JP6111964B2 - 基板装置の製造方法及び露光装置の製造方法 - Google Patents

基板装置の製造方法及び露光装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板装置の製造方法及び露光装置の製造方法に関する。
特許文献1には、表面に長手方向に沿って複数の発光素子アレイが千鳥状に実装された長尺な第1のプリント配線基板と、裏面に該プリント配線基板と第2のプリント配線基板とを接続する接続部材と、を備えた発光基板装置が開示されている。
特開2009−274447号公報
本発明は、基板装置を構成する長尺な基板に発生した局所的な大きな歪みを緩和することを目的とする。
本発明の請求項1記載の基板装置の製造方法は、一方の面に部品が半田で固定された長尺な基板を加湿する工程と、 加湿した該基板の他方の面に、複数の発光素子が該部品に相対するように、該複数の発光素子を半田付け温度よりも低い温度で固化する部材で固定する工程と、を含む。
本発明の請求項2記載の基板装置の製造方法は、請求項1に記載の基板装置の製造方法において、該基板を加湿する工程後の該基板の含水量が、該基板の質量の0.19%以上である。
本発明の請求項3記載の露光装置の製造方法は、請求項1又は2に記載の基板装置の製造方法で基板装置を製造する工程と、該工程で製造された該基板装置と、該基板装置の発光素子から出射される光を結像させる光学素子とが対向するように、該基板装置と該光学素子とを、筺体に固定する工程と、を含む。
本発明の請求項1の基板装置の製造方法によれば、一方の面に部品が半田で固定された長尺な基板を加湿しない場合に比べて、基板装置を構成する基板に発生した局所的な大きな歪みを緩和することができる。
本発明の請求項2の基板装置の製造方法によれば、基板を加湿する工程後の該基板の含水率が、該基板の質量の0.19%未満である場合に比べて、基板装置を構成する基板の使用時の寸法変動が抑制される。
本発明の請求項3の露光装置の製造方法によれば、請求項1又は2に記載の基板装置の製造方法で基板装置を製造する工程を含まない場合に比べて、基板装置を構成する基板に発生した局所的な大きな歪みに起因する発光素子の光軸のばらつきを抑制できる。
実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す概略図である。 実施形態に係る画像形成装置を構成する露光装置を示す図であって、(A)は斜視図、(B)はB−B線の断面図を示す。 実施形態に係る露光装置を構成する発光基板を示す図であって、(A)は平面図、(B)は(A)の一点鎖線内の斜視図である。 実施形態に係る発光基板の側面図であって、(A)は発光基板の表面にコネクタ(部品)のみが固定された場合、(B)は発光基板の表面にコネクタ(部品)及び電子部品が固定された場合の図である。 実施形態に係る発光基板の側面図(拡大図)である。 実施形態に係る発光基板を構成する長尺なプリント基板が、複数個短手方向に並べて連結された基板群の背面図である。 実施形態に係る発光基板を構成する長尺なプリント基板が、複数個短手方向に並べて連結された基板群の平面図である。 実施形態に係る発光基板を構成する部品の斜視図である。 実施形態に係る発光基板を構成する長尺なプリント基板が、複数個短手方向に並べて連結された基板群に部品及び発光素子が固定された基板群の背面図である。 実施形態に係る発光基板を構成する長尺なプリント基板が、複数個短手方向に並べて連結された基板群に部品及び発光素子が固定された基板群の平面図である。 実施形態に係る基板群の歪みを示すグラフであって、(A)は加湿前、(B)は12時間加湿後のグラフである。 プリント基板を構成するガラスエポキシ層(FR4)の動的粘弾性特性を示すグラフである。 発光基板を構成するガラスエポキシ層(FR4)及びコネクタの温度に対する長手方向への伸び量を示すグラフである。 基板群における時間と含水量との関係を示すグラフである。 基板群における含水量と長手方向への伸び量との関係を示すグラフである。 変形例(変形例1〜3)としての発光基板の側面図であって、(A)は変形例1、(B)は変形例2、(C)は変形例3である。 実施例の条件を示す表である。 実施例に係る基板群の歪みを示すグラフであって、(A)は加湿前、(B)は1時間加湿後のグラフである。 実施例に係る基板群の歪みを示すグラフであって、(A)は加湿前、(B)は2時間加湿後のグラフである。 実施例に係る基板群の歪みを示すグラフであって、(A)は加湿前、(B)は5時間加湿後のグラフである。 実施例に係る基板群の歪みを示すグラフであって、(A)は加湿前、(B)は8時間加湿後のグラフである。 実施例に係る基板群の歪みを示すグラフであって、(A)は加湿前、(B)は12時間加湿後のグラフである。 実施例に係る基板群の歪みを示すグラフであって、(A)は加湿前、(B)は16時間加湿後のグラフである。 実施例に係る基板群の歪みを示すグラフであって、(A)は加湿前、(B)は23時間加湿後のグラフである。
≪実施形態≫
実施形態の一例を、図面に基づき説明する。まず、画像形成装置の全体構成及び動作(画像形成動作)を説明し、次いで、実施形態の要部(基板装置及び露光装置の製造方法)について説明することとする。
<画像形成装置の全体構成>
〔全体〕
図1は、本実施形態に係る画像形成装置10の全体構成を正面側から見た場合の概略図である。この図に示される如く、画像形成装置10は、収容部36と、画像形成部38と、搬送部46と、定着装置40と、制御部48と、排出部50と、を含んで構成されている。なお、以降では、図1における、矢印Hで示す方向を装置高さ方向、矢印Wで示す方向の装置幅方向とする場合がある。また、装置高さ方向及び装置幅方向のそれぞれに直交する方向(適宜矢印Dで示す)を装置奥行き方向とする場合がある。
収容部36は、記録媒体Pを収容するようになっている。搬送部46は、収容部36から画像形成部38へ記録媒体Pを搬送するようになっている。画像形成部38は、記録媒体Pにトナー画像を形成するようになっている。定着装置40は、記録媒体Pに形成されたトナー画像を記録媒体Pに定着させるようになっている。制御部48は、画像形成装置10の各部の動作を制御するようになっている。排出部50は、画像形成部38によって画像が形成された記録媒体Pが排出されるようになっている。
〔画像形成部〕
画像形成部38は、画像形成ユニット28Y、28M、28C、28Kと、中間転写ユニット34と、を備えている。ここで、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)は、トナー色の一例である。
画像形成ユニット28Y、28M、28C、28Kおいては、用いられるトナー以外はほぼ同様の構成である。そこで、図1では、画像形成ユニット28Y、28M、28Cを構成する各部の符号の一部が省略されている。
〈画像形成ユニット〉
画像形成ユニット28Kは、露光装置20Kと、感光体ドラム16Kと、帯電ロール18Kと、現像装置22Kと、ブレード26Kと、を有している。同じように、画像形成ユニット28Y、28M、28Cは、各色に対応するように、感光体ドラム16Y、16M、16Cと、帯電ロール18Y、18M、18Cと、現像装置22Y、22M、22Cと、ブレード26Y、26M、26Cと、を有している。以下の説明では、画像形成ユニット28Y、28M、28C、28K及びこれらを構成する各部材について、トナー色(Y、M、C、K)毎の区別が不要な場合は添字Y、M、C、Kを省略する。
各画像形成ユニット28Y、28M、28C、28Kでは、各感光体ドラム16Y、16M、16C、16Kの外周面にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー画像を形成するようになっている。また、画像形成ユニット28Y、28M、28C、28Kは、全体として、装置幅方向(図1の矢印W方向)に対して各ユニットが傾斜して並んだ状態で配置されている。
(露光装置)
露光装置20は、帯電ロール18により帯電された感光体ドラム16の外周面に露光により潜像(静電潜像)を形成するようになっている。具体的には、制御部48を構成する画像信号処理部(図示省略)から受け取った画像データに応じ、発光ダイオードアレイ62から出射される露光光L(図示省略)が感光体ドラム16の外周面を照射し、静電潜像が形成されるようになっている(図4参照)。また、本実施形態では、露光装置20は、各色のトナー画像(各感光体ドラム16)に対応して設けられている。
(感光体ドラム)
感光体ドラム16は、円筒状に形成され、駆動手段(図示省略)によって自軸周り(図1の矢印R1方向)に回転駆動されるようになっている。感光体ドラム16は、アルミ製の基材上に、下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層の順で形成された感光層(図示省略)と、を有している。感光体ドラム16は、帯電ロール18により帯電される場合は絶縁体としての性質を、露光装置20から出射された露光光Lが入射される場合は半導体としての性質を示すようになっている。
(帯電ロール)
帯電ロール18は、感光体ドラム16の自軸方向(装置奥行き方向)に沿って配置されている。帯電ロール18は、帯電に必要な電圧が印加されることにより、感光体ドラム16の外周面を帯電するようになっている。
(現像装置)
現像装置22は、感光体ドラム16の自軸方向に沿って配置されている。現像装置22は、感光体ドラム16の外周面へトナーを供給するトナー供給体24と、トナー供給体24へトナーを搬送する搬送部材(符号省略)と、を備えている。現像装置22は、帯電ロール18により帯電されて、露光装置20により感光体ドラム16の外周面に形成された静電潜像を、トナー画像として現像するようになっている。これにより、感光体ドラム16の外周面には、トナー画像が形成されるようになっている。
(ブレード)
ブレード26は、感光体ドラム16の自軸方向に沿って配置され、感光体ドラム16の外周面に接触している。ブレード25は、中間転写ベルト14に一次転写されずに、感光体ドラム16の外周面に残留したトナー(一次転写残りトナー)、紙粉、埃等を、感光体ドラム16の外周面から除去するようになっている。
〈中間転写ユニット〉
中間転写ユニット34は、中間転写ベルト14と、複数(4つ)の一次転写ロール30と、二次転写ロール32Aと、対向ロール32Bと、を備えている。
中間転写ベルト14は、無端状のベルトとされている。複数(4つ)の一次転写ロール30及び対向ロール32Bは、中間転写ベルト14の内周面に接触するように配置されている。4つの一次転写ロール30は、中間転写ベルト14を挟んで、各感光体ドラム16に対し1つずつ対向するように配置されている。一次転写ロール30は、一次転写に必要な電圧が印加されることにより、各感光体ドラム16の外周面に形成されたトナー画像を、矢印R2方向に周回移動する中間転写ベルト14の外周面に一次転写させるようになっている。
二次転写ロール32Aは、中間転写ベルト14を挟んで、対向ロール32Bに対向するように配置されている。二次転写ロール32Aは、二次転写に必要な電圧が印加されることにより、矢印R2方向に周回移動する中間転写ベルト14の外周面に一次転写されたトナー画像を、記録媒体Pに二次転写させるようになっている。
〔定着装置〕
定着装置40は、定着ロール40Aと、加圧ロール40Bと、を備えている。定着装置40は、二次転写位置T2に対し、記録媒体Pの搬送方向下流側に配置されている。定着装置40は、記録媒体Pに二次転写されたトナー画像を、記録媒体Pに定着させるようになっている。定着ロール40Aは、記録媒体Pにおけるトナー画像が転写された側に配置され、その内周面側にハロゲンヒータ(図示省略)が配置されている。加圧ロール40Bは、搬送部46を搬送され、定着ロール40Aとの対向位置T3を通過する記録媒体Pを、定着ロール40Aに向けて加圧するようになっている。
〔排出部〕
排出部50は、定着装置40よりも記録媒体Pの搬送方向下流側であって、画像形成装置10本体の外側上面の一部に、形成されている。トナー画像が定着された記録媒体Pは、搬送部46における定着装置40と排出部50との間の部位に設けられた排出ロール42、44によって、排出部50に排出されるようになっている。
<画像形成装置の動作>
次に、画像形成装置10における動作について、図1を参照しつつ説明する。
制御部48は、外部装置から取得した画像信号を受け取ると、画像形成装置10を作動させる。制御部48は、この画像信号を、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像データに変換する。そして、これらの各色の画像データは、露光装置20に出力される。
続いて、露光装置20から各色の画像データに応じて出射された露光光Lは、帯電ロール18により帯電された感光体ドラム16の外周面に入射される。そして、各感光体ドラム16の外周面には、各色の画像データに対応した静電潜像が形成される。
さらに、各感光体ドラム16の外周面に形成された静電潜像は、各現像装置22によって、各色のトナー画像として現像される。
そして、各感光体ドラム16の外周面のトナー画像は、これらの外周面が対向する感光体ドラム16ごとに設けられた一次転写ロール30によって、中間転写ベルト14の外周面に一次転写される。
一方、記録媒体Pは、中間転写ベルト14の外周面であってトナー画像が一次転写された部位が、周回移動することで二次転写位置T2に到達するタイミングに合わせるように、収容部36から送り出され、二次転写位置T2へ搬送される。そして、二次転写位置T2に搬送されて通過する記録媒体Pには、中間転写ベルト14の外周面に一次転写されたトナー画像が二次転写される。
続いて、トナー画像が転写された記録媒体Pは、定着装置40に向けて搬送される。定着装置40では、トナー画像が、定着ロール40A及び加圧ロール40Bによって加熱、加圧されて、記録媒体Pに定着される。
トナー画像が定着された記録媒体Pは、排出部50に排出され、画像形成動作が終了する。
<要部>
次に、本実施形態の要部である基板装置52及び露光装置20の構成について図面に基づいて説明する。次いで、基板装置52及び露光装置20の製造方法について図面に基づいて説明する。なお、基板装置52は露光装置20を構成するものであるため、基板装置52については、露光装置20の構成の中で説明する。
〔露光装置の構成〕
以下、露光装置20の構成について、図2(A)及び(B)に基づいて説明する。
露光装置20は、発光基板52と、レンズアレイ56と、筺体58と、を含んで構成されている。ここで、発光基板52は基板装置の一例である。レンズアレイ56は、光学素子の一例である。露光装置20は、その長手方向(装置奥行き方向)が感光体ドラム16の自軸に沿うように、感光体ドラム16の外周面に対向して配置されている(図1参照)。
なお、図2(A)及び(B)におけるX方向は、画像形成装置10の奥行き方向(又は感光体ドラム16の自軸方向)に沿った方向とされている。Z方向は、露光装置20から出射される露光光Lの進行方向に沿った方向とされている。Y方向は、X方向及びZ方向に直交する方向とされている。
〈レンズアレイ〉
レンズアレイ56は、複数のロッドレンズ54の集合体であるセルフォックレンズアレイ(登録商標)とされている。レンズアレイ56は、画像形成装置10において、発光ダイオードアレイ62(発光基板52)と感光体ドラム16との間に配置されている。レンズアレイ56は、長尺状とされており、全体としては直方体状とされている(図2(A)及び(B)参照)。発光ダイオードアレイ62から出射され、レンズアレイ56により屈曲された露光光Lは、更に、レンズアレイ56から出射され、感光体ドラム16の外周面で結像するようになっている。
〈筐体〉
筐体58は、発光基板52とレンズアレイ56とが対向するように、発光基板52とレンズアレイ56とを、定められた精度で固定している。レンズアレイ56の長手方向は、画像形成装置10の奥行き方向に向いている。後段にて詳しく説明する発光基板52は、長尺状とされており(図3(A)参照)、発光基板52の長手方向は、長尺状のレンズアレイ56に沿っている。
〈発光基板〉
次に、露光装置20を構成する発光基板52について、図2〜図5に基づいて説明する。発光基板52は、図3(B)及び図4に示されるとおり、プリント基板60と、複数の発光ダイオードアレイ62と、電子部品64と、コネクタ66(図8参照)と、を含んで構成されている。本実施形態において、電子部品64は、DC/DCコンバータ、バッファアンプ等のIC64Aと、抵抗、コンデンサ、コイル、フィルター、電極用部品等の複数の素子64Bと、ドライバIC64Cと、を含んで構成されている。以降、発光ダイオードアレイ62、電子部品64、コネクタ66等を固定部品という場合がある。なお、コネクタ66及び発光ダイオードアレイ62は長尺状とされている(図8参照)。ここで、発光ダイオードアレイ62は、発光素子の一例である。プリント基板60は、長尺な基板の一例である。コネクタ66、IC64A及びドライバIC64Cは、部品の一例である。
プリント基板60は、両方の面に配線パターンが形成された絶縁層の一例としてのガラスエポキシ層102Aが複数個積層された基板(積層型基板)とされている(図5参照)。配線パターンは、導電製の金属層102B(例えば、銅箔層)で形成されている。また、ガラスエポキシ層102Aは、FR4とされている。
上記固定部品の固定前のプリント基板60の両面における固定部品が接合される部位(後述するパッド94、96等)、回路検査用パッド、アース等と接続するパッド及び後述するボンディングワイヤ76が接合される部位以外は、ソルダーレジスト層(図示省略)が形成されている。
プリント基板60のレンズアレイ56に対向する側の面(裏面60A)には、複数の発光ダイオードアレイ62が千鳥状に配置されて固定されている(図3(A)及び図4参照)。また、裏面60Aの反対側の面(表面60B)には、電子部品64と、が固定されている(図4参照)。ここで、表面60Bは一方の面の一例、裏面60Aは他方の面の一例である。
なお、上記固定部品の固定前のプリント基板60の裏面60Aには、導体ベタパターンで長尺なパッド96が形成されている(図7参照)。そして、複数の発光ダイオードアレイ62は、このパッド96上に千鳥状に配置されて固定されている(図10参照)。また、プリント基板60の表面60Bの長手方向一端側には、複数のパッド94が長手方向に沿って2列に形成されている(図6参照)。そして、電子部品64は各素子64Bに対応した複数のパッド94Bに固定され、またコネクタ66は、2列に形成された複数のパッド94A上に、コネクタ66の一端面に2列に設けられた端子66A(図8参照)が対応するように、プリント基板60の長尺方向に沿って配置されて固定されている(図6及び図9参照)。また、コネクタ66の短手方向の長さはプリント基板60の短手方向の長さよりも短くされており、コネクタ66は、プリント基板60の短手方向において、プリント基板60の中央に固定されている。
また、上記固定部品の固定前のプリント基板60の裏面60Aに形成されたパッド96のうち一部と、表面60Bに形成された複数のパッド94Aとは、プリント基板60を挟んで相対している。このため、上記固定部品の固定後のプリント基板60において、複数の発光ダイオードアレイ62のうち一部の発光ダイオードアレイ62とコネクタ66及びIC64Aとは、プリント基板60を挟んで相対している(図4参照)。なお、プリント基板60に固定されたコネクタ66の長手方向の長さは、発光ダイオードアレイ62の長手方向の長さ(13mm)よりも長くされている。また、IC64Aについても発光ダイオードアレイ62の長手方向長さより長いものが実装されている場合がある(図4(B)参照)。
ここで、固定とは、上記固定部品を半田(クリーム半田)、半導体チップ固定用接着剤である導電性接着剤(一例として銀エポキシ系接着剤)、絶縁エポキシ系接着剤等の接着剤を用いてプリント基板60に接合すること、又はその結果(接合された状態)をいう。
また、上記固定部品の固定後のプリント基板60は、プリント基板60の質量に対して、0.19%以上の水分を含んだ状態とされている。すなわち、プリント基板60の含水量は、プリント基板60の質量の0.19%以上とされている。
また、プリント基板60の表面60Bに固定されたIC64Aに含まれるドライバIC64Cは、前述した画像信号処理部(図示省略)から受け取った画像データに応じて、対応する数個の発光ダイオードアレイ62のうち発光ダイオードを駆動させる信号を出力するようになっている。各ドライバIC64Cから出力される信号が入力された発光ダイオードは、レンズアレイ56に向けて光を出射するようになっている。
〔基板装置及び露光装置の製造方法(製造工程)〕
次に、前述した基板装置52の製造工程について、図面に基づいて説明する。発光基板52の製造工程は、工程A〜工程Eを含む。
まず、工程Aにおいて、後述する基板群90(図6及び図7参照)を準備する。次いで、工程Bにおいて、基板群90を構成する複数のプリント基板60の表面60Bに電子部品64とコネクタ66を半田で固定する(図9参照)。次いで、工程Cにおいて、表面60Bにコネクタ66が固定されたプリント基板60を加湿する。次いで、工程Dにおいて、プリント基板60の裏面60Aに発光ダイオードアレイ62を導電性接着剤で固定する(図10参照)。次いで、工程Eにおいて、基板群90を切り離して、複数の発光基板52を得る。
なお、前述の工程(工程A〜工程E)を経て完成した発光基板52とレンズアレイ56とを、筐体58の定められた位置に定められた精度で固定する工程(工程F)を経ると、前述の露光装置20が完成する(図2(A)及び(B)参照)。
以下、発光基板52の製造工程(工程A〜工程E)について、工程ごとに詳しく説明する。
〈工程A〉
工程Aは、後述する基板群90を準備する工程である。以下、工程Aについて、図6及び図7を参照しつつ、説明する。
ここで、基板群90とは、発光基板52を構成するプリント基板60を製造する工程において、複数のプリント基板60が連結された状態の物をいう。基板群90の長手方向及び短手方向は、それぞれプリント基板60の長手方向及び短手方向に沿って形成されている。
基板群90は、長手方向に沿って、その両端部が短手方向に一列に並んだ状態で配置された複数のプリント基板60と、複数のプリント基板60の外周を支持する支持基板61と、複数の第1連結部92Aと、複数の第2連結部92Bと、を含んで構成されている。支持基板61は、発光基板52の製造工程において、プリント基板60の両面に上記固定部品を固定する際、固定するための装置(図示省略)に位置決めするために用いられる。
複数の第1連結部92Aは、プリント基板60の長手方向において、隣接するプリント基板60同士を連結するとともに、短手方向両端側のプリント基板60と支持基板61とを連結している。また、複数の第2連結部92Bは、プリント基板60の短手方向において、プリント基板60と支持基板61とを連結している。
基板群90は、短手方向から見て、単位長さ当たりの第1連結部92Aの長さが長い第1部位84と短い第2部位86とを含んで構成されている(図6参照)。つまり、基板群90は、第1部位84における単位長さ当たりの第1連結部92Aの数が、第2部位86における単位長さ当たりの第1連結部92Aの数よりも多い構成とされている。そして、隣接するプリント基板60同士を連結する複数の第1連結部92Aは、基板群90の長手方向において、同じ長さとなるように形成されている。また、基板群90の長手方向に隣接する複数の第1連結部92Aの間には、スリット(切れ目)98が形成されている。なお、第1連結部92Aと第2連結部92Bとの間にも、スリット98が形成されている。スリット98に対応するプリント基板60の側面60Cは、図5に示されるガラスエポキシ層102Aが主に露出している。
基板群90の両面において、上記固定部品が接合される部位、ボンディングワイヤ76が接続される部位、回路検査用パッド、アースなどと接続するパッドなど、及び、第1連結部92A(の両面)以外の部位は、ソルダーレジスト層(図示省略)が形成されている。
〈工程B〉
工程Bは、基板群90を構成するプリント基板60の表面60Bに、電子部品64とコネクタ66を半田で固定する工程である。以下、工程Bについて、図8及び図9を参照しつつ、説明する。
工程Bでは、プリント基板60の表面60Bに形成された複数のパッド94に半田を印刷(塗布)し、更に、半田が印刷されたパッド94に接合される電子部品64とコネクタ66の端子が対応するように、コネクタ66をプリント基板60上に配置する。そして、コネクタ66が配置されたプリント基板60を、240〜270℃に加熱し、複数のパッド94に印刷された半田を溶融する。さらに、加熱されたプリント基板60の温度を決められた時間にて強制冷却し、プリント基板60に電子部品64とコネクタ66を半田付けする(リフロー工程)。その後、加熱炉(リフロー炉)から電子部品64とコネクタ66が半田で固定されたプリント配線基板60を出して、工程Bが終了する。冷却の際に半田が固化する温度の例は210〜230℃となる。なお、プリント基板60を構成するガラスエポキシ層102Aのガラス転移点(ガラス転移温度)Tgは、約140℃とされている。ここで、半田の固化する温度は、半田付け温度の一例である。
工程Bにより電子部品64とコネクタ66が固定されたプリント基板60は、その短手方向から見ると、コネクタ66の長手方向の両端部と2つの第1連結部92Aの長手方向の端部とが、一致している(図4及び図9参照)。すなわち、コネクタ66は、プリント基板60の短手方向から見て、スリット98を跨ぐように固定されている。
〈工程C〉
工程Cは、工程Bにより電子部品64とコネクタ66が固定されたプリント基板60を加湿する工程である。以下、工程Cについて説明する。
工程Cでは、プリント基板60を、加湿室(図示省略)に収容して加湿室を外部空間から隔離し、温度30℃、湿度90%RH、収容時間(加湿時間)12時間以上の条件で、加湿室内に収容されたプリント基板60を加湿する。工程Cは、上記条件で、プリント基板60を加湿した後、終了する。なお、温度30℃、湿度90%RHの環境は、容積絶対湿度に換算すると、27g/mに相当する。上記加湿室に上記条件でプリント基板60を収容すると、プリント基板60の含水量は、プリント基板60の質量の0.19%以上となる。
ここで、加湿するとは、工程Bにおける温度、湿度及び収容時間の条件下でプリント基板60を加湿室に収容して、プリント基板60の含水量を調整することをいう。
〈工程D〉
工程Dは、工程Cにより加湿されたプリント基板60の裏面60Aに、複数の発光ダイオードアレイ62の一部がコネクタ66に相対するように、複数の発光ダイオードアレイ62を導電性接着剤で固定する工程である。以下、工程Dについて、図10を参照しつつ、説明する。
工程Dでは、裏面60Aに形成されたパッド96(図7参照)に銀エポキシ系接着剤を千鳥状に印刷(塗布)する。その後、導電性接着剤が印刷されたパッド96が、各発光ダイオードアレイ62の接合部(図示省略)と対応するように、裏面60Aに複数の発光ダイオードアレイ62を配置する。その後、複数の発光ダイオードアレイ62が配置されたプリント基板60を導電性接着剤の固化促進温度(一例として110℃)まで加熱し、一定時間加熱後、プリント基板60を放置冷却して、導電性接着剤を固化し発光ダイオードアレイ62とプリント配線基板60を固着させる。さらに、発光ダイオードアレイ62とパッド70とを、ボンディングワイヤ76によって接続(ワイヤボンディング)する(図3(B)参照)。以上により、工程Dが終了する。なお、導電性接着剤の固化促進温度例は約110℃となっている。また、工程Dでは、プリント基板60を構成するガラスエポキシ層102Aのガラス転移点Tg(約140℃)よりも低い温度で複数の発光ダイオードアレイ62を固化する。ここで、導電性接着剤は、半田の固化する温度(半田付け温度)よりも低い温度で固化する部材の一例である。
〈工程E〉
工程Eは、複数の第1連結部92A及び複数の第2連結部92Bを切断する工程である。以下、工程Eについては、図9及び図10を参照しつつ、説明する。
この工程では、プリント基板60の長手方向に対して一列をなす複数のスリット98(又は、複数の第1連結部92A)に沿って、カッターの刃(図示省略)を移動させて、複数の第1連結部92Aを切断する。また、プリント基板60の短手方向に対して一列をなす複数の第2連結部92Bに沿って、カッターの刃を移動させて、複数の第2連結部92Bを切断する。工程Eを経ることで、1つの基板群90からコネクタ66及び複数の発光ダイオードアレイ62が固定された複数の発光基板52が、製造される。本実施形態では、1つの基板群90から10個の発光基板52が製造される。
<作用>
次に、実施形態の作用について説明する。以下、本実施形態を、比較例(比較例1及び2)と比較することで説明する。ここでは、工程Bにおいて、プリント基板60の表面60Bにコネクタ66のみを固定するとして説明する。この場合の発光基板52は、図4(A)に示されるとおりである。なお、比較例において、本実施形態で用いた部品等を用いる場合、その部品等の符号をそのまま用いて説明する。
〔比較例1〕
比較例1は、本実施形態の発光基板52の製造工程とは、工程Cを行わない点で異なる。この点以外は、本実施形態と同様である。
工程Bにより表面60Bにコネクタ66が半田で固定されたプリント基板60は、コネクタ66が固定された部位が、局所的に大きく歪んでしまう。このようにコネクタ66が固定された部位が局所的に大きく歪むことは、いずれの場合(比較例1の場合及び本実施形態の場合)でも起こり得る(図11(A)参照)。
ここで、図11(A)には、工程B後の基板群90を構成するプリント基板60の変形の状態を示すグラフと、コネクタ66が固定されたプリント基板60の模式図が示されている。このグラフの横軸は、プリント基板60の長手方向の位置を示している。このグラフにはB、F及びKは、図9に示されるように、基板群90を構成する複数のプリント基板60のうちの3つ(B、F及びK)についてのものである。コネクタ66は、この横軸における190〜220mmとなる部位に固定されている。また、このグラフの縦軸は、プリント基板60の表面60Bの位置を示している。なお、図11(A)に示されるグラフは、プリント基板60の短手方向の両端側を押さえつけて、その長手方向の反りを矯正した状態で測定したものである。
そして、工程Bによって、プリント基板60におけるコネクタ66が固定された部位に局所的な大きな歪みが発生した後、工程Dにより発光ダイオードアレイ62を固定する。そうすると、裏面60Aに、コネクタ66に相対するように固定される複数の発光ダイオードアレイ62は、局所的に大きく歪んだ部位に固定されることになるため、互いに光軸がずれて傾いた状態で固定されてしまう。このため、比較例1の場合、コネクタ66の固定による局所的な大きな歪みに起因して、複数の発光ダイオードアレイ62の光軸のばらつきが大きくなってしまう。
特に、コネクタ66が固定された部位の凸部の先端部分を挟んでプリント基板60の長手方向の一方側と他方側に、複数の発光ダイオードアレイ62が固定された場合、複数の発光ダイオードアレイ62は、互いにプリント基板60の長手方向の異なる側に傾いてしまう。この場合、コネクタ66の固定による局所的な大きな歪みに起因する複数の発光ダイオードアレイ62の光軸のばらつきは更に顕著になる。
比較例1及び本実施形態の発光基板において、コネクタ66が固定された部位に、局所的に大きな歪みが発生するメカニズムは、以下のとおりと考えられる。
すなわち、基板群90にコネクタ66を固定する工程(リフロー工程)において、コネクタ66は半田によってプリント基板60に固定される。この場合、半田は、約240℃で溶融された後、210〜230℃(半田の固化温度)で固化される。一方、プリント基板60のガラスエポキシ層102Aは、上記固化温度において、柔らかいゴム状態となっている(図12及び図13参照)。つまり、コネクタ66は、伸びた状態のプリント基板60に固定される。
その後、プリント基板60が冷却されて、プリント基板60の温度がガラスエポキシ層102Aのガラス転移点Tg以下になると、動的粘弾性特性を有するガラスエポキシ層102Aは、柔らかいゴム状態から硬い状態に変化し始める(図12参照)。さらに、プリント基板60の温度が100℃近くまで下がると、ガラスエポキシ層102Aにかかる力は、その線膨張係数に起因して発生する圧縮力が支配的になる。
そして、プリント基板60はコネクタ66に比べて縮む量が大きいが(図13参照)、プリント基板60におけるコネクタ66が固定された部位は、コネクタ66により長尺方向に引っ張られる。一方、コネクタ66が固定された部位の短手方向両側の部位は、コネクタ66により引っ張られ難い。すなわち、プリント基板60におけるコネクタ66が固定された部位と、コネクタ66が固定された部位の短手方向両側の部位とでは、コネクタ66が固定されているか否かの違いに起因して、その収縮量に差が生じる。このため、プリント基板60は、更に冷却されると、コネクタ66が固定された部位では、圧縮応力差がかかった状態となってしまう。
以上より、比較例1では、プリント基板60におけるコネクタ66が固定された部位において、局所的な大きな歪みが発生すると推定される。
これに対して、本実施形態では、比較例1の場合と異なり、工程Bの後であって、工程Dの前に、工程Cが行われる。
本実施形態では、工程Bの後に、プリント基板60を加湿する工程Cを行うことで、プリント基板60のガラスエポキシ層102Aに水分が吸収される(図14及び図15参照)。そして、ガラスエポキシ層102Aが水分の吸収により膨張することで、工程Bにより発生した圧縮応力差が小さくなる。
したがって、本実施形態の発光基板52の製造方法によれば、比較例1に比べて、発光基板52を構成するプリント基板60に発生した局所的な大きな歪みを緩和することができる。
また、本実施形態では、プリント基板60を加湿する工程後のプリント基板60の含水量は、プリント基板60の質量の0.19%以上とされている。ここで、図11(A)に示されるように、プリント基板60におけるコネクタ66が固定された部位に発生した局所的な大きな歪みの大きさは、10mm(発光ダイオードアレイの長手方向の長さ)当たり20μm以上である。これに対し、図11(B)に示されるように、図11(A)のように局所的に大きく歪んだプリント基板60を加湿し、その含水率が0.19%以上となったプリント基板60では、コネクタ66が固定された部位での歪みの大きさは、10mm当たり15μm以下となっている。
ところで、露光装置20では、発光基板52の複数の発光ダイオードアレイ62の光軸のばらつきが予め定められた範囲内となる必要がある。そして、プリント基板60の歪みの大きさが10mm当たり15μm以下であれば、このプリント基板60を備えた発光基板52を露光装置20に用いても、発光基板52の複数の発光ダイオードアレイ62の光軸のばらつきが予め定められた範囲内となる。換言すれば、局所的に大きく歪んだプリント基板60を加湿し、その含水量がプリント基板60の質量の0.19%以上となったプリント基板60であれば、上記予め定められた範囲内となる(後述する実施例を参照のこと)。
したがって、本実施形態の発光基板2の製造方法によれば、プリント基板を加湿する工程後の該プリント基板の含水量が、該プリント基板の質量の0.19%未満である場合に比べて、露光装置20に適した発光基板52を製造することができる。
また、本実施形態では、工程Aにおいて準備される基板群90は、長手方向から見た場合における基板群90のコネクタ66が固定される部位の両側には、スリット98が形成されている。このため、加湿する工程Cにおいて、スリット98で露出したガラスエポキシ層102Aから水分が吸収され易い。特に、基板群90は、多層型基板であるため、水分の吸収が表面60B及び裏面60Aのみからの場合、基板群90内部にある金属層102B(図5参照)により基板群90の内部に水分が吸収され難い。
したがって、本実施形態の発光基板52の製造方法によれば、基板群におけるコネクタが固定される部位の両側で露出したガラスエポキシ層が形成されていない場合に比べて、発光基板52を構成するプリント基板60に発生した局所的な大きな歪みを緩和することができる。また、本実施形態の発光基板52の製造方法によれば、露出したガラスエポキシ層102Aにより速く水分が吸収できるため、工程Bにかかる時間が短縮される。換言すれば、発光基板52の製造効率が向上される。
また、本実施形態ではプリント基板60に発生した局所的な大きな歪みを緩和することができるため、複数の発光ダイオードアレイ62は、比較例1に比べて、局所的な大きな歪みが緩和されたプリント基板60の裏面60Aに固定される。そのため、本実施形態では、比較例1のように、複数の発光ダイオードアレイ62が局所的に大きく歪んだ部位に固定されることはなく、互いに光軸がずれて傾いた状態になり難い。
したがって、本実施形態の露光装置20の製造方法によれば、比較例1に比べて、発光基板52を構成するプリント基板60に発生した局所的な大きな歪みに起因する発光ダイオードアレイ62の光軸のばらつきを抑制できる。
また、一般的に、プリント基板が画像形成装置を構成する露光装置の一部として使用された場合、プリント基板内の水分の量は、画像形成装置内で温度、湿度の影響を受けて変動し得る。このため、露光装置の一部として使用される長尺なプリント基板の場合、加湿により長尺方向への伸びが生じた結果、固定された発光ダイオードアレイ同士の距離が長くなり、像保持体の外周面に形成される潜像にずれが生じる場合がある。
しかしながら、本実施形態では、工程Cを行うことで、プリント基板60は、その質量に対して含水量が0.19%以上の状態に調整される。そして、一旦その質量に対して含水量が0.19%以上のプリント基板60が露光装置20の一部として使用される場合、プリント基板60は、水分を吸収し難く、また、吸収しても、長尺方向への伸び難い。
したがって、本実施形態の発光基板52によれば、プリント基板の質量に対して含水量が0.19%未満の場合に比べて、プリント基板60の使用時の寸法変動が抑制される。これに伴い、本実施形態の露光装置20によれば、光軸間距離が変動しにくい。さらに、本実施形態の画像形成装置10によれば、光軸間距離の変動に起因する画像形成不良が抑制される。
なお、工程Cにて加湿された発光基板52の含水量の測定は、以下のようにして行われる。まず、発光基板52の質量(加熱前質量)を測定する。次いで、JIS規格C6481に規定されている試験条件E−24/50+D−24/23にて加熱乾燥後、発光基板52の質量を測定する。そして、加熱前質量と加熱後質量と差に基づいて、プリント基板60の含水量を測定する。
〔比較例2〕
比較例2は、本実施形態の発光基板52の製造工程とは、工程Dにおいて、複数の発光ダイオードアレイ62を固定する接着剤が半田である点で異なる。この点以外は、本実施形態と同様である。
比較例2では、複数の発光ダイオードアレイ62を固定する場合、プリント基板60は、半田が溶融する約240℃を超える温度まで加熱する必要がある。このため、コネクタ66を固定する工程(工程B)において、プリント基板60に発生した局所的な大きな歪みが、次の工程(工程C)により緩和されたにも関わらず、再度局所的に大きな歪みが発生し得る。
これに対して、本実施形態では、比較例2の場合と異なり、工程Dにおいて、複数の発光ダイオードアレイ62を固定する接着剤は銀エポキシ系接着剤である。銀エポキシ系接着剤は、半田よりも固化する温度が低く、また、プリント基板60を構成するガラスエポキシ層102Aのガラス転移点Tg(約140℃)よりも低温で固化するため、比較例2のように、半田を溶融させる温度(約240℃)まで加熱する必要がない。
したがって、本実施形態の発光基板52の製造方法によれば、比較例2に比べて、発光基板52を構成するプリント基板60の局所的な大きな歪みの再発が抑制される。また、本実施形態の露光装置20の製造方法によれば、比較例2に比べて、発光基板52を構成するプリント基板60の局所的な大きな歪みの再発に起因する発光ダイオードアレイ62の光軸のずれのばらつきを抑制できる。
なお、前述の説明において、工程Bによって、プリント基板60におけるコネクタ66が固定された部位に局所的な大きな歪みが発生することを説明したが、前述したIC64A、ドライバIC64C等の部品の場合にも、局所的な大きな歪みが発生する。前述した実施形態の作用は、IC64A、ドライバIC64C等の部品の場合にも有効となる。
≪変形例≫
次に、本実施形態の変形例(変形例1〜3)について、図16に基づいて説明する。なお、これらの変形例の説明では、前述の実施形態と異なる部分を中心に説明する。前述の実施形態で用いた部品等を用いる場合、その部品等の符号をそのまま用いて説明する。
図16(A)〜(C)は、各基板群に、コネクタ66及び複数の発光ダイオードアレイ62を固定した後、プリント基板の長手方向に対して一列をなす複数のスリット98(又は、複数の第1連結部92A)に沿った断面図を示している。
変形例1のプリント基板602は、コネクタ66が固定された部位の側面60Cに、第1連結部92Aが3ヶ所形成されている。つまり、前述の実施形態とは異なり、コネクタ66の固定された部位に形成される第1連結部92Aは2個よりも多くされている。
また、コネクタ66の両端部と、側面66Cの第1連結部92Aの両端部とは、長手方向の位置が一致していなくてもよい。例えば、後述する変形例2又は変形例3の場合がある。
変形例2のプリント基板604は、コネクタ66が固定された部位の側面60Cに、第1連結部92Aが2ヶ所形成されているが、プリント基板604の短手方向から見て、第1連結部92Aは、コネクタ66の長手方向両端部よりも内側に形成されている。つまり、前述の実施形態とは異なり、コネクタ66の固定された部位に形成される第1連結部92Aはコネクタ66の両端部の内側に形成されていてもよい。
変形例3のプリント基板606は、コネクタ66が固定された部位の側面60Cに、第1連結部92Aが2ヶ所形成されているが、プリント基板606の短手方向から見て、第1連結部92Aは、コネクタ66の各両端部に対して、その内側から外側までの部位に形成されている。つまり、前述の実施形態とは異なり、コネクタ66の固定された部位に形成される第1連結部92Aはコネクタ66の両端部の外側に形成されていてもよい。
変形例1〜3のプリント基板602、604、606は、コネクタ66が固定される部位である側面は、隣接するプリント基板602、604、606と第1連結部92Aで連結されているとともに、隣接するプリント基板602、604、606とスリット98を形成している。
変形例1〜3の作用は、前述の実施形態と同様である。
次に、実施例について説明する。
≪実験方法≫
実施例では、図17の表に示されるとおり、基板群90A〜90Gを準備し、前述の実施形態に準じて工程B及びCを行った。ただし、工程Bでは、プリント基板60の表面60Bにコネクタ66のみを固定した。具体的には、図17の表に示されるとおり、工程Cにおける収容時間を1時間から23時間まで複数時間変えた。そして、各基板群90A〜90Gを構成する複数のプリント基板のうち3つのプリント基板(B、F、K)について、加湿前の歪みと各加湿時間加湿後の歪みを測定した。なお、この測定は、図11(A)に示されるグラフの場合と同様、プリント基板60の短手方向の両端側を押さえつけて、その長手方向の反りを矯正した状態で行った。
≪実験結果及び考察≫
図17の表に対応する測定結果は、図18〜図24に示すとおりとなった。全体としては、工程Bの後、各プリント基板は、コネクタ66が固定された部位に局所的な大きな歪みが発生していた(図18〜図24の各(A)を参照)。
しかしながら、各プリント基板におけるコネクタ66が固定された部位の局所的な大きな歪みは、加湿する工程Cの後、小さくなっていた((図18〜図24参照))。また、図18及び図19によれば、収容時間が1、2時間の場合、加湿によりプリント基板に発生した局所的な大きな歪みは緩和されるものの、10mm当たり15μm以下とはなっていない。図20によれば、収容時間が5時間の場合、加湿によりプリント基板に発生した局所的な大きな歪みは、10mm当たり15μm程度となっている。図21によれば、収容時間が8時間の場合、加湿によりプリント基板に発生した局所的な大きな歪みは、10mm当たり15μm以下となっていない。これに対し、図22〜図24のように、収容時間が12時間を超える場合、プリント基板に発生した局所的な大きな歪みは、10mm当たり15μm以下となっている。
以上のとおり、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能である。
例えば、前述の実施形態では、工程Aで基板群90を準備したうえで発光基板52を製造するとした。しかしながら、プリント基板60単体を準備したうえでその後工程B〜工程Dを行って、発光基板52を製造してもよい。
また、前述の実施形態では、工程Aで準備する基板群90は、短手方向から見て、単位長さ当たりの第1連結部92Aの長さが長い第1部位84と短い第2部位86とを含んで構成されているとして説明した。しかしながら、第1連結部92Aは、基板群90を構成する複数のプリント基板60を連結する機能を有していればよく、例えば、基板群の長手方向において、等間隔に形成されていてもよい。また、基板群は、第1連結部92Aがなく、複数のプリント基板60と支持基板61とを、第2連結部92Bにより連結した構成であってもよい。
また、前述の実施形態では、工程Dにおいて、銀エポキシ系接着剤を接着剤として用いて複数の発光ダイオードアレイ62を固定するとした。しかしながら、工程Dで用いられる接着剤は、プリント基板60を構成するガラスエポキシ層102Aのガラス転移点Tgよりも低い固化温度のものであればよい。例えば、導電性接着剤の他の例としてのカーボンペースト、銀及びカーボンの混合型ペースト等、ガラス転移点Tgよりも低い固化温度の熱硬化型樹脂(ペースト)に、銀、カーボン等の導電性フィラーを混合させた接着剤でもよい。
また、前述の実施形態の発光基板52は、像保持体に潜像を形成するための露光装置だけでなく、スキャナー装置、画像検査装置その他露光装置に用いてもよい。
また、実施形態における発光素子の一例は発光ダイオードアレイとして説明したが、発光ダイオードアレイに限らず、有機ELを光源とする発光素子アレイ等の発光素子アレイを用いてもよい。
20 露光装置
52 発光基板(基板装置の一例)
56 レンズアレイ(光学素子の一例)
58 筐体
60 プリント基板(長尺な基板の一例)
60B 表面(一方の面の一例)
60A 面
60A 裏面(他方の面の一例)
62 発光ダイオードアレイ(発光素子の一例)
64A IC(部品の一例)
64C ドライバIC(部品の一例)
66 コネクタ(部品の一例)
C 工程C(基板を加湿する工程の一例)
D 工程D(複数の発光素子を半田付け温度よりも低い温度で固化する部材で固定する工程の一例)
L 露光光(光の一例)

Claims (3)

  1. 一方の面に部品が半田で固定された長尺な基板を加湿する工程と、
    加湿した該基板の他方の面に、複数の発光素子が該部品に相対するように、該複数の発光素子を半田付け温度よりも低い温度で固化する部材で固定する工程と、
    を含む基板装置の製造方法。
  2. 該基板を加湿する工程後の該基板の含水量が、該基板の質量の0.19%以上である、
    請求項1に記載の基板装置の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の基板装置の製造方法で基板装置を製造する工程と、
    該工程で製造された該基板装置と、該基板装置の発光素子から出射される光を結像させる光学素子とが対向するように、該基板装置と該光学素子とを、筺体に固定する工程と、
    を含む露光装置の製造方法。
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