JP2016143713A - プリント配線基板、露光装置及び画像形成装置 - Google Patents

プリント配線基板、露光装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成によりフラックスの流出を防止し得るようにする。【解決手段】LED基板部50は、基板51の上面における後電極群61Rと後側面51Rとの間、及び前電極群61Fと前側面51Fとの間に、溝部63をそれぞれ設けた。LED基板部50は、基板51の上面にコネクタ53が実装される際に、電極61の箇所から流れ出たフラックス82を溝部63内へ流入させることができる。これによりLED基板部50は、基板51の前側面51F及び後側面51Rに対するフラックス82の付着を防止でき、接着剤55によりホルダ40に接着される場合における、接着強度の低下を未然に防止できる。【選択図】図8

Description

本発明はプリント配線基板、露光装置及び画像形成装置に関し、例えば電子写真式プリンタ(以下、これをプリンタとも呼ぶ)に適用して好適なものである。
従来のプリンタとしては、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子およびレンズアレイを備えたLEDヘッド等の露光装置から、感光体ドラムの表面に光を照射して感光体ドラムの表面に静電潜像を形成し、さらにその静電潜像にトナーを付着させてトナー像を現像するものが広く普及している。
このうち露光装置としては、例えば、複数のLEDが直線状に配置されたLEDアレイチップが一面に搭載された基板と、LEDアレイチップから放射される光を集光させるロッドレンズアレイと、基板及びロッドレンズアレイを保持するホルダとを有するものがある(例えば、特許文献1参照)。
この露光装置は、その製造工程において、例えばホルダに対し接着等によりロッドレンズアレイが固定されると共に、プリント配線基板でなる基板の表面や裏面に対し、LEDアレイチップ等の電子部品が導電性の接着剤を用いて接着されると共に、コネクタ等の電子部品が半田付けされる。次に露光装置は、ホルダのロッドレンズアレイに対し基板のLEDアレイチップを対向させ、焦点を合わせるように互いの位置を調整した状態で、当該ホルダに対し当該基板の側面部分が接着剤等により固定される。
このように製造された露光装置は、基板に搭載されたLEDアレイチップから、印刷すべき画像に応じた照射パターンの光を放射させる。放射された光は、ロッドレンズアレイを通過することにより収束され、当該ロッドレンズアレイの結像位置に配設された感光体ドラムの表面に露光することにより、静電潜像を形成する。
特開2012−66499号公報(図5)
ところで、基板にコネクタ等の電子部品を半田付けする場合に使用される半田には、接着性を高める等の目的で、フラックスが含まれているものがある。また基板は、プリンタや露光装置に対する小型化の要請に伴い、その面積が最小限に抑えられている。
このため基板は、電子部品を半田付けする場合に、半田に含まれるフラックスが周囲に流出し、基板の表面や裏面から側面にまで到達する場合がある。そうすると露光装置は、ホルダに対し基板を接着剤により固定する場合に、側面に付着したフラックスにより基板に接着剤が十分に接着されず、十分な接着強度を得られない、という問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、簡易な構成によりフラックスの流出を防止し得るプリント配線基板、露光装置及び画像形成装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明のプリント配線基板においては、電子部品が接続される回路パターンが形成される回路形成面を有する基材と、導電性を有する材料でなり、基材の前記回路形成面側に設けられ、回路パターンを形成する導電層と、絶縁性を有する材料でなり、回路形成面のうち電子部品と導電層との導通を確保する導通領域を除いた被覆領域を覆う絶縁被覆層と、導通領域と併設して形成され、回路形成面における一部分から絶縁被覆層が除去されてなる溝部とを設けるようにした。
また本発明の露光装置は、上述したプリント配線基板と、プリント配線基板の導通領域に搭載され、露光用の光を発光する発光素子とを設けるようにした。
さらに本発明の画像形成装置は、上述した露光装置と、露光装置による露光作用を利用して画像を形成する画像形成部とを設けるようにした。
これにより、プリント配線基板の導通領域に電子部品の端子を半田付けする際に、当該半田を加熱して融解させたときに当該半田から流出するフラックスを溝部に流入させることができ、当該フラックスが当該溝部を越えて流出することを抑制できる。
本発明によれば、簡易な構成によりフラックスの流出を防止し得るプリント配線基板、露光装置及び画像形成装置を実現できる。
カラープリンタの構成を示す略線図である。 プロセスユニットの構成を示す略線図である。 LEDヘッドの構成を示す略線的断面図である。 第1の実施の形態による基板の構成を示す略線図である。 LEDヘッドの製造を示す略線図である。 第1の実施の形態による基板の構成を示す略線的断面図である。 第1の実施の形態による基板の製造を示す略線図である。 第1の実施の形態による基板への部品の実装を示す略線図である。 第2の実施の形態による基板の構成を示す略線的断面図である。 第2の実施の形態による基板の製造を示す略線図である。 第2の実施の形態による基板への部品の実装を示す略線図である。 第3の実施の形態による基板の構成を示す略線図である。 他の実施の形態による基板の構成を示す略線的断面図である。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
[1.第1の実施の形態]
[1−1.カラープリンタの構成]
図1に左側面図を示すように、第1の実施の形態によるカラープリンタ1は、カラー用電子写真式プリンタであり、例えばA3サイズやA4サイズ等の大きさでなる用紙Pに対し、所望のカラー画像を印刷するようになっている。
画像形成装置としてのカラープリンタ1は、略箱型に形成されたプリンタ筐体2の内部に種々の部品が配置されている。因みに以下では、図1における右端部分をカラープリンタ1の正面とし、この正面と対峙して見た場合の上下方向、左右方向及び前後方向をそれぞれ定義した上で説明する。
カラープリンタ1は、制御部3により全体を統括制御するようになっている。この制御部3は、図示しない通信処理部を介して、パーソナルコンピュータのような上位装置(図示せず)と無線又は有線により接続されている。制御部3は、上位装置から印刷対象のカラー画像を表す画像データが与えられると共に当該カラー画像の印刷が指示されると、用紙Pの表面に印刷画像を形成する印刷処理を実行する。
プリンタ筐体2内の最下部には、用紙Pを収容する用紙収容カセット4と、用紙収容カセット4に集積された状態で収容されている用紙Pを1枚ずつ分離して給紙する給紙部5とが設けられている。給紙部5は、用紙収容カセット4の前端上側に位置しており、一点鎖線で示す搬送経路Wに沿って用紙Pを進行させる。この給紙部5には、用紙収容カセット4の前端上側に設けられ中心軸を左右方向に向けたホッピングローラ6や、互いに対向するレジストローラ7及びピンチローラ8のような複数のローラに加え、用紙Pを案内するガイド等が設けられている。
給紙部5は、制御部3の制御によりホッピングローラ6等を回転させ、用紙収容カセット4に収容されている用紙Pを1枚ずつに分離して取り込むと共に、取り込んだ用紙Pを搬送経路Wに沿って前上方へ進行させた後、プリンタ筐体2内の前端近傍における上下ほぼ中央となる位置において、後方へ折り返すように進行させる。
用紙Pは、給紙部5を経た後、プリンタ筐体2内を後側から前側へ大きく横切るように形成された中搬送部10により搬送される。この中搬送部10の上側、すなわちプリンタ筐体2における中央よりも上寄りには、4個のプロセスユニット15C、15M、15Y及び15K(以下、これらをまとめてプロセスユニット15と呼ぶ)が後側から前側へ向かって順に配置されている。すなわち各色のプロセスユニット15は、いわゆるタンデム方式で配置されている。
因みにプロセスユニット15C、15M、15Y及び15Kは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)の各色にそれぞれ対応している。またプロセスユニット15C、15M、15Y及び15Kは、互いに同様に構成されており、対応するトナーの色のみがそれぞれ相違する。このプロセスユニット15は、用紙Pの左右幅に対応するべく、左右方向に比較的長い略箱状に形成されている。
またプリンタ筐体2内には、各プロセスユニット15C、15M、15Y及び15Kとそれぞれ対応するように、LED(Light Emitting Diode)ヘッド16C、16M、16Y及び16K(以下、これらをまとめてLEDヘッド16と呼ぶ)が設けられている。このLEDヘッド16は、左右方向に細長い直方体状に構成されると共に、その内部に複数のLED素子が左右方向に沿って並ぶように配置されており、制御部3から供給される画像データに応じた発光パターンで各LED素子を発光させる。プロセスユニット15は、プリンタ筐体2に装着された際、このLEDヘッド16と極めて近接するようになっており、当該LEDヘッド16からの光により露光処理が行われる。
また各プロセスユニット15C、15M、15Y及び15Kは、それぞれ上方にトナーカートリッジ18C、18M、18Y及び18K(以下、これらをまとめてトナーカートリッジ18と呼ぶ)が接続されている。トナーカートリッジ18は、左右方向に長い中空の容器であり、粉末状でなる各色のトナーがそれぞれ収容されると共に、所定の撹拌機構が組み込まれている。
因みに、各プロセスユニット15の真下となり搬送経路Wを挟む箇所には、それぞれ転写ローラ13C、13M、13Y及び13K(以下、これらをまとめて転写ローラ13と呼ぶ)が設けられている。すなわち中搬送部10において搬送経路Wに沿って搬送される用紙Pは、各プロセスユニット15及び各転写ローラ13の間に挟まれることになる。
制御部3は、トナーカートリッジ18からトナーをプロセスユニット15へ供給させる。これと共に制御部3は、上位装置(図示せず)から供給された画像データに応じた発光パターンを形成するようにLEDヘッド16を発光させる。これに応じて各プロセスユニット15は、トナーカートリッジ18から供給されるトナーを用い、LEDヘッド16の発光パターンに応じたトナー画像を形成し、このトナー画像を用紙Pにそれぞれ転写する(詳しくは後述する)。これにより、搬送経路Wに沿って搬送されている用紙P上には、画像データに応じた4色のトナー画像が順次転写されていく。
また中搬送部10の後端近傍には、定着ユニット20が設けられている。定着ユニット20は、加熱ローラ21及び加圧ローラ22により構成されている。加熱ローラ21は、中心軸を左右方向に向けた円筒状に形成されており、内部にヒータが設けられている。加圧ローラ22は、加熱ローラ21と同様の円筒状に形成されており、上側の表面を加熱ローラ21における下側の表面に所定の押圧力で押し付けている。
この定着ユニット20は、制御部3の制御に基づき、加熱ローラ21を加熱すると共に当該加熱ローラ21及び加圧ローラ22をそれぞれ所定方向へ回転させる。これにより定着ユニット20は、プロセスユニット15から受け渡された用紙P、すなわち4色のトナー画像が重ねられた用紙Pに対して熱及び圧力を加えてトナーを定着させ、さらに後上方へ受け渡す。
定着ユニット20の後上方には、排紙部24が配置されている。排紙部24は、中心軸を左右方向に向けた複数の排出ローラや用紙を案内するガイド等の組み合わせにより構成されている。この排紙部24は、制御部3の制御に従って各排出ローラを適宜回転させることにより、定着ユニット20から受け渡される用紙Pを後上方へ搬送してから前方へ向けて折り返し、プリンタ筐体2の上面に形成された排出トレイ2Tへ排出する。
このようにカラープリンタ1は、印刷処理を実行する際、LEDヘッド16を発光させることにより、各色のプロセスユニット15によってトナー画像をそれぞれ形成し、これを用紙Pに順次転写するようになっている。
[1−2.イメージドラムユニットの構成]
次に、画像形成部としてのプロセスユニット15の構成について説明する。図2に模式的な断面図を示すように、プロセスユニット15は、その外周における大部分をフレーム31により閉塞すると共に、その内部に比較的大きな空間を形成している。
プロセスユニット15内の中央下寄りには、感光体ドラム33が設けられている。感光体ドラム33は、中心軸を左右方向に向けた円筒状に形成されており、フレーム31によりこの中心軸を中心として回転可能に支持されている。因みに感光体ドラム33は、図示しないモータから駆動力が伝達されることにより、矢印R1方向へ回転するようになっている。
フレーム31における感光体ドラム33の下面となる部分は、比較的広い範囲に渡って開放されている。このためプロセスユニット15は、プリンタ筐体2(図1)に装着された際に、中搬送部10により搬送される用紙Pに感光体ドラム33の下面を接触させることができる。またフレーム31における感光体ドラム33の真上となる部分には、左右方向に細長い露光孔が穿設されている。
感光体ドラム33の後上方には、当該感光体ドラム33よりも径が小さい円筒状でなる帯電ローラ34が設けられている。帯電ローラ34は、例えば半導電性の弾性材により構成されると共に、その周側面を感光体ドラム33の周側面33Sに当接させており、当該周側面33Sの当接箇所を一様に帯電させる。
感光体ドラム33の前上方には、当該感光体ドラム33よりも径が小さい円筒状でなる現像ローラ36が設けられている。現像ローラ36は、例えば半導電性ウレタンゴムにより構成され、帯電し得るようになっている。この現像ローラ36は、後側においてその周側面を感光体ドラム33の周側面33Sに当接させると共に、前側において当該現像ローラ36よりも僅かに径が小さい円筒状でなる供給ローラ37にその周側面を当接させている。
供給ローラ37は、例えば半導電性発泡シリコンスポンジにより構成されている。また現像ローラ36の前上方には、薄板状の現像ブレード38が設けられている。この現像ブレード38は、後上端がフレーム31内に固定されており、その前下端と現像ローラ36の周側面との間に僅かな隙間を形成している。
かかる構成においてプロセスユニット15は、用紙Pに画像を印刷する際、制御部3の制御に基づき、感光体ドラム33を矢印R1方向へ回転させると共に、帯電ローラ34、現像ローラ36及び供給ローラ37を矢印R2方向へ回転させ、さらに帯電ローラ34及び現像ローラ36を帯電させる。因みにプロセスユニット15は、感光体ドラム33、帯電ローラ34及び現像ローラ36を互いに滑らせることなく回転させる。
感光体ドラム33は、まず周側面33Sの後上側部分が帯電ローラ34により一様に帯電され、矢印R1方向への回転によりこの帯電した箇所を上端近傍に到達させてLEDヘッド16と対向させる。このとき感光体ドラム33の周側面33Sは、LEDヘッド16から画像データに応じた発光パターンの光が照射されることにより露光され、当該画像データに応じた静電潜像が形成される。
一方、矢印R2方向へ回転する現像ローラ36は、トナーカートリッジ18から供給されるトナーが供給ローラ37によって周側面に付着し、次に現像ブレード38により余分なトナーが削ぎ落とされるため、周側面に均一な薄膜状にトナーが付着される。
感光体ドラム33は、さらに矢印R1方向へ回転することにより、現像ローラ36と当接する前端近傍において、当該現像ローラ36の周側面に薄膜状に形成されているトナーを、静電潜像に応じた箇所のみ周側面33Sに付着させる。これにより感光体ドラム33の周側面33Sには、画像データに応じたトナー画像を形成する。因みにこのとき周側面33Sに形成されるトナー画像は、最終的に印刷すべき画像のうち、このプロセスユニット15が担当する1色(すなわちシアン、マゼンタ、イエロー又はブラックの何れか)の成分のみを表した画像となっている。
その後感光体ドラム33は、さらに矢印R1方向へ回転することにより、トナー画像を下端近傍へ到達させる。このとき制御部3は、中搬送部10(図1)により用紙Pをプロセスユニット15の下側に到達させると共に、転写ローラ13をトナーと逆の特性に帯電させている。このためプロセスユニット15は、感光体ドラム33のうちトナー画像が形成された部分と帯電された転写ローラ13との間に用紙Pを挟持することになり、このトナー画像を用紙Pに転写する。因みにトナー画像を用紙Pに転写した後に感光体ドラム33の周側面33Sにトナーが残っていた場合、図示しないクリーニング装置によりこのトナーが除去される。
かくしてプロセスユニット15は、LEDヘッド16を感光体ドラム33の近傍に対向させ、当該LEDヘッド16の露光作用によりトナー画像を当該周側面33S上に形成することができる。
[1−3.LEDヘッドの構成]
次に、LEDヘッド16の構成について説明する。露光装置としてのLEDヘッド16は、全体として左右方向に細長い直方体状に形成されている。図3に模式的な断面図を示すように、LEDヘッド16は、支持部材としてのホルダ40に各種部品が取り付けられた構成となっている。
ホルダ40は、左右方向に細長く上下方向に薄い板状の底部41を中心に構成され、当該底部41における前後両辺から上方へ向けて、左右方向に細長く前後方向に薄い板状の側部42がそれぞれ延設されている。底部41における中央よりも後側には、左右方向に細長いスリット状の孔部41Hが上下方向に貫通するように穿設されている。また側部42の内側面は、ほぼ平坦な板状に形成されており、段差等は設けられていない。
孔部41Hには、集束レンズアレイとしてのロッドレンズアレイ44が取り付けられる。ロッドレンズアレイ44は、全体として左右方向に細長い直方体状に形成されており、左右方向に沿って多数の微小なレンズを並べるように保持している。このレンズは、後述するLEDアレイチップ52から放射される光を収束させるような光学特性を有している。
このロッドレンズアレイ44は、ホルダ40の孔部41Hに挿通され、紫外線硬化性樹脂でなる接着剤45により接着される。このときロッドレンズアレイ44は、図示しない治具等により、その下端とホルダ40における底部41の下面との間隔が適切に調整される。これによりロッドレンズアレイ44は、プロセスユニット15(図2)に取り付けられたときに、その下端から感光体ドラム33の表面までの距離を距離L1にあわせることができる。
またホルダ40には、ロッドレンズアレイ44の上方に、前後の側部42により挟持されるようにしてLED基板部50が取り付けられる。LED基板部50は、基板51に対しLEDアレイチップ52及びコネクタ53等の電子部品が取り付けられた構成となっている。
基板51は、いわゆるプリント配線基板でなり、左右方向に細長く上下方向に薄い板状に形成され、上面側及び下面側のそれぞれに所定の配線パターンが形成されている。因みに基板51は、前後方向の長さがホルダ40における側部42同士の間隔よりも短くなっている。
基板51の下面には、図4(A)に示すように、LEDアレイチップ52を実装するための複数の電極に加えて、図示しない電子部品を実装するための実装領域AR1及びAR2が設けられている。また基板51の上面における左端近傍には、図4(B)に示すように、コネクタ53に設けられた複数の端子とそれぞれ電気的に接続するための複数の電極61が形成されている。
各電極61は、前後方向に長く左右方向に短い長方形状に形成されている。基板51の上面には、前側において複数の電極61が左右方向に沿って所定間隔ごとに整列して配置された前電極群61Fと、後側において複数の電極61が同様に配置された後電極群61Rとが形成されている。また基板51の上面における電極61が配置された領域を除いた広い範囲には、配線パターンが形成された配線領域AR3が形成されている。この配線領域AR3は、電子部品が実装されないため、LED基板部50として組み立てられた後も、その表面を平坦に保つ。
発光素子としてのLEDアレイチップ52は、基板51の下面に実装されており、下方へ向けて光を発光する発光点が左右方向に沿って所定の微小間隔ごとに並んでいる。このLEDアレイチップ52は、電流を供給するための複数の端子を有しており、基板51の下面に形成された複数の電極に対し、導電性の接着剤(例えば銀ペースト等)を用いてダイボンディングにより接着され、それぞれ電気的に接続される。
コネクタ53(図3)は、全体として左右方向に長い直方体状に形成されており、前後方向の長さが基板51の30〜70%程度となっている。このコネクタ53は、内部に電気信号を授受するための複数の接点を有しており、相手側のコネクタ(図示せず)が嵌合されることにより、各接点を介して、LEDアレイチップ52を発光させるための電気信号等を授受する。またコネクタ53は、その下面から複数の端子53Tを前後方向へ向けて突出させており、基板51の上面に形成された複数の電極61に対し、各端子53Tが半田付けによりそれぞれ電気的に接続される。
ところでLEDヘッド16は、その製造工程において、ホルダ40にロッドレンズアレイ44が取り付けられ、基板51にLEDアレイチップ52及びコネクタ53等が実装されてLED基板部50が製造された後、当該ホルダ40に当該LED基板部50が取り付けられる。
具体的にLED基板部50は、図5に示すように、基板51の上面に形成された配線領域AR3(図4(B))に治具JGの下面が当接し、当該治具JGが吸着することにより当該治具JGに保持される。続いてLED基板部50は、ホルダ40の上方に位置した状態から、治具JGと共に下方へ搬送され、当該ホルダ40における側部42同士の間(図3)に挿入される。さらにLED基板部50は、治具JGによりその位置が微調整され、LEDアレイチップ52の下端からロッドレンズアレイ44の上面までの距離L2が距離L1と同等に揃えられる。
この状態でLED基板部50は、図3及び図4(B)に示したように、前側面51F及び後側面51Rとホルダ40における前後の側部42における内側面との間に、紫外線硬化型樹脂でなる接着剤55が滴下され、紫外線の照射により当該接着剤55が硬化される。これによりLED基板部50は、ホルダ40に固定される。さらにLED基板部50は、治具JGが取り外された後、ホルダ40との隙間がシリコン樹脂等でなる封止材56(図3)により封止される。かくしてLEDヘッド16の製造工程が完了する。
このようにLEDヘッド16は、その製造工程において、基板51に対しコネクタ53等の電子部品が実装されたLED基板部50が、接着剤55によってホルダ40に固定されるようになっている。
[1−4.基板の構成]
基板51は、図4(B)におけるA1−A2断面を図6に示すように、一般的なプリント配線基板と同様、基材71、銅箔層72、レジスト層73及び金メッキ層74といった4種類の材料がそれぞれ適宜積層された構造となっている。因みに図6は、基板51の断面構造を模式的に表したものであり、特に前後方向と比較して上下方向を拡大して示している。
基材71は、例えばガラスエポキシ樹脂でなり、十分な強度を有し、絶縁性に優れている。銅箔層72は、導電性が高い材料である銅でなり、基材71の上面に所定の配線パターンを形成する。レジスト層73は、絶縁性が高く、また強度が高い材料でなり、銅箔層72を酸化や物理的な損傷等から保護する。金メッキ層74は、イオン化傾向が最も小さい材料である金でなり、銅箔層72のうちレジスト層73により保護されていない部分(電極61等)に積層され、当該銅箔層72を酸化や腐食等から保護する。
基板51は、一般的なプリント配線基板と同様、基材71の厚さが例えば1〜2[mm]程度であり、銅箔層72の厚さT1が30〜50[μm]程度であり、レジスト層73の厚さT2が20〜30[μm]程度である。
かかる構成に加えて、基板51の上面には、2本の溝部63が形成されている。各溝部63は、図4(B)に示したように、左右方向に沿った直線状に形成されており、前電極群61Fの各電極61と前側面51Fとの間、及び後電極群61Rの各電極61と後側面51Rとの間に、それぞれ配置されている。これを換言すれば、各溝部63は、左右方向に沿って配置された複数の電極61に並設して形成されている。また各溝部63における左右方向の長さは、後電極群61R(若しくは前電極群61F)の長さ、すなわち後電極群61Rに含まれる全ての電極61の長さ及び各電極61の隙間を合計した長さよりも長くなっている。
後側の溝部63は、後電極群61Rに含まれる各電極61の後端部分と後側面51Rとのほぼ中間に、すなわち各電極61と後側面51Rとを隔てるように位置している。具体的に基板51は、後側面51Rから後電極群61Rまでの距離W1が約2[mm]であるところ、当該後電極群61Rから溝部63までの距離W2が約1[mm]であり、当該溝部63の溝幅を表す距離W3が約50[μm]であり、当該溝部63から後側面51Rまでの距離W4が約0.95[mm]となっている。すなわちレジスト層73のうち溝部63よりも後側の部分は、上下方向の長さである厚さT2よりも、前後方向の長さである距離W4の方が十分に長くなっている。
また前側の溝部63も、これと同様に、前電極群61Fに含まれる各電極61の前端部分と前側面51Fとのほぼ中間に、すなわち各電極61と前側面51Fとを隔てるように位置している。因みに、銅箔層72により形成される配線パターンにおいて、溝部63の真下に位置する部分は、グランド線と接続され、若しくは他の配線パターンから電気的に切り離されている。
さらに溝部63は、図6に示したように、電極61と同様、基板51において基材71上に銅箔層72及び金メッキ層74が積層された構成となっている。これを換言すれば、溝部63は、基材71上に銅箔層72及びレジスト層73が積層された箇所において、当該レジスト層73が除去され、その代わりに金メッキ層74が形成されたような構成となっている。
この基板51は、いわゆるサブトラクティブ法、或いはエッチング法と呼ばれる手法により、電極61及び溝部63を形成しながら製造される。具体的に基板51は、まず図7(A)に示すように、上面が平板状に形成された基材71の上面に、メッキ加工等の処理によりほぼ一様な厚さの銅箔層72が形成される。
次に基板51は、図7(B)に示すように、銅箔層72の上側に、エッチングレジスト77が塗布される。このエッチングレジスト77は、銅箔層72のうち回路パターンを形成したい部分を覆う(マスクする)ように塗布され、除去したい部分を露出させる。このときエッチングレジスト77は、溝部63(図6)に相当する溝領域AQにも塗布される。続いて基板51は、いわゆるエッチング処理、すなわち露光処理及び現像処理等が行われ、さらにエッチングレジスト77が除去されることにより、図7(C)に示すように、銅箔層72による回路パターンが生成される。このとき銅箔層72では、他の回路パターンと共に溝領域AQの部分が残っている。
その次に基板51は、図7(D)に示すように、上面における全範囲に渡り、銅箔層72及び基材71の上側にレジスト材料が塗布され、レジスト層73が形成される。このレジスト層73は、銅箔層72の場合と同様、残したい領域(以下これを被覆領域と呼ぶ)が所定のマスク材料(図示せず)によりマスクされた状態でエッチング処理が施される。これにより基板51は、図7(E)に示すように、銅箔層72のうち他の電子部品等と導通を図りたい領域(以下これを導通領域とも呼ぶ)である電極領域APと、溝領域AQとを露出させた状態となる。
最後に基板51は、銅箔層72のうちレジスト層73が積層されていない部分、すなわち溝領域AQ及び電極領域APに対し、金メッキ処理が施されることにより、図7(F)に示すように、金メッキ層74が形成され、その製造工程を終了する。
このように製造された基板51は、上述したように、LED基板部50の製造工程において、LEDアレイチップ52やコネクタ53等の各電子部品が実装される。このうちコネクタ53が実装される場合、LED基板部50は、図8(A)に示すように、基板51の上面において、当該コネクタ53の端子53Tを電極61の上面に当接させた状態で、いわゆる半田付けが行われる。具体的には、基板51の上面において、電極61及び端子53Tの近傍に半田81が供給され、当該半田81が加熱によって融解される。
このとき基板51の上面では、半田81に含まれるフラックス82が流出し、レジスト層73の上面に沿って周囲へ進行しようとする。このうち前側の電極61及び端子53Tの近傍から前方へ流出したフラックス82は、当該電極61の前側に形成された溝部63内へ流れ込むため、当該溝部63から溢れ出ない限り、基板51の前側面51Fには到達しない。これと同様に、後側の電極61及び端子53Tの近傍から後方へ流出したフラックス82も、当該電極61の後側に形成された溝部63内へ流れ込むため、当該溝部63から溢れ出ない限り、基板51の後側面51Rには到達しない。
かくして電子部品が実装されたLED基板部50は、上述したように、ホルダ40(図3等)の側部42に対し接着剤55により接着され、LEDヘッド16を構成する。
[1−5.動作及び効果]
以上の構成において、第1の実施の形態によるLED基板部50は、基板51の上面における後電極群61Rと後側面51Rとの間、及び前電極群61Fと前側面51Fとの間に、溝部63をそれぞれ設けた(図4、図6)。このためLED基板部50は、基板51の上面にコネクタ53が実装される際に、電極61及び端子53Tの近傍に供給された半田81が加熱されて融解され、当該半田81から流れ出たフラックス82を、溝部63内へ流入させることができる(図8)。これによりLED基板部50は、電極61等の近傍から流出したフラックス82が基板51の前側面51F及び後側面51Rに付着することを防止でき、ホルダ40に対し接着剤55により接着される場合における、接着強度の低下を未然に防止できる。
このため、LED基板部50がホルダ40に接着されて構成されたLEDヘッド16は、ホルダ40に対するLED基板部50が接着により固定された状態を、確実に維持できる。特にLEDヘッド16は、製造時に動作確認が行われる場合やカラープリンタ1に組み込まれる場合、或いは製造後の修理作業等において、コネクタ53に対し、所定の配線材の先端に設けられた相手側のコネクタが嵌合され、またこの相手側のコネクタが取り外されるため、比較的強い力が加えられる。この点においてLEDヘッド16は、コネクタ53の近傍において基板51が接着剤55によってホルダ40に対し確実に接着されることにより、このような強い力が加えられた場合にも、LEDアレイチップ52とロッドレンズアレイ44との間隔を維持することができる。
これに伴い、このLEDヘッド16が組み込まれたカラープリンタ1は、当該LEDヘッド16において、ホルダ40によりLED基板部50を最適な位置に保持できるので、当該LEDヘッド16から照射する光の焦点を、感光体ドラム33(図2)の周側面33Sに確実に合わせることができる。これによりカラープリンタ1は、プロセスユニット15において鮮明なトナー画像を形成することができ、最終的に用紙Pに対して良好な品質の画像を形成することができる。
特に溝部63は、基板51の製造工程において、電極61等と同様、レジスト層73に対するエッチング処理により形成される(図7)。このため溝部63は、基板51を製造する場合に、マスクのパターンを一部変更するだけで、一般的なプリント配線基板の製造工程に対し工程そのものの変更や他の工程の追加等を行うこと無く、容易に製造することができる。
また溝部63は、エッチング処理により形成されるため、その底面を確実に銅箔層72の上面とすることができる。すなわち基板51では、溝部63の深さをレジスト層73の厚さT2(図6)と同等とすることができ、当該厚さT2が一定である限り、溝部63の深さも一定とすることができる。これにより溝部63は、例えばレジスト層73に対する切削加工により形成する、といった他の手法を用いる場合に生じ得る、深さが一定とならない恐れや、銅箔層72を不用意に切削して配線パターンを断線してしまう恐れを原理的に排除できる。
さらに溝部63は、一般的なプリント配線基板の製造工程に従い、電極61等と同様に構成されるため、レジスト層73が除去された銅箔層72の上側に、金メッキ層74が形成される(図6)。このため溝部63は、銅箔層72を空気中に露出させることが無く、当該銅箔層72の酸化や腐食等を防止できる。また溝部63は、一般的なプリント配線基板の製造工程に何ら変更を加えること無く、金メッキ層74を形成することができる。
また溝部63は、銅箔層72により形成される配線パターンのうち当該溝部63の真下に位置する部分を、グランド線と接続し、若しくは他の配線パターンから電気的に切り離すようにした。このため溝部63は、仮に導電性を有する塵や異物等が入り込み、金メッキ層74とこの異物等とが導通したとしても、銅箔層72により形成される他の配線パターンに影響を及ぼすことが無い。
以上の構成によれば、第1の実施の形態によるLED基板部50は、基板51の上面における後電極群61Rと後側面51Rとの間、及び前電極群61Fと前側面51Fとの間に、溝部63をそれぞれ設けた。LED基板部50は、基板51の上面にコネクタ53が実装される際に、電極61の箇所から流れ出たフラックス82を溝部63内へ流入させることができる。これによりLED基板部50は、基板51の前側面51F及び後側面51Rに対するフラックス82の付着を防止でき、接着剤55によりホルダ40に接着される場合における、接着強度の低下を未然に防止できる。
[2.第2の実施の形態]
第2の実施の形態においては、第1の実施の形態によるLED基板部50に代えて、LED基板部150が用いられる。LED基板部150は、LED基板部50と比較して、第1の実施の形態による基板51に代わる基板151を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
基板151は、第1の実施の形態による基板51(図4(B))と比較して、溝部63に代わる溝部163を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。溝部163は、図6と対応する図9に示すように、レジスト層73に加えて銅箔層72及び金メッキ層74が除去されており、基材71の上面が露出している。すなわち溝部163は、第1の実施の形態による溝部63と比較して、上方から見た位置や形状は同等であるものの、その深さが大きくなっている。
因みにレジスト層73のうち溝部163よりも後側の部分は、第1の実施の形態と同様、上下方向の長さである厚さT1及びT2の加算値よりも、前後方向の長さである距離W4の方が十分に長くなっている。
この基板151は、図7(A)〜(F)とそれぞれ対応する図10(A)〜(F)に示す工程により製造される。特に基板151は、図10(B)に示すように、銅箔層72の上側にエッチングレジスト77が塗布されるときに、溝部163(図6、図9)に相当する溝領域AQが除外される。このため基板151は、エッチング処理が行われると、図10(C)に示すように、溝領域AQにおいて銅箔層72が除去され、基材71の上面を露出させる。
その後、基板151は、図10(D)に示すようにレジスト層73が形成された後、エッチング処理により、図10(E)に示すように当該レジスト層73の一部が除去される。このとき基板151は、溝領域AQにおいてレジスト層73が除去されることにより、再び基材71の上面を露出させる。最後に基板151は、銅箔層72のうちレジスト層73が積層されていない部分、すなわち電極領域APに金メッキ処理が施されることにより、図10(F)に示すように金メッキ層74が形成され、その製造工程を終了する。
このように製造された基板151は、第1の実施の形態と同様、LED基板部150の製造工程において、LEDアレイチップ52やコネクタ53等の各電子部品が実装される。このうちコネクタ53が実装される場合、LED基板部150は、図8(A)と対応する図11(A)に示すように、基板151の上面において、当該コネクタ53の端子53Tを電極61の上面に当接させた状態で、いわゆる半田付けが行われる。具体的には、基板51の上面において、電極61及び端子53Tの近傍に半田81が供給され、当該半田81が加熱によって融解される。
このとき基板151の上面では、半田81に含まれるフラックス82が流出し、レジスト層73の上面に沿って周囲へ進行しようとする。このうち前側の電極61及び端子53Tの近傍から前方へ流出したフラックス82は、当該電極61の前側に形成された溝部163内へ流れ込むため、当該溝部163から溢れ出ない限り、基板151の前側面151Fには到達しない。これと同様に、後側の電極61及び端子53Tの近傍から後方へ流出したフラックス82も、当該電極61の後側に形成された溝部163内へ流れ込むため、当該溝部163から溢れ出ない限り、基板151の後側面151Rには到達しない。
かくして電子部品が実装されたLED基板部150は、第1の実施の形態と同様、ホルダ40(図3等)の側部42に対し接着剤55により接着され、LEDヘッド16を構成する。
以上の構成において、第2の実施の形態によるLED基板部150は、基板151の上面における後電極群61Rと後側面151Rとの間、及び前電極群61Fと前側面151Fとの間に、溝部163をそれぞれ設けた(図4、図9)。このためLED基板部150は、基板151の上面にコネクタ53が実装される際に、第1の実施の形態と同様、電極61及び端子53Tの近傍において加熱された半田81から流れ出たフラックス82を、溝部163内へ流入させることができる(図11)。これによりLED基板部150は、やはり第1の実施の形態と同様、電極61等の近傍から流出したフラックス82が基板151の前側面151F及び後側面151Rに付着することを防止でき、ホルダ40に対する接着強度の低下を未然に防止できる。
特に溝部163は、基材71上からレジスト層73に加えて銅箔層72及び金メッキ層74も除去した構成としたことにより、第1の実施の形態による溝部163よりも深い形状とすることができ、その容積を拡大できる。これにより溝部163は、第1の実施の形態と比較して、大量のフラックス82が流入した場合に当該溝部163から溢れ出る危険性を低下させることができる。
また溝部163は、第1の実施の形態と同様、一般的なプリント配線基板の製造工程と比較して、マスク等のパターンを一部変更するのみで形成でき、新たな工程の追加や大幅な変更を必要とせず、容易に製造することができる。
その他の点においても、第2の実施の形態による基板151は、LEDヘッド16に組み込まれた場合や、さらにカラープリンタ1に組み込まれた場合も含めて、第1の実施の形態による基板51と同様の作用効果を奏し得る。
以上の構成によれば、第2の実施の形態によるLED基板部150は、基板151の上面における後電極群61Rと後側面151Rとの間、及び前電極群61Fと前側面151Fとの間に、溝部163をそれぞれ設けた。LED基板部150は、基板151の上面にコネクタ53が実装される際に、電極61の箇所から流れ出たフラックス82を溝部163内へ流入させることができる。これによりLED基板部150は、基板151の前側面151F及び後側面151Rに対するフラックス82の付着を防止でき、接着剤55によりホルダ40に接着される場合における、接着強度の低下を未然に防止できる。
[3.第3の実施の形態]
第3の実施の形態においては、第1の実施の形態による基板51に代えて、基板251が用いられる。基板251は、図4(B)と対応する図12に示すように、第1の実施の形態による基板51と比較して、溝部63に代わる溝部263及び溝部264を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
溝部263は、第2の実施の形態における溝部163(図9)と同様の位置及び深さとなっており、レジスト層73及び銅箔層72が除去されることにより、比較的深く形成されている。溝部264は、前電極群61F及び後電極群61Rの右側及び左側にそれぞれ配置されており、概ね前後方向に沿った折れ線状に形成され、前後の溝部263の端部とそれぞれ接続されている。すなわち溝部263及び溝部264は、前電極群61F及び後電極群61Rの前後左右を囲んでいる。
また溝部264は、第1の実施の形態による溝部63(図6)と同様の深さとなっており、レジスト層73のみが除去され、銅箔層72が存在すると共に金メッキ層74が積層されるため、比較的浅く形成されている。
かかる構成により、第3の実施の形態による基板251は、上面にコネクタ53が実装される際に、電極61の近傍において加熱された半田81から流れ出たフラックス82を、溝部263内及び溝部264内へ流入させることができる。このうち溝部263は、第1及び第2の実施の形態と同様、フラックス82が基板251の前側面251F及び後側面251Rへ流出することを未然に防止できる。
また溝部264は、前電極群61F及び後電極群61Rの右側、すなわち当該前電極群61F及び後電極群61Rと配線領域AR3との間に形成されている。このため基板251は、前電極群61F及び後電極群61Rの各電極61から右方向へ流れるフラックス82を当該溝部264内へ流し込むことができ、当該フラックス82が配線領域AR3へ流入することを防止できる。
これにより基板251は、LED基板部として組み立てられた後、図5に示したように治具JGにより配線領域AR3が吸着されて搬送される際に、当該配線領域AR3の表面にフラックス82が付着して表面の平坦性が低下し、当該治具JGによる吸着力が低下することを、未然に防止することができる。
また基板251は、溝部264において銅箔層72を残したため、当該銅箔層72において、前電極群61F及び後電極群61Rの各電極61と、配線領域AR3内の各配線とを結ぶ配線パターンを形成できる。
さらに基板251は、溝部264の前後両端を溝部263と接続した。このため基板251は、比較的浅い溝部264に大量のフラックス82が流入した場合に、このフラックス82を溝部263内へ流入させることで、当該溝部264から溢れ出ることを未然に防止できる。
その他の点においても、第3の実施の形態による基板251は、LEDヘッド16に組み込まれた場合や、さらにカラープリンタ1に組み込まれた場合も含めて、第1の実施の形態による基板51及び第2の実施の形態による基板151と同様の作用効果を奏し得る。
[4.他の実施の形態]
なお上述した第1の実施の形態においては、複数の電極61が直線状に整列された前電極群61F及び後電極群61Rの近傍に、一定の溝幅でなる直線状の溝部63を配置する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、1個以上の電極61の近傍に、種々の形状でなり、また溝幅が一定でない溝部63を配置しても良い。要は、基板51の前側面51Fや後側面51R、並びに配線領域AR3等、フラックス82を流出させたくない部分と当該電極61との間に、当該フラックス82を流入させて流出を防止し得るような形状の溝部63を形成すれば良い。また溝幅については、電極61の数等を基に、流入するフラックスの容積を勘案して適宜定めれば良い。第2及び第3の実施の形態についても同様である。
また上述した第2及の実施の形態においては、基板151における基材71の上面側に銅箔層72及びレジスト層73が1層ずつ積層される場合に、当該銅箔層72及びレジスト層73を除去して溝部163を形成する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば基材71の上面側に、複数の銅箔層72が所定の絶縁層を介して積層される場合、すなわちいわゆる多層基板を構成する場合に、最上層のレジスト層73から任意の層までの範囲を除去して溝部163を形成しても良い。これにより、溝部163の深さをさらに増加でき、当該溝部163の容積、すなわちフラックス82の流入可能な量を拡大することができる。
さらに上述した第2の実施の形態においては、溝部163の全範囲において銅箔層72を除去し、当該溝部163を一様に深く形成する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば溝部163の前後を結ぶ配線パターンを形成したい場合に、当該配線パターンを形成する箇所のみ局所的に銅箔層72を残し、第1の実施の形態における溝部63と同様に浅く形成しても良い。これにより、必要な配線パターンの形成と、可能な限り溝部を深く形成して容積を拡大することとを、高い次元で両立させることができる。
さらに上述した第2の実施の形態においては、溝部163を形成する溝領域AQ(図10)において、銅箔層72を除去する範囲と、レジスト層73を除去する範囲とを完全に一致させる場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、両範囲を互いに相違させても良い。
例えば、図9と対応する図13(A)に示す基板351は、銅箔層72を除去する範囲と比較して、レジスト層73を除去する範囲を狭めることにより、溝部363が形成されている。この基板351では、基板151(図9)において溝部163内で銅箔層72が露出していた部分を溝レジスト部73Dにより覆うことができ、当該銅箔層72の酸化や腐食を防止できる。
また、例えば図9と対応する図13(B)に示す基板451は、銅箔層72を除去する範囲と比較して、レジスト層73を除去する範囲を広げることにより、溝部463が形成されている。これにより基板451では、電極61等を保護する目的で金メッキ層74が形成される場合に、溝部463内において露出した銅箔層72の表面も金メッキ層74により覆うことができ、やはり銅箔層72の酸化や腐食を防止できる。
さらに上述した第1の実施の形態においては、銅箔層72のうちレジスト層73により保護されていない部分(電極61等)に金メッキ層74を積層させて被覆する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば電極61等において銅箔層72に他の材料を積層させて被覆しても良く、或いは銅箔層72をそのまま露出させても良い。第2及び第3の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、コネクタ53を実装するための電極61と並設して溝部63を形成する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、種々の電子部品を半田付けにより実装するための電極と並設して溝部を形成しても良い。第2及び第3の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、接着剤55により基板51をホルダ40に対し接着する前側面51F及び後側面51Rと電極61との間に溝部63を形成する場合について述べた。また第3の実施の形態では、これに加えて、治具JGにより吸着する配線領域AR3と電極61との間に、溝部264を形成する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えばシール状のラベルを貼り付ける部分や、基板51の厚さに合わせて形成された所定の隙間箇所に当該基板51を入り込ませる部分等、フラックス82を流出させたくない種々の箇所と電極61との間を隔てるように溝部63等を形成しても良い。第2の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、カラープリンタ1に組み込まれるLEDヘッド16の構成部品であるLED基板部50の基板51に本発明を適用する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、種々の電子機器に組み込まれる種々の基板に本発明を適用しても良い。第2及び第3の実施の形態についても同様である。
さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
さらに上述した第1の実施の形態においては、基材としての基材71と、導電層としての銅箔層72と、絶縁被覆層としてのレジスト層73と、溝部としての溝部63とによってプリント配線基板としての基板51を構成する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる基材と、導電層と、絶縁被覆層と、溝部とによってプリント配線基板を構成しても良い。
本発明は、電子部品が半田付けにより実装された基板が組み込まれる種々の電子機器でも利用できる。
1……カラープリンタ、15……プロセスユニット、16……LEDヘッド、33……感光体ドラム、40……ホルダ、41……底部、42……側部、44……ロッドレンズアレイ、50、150、250……LED基板部、51、151、251……基板、51F、151F、251F……前側面、51R、151R、251R……後側面、52……LEDアレイチップ、53……コネクタ、53T……端子、55……接着剤、61……電極、61F……前電極群、61R……後電極群、63、163、263、264……溝部、71……基材、72……銅箔層、73……レジスト層、74……金メッキ層、77……エッチングレジスト、81……半田、82……フラックス、263……溝部、264……溝部、AP……電極領域、AQ……溝領域、AR1……実装領域、AR3……配線領域、JG……治具、P……用紙、W……搬送経路。

Claims (15)

  1. 電子部品が接続される回路パターンが形成される回路形成面を有する基材と、
    導電性を有する材料でなり、前記基材の前記回路形成面側に設けられ、前記回路パターンを形成する導電層と、
    絶縁性を有する材料でなり、前記回路形成面のうち前記電子部品と前記導電層との導通を確保する導通領域を除いた被覆領域を覆う絶縁被覆層と、
    前記導通領域と併設して形成され、前記回路形成面における一部分から前記絶縁被覆層が除去されてなる溝部と
    を具えることを特徴とするプリント配線基板。
  2. 前記溝部は、前記絶縁被覆層に加えて前記導電層が除去されることにより、前記基材の表面を露出させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板。
  3. 導電性を有する材料でなり、前記絶縁被覆層よりも薄く、前記導電層の前記導通領域を覆う導電被覆層
    をさらに具えることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板。
  4. 前記溝部は、前記導電層を覆う前記導電被覆層の表面を露出させる
    ことを特徴とする請求項3に記載のプリント配線基板。
  5. 前記溝部は、前記導電層で前記回路パターンの形成に必要な箇所において、前記導電層を覆う前記導電被覆層の表面を露出させ、それ以外の箇所において、前記基材の表面を露出させる
    ことを特徴とする請求項4に記載のプリント配線基板。
  6. 前記導電層のうち前記溝部に含まれる部分は、前記回路パターンから電気的に切り離されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板。
  7. 前記導電層のうち前記溝部に含まれる部分は、前記回路パターンのグランドと接続されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板。
  8. 前記導電層は、前記溝部に相当する領域を除外して前記回路パターンが形成され、
    前記溝部は、前記基材の表面を露出させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板。
  9. 前記溝部は、前記基材の側面と前記導通領域との間に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板。
  10. 前記回路形成面は、複数の前記導通領域が形成され、
    前記溝部は、複数の前記導通領域に並設して形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板。
  11. 前記回路形成面は、複数の前記導通領域が形成され、
    前記溝部は、複数の前記導通領域を囲むように形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板。
  12. 前記溝部は、複数の前記導通領域と前記基材の側面とを隔てるように形成されている
    ことを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のプリント配線基板。
  13. 前記溝部は、前記被覆領域のうち搬送時に吸着される部分と前記導通領域との間に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板。
  14. 請求項1から請求項13の何れか1項のプリント配線基板と、
    前記プリント配線基板の前記導通領域に搭載され、露光用の光を発光する発光素子と
    ことを特徴とする露光装置。
  15. 請求項14に記載の露光装置と、
    前記露光装置による露光作用を利用して画像を形成する画像形成部と
    を具えることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111642058A (zh) * 2020-05-08 2020-09-08 欧菲微电子技术有限公司 电路板、电路板组件及电子设备

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