JP2002009539A - 移動電話のための統合アンテナ - Google Patents

移動電話のための統合アンテナ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接地プレート2とラジエータ3を有するフラ
ットアンテナ構成(プレートアンテナ構成、パッチアン
テナ構成)を提供すること。 【解決手段】 ラジエータ3は、接地プレート2からあ
る距離に配置され、接地プレート2にほぼ平行であり、
その端ゾーンの一方で、接地プレートに導電接続されて
いる。アンテナ構成1の第1(より低い)共振周波数に
おいて、ラジエータと接地プレートの接続点で最小電圧
が生じ、ラジエータの他端(自由端)の領域で、第1最
大電圧が生じる。他のより高い共振周波数で、最小電圧
と第2最大電圧が、それぞれ、ラジエータ3の前述した
端で生じ、ラジエータの自由端6の領域が、ラジエータ
の他端7に容量結合され、したがって、他の共振周波数
が、前述した容量結合が存在するとき、第1共振周波数
の値の3倍に比例して低減することを特徴とする。ラジ
エータの全表面領域は2つの周波数範囲で使用されるこ
と、および給電線に対してラジエータへの接続点はただ
1つで済むことが有利である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接地プレートと、
接地プレートからある距離に配置され、接地プレートに
ほぼ平行であり、その端ゾーンの一方で、導電的に前記
接地プレートに接続されているラジエータとを有するア
ンテナ構成(フラットアンテナ構成、プレートアンテナ
構成、パッチアンテナ構成)に関する。アンテナ構成の
第1共振周波数で、ラジエータと接地プレートの接続点
において最小電圧が生じ、第1最大電圧が、ラジエータ
の他端(自由端)の領域で生じる。
【0002】
【従来の技術】パッチアンテナの原理に基づく、移動電
話用の統合アンテナが知られている。現存する用途で
は、そのようなアンテナモジュールの外寸は、例えば、
折畳み構造(Cパッチなど)を使用することによって、
最小限に抑えられる。単一共振設計(単一動作周波数帯
域)の他に、2つの定義された周波数帯域での(例え
ば、GSM900とGSM1800規格の2つの移動無
線通信帯域での)動作を容易にする他の構造が知られて
いる。ここで、2つの別々のラジエータを使用するか、
または適切な手段を使用して、より高い動作周波数で、
ラジエータの特定の部分のみを使用する。これらの手順
は、特により高い周波数で、利用可能なアンテナのボリ
ューム全体を利用しないという欠点を有する。その結
果、アンテナは、狭い帯域幅を有することになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、2つ
の周波数の範囲に適しており、広帯域の構築を可能にす
るような、導入部で述べたタイプの構成を提供すること
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的は、請求項1を
特徴付ける節に従って、他のより高い共振周波数で、最
小電圧と第2最大電圧が、それぞれ、前述したラジエー
タの端で生じ、ラジエータの自由端の領域が、ラジエー
タの他端に容量結合され、したがって、他の共振周波数
が、第1共振周波数の値の3倍に比例して低減する、と
いうことで達成される。
【0005】本発明の利点は、ラジエータ全体が、両方
の周波数の範囲で、放射を行うということにある。この
ようにして、広いラジエータの表面区域が利用可能なの
で、比較的広い帯域幅が、より高い周波数でも可能とな
る。また、低周波数でも、アンテナに利用可能な表面区
域全体をラジエータとして使用することができるので、
より低い周波数でも利点が存在する。ラジエータの1つ
の単一点を、給電に使用することができる。
【0006】本発明の実施形態では、容量値と容量結合
の接続点は、第2共振周波数が、第1共振周波数の2倍
に少なくともほぼ近似するように選択される。900/
1800MHzまたは900/1900MHzの帯域で
の動作に適しているということは利点である。
【0007】本発明の実施形態では、容量値と他の点
は、第1共振周波数が、第2共振周波数より低く低減さ
れるように選択される。アンテナの寸法を小さく維持す
ることができるということは利点である。
【0008】本発明の実施形態では、前述したラジエー
タの他の点は、その点で容量結合が行われており、第2
共振周波数で、ラジエータ上の第1最大電圧の付近に配
置されている。第2共振周波数が特に大きく低減され、
第1共振周波数の低減が小さいことは利点である。
【0009】本発明の実施形態では、前述した他点は、
接地プレートへの接続から測定して、ラジエータの直線
的長さの約1/3のところに配置されている。この寸法
は、多くの場合に好ましいことである。
【0010】本発明の実施形態では、ラジエータは、ほ
ぼCの形状をした、円形でない、角度のある構成を含め
て、少なくとも部分的にCに似た形状を有する。これは
好ましいことが証明されている。
【0011】本発明の実施形態では、ラジエータの形状
は、ラジエータの自由端が、所望の他のキャパシタンス
の接続点に対応する、ラジエータの点に隣接するように
選択される。それにより容易になるキャパシタの短い接
続線は、利点である。
【0012】本発明の実施形態では、容量結合は、挿入
された誘電材料の層で、自由端ゾーンの長さの一部と、
容量結合のために設けられている他点でのラジエータの
一部とを覆う金属片によって形成されており、したがっ
て、容量結合は、2つのキャパシタの直列接続によって
形成される。簡単で空間を取らない構成は利点である。
【0013】また、本発明は、音声伝送、データ伝送、
ビデオ伝送の目的の少なくとも1つのために、トランシ
ーバを含めて、アンテナを有する手持ち式無線通信装置
に関する。アンテナは、実質的に上述した請求項の1つ
のよるアンテナ構成によって形成されていることを特徴
とする。簡単な送信/受信回路が可能であることが利点
である。また、装置が小さな構造形状を有することが可
能である。
【0014】また、本発明は、上記で述べた、アンテナ
構成の使用と、手持ち式無線通信装置の設計とに関す
る。本発明によれば、アンテナ構成の第2(より高い)
共振周波数のみを動作で使用する。これは、より高い周
波数帯域のみが要求される場合、潜在能力を持つ利点を
もたらすことができるが、本発明によれば2帯域のアン
テナが利用可能である。
【0015】本発明の他の特徴と利点は、本発明の本質
的な詳細を示す図面を参照して、以下に説明する本発明
の例示的な実施形態と、請求項に記述されている。個々
の特徴は、本発明の実施形態において、個別にまたは任
意に組み合わせて実施することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1では、アンテナ構成1は、接
地プレート2を備える。この例では、これは平坦であ
る。接地プレート2からある距離のところに、その長さ
の大部分に沿って、ラジエータ3が接地プレート2に平
行に延びており、適切な手段(図示せず)によって、接
地プレート2から一定の距離に保たれている。図1に示
す第1の例示的な実施形態では、これらの手段は、絶縁
材料によって作成され、ラジエータ3と接地プレート2
の間に配置された、数個のスペーサを備える。他の例示
的な実施形態では、前述した手段は、誘電材料で作成さ
れ、ラジエータ3と接地プレート2の間に配置されたプ
レートを備える。ラジエータ3の全体的な構造は、多角
である。接地プレート2に平行に延びるラジエータ3の
部分の一端は、接地プレート2に対して直角に延びるセ
クション3a(短絡プレート)によって、幅全体にわた
って、接地プレート2に導電接続されている。セクショ
ン3aには、ラジエータ3のセクション3bが接してお
り、セクション3bには、この例では矩形である、接地
プレート2の長手方向の縁に平行に延びる、セクション
3cが直角に接しており、前記3cには、セクション3
bに平行に延びるセクション3dが接しており、セクシ
ョン3dには、セクション3cからある距離に、それに
平行に延びるセクション3eが接している。セクション
3bから3dは、合わせると、ほぼ文字Cの形状を有す
る。例示的な実施形態では、短絡プレート3aに近接し
て配置されているセクション3eの端に、さらにセクシ
ョン3fが配置されており、これは、セクション3dに
対してよりはるかにセクション3bに近接しており、セ
クション3cの付近に延びている。これらの3bから3
fのセクションは、平坦で、角度のある、らせん状の配
置を形成する。また、示したアンテナは、フラットアン
テナ、プレートアンテナ、またはパッチアンテナと呼ぶ
ことができる。
【0017】本発明の実施形態では、前述したセクショ
ン3aから3fを備えるラジエータ3全体は、穿孔し、
湾曲することによって、薄い金属シートの1片として作
成されている。他の実施形態では、ラジエータは、金属
被覆として、上面と誘電材料からなる上述した絶縁プレ
ートのある端面に適用される。
【0018】送信と受信の場合では、ラジエータ3の給
電は、給電線5を介して行われる。給電線5は、短絡プ
レート3aからある距離に配置されており、ラジエータ
3に(例ではセクション3bに)接続され、その距離
は、所望の特性インピーダンスが、給電のために得られ
るように選択される。一般に比較的小さい特性インピー
ダンスが所望されるので(50オームの大きさのオー
ダ)、ラジエータ3の直線的な全長と比較して、給電線
5は、比較的に短絡プレート3aに近接している。キャ
パシタ8は、一方は、短絡プレート3aの反対側を向い
ている端ゾーン6に接続されており、この例ではラジエ
ータ3の正に自由端で、もっと正確にはラジエータのセ
クション3fで接続されており、他方は、例示的な実施
形態では正反対に位置するセクション3cの点7に接続
されている。
【0019】短絡プレート3aの長さに相当する高さh
では、ラジエータ3の大半が接地プレート2の上に配置
されており、この高さhは、アンテナ構成1を動作する
高周波数の波長の4分の1と比較して小さい。
【0020】上述した給電線5の低オームの給電は、図
1では、下から接地プレート2に向かって延びている同
軸ケーブル9によって表されている。同軸ケーブル9の
外部導体は、接地プレート2の導電性で、見えている表
面に接続されており、同軸ケーブル9の中央導体は、給
電線5に接続されている。
【0021】実際の応用では、同軸ケーブル9は、しば
しば、図示しているよりもはるかに短く、または本発明
の実施形態では、アンテナ構成1に接続される電子回路
は、接地プレート2のすぐ下に配置されるので、おそら
くは同軸ケーブルは、完全に省略することができる。本
発明の他の実施形態では、接地プレート2は、実質的に
プリント回路板から延長する金属によって形成され、そ
の下に、プリント回路の回路素子が配置される。
【0022】図1に示すアンテナ構成の機能モードの説
明では、まず、キャパシタのない図1によるアンテナに
基づいている図2を参照する。短絡プレートと接地プレ
ートの接続点からラジエータ3の自由端までの距離dを
水平軸上にプロットしており、短絡プレート3aの他端
(すなわち、接地プレート2への接続点)ではd=0で
ある。2つの異なる周波数の高周波数を有するアンテナ
構成の給電に対する電圧と電界強度の基本的な特性的曲
線を、垂直軸上にプロットする。
【0023】図2の曲線10は、ラジエータ3の第1最
低共振周波数を持ち、キャパシタのないアンテナ構成の
給電に対する電圧特性曲線を示す。これは、4分の1波
長が、短絡プレートを含むラジエータ3の有効長に対応
するときに生じる。簡単のために、(ラジエータのスペ
ーサまたはキャリアとしての)絶縁プレートの誘電率の
影響は、この説明から省略する。
【0024】給電線5がこの第1共振周波数で給電され
るとき、電圧は、直線状の長さ1に対応する、ラジエー
タの自由端で第1最大値を有し、短絡プレートのより低
い端で値0を有する。
【0025】次に高い共振周波数は、給電周波数が増大
するとともに、端6で再び最大値が生じるときに有効に
なる。これは、ラジエータ3の長さ1が、給電高周波数
の3/4波長の値に相当するときである。この第2に述
べた共振周波数は、第1に述べた共振周波数を、ファク
タ3だけ超える周波数で生じる。
【0026】この種の構成(キャパシタのない)は、電
磁波で動作し、周波数がかなり異なる(ファクタ3では
ないが)、例えば周波数がほぼファクタ2だけ異なるよ
うな、2つの周波数の範囲で動作するアンテナ構成を有
する携帯式送受信装置(トランシーバ)を提供するため
に使用する場合には、役に立たない。そのような周波数
の範囲は、いわゆるGSM移動電話には標準であり、こ
れは、ほぼ900MHzの低い周波数の範囲(装置規格
GSM900)を有し、ほぼ1800MHzの次に高い
周波数の範囲(装置規格GSM1800)を有する。図
2による特徴を有するとき、上述したアンテナ構成は、
前述した両方の周波数で、共振して動作することはでき
ない。
【0027】しかし、図1に示した実施形態は、そのよ
うな2重帯域の動作を容易にする。
【0028】実際、上述したアンテナ構成は、狭い帯域
を有し、専ら、GSM900規格に従って動作する移動
電話の場合でも、および送受信動作が、ある周波数ギャ
ップだけ分離した帯域で行われる場合でも、送受信のた
めの同調は、給電点に設けられているそれぞれの接続手
段によって行われなければならない。本発明はこの問題
には関係しておらず、この問題は、本発明によって必ず
しも解決されるわけではない。
【0029】むしろ、本発明によれば、アンテナの領域
で、2つの周波数帯域(例えば、記述したように、90
0MHzと1800MHzの間)の間の切替えをわざわ
ざ行う必要はない。唯一の給電線5を電に使用する。
【0030】図1による構成では、この構成は、ここで
は、キャパシタ8の接続点7は、ラジエータ3の直線状
の全長のほぼ3分の1のところに配置される。すでに記
述したように、キャパシタ8の他の接続点は、ラジエー
タ3の自由端に接続されている。したがって、キャパシ
タ8は、ラジエータ3の2点間で接続されている。この
2点では、低共振周波数で動作の場合には、(図2の曲
線10から読み取る)電圧が比較的少量だけ違い、特に
ラジエータ3の自由端の電圧の2分の1よりはるかに低
い。この比較的低い電圧は、容量電流をキャパシタ8に
流し、キャパシタ8がない状態と比較して、アンテナ構
成1のこのより低い共振周波数(曲線10)への影響
は、、周波数の低減の点で比較的小さい。
【0031】反対に、アンテナ構成1が、切替え手段の
ない状態で、より高い共振周波数で動作するとき、キャ
パシタ8は、比較的大きい電圧差がある2点間(以前と
同じ点6と7)に位置し、この差は、ラジエータ3の自
由端の電圧よりはるかに大きい。
【0032】図2を見れば、キャパシタ8が、ラジエー
タ3の自由端の電圧の2倍の電圧に接続されていること
が容易に判る。したがって、周波数の低減またはアンテ
ナ長の点で、キャパシタ8の影響は、より低い共振周波
数より、より高い共振周波数ではるかに大きい。
【0033】また、より低い共振周波数は、アンテナ長
(周波数の低減)の点でいくらか影響を受けるので、長
さ1は、キャパシタがない状態に比較してわずかに短く
なり、したがって、より低い共振周波数がわずかに低減
し、所望の共振周波数、例ではGSM900の範囲の共
振周波数になる。
【0034】すでに述べたように、より高い共振周波数
は、かなりな程度まで低減され、したがって、キャパシ
タ8の大きさが適切に選択されるとき、このより高い周
波数は、GSM1800に必要な値を有する。
【0035】キャパシタ8の接続点に関係する一般論に
よれば、キャパシタはラジエータに接続され、それによ
り、より低い共振周波数より、より高い共振周波数に大
きな影響を及ぼす(すなわち低減する)。より詳細に
は、この理論では、キャパシタの接続点では、生じる電
圧は、より低い共振周波数より、より高い共振周波数で
の方が大きくなる。特有の例では、キャパシタ8は、第
2共振周波数の2つの位相が反対である電圧曲線の最大
値が生じる位置の付近で接続されている。
【0036】現在、約1900MHzというさらにより
高い周波数で動作する、他のGSM規格(GSM190
0)が存在することに留意されたい。また、この周波数
は、第1共振周波数とかなり異なり、特に、約2倍であ
り、したがって、本発明によって同様に実施することが
できる。
【0037】周波数の範囲は、GSM900に対しては
約880から960MHz、GSM1800に対しては
約1710から1880MHz、そしてGSM1900
に対しては約1850から1990MHzである。
【0038】キャパシタ8のない共振周波数の位置を、
図3に示す。S11は、給電点で測定された反射ファク
タである。共振周波数f1とf2では、これらの周波数
では、アンテナが給電高周波数パワーの大部分を放出す
るので、反射ファクタは他の周波数よりかなり小さい。
周波数f2は、周波数f1の値の3倍である。図4は、
キャパシタ8が存在するときの状態を示す。周波数f’
1は、f1と比較して極くわずかに低減されており、し
たがって、ほぼ値f1を有するが、より高い共振周波数
f’2は、図3のf2と比較して、かなり低減されてい
る。
【0039】当業者なら、他の影響(手持ち式無線通信
装置、特にGSM携帯電話の収容、装置を持っている手
の影響および他の影響)が、理論的な考察、またインス
トールしていない状態で動作したアンテナ構成に基づい
て、長さに認識できる変化を引き起こすことがあり得る
ことに気付くであろう。したがって、ここで説明した構
成に対する寸法決めの規則と比較して、繊細な調整も場
合によっては必要となる可能性がある。
【0040】平面図では、図1による構成で提供されて
いる5つのラジエータセクション3bから3fは、小文
字「e」の概形を形成する。したがって、eパッチとい
う名称が、この構成に対して提案されている。
【0041】アンテナ構成1は、制限されている利用可
能な空間を、高周波数伝導ラジエータ表面区域で満たす
ように設計されている。セクション3eに隣接するセク
ション3fも、この目的のために役立つ。セクション3
fは、直線的なラジエータの長さ1(各セクションのそ
れぞれの中央線に沿って測定した長さよりいくらか短
い)の一部分を形成し、セクション3cの付近にあるた
めに、キャパシタ8に実用的な接続の選択肢を提供す
る。より低い共振周波数では、ラジエータ3はё/4ラ
ジエータであり、ラジエータ3は、その全長に沿って放
出する。しかし、これはまた、より高い共振周波数での
場合でもある。ここで再び、ラジエータ3は、長さがよ
り短いセクションだけでなく、全てのセクション3aか
ら3fで放出する。これは、アンテナ構成が、より高い
共振周波数でも比較的広い帯域を有するので、重要な利
点である。反対に、上述したように、アンテナは、一方
ではGSM1800の受信範囲に、他方ではGSM18
00の送信範囲にアンテナ構成を最適に適応させるため
に、切替え適応機能を要求する可能性がある。アンテナ
がGSM1800でなくGSM1900用の寸法である
とき、またはAMPSなど他の規格を使用するとき、こ
れらの実施形態も直接使用するべきであることが明らか
になるであろう。
【0042】特に、図1による例示的な実施形態の場合
では、ラジエータ3の表面区域の本質的な部分が、キャ
パシタ8の接続のために失われていないことに留意され
たい。キャパシタ8は、単純に、ゾーン6と7の間で接
続することができる。
【0043】アンテナ構成1’の好ましい実施形態(図
5)は、キャパシタ8がシート金属片20によって形成
され、幅がセクション3fの幅にほぼ対応し、自由端6
とセクション3cの間のギャップ上に配置され、、2つ
の隣接するセクション3cと3fには十分に重なり、誘
電材料の挿入された層(合成樹脂シート22、図5a参
照)で、これらの部分にそれから定義された距離のとこ
ろで接続される。このようにして2つのキャパシタが形
成され、比較的広くて短く、したがって低誘導性である
接続線を介して互いに直列に接続される。
【0044】アンテナの最適な寸法決めのために、特に
キャパシタ8の容量値と接続点7は可変である。例え
ば、図2による値dが、長さ1/3よりいくらか長いセ
クション3cの点でキャパシタを接続することが有用で
ある可能性があるが、これは、接地プレートからの距離
をそのように増大しても、より高い共振周波数でキャパ
シタを横切って生じる電圧には小さな変化しか起きない
が(点d=1/3は、曲線11の最大値のところで生じ
るからである)、対応する曲線10の電圧(より低い周
波数範囲)では、より大きな変化が生じ、したがって、
このようにして、より低い共振周波数に対するキャパシ
タの影響を、さらにいくらか低減することができるから
である。
【0045】簡単な図面、図5は、部分的に割愛した手
持ち式無線通信装置15、すなわち移動電話を示し、ア
ンテナとして上述したアンテナ構成1’を含む、。この
アンテナの場合、キャパシタは、シート金属片20によ
って形成され、挿入された絶縁層と共に3cと3fの部
分上に配置され、2つのキャパシタンスとして直列接続
されている。短絡プレート3aは、移動電話のハウジン
グの上端に向かって配置されている。例では、手持ち式
無線通信装置は、GSM900とGSM1800の範囲
用に設計されている。アンテナ構成は、移動電話の内部
に完全に収容されており、したがって、統合されたアン
テナを形成している。
【0046】GSM900とGSM1800の範囲の移
動電話に対する図1によるアンテナ構成の特別な例示的
実施形態では、ラジエータは、約5cm×4cm×0.
5cm(後者は短絡プレートの長さである)の空間を占
有する。
【0047】図1から明らかなように、キャパシタの接
続点7およびゾーン6と点7が非常に近接していること
のために、ラジエータの長さと1/3から2/3の長さ
の再分割を維持しながら、本発明の原理から逸脱せず
に、ラジエータのセクションの形状を著しく変更するこ
とが可能である。
【0048】説明したように、キャパシタ8への短い給
電線により、必要な空間は小さく、損失は比較的少な
い。小さな空間要件により、最大限可能な帯域幅に対す
る寸法決めが可能になる。
【0049】また、アンテナ構成の給電が、両方の周波
数の帯域に対して同じ接続点で、すなわちラジエータ3
への給電線5の接続点で、行われることを強調すべきで
ある。
【0050】図1による構成で、より高い共振周波数
が、キャパシタ8を省略し、ラジエータ3の自由端と接
地との間でキャパシタを接続することによって低減され
る場合、これはまた、より低い共振周波数をかなり低減
することになり、より高い共振周波数とより低い共振周
波数の周波数の割合3:1にはほとんど変化が生じず、
したがって、このタイプの回路は使用できないことにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】アンテナの例示的な実施形態の概略的な透視図
である。
【図2】キャパシタを含まない、図1によるアンテナの
長さに沿った、2つの共振周波数の電圧分布のグラフの
図である。
【図3】図1によるキャパシタが存在しない、図1によ
るアンテナの2共振周波数の位置を示す図である。
【図4】図1によるキャパシタが存在する結果として、
図3と比較して共振周波数の変更した位置を、図3と同
じ周波数のスケールで示す図である。
【図5】アンテナを有する手持ち式移動電話装置の図で
ある。
【図5a】拡張したスケールで、図5の20の詳細を示
す図である。
【符号の説明】
1、1’ アンテナ構成 2 接地プレート 3 ラジエータ 3a 短絡プレート 3b、3c、3d、3e、3f ラジエータ3のセクシ
ョン 5 給電線 6 ゾーン 7 キャパシタ8の接続点 8 キャパシタ 9 同軸ケーブル 10 電圧特性曲線 11 電界特性曲線 15 手持ち式無線通信装置 20 シート金属片 22 合成樹脂シート f1、f2、f’1、f’2 共振周波数 S11 反射ファクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジヨゼ・マリー・バロ フランス国、95150・タベルニー、リユ・ グザビエ・ビシヤ、8 Fターム(参考) 5J045 AA02 AA03 AB05 DA08 DA09 HA06 NA01 5J047 AA07 AB13 FD01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接地プレート(2)と接地プレート
    (2)からある距離に配置され、接地プレート(2)に
    ほぼ平行であり、一方の端ゾーンで前記接地プレートに
    導電接続されているラジエータ(3)とを有するフラッ
    トアンテナ構成(プレートアンテナ構成、パッチアンテ
    ナ構成)であって、アンテナ構成(1)の第1(より低
    い)共振周波数において、ラジエータと接地プレート
    (2)の接続点で最小電圧が生じ、ラジエータの他端
    (自由端)の領域で、第1最大電圧が生じ、他のより高
    い共振周波数では、最小電圧と第2最大電圧が、それぞ
    れ、ラジエータ(3)の前述した端で生じ、ラジエータ
    の自由端(6)の領域が、ラジエータの他端(7)に容
    量結合されており、したがって、他の共振周波数が、前
    述した容量結合が存在するとき、第1共振周波数の値の
    3倍に比例して低減されることを特徴とする、フラット
    アンテナ構成(プレートアンテナ構成、パッチアンテナ
    構成)。
  2. 【請求項2】 容量値と容量結合の接続点が、第2共振
    周波数が少なくとも第1共振周波数の2倍にほぼ近くな
    るように選択されていることを特徴とする、請求項1に
    記載のアンテナ構成。
  3. 【請求項3】 容量結合と他点が、第1共振周波数が第
    2共振周波数より低く低減されるように選択されている
    ことを特徴とする、請求項1および2に記載のアンテナ
    構成。
  4. 【請求項4】 容量結合が行われているラジエータ
    (3)の前述した他点が、第2共振周波数で、ラジエー
    タ上の第1最大電圧の付近に配置されていることを特徴
    とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のアンテ
    ナ構成。
  5. 【請求項5】 前述した他点が、接地プレート(2)へ
    の接続点から測定して、ラジエータ(3)の直線的長さ
    の約1/3のところに位置することを特徴とする、請求
    項4に記載のアンテナ構成。
  6. 【請求項6】 ラジエータ(3)が、円形でなく、角の
    ある、ほぼCの形状である形態を含めて、少なくとも部
    分的にCの概形を有することを特徴とする、請求項1か
    ら5のいずれか一項に記載のアンテナ構成。
  7. 【請求項7】 ラジエータの形態が、自由端が、所望す
    る他のキャパシタンスの接続に対応するラジエータの点
    に隣接するように選択されていることを特徴とする、請
    求項1から6のいずれか一項に記載のアンテナ構成。
  8. 【請求項8】 容量結合が、誘電材料を挿入した層で、
    自由端ゾーンの長さの一部と、容量結合のために設けら
    れている他端でラジエータの一部とを覆う金属片(2
    0、図5)によって形成され、したがって、容量結合
    が、2つのキャパシタの直列接続によって形成されてい
    ることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に
    記載のアンテナ構成。
  9. 【請求項9】 アンテナ構成の給電(給電線5)が、複
    数の周波数帯域に対して、ラジエータ(3)への同じ接
    続点に設けられていることを特徴とする、請求項1から
    8のいずれか一項に記載のアンテナ構成。
  10. 【請求項10】 音声伝送、データ伝送、ビデオ伝送の
    目的の少なくとも1つのために、アンテナを有する、ト
    ランシーバを含む手持ち式無線通信装置(15)であっ
    て、アンテナが、請求項1から9のいずれか一項に記載
    のアンテナ構成(1)によって形成されていることを特
    徴とする、手持ち式無線通信装置(15)。
  11. 【請求項11】 アンテナ構成の第2(より高い)共振
    周波数のみを操作で使用することを特徴とする、請求項
    1から10のいずれか一項に記載のアンテナ構成の使用
    または手持ち式無線装置の設計。
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