JP5619051B2 - 塗膜付きフィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、塗膜付きフィルムの製造方法に関し、特に、活性線硬化成分を含む塗布液を支持体上に塗布した後、塗膜に活性線を照射する工程と塗膜を乾燥する工程とを有する塗膜付きフィルムの製造方法に関する。
支持体(下塗層を有する場合も含む)上に塗布液を塗布して塗膜付きフィルムを製造する技術は、光学フィルム等の機能性フィルムの製造分野において幅広く使用されている。
しかし、樹脂フィルム等の支持体と塗膜との界面における干渉ムラの問題、支持体に複数の塗布液を同時重層塗布する場合の層間混合の問題等によって、充分な機能が発揮されないという問題がある。
例えば、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイに設けられる反射防止膜は、膜の剥がれや、傷付き等の恐れがあることから、その防止策として反射防止膜と支持体との間にハードコート層が通常設けられる。しかし、ハードコート層を支持体と反射防止膜との間に設けると干渉ムラ(油ジミ状、虹色のムラ)が発生し、ディスプレイの視認性が劣化するという問題が発生する。
このような、干渉ムラの問題を解決するために、特許文献1に記載の光学支持体の製造方法は、基材(支持体に相当)を溶解または膨潤させる性質を持った溶剤を使用することにより、基剤とハードコート層の界面に微小な凹凸を不連続に形成している。これにより、干渉ムラを抑制できるとしている。
また、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイには、反射防止機能と防眩機能などの複数の機能を有する多層膜を形成することも多い。この場合、塗布と乾燥とを繰り返す逐次塗布ではリードタイムも長く、層間に異物が入る可能性も高くなるので、複数の塗布液を同時重層塗布することが行われている。しかし、同時重層塗布方式は、同時に複数の層を製膜するので、層間が混合しやすいという問題がある。
この層間混合の問題を解決するために、特許文献2に開示された光学支持体の製造方法では、電離放射線硬化性樹脂を含有する(A)層及び(B)層を形成するための樹脂組成物を同時重層塗布し、1回目の電離放射線照射を行い、次いで乾燥し、2回目の電離放射線照射を行って最終段階まで硬化させるようにしている。これにより、層間混合を防止して各層間での機能分離に支障をきたすことのない光学支持体を製造することができるとしている。
しかしながら、特許文献1や特許文献2の塗膜付きフィルムの製造方法では、干渉ムラや層間混合が充分に改善されないという問題がある。
特許第4135364号公報 特開2008―250267号公報
そこで、出願人は、上記の干渉ムラの問題、層間混合の問題を解決する対策として、活性線硬化成分として、活性線硬化モノマー以外に分子量2500以上の活性線硬化樹脂を所定濃度以上含有させた塗布液を支持体上に塗布し、塗膜が湿潤状態にある状態で活性線を照射することを提案している(特願2011−212938、特願2011−183037)。
このように、硬化成分として活性線硬化モノマー以外に活性線硬化樹脂を含有させたことで、塗膜が湿潤状態にある状態で活性線を照射しても塗膜の硬化反応を効果的に進めることができる。これにより、支持体と塗膜との界面での干渉ムラの問題、支持体に複数の塗布液を同時重層塗布する場合の層間混合の問題を解決できる。
しかしながら、活性線硬化成分を含有する塗膜に活性線を照射した後、塗膜に残存する溶剤を乾燥すると、塗膜が白化(塗膜が白く見える現象)するという新たな問題が生じた。そして、この新たな白化の問題は、活性線硬化成分の種類に関係なく発現する。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、活性線硬化成分を含有する塗膜に活性線を照射して硬化した後に塗膜を乾燥しても塗膜が白化しないようにできる塗膜付きフィルムの製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、白化防止のみならず単層塗布の場合の干渉ムラ防止、多層同時塗布の場合の層間混合防止をも達成できる塗膜付きフィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の塗膜付きフィルムの製造方法は、前記目的を達成するために、活性線硬化成分を含有させた塗布液を少なくとも1つ調製する塗布液調製工程と、前記塗布液を支持体上に塗布して少なくとも1つの塗膜を形成する塗布工程と、前記塗膜に活性線を照射する照射工程と、前記照射した塗膜を乾燥する乾燥工程と、を順に備え、前記照射工程では、前記塗膜が湿潤状態にある状態で活性線を照射して、塗膜中の硬化成分の硬化率を10〜80%まで上昇させ、且つ前記乾燥工程では、活性線照射終了時から前記塗膜の固形分濃度が減率乾燥開始時固形分濃度の80%に達するまでの間、前記塗膜から蒸発する溶媒の平均蒸発速度が3.00g/m・秒以下になるように乾燥し、前記活性線硬化成分は、活性線硬化モノマー以外に分子量が2500以上の活性線硬化樹脂を、前記塗布液中に固形分濃度として3質量%以上含有し、且つ前記活性線硬化樹脂と前記活性線硬化モノマーとの合計固形分濃度として30質量%以上含有することを特徴とする。
なお、上記の照射工程において「塗膜が湿潤状態にある状態で活性線を照射」とは塗膜が溶媒を10質量%以上含む状態を意味する。
また、乾燥工程において「塗膜の固形分濃度が減率乾燥開始時固形分濃度の80%に達するまで」とは、減率乾燥開始時の固形分濃度を例えば50%としたときに、塗膜の固形分濃度は50×0.8で計算される40%に達するまでを意味する。即ち、塗膜の乾燥が恒率乾燥から減率乾燥に移行するポイントの少し前の時点での固形分濃度を言う。ちなみに、固形分濃度(%)は、固形分の質量をA、揮発成分(溶媒等)の質量をBとしたときに、[A/(A+B)]×100で表される。
また、塗布液中の活性線硬化成分としては、特に限定されず、活性線硬化モノマー、活性線硬化樹脂を使用することができる。また、塗布液中には、活性線硬化成分以外に、目的の機能特性を示すための成分や添加物を含有させてもよいことは勿論である。
本発明者は、活性線硬化成分を含有する塗膜に活性線を照射しないでそのまま乾燥した場合や、活性線を照射したとしても塗膜中の硬化成分の硬化率がほとんど進行しない状態で乾燥した場合には塗膜が白化せず、硬化率が進行した状態で乾燥する場合のみ塗膜が白化するとの知見を得た。換言すると、乾燥時における塗膜の白化は、乾燥前の塗膜への活性線照射による塗膜の硬化に起因する特有の問題であるとの知見を得た。
発明者は、上記知見に基づいて白化が生じる原因を鋭意研究した結果、活性線の照射によって塗膜中の活性線硬化成分の硬化率が10%以上になることによって、塗膜の乾燥中に溶剤の抜け(蒸発)が悪くなり、溶剤が突沸する等の乾燥異常によって塗膜面に微細凹凸が生じて光が散乱し、これにより白化が生じるのではないかと考察した。
また、硬化率が80%を超えると塗膜の硬化過多によって硬化収縮率が大きくなり塗膜が支持体から剥がれるという白化以前の問題が起きるとの知見を得た。
したがって、塗膜中の活性線硬化成分の硬化率が10〜80%の範囲の塗膜について乾燥する場合において白化を防止する必要があることが分かった。
上記考察に従い、照射工程後の塗膜の乾燥工程における乾燥速度を遅くして溶剤が突沸する等の乾燥異常が発生するのを防止することを検討した結果、塗膜から蒸発する溶媒の平均蒸発速度が3.00g/m・秒以下になるように乾燥することで白化を防止できた。また、乾燥時に塗膜の白化が発現するのは、活性線照射終了時から塗膜の固形分濃度が減率乾燥開始時固形分濃度の80%に達するまでの塗膜中に溶剤が充分に存在する場合であることが分かった。即ち、塗膜の固形分濃度が減率乾燥開始時固形分濃度の80%を超えた後は塗膜から蒸発する溶媒の平均蒸発速度が3.00g/m・秒を超えても乾燥を行っても塗膜の白化は生じないことが分かった。
本発明は上記知見に基づいて成されたものであり、塗膜が湿潤状態にある状態で活性線を照射して、塗膜中の硬化成分の硬化率を10〜80%まで上昇させ、活性線照射終了時から塗膜の固形分濃度が減率乾燥開始時固形分濃度の80%に達するまでの間、塗膜から蒸発する溶媒の平均蒸発速度が3.00g/m・秒以下で乾燥するようにしたので、塗膜が白化しないようにできる。
なお、平均蒸発速度が3.00g/m・秒以下として下限を規定しなかったが、乾燥するのであるから、蒸発速度がゼロは含まないことは当然である。
これにより、本発明によれば、塗膜に活性線を照射して硬化した後に塗膜を乾燥しても塗膜が白化しないようにできる。
本発明においては、前記活性線硬化成分は、活性線硬化モノマーを含有する以外に分子量が2500以上の活性線硬化樹脂を、前記塗布液中に固形分濃度として3質量%以上含有し、且つ前記活性線硬化樹脂と前記活性線硬化モノマーとの合計固形分濃度として30質量%以上含有する。
このように、活性線硬化成分として、活性線硬化モノマーを含有する以外に分子量が2500以上の活性線硬化樹脂を使用することによって、白化防止のみならず、単層塗布の場合には干渉ムラを防止でき、多層同時塗布の場合には、層間混合を防止できる。
本発明の塗膜付きフィルムの製造方法によれば、活性線硬化成分を含有する塗膜に活性線を照射して硬化した後に塗膜を乾燥しても塗膜が白化しないようにできる。
また、活性線硬化成分として、活性線硬化モノマー以外に分子量が2500以上の活性線硬化樹脂を使用することによって、白化防止のみならず単層塗布の場合の干渉ムラ防止、多層同時塗布の場合の層間混合防止をも達成できる。
本発明の第1の実施の形態での塗膜付きフィルムの製造装置の全体構成図 塗膜の固形分濃度が減率乾燥開始時固形分濃度の80%に達するとの意味を説明する説明図 第1の実施の形態において、塗布液中に活性線硬化樹脂を含有させた作用の説明図 第1の実施の形態において、塗布液中に活性線硬化樹脂を含有させたメカニズムの説明図 本発明の第2の実施の形態での塗膜付きフィルムの製造装置の全体構成図 第2の実施の形態において、塗布液中に活性線硬化樹脂を含有させた作用の説明図 第2の実施の形態において、塗布液中に活性線硬化樹脂を含有させたメカニズムの説明図 本発明の実施例を示す表図
以下、添付図面を参照しながら、本発明の塗膜付きフィルムの製造方法を実施するための形態を詳細に説明する。
ここで、図中、同一の記号で示される部分は、同様の機能を有する同様の要素である。また、本明細書中で、数値範囲を“ 〜 ”を用いて表す場合は、“ 〜 ”で示される上限、下限の数値も数値範囲に含むものとする。
[本発明の第1の実施の形態]
図1は、可撓性の帯状支持体20(例えば樹脂フィルム)上に塗膜10(例えばハードコート層)を単層塗布する場合に、本発明の塗膜付きフィルムの製造方法を適用した製造装置1の全体構成図である。
なお、本発明の実施の形態では、活性線硬化成分として、活性線硬化モノマー以外に分子量が2500以上の活性線硬化樹脂を用いた例で説明する。
(塗布液調製工程)
図1に示す塗布液調整装置12では、活性線硬化成分として活性線硬化モノマー以外に分子量が2500以上の活性線硬化樹脂を溶媒に含有させた塗布液を調製する。この場合、活性線硬化樹脂は、塗布液中に固形分濃度として3質量%以上含有するように塗布液組成を調整すると共に、活性線硬化樹脂と活性線硬化モノマーとの合計固形濃度として30質量%以上含有する塗布液組成となるように塗布液組成を調製する。
溶媒としては、帯状支持体20に浸透可能なものであればよい。例えば、帯状支持体20がトリアセチルセルロースである場合は、クロロホルム、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸メチル、メチルエチルケトン、フェノール、ニトロベンゼン、クロロフェノール、クロロベンゼン、ヘキサフルオロイソプロパノール等を好ましく用いることができる。
活性線硬化モノマーとしては、溶媒と一緒に帯状支持体20へ浸透可能なサイズのものであればよい。例えば、帯状支持体20がトリアセチルセルロースである場合は、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ネオペンチルグリコールアクリレート、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;2,2−ビス{4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル}プロパン、2−2−ビス{4−(アクリロキシ・ポリプロポキシ)フェニル}プロパン等のエチレンオキシドあるいはプロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸ジエステル類;エポキシ(メタ)アクリレート類、ウレタン(メタ)アクリレート類、ポリエステル(メタ)アクリレート類等の多官能モノマーや、N−ビニルピロリドン、エチルアクリレート、プロピルアクリレート等のアクリル酸エステル類、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ノニルフェニルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、テトラフルフリルメタクリレート、及びそのカプロラクトン変性物などの誘導体、スチレン、α−メチルスチレン、アクリル酸等およびそれらの混合物等の単官能モノマーを好ましく使用することができる。
モノマーは、上に列挙した多官能モノマーや単官能モノマーのうち1種類あるいは複数種類を混合して用いても良いが、塗膜の硬度を高くするためには、多官能モノマーのみを用いるか、多官能モノマーの割合を使用モノマー全体の80重量%以上にする方が好ましい。
活性線硬化樹脂としては、分子量2500以上の単官能または多官能のアクリレート、メタアクリレート、ウレタンアクリレート等を用いることができる。塗布液に含まれる活性線硬化樹脂は、1種類であっても良いし、分子量の異なる複数の活性線硬化樹脂が含まれていても良い。ただし、分子量が10万以上の活性線硬化樹脂を含む場合は、必ず分子量が10万未満の活性線硬化樹脂も含み、かつ、分子量が10万以上の活性線硬化樹脂よりも分子量が10万未満の活性線硬化樹脂の方が重量割合で多く含まれていることが好ましい。即ち、分子量10万以上の活性線硬化樹脂と分子量10万未満の活性線硬化樹脂の塗布液中での量は、分子量10万以上の活性線硬化樹脂量の方が、分子量10万未満の活性線硬化樹脂量の10質量%よりも少ない方がより好ましく、分子量10万未満の活性線硬化樹脂量の1質量%よりも少ない方がより一層好ましく、分子量10万以上の活性線硬化樹脂を含まないのが最も好ましい。分子量10万以上の活性線硬化樹脂の量が少ないほど光の反射を弱める効果が大きいからである。また、活性線硬化モノマーの固形分濃度が、1質量%以上であることが好ましい。
なお、塗布液の組成として、上記の活性線硬化成分以外に、目的の機能を発揮させるための成分や、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲で添加剤等を添加できる。
重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤としては、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類、アゾ化合物、過酸化物類(特開2001−139663号等)、2,3−ジアルキルジオン化合物類、ジスルフィド化合物類、フルオロアミン化合物類、芳香族スルホニウム類、ロフィンダイマー類、オニウム塩類、ボレート塩類、活性エステル類、活性ハロゲン類、無機錯体、クマリン類などが挙げられる。
帯状支持体20としては、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等を使用することができるが、溶媒は、使用する帯状支持体20に浸透可能なものでなければならない。そのような組み合わせとしては、たとえば、帯状支持体20にTACを使用する場合には、溶媒は、クロロホルム、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸メチル、メチルエチルケトン等を使用できる。また、帯状支持体20にPETを使用する場合には、溶媒は、フェノール、ニトロベンゼン、クロロフェノール、クロロベンゼン、ヘキサフルオロイソプロパノール等を使用することができる。
このように調製された塗布液は、配管14を介して送液ポンプ16によって塗布装置18に送液される。
(塗布工程)
図1に示すように、送出装置22から送り出された帯状支持体20は、塗布装置18に搬送される。そして、帯状支持体20上に、上記の塗布液調製工程で調製された塗布液が塗布される。これによって、帯状支持体20上に塗膜10が形成される。
帯状支持体20の搬送は、巻取装置24の巻取力で搬送させてもよく、あるいは搬送経路の途中に図示しないフィードローラ等の搬送装置を設けてもよい。
また、図1では塗布装置18としてエクストルージョン型の塗布装置で図示したが、これに限定されるものではない。例えば、グラビアコーティング法、ロールコーティング法、リバースコーティング法、ダイコーティング法、ナイフコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、ディップコーティング法、スプレーコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等、様々なコーティング法を採用できる。
(第1照射工程)
次に、塗膜10が形成された帯状支持体20は、第1活性線照射装置26に搬送され、塗膜10が湿潤状態(ウエット状態)にある状態で塗膜10に活性線が照射される。
かかる第1照射工程によれば、溶媒と活性線硬化モノマー以外に、分子量が2500以上の活性線硬化樹脂を、塗布液中に固形分濃度として3質量%以上含有し、且つ活性線硬化樹脂と活性線硬化モノマーとの合計固形濃度として30質量%以上含有する塗布液組成となるように調製したので、塗膜10が湿潤状態にあっても、塗膜10の硬化反応の進行を促進できる。そして、短時間の活性線照射で塗膜中の活性線硬化成分の硬化率を10%以上に上昇させる。この場合、硬化率が80%を超えると、塗膜の硬化過多によって硬化収縮率が大きくなり塗膜が支持体から剥がれるという白化以前の問題が起きる。したがって、活性線照射による塗膜中の活性線硬化成分の硬化率は、10〜80%の範囲とする。即ち、第1活性線照射装置26による第1照射工程では、後述する第2照射工程のように、塗膜10の硬化反応を最後まで行って塗膜を完全硬化することではなく、活性線硬化成分の硬化率を10〜80%の範囲とすることで、半硬化状態にする。
塗膜中の活性線硬化成分の硬化率は、所定の照射条件(照射照度、照射量等)において、照射時間と塗膜中の未重合の活性線硬化成分の残存量との関係を示す検量線を、予め予備試験等により作成することで把握できる。
なお、第1照射工程で活性線硬化モノマー以外に活性線硬化樹脂を含有させたことによる作用については、後で詳しく説明する。
活性線としてUV光を使用した場合には、UV光を照度10mW/cm以上、照射量10mJ/cm以上で塗膜に照射することが好ましい。
第1照射工程では、溶媒を含む湿潤状態の塗膜10に活性線を照射することが必要である。具体的には、塗膜10が溶媒を10質量%以上含有する湿潤状態が好ましく、30質量%以上が更に良く、50質量%以上が特に良い。塗膜10が乾燥しすぎた状態で活性線を照射しても、帯状支持体20と塗膜10との界面付近で、所望のなだらかな屈折率分布を得ることができないからである。
活性線としては、紫外線(UV光)、電磁波、粒子線等を用いることができるが、紫外線を用いるのが好ましい。紫外線の照射光源としては、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ等の様々な市販の紫外線照射光源を採用することができるが、LED光源を使用することが好ましい。その理由は、LED光源は単波長であり、赤外光による熱を発生させないので、塗膜から蒸発した溶媒ガスが、熱により発火、もしくは引火することを防ぐことができるからである。
また、第1照射工程は、不活性気体雰囲気下で行うことが好ましい。その理由は、酸素が存在する雰囲気下では、酸素が紫外線のエネルギーを吸収してオゾンに変化するので、紫外線のエネルギーを重合開始剤に効率的に伝えられないからである。同様の理由から、塗布工程の前に塗布液内から酸素を除去することが好ましい。したがって、塗布液調製工程と塗布工程との間に、塗布液中の空気を脱気する脱気工程を設けることが好ましい。これにより、紫外線のエネルギーを吸収する酸素が塗布液中から取り除かれるので、紫外線のエネルギーを効率よく重合開始剤に伝えることができる。ここで、塗布液中から酸素を除去するには、塗布液を減圧環境に一時的に置く方法を採用することができる。
(第1乾燥工程)
次に、塗膜10に活性線が照射された帯状支持体20は、第1乾燥装置28に搬送されて塗膜10が乾燥される。この第1乾燥装置28では、活性線照射終了時から塗膜の固形分濃度が減率乾燥開始時固形分濃度の80%に達するまでの間、塗膜から蒸発する溶媒の平均蒸発速度が3.00g/m・秒以下になるように乾燥する。
図2は、塗膜の乾燥曲線Aを示したものであり、横軸が乾燥時間、縦軸が塗膜中の固形分濃度又は塗膜中の溶媒濃度を示す。図2に示すように、塗膜は先ず恒率乾燥が行われ、次に減率乾燥が行われる。図2の点線は恒率乾燥から減率乾燥への移行ポイントP、即ち減率乾燥開始時である。
そして、第1乾燥装置28では、活性線照射終了時から塗膜の固形分濃度が減率乾燥開始時固形分濃度の80%に達するまでの図2の斜線部分における乾燥を、溶媒の平均蒸発速度が3.00g/m・秒以下になる乾燥条件で行う。
塗膜中の溶媒含有量が多い恒率乾燥期は、溶媒の塗膜10内移動が充分速く、塗膜10表面から揮発する溶媒が充分に存在する。一方、塗膜10は活性線の照射で硬化が進むことによって塗膜粘度が高く、塗膜10の乾燥中に溶剤の抜け(蒸発)が悪くなる。したがって、塗膜10内に溶媒が充分に存在する状態で、塗布から照射を経ずに乾燥する場合の通常の乾燥形態のように溶媒の蒸発速度を大きくして急速乾燥すると、溶剤が突沸する等の乾燥異常によって塗膜面に微細凹凸が生じる。そして、塗膜10面の微細凹凸によって光が散乱し、塗膜10が白く見える白化現象が生じるものと考察される。
そこで、本発明の実施の形態では、上記したように、活性線照射終了時から塗膜の固形分濃度が減率乾燥開始時固形分濃度の80%に達するまでの間、塗膜から蒸発する溶媒の平均蒸発速度が3.00g/m・秒以下になるように乾燥するようにした。これにより、塗膜が硬化して塗膜粘度が高く塗膜10内の溶媒が蒸発しにくい条件下で乾燥を行っても、溶媒が突沸する等の乾燥異常が発生するのを防止することができる。
なお、塗膜10を乾燥すると、恒率乾燥期から減率乾燥期に移行する移行ポイントPにおいて、湿球温度であった塗膜面温度が急上昇する。したがって、恒率乾燥期から減率乾燥期への移行は、塗膜面温度を測定することにより判定できる。また、予備試験等によって、帯状支持体20から所定サイズに切り出した短冊を秤に載せて、乾燥させたときの質量変化速度を見ることによっても、恒率乾燥期から減率乾燥期への移行を判定できる。したがって、予め予備試験等より、図2の乾燥曲線Aを形成することで、塗膜の固形分濃度が減率乾燥開始時固形分濃度の80%に達するまでの乾燥時間を把握することができる。
(第2乾燥工程)
次に、第1乾燥装置28での塗膜乾燥を終了した帯状支持体20は、第2乾燥装置32に搬送され、減率乾燥開始時固形分濃度の80%を超えた状態から乾燥が終了するまでの略減率乾燥期の乾燥を行う。この、減率乾燥期間における塗膜10の乾燥は、上記のような平均蒸発速度が3.00g/m・秒以下の緩やかな乾燥を行う必要はなく、乾燥効率を上げるために通常の乾燥速度で行えばよい。具体的には塗膜から蒸発する溶媒の平均蒸発速度が3.00g/m・秒を超えた乾燥条件で乾燥を行えばよい。
減率乾燥期は、塗膜10内の溶媒が少なく塗膜10表面から揮発する溶媒が少ない状態であるので、上記した通常の乾燥条件で塗膜10を乾燥しても塗膜が白化することはない。
(第2照射工程)
次に、第2乾燥装置32で塗膜10が急速乾燥された帯状支持体20は、第2活性線照射装置34に搬送され、塗膜10の硬化反応を最後まで行う。
以上の工程で製造された塗膜付きフィルムは巻取装置24に巻き取られる。これにより、帯状支持体20上に塗膜10(例えばハードコート層)が形成された塗膜付きフィルムが製造される。
このように、本発明の第1の実施の形態によれば、塗膜10に活性線を照射して硬化した後に塗膜10を乾燥しても塗膜10が白化しないようにできる。したがって、塗膜10がハードコート層の場合、帯状支持体20とハードコート層との界面における干渉ムラの問題と塗膜10が白化するという問題の両方を解決できる。
<塗布液に活性線硬化樹脂を含有させた作用>
塗布液に、硬化成分として活性線硬化モノマー以外に活性線硬化樹脂を含有させたことによって、帯状支持体20と塗膜(例えばハードコート層)との界面における干渉ムラを防止できる作用を説明する。
図3は、塗膜10と帯状支持体20とで構成された塗膜付きフィルムの断面と断面内での屈折率分布とを示している。屈折率分布は、屈折率分布グラフ30で表されている。屈折率分布グラフ30では、横軸(X軸)が屈折率を表し、縦軸(Y軸)が、塗膜10と支持体20の断面の対応位置を表している。
例えば特許文献1のように、塗布後に塗膜10を自然乾燥させると、溶媒の蒸発が進んで塗膜10の粘度が上がるまで時間がかかる。これにより、溶媒とそれに溶解した活性線硬化モノマーが帯状支持体20へ浸透してしまう。その結果、図3の(D)のように、中間層40内の層厚み方向の素材分布が略均一になってしまい、中間層40内の層厚み方向の屈折率分布が略均一になってしまう。
ここで、図3(D)は、従来方法で製造された塗膜付きフィルムの断面とその屈折率分布を示す図である。そして、帯状支持体20と中間層40の界面、及び中間層40と塗膜10の界面付近での屈折率変化が急峻になってしまう。これが、特許文献1で干渉ムラを充分抑制できない原因である。
そこで本発明者らは、塗布直後に帯状支持体20の近傍〜中間層内の硬化成分を適度に硬化させて粘度を上げることにより、溶媒・硬化混合成分の基材への浸透速度を制御し、中間層40内の層厚み方向の素材分布に傾斜をつけることができるのではないかと考えた。しかし、硬化成分として活性線硬化モノマーしか入っていない特許文献1の塗布液では、塗布直後に活性線照射しても、ほとんど塗膜10の硬化反応が進まないことが分かった。その理由として、塗布直後の湿潤状態にある塗膜10中に溶媒が多くて活性線硬化モノマー間距離が離れすぎていることにより、架橋点同士が離れすぎているからではないか、と考察した。
この考察に従い、活性線硬化モノマーが架橋できる箇所を提供するために、分子鎖の長い活性線硬化樹脂を塗布液中にある程度多量に配合した。即ち、上述の塗布液調製工程で説明したように、溶媒と活性線硬化モノマー以外に、分子量が2500以上の活性線硬化樹脂を、塗布液中に固形分濃度として3質量%以上含有するように塗布液組成を調整すると共に、活性線硬化樹脂と活性線硬化モノマーとの合計固形濃度として30質量%以上含有する塗布液組成となるように塗布液組成を調製した。
その結果、考察が的中し、塗布直後の塗膜が湿潤状態にあっても塗膜10の硬化を進められるようになった。
このことを図4により説明する。図4は、塗膜10中の活性線硬化モノマーと活性線硬化樹脂の状態を説明する説明図である。図4(A)は、塗膜10中に活性線硬化モノマー100のみが存在する状態を示した図である。即ち、図4(A)は、従来技術である、活性線硬化モノマーのみを含んだ塗布液を帯状支持体20に塗布した状態を示したものである。
図4(A)に示すように、活性線硬化モノマー100は、モノマーなので分子鎖が短い。 そのため、製膜可能な濃度で塗布すると、溶媒が存在するために、図4(A)のように活性線硬化モノマー100同士が、溶媒中にばらばらに存在し、架橋点が物理的に離れているので、活性線を照射して活性線硬化モノマーを活性化させても重合が進みにくい。つまり、塗膜が硬化しにくい。だからといって、活性線硬化モノマー100の濃度を高くすることによって架橋点同士を近づけようとすると、塗布液の粘度が高くなりすぎて、塗布が困難になる。
図4(B)は、活性線硬化樹脂110を含んだ塗布液を帯状支持体20に塗布した状態を示したものである。図4(B)から分かるように、濃度が低くても、活性線硬化樹脂110は長い分子なので、他の活性線硬化樹脂110の架橋点、または、活性線硬化モノマー100の架橋点と接触可能である。そのため、活性線を照射して、活性線硬化樹脂110及び活性線硬化モノマー100と確実にそれぞれ重合し、塗膜10を硬化させることが可能になる。
その結果、図3(A)〜(C)に示すように、塗布直後の塗膜10が湿潤状態にある場合であっても、活性線照射によって塗膜10の硬化反応を進めることができる。
図3(A)は、塗布工程直後の塗膜付きフィルムの断面の屈折率分布を示している。図3(A)に示すように、塗膜付きフィルムの断面の屈折率変化は、階段状であり、塗膜10と帯状支持体20との界面で屈折率が急激に変化している。
図3(C)は、塗布工程後約1秒〜3秒経過後の塗膜付きフィルムの断面の屈折率分布を示している。図3(C)に示すように、塗膜10内の溶媒が帯状支持体20に浸透することにより、帯状支持体20の上部に中間層40が形成され始める。しかし、中間層40と帯状支持体20、中間層40とハードコート層である塗膜10との界面が明確であり、屈折率分布が階段状に変化する。
この状態で、第1照射工程により活性線を塗膜10及び中間層40に照射することにより、図3(B)のように活性線硬化モノマーと活性線硬化樹脂とが硬化し、なだらかな屈折率分布を保った状態を形成することができる。
この場合、図3(A)の状態から、活性線照射をすることをなく、しばらく放置すると図3(C)の中間層40の厚みが大きくなった状態になり、塗膜10と中間層40との界面、及び中間層40と帯状支持体20との界面において光の反射が発生し、この反射を原因として干渉ムラが発生する。
以上より、活性線硬化樹脂や活性線硬化モノマーを硬化させる活性線の種類によらず、また、活性線硬化樹脂や活性線硬化モノマー自身の種類によらず、同じメカニズムが働くことが分かる。
上層に活性線硬化モノマーを含んだ溶液と、下層に分子量2500以上の活性線硬化樹脂を少なくとも含んだ基材浸透性溶液をウェットオンウェット塗布し、下層の溶媒・ハードコート成分が基材へ浸透しすぎる前に活性線照射をすることも、本発明の技術思想に入る(「溶媒と、活性線硬化モノマーと、活性線硬化樹脂とを含んだ塗布液を調製する調製工程と、前記溶媒が浸透可能または溶解可能な支持体上に前記塗布液を塗布して塗膜を形成する塗布工程」に含んでいる)ことに留意されたい。
[本発明の第2の実施の形態]
図5は、帯状支持体上に、2つの塗布液を同時重層塗布して上下2層の2層塗膜を形成する場合に、本発明の塗膜付きフィルムの製造方法を適用した場合である。図1と同じ部材や装置は同符号を付して説明する。なお、2層のうち下層に、硬化成分として活性線硬化モノマーと分子量が2500以上の活性線硬化樹脂を含有させた例で説明するが、上層に含有させてもよく、上層と下層の両方に含有させてもよい。
(塗布液調製工程)
図5に示すように、第1塗布液調整装置12Aでは、硬化成分として活性線硬化モノマー以外に分子量が2500以上の活性線硬化樹脂を溶媒に含有させた下層用塗布液を調製する。この下層用塗布液中には、目的の機能(例えば反射防止機能)を発揮する成分が含有される。この場合、活性線硬化樹脂は、塗布液中に固形分濃度として3質量%以上含有するように塗布液組成を調整すると共に、活性線硬化樹脂と活性線硬化モノマーとの合計固形濃度として30質量%以上含有する塗布液組成となるように塗布液組成を調製する。下層用塗布液に含有される活性線硬化モノマー、活性線硬化樹脂、重合開始剤は、第1の実施の形態で上げたものと同様である。
また、第2塗布液調製装置12Bでは、上記目的とは別の機能(例えば防眩機能)を発揮する成分を溶媒に含有させた上層用塗布液が調製される。
下層用及び上層用の塗布液の溶媒としては、クロロホルム、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸メチル、メチルエチルケトン、フェノール、ニトロベンゼン、クロロフェノール、クロロベンゼン、ヘキサフルオロイソプロパノール、メチルイソブチルケトン、トルエン、メタノール等を好ましく用いることができる。
このように調製された下層用及び上層用の塗布液は、それぞれ第1配管14A及び第2配管14Bを介して第1送液ポンプ16A及び第2送液ポンプ16Bによって同時重層塗布用の塗布装置36に送液される。
(同時重層塗布工程)
図5に示すように、送出装置22から送り出された帯状支持体20は、先ず同時重層用の塗布装置36に搬送される。帯状支持体20の搬送は、巻取装置24の巻取力で搬送させてもよく、あるいは搬送経路の途中に図示しないフィードローラ等の搬送装置を設けてもよい。
図5では塗布装置36としてエクストルージョン型の塗布装置で図示したが、同時重層塗布ができるものであればこれに限定されるものではない。例えば、カーテンコーティング法等を採用できる。
帯状支持体20は、第1の実施の形態で使用したTAC,PET等を使用できる。この場合、塗布液の溶媒と帯状支持体20との関係において、溶媒が帯状支持体20に浸透する関係にある場合には、第2の実施の形態を実施することで、層間混合の防止以外に干渉ムラの問題も解決できる。
(第1照射工程〜第2照射工程)
次に、下層用及び上層用の塗布液が同時重層塗布されて下層10Aと上層10Bとからなる2層塗膜10が形成された帯状支持体20は、第1活性線照射装置26に搬送される。そして、湿潤状態にある2層塗膜10に活性線が照射される。活性線の種類及び照射条件は第1の実施の形態と同様である。なお、下層10Aの硬化成分を含有させる場合には、帯状支持体20を挟んだ第1活性線照射装置26の反対型に、活性線を反射する反射鏡(図示せず)を配置することが好ましい。これにより、第1活性線照射装置26から照射された活性線が反射鏡で反射して2層塗膜10表面からも照射されるようにすることが好ましい。
これにより、2層塗膜10のうち活性線硬化モノマーと活性線硬化樹脂が含まれている下層10A中の硬化成分の硬化率を10〜80%まで上昇させる。この場合、下層10A中に活性線硬化成分として、活性線硬化モノマー以外に活性線硬化樹脂が含まれているので、2層塗膜10が湿潤状態であっても硬化を促進することができる。これにより、上下層10A,10Bの層間混合を防止できる。
この場合、塗布工程からの時間が経過して2層塗膜10の乾燥が進み過ぎた状態では、層間混合が進行してしまうので、塗布直後の2層塗膜10が湿潤状態にあるうちに活性線を照射することが必要である。湿潤状態の程度は第1の実施の形態で説明したと同様である。
次に、第1活性線照射装置26で2層塗膜10に活性線が照射された帯状支持体20は、第1乾燥装置28に搬送される。そして、第1の実施の形態と同様に、2層塗膜10の活性線照射終了時から塗膜の固形分濃度が減率乾燥開始時固形分濃度の80%に達するまでの図2の斜線部分における乾燥を、溶媒の平均蒸発速度が3.00g/m・秒以下になる乾燥条件で行う。これによって、下層10Aの粘度が高くなって2層塗膜10内の溶媒が蒸発しにくくなっても、溶媒が突沸する等の乾燥異常が発生するのを防止できる。
次に、第1乾燥装置28で乾燥された帯状支持体20は、第2乾燥装置32、第2活性線照射装置34に順次搬送されて第1の実施の形態と同様に処理される。
これにより、帯状支持体20に複数の塗布液を同時重層塗布する場合の層間混合の問題と塗膜が白化するという問題の両方を解決できる。
なお、第1及び第2の照射工程で、2層塗膜10中に酸素が存在しないことが好ましいことは第1の実施の形態と同様である。
<塗布液に活性線硬化樹脂を含有させた作用>
次に、第2の実施の形態において、下層10Aを形成する第1塗布液に活性線硬化樹脂を含有させた作用を説明する。
図6(A)は、下層用塗布液と上層用塗布液とを同時重層塗布した塗布直後の2層塗膜付きフィルムの断面を示す概略図である。
図6(B)は、図6(A)の2層塗膜10に活性線を照射したときの2層塗膜付きフィルムの断面を示す概略図である。
図6(C)は、図6(A)の2層塗膜10に活性線を照射しなかったか、又は照射したとしても下層10Aの硬化成分として活性線硬化モノマーだけで活性線硬化樹脂を含まないときの2層塗膜付きフィルムの断面を示す概略図である。
ここで、硬化成分である活性線硬化モノマーと活性線硬化樹脂とは、下層10Aに含まれている。また、下層10Aに含まれる溶媒は、帯状支持体20に浸透する種類の溶媒である。
図6(A)に示されるように、同時重層塗布の塗布直後の2層塗膜付きフィルム5の断面は、帯状支持体20の上に下層10A、その上に上層10Bが位置しており、帯状支持体20と下層10Aとの界面である第1界面140と、下層10Aと上層10Bとの界面である第2界面150とは、それぞれ明確になっている。
図6(A)に示される状態の後、活性線を2層塗膜10に照射したときの2層塗膜付きフィルム5の断面を示すのが図6(B)である。
図6(B)に示されるように、下層10Aと上層10Bとの界面である第2界面150は、明確になっている。これは、活性線照射により下層10A内に含まれる活性線硬化モノマーと活性線硬化樹脂とが硬化したことにより、下層10Aと上層10Bとの混合が生じなかったためである。このように、複数の層を同時重層塗布により製膜するときに、互いに接触する上下層のうちの少なくとも片方に活性線硬化モノマーと活性線硬化樹脂とを含ませ、成膜後活性線照射することにより複数の層の混合を防止することができる。
また、帯状支持体20と下層10Aとの界面である第1界面140は、不明確になっている。これは、下層10Aに含まれている帯状支持体20に浸透する性質を持った溶媒と活性線硬化モノマーとが、帯状支持体20に浸透し、第1界面140において下層10Aから帯状支持体20内部にかけて溶媒と活性線硬化モノマーの濃度が徐々に減少している(屈折率が徐々に変動してゆく)ために、第1界面140が不明確になっているものである。
ここで、第2の実施の形態の塗布液に使用する溶媒として、帯状支持体20に浸透してゆく溶媒を使用することに限定するものではない。換言すると、塗布液中の溶媒が浸透する材質の帯状支持体20に限定するものではない。
これにより、2層塗膜付きフィルム5を光学支持体として使用した場合に、第1界面140での光の反射により発生する光の干渉を大幅に低減することが可能になり、製品の品質を大幅に向上させることができる。
これに対して図6(C)のように、活性線を照射しなかったか、又は照射したとしても塗布液中の硬化成分として活性線硬化モノマーだけで活性線硬化樹脂を含まないときには、下層10Aと上層10Bとが混合した層間混合層160が形成されている。これは、活性線を照射しなかったか、又は照射したとしても塗布液中の硬化成分として活性線硬化モノマーだけで活性線硬化樹脂を含まないために、下層10Aが硬化せず、下層10Aと上層10Bとが混合してしまったことにより発生したものである。
この結果、下層10Aと上層10Bとが層間混合してしまい、それぞれの層の機能を果たさなくなってしまう。また、中間層170が形成されることにより、層間混合層160と中間層170との界面での光の反射、及び、中間層170と帯状支持体20との界面での光の反射による干渉が発生して、光学支持体としての品質が大幅に低下する。
これらについて、図7において上記説明した作用が発揮されるメカニズムを説明する。
図7は、2層塗膜中の活性線硬化モノマーと活性線硬化樹脂の状態を説明する説明図である。図7(A)は、下層10A中に活性線硬化モノマー100のみが存在する状態を示した図である。即ち、図7(A)は、従来技術の一つである、活性線硬化モノマーのみを含んだ塗布液を支持体に塗布した状態を示したものである。ここで、活性線硬化樹脂を含んでいても、活性線硬化樹脂の分子量が2500未満の場合は、活性線硬化樹脂の長さが短いので、図7(A)と実質的に同じ状態になる。
図7(A)に示すように、活性線硬化モノマー100は、モノマーなので分子鎖が短い。そのため、製膜可能な濃度で塗布すると、溶媒が存在するために、図6(A)のように活性線硬化モノマー100同士が、溶媒中にばらばらに存在し、架橋点が物理的に離れている。この結果、活性線を照射して活性線硬化モノマーを活性化させても重合できない。つまり、塗膜が硬化しない。だからといって、活性線硬化モノマー100の濃度を高くすることによって架橋点同士を近づけようとすると、塗布液の粘度が高くなりすぎて、塗布が困難になる。
図7(B)は、硬化成分として活性線硬化モノマー以外に分子量2500以上の活性線硬化樹脂110を含んだ塗布液を帯状支持体20に塗布した状態を示したものである。図7(B)から分かるように、濃度が低くても、活性線硬化樹脂110は長い分子なので、他の活性線硬化樹脂110の架橋点、又は活性線硬化モノマー100の架橋点と接触可能である。そのため、活性線を照射して、活性線硬化樹脂110及び活性線硬化モノマー100と確実にそれぞれ重合し、塗膜を硬化させることが可能になる。
支持体上に塗膜を単層塗布して、本発明の塗膜付きフィルムを製造する場合に、本発明の塗膜付きフィルムの製造条件を満足する場合と、満足しない場合とで製造された塗膜付きフィルムの白化がどのようになるかを試験した。合わせて、活性線硬化成分として、活性線モノマー以外に分子量が2500以上の活性線硬化樹脂を使用することで干渉ムラがどのようになるかも調べた。
(1)支持体
支持体としてトリアセチルセルロースフィルム(TAC−TD80U、富士フイルム(株)製、厚み60μm)を使用した。
(2)塗布液調製工程
以下の組成の塗布液を調製した。
・溶媒(メチルエチルケトン、酢酸メチル 1:1混合液) 50質量%
・UV硬化モノマー(日本化薬製 PET−30) 23.5質量%
・UV硬化樹脂(ウレタンアクレート) 23.5質量%
・重合開始剤(BASF製 イルガキュア369) 3質量%
(3)塗布工程
エクストルージョン型ダイコータを用いて、調製した塗布液を支持体上に塗布した。塗布は、支持体を搬送速度30m/分で搬送しながら、ウエット塗布量が15cc/mになるように塗布した。
(4)第1照射工程
第1照射工程では、塗布工程で塗布された塗膜が湿潤状態で、UV照度を0.5W/cm、UV照射量を0.02J/cmの照射条件で行った。そして、照射時間を変えることによって、UV照射後の塗膜中の硬化成分の硬化率を、5%、10%、50%、80%、90%の5水準について行った。
(5)乾燥工程
乾燥工程では、第1照射工程での活性線照射終了時から塗膜の固形分濃度が減率乾燥開始時固形分濃度の80%に達するまでの間、塗膜中の溶媒が蒸発する平均蒸発速度が3.00g/m・秒以下の場合(本発明を満足)と、3.00g/m・秒を超える場合(本発明を満足しない)とで試験した。即ち、平均蒸発速度が0.90g/m・秒、2.45g/m・秒、3.00g/m・秒、3.18g/m・秒、3.83g/m・秒の5水準について行った。
(6)第2照射工程
第2照射工程では、乾燥後の塗膜への照射は、UV照度を0.5W/cm、UV照射量を0.3J/cmの照射条件で行った。なお、第1及び第2の照射工程ともに、UV照射には、LEDを用いたUV照射装置[(株)センテック製OX224]を用いた。
上記(1)〜(6)によって、塗膜付きフィルムを製造した。製造された塗膜付きフィルムのサンプルは次の通りである。
・実施例1…硬化率50%、平均蒸発速度0.90g/m・秒で本発明を満足する。
・実施例2…硬化率50%、平均蒸発速度2.45g/m・秒で本発明を満足する。
・実施例3…硬化率50%、平均蒸発速度3.00g/m・秒で本発明を満足する。
・実施例4…硬化率10%、平均蒸発速度2.45g/m・秒で本発明を満足する。
・実施例5…硬化率80%、平均蒸発速度2.45g/m・秒で本発明を満足する。
・比較例1…硬化率50%、平均蒸発速度3.18g/m・秒で平均蒸発速度が本発明を満足しない。
・比較例2…硬化率50%、平均蒸発速度3.83g/m・秒で平均蒸発速度が本発明を満足しない。
・比較例3…硬化率5%、平均蒸発速度2.45g/m・秒で硬化率が本発明を満足しない。
・比較例4…硬化率90%、平均蒸発速度2.45g/m・秒で硬化率が本発明を満足しない。
(7)総合評価方法
〈白化目視検査〉
作製した実施例1〜6及び比較例1〜4の塗膜付きフィルムに光を照射し、目視にて白化の有無を検査した。
〈干渉ムラ目視検査〉
作製した塗膜付きフィルムの裏面に黒色塗料を塗布し、塗膜を形成した側から塗膜付きフィルムを目視で観察し、干渉ムラの有無を検査した。
(8)試験結果
評価結果を図8の表に示す。
図8の表に示すように、本発明の塗膜付きフィルムの製造条件を満足する実施例1〜6は、塗膜の白化が生じなかった。また、実施例1〜6は干渉ムラもなかった。
これに対して、平均蒸発速度3.00g/m・秒以下を満足しない比較例1及び2は、塗膜に白化が認められた。また、硬化率が5%の比較例3は、硬化不足で白化はないが、干渉ムラが認められた。更に、硬化率が90%の比較例4は、硬化過多のために塗膜の剥がれがあり、白化以前の問題であった。
なお、図8の表では示さなかったが、実施例1〜6について、塗膜の固形分濃度が減率乾燥開始時固形分濃度の80%を超えた後、比較例1の平均蒸発速度である3.18g/m・秒に上げて乾燥を行ったが、白化現象は生じなかった。即ち、塗膜の固形分濃度が減率乾燥開始時固形分濃度の80%以下の塗膜中の溶媒の蒸発が活発なときに、平均蒸発速度である3.00g/m・秒以下にして、緩やかな乾燥を行うことが重要であることが分かった。
10…塗膜、10A…下層、10B…上層、12…塗布液調製装置、14…配管、16…送液ポンプ、18…塗布装置、20…帯状支持体、22…送出装置、24…巻取装置、26…第1活性線照射装置、28…第1乾燥装置、30…屈折率分布グラフ、32…第2乾燥装置、34…第2活性線照射装置、40…中間層、100…活性線硬化モノマー、110…活性線硬化樹脂

Claims (5)

  1. 活性線硬化成分を含有させた塗布液を少なくとも1つ調製する塗布液調製工程と、
    前記塗布液を支持体上に塗布して少なくとも1つの塗膜を形成する塗布工程と、
    前記塗膜に活性線を照射する照射工程と、
    前記照射した塗膜を乾燥する乾燥工程と、を順に備え、
    前記照射工程では、前記塗膜が湿潤状態にある状態で活性線を照射して、塗膜中の硬化成分の硬化率を10〜80%まで上昇させ、
    且つ前記乾燥工程では、活性線照射終了時から前記塗膜の固形分濃度が減率乾燥開始時固形分濃度の80%に達するまでの間、前記塗膜から蒸発する溶媒の平均蒸発速度が3.00g/m・秒以下になるように乾燥し、
    前記活性線硬化成分は、活性線硬化モノマー以外に分子量が2500以上の活性線硬化樹脂を、前記塗布液中に固形分濃度として3質量%以上含有し、且つ前記活性線硬化樹脂と前記活性線硬化モノマーとの合計固形分濃度として30質量%以上含有することを特徴とする塗膜付きフィルムの製造方法。
  2. 前記乾燥工程の次に、前記塗膜の固形分濃度が減率乾燥開始時固形分濃度の80%を超えた状態から乾燥が終了するまで、前記塗膜から蒸発する溶媒の平均蒸発速度が3.00g/m ・秒を超えた乾燥条件で乾燥する第2乾燥工程を行い、その後、前記塗膜に活性線を照射して硬化反応を最後まで行う第2照射工程を行う請求項1に記載の塗膜付きフィルムの製造方法。
  3. 前記活性線硬化成分は、分子量10万以上の活性線硬化樹脂を含まない請求項1又は2に記載の塗膜付きフィルムの製造方法。
  4. 前記活性線が紫外線光であり、紫外線光の照度が10mW/cm 以上であり、紫外線光照射量が10mJ/cm 以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗膜付きフィルムの製造方法。
  5. 前記活性線が単波長である請求項4に記載の塗膜付きフィルムの製造方法。
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