以下、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明において、方向は、画像形成装置の一例としてのレーザプリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における左側を「前」、右側を「後」とし、紙面の手前側を「右」、奥側を「左」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
まず、本実施形態に係るレーザプリンタ1の概略構成について説明する。
図1に示すように、レーザプリンタ1は、装置本体の一例としての本体フレーム10と、本体フレーム10の上部に配置されたトップカバー20(カバー)を備えている。トップカバー20は、本体フレーム10に対して移動、具体的には後側を支点として回動するように設けられている。これにより、トップカバー20は、図2に示す本体フレーム10の上部に形成された開口11を開放する開放位置と、開口11を閉塞する図1に示す閉塞位置との間で本体フレーム10に対して開閉可能に構成されている。
レーザプリンタ1は、本体フレーム10内に収容された給紙部30、露光装置40、プロセスカートリッジ50(画像形成部)および定着装置60(定着部)と、記録シートの一例としての用紙Sを本体フレーム10外に排出するように構成された排出部90とを主に備えている。
給紙部30は、本体フレーム10内の下部に設けられ、用紙Sを収容する給紙トレイ31と、給紙機構32とを主に備えている。給紙トレイ31内の用紙Sは、給紙機構32によって1枚ずつ分離されてプロセスカートリッジ50に供給される。
露光装置40は、給紙部30の上方前寄りに設けられ、図示しないレーザ光源やポリゴンミラー、レンズなどを備えている。画像データに基づいてレーザ光源から出射されたレーザ光は、ポリゴンミラーで反射されたり、レンズを通過したりして、露光装置40から出射され(鎖線参照)、感光体ドラム51の表面上を高速走査する。
プロセスカートリッジ50は、トップカバー20を開放位置に回動させたときに本体フレーム10の開口11を通して本体フレーム10に対して着脱可能であり(図2参照)、本体フレーム10に装着されたときには給紙部30の上方後寄りに配置される。このプロセスカートリッジ50は、用紙Sに現像剤像としてのトナー像を転写するように構成されており、感光体ドラム51や帯電器52、転写ローラ53、現像ローラ54、図示しない層厚規制ブレード、現像剤の一例としてのトナーを収容するトナー収容部などを備えている。プロセスカートリッジ50では、感光体ドラム51の表面が、帯電器52により一様に帯電された後、露光装置40からのレーザ光によって露光されることで、感光体ドラム51上に画像データに基づく静電潜像が形成される。そして、トナー収容部内のトナーが現像ローラ54によって感光体ドラム51に供給されることで、静電潜像が可視像化されて感光体ドラム51上にトナー像が形成される。その後、給紙部30から供給された用紙Sが、感光体ドラム51と転写ローラ53の間を通過することで、感光体ドラム51上のトナー像が用紙S上に転写される。
定着装置60は、本体フレーム10に装着されたプロセスカートリッジ50の上方に配置されている。この定着装置60は、用紙S上に転写されたトナー像を熱定着するように構成されており、加熱回転体61(加熱部材)と、加圧回転体62(加圧部材)とを主に備えている。定着装置60では、トナー像が転写された用紙Sが、加熱回転体61と加圧回転体62の間を通過することで、トナー像が用紙S上に熱定着される。
排出部90は、トップカバー20に設けられ、トップカバー20が閉塞位置にあるときには加熱回転体61の前斜め上方に配置されている。この排出部90は、排出ローラ90Rを主に備えている。トナー像が熱定着された用紙Sは、排出ローラ90Rによって本体フレーム10外に排出されてトップカバー20に形成された排紙トレイ21上に積載される。
次に、本発明の特徴部分に関連する構成について詳細に説明する。
図3に示すように、定着装置60は、加熱回転体61や加圧回転体62のほか、加熱回転体61や加圧回転体62などを支持する筐体63と、加熱回転体61から用紙Sを剥離するように構成された剥離部材64と、電子部品としてのサーミスタ65とを備えている。
加熱回転体61は、中空の金属製ローラ(加熱ローラ)であり、内部にハロゲンランプ61Hが配置され、用紙Sに接触しながらハロゲンランプ61Hからの熱を用紙S上のトナーに伝達して用紙S上のトナーを加熱するように構成されている。また、加圧回転体62は、芯金の周囲に弾性層が設けられたローラ(加圧ローラ)であり、加熱回転体61の後斜め上方に配置されている。加熱回転体61および加圧回転体62は、図示しないモータから駆動力が伝達されることで一方が回転駆動し、摩擦力によって他方が従動回転することで、加熱回転体61と加圧回転体62との間で用紙Sを搬送するように構成されている。なお、本発明において、加熱回転体は、加熱ローラに限定されず、例えば、可撓性を有する無端状のベルトなどであってもよい。また、加圧回転体は、加圧ローラに限定されず、例えば、ベルト状の加圧部材などであってもよい。
剥離部材64は、先端部が側面視略鋭角状に形成された部材であり、先端部が加熱回転体61の外周面上部に接触するように、筐体63(詳細にはフレーム部材300)に取り付けられている。このような剥離部材64は、図4に示すように、用紙Sの幅方向である左右方向に配列されて4つ設けられている。
図3に戻り、サーミスタ65は、加熱回転体61の温度を検出するように構成された非接触式の温度センサである。一例として、サーミスタ65は、ポリイミドなどから形成された赤外線を吸収するフィルム上にサーミスタ素子を設けたものである。サーミスタ65は、加熱回転体61を挟んで加圧回転体62とは反対側であって、加熱回転体61から離間した状態で加熱回転体61の外周面に対向して配置されている。さらに言えば、サーミスタ65は、定着装置60を使用するときの姿勢、具体的には定着装置60が本体フレーム10に取り付けられたときの姿勢において、加熱回転体61の回転中心61Aを通る水平面PL1よりも下側で、回転中心61Aを通る鉛直面PL2よりも加熱回転体61の回転方向上流側であって、水平面PL1よりも鉛直面PL2の近くに配置されている。サーミスタ65が検出した温度の情報は、後述する制御装置72(図4参照)に出力され、ハロゲンランプ61H(定着装置60)の制御に利用される。
筐体63は、定着装置60のフレームを構成する部材であり、熱定着後の用紙Sを本体フレーム10外に向けて、より詳細には、加熱回転体61と加圧回転体62の間から搬出された用紙Sを排出部90に向けて案内するように構成された搬送経路Pが形成されている。これにより、本体フレーム10に形成すべき搬送経路の少なくとも一部を省略できるので、レーザプリンタ1の低コスト化を図ることができる。
搬送経路Pは、経路の下側を構成し、用紙Sのトナー像が転写された側の面である画像形成面S1をガイドするように構成された第1搬送ガイド100と、経路の上側を構成し、用紙Sの画像形成面S1とは反対側の面である裏面S2をガイドするように構成された第2搬送ガイド200およびトップカバー20とから主に構成されている。第1搬送ガイド100、第2搬送ガイド200およびトップカバー20には、経路を構成する面に、それぞれ、搬送経路P内に向けて突出して用紙Sの搬送方向に沿って延びるガイドリブ22,111,211(図6参照),221が、左右方向に配列されて複数設けられている。なお、以下の説明においては、用紙Sの搬送方向を単に「搬送方向」という。
第1搬送ガイド100は、ガイドリブ111が設けられたガイド面110が、加熱回転体61の上方から排出部90に向けて略前後方向に沿って延びており、搬送方向下流側に向けて斜め下方に傾斜している。この第1搬送ガイド100には、搬送方向上流側の端部にガイドローラ120が設けられている。
ガイドローラ120は、その上を用紙Sが通過するように配置され、用紙Sの搬送による用紙Sとの摩擦力によって従動回転するように構成されている。このようなガイドローラ120は、図4に示すように、隣り合う剥離部材64の間に1つずつ配置され、左右方向に複数、具体的には3つが並んで設けられている。レーザプリンタ1では、ガイドローラ120を有することで、搬送経路P内で用紙Sを良好に搬送することができる。また、ガイドローラ120が用紙Sの搬送によって従動回転することで、画像形成面S1の擦れを抑制することができる。
ここで、ガイドローラ120と排出ローラ90Rの位置関係について説明する。
図3に示すように、排出ローラ90Rは、第1排出ローラ91と、第1排出ローラ91の前斜め上方に配置された第2排出ローラ92と、搬送方向における第1排出ローラ91の下流側に配置された第3排出ローラ93とを有し、第2排出ローラ92の回転軸92Aの一端に設けられたギヤ92G(図4参照)に駆動力が伝達されることで第1排出ローラ91と第2排出ローラ92の間および第2排出ローラ92と第3排出ローラ93の間で用紙Sを搬送するように構成されている。
第1排出ローラ91と第2排出ローラ92のニップ位置N1は、ガイドローラ120の上端に接する水平面PL3よりも下方に配置されている。これにより、ニップ位置N1が水平面PL3よりも上方に配置される構成と比較して、レーザプリンタ1を上下方向に小型化することができる。
また、ニップ位置N1が水平面PL3よりも下方に配置されていることで、用紙Sは、ガイドローラ120から斜め下方に向かいながらニップ位置N1にガイドされ、第1排出ローラ91と第2排出ローラ92の間から斜め下方に向けて搬出されるが、本実施形態では、第1排出ローラ91と第2排出ローラ92の間を通過した後は、第3排出ローラ93によって用紙Sはニップ位置N1への突入角度よりも上に向けて排出されることとなる。これにより、用紙Sが下向きに排出される構成と比較して、排紙トレイ21上における排出後の用紙Sの積載量を増加させることができる。また、排出ローラ90Rが3つのローラから構成されていることで、用紙Sの先端と後端が近づこうとする方向のカールを抑制することができる。
図4に示すように、排出ローラ90Rは、ガイドローラ120と同様に、左右方向に複数、具体的には2つが並んで設けられている。このようにガイドローラ120や排出ローラ90Rが複数並んで設けられていることで、各ローラをそれぞれ幅方向に長い1つのローラとする場合と比較して、レーザプリンタ1の低コスト化を図ることができる。
最も右側のガイドローラ120と右側の排出ローラ90Rとは、左右方向において同じ位置に配置され、最も左側のガイドローラ120と左側の排出ローラ90Rとは、左右方向において同じ位置に配置されている。これにより、排出ローラ90Rの搬送方向上流側に位置するガイドローラ120を効果的に動作させることができるので、用紙Sをより良好に搬送できるとともに、画像形成面S1の擦れをより抑制することができる。
図3に示すように、第2搬送ガイド200は、加熱回転体61の上方で、ガイドローラ120を含む第1搬送ガイド100の搬送方向上流側の部分に対向配置され、加熱回転体61の上方から排出部90に向けて延びるように構成されている。この第2搬送ガイド200の搬送方向下流側の端部である下流側端部201は、排出部90の第2排出ローラ92との間に前後方向において所定の間隔をあけて配置されている。これにより、第2搬送ガイド200は、搬送経路Pの上側のうち後側の部分を形成している。
一方、トップカバー20は、搬送経路Pの上側のうち前側の部分を形成している。トップカバー20に設けられたガイドリブ22は、トップカバー20が閉塞位置にあるときに、下流側端部201と第2排出ローラ92の間に配置され、第1搬送ガイド100と第2搬送ガイド200の間から搬送された用紙Sの裏面S2を排出部90、より詳細にはニップ位置N1に向けてガイドするように構成されている。本実施形態では、排出部90とガイドリブ22が共にトップカバー20に設けられているので、排出部90とガイドリブ22の位置精度を向上させることができ、用紙Sをニップ位置N1に向けて良好にガイドすることができる。
トップカバー20は、図1や図3に示す閉塞位置にあるときに、下流側端部201と排出部90との間の部分および第2搬送ガイド200を覆い、図2や図14に示す開放位置にあるときに、下流側端部201と排出部90との間の部分および第2搬送ガイド200を開放する(露出させる)。これにより、トップカバー20を開放位置に回動させることで、下流側端部201と排出部90との間の部分、すなわち搬送経路Pの一部を露出させることができ、また、第2搬送ガイド200を露出させて後述する可動ガイド部220を動作させることが可能となる。
図4に示すように、第2搬送ガイド200は、鎖線で示す用紙Sの裏面S2の左右方向の端部をガイドするように構成された固定ガイド部210と、左右方向において固定ガイド部210に隣接して設けられた太い二点鎖線で示す可動ガイド部220とを有して構成されている。より詳細に、本実施形態の第2搬送ガイド200は、固定ガイド部210として、用紙Sの裏面S2の左右方向の一端部をガイドするように構成された第1固定ガイド部210Aと、他端部をガイドするように構成された第2固定ガイド部210Bとを有し、可動ガイド部220は、第1固定ガイド部210Aと第2固定ガイド部210Bの間に配置されて、各固定ガイド部210A,210Bに隣接して設けられている。
図5(a),(b)に示すように、固定ガイド部210は、本体フレーム10に固定される筐体63(フレーム部材300)に対して移動不能である。一方、可動ガイド部220は、後方に向けて延出する2箇所の延出部222,223を有し、筐体63(フレーム部材300)および固定ガイド部210に対して、延出部222,223の左右方向外側の面の後部に設けられた回動軸220A(図8に一方のみ図示)を中心として回動可能である。
これにより、可動ガイド部220は、図3や図5(a)に示すような第1搬送ガイド100に対向して用紙Sをガイド可能な第1位置と、図5(b)や図14に示すような第1搬送ガイド100の搬送方向上流側の部分(搬送経路P)を開放する第2位置との間で本体フレーム10に対して移動する(動く)ように構成されており、固定ガイド部210は、本体フレーム10に対して移動しない(動かない)ように構成されている。
図6に示すように、固定ガイド部210には、第1ガイドリブ211が設けられ、可動ガイド部220には、第2ガイドリブ221が設けられている。可動ガイド部220が第1位置にあるとき、第1ガイドリブ211は、第2ガイドリブ221よりも搬送経路P内に向けて突出している。これにより、用紙Sを図6に示すような断面形状で搬送できるので、用紙Sの左右両端が上方に向けて筒状にカールすることを抑制することができる。
可動ガイド部220は、図7に示すような付勢部材としてのコイルバネ66により常時第1位置に向けて付勢されており、これによって、トップカバー20を閉塞位置から開放位置に回動させたときには図5(a)に示す第1位置に位置している。一方、可動ガイド部220は、第1位置から図5(b)に示す第2位置に回動させた後には、図8および図9に示すような保持部521により第2位置に保持されるように構成されている。
図7および図9に示すように、コイルバネ66は、その上端が延出部222の中央付近に形成された鉤状の係止部222Aに係止され、若干引き延ばされた状態で、下端が筐体63(ルーフ部材500)の前壁の係止部222Aよりも下の位置に形成された鉤状の係止部510に係止されている。これにより、コイルバネ66は、その復元力によって可動ガイド部220を第1位置に向けて付勢している。なお、係止部510は、係止部222Aよりも左側に設けられているため、より詳しく言うと、コイルバネ66は、可動ガイド部220を下斜め左方に向けて付勢している。
図8および図9に示すように、保持部521は、延出部222の左端面に対向する筐体63(ルーフ部材500)のリブ520から右側に向けて突出する略円柱状の凸部として形成されている。一方、延出部222の左端面には、外側に向けて突出する側面略円弧状の被保持部222Bが形成されており、可動ガイド部220は、筐体63に対して回動可能、かつ、左右方向に若干平行移動可能に支持されている。可動ガイド部220が(a)に示す第1位置にあるときには、被保持部222Bの端面と保持部521の端面とが互いに当接している。また、可動ガイド部220が(b)に示す第2位置にあるときには、コイルバネ66の付勢力により可動ガイド部220が若干左側にスライド移動して被保持部222Bが保持部521の側面に後から当接することで、保持部521によって可動ガイド部220の回動が規制されることとなる。可動ガイド部220の動作については後述する。
図5(a)に示すように、可動ガイド部220は、搬送方向下流側の端部に当該可動ガイド部220を移動させるため(操作するため)の把持可能な板状の操作部224を複数有している。これにより、ユーザは操作部224を操作することで、可動ガイド部220を図5(b)に示す第2位置へ回動させることができる。なお、図8(a)に示すように、可動ガイド部220の右端部に配置された操作部224Rの上面には、左右に長い突起225が前後方向に並んで3つ設けられている。これにより、3つの突起225が目印となって、ユーザに対し、可動ガイド部220が動くこと、および、可動ガイド部220の操作部224の存在を知らせることができる。
ここで、可動ガイド部220と剥離部材64の位置関係について説明しておくと、図4に示すように、4つの剥離部材64は、すべてが左右方向において可動ガイド部220の幅内に配置されている。言い換えると、4つの剥離部材64は、すべてが第1位置にある可動ガイド部220の下に設けられ、固定ガイド部210の下には1つも設けられていない。これにより、可動ガイド部220を第2位置に回動させることで、すべての剥離部材64を露出させることができる。
次に、定着装置60の筐体63を構成する各部材の構成について説明する。
図10(a)に示すように、筐体63は、加熱回転体61や加圧回転体62を回転可能に支持するフレーム部材300(支持部)と、フレーム部材300と別部材として形成されたカバー部材400(カバー部)およびルーフ部材500とを主に備えて構成されている。詳細については後述するが、カバー部材400およびルーフ部材500は、フレーム部材300に対して着脱可能に構成されている。
ルーフ部材500は、フレーム部材300に組み付けられることで加熱回転体61や加圧回転体62を上から覆う部材であり、第2搬送ガイド200が設けられている。このルーフ部材500には、図10(a)の矢印Bの方向から見た、左右方向における一端側に、図10(b)に示すように、左右方向外側に向けて延びる係合片531が形成され、他端側に、前後方向に貫通する貫通孔532が形成されている。
また、図3に示すように、ルーフ部材500は、加熱回転体61の上方から第2搬送ガイド200とは反対側の後斜め上方に向けて延びる傾斜壁540と、傾斜壁540の上端部付近から下方に向けて延びる後壁550とを有している。後壁550は、傾斜壁540の上端部付近から下方に延びる上壁部551と、上壁部551の下端部から略後方に延びる連結部552と、連結部552の後端部から下方に延びて上壁部551と前後にずれて配置された下壁部553とを有している。
後壁550には、筐体63の内外を連通する連通口555,556(第1連通口)が左右方向に並んで複数設けられている(図10(a)も参照)。より詳細に、連通口555は、傾斜壁540の上端部近傍の上壁部551に設けられており、連通口556は、下壁部553に設けられている。さらに言えば、連通口555,556は、加圧回転体62の回転中心62Aを通る水平面PL4よりも上側で、回転中心62Aを通る鉛直面PL5よりも加圧回転体62の回転方向下流側に設けられている。一方、本実施形態において、トップカバー20には、その上壁の後端部のうち後壁550の連結部552と対面する位置にトップカバー20の内外を連通する連通口25(第2連通口)が設けられている。
このような構成により、加熱回転体61から放出された熱、詳細には当該熱によって加熱された空気は、傾斜壁540の下面に沿って後斜め上方に向けて移動し、筐体63内から連通口555,556を通って筐体63外に排出され、さらに連通口25を通ってトップカバー20外、すなわちレーザプリンタ1外に排出されることとなる。また、上記のような排熱構造を有するため、本実施形態のレーザプリンタ1には、装置内の空気を外部に排出するファンは設けられていない。これにより、レーザプリンタ1の低コスト化を図ることができる。
フレーム部材300には、剥離部材64やサーミスタ65が取り付けられており、ガイドローラ120を含む第1搬送ガイド100の搬送方向上流側の部分が設けられている。また、フレーム部材300の下部には、前後方向に対向する一対のガイド壁310,320が形成されており、この一対のガイド壁310,320の間をプロセスカートリッジ50から送り出された用紙Sが通過する。各ガイド壁310,320の用紙Sと対向する面には、用紙Sを加熱回転体61と加圧回転体62の間に向けてガイドするように構成された、具体的には用紙Sに向けて突出して搬送方向に沿って延びるリブとして構成された、定着前ガイド311,321が左右方向に並んで複数設けられている(図11も参照)。
カバー部材400は、フレーム部材300に組み付けられることでフレーム部材300の一部、具体的にはフレーム部材300の上部前寄りの部分から下部までを覆う部材である。このカバー部材400の上壁410には、熱定着後の用紙Sの画像形成面S1を本体フレーム10外に向けてガイドするように構成された、第1搬送ガイド100(定着後ガイド)が一体に形成されている。これにより、部品点数を削減できるとともに、本体フレーム10に定着装置60を組み付けることで同時に第1搬送ガイド100を設けることができるので、レーザプリンタ1の製造時の工数を削減することができる。
カバー部材400の前壁420および下壁430は、フレーム部材300を覆うことで、サーミスタ65を覆うように構成されている。これにより、サーミスタ65は、フレーム部材300とカバー部材400の間に配置されている。このようにサーミスタ65が配置されることで、カバー部材400により、例えば、定着装置60を本体フレーム10に組み付ける際の衝撃などからサーミスタ65を保護することができる。
また、サーミスタ65がカバー部材400に覆われることで、非接触検出式の温度センサであるサーミスタ65への外気や気流などの影響を抑制できるので、加熱回転体61の温度を精度良く検出することができる。なお、加熱回転体61から放出された熱は対流により上方へ移動するため、本実施形態のようにサーミスタ65が加熱回転体61の前斜め下方に配置されていることで、サーミスタ65への加熱回転体61から放出された熱の影響も抑制できるので、温度をより精度良く検出することができる。また、連通口25,555,556により熱を外部に逃がして加熱回転体61の周囲に熱がこもるのを抑制することができるので、サーミスタ65への加熱回転体61の周囲の熱の影響を抑制でき、温度を一層精度良く検出することができる。
下壁430は、加熱回転体61とプロセスカートリッジ50(図1参照)を隔てるように、サーミスタ65とプロセスカートリッジ50との間に配置されている。これにより、プロセスカートリッジ50への熱の伝達を抑制できるので、プロセスカートリッジ50への熱の影響を抑制することができる。
図3および図11に示すように、下壁430のプロセスカートリッジ50と対向する下面には、プロセスカートリッジ50の装着をガイドするように構成された、具体的には下方に向けて突出して略前後方向に沿って延びるように構成された、装着ガイドリブ431が左右方向に並んで複数設けられている。この装着ガイドリブ431のガイド面431Aは、図2に示すように、プロセスカートリッジ50の装着方向に略沿って、定着装置60と、本体フレーム10に装着された鎖線で示すプロセスカートリッジ50との間に向かうように延びている(直線L1参照)。さらに言えば、装着ガイドリブ431は、プロセスカートリッジ50におけるトナー像が転写される部分である感光体ドラム51と転写ローラ53のニップ位置N2の搬送方向中央と、加熱回転体61と加圧回転体62の間であるニップ位置N3の搬送方向中央とを結ぶ方向(直線L2参照)に対して、定着装置60に近づく側に傾斜している。言い換えると、装着ガイドリブ431(直線L1参照)は、直線L2と鋭角をなすように延びている。
図11に示すように、プロセスカートリッジ50の装着方向における装着ガイドリブ431の下流側端部432は、左右方向において互いに連結されて、左右方向の略全幅にわたって延びる形状に形成されている。そして、この下流側端部432は、図3に示すように、その断面形状が略円弧状をなす、曲面状に形成されている。
なお、本実施形態において、装着ガイドリブ431およびその間に形成された複数の補助リブ433(図11参照)は、前壁420を経て、上壁410に形成されたガイドリブ111に連結するように延びており、ガイドリブ111と一連のリブを構成している。
図3に示すように、前壁420は、トップカバー20が閉じられたときに、左右方向にわたって複数箇所がトップカバー20と当接するように構成されている。これにより、カバー部材400とトップカバー20の間からのレーザプリンタ1内への外気の流入を抑制できるので、カバー部材400に沿って流れる空気によりカバー部材400の温度が変化することを抑制できる。その結果、サーミスタ65へのカバー部材400内の温度変化の影響を抑制できるので、加熱回転体61の温度を精度良く検出することができる。
ここで、定着装置60、主には筐体63の組み立てについて説明する。
図11に示すように、フレーム部材300には、左右の側壁にそれぞれ外側に向けて突出する支持軸部351(一方のみ図示)が形成され、ガイド壁310の前側の左右両端部に下方に向けて突出する係止爪352が形成されている。また、カバー部材400には、上壁410の左右両側に支持軸部351に係合可能な係合部451(一方のみ図示)が形成され、下壁430の左右両端部に係止穴452が形成されている。
定着装置60を組み立てるときには、まず、フレーム部材300に、加熱回転体61やサーミスタ65などの各部品を組み付ける。その後、図12に示すように、フレーム部材300の支持軸部351に、カバー部材400の対応する係合部451を係合させる。そして、支持軸部351を中心としてカバー部材400の下流側端部432側をガイド壁320に近づける方向(矢印方向)に回動させ、図13に示すように、係止穴452に係止爪352に係合する。これにより、カバー部材400がフレーム部材300に組み付けられる。本実施形態では、カバー部材400がフレーム部材300に対して着脱可能であることで、サーミスタ65をフレーム部材300に組み付けた後に、カバー部材400をフレーム部材300に対して組み付けることができるので、サーミスタ65をカバー部材400に覆われた状態に配置することが容易となっている。
次に、図10(a),(b)に示すように、ルーフ部材500の係合片531を、フレーム部材300の左右方向における一端側に形成された穴部331に挿入しながら、係合片531付近を中心としてルーフ部材500を回動させて、貫通孔532をフレーム部材300の他端側に形成された筒状の固定部332の端部に係合させる。その後、貫通孔532を通して固定部332の穴にネジ600を螺合することでルーフ部材500がフレーム部材300に固定され、ルーフ部材500がフレーム部材300に組み付けられて、定着装置60(筐体63)が組み立てられることとなる。本実施形態では、ルーフ部材500は、他端側のみがフレーム部材300に固定されるので、両側を固定する構成と比較して、容易に組み付けることができる。
図8(a)に示すように、係合片531と穴部331との係合は、ルーフ部材500の右端部533と穴部331が形成された側壁333との間に隙間ができるように、左右方向に遊びを有している。これにより、ルーフ部材500が左右方向に熱膨張した場合であっても、その際の寸法変化を逃がすことができる。
次に、搬送経路P内の用紙Sの有無を検出するための構成について説明する。
図4に示すように、レーザプリンタ1は、アクチュエータ67と、検出手段としての光センサ71と、制御手段としての制御装置72とをさらに備えている。
アクチュエータ67は、搬送経路P内に配置されて用紙Sと当接可能に設けられた当接部67Aと、当接部67Aとは反対側の端部に設けられた遮蔽部67Bとを有し、ルーフ部材500(筐体63)に対し、用紙Sの当接により移動、詳細には揺動するように構成(支持)されている。図3に示すように、当接部67Aの搬送経路P内に位置する部分は、剥離部材64が用紙Sに作用する部分である先端64Aよりも搬送方向下流側に配置されている。
図4に戻り、光センサ71は、光を出射する発光部71Aと、発光部71Aから出射された光を受光可能な受光部71Bとを有し、アクチュエータ67(遮蔽部67B)の揺動によって受光部71Bでの光の受光状態の変化(一例として光を受光しないOFF状態から受光するON状態への変化など)を検出することで搬送経路P内の用紙Sの有無を検出するように構成されている。
制御装置72は、レーザプリンタ1の各部、例えば、ハロゲンランプ61Hや、用紙Sに搬送力を付与するための図示しないモータなどを制御する装置であり、図示しないCPU、RAM、ROM、入出力インターフェースなどを備えて構成されている。本実施形態において、制御装置72は、光センサ71が所定時間以上、搬送経路P内に用紙Sが有ることを検出した場合(一例としてON状態が所定時間以上継続した場合)、モータの駆動を停止して用紙Sの搬送を停止するように構成されている。
最後に、本実施形態に係るレーザプリンタ1の作用効果について説明する。
図3に示すように、画像形成時において、加熱回転体61と加圧回転体62の間から搬出された用紙Sは、その先端、そして画像形成面S1が第2搬送ガイド200のガイドリブ211(図6参照),221にガイドされながら排出部90に向けて搬送される。本実施形態では、図5(a),(b)に示したように、第2搬送ガイド200のうち、固定ガイド部210が動かないように構成されていることで、厚紙のようにコシの強い用紙Sであっても、第2搬送ガイド200ががたつきにくいため、用紙Sを安定して搬送することができる。
特に本実施形態では、用紙Sの両端部が、動かない固定ガイド部210によりガイドされるので、その搬送をより安定させることができる。また、図6に示したように、第1ガイドリブ211が第2ガイドリブ221よりも突出していることで、用紙Sは主に固定ガイド部210の第1ガイドリブ211によってガイドされるので、その搬送を一層安定させることができる。さらに、可動ガイド部220がコイルバネ66により第1位置に向けて付勢されていることで、コイルバネにより付勢されない構成と比較して、可動ガイド部220のがたつきを抑制できるため、用紙Sを安定して搬送することができる。
搬送経路P内でジャムが発生した場合、光センサ71が所定時間以上、搬送経路P内に用紙Sが有ることを検出するので、制御装置72により排出ローラ90Rなどの駆動が停止されて用紙Sの搬送が停止する。本実施形態では、ジャムの発生に伴う用紙Sの搬送停止制御を、加熱回転体61の近傍にアクチュエータと光センサを複数設けることなく行うので、レーザプリンタ1の低コスト化を図ることができる。
ジャム処理を行う場合、図2に示すように、まず、トップカバー20を開放位置に回動させる。これにより、図14に示すように、鎖線で示す第2搬送ガイド200の下流側端部201と排出ローラ90Rとの間の部分、すなわち搬送経路Pの一部を開放できるので、図示しないジャムした用紙の先端がこの付近にあれば、可動ガイド部220を回動させることなく、用紙を容易に取り出すことができる。
なお、トップカバー20を開いた段階では、加熱回転体61の近傍に設けられた第2搬送ガイド200の可動ガイド部220は、コイルバネ66の付勢力によって鎖線で示す第1位置にあるため、第2搬送ガイド200よりも加熱回転体61に近い部分は、可動ガイド部220により覆われている。これにより、ジャム処理の際に、ユーザが加熱回転体61周辺の加熱された部分に直接触れてしまうことを防止することができる。
また、第1搬送ガイド100が設けられたカバー部材400や、第2搬送ガイド200が設けられたルーフ部材500は、加熱回転体61を支持するフレーム部材300に対して着脱可能、すなわちフレーム部材300と別部材として形成されているので、フレーム部材300から、ジャム処理のときにユーザが触れる可能性のある第1搬送ガイド100や第2搬送ガイド200などへの熱の伝達を抑制することができる。また、前記したとおり、加熱回転体61から放出された熱を傾斜壁540や連通口555,556により筐体63外に排出できるので、第1搬送ガイド100や第2搬送ガイド200などへの熱の伝達をより抑制することができる。
一方、図示しないジャムした用紙の先端が、第1搬送ガイド100と第1位置にある第2搬送ガイド200との間にある場合、トップカバー20を開くだけではジャム処理ができないので、操作部224を操作して可動ガイド部220を鎖線で示す第1位置から実線で示す第2位置に回動させる。
図8、図9の(a)に示す第1位置から(b)に示す第2位置に向け、可動ガイド部220を回動させていくと、被保持部222Bが保持部521の後方に向けて移動し、被保持部222Bの端面と保持部521の端面との当接が解除される。そうすると、コイルバネ66の付勢力によって可動ガイド部220が左方向にスライド移動することで、被保持部222Bが保持部521の後側に移動し、保持部521の側面に後から当接する。これにより、保持部521によって可動ガイド部220の回動が規制されるため、可動ガイド部220は開いた状態の第2位置に保持される。
可動ガイド部220を第2位置に回動させると、図14に示すように、搬送経路Pの略全体を開放できるので、ジャムした用紙を露出させることができ、容易に取り出すことができる。
また、本実施形態では、剥離部材64が可動ガイド部220の幅内に配置されていることで、剥離部材64付近で用紙がジャムした場合であっても、可動ガイド部220を第2位置に回動させることで剥離部材64を露出させることができ、容易にジャム処理を行うことができる。また、アクチュエータ67(図3参照)の当接部67Aが剥離部材64の先端64Aよりも搬送方向下流側に配置されていることで、用紙がジャムした際(ジャムが検出された際)には、用紙の先端は少なくとも剥離部材64の先端64Aよりも下流側に位置することになるため、容易にジャム処理を行うことができる。
さらに、本実施形態では、保持部521により可動ガイド部220を第2位置に保持できるので、ジャム処理中に可動ガイド部220が閉じてしまうことを抑制することができ、これによっても、容易にジャム処理を行うことができる。
ジャム処理が終了したら、操作部224を操作して可動ガイド部220を第2位置から第1位置に回動させる。図8、図9の(b)に示す第2位置から(a)に示す第1位置に向けて可動ガイド部220に所定以上の力を加えると、被保持部222Bが保持部521の端面に乗り上げることで、保持部521による保持が解除される。そして、コイルバネ66の付勢力により可動ガイド部220は自動的に第1位置に回動する。その後、トップカバー20を閉塞位置に回動させることで、レーザプリンタ1は画像形成が可能な状態となる。本実施形態では、保持部521による保持を解除することで可動ガイド部220が自動的に第1位置に移動するので、ジャム処理の際の操作性を向上させることができる。
なお、第2位置にある可動ガイド部220を操作せずに、トップカバー20を開放位置から閉塞位置に回動させた場合であっても、図9(b)に示すように、トップカバー20が可動ガイド部220の端部に当接して下方に向けて押すことで、所定以上の力がかかったときに、操作部224を操作するときと同様に、保持部521による保持が解除され、可動ガイド部220はコイルバネ66の付勢力により第2位置から第1位置に回動する。これによれば、可動ガイド部220の操作し忘れを防止できるとともに、ジャム処理後の操作性を向上させることができる。
プロセスカートリッジ50と定着装置60の間でジャムが発生した場合、図2に示すように、レーザプリンタ1では、トップカバー20を開放位置に回動させて本体フレーム10からプロセスカートリッジ50を取り外し、加熱回転体61と加圧回転体62の間に挟持された状態の用紙Sを開口11から取り除くことができる。このとき、用紙Sは、装着ガイドリブ431の下流側端部432と接触し、下流側端部432で鋭角状に折れ曲がることとなるが、本実施形態では、用紙Sとの接触部分である下流側端部432が左右方向に幅を有する断面視曲面状に形成されていることで、用紙Sは、下流側端部432にガイドされながら引き出されることになり、用紙Sの破断を抑制することができる。
なお、本実施形態では、定着前ガイド311,321(図3参照)が設けられていることで、プロセスカートリッジ50から送り出された用紙Sを加熱回転体61と加圧回転体62の間に向けて良好に案内できるので、プロセスカートリッジ50と定着装置60の間でのジャムの発生自体を抑制することができる。
トップカバー20を開放位置に回動させたときに、第1搬送ガイド100や第2搬送ガイド200付近に誤って水などの液体をこぼしてしまった場合、レーザプリンタ1では、図14に太い矢印で示すように、鎖線で示す第1位置にある第2搬送ガイド200により液体が加熱回転体61(定着装置60内)に直接流れ込むことを抑制することができる。また、第2搬送ガイド200上の液体が第1搬送ガイド100上に流れても、ガイド面110が搬送方向下流側に向けて斜め下方に傾斜していることで、液体が定着装置60内に流れ込むことを抑制することができる。さらに、本実施形態では、第1搬送ガイド100がカバー部材400に一体に形成されていることで、サーミスタ65が配置された空間内への液体の浸入も抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、下記のように本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
前記実施形態では、装着ガイドリブ431の下流側端部432が左右方向の略全幅にわたって連続的に曲面状に形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、下流側端部は、左右方向に所定の幅を有する曲面が断続的に複数形成されていてもよい。また、下流側端部は、曲面状を有する複数のリブが左右方向に近接(密集)して設けられた構成であってもよい。また、下流側端部は、左右方向に所定の幅を有し、用紙との接触によって従動回転するように構成されたローラを有していてもよい。
前記実施形態で示した保持部521の構成は一例であり、本発明は前記実施形態の構成に限定されるものではない。例えば、保持部は、可動ガイド部を第1位置から第2位置に移動させた後に、ユーザの操作によって、可動ガイド部に当接可能な位置に突出させたり、移動させたりすることで、可動ガイド部を第2位置に保持するように構成されていてもよい。
前記実施形態では、固定ガイド部210(第1固定ガイド部210Aおよび第2固定ガイド部210B)が可動ガイド部220の左右両側に設けられた構成を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、本発明は、固定ガイド部が可動ガイド部の幅方向一方側だけに設けられる構成であってもよい。
前記実施形態では、第2搬送ガイド200は、その一部である可動ガイド部220だけが第1位置と第2位置との間で本体フレーム10に対して移動するように構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第2搬送ガイドは、その全体が第1位置と第2位置との間で装置本体に対して移動するように構成されていてもよい。
前記実施形態では、可動ガイド部220を移動させるための操作部224が複数配置されていたが、本発明はこれに限定されず、例えば、操作部は、幅方向における可動ガイド部の端部だけに配置されていてもよい。なお、本発明において、前記した保持部521が設けられていない場合には、ユーザは、可動ガイド部が閉じないように一方の手で操作部を把持して可動ガイド部を開いた状態に保持しながら、他方の手でジャム処理を行うこととなるが、操作部が幅方向における可動ガイド部の端部に配置されていれば、両手が干渉したり、交差したりしにくいので、容易にジャム処理を行うことができる。
前記実施形態では、可動ガイド部220を第1位置に向けて付勢する付勢部材としてコイルバネ66を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、トーションバネや板バネなどであってもよい。また、本発明は、付勢部材を備えない構成であってもよい。
前記実施形態では、排出ローラ90Rが3つのローラ91〜93から構成されていたが、本発明はこれに限定されず、例えば、2つのローラから構成されていてもよい。
前記実施形態では、電子部品としてサーミスタ65を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、電子部品は、ハロゲンランプ61Hに接続され、所定以上の温度を検出したときにハロゲンランプ61Hへの通電を遮断するように構成されたサーモスタットなどであってもよい。
前記実施形態では、定着装置60の筐体63が、フレーム部材300(支持部)、カバー部材400(カバー部)およびルーフ部材500を主に備えて構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、支持部とカバー部は、一体に形成されていてもよい。
前記実施形態では、画像形成装置として、モノクロ画像のみを形成可能なレーザプリンタ1を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、画像形成装置は、カラー画像を形成可能なプリンタであってもよい。また、画像形成装置は、プリンタに限定されず、例えば、フラットベッドスキャナなどの原稿読取装置を備える複写機や複合機などであってもよい。