JP6108556B2 - 塗膜付きフィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は塗膜付きフィルムの製造方法に関する。
支持体を搬送しながら連続的に塗布する方法として、ダイコータを用いる塗布方法が知られている。この塗布方法は、ダイコータのスリットから塗布液を吐出し、支持体とダイコータの先端との間で塗布ビードを形成し、支持体の上に塗膜を形成するものである。
ダイコータを用いた塗布方法では、塗膜の幅方向の端部領域において、塗膜の膜厚が、塗膜の中央部領域に比較して、厚くなるという問題がある。
この問題に対処するため、例えば、特許文献1では、ダイコータのスリットの両端部に、吐出幅が先端に向かって外側に広がるスペーサーを設けることを開示している。
また、特許文献2では、ダイコータの上流の位置に配置され、幅手方向で複数に分割された減圧室の減圧度を調整することを開示している。
特開2000−260310号公報 特開2008−155164号公報
しかしながら、比較的高い粘度を有する塗布液、例えば7mPa・s以上の粘度を有する塗布液を、ダイコータのスリットから吐出し、支持体の上に塗膜を形成する場合、特許文献1に記載されているスペーサーで膜厚を制御する方法では、端部の膜厚の抑制が十分ではなく、また端部において全体的な膜厚不足等の問題がある。特許文献2では減圧度のみで膜厚を抑制しているので7mPa・s以上の粘度の塗布液では端部領域での膜厚が十分に抑制されない問題がある。そのため、特許文献1および特許文献2に記載された方法により製造された塗膜付きのフィルムを巻き取ってフィルムロールとした場合、フィルムロールの外観不良が発生したり、又はフィルムロールの破断が発生したりする問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、塗膜の端部領域での膜厚が厚くなるのを抑制することで、フィルムロールの外観不良やフィルムロールの破断を抑制することができる塗膜付きフィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る塗膜付きフィルムの製造方法は、第1面と第2面とを有する長尺の支持体を連続的に送り出す送り出し工程と、支持体の第2面の側をバックアップローラに巻きかけて支持体を搬送しながら、ダイコータのスリットを介して7mPa・s以上の粘度を有する塗布液を支持体の第1面の側に吐出することにより、ダイコータの先端と支持体の第1面の側との間に塗布ビードを形成し、支持体の第1面の側に塗膜を形成する塗膜形成工程と、を有する塗膜付きフィルムの製造方法であって、ダイコータの上流の位置に、支持体の幅方向において対向配置される2つのサイドプレートを含む減圧チャンバーを有し、サイドプレートとバックアップローラとの距離L1が100μm〜1500μmの範囲であり、サイドプレートと塗膜の幅方向の端部との距離L2が5mm〜200mmの範囲であり、減圧チャンバー内の減圧度が500Pa〜900Paの範囲であり、スリットから吐出される塗布液の吐出角度θが、−90°〜0°である。
本発明によれば、サイドプレートとバックアップローラとの距離L1と、サイドプレートと塗膜の幅方向の端部との距離L2と、減圧チャンバー内の減圧度と、スリットから吐出される塗布液の吐出角度θとを調整することにより、7mPa・s以上の粘度を有する塗布液をダイコータから支持体に吐出して塗膜を形成した際の、塗膜の端部領域の膜厚と塗膜の定常部領域の膜厚との差を抑制することができる。
塗布液の粘度が10mPa・s〜100mPa・sの範囲であることが好ましい。
距離L1が300μm〜1500μmの範囲であることが好ましい。
距離L1が1000μm〜1500μmの範囲であることがさらに好ましい。
距離L2が5mm〜100mmの範囲であることが好ましい。
塗膜形成工程の後に、塗膜を乾燥させる乾燥工程と、乾燥された塗膜に活性線を照射する活性線照射工程を有することが好ましい。
本発明の塗膜付きフィルムの製造方法によれば、7mPa・s以上の粘度を有する塗布液を支持体に塗布し、塗膜を形成する際に、塗膜の端部領域の膜厚が厚くなることを抑制できるので、フィルムロールの外観不良やフィルムロールの破断を抑制することができる。
塗膜付きフィルムの製造ラインを示す概略構成図である。 ダイコータを部分的に拡大した斜視図である。 ダイコータを上から見た平面図である。 距離L1と減圧チャンバー内に風速との関係を示すグラフである。 風速の測定位置を示す概略図である。 ダイコータを横から見た側面図である。
以下、添付図面にしたがって本発明の好ましい実施の形態について説明する。本発明は以下の好ましい実施の形態により説明される。本発明の範囲を逸脱すること無く、多くの手法により変更を行うことができ、本実施の形態以外の他の実施の形態を利用することができる。したがって、本発明の範囲内における全ての変更が特許請求の範囲に含まれる。
ここで、図中、同一の記号で示される部分は、同様の機能を有する同様の要素である。また、本明細書中で、数値範囲を“ 〜 ”を用いて表す場合は、“ 〜 ”で示される上限、下限の数値も数値範囲に含むものとする。
<製造ライン>
図1は、本実施の形態に係る塗膜付きフィルムの製造方法を実施するための製造ライン1の一例の全体構成を説明する構成図である。図1に示されるように、製造ライン1は、送り出し工程2を有しており、送り出し工程2には送り出し機200が設置されている。長尺の支持体Wをロール状に巻き取ったフィルムロールWRが、送り出し機200に装填される。フィルムロールWRから巻きほどかれた、第1面W1および第2面W2を有する支持体Wが、送り出し機200により連続的に送り出される。なお、送り出された支持体WはガイドローラGRに案内されながら下流の工程へと送り出される。
送り出し機200から、例えば、1m/分〜50m/分の速度で支持体Wを送り出すことができる。また、送り出しする際、例えば、支持体Wに20N/m〜150N/mの張力を加えることができる。但し、この速度、この張力に限定されない。
製造ライン1は、送り出し工程2の下流に、支持体Wから塵を取り除く除塵工程3を有しており、除塵工程3には除塵機300が設置されている。除塵機300は、上流から送り出された支持体Wの第1面W1の表面に付着した塵を取り除く。
本明細書において、「上流」、「下流」とは、支持体Wの移動(搬送)方向に対して用いられる。ある基準に対して移動(搬送)方向側に位置する場合を「下流」、移動搬送方向と反対側に位置する場合を「上流」と定義される。
製造ライン1は、除塵工程3の下流に、支持体Wの上に塗膜24を形成する塗膜形成工程4を有している。塗膜形成工程4には、スリット402を有するダイコータ400と、塗布液20を吐出するダイコータ400の先端に対向配置されたバックアップローラ420と、ダイコータ400の上流の位置に配置された減圧チャンバー440と、が設けられている。減圧チャンバー440は支持体Wの幅方向において対向配置される2つのサイドプレート442を含んでいる。また、減圧チャンバー440には、減圧チャンバー440内を大気圧より減圧するために、配管446を介してブロア444が接続されている。
塗膜形成工程4では、上流から送り出された支持体Wの第2面W2の側をバックアップローラ420に巻きかけて支持体Wを連続的に搬送している。そして、支持体Wを搬送しながら、ダイコータ400のスリット402を介して、7mPa・s以上の粘度を有する塗布液20を、ダイコータ400の先端から支持体Wの第1面W1に吐出している。ダイコータ400の先端と支持体Wの第1面W1との間に塗布ビード22を形成し、塗布ビード22を介して支持体Wの第1面W1の上に塗膜24を形成している。塗膜24とは支持体Wの第1面W1に塗布された塗布液であって、塗布直後の塗布液、乾燥された塗布液、活性性を照射された塗布液をも含む。ダイコータ400の先端から支持体Wの第1面W1との距離(クリアランスともいう)は、支持体Wの上に形成される塗膜24の膜厚等を考慮して決定される。クリアランスは、例えば、40μm〜600μmであり、好ましくは70μm〜200μmである。
塗布ビード22とは、ダイコータ400の先端と支持体Wの第1面W1との間に形成される塗布液溜まりである。この塗布ビード22の形成を安定化させるため、減圧チャンバー440内が減圧され、塗布ビード22の上流側のメニスカス(気液界面)の形状を安定化させている。
本実施の形態では、塗膜形成工程4において、サイドプレート442とバックアップローラ420との距離L1と、サイドプレート442と塗膜24の端部との距離L2と、減圧チャンバー440内の減圧度と、スリット402から吐出される塗布液20の吐出角度θと、を調整することにより、塗膜24の端部領域の膜厚と塗膜24の定常部領域の膜厚と差を抑制している。塗膜形成工程4の詳細については後述する。
製造ライン1は、塗膜形成工程4の下流に、塗膜24を乾燥させる乾燥工程5を有している。乾燥工程5には乾燥装置500が設置されている。乾燥装置500に適用される乾燥方式について、特に制限はなく、熱風による対流乾燥方式、赤外線などの輻射熱による輻射乾燥方式等、種々の乾燥方式を採用することができる。乾燥工程5において、乾燥装置500は支持体Wの第1面W1の上に形成された塗膜24の溶媒を蒸発させて、塗膜24を乾燥させる。
製造ライン1は、乾燥工程5の下流に、乾燥された塗膜24に活性線を照射する活性線照射工程6を有している。活性線照射工程6には活性線照射装置600が設置されている。活性線とは、紫外線、電子線、放射線(α線、β線、γ線など)などの電磁波を意味する。活性線として、実用的には、紫外線が簡便であるので好ましい。紫外線源としては、紫外線蛍光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯などを用いることができる。
活性線照射工程6において、活性線照射装置600から、乾燥された塗膜24に活性線が照射される。乾燥された塗膜24に含まれている活性線硬化樹脂に活性線が照射されると、活性線硬化樹脂は架橋反応等を経て硬化し、塗膜24が硬化される。
製造ライン1は、活性線照射工程6の下流に、支持体WをフィルムロールWRに巻き取る巻き取り工程7を有している。巻き取り工程7には巻き取り機700が設置されている。硬化された塗膜24を有する支持体Wが巻き取り機700により長尺の支持体WがフィルムロールWRの形態に巻き取られる。
本実施の形態に使用される支持体Wと塗布液20とについて説明する。
<支持体>
支持体Wは、対向する第1面W1と第2面W2とを有し、長尺の形状を有している。長尺とは幅方向の長さに対して長さ方向が長い形状をいう。支持体Wの第1面W1と第2面W2との距離、即ち支持体Wの厚さは、例えば10μm〜100μmである。また、支持体Wの幅は、例えば、300mm〜1500mmのであり、支持体Wの長さは100m〜5000mである。支持体Wの厚さ、及び幅は適用される製品に応じて適宜選択される。支持体Wは、ウエブ、フィルム、シートと称される場合がある。
支持体Wは、セルロースアシレート、環状オレフィン、アクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、及びポリカーボネート樹脂から選択される少なくとも1種を主成分として構成されている。上記の主成分の樹脂に加えて、支持体Wに、例えば、可塑剤、紫外線吸収剤等を含ませることができる。
<塗布液>
本実施の形態において、塗布液20としては、7mPa・s以上の粘度を有する塗布液が使用される。7mPa・s以上の粘度の塗布液であれば問題ないが、ダイコータのスリットを通す塗布を行うため、粘度の上限は150mPa・s程度である。なお、塗布液20の粘度は、振動式粘度計(株式会社エー・アンド・デイ社製、型名:SV−1A)を使用し、25℃での測定値とした。
塗布液20は、特に限定されないが、例えば、低透湿層を形成するための塗布液を例示することができる。低透湿層用の塗布液として、環状脂肪族炭化水素基を有し、かつ分子内に不飽和二重結合基を有する化合物を含有し、必要に応じて更に、重合開始剤、透光性粒子、含フッ素又はシリコーン系化合物を、溶剤を含有させたものを使用することができる。
環状脂肪族炭化水素基としては、好ましくは炭素数7以上の脂環式化合物から誘導される基であり、より好ましくは炭素数10以上の脂環式化合物から誘導される基であり、さらに好ましくは炭素数12以上の脂環式化合物から誘導される基である。環状脂肪族炭化水素基としては、特に好ましくは、二環式、三環式等の、多環式化合物から誘導される基である。
不飽和二重結合基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基等の重合性官能基が挙げられ、中でも、(メタ)アクリロイル基及び−C(O)OCH=CHが好ましい。特に好ましくは下記の1分子内に3つ以上の(メタ)アクリロイル基を含有する化合物を用いることができる。
重合開始剤としては光重合開始剤が好ましい。光重合開始剤としては、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類、アゾ化合物、過酸化物類、2,3−ジアルキルジオン化合物類、ジスルフィド化合物類、フルオロアミン化合物類、芳香族スルホニウム類、ロフィンダイマー類、オニウム塩類、ボレート塩類、活性エステル類、活性ハロゲン類、無機錯体、クマリン類などが挙げられる。
溶剤としては、モノマーの溶解性、塗工時の乾燥性、透光性粒子の分散性等を考慮し、各種溶剤を用いることができる。有機溶剤としては、例えばジブチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、プロピレンオキシド、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、1,3,5−トリオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、フェネトール、炭酸ジメチル、炭酸メチルエチル、炭酸ジエチル、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ−プチロラクトン、2−メトキシ酢酸メチル、2−エトキシ酢酸メチル、2−エトキシ酢酸エチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、1,2−ジアセトキシアセトン、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、酢酸イソブチル、メチルイソブチルケトン(MIBK)、2−オクタノン、2−ペンタノン、2−ヘキサノン、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられ、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
分子内に環状脂肪族炭化水素基と不飽和二重結合基を有する化合物を主成分とする組成物の固形分の濃度は20質量%〜80質量%の範囲となるように溶媒を用いるのが好ましく、より好ましくは30質量%〜75質量%であり、更に好ましくは40質量%〜70質量%である。
また、別の塗布液20としてガスバリアフィルムの有機層を形成するための塗布液を例示することができる。ポリエステル、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、メタクリル酸−マレイン酸共重合体、ポリスチレン、透明フッ素樹脂、ポリイミド、フッ素化ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、セルロースアシレート、ポリウレタン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、脂環式ポリオレフィン、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、フルオレン環変性ポリカーボネート、脂環変性ポリカーボネート、フルオレン環変性ポリエステル、アクリロイル化合物、などの熱可塑性樹脂、あるいはポリシロキサン、その他の有機珪素化合物等を含む塗布液を使用することができる。
ラジカル重合性化合物および/またはエーテル基を官能基に有するカチオン重合性化合物の重合物、又はアクリレートおよび/またはメタクリレートのモノマーやオリゴマーの重合体を主成分とするアクリル樹脂やメタクリル樹脂を含む塗布液を使用することができる。その中でも特に、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート(DPGDA)、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート(TMPTA)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(DPHA)などの、2以上の官能基を有するアクリレートおよび/またはメタクリレートのモノマーやオリゴマーの重合体を主成分とするアクリル樹脂やメタクリル樹脂を含む塗布液を使用することができる。
<塗膜形成工程>
本実施の形態の塗膜形成工程4を、図2〜図6を参照して、説明する。図2は、ダイコータ400と、バックアップローラ420と、減圧チャンバー440とを部分的に拡大した斜視図である。図3は、ダイコータ400を上面から見た平面図である。図4は、距離L1(μm)と減圧チャンバー内の風速(m/s)との関係を示すグラフである。図5は、図4における風速の測定位置を示す概略図である。図6は、ダイコータ400を横側から見た側面図である。
ダイコータとは、一般的に、加圧された塗布液を、ダイブロック本体に形成されたマニホールドとマニホールドに連通するスリットを介して、支持体等の基材の上に塗膜を形成する塗布装置をいう。
本実施の形態における、ダイコータ400は、第1ブロック404と第2ブロック406とを備えている。第1ブロック404と第2ブロック406とによりダイブロック本体408が構成される。第1ブロック404と第2ブロック406とは、組み合わせたときに、スリット402およびマニホールド410を形成するように構成されている。
マニホールド410は、ダイブロック本体408の内部に形成され、ダイコータ400の幅方向に沿って伸びる空間である。マニホールド410に塗布液20が一時的に蓄えられる。スリット402は、マニホールド410と連通し、ダイコータ400の幅方向に沿って、マニホールド410からダイコータ400の先端方向に伸びる空間である。スリット402は、ダイコータ400の先端で外部に開放され、塗布液20を吐出するための吐出口となる。第1ブロック404と第2ブロック406とは、例えば、ステンレス鋼(SUS)等の材料で構成される。本実施の形態ではダイブロック本体408を第1ブロック404と第2ブロック406とで構成した。但し、ダイブロック本体408は、1つのブロックでも、3以上のブロックで構成することができる。
ダイコータ400のスリット402の幅方向の両端部に、スペーサー412がそれぞれ配置されている。スリット402の両端部のスペーサー412により、スリット402の幅方向の長さが決定され、塗膜24の幅方向の長さが規定される。
ダイコータ400の先端に対向する位置にバックアップローラ420が配置されている。バックアップローラ420は、円柱状の形状の本体と、本体の両端部に配置された回転軸とを備えている。バックアップローラ420は回転自在に構成されているので、支持体Wを巻きかけて連続的に搬送することができる。
バックアップローラ420の本体は、例えば、φ200mm〜φ1000mmの直径を有している。バックアップローラ420の直径について制限はない。設備コストと、回転精度とを考慮するとφ300mm〜φ500mmの直径であることが好ましい。バックアップローラ420の本体に温度調節器を取り付けることにより、バックアップローラ420の温度を調整することができる。
ダイコータ400の上流の位置に、減圧チャンバー440が配置されている。減圧チャンバー440は、支持体Wの幅方向に対向配置される2つのサイドプレート442と、2つのサイドプレート442との間に設けられた第1プレート448と第2プレート450と第3プレート452とを有している。減圧チャンバー440は、バックアップローラ420と対向する面が開放された形状を有している。サイドプレート442は、バックアップローラ420に対向する部分において、バックアップローラ420の曲率に合わせた、円弧形状部442Aを有している。サイドプレート442とバックアップローラ420とは距離L1だけ離間して配置されている。ここで、距離L1とは、バックアップローラ420に対向配置されたサイドプレート442の円弧形状部442Aと、バックアップローラ420との距離をいう。ここで「円弧形状」とは厳密に円周の一部形状である必要はなく、円周の一部形状に類似する形状であればよい。円弧形状部442Aはバックアップローラ420の曲率に合わせた形状である場合は、距離L1は円弧形状部442Aの上では一定となる。一方、距離L1が円弧形状部442Aの上で一定でない場合、距離L1はダイコータ400のスリット402の先端に対応する位置での距離L1を代表とする。なお、減圧チャンバー440とバックアップローラ420との配置位置を調整することにより、距離L1を調整することができる。
上述したように、減圧チャンバー440内は、ブロア444(図1参照)により大気圧より減圧されている。大気圧より減圧された状態の程度を表現するため、減圧度が本実施の形態では用いられている。減圧度とは、減圧された減圧チャンバー440内の圧力と大気圧との差圧を意味し、大気圧より低い場合には正の数で表現される。減圧チャンバー440内の減圧度は、マノスターゲージ(山本電機製作所社製、型名:WO81FN-1000D)により測定することができる。
上述したように、スリット402により塗膜24の幅方向の長さが規定され、塗膜24の端部はサイドプレート442と距離L2だけ離間されている。距離L2とは、サイドプレート442の内壁面442Bの延長面と、塗膜24の幅方向の端部との間の距離をいう。なお、スペーサー412の幅方向(支持体Wの幅方向)の長さを調整することにより、例えば、距離L2を調整することができる。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
本発明者等は、上述の塗膜形成工程において、7mPa・s以上の粘度を有する塗布液を用いて塗膜を形成した際、塗膜の端部領域の膜厚が塗膜の定常部の膜厚より厚くなり、フィルムロールとして巻き取ったときに外観不良や破断の問題があることが分かった。ここで、塗膜の端部領域とは、塗膜の端から幅方向の内側の1mm以内の領域を意味し、塗膜の定常部領域とは塗膜の端部を除く領域を意味する。また、塗膜の端部領域の膜厚とは、端部領域で最も高い部分の膜厚をいい、塗膜の定常部領域の膜厚とは、定常部領域の一端から他端にわたり一定ピッチで10点測定した膜厚の平均値をいう。塗膜の膜厚は光干渉膜厚計で測定することができる。
7mPa・sの粘度より低い、例えば、3mPa・sの粘度を有する塗布液を用いて塗膜を形成する場合、塗膜は濡れ広がり易い。そのため塗膜の端部領域の膜厚と塗膜の定常部領域の膜厚との差は比較的小さくなる。その一方で、3mPa・sの粘度の塗膜は、外乱(例えば、減圧度、風等)の影響を受けて、塗膜の表面に段差が生じやすくなる。そのため、減圧チャンバー内の減圧度を小さくしたり、風の吸い込みを防止するためサイドプレートとバックアップローラとの距離L1を小さくしたりすることが行われる。これは、外乱の影響を小さくし、塗膜の表面に段差が形成されないようにするためである。
一方で、本実施の形態で使用される7mPa・s以上の粘度を有す塗布液20を用いて塗膜24を形成する場合、塗膜24は濡れ広がりにくくなる。即ち、外乱(例えば、減圧度、風等)の影響を受けにくくなる。そのため、塗膜24の端部領域の膜厚と塗膜24の定常部領域の膜厚との差は大きくなりやすい。
そこで、発明者等は、減圧チャンバー440の減圧度を検討した。その結果、塗膜24を形成する際、減圧チャンバー440の減圧度を500Pa〜900Paとした。減圧度を500Pa〜900Paとすることでメニスカス(気液界面)の圧力バランスにより、塗布ビード22の幅方向の端部のメニスカスの半径が小さくなり、塗布ビード22の幅方向の端部が崩れることが判明した。塗布ビード22の幅方向の端部が崩れると、塗布液20の一部がダイコータ400の先端を伝って掻き戻され、塗布ビード22の端部の液量が減少する。塗膜24の端部から幅方向内側に1mm以下の範囲では、塗膜24の端部領域の膜厚が厚くなることを抑制できることを見出した。
さらに、サイドプレート442とバックアップローラ420との距離L1を100μm〜1500μmの範囲とし、サイドプレート442と塗膜24の幅方向の端部との距離L2を5mm〜200mmの範囲とした。距離L1を上述の範囲にすることで、サイドプレート442とバックアップローラ420との隙間(距離L1)から、減圧チャンバー440内に取り込まれる外気(いわゆる風)を増やすことができる。
図4に示すように、減圧チャンバー440内の減圧度を600Paとした際、距離L1(μm)を変化させて、塗膜中央と塗膜端部での風速を測定した。グラフによれば、距離L1(μm)が大きくなれば、塗膜の端部での風速を大きくできることを理解できる。一方、塗膜の中央では、風速はほぼ一定であった。つまり、距離L1(μm)を大きくしても、塗膜の中央は外気(風)の影響を受けないことを理解できる。
図4における塗布中央部と塗布端部の風速の測定は、図5(A)の平面図に示すように、塗膜24の中央部P1と塗膜24の端部P2との位置であって、図5(B)の側面図に示すように、ダイコータ400と支持体Wとのクリアランスから下側に2mmの位置で行った。塗膜24の中央部P1と塗膜24の端部P2との距離を2倍すると、塗膜24の塗布幅となる。クリアランスは140μmであった。中央部P1と端部P2との位置に熱線式風速計のヘッドを設置した。減圧チャンバー440内の減圧度を変更しながら、中央部P1と端部P2の位置の風速を測定し、測定値を記録した。
距離L2を上述の範囲にすることで、塗布ビード22の端部に外気を効率よく当てることができる。塗布ビード22の端部のメニスカス(気液界面)に吹き付けられる外気の圧力を高めることにより、塗布液20の掻き戻り量を増やすことができる。支持体Wに吐出される塗布液20の端部の量を減少できるので、塗膜24の端部領域の膜厚H1と塗膜24の定常部領域の膜厚H2との差を小さくすることができる(図3)。
本実施の形態において、(H1−H2)/H2×100(%)の値が、0%以上10%以下の場合を「端部領域の膜厚と定常部領域の膜厚とに差がなく」と、10%より大きく20%以下の場合を「端部領域の膜厚と定常部領域の膜厚とに差が少しある」と、20%より大きく30%以下の場合を「端部領域の膜厚と定常部領域の膜厚とに差があり」と、30%より大きい場合を「端部領域の膜厚と定常部領域の膜厚とに明らかに差があり」と定義される。
また、図6に示すように、ダイコータ400のスリット402から吐出される塗布液20の吐出角度θを−90°〜0°とした。吐出角度θを−90°〜0°とすることにより、塗布ビード22の端部から掻き戻された塗布液20Aが、支持体Wの第1面W1の側に付着してしまうのを抑制することができる。ここで、吐出角度θとは、側面視で、スリット402の吐出延長方向と水平線との成す角度をいう。スリット402の吐出延長方向が水平線に対して下向きの場合は吐出角度θを正とし、スリット402の吐出延長方向が水平線に対して上向きの場合は吐出角度θを負とした。
各数値の範囲に関して実施例でさらに説明する。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、製造条件等は本発明の趣旨から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下の具体例に制限されるものではない。
図1に示される製造ライン1を使用して各種の条件で塗膜付きフィルムを製造した。支持体として、40μmの厚さ、および300mmの幅のトリアセチルセルロースフィルム(富士フイルム(株)製:TACフィルム)を用い、30m/分の速度で搬送した。塗布液として、以下に示す低透湿層用の塗布液を調製した。調製された塗布液をダイコータから支持体に塗布し、30μmの膜厚の塗膜を形成した。次に、支持体に形成された塗膜を、60℃、60秒の条件で乾燥させた。次に、乾燥された塗膜に、紫外線照射装置(空冷メタルハライドランプ(200W/cm、発光長:450mm、照射量:600mJ/cm))から紫外線を照射し、塗膜を硬化させることにより低透湿層を形成した。最後に3000mの支持体をフィルムロールに巻き取った。
[低透湿層用の塗布液の調製]
KR−614(荒川化学工業(株)製) 15質量部
A−DCP(新中村化学工業(株)製) 73.8質量部
バイロンUR1510(東洋紡(株)製) 8.2質量部
イルガキュア907(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)) 3質量部
BYK−323(ビックケミージャパン(株)製) 0.02質量部
固形分濃度が55質量部となるよう溶媒を添加した。塗布液の粘度は10mPa・sであった。なお、KR−614の添加量を調整することにより、塗布液の粘度を調整した。KR−614の添加量を多くすることで、粘度を高くすることができる。
(溶媒組成)
MEK(メチルエチルケトン) 30質量部
MIBK(メチルイソブチルケトン) 70質量部
使用した材料について以下に示す。
・KR−614:ロジン誘導体
・A−DCP:トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート
・バイロン(登録商標)UR1510:ポリエステルウレタン樹脂
・イルガキュア(登録商標)907:2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(重合開始剤)
・BYK(登録商標)−323:アラルキル変性ポリメチルアルキルシロキサン
(実施例1)
塗布液の粘度を7mPa・sとし、減圧チャンバーの減圧度を500Paとし、サイドプレートとバックアップローラとの距離L1を300μmとし、サイドプレートと塗膜の幅方向の端部との距離L2を50mmとし、スリットから吐出される塗布液の吐出角度θを−20°とし、ダイコータから塗布液を吐出し支持体の上に塗膜を形成した。
(実施例2)
塗布液の粘度を10mPa・sとしたことを除き、実施例1と同様の条件で、支持体の上に塗膜を形成した。
(実施例3)
塗布液の粘度を100mPa・sとしたことを除き、実施例1と同様の条件で、支持体の上に塗膜を形成した。塗布液の粘度はKR−614の添加量を調整することにより実施した。
(実施例4)
塗布液の粘度を10mPa・sとし、減圧チャンバーの減圧度を900Paとし、距離L1を300μmとし、距離L2を50mmとし、吐出角度θを−20°とし、ダイコータから塗布液を吐出し支持体の上に塗膜を形成した。
(実施例5)
塗布液の粘度を10mPa・sとし、減圧チャンバーの減圧度を800Paとし、距離L1を100μmとし、距離L2を50mmとし、吐出角度θを−20°とし、ダイコータから塗布液を吐出し支持体の上に塗膜を形成した。
(実施例6)
距離L1を1000μmとしたことを除き、実施例5と同様の条件で、支持体の上に塗膜を形成した。
(実施例7)
距離L1を1500μmとしたことを除き、実施例5と同様の条件で、支持体の上に塗膜を形成した。
(実施例8)
塗布液の粘度を10mPa・sとし、減圧チャンバーの減圧度を800Paとし、距離L1を300μmとし、距離L2を5mmとし、吐出角度θを−20°とし、ダイコータから塗布液を吐出し支持体の上に塗膜を形成した。
(実施例9)
距離L2を100mmとしたことを除き、実施例8と同様の条件で、支持体の上に塗膜を形成した。
(実施例10)
距離L2を200mmとしたことを除き、実施例8と同様の条件で、支持体の上に塗膜を形成した。
(実施例11)
塗布液の粘度を10mPa・sとし、減圧チャンバーの減圧度を800Paとし、距離L1を300μmとし、距離L2を50mmとし、吐出角度θを−5°とし、ダイコータから塗布液を吐出し支持体の上に塗膜を形成した。
(実施例12)
吐出角度θを0°としたことを除き、実施例11と同様の条件で、支持体の上に塗膜を形成した。
(実施例13)
吐出角度θを−90°としたことを除き、実施例11と同様の条件で、支持体の上に塗膜を形成した。
(比較例1)
塗布液の粘度を3mPa・sとしたことを除き、実施例1と同様の条件で、支持体の上に塗膜を形成した。
(比較例2)
減圧度を300Paとしたことを除き、実施例4と同様の条件で、支持体の上に塗膜を形成した。
(比較例3)
距離L1を50μmとしたことを除き、実施例5と同様の条件で、支持体の上に塗膜を形成した。
(比較例4)
距離L2を300mmとしたことを除き、実施例8と同様の条件で、支持体の上に塗膜を形成した。
(比較例5)
吐出角度θを45°としたことを除き、実施例11と同様の条件で、支持体の上に塗膜を形成した。
<評価>
低透湿層を有する支持体を巻き取ったフィルムロールを評価した。評価は、低透湿層における端部領域の膜厚と定常部領域の膜厚との差、およびフィルムロールの外観について実施した。
端部領域の膜厚と定常部領域の膜厚とに差がなく、フィルムロールとして問題なく巻き取れる場合をAとし、端部領域の膜厚と定常部領域の膜厚とに差が少しあるが、フィルムロールとして問題なく巻き取れる場合をBとし、端部領域の膜厚と定常部領域の膜厚とに差があり、フィルムロールの巻き姿に問題がある場合をCとし、端部領域の膜厚と定常部領域の膜厚とに明らかに差があり、フィルムロールに破断が発生する場合をDとした。
フィルムロールの外観に関して、目視により端部分が中央部分と同一の姿をしていると判定できる場合を「問題ない」とし、目視により端部分で張り付き、黒帯等が発生していると判定できる場合を「巻き姿に問題がある」とし、破断の恐れがある:目視により端部分が盛り上がっている場合を「破断の恐れがある」とした。
<評価結果>
表1は、塗膜を形成する際の条件と評価結果を示している。
Figure 0006108556
実施例1−3及び比較例1によれば、塗布液の粘度が7mPa・s以上100mPa・s以下の範囲でA又はBの評価を得た。また、実施例5−7及び比較例3によれば、距離L1が100μm以上1500μm以下の範囲でA又はBの評価を得た。実施例8−10及び比較例4によれば、距離L2が5mm以上200mm以下の範囲でA又はBの評価を得た。実施例11−13及び比較例5によれば、吐出角度θが0°以下−90°以上の範囲でA又はBの評価を得た。実施例2、4と比較例2によれば、減圧度が500Pa以上900Pa以下の範囲でA又はBの評価を得た。
表1によれば、本発明によれば塗膜の端部領域の膜厚と塗膜の定常部領域の膜厚との差を小さくでき、フィルムロールの外観不良および破断を抑制することができる。
1…製造ライン、20…塗布液、22…塗布ビード、24…塗膜、400…ダイコータ、402…スリット、420…バックアップローラ、440…減圧チャンバー、442…サイドプレート、L1…サイドプレートとバックアップローラとの距離、L2…サイドプレートと塗膜の幅方向の端部との距離、W…支持体、W1…第1面、W2…第2面、θ…塗布液の吐出角度

Claims (6)

  1. 第1面と第2面とを有する長尺の支持体を連続的に送り出す送り出し工程と、
    前記支持体の第2面の側をバックアップローラに巻きかけて前記支持体を搬送しながら、ダイコータのスリットを介して7mPa・s以上の粘度を有する塗布液を前記支持体の第1面の側に吐出することにより、前記ダイコータの先端と前記支持体の第1面の側との間に塗布ビードを形成し、前記支持体の第1面の側に塗膜を形成する塗膜形成工程と、を有する塗膜付きフィルムの製造方法であって、
    前記ダイコータの上流の位置に、前記支持体の幅方向において対向配置される2つのサイドプレートを含む減圧チャンバーを有し、
    前記サイドプレートと前記バックアップローラとの距離L1が100μm〜1500μmの範囲であり、
    前記サイドプレートと前記塗膜の幅方向の端部との距離L2が5mm〜200mmの範囲であり、
    前記減圧チャンバー内の減圧度が500Pa〜900Paの範囲であり、
    前記スリットから吐出される前記塗布液の吐出角度θが、−90°〜0°である塗膜付きフィルムの製造方法。
  2. 前記塗布液の粘度が10mPa・s〜100mPa・sの範囲である請求項1に記載の塗膜付きフィルムの製造方法。
  3. 前記距離L1が300μm〜1500μmの範囲である請求項1または2に記載の塗膜付きフィルムの製造方法。
  4. 前記距離L1が1000μm〜1500μmの範囲である請求項3に記載の塗膜付きフィルムの製造方法。
  5. 前記距離L2が5mm〜100mmの範囲である請求項1から4のいずれか一項に記載の塗膜付きフィルムの製造方法。
  6. 前記塗膜形成工程の後に、前記塗膜を乾燥させる乾燥工程と、乾燥された前記塗膜に活性線を照射する活性線照射工程を有する請求項1から5のいずれか一項に記載の塗膜付きフィルムの製造方法。
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