JP6111102B2 - 金属−セラミックス接合基板の製造方法 - Google Patents

金属−セラミックス接合基板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、金属−セラミックス接合基板の製造方法に関し、特に、銅板がセラミックス基板に接合された金属−セラミックス接合基板の製造方法に関する。
従来、電気自動車、電車、工作機械などの大電流を制御するためにパワーモジュールが使用されており、このようなパワーモジュールには、銅板などの金属板がセラミックス基板に接合した金属−セラミックス接合基板が使用されている。
このような金属−セラミックス接合基板を製造する方法として、アルミニウムまたはアルミニウム合金の層を介してセラミックス板と銅板を接合する方法(例えば、特許文献1参照)、接合後の含有酸素濃度が100〜500ppmになる銅板をセラミックス基板上に配置して不活性ガス雰囲気中で1065〜1083℃に加熱することにより、銅板をセラミックス基板に直接接合する方法(例えば、特許文献2参照)、AgとCuと活性金属を含むろう材を介して金属板をセラミックス基板上に配置して780〜870℃に加熱することにより、ろう材を介して金属板をセラミックス基板に接合する方法(例えば、特許文献3参照)などが提案されている。
一方、金属化合物からなるセラミックス材料に不活性雰囲気でレーザーを照射し、セラミックス材料の表面部を選択的に溶融し、成分金属を析出させることにより、セラミックスに導体層を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開2000−119071号公報(段落番号0016) 特開昭61−227035号公報(第2頁) 特開平10−251075号公報(段落番号0009−0022) 特開平4−116177号公報(第2頁)
しかし、特許文献1の方法では、金属−セラミックス接合基板のように比較的面積が大きいセラミックス基板とアルミニウムまたはアルミニウム合金の層との間の接合に欠陥が発生し易く、良好な接合界面を得るのが困難である。
また、特許文献2の方法では、銅板をセラミックス基板に接合する際に1000℃を超える高い温度に加熱する必要があるため、銅板とセラミックス基板の熱膨張係数の差に起因する残留応力が大きくなり、金属−セラミックス接合基板のヒートサイクル特性などの信頼性が十分でない場合がある。また、1000℃に耐える炉などを使用する必要があり、設備コストや加熱のためのエネルギーコストが高くなる。
さらに、特許文献3の方法では、金属板をセラミックス基板に接合する際に800℃程度に加熱する必要があり、加熱のためのエネルギーコストが高くなる。また、高価なAgを含むろう材を使用しているため、材料コストが高くなる。さらに、セラミックス基板に接合した金属板から回路パターンを形成するために、金属板をエッチング除去する工程に加えて、ろう材をエッチング除去する工程が必要になり、加工コストが高くなる。
一方、特許文献4の方法では、セラミックス材料の表面部が局所的に加熱されて溶融して、セラミックス材料の表面部に凹凸が大きい導体層が形成されることにより、細かい回路パターンを形成するのが困難になる場合がある。また、この方法によりセラミックス材料の表面部に形成された凹凸が大きい導体層を接合層として利用して、セラミックス材料に銅板を接合することを試みたところ、多数の接合欠陥が発生して、実質的に接合することができなかった。
したがって、本発明は、このような従来の問題点に鑑み、セラミックス基板と銅板の接合強度に優れ且つ耐ヒートサイクル特性に優れた金属−セラミックス接合基板を安価に製造することができる、金属−セラミックス接合基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、AlNまたはAlを主成分とするセラミックス基板の少なくとも一方の面に波長300〜1500nmのレーザー光を照射して、そのセラミックス基板の少なくとも一方の面にアルミニウム膜を形成し、このアルミニウム膜上に銅板を配置して加熱することにより、アルミニウム膜を介して銅板をセラミックス基板に接合すれば、セラミックス基板と銅板の接合強度に優れ且つ耐ヒートサイクル特性に優れた金属−セラミックス接合基板を安価に製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明による金属−セラミックス接合基板の製造方法は、AlNまたはAlを主成分とするセラミックス基板の少なくとも一方の面に波長300〜1500nmのレーザー光を照射して、そのセラミックス基板の少なくとも一方の面にアルミニウム膜を形成し、このアルミニウム膜上に銅板を配置して加熱することにより、アルミニウム膜を介して銅板をセラミックス基板に接合することを特徴とする。
この金属−セラミックス接合基板の製造方法において、セラミックス基板の少なくとも一方の面の回路パターンと略同一の平面形状の部分にレーザー光を照射して、セラミックス基板の少なくとも一方の面の回路パターンと略同一の平面形状の部分にアルミニウム膜を形成するのが好ましい。この場合、銅板上に回路パターンと略同一の平面形状のエッチングレジストマスクを形成して、銅板の不要部分をエッチングにより除去した後、エッチングレジストマスクを除去して、銅板を回路パターンと略同一の平面形状にするのが好ましい。また、銅板を回路パターンと略同一の平面形状にした後、銅板の表面にめっき皮膜または防錆層を形成してもよい。
また、上記の金属−セラミックス接合基板の製造方法において、セラミックス基板の少なくとも一方の面の略全面にレーザー光を照射して、セラミックス基板の少なくとも一方の面の略全面にアルミニウム膜を形成してもよい。この場合、銅板上に回路パターンと略同一の平面形状のエッチングレジストマスクを形成して、銅板の不要部分とアルミニウム膜の不要部分をエッチングにより除去した後、エッチングレジストマスクを除去して、銅板を回路パターンと略同一の平面形状にするのが好ましい。また、銅板を回路パターンと略同一の平面形状にした後、銅板の表面にめっき皮膜または防錆層を形成してもよい。
さらに、上記の金属−セラミックス接合基板の製造方法において、加熱を大気中または不活性ガス雰囲気中で行うのが好ましく、加熱の温度がアルミニウムと銅の共晶点以上で且つ650℃以下であるのが好ましい。また、アルミニウム膜が略均一の厚さのアルミニウム膜であるのが好ましく、アルミニウム膜の厚さが1〜50μmであるのが好ましい。さらに、アルミニウム膜の表面粗さRaが5μm以下であるのが好ましい。
本発明によれば、セラミックス基板と銅板の接合強度に優れ且つ耐ヒートサイクル特性に優れた金属−セラミックス接合基板を安価に製造することができる。
本発明による金属−セラミックス接合基板の製造方法の実施の形態により、セラミックス基板の表面にアルミニウム膜を形成した状態を示す平面図である。 図1のIB−IB線断面図である。 本発明による金属−セラミックス接合基板の製造方法の実施の形態により、アルミニウム膜を介してセラミックス基板上に銅板を積層した状態を示す断面図である。 本発明による金属−セラミックス接合基板の製造方法の実施の形態により、アルミニウム膜を介してセラミックス基板に接合した銅板上にエッチングレジストマスクを形成した状態を示す断面図である。 本発明による金属−セラミックス接合基板の製造方法の実施の形態により、アルミニウム膜を介してセラミックス基板に接合した銅板の不要部分をエッチング除去した後にエッチングレジストマスクを除去した状態を示す断面図である。 本発明による金属−セラミックス接合基板の製造方法の実施の形態により、アルミニウム膜を介してセラミックス基板に接合した銅板の表面にめっき皮膜または防錆層を形成した状態を示す断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明による金属−セラミックス接合基板の製造方法の実施の形態について詳細に説明する。
金属−セラミックス接合基板の製造方法の実施の形態では、セラミックス基板10の少なくとも一方の面(主面)にレーザー光を照射して、図1Aおよび図1Bに示すように、(セラミックス基板10の少なくとも一方の面のレーザー照射部分を分解して)セラミックス基板10の少なくとも一方の面にアルミニウム膜12を形成し、図2に示すように、アルミニウム膜12上に銅板14を配置してアルミニウム膜12を介して銅板14をセラミックス基板10に接合させた後、図3に示すように、銅板14上にエッチングレジストマスク16を形成して、図4に示すように、銅板14の不要部分をエッチング除去した後にエッチングレジストマスク16を除去し、必要に応じて、図5に示すように、銅板14の表面にめっき皮膜または防錆層18を形成する。
セラミックス基板10として、AlNまたはAlを主成分とする(セラミックスの焼結体からなる)セラミックス基板を使用する。通常、AlNを主成分とする窒化アルミニウム基板は、Yなどの焼結助剤を数%含有し、Alを主成分とする酸化アルミニウム基板は、CaOやSiOなどの焼結助剤を数%含有している。
セラミックス基板10に波長が長いレーザー光(例えば、波長10μm程度のCOレーザー光など)を照射すると、セラミックス基板10へのダメージが大きく、凹凸の少ないアルミニウム膜12を形成することができなくなる。そのため、セラミックス基板10に照射するレーザー光の波長は、セラミックス基板10の材質によって適切な波長があると考えられる。AlNまたはAlを主成分とするセラミックス基板10の場合には、セラミックス基板10に照射するレーザー光の波長は、300〜1500nmであり、500〜1500nmであるのが好ましく、800〜1200nmであるのがさらに好ましい。この範囲の波長のレーザー光を照射すれば、セラミックス基板10へのダメージを抑えて、凹凸の少ないアルミニウム膜12を形成することができる。
このような波長のレーザー光は、Nd:YAGレーザー照射装置、Nd:YVOレーザー照射装置、Ybファイバーレーザー照射装置などを使用して照射するのが好ましい。なお、レーザー光の照射は、大気中で行ってもよいが、レーザー光の照射により形成されるアルミニウム膜12の不要な酸化を防止するために、不活性ガス中で行うのが好ましい。
例えば、Ybファイバーレーザー照射装置により波長1090nm程度のレーザー光をセラミックス基板10に照射して、セラミックス基板10上に形成されるアルミニウム膜12の凹凸が小さくなるようにレーザー出力を制御すれば、略均一の厚さの凹凸の小さい良好なアルミニウム膜12をセラミックス基板10上に形成することができる。
このようにして形成されるアルミニウム膜12は、表面粗さRaが5μm以下であるのが好ましく、3μm以下であるのがさらに好ましい。
AlNまたはAlを主成分とするセラミックス基板10にレーザー光を照射すると、レーザー光が照射された部分のAlNまたはAlが昇華して、セラミックス基板10上にAlが再付着してアルミニウム膜12が形成されると考えられる。例えば、2AlN→2Al+Nや2Al→4Al+3Oのような反応が起きていると考えられ、NやOは気体として放出される。
レーザーを走査またはレーザー内のミラーにより、セラミックス基板10の所定の部分(例えば、所望の回路パターン形状に対応する部分)にレーザー光を照射すれば、所定の形状(例えば、回路パターン形状とほぼ同一形状)のアルミニウム膜12を形成することができる。なお、アルミニウム膜12の厚さは、好ましくは1〜50μm程度、さらに好ましくは2〜30μmであり、銅板14をセラミックス基板10に接合させるために、ある程度の厚さが必要であるが、アルミニウム膜12の厚さが厚過ぎると、アルミニウム膜12の表面粗さが大きくなるので好ましくない。
このようにしてセラミックス基板10の両面に所定の形状(例えば、回路パターン形状とほぼ同一形状)の略均一の厚さのアルミニウム膜12を形成した後、アルミニウム膜12を覆うように銅板14を配置し、加熱することによりアルミニウム膜12を介して銅板14をセラミックス基板10に接合させる。この加熱接合は、大気中または不活性ガス雰囲気で行うのが好ましい。レーザー光の照射によりアルミニウム膜12がセラミックス基板10上に良好な密着力で形成されており、アルミニウム膜12に銅板14を接合させるだけでよく、アルミニウム膜12や銅板14はチタンなどの活性金属を含んでいないため、大気中または不活性ガス雰囲気中でアルミニウム膜12を介して銅板14をセラミックス基板10に接合させることができる。そのため、加熱接合を真空中で行う必要はないので、設備コストが高く且つ生産性が低い真空炉を使用する必要がない。なお、アルミニウムと銅の共晶点は548℃であり、純アルミニウムの融点は660℃であるので、加熱接合はアルミニウムと銅の共晶温度以上で650℃以下、好ましくは630℃以下の低温で行うことができるため、銅板14をセラミックス基板10に直接接合する場合やろう材を介して接合する場合と比べて、セラミックス基板10に加わる残留応力を小さくすることができる。また、加熱接合は、銅板14とアルミニウム膜12の接触が均一になるように、銅板14上におもりなどを載せて圧力をかけて行うのが好ましい。
このようにしてセラミックス基板10の両面に接合した銅板14上に所定の形状(例えば、回路パターン形状)のアルカリ除去タイプのエッチングレジストマスク16を形成する。このエッチングレジストマスク16は、例えば、レジストインクをスクリーン印刷により銅板14上に所定の形状(例えば、回路パターン形状)に塗布して紫外線(UV)または熱などにより硬化させるか、あるいは、レジストインクをロールコーターにより銅板14の全面に塗布してUVまたは熱などにより硬化させた後に所定の形状(例えば、回路パターン形状)の部分以外の不要部分を(COレーザー、YAGレーザー、Ybレーザーなどの)レーザーで除去することにより形成することができる。
このようにしてエッチングレジストマスク16を形成した後、エッチング液により(例えば、塩化鉄または塩化銅を含むエッチング液をスプレー噴射して)銅板14の不要部分をエッチング除去した後、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ薬液でエッチングレジストマスク16を除去する。このように所定の形状(例えば、回路パターン形状とほぼ同一形状)のアルミニウム膜12を形成すれば、他の部分(例えば、回路パターン形状以外の部分)にアルミニウム膜12が形成されていないため、アルミニウム膜12をエッチングにより除去する必要がなくなり、アルミニウム膜12をエッチングする工程を省略することができる。また、回路パターン間にアルミニウム膜12が存在していないため、エッチング後に銅板14の不要部分が残り難く、エッチングによる銅板14の形状が良好になる。
エッチングレジストマスク16を除去した後、必要に応じて銅板14の表面にめっき皮膜または防錆層18を形成する。めっき皮膜として、Niめっき、Ni合金めっき、Auめっきなどのめっき皮膜を形成することができる。このめっき皮膜は、単層でもよいが、Niめっき皮膜の上にAuめっき皮膜を形成した複数のめっき層でもよい。なお、回路パターンが形成されている場合、無電解めっきをすれば、それぞれの回路パターンに電極を形成しなくてもよくなる。また、めっき皮膜を形成する代わりに、ベンゾトリアゾールなどを吸着させて防錆処理を行うことにより、銅板14の表面に防錆層を形成してもよい。
また、セラミックス基板10の両面の略全面にレーザー光を照射して、セラミックス基板10の両面の略全面にアルミニウム膜12を形成し、アルミニウム膜12上に銅板14を配置してアルミニウム膜12を介して銅板14をセラミックス基板10に接合させた後、銅板14の表面に所望の回路パターン形状の(例えば、アルカリ除去タイプの)エッチングレジストマスク16を形成して、銅板14およびアルミニウム膜12の不要部分をエッチング除去した後にエッチングレジストマスク16を(例えば、アルカリ薬液で)除去することにより、回路パターンを形成してもよい。この場合、銅板12とアルミニウム膜12の材質が異なるためにエッチング速度も異なるので、銅板14をエッチング除去する工程と、アルミニウム膜12をエッチング除去する工程がそれぞれ必要となる場合があり、また、セラミックス基板10の回路パターン形状に対応する部分にレーザー光を照射して回路パターン形状とほぼ同一形状のアルミニウム膜12を形成する場合と比べて、エッチングにより良好な寸法精度の回路パターンを形成し難くなる場合がある。
以下、本発明による金属−セラミックス接合基板の製造方法の実施例について詳細に説明する。
[実施例1]
まず、セラミックス基板10として、長さ41mm、幅35mm、厚さ0.635mmのAlNを主成分とする窒化アルミニウム基板を用意した。
次に、ファイバーレーザマーカ(株式会社キーエンス製のMD−F3000、Ybファイバーレーザー)を使用して、波長1090nmで、加工条件をレーザー出力30W(100%出力)、スキャンスピード3,000mm/s、パルス周波数60Hzとして、セラミックス基板10の一方の面(表面)の略全面にレーザー光を照射してアルミニウム膜12を形成するとともに、セラミックス基板10の他方の面(裏面)の略全面にレーザー光を照射してアルミニウム膜12を形成した。このレーザー照射により、セラミックス基板10の両面(表面と裏面)に略均一の厚さ約5μmのアルミニウム膜12が形成されているのが確認された。
次に、セラミックス基板10の両面(表面と裏面)に形成されたアルミニウム膜12にそれぞれ接触してアルミニウム膜12を全て覆い且つセラミックス基板10を挟むように、長さ40mm、幅40mm、厚さ0.25mmの2枚の無酸素銅板14を配置し、上側(表面側)の銅板14上に重さ100gのおもりを載置して、真空中において600℃に加熱することにより、アルミニウム膜12を介して銅板14をセラミックス基板10に接合させて金属−セラミックス接合基板を得た。この金属−セラミックス接合基板のセラミックス基板10と銅板14との間の接合の90°ピール強度を測定したところ、100N/cm程度であり、良好な接合強度であった。
[実施例2]
窒化アルミニウム基板の代わりにAlを主成分とする酸化アルミニウム基板を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、セラミックス基板10の両面(表面と裏面)にアルミニウム膜12を形成した。このレーザー照射により、セラミックス基板10の両面(表面と裏面)に略均一の厚さ約5μmのアルミニウム膜12が形成されているのが確認された。
次に、実施例1と同様の方法により、金属−セラミックス接合基板を得た。この金属−セラミックス接合基板のセラミックス基板10と銅板14との間の接合の90°ピール強度を測定したところ、100N/cm程度であり、良好な接合強度であった。
[実施例3]
セラミックス基板10の一方の面(表面)のレーザー光の照射を回路パターン形状に行って回路パターン形状のアルミニウム膜12を形成した以外は、実施例1と同様の方法により、セラミックス基板10の両面(表面と裏面)にアルミニウム膜12を形成した。このレーザー照射により、セラミックス基板10の両面(表面と裏面)に略均一の厚さ約5μmのアルミニウム膜12が形成されているのが確認された。
次に、セラミックス基板10の両面(表面と裏面)に形成されたアルミニウム膜12にそれぞれ接触してアルミニウム膜12を全て覆い且つセラミックス基板10を挟むように、長さ40mm、幅40mm、厚さ0.25mmの2枚の無酸素銅板14を配置し、上側(表面側)の銅板14上に重さ100gのおもりを載置して、窒素ガスの不活性雰囲気中において600℃に加熱することにより、アルミニウム膜12を介して銅板14をセラミックス基板10に接合させて金属−セラミックス接合基板を得た。
次に、セラミックス基板10の一方の面(表面)に接合された銅板14の表面に、回路パターン形状のアルミニウム膜12に対応するように、回路パターン形状のアルカリ除去タイプのエッチングレジストマスク16をスクリーン印刷により形成するとともに、セラミックス基板10の他方の面(裏面)に接合された銅板14の表面の略全面に、アルカリ除去タイプのエッチングレジストマスク16をスクリーン印刷により形成した。
次に、エッチング液として塩化第二銅溶液を使用し、銅板14の不要部分を溶解させて除去した後、エッチングレジストマスク16を水酸化ナトリウム水溶液で剥離させ、銅回路パターンが形成された金属−セラミックス接合基板を得た。
なお、本実施例では、回路パターン形状のアルミニウム膜を形成したため、エッチング工程としては、銅板14をエッチングする工程のみを行い、アルミニウム膜12をエッチングする工程は不要であった。
[実施例4]
窒化アルミニウム基板の代わりにAlを主成分とする酸化アルミニウム基板を使用した以外は、実施例3と同様の方法により、セラミックス基板10の両面(表面と裏面)にアルミニウム膜12を形成した。このレーザー照射により、セラミックス基板10の両面(表面と裏面)に略均一の厚さ約5μmのアルミニウム膜12が形成されているのが確認された。
次に、実施例3と同様の方法により、銅回路パターンが形成された金属−セラミックス接合基板を得た。なお、本実施例でも、回路パターン形状のアルミニウム膜を形成したため、エッチング工程としては、銅板14をエッチングする工程のみを行い、アルミニウム膜12をエッチングする工程は不要であった。
[実施例5]
セラミックス基板10を挟むように無酸素銅板14を配置した後、一軸加圧装置で銅板14上に約10kgの荷重を付与しながら加熱した以外は、実施例3と同様の方法により、銅回路パターンが形成された金属−セラミックス接合基板を得た。なお、本実施例でも、回路パターン形状のアルミニウム膜を形成したため、エッチング工程としては、銅板14をエッチングする工程のみを行い、アルミニウム膜12をエッチングする工程は不要であった。
[実施例6]
セラミックス基板10を挟むように無酸素銅板14を配置した後、一軸加圧装置で銅板14上に約10kgの荷重を付与しながら加熱した以外は、実施例4と同様の方法により、銅回路パターンが形成された金属−セラミックス接合基板を得た。なお、本実施例でも、回路パターン形状のアルミニウム膜を形成したため、エッチング工程としては、銅板14をエッチングする工程のみを行い、アルミニウム膜12をエッチングする工程は不要であった。
[実施例7]
まず、セラミックス基板10として、長さ40mm、幅37mm、厚さ0.635mmのAlNを主成分とする窒化アルミニウム基板を用意した。
次に、スキャンスピード1,000mm/sとし、セラミックス基板10の両面(表面と裏面)のそれぞれ30mm×30mmの範囲にレーザー光を5回照射した以外は、実施例1と同様の方法により、アルミニウム膜12を形成した。このアルミニウム膜12が形成されたセラミックス基板10の表面をレーザー顕微鏡写真で観察したところ、AlNの上に金属光沢の略均一の厚さ20μmのアルミニウム膜が形成されているのが確認された。なお、この写真では、アルミニウム膜が格子状に観察されたが、これは、レーザー光を5回照射した際のスキャン方向をXとYの交互に行ったためである。
次に、アルミニウム膜12の中心付近に長さ10mm、幅10mm、厚さ0.25mmの平面形状が略矩形の無酸素銅C1020からなる銅板14を載せた後、ダイボンダーを使用して、4MPaの圧力でアルミニウム膜12が形成されたセラミックス基板10と銅板14を挟み、大気中において最高温度400℃で5分間保持して加熱することにより、アルミニウム膜12を介して銅板14をセラミックス基板10に接合させて金属−セラミックス接合基板を得た。この金属−セラミックス接合基板のセラミックス基板10と銅板14との間の接合の90°ピール強度を測定したところ、100N/cm以上であり、良好に接合されていた。
また、この金属−セラミックス接合基板を気槽ヒートサイクル装置に投入し、−40℃×30分→25℃×10分→125℃×30分→25℃×10分→−40℃×30分のヒートサイクルを1,000サイクル繰り返すヒートサイクル試験後に金属−セラミックス接合基板を観察したところ、セラミックス基板10と銅板14の剥離は認められなかった。
また、この金属−セラミックス接合基板のセラミックス基板10の一方の面のアルミニウム膜12が形成されていない部分の表面粗さRaと、アルミニウム膜12の銅板14に覆われていない部分の表面粗さRaを測定したところ、セラミックス基板10の表面粗さRaは0.1μmであり、アルミニウム膜12の表面粗さRaは1.6μmであった。
[実施例8]
加熱の際の保持時間を10分間とした以外は、実施例7と同様の方法により、金属−セラミックス接合基板を得た。この金属−セラミックス接合基板のセラミックス基板10と銅板14との間の接合の90°ピール強度を測定したところ、100N/cm以上であり、良好に接合されていた。また、実施例7と同様の方法により、ヒートサイクル試験後に金属−セラミックス接合基板を観察したところ、セラミックス基板10と銅板14の剥離は認められなかった。
また、この金属−セラミックス接合基板のセラミックス基板10の一方の面のアルミニウム膜12が形成されていない部分の表面粗さRaと、アルミニウム膜12の銅板14に覆われていない部分の表面粗さRaを測定したところ、セラミックス基板10の表面粗さRaは0.1μmであり、アルミニウム膜12の表面粗さRaは2.2μmであった。
[比較例]
加熱の際の最高温度を350℃とした以外は、実施例7と同様の方法により、金属−セラミックス接合基板を作製することを試みたが、セラミックス基板10と銅板14との間の接合強度が十分ではなかった。
10 セラミックス基板
12 アルミニウム膜
14 銅板
16 エッチングレジストマスク
18 めっき皮膜または防錆膜

Claims (7)

  1. AlNまたはAlを主成分とするセラミックス基板の少なくとも一方の面の回路パターンと略同一の平面形状の部分に波長300〜1500nmのレーザー光を照射して、そのセラミックス基板の少なくとも一方の面の回路パターンと略同一の平面形状の部分にアルミニウム膜を形成し、このアルミニウム膜上に銅板を配置してアルミニウムと銅の共晶点以上で且つ650℃以下の温度で加熱することにより、アルミニウム膜を介して銅板をセラミックス基板に接合することを特徴とする、金属−セラミックス接合基板の製造方法。
  2. 前記銅板上に前記回路パターンと略同一の平面形状のエッチングレジストマスクを形成して、前記銅板の不要部分をエッチングにより除去した後、エッチングレジストマスクを除去して、前記銅板を前記回路パターンと略同一の平面形状にすることを特徴とする、請求項に記載の金属−セラミックス接合基板の製造方法。
  3. 前記銅板を前記回路パターンと略同一の平面形状にした後、前記銅板の表面にめっき皮膜または防錆層を形成することを特徴とする、請求項に記載の金属−セラミックス接合基板の製造方法。
  4. 前記加熱が大気中または不活性ガス雰囲気中で行われることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の金属−セラミックス接合基板の製造方法。
  5. 前記アルミニウム膜が略均一の厚さのアルミニウム膜であることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の金属−セラミックス接合基板の製造方法。
  6. 前記アルミニウム膜の厚さが1〜50μmであることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の金属−セラミックス接合基板の製造方法。
  7. 前記アルミニウム膜の表面粗さRaが5μm以下であることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の金属−セラミックス接合基板の製造方法。
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