を少なくとも1種以上含有する重合体(a2)(以下、「成分(a2)」という)は、カルボキシル基又はスルホン酸基を少なくとも1種以上含有する単量体を重合させて得られた重合体又はその塩であれば特に限定されず、公知のものを用いることができる。塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等が挙げられるが、アルカリ金属塩が好ましく、特にナトリウム塩が好ましい。
成分(a2)としては、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリマレイン酸、カルボキシメチルセルロース、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリアルギン酸、ポリ(メタ)アクリル酸/マレイン酸共重合体等のカルボキシル基を有する重合体;ポリスチレンスルホン酸等のスルホン酸基を有する重合体;ポリ(メタ)アクリル酸/スルホン酸共重合体等のカルボキシル基及びスルホン酸基を有する重合体;又はこれらのアルカリ金属塩などが挙げられる。なお、アルカリ金属塩の中和率は特に限定されないが、10〜90%とすることが好ましい。これらの中では、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、ポリスチレンスルホン酸、カルボキシメチルセルロース及びこれらのアルカリ金属塩又はアルカリ金属部分塩が好ましい。ここで、これらのアルカリ金属塩とは、上記重合体が完全にアルカリ金属塩になっているものをいい、これらのアルカリ金属部分塩とは、上記重合体が部分的にアルカリ金属塩になっているものをいう。成分(a2)として、特にポリアクリル酸及びポリマレイン酸が好ましい。成分(a2)の使用量は、処理しようとする溶液に含有される第4級塩の重量に対して、0.5〜5.0倍重量、好ましくは1〜2.5倍重量である。この範囲より少ない場合、第4級塩の除去効率が低くなるため、複数回の処理が必要になる。この範囲より多い場合、第4級塩の除去効率は高くなるが、必要以上に添加することになり、経済的にも好ましくない。使用される重合体の分子量は特に限定されるものではないが、分液性又は操作性の観点から重量平均分子量(ゲルパーメーションクロマトグラフィー法によるポリスチレン換算値)が500〜200,000、好ましくは1,000〜100,000の範囲から選ぶことができる。重合体水溶液の濃度又はpHは、処理溶液に応じて適宜調整すればよい。濃度は、水溶液とした際の濃度が1〜20重量%となるように成分(a2)及び水の量を調整することが好ましい。pHは、硫酸、水酸化ナトリウムなどで1.5〜13.5の範囲となるように調整することが好ましい。
成分(a1)と成分(a2)とを併用してもよい。その場合、各成分の使用量は特に限定されないが、通常は、成分(a1)100重量部に対し、成分(a2)を10〜500重量部用いる。水溶液にする際の成分(a1)と成分(a2)との混合物の濃度は特に限定されないが、1〜20重量%となるように調整することが好ましい。また、pHは1.5〜13.5の範囲となるように調整することが好ましい。
本発明は、第4級塩を含有する有機溶剤溶液に成分(a1)及び/又は成分(a2)を含有する水溶液を接触させて第4級塩を除去するものである。接触時の温度は特に限定されないが、通常は、0〜100℃であり、好ましくは20〜60℃である。20℃以上とすることで、特に分液性が改善され作業性が向上するが、60℃を超えると加熱に要するエネルギーと時間がかかり、また分液する際にさらに冷却するエネルギーと時間がかかる。接触時間は特に限定されないが、通常は、1〜180分間であり、好ましくは5〜60分間である。5分間以上とすることで、第4級塩の除去効率が高くなるが、60分間を超えると十分平衡に達するため、除去効率はそれ以上向上しにくくなる。
なお、第4級塩を含有する有機溶剤溶液を、成分(a1)及び/又は成分(a2)を含有する水溶液に接触させる前に、アルカリ性水溶液で洗浄することが好ましい。アルカリ性水溶液で洗浄することにより、分液性、操作性及び第4級塩の除去効率が向上する。使用できるアルカリ性水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化アンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム等の水溶液が挙げられる。
本発明の第4級塩の除去方法において除去される第4級塩として、第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩等が挙げられる。適用できる第4級アンモニウム塩の具体例としては、トリオクチルメチルアンモニウム塩、トリオクチルエチルアンモニウム塩、トリデカニルメチルアンモニウム塩、トリアルキルメチル(オクチル基とデカニル基の混合タイプ)アンモニウム塩、トリヘキサデシルメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチル(アルキル鎖C8〜C18の混合タイプ)アンモニウム塩、ジラウリルジメチルアンモニウム塩、ジデシルジメチルアンモニウム塩、ジオクチルジメチルアンモニウム塩、ジオレイルジメチルアンモニウム塩、ラウリルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、ラウリルジメチルベンジルアンモニウム塩、ジステアリルジメチルアンモニウム塩、トリカプリルメチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリエチルアンモニウム塩、ベンジルトリブチルアンモニウム塩、テトラペンチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩などが挙げられる。第4級ホスホニウム塩の具体例としては、テトラフェニルホスホニウム塩、テトラ−n−エチルホスホニウム塩、テトラ−n−プロピルホスホニウム塩、テトラ−n−ブチルホスホニウム塩、ジ−n−デシルジメチルホスホニウム塩、ジ−n−オクタデシルジメチルホスホニウム塩、トリ−n−デシルメチルホスホニウム塩、ベンジルトリブチルホスホニウム塩、フェニルトリメチルホスホニウム塩、テトラフェニルホスホニウム塩などが挙げられる。第4級塩としては、アンモニウム塩が好ましい。また、これらの塩のアニオン種に特に限定はなく、具体的には、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、水酸化物イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、アセテートイオン、炭酸イオン、炭酸水素イオン、リン酸イオン、リン酸水素イオン等が挙げられる。本発明の方法は、上記した第4級塩の中でも総炭素数が10〜40の第4級塩の除去効果に優れており、特に、トリオクチルメチルアンモニウム塩、トリアルキルメチル(オクチル基とデカニル基の混合タイプ)アンモニウム塩、ジアルキルジメチル(アルキル鎖C8〜C18の混合タイプ)アンモニウム塩、ジラウリルジメチルアンモニウム塩、ジデシルジメチルアンモニウム塩、ジオクチルジメチルアンモニウム塩の除去に著しい効果がある。
本発明の第4級塩の除去方法が適用される有機溶剤溶液の溶媒は、水と混和しないものであれば特に限定されない。具体的には、例えば、トルエン、キシレン、クロロホルム、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ジクロロトルエン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ヘキサン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジエチルエーテルなどが挙げられる。特にトルエンの場合に第4級塩の除去効率が高くなる。
上述した本発明の方法によれば、成分(a1)及び/又は成分(a2)を含有する水溶液を用いることで、第4級塩を含有する有機溶剤溶液から、第4級塩を効率的に除去することができる。本発明の方法は、従来の方法に比べて安価な除去剤を使用して簡単な操作で第4級塩を除去することができるので、工業的製造工程の負荷が大幅に軽減され、経済的にも有利である。また、本発明の方法を用いることで、第4級塩を回収又は再利用することが可能となる。本方法は医薬、分析、化学合成、半導体など幅広い分野で用いることができる。
以下の実施例によって本発明の方法を例示する。
実施例1
第4級塩として塩化トリオクチルメチルアンモニウムを0.8g含むトルエン溶液50gに、除去剤としてポリリン酸6.3gを含有する水溶液30gを25℃、30分間、二相を攪拌することによって接触させた。次いで有機相と水相とを分離し、有機相をエバポレーターで60℃で1時間減圧濃縮し、得られた第4級塩の重量を測定した。そして、この処理後の有機層に含まれる第4級塩の重量と処理前の有機相に含有されていた第4級塩の重量とから、以下の式に従い除去率を算出したところ、74%であった。
除去率(%)=(処理前の有機相に含まれる第4級塩の重量−処理後の有機相中に含まれる第4級塩の重量)×100/処理前の有機相に含まれる第4級塩の重量
実施例2
除去剤をグルタル酸2.6gとした以外は実施例1と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は75%であった。
実施例3
第4級塩を塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(アルキル鎖がC8〜C18の混合物)0.75gとした以外は実施例1と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は70%であった。
実施例4
除去剤をピロリン酸4.6gとした以外は実施例3と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は89.0%であった。
実施例5
第4級塩を塩化ジデシルジメチルアンモニウム0.80gとし、除去剤を酢酸ナトリウム1.8gとした以外は実施例1と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は98.8%であった。
実施例6
除去剤を炭酸水素ナトリウム1.8gとした以外は実施例5と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は80.0%であった。
実施例7
除去剤をリン酸2.2gとした以外は実施例5と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は86.3%であった。
実施例8
除去剤をピロリン酸3.6gとした以外は実施例5と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は93.8%であった。
実施例9
除去剤をポリリン酸7.0gとした以外は実施例5と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は90.0%であった。
実施例10
除去剤をコハク酸2.2gとし、水溶液のpHを水酸化ナトリウムで13.5に調整した以外は実施例5と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は91.3%であった。
実施例11
除去剤をグルタル酸2.9gとし、水溶液のpHを水酸化ナトリウムで13.5に調整した以外は実施例5と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は97.5%であった。
実施例12
除去剤をクエン酸4.2gとし、水溶液のpHを水酸化ナトリウムで13.5に調整した以外は実施例5と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は91.3%であった。
実施例13
除去剤をポリアクリル酸ナトリウム(分子量2000(ゲルパーメーションクロマトグラフィー法によるポリスチレン換算値、以下、除去剤の分子量はゲルパーメーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算値である))1.6gとし、水溶液のpHを硫酸で2.0に調整した以外は実施例1と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は93.8%であった。
実施例14
除去剤をポリアクリル酸ナトリウム(分子量6000)1.6gとし、水溶液のpHを硫酸で1.7に調整した以外は実施例1と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は92.5%であった。
実施例15
除去剤をポリアクリル酸ナトリウム(分子量50000)1.6gとし、水溶液のpHを硫酸で1.6に調整した以外は実施例1と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は98.8%であった。
実施例16
除去剤をポリアクリル酸(分子量6000)1.6g(pH2.0)とした以外は実施例1と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は86.3%であった。
実施例17
除去剤として日油(株)製ポリマレイン酸(商品名:ノンポール(登録商標)PMA−50W)をポリマレイン酸固形分が1.6g(pH1.4)となる量で使用した以外は実施例1と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は86.3%であった。
実施例18
除去剤をポリアクリル酸/スルホン酸共重合体ナトリウム(分子量6000)1.6gとし、水溶液のpHを硫酸で2.0に調整した以外は実施例1と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は96.3%であった。
実施例19
除去剤をポリアクリル酸ナトリウム(分子量2000)1.6g(pH8.0)とした以外は実施例3と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は75.0%であった。
実施例20
除去剤をポリアクリル酸ナトリウム(分子量50000)1.6g(pH8.3)とした以外は実施例3と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は97.0%であった。
実施例21
除去剤をポリアクリル酸(分子量6000)1.6g(pH2.0)とした以外は実施例3と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は88.0%であった。
実施例22
除去剤をポリスチレンスルホン酸ナトリウム(分子量70000)1.6gとし、水溶液のpHを硫酸で1.1に調整した以外は実施例3と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は92.0%であった。
実施例23
除去剤をポリアクリル酸/マレイン酸ナトリウム(分子量60000)1.6g(pH7.9)とした以外は実施例3と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は81.3%であった。
実施例24
除去剤をポリアクリル酸/スルホン酸共重合体ナトリウム(分子量6000)1.6g(pH7.3)とした以外は実施例3と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は68.0%であった。
実施例25
除去剤をポリアクリル酸(分子量6000)1.6g(pH2.0)とした以外は実施例5と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は99.0%であった。
実施例26
除去剤をポリアクリル酸ナトリウム(分子量6000)1.6gとし、水溶液のpHを水酸化ナトリウムで13.5に調整した以外は実施例5と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は96.3%であった。
実施例27
除去剤をポリスチレンスルホン酸ナトリウム(分子量70000)1.6g(pH5.4)とした以外は実施例5と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は91.3%であった。
実施例28
第4級塩として塩化トリオクチルメチルアンモニウムを0.8g含むトルエン溶液50gを、事前に水酸化ナトリウム0.8g溶解した水溶液32gで処理した以外は実施例16と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は95.0%であった。
実施例29
第4級塩として塩化トリオクチルメチルアンモニウムを0.8g含むトルエン溶液50gを、事前に水酸化ナトリウム0.8g溶解した水溶液32gで処理した以外は実施例17と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は92.2%であった。
比較例1
除去剤を用いない以外は実施例1と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は9.3%であった。
比較例2
除去剤を用いず、水溶液のpHを硫酸でpH1.2にした以外は実施例1と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は0%であった。
比較例3
除去剤を用いず、水溶液のpHを水酸化ナトリウムでpH13.5とした以外は実施例1と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は1.3%であった。
比較例4
除去剤を用いない以外は実施例3と同様の操作で行った。エマルジョンを形成したため分離できなかった。
比較例5
除去剤を用いず、水溶液のpHを硫酸でpH1.2にした以外は実施例3と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は0%であった。
比較例6
除去剤を用いず、水溶液のpHを水酸化ナトリウムでpH13.5にした以外は実施例3と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は17.3%であった。
比較例7
除去剤を用いない以外は実施例5と同様の操作で行った。エマルジョンを形成したため分離できなかった。
比較例8
除去剤を用いず、水溶液のpHを硫酸でpH1.2にした以外は実施例5と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は0%であった。
比較例9
除去剤を用いず、水溶液のpHを水酸化ナトリウムでpH13.5にした以外は実施例5と同様の操作で行った。第4級塩の除去率は21.3%であった。

Claims (6)

  1. 第4級塩を含有する有機溶剤溶液に、カルボキシル基又はスルホン酸基を少なくとも1種以上含有する重合体(a2)を含有する水溶液を接触させ、有機溶剤から第4級塩を除去する、第4級塩の除去方法であって、
    前記有機溶剤が、トルエン、キシレン、クロロホルム、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ジクロロトルエン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ヘキサン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、及びジエチルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種である、第4級塩の除去方法
  2. 前記第4級塩を含有する有機溶剤溶液が、アルカリ性水溶液で洗浄したものである請求項1に記載の第4級塩の除去方法。
  3. 前記第4級塩がアンモニウム塩である請求項1又は2記載の第4級塩の除去方法。
  4. 前記第4級塩の総炭素数が10〜40の範囲である請求項1〜3のいずれかに記載の第4級塩の除去方法。
  5. 前記成分(a2)が、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、ポリスチレンスルホン酸、カルボキシメチルセルロース及びこれらのアルカリ金属塩又はアルカリ金属部分塩からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜のいずれかに記載の第4級塩の除去方法。
  6. 前記水溶液のpHを1.5〜13.5に調整する請求項1〜のいずれかに記載の第4級塩の除去方法。
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