JPH0955608A - 方向性結合器 - Google Patents

方向性結合器

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JPH0955608A
JPH0955608A JP20625495A JP20625495A JPH0955608A JP H0955608 A JPH0955608 A JP H0955608A JP 20625495 A JP20625495 A JP 20625495A JP 20625495 A JP20625495 A JP 20625495A JP H0955608 A JPH0955608 A JP H0955608A
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line
signal
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directional coupler
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JP20625495A
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Shin Watanabe
伸 渡辺
Hiroshi Suzuki
鈴木  寛
Tominaga Watanabe
富長 渡辺
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロ・ミリ波帯においてマイクロストリ
ップ線路によって構成される方向性結合器に関し、簡素
な構成で、設計通りの結合量を容易且つ確実に得られる
ようにする。 【解決手段】 誘電体基板2上に形成されたマイクロス
トリップ線路からなる方向性結合器において、主信号を
伝送する主線路3と、主線路3上に誘電体を介して導体
6を配することで主信号の一部を容量結合させる第1結
合部C1と、第1結合部C1に対し主線路3の長手方向
に所要の間隔をあけて配置されるとともに主線路3上に
誘電体5を介して導体6を配することで主信号の一部を
容量結合させる第2結合部C2と、第1結合部C1と第
2結合部C2とを接続するとともに主線路3に併設され
た、結合信号出力端子付き結合部接続線路4とをそなえ
るように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(目次) 発明の属する技術分野 従来の技術(図30,図31) 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段 発明の実施の形態 ・第1実施形態の説明(図1〜図7) ・第2実施形態の説明(図8〜図16) ・第3実施形態の説明(図17〜図20) ・第4実施形態の説明(図21〜図23) ・第5実施形態の説明(図24〜図26) ・第6実施形態の説明(図27,図28) ・第7実施形態の説明(図29) ・その他 発明の効果
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ・ミリ波
帯においてマイクロストリップ線路によって構成される
方向性結合器に関する。
【0003】
【従来の技術】この分野の方向性結合器は、主として信
号電力の分岐または検出用に使われ、無線装置の送信電
力モニタ部にも用いられている。図31は無線送受信装
置を示すブロック図であるが、この無線送受信装置は、
アップコンバータ101,アッテネータ102,高出力
増幅器103,方向性結合器104,検波器104a,
制御部105からなる送信系と、低雑音増幅器106,
方向性結合器107,アッテネータ108,ダウンコン
バータ109,検波器107a,制御部110からなる
受信系とをそなえるとともに、これらの送信系及び受信
系にハイブリド回路111を介して接続された送受信ア
ンテナ112をそなえている。
【0004】これにより、送信信号はアップコンバータ
101で周波数変換されて、アッテネータ102でレベ
ル調整を施されてから、高出力増幅器103で増幅さ
れ、ハイブリド回路111を介し送受信アンテナ112
から送信される一方、送受信アンテナ112で受信され
た信号は、ハイブリド回路111を介して受信系へ入力
され、低雑音増幅器106で増幅されたのち、アッテネ
ータ108でレベル調整されてから、ダウンコンバータ
109で周波数変換されるようになっている。
【0005】なお、このとき、方向性結合器104を介
し検波器104aで検出された出力信号は制御部105
へ入力され、この制御部105によって、アッテネータ
102でのレベル及び高出力増幅器103での増幅状態
が制御されるとともに、方向性結合器107を介し検波
器107aで検出された出力信号は制御部110へ入力
され、この制御部110によって、アッテネータ108
でのレベルが制御されるようになっている。
【0006】例えば従来の送信系に設けられる方向性結
合器104の詳細を示すと、図30のようになる。この
図30に示す方向性結合器104は、誘電体基板200
上に形成されたマイクロストリップ線路で構成され、主
信号を伝送する主線路201,長さL2の結合部接続線
路202,主信号の1/4波長(λ/4)の間隔をおい
て設置された結合部C1′,C2′とからなる。
【0007】ここで、各結合部C1′,C2′は、導体
パターンを近接させて構成し、電磁波である信号を、そ
の導体パターンによって結合させている。これにより、
この方向性結合器104の端子Aに信号を入力した場
合、主信号として主線路201を通って端子Bに出力さ
れるものと、結合部C1′,C2′で主線路201から
結合した結合信号が端子(結合信号出力端子)Dにも出
力される。なお、端子(結合信号出力端子)Cについて
は、結合部C1′,C2′で結合した信号が端子Cまで
の線路長の関係で、各々の信号位相が逆相になるため、
信号がキャンセルされて出力されない。
【0008】これらの振る舞いにより、一端から入力さ
れた信号は2端子ある結合信号出力端子C,Dのどちら
か一方(この例では、端子D)にしか出力されず、その
結果、信号の方向性が得られるようになっている。な
お、受信系に設けられる方向性結合器107の詳細も、
図30とほぼ同様で、動作もほぼ同様である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来は、誘
電体基板上で方向性結合器を構成するには、上述のごと
く、基板上の導体パターンを近接させ、電磁波である信
号をパターンどうしによって結合させていたが、この結
合部の電磁界の様子は複雑であるため、結合量を計算機
等で計算しても、実際に計算通りの結合量を得ることは
できず、その上、プリント基板を用いて方向性結合器を
実現すると、パターン間のギャップが0.05〜0.1
mmと非常に狭くなるため、パターンのエッチング精度
が直接電気特性へ影響するという課題があった。
【0010】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、簡素な構成で、設計通りの結合量を容易且つ
確実に得られるようにした、方向性結合器を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の方向
性結合器は、誘電体基板上に形成されたマイクロストリ
ップ線路からなる方向性結合器において、主信号を伝送
する主線路と、該主線路上に誘電体を介して導体を配す
ることで該主信号の一部を容量結合させる第1結合部
と、該第1結合部に対し該主線路の長手方向に所要の間
隔をあけて配置されるとともに、該主線路上に誘電体を
介して導体を配することで該主信号の一部を容量結合さ
せる第2結合部と、上記の第1結合部と第2結合部とを
接続するとともに、該主線路に併設された、結合信号出
力端子付き結合部接続線路とをそなえて構成されたこと
を特徴としている(請求項1)。
【0012】また、本発明の方向性結合器は、請求項1
記載の方向性結合器であって、上記の第1結合部と第2
結合部とが、該主信号の1/4波長の間隔で、該主線路
上に配置されたものにおいて、上記の第1,第2結合部
間の上記の主線路,結合部接続線路のいずれか一方また
は両方が曲折した曲折線路として構成されていることを
特徴としている(請求項2)。
【0013】このとき、該曲折線路がミアンダ線路とし
て構成されたり(請求項3)、スパイラルインダクタ線
路として構成されたり(請求項4)してもよい。また、
請求項2記載の方向性結合器において、上記の主線路,
結合部接続線路を所定の絶縁体を介して立体交差するよ
うにしてもよい(請求項5)。さらに、本発明の方向性
結合器は、請求項1記載の方向性結合器であって、上記
の第1結合部と第2結合部とが、該主信号の1/4波長
以外の間隔で、該主線路上に配置されたものにおいて、
上記の第1,第2結合部間の上記の主線路,結合部接続
線路のいずれか一方または両方が曲折した曲折線路とし
て構成されていることを特徴としている(請求項6)。
【0014】このとき、該曲折線路がミアンダ線路とし
て構成されたり(請求項7)、スパイラルインダクタ線
路として構成されたり(請求項8)してもよい。また、
請求項2記載の方向性結合器において、上記の主線路,
結合部接続線路を所定の絶縁体を介して立体交差するよ
うにしてもよい(請求項9)。さらに、本発明の方向性
結合器は、請求項1記載の方向性結合器において、上記
の主線路と結合部接続線路との長さの和を1/2波長と
なるように設定してもよい(請求項10)。
【0015】また、本発明の方向性結合器は、誘電体基
板上に形成されたマイクロストリップ線路からなる方向
性結合器において、主信号を伝送する主線路と、該主線
路上に誘電体を介して導体を配することで該主信号の一
部を容量結合させる第1結合部と、該第1結合部に対し
該主線路の長手方向に所要の間隔をあけて配置されると
ともに、該主線路上に誘電体を介して導体を配すること
で該主信号の一部を容量結合させる第2結合部と、上記
の第1結合部と第2結合部とを接続するとともに、該主
線路に併設された、結合信号出力端子付き結合部接続線
路とをそなえ、且つ、上記の主線路と結合部接続線路と
が円形状部分をそなえて構成されるとともに、該主線路
の入出力部と、該結合部接続線路の入出力部とが相互に
円の反対側に位置するように配置され、上記両入出力部
を結ぶ線分について対称な位置に、上記の第1,第2結
合部が設けられるとともに、上記の第1,第2結合部の
配置位置が変更可能に構成されていることを特徴として
いる(請求項11)。
【0016】さらに、本発明の方向性結合器は、誘電体
基板上に形成されたマイクロストリップ線路からなる方
向性結合器において、主信号を伝送する主線路と、該主
線路上に誘電体を介して導体を配することで該主信号の
一部を容量結合させる第1結合部と、該第1結合部に対
し該主線路の長手方向に所要の間隔をあけて配置される
とともに、該主線路上に誘電体を介して導体を配するこ
とで該主信号の一部を容量結合させる第2結合部と、上
記の第1結合部と第2結合部とを接続するとともに、該
主線路に併設された、結合信号出力端子付き結合部接続
線路とをそなえ、且つ、該主線路が円形状部分をそなえ
るとともに、該結合部接続線路が半円形状部分をそなえ
て構成され、上記の第1結合部及び第2結合部の一方が
固定的に配置されるととともに、上記の第1結合部及び
第2結合部の他方が可動的に配置されていることを特徴
としている(請求項12)。
【0017】このとき、該結合部接続線路の一方の出力
部と該主線路の出力部とが該第2結合部で固定的に接続
してもよい(請求項13)。なお、上記請求項1〜13
のいずれかに記載の方向性結合器において、該結合部接
続線路上に、誘電体と電極とを設けてもよい(請求項1
4)。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。 (a)第1実施形態の説明 図1は本発明の第1実施形態としての方向性結合器の模
式的平面図、図2は図1のII−II線に沿う断面図、
図3は結合部をコンデンサで表した場合の図2に対応す
る断面図、図4は結合部を等価コンデンサで示した図で
ある。
【0019】さて、本実施形態にかかる方向性結合器
も、図31に示す無線送受信装置の送信系又は受信系に
おいて、例えば信号検出用として用いられるものである
が、図1,2に示すように、この方向性結合器1も、誘
電体基板2上に形成されたマイクロストリップ線路から
なり、主信号を伝送する主線路(導電体)3,長さL2
(=λ/4)の結合部接続線路(導電体)4,主信号の
1/4波長(λ/4)の間隔をおいて設置された第1,
第2結合部(結合器)C1,C2とからなる。
【0020】ここで、第1結合部C1は、主線路3上に
誘電体5を介して導体6を配することで主信号の一部を
容量結合させるものであり、第2結合部C2は、第1結
合部C1と同様の構造のものであるが、第1結合部C1
に対し主線路3の長手方向に所要の間隔(主信号のλ/
4の間隔)をあけて配置される。すなわち、第2結合部
C1も、主線路3上に誘電体5を介して導体6を配する
ことで主信号の一部を容量結合させるような構造となっ
ている。
【0021】また、結合部接続線路4は、第1結合部C
1と第2結合部C2とを接続するとともに、主線路3に
併設され、且つ、結合信号出力端子C,Dを有してい
る。これにより、この方向性結合器1の端子Aに信号を
入力した場合、主信号として主線路3を通って端子Bに
出力されるものと、主線路3,誘電体5,導体6からな
る平行板コンデンサ(面積をS,間隔をd,真空の誘電
率をε0,比誘電率をεr とすると、このコンデンサの静
電容量Cは公知の公式から(ε0 εr S/d)となる)
と等価な結合部C1,C2で、主線路3から結合した結
合信号が端子(結合信号出力端子)Dにも出力される。
なお、端子(結合信号出力端子)Cについては、結合部
C1,C2で結合した信号が端子Cまでの線路長の関係
で、各々の信号位相が逆相になるため、信号がキャンセ
ルされて出力されない。これらの振る舞いにより、一端
から入力された信号は2端子ある結合信号出力端子C,
Dのどちらか一方(この例では、端子D)にしか出力さ
れず、その結果、信号の方向性が得られる。
【0022】ところで、例えば、プリント基板を用いて
周波数18GHzで−10dBの結合量を得る結合部を
構成する場合(図6参照:この図6において、S11は
入力端子Aの反射特性であり、S21は端子A−B間の
通過特性である)を考えると、この結合量が得られる容
量値を図5に示す等価回路を用いて計算すれば、結合容
量は0.03pF(このとき等価平行板コンデンサの面
積S は1.0 ×0.8 ×10 -6 (m), 間隔d は0.4 ×10
-3(m2),真空の誘電率ε0 は8.854 ×10-12 , 比誘電率
εr は3.4 とした)となる。これは、本実施形態の構成
において、各結合部C1,C2は、静電容量が0.06
pFのコンデンサを直列に接続したもの(図3参照)
と、等価なもの(図4参照)になる。
【0023】また、上記容量値(0.03pF)となる
結合部を構成するには、図2のように片面のみ導体を有
している結合用プリント基板7を用いて、図のように所
望の容量値になる面積のプリント基板を実装すればよ
い。このようにプリント基板7を用いた結合器の結合量
実測値を図7に示す。この図7の結果と図6とを比較す
ると、反射特性及び通過特性は共にほとんど一致してお
り、計算の精度が高いことを示している。
【0024】そして、この結合量は電極面積を変えるこ
とにより計算値通りの値が得られることがわかった。ま
た、結合部容量のインピーダンス理論値は1/jωCよ
り、18GHzでは1852Ωとなるので、特性インピ
ーダンス50Ωの主線路と並列に結合器を付加しても、
主線路3に対して特性インピーダンスの劣化等の影響を
ほとんど与えずに方向性結合器を構成できるのである。
【0025】このように結合部C1,C2の容量値は誘
電体の比誘電率,厚み,電極の面積で決まり、また上記
のごとく計算とほぼ一致した結合量が得られ、これによ
り、従来のものよりも計算精度が向上し、設計期間の短
縮を図ることができ、簡素な構成で、設計通りの結合量
を容易且つ確実に得られるのである。 (b)第2実施形態の説明 次に本発明の第2実施形態について説明する。この第2
実施形態にかかる方向性結合器11は、図8に示すよう
に、GaAsモノリシックIC基板上で結合器を構成し
たものである。すなわち、この場合も、方向性結合器1
1は、誘電体基板12上に形成されたマイクロストリッ
プ線路からなり、主信号を伝送する主線路(導電体)1
3,長さL2(=λ/4)の結合部接続線路(導電体)
14,主信号の1/4波長(λ/4)の間隔をおいて設
置された第1,第2結合部C11,C12とからなる。
【0026】ここで、第1結合部C11は、図9に示す
ように、主線路13上に誘電体15を介して結合部接続
線路14と一体の導体16を配することで、MIM構造
のキャパシタを構成して、主信号の一部を容量結合させ
るものであり、第2結合部C12は、第1結合部C11
と同様の構造のものであるが、第1結合部C11に対し
主線路13の長手方向に所要の間隔(主信号のλ/4の
間隔)をあけて配置される。すなわち、第2結合部C1
2も、同様に図9に示すように、主線路13上に誘電体
15を介して結合部接続線路14と一体の導体16を配
することで、同様にMIM構造のキャパシタを構成し
て、主信号の一部を容量結合させるような構造となって
いる。
【0027】また、結合部接続線路14は、第1結合部
C11と第2結合部C12とを接続するとともに、主線
路13に併設され、且つ、結合信号出力端子C,Dを有
している。そして、この例では、GaAsモノリシック
IC基板上で結合部C11,C12を構成しているの
で、結合部C11,C12の誘電体厚みはICの製造プ
ロセスにより一定に保つことができる。これにより、結
合部C11,C12の電極面積を変えることにより、任
意の結合量を容易に得ることができる。
【0028】この例では、結合部C1,C2は、主線路
13上に10×20μm2 の面積の電極とし、容量値は
0.05pF(このとき等価平行板コンデンサの面積S
は10×20×10-12 (m2), 間隔d は0.25×10 -6(m), 真空
の誘電率ε0 は8.854 ×10-1 2 , 比誘電率εr は7.0 と
した)とした。これにより、周波数20GHzで−10
dBの方向性結合器が得られた。この計算結果を図10
〜16に示す。ここで、図10は計算のための等価回路
図、図11は結合器の結合量特性図(この図11におい
ても、S11は入力端子Aの反射特性であり、S21は
端子A−B間の通過特性である)、図12は本方向性結
合器の構造に則した等価回路図、図13は図12の回路
に基づいて得られた主線路入力インピーダンス特性図、
図14は図12の回路に基づいて得られた主線路出力特
性図、図15は図12の回路に基づいて得られた結合部
アイソレーション端子出力特性図、図16は図12の回
路に基づいて得られた結合部接続線路出力特性図を示し
ている。
【0029】勿論、この例でも、この方向性結合器11
の端子Aに信号を入力した場合、主信号として主線路1
3を通って端子Bに出力されるものと、主線路13,誘
電体15,導体16からなる平行板コンデンサと等価な
結合部C11,C12で、主線路13から結合した結合
信号が端子(結合信号出力端子)Dにも出力され、更に
端子(結合信号出力端子)Cについては、結合部C1
1,C12で結合した信号が端子Cまでの線路長の関係
で、各々の信号位相が逆相になるため、信号がキャンセ
ルされて出力されない。これらの振る舞いにより、一端
から入力された信号は2端子ある結合信号出力端子C,
Dのどちらか一方(この例では、端子D)にしか出力さ
れず、その結果、信号の方向性が得られるようになって
いる。
【0030】このように、この実施形態では、GaAs
モノリシックIC基板上で結合部C11,C12を構成
しているので、結合部C11,C12の誘電体厚みはI
Cの製造プロセスにより一定に保つことができ、これに
より、結合部C11,C12の電極面積を変えることに
より、任意の結合量を容易に得ることができ、その結
果、簡素な構成で、設計通りの結合量がより容易且つ確
実に得られる。
【0031】(c)第3実施形態の説明 次に本発明の第3実施形態について説明する。この第3
実施形態にかかる方向性結合器21は、図17示すよう
に、第1結合部C21と第2結合部C22とが、主信号
のλ/4の間隔で、主線路23上に配置されたものにお
いて、第1,第2結合部C21,C22間の主線路2
3,結合部接続線路24のいずれか一方(この例では、
結合部接続線路24)が曲折した曲折線路としてのミア
ンダ線路で構成されたものである。なお、この例では、
結合部接続線路24が曲折しているので、主線路23の
対応する部分も曲折している。
【0032】また、この第3実施形態にかかる方向性結
合器21も、図17に示すように、GaAsモノリシッ
クIC基板上で結合器を構成したものであり、誘電体基
板22上に形成されたマイクロストリップ線路からな
り、主信号を伝送する主線路(導電体)23,長さL2
(=λ/4)の結合部接続線路(導電体)24,主信号
の1/4波長(λ/4)の間隔をおいて設置された第
1,第2結合部C21,C22とからなる。
【0033】ここで、第1結合部C21も、前述の図9
に示すものと同様に、MIM構造のキャパシタを構成し
て、主信号の一部を容量結合させるものであり、第2結
合部C22も、同様に図9に示すように、MIM構造の
キャパシタを構成して、主信号の一部を容量結合させる
ような構造となっている。また、結合部接続線路24
は、第1結合部C21と第2結合部C22とを接続する
とともに、主線路23に併設され、且つ、結合信号出力
端子C,Dを有している。
【0034】勿論、この例でも、この方向性結合器21
の端子Aに信号を入力した場合、主信号として主線路2
3を通って端子Bに出力されるものと、主線路23,誘
電体(図示せず),導体26からなる平行板コンデンサ
と等価な結合部C21,C22で、主線路23から結合
した結合信号が端子(結合信号出力端子)Dにも出力さ
れ、更に端子(結合信号出力端子)Cについては、結合
部C21,C22で結合した信号が端子Cまでの線路長
の関係で、各々の信号位相が逆相になるため、信号がキ
ャンセルされて出力されない。これらの振る舞いによ
り、一端から入力された信号は2端子ある結合信号出力
端子C,Dのどちらか一方(この例では、端子D)にし
か出力されず、その結果、信号の方向性が得られるよう
になっている。
【0035】このように、この第3実施形態では、結合
部接続線路24をミアンダ線路で構成しているので、前
述の第1実施形態とぼぼ同様の効果ないし利点が得られ
るほか、主線路23と結合部接続線路24とで発生する
不要な電磁波モードによる信号の結合を少なくすること
ができる。 (c1)第3実施形態の第1変形例の説明 なお、図18に示すように、方向性結合器21の結合部
接続線路24′を曲折した曲折線路としてのスパイラル
インダクタ線路で構成することもできる。このようにし
ても、上述の第3実施形態と同様の効果ないし利点が得
られる。
【0036】なお、スパイラルインダクタ線路における
立体交差部分は、MIM構造のキャパシタを構成する場
合と同様の要領で作られる。 (c2)第3実施形態の第2変形例の説明 また、図19,20に示すように、方向性結合器21の
結合部接続線路24′′を曲折した曲折線路としてのミ
アンダ線路として構成し、且つ、主線路23,結合部接
続線路24′′を所定の誘電体(絶縁体)28を介して
相互に直交するよう立体交差させるように構成してもよ
い。
【0037】なお、この場合も、上記立体交差部分は、
MIM構造のキャパシタを構成する場合と同様の要領で
作られる。すなわち、この場合は、ミアンダ線路からな
る結合部接続線路24′′を主線路23上にはわせ、又
モノリシックICを使用して、上下に重なるパターンは
絶縁層28により分離して、主線路23に対して結合部
接続線路24′′を直角に交差させている。
【0038】このようにすれば、上述の第3実施形態と
同様の効果ないし利点が得られるほか、主線路23と結
合部接続線路24′′とで発生する不要な電磁波モード
による信号の結合を少なくすることができる。 (c3)その他 上述した第3実施形態及びその変形例(図17〜20参
照)では、第1,第2結合部C21,C22間の結合部
接続線路24,24′,24′′が曲折した曲折線路と
して構成された例が示されているが、その他、主線路を
曲折した曲折線路として構成してもよく、又主線路及び
結合部接続線路の両方を曲折した曲折線路として構成し
てもよい。
【0039】(d)第4実施形態の説明 次に本発明の第4実施形態について説明する。この第4
実施形態にかかる方向性結合器31は、図21示すよう
に、第1結合部C31と第2結合部C32とが、主信号
のλ/4とは異なった長さL1′の間隔で、主線路33
上に配置されたものにおいて、第1,第2結合部C3
1,C32間の主線路33,結合部接続線路34のいず
れか一方(この例では、結合部接続線路34)が曲折し
た曲折線路としてのミアンダ線路で構成されたものであ
る。なお、この実施形態では、長さL3(L1′とL3
との和が結合部接続線路34の長さL2となり、且つ、
λ/4となる。即ち、L1′+L3=L2=λ/4)の
補助線路35が設けられている。
【0040】また、この第4実施形態にかかる方向性結
合器31も、図21に示すように、GaAsモノリシッ
クIC基板上で結合器を構成したものであり、誘電体基
板32上に形成されたマイクロストリップ線路からな
り、主信号を伝送する主線路(導電体)33,長さL2
(=λ/4)の結合部接続線路(導電体)34,主信号
の1/4波長(λ/4)の間隔をおいて設置された第
1,第2結合部C31,C32とからなる。
【0041】ここで、第1結合部C31も、前述の図9
に示すものと同様に、MIM構造のキャパシタを構成し
て、主信号の一部を容量結合させるものであり、第2結
合部C32も、同様に図9に示すように、MIM構造の
キャパシタを構成して、主信号の一部を容量結合させる
ような構造となっている。また、結合部接続線路34
は、第1結合部C31と第2結合部C32とを接続する
とともに、主線路33に併設され、且つ、結合信号出力
端子C,Dを有している。
【0042】勿論、この例でも、この方向性結合器31
の端子Aに信号を入力した場合、主信号として主線路3
3を通って端子Bに出力されるものと、主線路33,誘
電体(図示せず),導体36からなる平行板コンデンサ
と等価な結合部C31,C32で、主線路33から結合
した結合信号が端子(結合信号出力端子)Dにも出力さ
れ、更に端子(結合信号出力端子)Cについては、結合
部C31,C32で結合した信号が端子Cまでの線路長
の関係で、各々の信号位相が逆相になるため、信号がキ
ャンセルされて出力されない。これらの振る舞いによ
り、一端から入力された信号は2端子ある結合信号出力
端子C,Dのどちらか一方(この例では、端子D)にし
か出力されず、その結果、信号の方向性が得られるよう
になっている。
【0043】このように、この第4実施形態では、結合
部接続線路24をミアンダ線路で構成したので、前述の
第3実施形態とぼぼ同様の効果ないし利点が得られるほ
か、主線路33での結合部C31,C32の間隔をλ/
4より短くし、長さがL3の補助線路35により端子C
で逆相、端子Dで同相となるように調節することができ
るので、従来に比べ方向性結合器全体を小型化すること
ができ、ひいてはチップ面積の縮小化に大きく寄与する
のである。
【0044】(d1)第4実施形態の第1変形例の説明 なお、図22に示すように、方向性結合器31の結合部
接続線路34′を曲折した曲折線路としてのスパイラル
インダクタ線路で構成することもできる。このようにし
ても、上述の第4実施形態と同様の効果ないし利点が得
られる。なお、スパイラルインダクタ線路における立体
交差部分は、MIM構造のキャパシタを構成する場合と
同様の要領で作られる。
【0045】(d2)第4実施形態の第2変形例の説明 また、図23に示すように、方向性結合器31の結合部
接続線路34′′を曲折した曲折線路としてのミアンダ
線路として構成し、且つ、主線路33,結合部接続線路
34′′を所定の誘電体(絶縁体)38を介して相互に
直交するよう立体交差させるように構成してもよい。な
お、この場合も、上記立体交差部分は、MIM構造のキ
ャパシタを構成する場合と同様の要領で作られる。
【0046】すなわち、この場合は、ミアンダ線路から
なる結合部接続線路34′′を主線路33上にはわせ、
又モノリシックICを使用して、上下に重なるパターン
は絶縁層38により分離して、主線路33に対して結合
部接続線路34′′を直角に交差させている。このよう
にすれば、上述の第4実施形態と同様の効果ないし利点
が得られるほか、主線路33と結合部接続線路34′′
の互いの信号の干渉を少なし、且つ、結合器の小型化を
図ることができる利点もある。
【0047】(d3)その他 上述した第4実施形態及びその変形例(図21〜23参
照)では、第1,第2結合部C31,C32間の結合部
接続線路34,34′,34′′が曲折した曲折線路と
して構成された例が示されているが、その他、主線路を
曲折した曲折線路として構成してもよく、又主線路及び
結合部接続線路の両方を曲折した曲折線路として構成し
てもよい。
【0048】また、上述した第4実施形態及びその変形
例(図21〜23参照)では、補助線路35を細くした
例が示されているが、補助線路35は結合部接続線路3
4,34′,34′′と同じ太さのものを使用してもよ
い。 (e)第5実施形態の説明 次に本発明の第5実施形態について説明する。この第5
実施形態にかかる方向性結合器41は、図24示すよう
に、第1結合部C41と第2結合部C42とが、主信号
のλ/4とは異なった長さL1′の間隔で、主線路43
上に配置されたものにおいて、第1,第2結合部C3
1,C32間の結合部接続線路44がループ状に形成さ
れることにより、主線路43の長さL1′と結合部接続
線路44の長さL2の和を常にλ/2に固定している。
即ち、L1′+L2=λ/2(一定)となるように設定
されている。
【0049】勿論、この第5実施形態にかかる方向性結
合器41も、図24に示すように、GaAsモノリシッ
クIC基板上で結合器を構成したものであり、誘電体基
板42上に形成されたマイクロストリップ線路からな
り、主信号を伝送する主線路(導電体)43,長さL2
の結合部接続線路(導電体)44,主信号の1/4波長
(λ/4)以外の間隔L1′をおいて設置された第1,
第2結合部C41,C42とからなる。
【0050】ここで、第1結合部C41も、前述の図9
に示すものと同様に、MIM構造のキャパシタを構成し
て、主信号の一部を容量結合させるものであり、第2結
合部C42も、同様に図9に示すように、MIM構造の
キャパシタを構成して、主信号の一部を容量結合させる
ような構造となっている。また、結合部接続線路44
は、第1結合部C41と第2結合部C42とを接続する
とともに、主線路43に併設され、且つ、結合信号出力
端子C,Dを有している。
【0051】ところで、この第5実施形態では、上記の
L1′とL2の和を常にλ/2という条件とし、結合部
C41,C42間の長さL1′を可変にすることによ
り、端子Dの結合量を選択するように構成されている。
この場合、L1′が0の場合は、L2はλ/2であるか
ら、結合部C41で結合した信号と結合部C42で結合
した信号とは逆相になるので、端子Dにはほとんど出力
されない。
【0052】つぎにL1′がλ/4でL2もλ/4の場
合は、結合部C41,C42で結合した信号はそれぞれ
同相合成されるので、このときが最も結合量が大きい。
即ち、L1′がλ/4でL2もλ/4の場合、この方向
性結合器41の端子Aに信号を入力すると、主信号とし
て主線路43を通って端子Bに出力されるものと、主線
路43,誘電体(図示せず),導体46からなる平行板
コンデンサと等価な結合部C41,C42で、主線路4
3から結合した結合信号が端子(結合信号出力端子)D
にも出力され、更に端子(結合信号出力端子)Cについ
ては、結合部C41,C42で結合した信号が端子Cま
での線路長の関係で、各々の信号位相が逆相になるた
め、信号がキャンセルされて出力されないのである。
【0053】更に、L1′がλ/2のときは、結合部C
41,C42で結合した信号が合成される点では、逆相
なので端子Dにはほとんど出力されない。従って、L
1′とL2の和を常にλ/2に保ちながら、L1′とL
2の長さを可変にすると任意の結合量が得られることが
わかる。このときの等価回路を図25に示すとともに、
ライン長可変時の結合量特性を図26に示す。
【0054】このように結合用線路の長さで各々の信号
位相を合わせるようにすれば、従来に比べ方向性結合器
全体を小型化することができ、これにより、チップ面積
の縮小に大きく寄与する。 (f)第6実施形態の説明 次に本発明の第6実施形態について説明する。この第6
実施形態にかかる方向性結合器51も、図27に示すよ
うに、GaAsモノリシックIC基板上で結合器を構成
したものであり、誘電体基板52上に形成されたマイク
ロストリップ線路からなり、主信号を伝送する主線路
(導電体)53,長さL2の結合部接続線路(導電体)
54,第1,第2結合部C51,C52とからなる。
【0055】ところで、主線路53,結合部接続線路5
4はそれぞれλ/2の長さの円形状部分をそなえて構成
され、主線路53の入出力部と、結合部接続線路54の
入出力部とが相互に円の反対側に位置するように配置さ
れ、両入出力部を結ぶ線分について対称な所望の位置
に、第1,第2結合部C51,C52が設けられるよう
に構成されている。
【0056】なお、第1結合部C51,C52は、前述
の図9に示すものと同様に、MIM構造のキャパシタを
構成して、主信号の一部を容量結合させるような構造と
なっている。
【0057】また、主線路53と結合部接続線路54と
の立体交差部分は、MIM構造のキャパシタを構成する
場合と同様の要領で作られる。このようにこの実施形態
では、主線路53と結合部接続線路54は円の形状で構
成され、結合部C51,C52は常に左右対称な位置に
設定されているので、例えば結合部C51,C52が図
中の位置にあるときに、端子Aから入力された信号の経
路を考えると、結合部C51で結合部接続線路54に結
合された信号は結合部接続線路54でλ/4位相が回転
し、また結合部C52で結合される信号も主線路53で
λ/4位相が回転しているので、端子Dでは同相とな
り、信号が出力される。
【0058】この図で結合部を上方に動かし鎖線の位置
に設定した場合、主線路53で位相がλ/2回転し、結
合部C52で結合されるので、結合部接続線路54で合
成されたときには、逆相になり端子Dにはほとんど出力
されない。従って、この実施形態は第5実施形態の応用
例であると考えられるが、結合部を上記第1実施形態で
説明したプリント基板とすれば、パターンを作成した後
でも、結合部の位置を変えられるので、任意の結合量を
得ることができる。なお、図28は結合部C51,C5
2の様子を現したものである。即ち、結合部C51,C
52は、主線路53,誘電体54,導体56からなる平
行板コンデンサと等価である。
【0059】このようすれば、上記の第5実施形態で得
られる効果ないし利点のほか、プリント基板で簡単に結
合部の位置を変えられるので、任意の結合量を容易且つ
確実に得ることができる利点がある。 (g)第7実施形態の説明 次に本発明の第7実施形態について説明する。この第7
実施形態にかかる方向性結合器61も、図29に示すよ
うに、GaAsモノリシックIC基板上で結合器を構成
したものであり、誘電体基板62上に形成されたマイク
ロストリップ線路からなり、主信号を伝送する主線路
(導電体)63,長さL2の結合部接続線路(導電体)
64,第1,第2結合部C61,C62とからなる。
【0060】ところで、主線路63はλ/2の長さの円
形状部分をそなえるとともに、結合部接続線路(導電
体)64はλ/4の長さの半円形状部分をそなえて構成
され、第1結合部C61及び第2結合部C62の一方C
61が固定的に配置されるととともに、他方C62が可
動的に配置されている。なお、第1結合部C61,C6
2は、前述の図28に示すものと同様に、MIM構造の
キャパシタを構成して、主信号の一部を容量結合させる
ような構造となっている。
【0061】また、主線路63と結合部接続線路64と
の立体交差部分は、MIM構造のキャパシタを構成する
場合と同様の要領で作られる。このようにこの実施形態
でも、例えば結合部C61,C62が図中の位置にある
ときに、端子Aから入力された信号の経路を考えると、
結合部C62で結合部接続線路54に結合された信号は
結合部接続線路54でλ/4位相が回転し、また結合部
C61で結合される信号も主線路63でλ/4位相が回
転しているので、端子Dでは同相となり、信号が出力さ
れる。
【0062】この図で結合部C62を上方に動かし鎖線
の位置に設定した場合、主線路63で位相がλ/2回転
し、結合部C62で結合されるので、結合部接続線路6
4で合成されたときには、逆相になり端子Dにはほとん
ど出力されない。従って、これも第5実施形態の応用例
ということができ、やはり前述の第6実施形態と同様、
結合部を上記第1実施形態で説明したプリント基板とす
れば、パターンを作成した後でも、結合部の位置を変え
られるので、任意の結合量を得ることができる。
【0063】また、このようすれば、結合部1つの位置
を可変にするだけで、結合量の調整ができ、その結果、
更に簡素な構成で、前述の第6実施形態と同様の効果な
いし利点が得られる。 (h)その他 なお、上記の各実施形態として示した方向性結合器にお
いて、結合部接続線路上に、誘電体と電極とを設けるこ
とも可能で、このようにすれば、簡素な構成で、設計通
りの結合量を容易且つ確実に得られる。
【0064】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1にかかる
本発明の方向性結合器によれば、誘電体基板上に形成さ
れたマイクロストリップ線路からなる方向性結合器にお
いて、主線路上に誘電体を介して導体を配することで主
信号の一部を容量結合させる一対の結合部(第1,第2
結合部)と、これらの結合部間を接続する結合部接続線
路とをそなえているので、簡素な構成で、設計通りの結
合量を容易且つ確実に得られる利点がある。
【0065】また、本発明の方向性結合器(請求項2〜
4)は、請求項1記載の方向性結合器であって、上記の
第1結合部と第2結合部とが、主信号の1/4波長の間
隔で、主線路上に配置されたものにおいて、上記の第
1,第2結合部間の主線路,結合部接続線路のいずれか
一方または両方が曲折した曲折線路として構成されてい
るので、簡素な構成で、設計通りの結合量を容易且つ確
実に得られるほか、主線路と結合部接続線路とで発生す
る不要な電磁波モードの影響を少なくできる利点があ
る。
【0066】さらに、本発明の方向性結合器(請求項
5)は、請求項2記載の方向性結合器において、主線
路,結合部接続線路を所定の絶縁体を介して立体交差す
るように構成されているので、上記請求項2記載の方向
性結合器で得られる効果ないし利点に加え、主線路と結
合線路の互いの信号の干渉を少なくし、且つ、結合器の
小型化を図れる利点もある。
【0067】また、本発明の方向性結合器(請求項6〜
8)は、請求項1記載の方向性結合器であって、第1結
合部と第2結合部とが、主信号の1/4波長以外の間隔
で、主線路上に配置されたものにおいて、第1,第2結
合部間の主線路,結合部接続線路のいずれか一方または
両方が曲折した曲折線路として構成されているので、上
記請求項1記載の方向性結合器で得られる効果ないし利
点に加え、従来に比べ方向性結合器全体を小型化するこ
とができ、ひいてはチップ面積の縮小化に大きく寄与す
る利点がある。
【0068】さらに、本発明の方向性結合器(請求項
9)は、請求項2記載の方向性結合器において、主線
路,結合部接続線路を所定の絶縁体を介して立体交差す
るように構成されているので、上記請求項2記載の方向
性結合器で得られる効果ないし利点に加え、主線路と結
合部接続線路の互いの信号の干渉を少なくし、且つ、結
合器の小型化を図れるほか、ひいてはチップ面積の縮小
化に大きく寄与する利点がある。
【0069】さらに、本発明の方向性結合器(請求項1
0)は、請求項1記載の方向性結合器において、上記の
主線路と結合部接続線路との長さの和が1/2波長にな
るように設定されているので、上記請求項1記載の方向
性結合器で得られる効果ないし利点に加え、結合用線路
の長さで各々の信号位相を合わせるようにすることがで
き、これにより従来に比べ方向性結合器全体を小型化す
ることがでとき、チップ面積の縮小に大きく寄与する。
【0070】また、本発明の方向性結合器(請求項1
1)は、主線路と結合部接続線路とが円形状部分をそな
えて構成されるとともに、主線路の入出力部と、結合部
接続線路の入出力部とが相互に円の反対側に位置するよ
うに配置され、両入出力部を結ぶ線分について対称な位
置に、第1,第2結合部が設けられるとともに、第1,
第2結合部の配置位置が変更可能に構成されているの
で、簡素な構成で、設計通りの結合量を容易且つ確実に
得られるほか、プリント基板で簡単に結合部の位置を変
えられるので、任意の結合量を容易且つ確実に得ること
ができる利点がある。
【0071】さらに、本発明の方向性結合器(請求項1
2)は、主線路が円形状部分をそなえるとともに、結合
部接続線路が半円形状部分をそなえて構成され、第1結
合部及び第2結合部の一方が固定的に配置されるととと
もに、第1結合部及び第2結合部の他方が可動的に配置
されているので、簡素な構成で、設計通りの結合量を容
易且つ確実に得られるほか、結合部1つの位置を可変に
するだけで、結合量の調整ができ、その結果、更に簡素
な構成で、任意の結合量を容易且つ確実に得ることがで
きる利点がある。
【0072】このとき、該結合部接続線路の一方の出力
部と該主線路の出力部とが該第2結合部で固定的に接続
することもでき(請求項13)、このようにしても、結
合部1つの位置を可変にするだけて、結合量の調整がで
き、その結果、更に簡素な構成で、任意の結合量を容易
且つ確実に得ることができる利点がある。なお、上記請
求項1〜13のいずれかに記載の方向性結合器におい
て、該結合部接続線路上に、誘電体と電極とを設けても
(請求項14)、簡素な構成で、設計通りの結合量を容
易且つ確実に得られる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての方向性結合器の
模式的平面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】結合部をコンデンサで表した場合の図2に対応
する断面図である。
【図4】結合部を等価コンデンサで示した図である。
【図5】計算のための等価回路図である。
【図6】結合部の結合量特性図である。
【図7】結合部の結合量実測値特性図である。
【図8】本発明の第1実施形態としての方向性結合器の
模式的平面図である。
【図9】図8のIX−IX線に沿う断面図である。
【図10】計算のための等価回路図である。
【図11】結合部の結合量特性図である。
【図12】本方向性結合器の構造に則した等価回路図で
ある。
【図13】図12の回路に基づいて得られた主線路入力
インピーダンス特性図である。
【図14】図12の回路に基づいて得られた主線路出力
特性図である。
【図15】図12の回路に基づいて得られた結合部アイ
ソレーション端子出力特性図である。
【図16】図12の回路に基づいて得られた結合部接続
線路出力特性図である。
【図17】本発明の第3実施形態としての方向性結合器
の模式的平面図である。
【図18】本発明の第3実施形態の第1変形例としての
方向性結合器の模式的平面図である。
【図19】本発明の第3実施形態の第2変形例としての
方向性結合器の模式的平面図である。
【図20】図19のXX−XX線に沿う断面図である。
【図21】本発明の第4実施形態としての方向性結合器
の模式的平面図である。
【図22】本発明の第4実施形態の第1変形例としての
方向性結合器の模式的平面図である。
【図23】本発明の第4実施形態の第2変形例としての
方向性結合器の模式的平面図である。
【図24】本発明の第5実施形態としての方向性結合器
の模式的平面図である。
【図25】計算のための等価回路図である。
【図26】ライン長可変時の結合量特性図である。
【図27】本発明の第6実施形態としての方向性結合器
の模式的平面図である。
【図28】結合部の断面図である。
【図29】本発明の第7実施形態としての方向性結合器
の模式的平面図である。
【図30】従来例を示す模式的平面図である。
【図31】無線送受信装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,11,21,31,41,51,61 方向性結合
器 2,12,22,32,42,52,62 誘電体基板 3,13,23,33,43,53,63 主線路 4,14,24,34,44,54,64 結合部接続
線路 5,15,55 誘電体 6,16,26,36,46,56 導体 7 プリント基板 28,38 誘電体(絶縁体) 101 アップコンバータ 102 アッテネータ 103 高出力増幅器 104 方向性結合器 104a 検波器 105 制御部 106 低雑音増幅器 107 方向性結合器 107a 検波器 108 アッテネータ 109 ダウンコンバータ 110 制御部 111 ハイブリド回路 112 送受信アンテナ A〜D 端子 C1,C11,C21,C31,C41,C51,C6
1 第1結合部 C2,C12,C22,C32,C42,C52,C6
2 第2結合部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体基板上に形成されたマイクロスト
    リップ線路からなる方向性結合器において、 主信号を伝送する主線路と、 該主線路上に誘電体を介して導体を配することで該主信
    号の一部を容量結合させる第1結合部と、 該第1結合部に対し該主線路の長手方向に所要の間隔を
    あけて配置されるとともに、該主線路上に誘電体を介し
    て導体を配することで該主信号の一部を容量結合させる
    第2結合部と、 上記の第1結合部と第2結合部とを接続するとともに、
    該主線路に併設された、結合信号出力端子付き結合部接
    続線路とをそなえて構成されたことを特徴とする、方向
    性結合器。
  2. 【請求項2】 上記の第1結合部と第2結合部とが、該
    主信号の1/4波長の間隔で、該主線路上に配置された
    ものにおいて、 上記の第1,第2結合部間の上記の主線路,結合部接続
    線路のいずれか一方または両方が曲折した曲折線路とし
    て構成されていることを特徴とする、請求項1記載の方
    向性結合器。
  3. 【請求項3】 該曲折線路がミアンダ線路として構成さ
    れていることを特徴とする、請求項2記載の方向性結合
    器。
  4. 【請求項4】 該曲折線路がスパイラルインダクタ線路
    として構成されていることを特徴とする、請求項2記載
    の方向性結合器。
  5. 【請求項5】 上記の主線路,結合部接続線路が所定の
    絶縁体を介して立体交差していることを特徴とする、請
    求項2記載の方向性結合器。
  6. 【請求項6】 上記の第1結合部と第2結合部とが、該
    主信号の1/4波長以外の間隔で、該主線路上に配置さ
    れたものにおいて、 上記の第1,第2結合部間の上記の主線路,結合部接続
    線路のいずれか一方または両方が曲折した曲折線路とし
    て構成されていることを特徴とする、請求項1記載の方
    向性結合器。
  7. 【請求項7】 該曲折線路がミアンダ線路として構成さ
    れていることを特徴とする、請求項6記載の方向性結合
    器。
  8. 【請求項8】 該曲折線路がスパイラルインダクタ線路
    として構成されていることを特徴とする、請求項6記載
    の方向性結合器。する方向性結合器。
  9. 【請求項9】 上記の主線路,結合部接続線路が所定の
    絶縁体を介して立体交差していることを特徴とする、請
    求項6記載の方向性結合器。
  10. 【請求項10】 上記の主線路と結合部接続線路との長
    さの和が1/2波長となるように設定されていることを
    特徴とする、請求項1記載の方向性結合器。
  11. 【請求項11】 誘電体基板上に形成されたマイクロス
    トリップ線路からなる方向性結合器において、 主信号を伝送する主線路と、 該主線路上に誘電体を介して導体を配することで該主信
    号の一部を容量結合させる第1結合部と、 該第1結合部に対し該主線路の長手方向に所要の間隔を
    あけて配置されるとともに、該主線路上に誘電体を介し
    て導体を配することで該主信号の一部を容量結合させる
    第2結合部と、 上記の第1結合部と第2結合部とを接続するとともに、
    該主線路に併設された、結合信号出力端子付き結合部接
    続線路とをそなえ、 且つ、上記の主線路と結合部接続線路とが円形状部分を
    そなえて構成されるとともに、 該主線路の入出力部と、該結合部接続線路の入出力部と
    が相互に円の反対側に位置するように配置され、 上記両入出力部を結ぶ線分について対称な位置に、上記
    の第1,第2結合部が設けられるとともに、上記の第
    1,第2結合部の配置位置が変更可能に構成されている
    ことを特徴とする、方向性結合器。
  12. 【請求項12】 誘電体基板上に形成されたマイクロス
    トリップ線路からなる方向性結合器において、 主信号を伝送する主線路と、 該主線路上に誘電体を介して導体を配することで該主信
    号の一部を容量結合させる第1結合部と、 該第1結合部に対し該主線路の長手方向に所要の間隔を
    あけて配置されるとともに、該主線路上に誘電体を介し
    て導体を配することで該主信号の一部を容量結合させる
    第2結合部と、 上記の第1結合部と第2結合部とを接続するとともに、
    該主線路に併設された、結合信号出力端子付き結合部接
    続線路とをそなえ、 且つ、該主線路が円形状部分をそなえるとともに、該結
    合部接続線路が半円形状部分をそなえて構成され、 上記の第1結合部及び第2結合部の一方が固定的に配置
    されるととともに、上記の第1結合部及び第2結合部の
    他方が可動的に配置されていることを特徴とする、方向
    性結合器。
  13. 【請求項13】 該結合部接続線路の一方の出力部と該
    主線路の出力部とが該第2結合部で固定的に接続されて
    いることを特徴とする、請求項12記載の方向性結合
    器。
  14. 【請求項14】 該結合部接続線路上に、誘電体と電極
    とが設けられたことを特徴とする、請求項1〜13のい
    ずれかに記載の方向性結合器。
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