JP2010201773A - 表面機能性光硬化シートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面に機能層を有する光硬化シートの製造方法として、簡易な製造プロセスにて表面機能層の品質均一性、低製造コスト、及び高製品歩留まりを達成して表面機能性光硬化シートを連続して効率よく製造することができる方法を提供する。
【解決手段】光硬化性のかご型シルセスキオキサン樹脂を含んだ光硬化性樹脂組成物を透明ベースフィルムにフィルム状に塗布流延し、フィルム基材上に剥離転写可能な機能層を有した転写フィルムの機能層側を、透明ベースフィルム上の光硬化性樹脂組成物に対向させて積層し、得られた積層物の少なくとも一方の面に紫外線を照射して光硬化性樹脂組成物を硬化させた後、転写フィルムのフィルム基材を剥離することにより、光硬化性樹脂層の表面に機能層が転写形成される。
【選択図】なし
【解決手段】光硬化性のかご型シルセスキオキサン樹脂を含んだ光硬化性樹脂組成物を透明ベースフィルムにフィルム状に塗布流延し、フィルム基材上に剥離転写可能な機能層を有した転写フィルムの機能層側を、透明ベースフィルム上の光硬化性樹脂組成物に対向させて積層し、得られた積層物の少なくとも一方の面に紫外線を照射して光硬化性樹脂組成物を硬化させた後、転写フィルムのフィルム基材を剥離することにより、光硬化性樹脂層の表面に機能層が転写形成される。
【選択図】なし
Description
本発明は、光硬化シートの製造方法に関するものであり、特に液状の光硬化性樹脂組成物をフィルム状に塗布流延し、その上に機能層を有する転写フィルムを積層した後、紫外線照射により硬化させ、表面に機能層を有する光硬化シートを得る方法に関するものである。
従来、表面に機能層を有する硬化シートの製造方法としては、硬化シートを作成した後、硬化シートの表面に密着性を有するプライマー層を形成し、または、硬化シートの表面をコロナ処理またはプラズマ処理を施した後、硬化シートの表面に機能層をドライまたはウェット処理により形成する必要があった。このため、前記の製造方法により硬化シートの表面に機能層を形成させることは、製造プロセス的に煩雑であるばかりではなく、表面機能層の品質均一性の悪化、コストの向上及び製品歩留まり低下を招く原因となっていた。
例えば特許文献1には、紫外線硬化型樹脂層を介在させ、機能層を有する転写シートを積層したのち紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂層を硬化させ、転写シートを剥離することにより樹脂基材に機能層を形成する方法が記載されている。しかしながら、従来知られた紫外線硬化型樹脂は耐熱性、透明性、表面硬度が十分でなく、また、樹脂基材及び機能層との密着性に不安があり、別途プラズマ処理等の表面処理が必要であった。
また、特許文献2には支持体表面上に、支持体表面より数えて、第1層として離型層、次いで第2層として親水性無機化合物を含む機能性無機層、及び最終層として高分子化合物を含む高分子層を含有する複合シートを、成形型内に貼り付けたのち成形型内に熱硬化性樹脂を注入して樹脂を成形するとともに、複合シート機能性無機層を転写させるプラスチック成形品の製造方法が記載されている。しかしながら、この方法では、成形型内に樹脂を注入して処理する必要があるため、機能層を有するような薄いシートを連続的に製造することができない。
更に、特許文献3には、剥離性を有するベースフィルム表面上に硬化樹脂からなる薄膜層A、及び接着層Bの順に形成されてなる転写フィルムを、熱可塑性樹脂の押出シートに過熱ロールで加圧することで、押出シート表面に接着層Bを介して薄膜層Aを転写して複合シートを得る方法が記載されている。しかしながら、使用できるシートが熱可塑性樹脂のみであり、また、押出シートの形成工程と薄膜層Aを転写する工程を単純に連結しただけであり、機能層が形成された硬化シートを一括して製造することはできなかった。
本発明は、光硬化シートの製造方法に関するものであり、特に液状の光硬化性樹脂組成物をフィルム状に塗布流延し、その上に機能層を有する転写フィルムを積層した後、紫外線照射により光硬化性樹脂組成物を硬化させ、表面に機能層を有する光硬化シートの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、透明ベースフィルム上に、光硬化性を有するかご型のシルセスキオキサン樹脂を含有した光硬化性樹脂組成物をフィルム状に塗布流延し、その上に、フィルム基材上に剥離転写可能な機能層を有する転写フィルムを積層し、得られた積層物の少なくとも一方の面に紫外線を照射して光硬化性脂層を硬化させ、その後、転写フィルムのフィルム基材を剥離することにより、簡易な製造プロセスにて表面機能層の品質均一性、低製造コスト、及び高製品歩留まりの表面機能性光硬化シートが得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、所定の機能を備えた機能層が光硬化性樹脂層を介して透明ベースフィルム上に積層されてなる表面機能性光硬化シートの製造方法であって、光硬化性のかご型シルセスキオキサン樹脂を含んだ光硬化性樹脂組成物を透明ベースフィルムにフィルム状に塗布流延し、フィルム基材上に剥離転写可能な機能層を有した転写フィルムの機能層側を、透明ベースフィルム上の光硬化性樹脂組成物に対向させて積層し、得られた積層物の少なくとも一方の面に紫外線を照射して光硬化性樹脂組成物を硬化させた後、転写フィルムのフィルム基材を剥離することにより、光硬化性樹脂層の表面に機能層が転写形成されることを特徴とする表面機能性光硬化シートの製造方法である。
本発明の表面機能性光硬化シートの製造方法において、光硬化性樹脂組成物は、光硬化性のかご型シルセスキオキサン樹脂を3重量%以上含有するものであることが好ましい。
また、本発明の表面機能性光硬化シートの製造方法において、前記のかご型シルセスキオキサン樹脂が、下記一般式(2)
[RSiO3/2]n (2)
(但し、Rは(メタ)アクリロイル基、グリシジル基又はビニル基のいずれか一つを有する有機官能基であり、nは8、10、12又は14である)で表されるかご型シルセスキオキサン樹脂であることが好ましい。
[RSiO3/2]n (2)
(但し、Rは(メタ)アクリロイル基、グリシジル基又はビニル基のいずれか一つを有する有機官能基であり、nは8、10、12又は14である)で表されるかご型シルセスキオキサン樹脂であることが好ましい。
また、本発明の表面機能性光硬化シートの製造方法において、前記のかご型シルセスキオキサン樹脂が、下記一般式(1)
RSiX3 (1)
〔但し、Rは(メタ)アクリロイル基、グリシジル基若しくはビニル基のいずれか一つを有する有機官能基、又は下記一般式(3)、(4)若しくは(5)
(但し、mは1〜3の整数であり、R1 は水素原子又はメチル基を示す)であり、Xは加水分解性基を示す〕で表されるケイ素化合物を、有機極性溶媒及び塩基性触媒存在下で加水分解反応させると共に一部縮合させ、得られた加水分解生成物を更に非極性溶媒及び塩基性触媒存在下で再縮合させてなるかご型シルセスキオキサン樹脂であることが好ましい。
RSiX3 (1)
〔但し、Rは(メタ)アクリロイル基、グリシジル基若しくはビニル基のいずれか一つを有する有機官能基、又は下記一般式(3)、(4)若しくは(5)
(但し、mは1〜3の整数であり、R1 は水素原子又はメチル基を示す)であり、Xは加水分解性基を示す〕で表されるケイ素化合物を、有機極性溶媒及び塩基性触媒存在下で加水分解反応させると共に一部縮合させ、得られた加水分解生成物を更に非極性溶媒及び塩基性触媒存在下で再縮合させてなるかご型シルセスキオキサン樹脂であることが好ましい。
また、本発明の表面機能性光硬化シートの製造方法において、前記の機能層が、ハードコート層、帯電防止層、反射防止層、防汚層、抗菌層、ガスバリア層、耐光性層又はこれらの機能の2種以上が組み合わされた層であることが好ましい。
本発明の表面機能性光硬化シートの製造方法によれば、製造される表面機能性光硬化シートの表面の機能層の品質均一性に優れるばかりではなく、簡易なプロセスにて製造が可能であり、製造コストの低減や製品の歩留まり向上の効果をもたらす。そのため、本発明により製造される表面機能性光硬化シートは、例えば液晶ディスプレイ、タッチパネル、透明電極、レンズシート等の光学フィルムのほか、建材基板や各種透明基板等に適して用いられ、このような高機能光硬化シートを得ることが可能となる本発明は、その産業上の利用価値が極めて高いものである。
以下、必要に応じて添付図面を参照しながら本発明の表面機能性光硬化シートの製造方法について、好適な実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の表面機能性光硬化シートの製造方法の一例を示す概略図である。本発明では、光硬化シートの原料となる液状の光硬化性樹脂組成物が透明ベースフィルム上にフィルム状に流延される。図1では、光硬化性樹脂組成物は、例えば、塗工ヘッド(コーター)1より透明ベースフィルム9上に一定量ずつ供給されて光硬化性樹脂塗工層2を形成する。透明ベースフィルム9は、後述するように、例えばロール化されたポリエステルフィルムなどであり、これを一定速度でベースフィルム巻き出し部3より連続的に引き出すことで、連続プロセスに適したものとすることが出来る。
光硬化性樹脂組成物に使用される光硬化性樹脂は、液状の光硬化性のかご型シルセスキオキサン樹脂であり、好ましい光硬化性樹脂組成物としては、光硬化性を有するかご型のシルセスキオキサンを3重量%以上、好ましくは5〜30重量%含有するのがよい。光硬化性かご型シルセスキオキサン樹脂の含有量が3重量%未満であると耐熱性の不足が発生する懸念がある。
光硬化性を有するかご型のシルセスキオキサン樹脂としては、例えば、次のようなものが使用できる。
先ず、第1の例として、下記一般式(1)
RSiX3 (1)
(但し、Rは(メタ)アクリロイル基、グリシジル基又はビニル基のいずれか一つを有する有機官能基であり、Xは加水分解性基を示す)で表されるケイ素化合物を、有機極性溶媒及び塩基性触媒存在下で加水分解反応させると共に一部縮合させ、得られた加水分解生成物を更に非極性溶媒及び塩基性触媒存在下で再縮合させてなるかご型シルセスキオキサン樹脂である。
先ず、第1の例として、下記一般式(1)
RSiX3 (1)
(但し、Rは(メタ)アクリロイル基、グリシジル基又はビニル基のいずれか一つを有する有機官能基であり、Xは加水分解性基を示す)で表されるケイ素化合物を、有機極性溶媒及び塩基性触媒存在下で加水分解反応させると共に一部縮合させ、得られた加水分解生成物を更に非極性溶媒及び塩基性触媒存在下で再縮合させてなるかご型シルセスキオキサン樹脂である。
また、第2の例として、下記一般式(2)
[RSiO3/2]n (2)
(但し、Rは(メタ)アクリロイル基、グリシジル基又はビニル基のいずれか一つを有する有機官能基であり、nは8、10、12又は14である)で表されるかご型シルセスキオキサン樹脂である。
[RSiO3/2]n (2)
(但し、Rは(メタ)アクリロイル基、グリシジル基又はビニル基のいずれか一つを有する有機官能基であり、nは8、10、12又は14である)で表されるかご型シルセスキオキサン樹脂である。
更に第3の例として、上記一般式(1)において、Rが下記一般式(3)、(4)又は(5)
(但し、mは1〜3の整数であり、R1は水素原子又はメチル基を示す)で表されるケイ素化合物を、有機極性溶媒及び塩基性触媒存在下で加水分解反応させると共に一部縮合させ、得られた加水分解生成物を更に非極性溶媒及び塩基性触媒存在下で再縮合させてなるかご型シルセスキオキサン樹脂である。
(但し、mは1〜3の整数であり、R1は水素原子又はメチル基を示す)で表されるケイ素化合物を、有機極性溶媒及び塩基性触媒存在下で加水分解反応させると共に一部縮合させ、得られた加水分解生成物を更に非極性溶媒及び塩基性触媒存在下で再縮合させてなるかご型シルセスキオキサン樹脂である。
本発明においては、かご型シルセスキオキサン樹脂が分子量分布及び分子構造の制御されたものであり、ケイ素原子全てに(メタ)アクリロイル基、グリシジル基又はビニル基を有する有機官能基からなる反応性官能基を有したかご型シルセスキオキサン樹脂であるのが好ましい。本発明の光硬化性樹脂組成物は、このようなかご型シルセスキオキサン樹脂を含むが、これを主成分として含有する樹脂混合物を含有してもよく、またはn数の異なる成分を含んだ混合物であってもよく、更には、かご型シルセスキオキサン樹脂がオリゴマーであってもよい。なお、光硬化性を阻害しなければ、光硬化性樹脂組成物にフィラー系添加物を加えてもよい。
光硬化性樹脂組成物には、通常、光重合開始剤が配合される。なお、本発明では、適当な溶媒を希釈剤として用いて光硬化性樹脂組成物の粘度調整等して用いることもできるが、溶媒の揮発除去工程を考慮すると時間を要し生産効率が低下すること、硬化フィルム内部に残留溶媒等が存在して成形フィルムの特性低下につながることなどから、塗布される光硬化性樹脂組成物中、溶媒の含有量は5重量%以下にとどめておくことがよく、実質的には溶媒が含有されていないものを使用することが好ましい。
透明ベースフィルム9上に光硬化性樹脂組成物を塗布して形成する光硬化性樹脂塗工層2の厚みは、好ましくは0.02〜1.0mmの範囲とするのがよい。光硬化性樹脂塗工層2の厚みが0.02mmに満たないと塗工厚みの均一性が損なわれるおそれがあり、また、透明ベースフィルムを剥離する必要がある場合に光硬化シートを破損するおそれがある。一方、1.0mmを超えると光硬化性樹脂の硬化収縮による変形が発生し、シート形状の不良となるおそれがある。光硬化性樹脂組成物は、液状であることから公知の塗布装置で塗布できるが、例えば塗布ヘッド1で硬化反応を起こすとゲル状の付着物が筋や異物の原因となるので、転写フィルムを積層させた後の紫外線照射の際には塗布ヘッド1には紫外線が当たらないようにすることが望ましい。また、光硬化性樹脂の硬化を進行させないためにも、透明ベースフィルムに光硬化性樹脂組成物を塗布する工程は5〜70℃の範囲で行うことが好ましい。塗布方式としては、グラビアコート、ロールコート、リバースコート、ナイフコート、ダイコート、リップコート、ドクターコート、エクストルージョンコート、スライドコート、ワイヤーバーコート、カーテンコート、押出コート、スピナーコート等の公知の方法が挙げられる。
透明ベースフィルム9としては、例えばポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、アセテート、アクリル、フッ化ビニル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアリレート、セロファン、ポリエーテルスルホン、ノルボルネン樹脂系等のフィルムを単独で、あるいは2種類以上を組み合わせて使用できる。これらの中でも、耐熱性と透明性に優れ、他の諸特性のバランスのとれたポリエステルフィルムが好ましい。透明ベースフィルムの光透過率は80%以上が好ましく、85%以上にすることがより好ましい。透明ベースフィルムの厚さは特に限定されないが、10〜400μm、特には50〜300μmのものが好ましい。表面形状については、平坦性を有するものであっても、表面に凹凸加工が施されているものでもよい。ただし、透明性を阻害しないような表面形状が好ましい。透明ベースフィルムの厚みが10μmに満たないと、本発明の製造方法で使用するには、その張力に耐えられないおそれがあり、また、製造工程で生ずる積層体のたわみやゆがみが大きくなってしまう可能性が高い。また、透明ベースフィルムの厚みが400μmを超えると、透過率が低下するため光硬化性樹脂に与える紫外線エネルギー量が低下し、光硬化性樹脂の硬化が不十分となるおそれがある。
本発明では、透明ベースフィルム9上に光硬化性樹脂組成物を所定の厚みに流延した後、紫外線照射前に、光硬化性樹脂塗工層2に、機能層を有した転写フィルム5を積層する。この際、透明ベースフィルム9上の光硬化性樹脂塗工層2に転写フィルム5の機能層側が対向するようにして積層する。使用できる転写フィルム5として、フィルム基材はポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、アセテート、アクリル、フッ化ビニル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアリレート、セロファン、ポリエーテルスルホン、ノルボルネン樹脂系等の樹脂フィルムを単独で、あるいは2種類以上を組み合わせて使用できる。また金属箔ロールを使用してもよい。なかでも、厚さ10〜400μmの樹脂フィルムまたは金属箔ロールが好ましいものとして挙げられる。
転写フィルム5は、前記の樹脂フィルムまたは金属箔ロール等のフィルム基材の表面に機能層が付加積層されているが、機能層はフィルム基材の表面に直接積層されてもよく、中間層として、剥離層を積層させてもよい。さらに、転写フィルム5の最表層にあたる機能層の表面には、光硬化性樹脂との密着性を向上させることができるような層を積層させてもよい。転写フィルム5の機能層としては、特に制限されるものではないが、ハードコート層、帯電防止層、反射防止層、防汚層、抗菌層、ガスバリア層または耐光性層の単独からなるものであってもよく、あるいはこれらの機能の2種以上が組み合わされた層であれば有用な機能層であり、好ましい。
転写フィルム5は例えば予めロール化しておき、機能層側を光硬化性樹脂塗工層に向け、一定速度で転写フィルム巻き出し部4より連続的に引き出しながらロール to ロールで透明ベースフィルム上の光硬化性樹脂塗工層に積層させることで、連続プロセスに適したものとすることが出来る。
以上の工程により、透明ベースフィルム9、光硬化性樹脂塗工層2、及び転写フィルム5が順次積層された積層物が形成されるが、本発明では、引き続き、積層物の少なくとも一方の面から、透明ベースフィルム9または転写フィルム5或いはこれらの両方を介して、光硬化性樹脂塗工層2に紫外線が照射される。紫外線照射は、例えば紫外線ランプ6を使用し、紫外線を発生させて照射することができる。紫外線ランプ6には、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、パルス型キセノンランプ、キセノン/水銀混合ランプ、低圧殺菌ランプ、無電極ランプ等があり、いずれも使用することができる。これらの紫外線ランプ6の中で、メタルハライドランプもしくは高圧水銀ランプが好ましい。照射条件はそれぞれのランプ条件によって異なるが、照射露光量が20〜10000mj/cm2程度であればよく、好ましくは100〜10000mj/cm2である。
紫外線ランプ6には、光エネルギーの有効利用のため楕円型、放物線型、拡散型等の反射板を取り付けることが好ましい。さらには、冷却対策として、熱カットフィルターを装着してもよい。
紫外線硬化反応はラジカル反応であるため、酸素による阻害を受けるので、紫外線照射ゾーン、すなわち、透明ベースフィルム及び転写フィルムにより挟まれ、流延された原料の液状光硬化性樹脂の表面では酸素濃度を1%以下にすることが好ましく、0.1%以下にすることがより好ましい。酸素濃度を小さくするには、透明ベースフィルム及びフィルム基材ともに表面に空孔がなく、酸素透過率の小さいフィルムを採用する必要がある。
このようにして光硬化性樹脂塗工層を硬化させるが、本発明では、好ましくは原料となる光硬化性樹脂組成物に溶剤などの揮発成分がほとんど含有されないため、樹脂組成物を塗布した厚みと機能層の厚みの合計と同等の厚みのまま表面機能性光硬化シートが形成される。
硬化後、転写フィルムのフィルム基材を剥離し、必要により透明ベースフィルムを剥離して表面機能性光硬化シートを得る。この際、転写フィルムのフィルム基材側と、必要によっては透明ベースフィルム側とにそれぞれ剥離除去フィルム巻取り部7を設けて、透明ベースフィルム及びフィルム基材を巻き取りながら剥離することで、連続プロセスに適したものとすることが出来る。すなわち、使用目的によっては透明ベースフィルムを剥離せずにそのまま表面機能性光硬化シートとして使用することもできる。得られた表面機能性光硬化シートは、ロール形状にして巻き取るようにしてもよく、シート切断部8を途中に設けて、所望のサイズにシート切断してもよい。シート切断部8のシート切断方法としては、鋸盤法、コンターマシン法、シャーリング法、旋盤法、ガス切断法、レーザー切断法、プラズマ切断法、ウォータージェット切断法、打ち抜き切断法等の公知の方法がある。シート切断箇所として、転写フィルムのベース基材を剥離する前の段階でもよい。
本発明においては、転写フィルムのフィルム基材、及び必要により透明ベースフィルムを剥離した後、シート切断及びロール巻き取り前に光硬化性樹脂により形成された表面機能性光硬化シートの物性や品質を連続的に測定するようにしてもよく、これにより製造から製品の品質管理までの工程を連続的に行うことが可能となる。測定に使用される物性評価装置としては、赤外吸光装置による反応率測定装置、分光光度計による光透過率測定装置、レーザー反射による表面欠陥検出装置、レーザー変位計によるフィルム厚み検出装置等があり、フィルムについての物性および品質測定装置であれば、特にこれらに限定されるものではない。
本発明では、前記した透明ベースフィルム等の引き出しから、光硬化性樹脂組成物の塗布をはじめとし、転写フィルムの積層、紫外線による硬化、フィルム基材等の剥離除去、望ましくは物性評価までが連続して行うことができ、最終的には所望のシート状またはロール状の表面機能性光硬化シート製品とすることができる。本発明で使用される製造装置の設置環境としては、異物混入等の懸念があるため、クリーンルーム環境が好ましいが、装置回りの異物混入等の排気、吸気環境の配慮が成されていれば十分である。
以下、本発明の表面機能性光硬化シートの製造方法を実施例により詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、実施例もしくは比較例中の部は重量部を表す。
[実施例1]
トリメチロールプロパントアクリレート(日本化薬社製KS-TMPA)80部、シルセスキオキサンオリゴマー(下記構造式1)20部、及びヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製IRGACURE 184)2.5部を均一に攪拌混合した後、脱泡して液状の光硬化性樹脂組成物を得た。得られた液状の光硬化性樹脂組成物を塗工装置へ投入し、これを毎分1mの速度で巻き出した透明ベースフィルム(PET:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、波長550nmでの光透過率90%以上)上に、樹脂塗工層の厚みが200μmとなるようにスロットダイコーター法にて塗布した。そして、帯電防止層(厚さ50nm)を有した転写フィルム(フィルム基材:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、光透過率90%以上)の帯電防止層側を塗工した光硬化性樹脂に向けて重ね、両面から圧着したのち、メタルハライドランプにて紫外線を500mj/cm2の割合で両面から照射した。その後、透明ベースフィルム及び転写フィルムのフィルム基材を剥離し、表面帯電防止層付き光硬化シートを得た。
トリメチロールプロパントアクリレート(日本化薬社製KS-TMPA)80部、シルセスキオキサンオリゴマー(下記構造式1)20部、及びヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製IRGACURE 184)2.5部を均一に攪拌混合した後、脱泡して液状の光硬化性樹脂組成物を得た。得られた液状の光硬化性樹脂組成物を塗工装置へ投入し、これを毎分1mの速度で巻き出した透明ベースフィルム(PET:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、波長550nmでの光透過率90%以上)上に、樹脂塗工層の厚みが200μmとなるようにスロットダイコーター法にて塗布した。そして、帯電防止層(厚さ50nm)を有した転写フィルム(フィルム基材:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、光透過率90%以上)の帯電防止層側を塗工した光硬化性樹脂に向けて重ね、両面から圧着したのち、メタルハライドランプにて紫外線を500mj/cm2の割合で両面から照射した。その後、透明ベースフィルム及び転写フィルムのフィルム基材を剥離し、表面帯電防止層付き光硬化シートを得た。
上記で得られた表面帯電防止層付き光硬化シートの表面抵抗値を測定したところ、3.8×108Ω/cm2であった。これは、上記と同様にして光硬化性樹脂組成物を透明ベースフィルム上に塗工し、帯電防止層を有さないフィルム基材を用いて得た表面未処理光硬化シートの表面抵抗値3.2×1016Ω/cm2と比較して、帯電防止効果が得られたことが分る。
[実施例2]
トリメチロールプロパントアクリレート(日本化薬社製KS-TMPA)80部、シルセスキオキサンオリゴマー(上記構造式1)20部、及びヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製IRGACURE 184)2.5部を均一に攪拌混合した後、脱泡して液状の光硬化性樹脂組成物を得た。得られた液状の光硬化性樹脂組成物を塗工装置へ投入し、これを毎分1mの速度で巻き出した透明ベースフィルム(PET:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、波長550nmでの光透過率90%以上)上に、樹脂塗工層の厚みが200μmとなるようにスロットダイコーター法にて塗布した。そして、ハードコート層(厚さ1μm)を有した転写フィルム(フィルム基材:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、光透過率90%以上)のハードコート層側を塗工した光硬化性樹脂に向けて重ね、両面から圧着したのち、メタルハライドランプにて紫外線を500mj/cm2の割合で両面から照射した。その後、透明ベースフィルム及び転写フィルムのフィルム基材を剥離し、表面ハードコート付き光硬化シートを得た。
トリメチロールプロパントアクリレート(日本化薬社製KS-TMPA)80部、シルセスキオキサンオリゴマー(上記構造式1)20部、及びヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製IRGACURE 184)2.5部を均一に攪拌混合した後、脱泡して液状の光硬化性樹脂組成物を得た。得られた液状の光硬化性樹脂組成物を塗工装置へ投入し、これを毎分1mの速度で巻き出した透明ベースフィルム(PET:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、波長550nmでの光透過率90%以上)上に、樹脂塗工層の厚みが200μmとなるようにスロットダイコーター法にて塗布した。そして、ハードコート層(厚さ1μm)を有した転写フィルム(フィルム基材:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、光透過率90%以上)のハードコート層側を塗工した光硬化性樹脂に向けて重ね、両面から圧着したのち、メタルハライドランプにて紫外線を500mj/cm2の割合で両面から照射した。その後、透明ベースフィルム及び転写フィルムのフィルム基材を剥離し、表面ハードコート付き光硬化シートを得た。
上記で得られた表面ハードコート付き光硬化シートの表面硬度(JIS K5600)を測定したところ、鉛筆硬度5Hであった。これは、上記と同様にして光硬化性樹脂組成物を透明ベースフィルム上に塗工し、ハードコート層を有さないフィルム基材を用いて得た表面未処理光硬化シートの鉛筆硬度2Hと比較して、鉛筆硬度の向上が確認された。
[実施例3]
トリメチロールプロパントアクリレート(日本化薬社製KS-TMPA)80部、シルセスキオキサンオリゴマー(下記構造式2)20部、及びヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製IRGACURE 184)2.5部を均一に攪拌混合した後、脱泡して液状の光硬化性樹脂組成物を得た。得られた液状の光硬化性樹脂組成物を塗工装置へ投入し、これを毎分1mの速度で巻き出した透明フィルム(PET:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、波長550nmでの光透過率90%以上)上に、樹脂塗工層の厚みが200μmとなるようにスロットダイコーター法にて塗布した。そして、実施例1と同じ帯電防止層を有した転写フィルム(フィルム基材:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、光透過率90%以上)の帯電防止層側を塗工した光硬化性樹脂に向けて重ね、両面から圧着したのち、メタルハライドランプにて紫外線を500mj/cm2の割合で両面から照射した。その後、透明ベースフィルム及び転写フィルムのベース基材を剥離し、表面帯電防止層付き光硬化シートを得た。
トリメチロールプロパントアクリレート(日本化薬社製KS-TMPA)80部、シルセスキオキサンオリゴマー(下記構造式2)20部、及びヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製IRGACURE 184)2.5部を均一に攪拌混合した後、脱泡して液状の光硬化性樹脂組成物を得た。得られた液状の光硬化性樹脂組成物を塗工装置へ投入し、これを毎分1mの速度で巻き出した透明フィルム(PET:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、波長550nmでの光透過率90%以上)上に、樹脂塗工層の厚みが200μmとなるようにスロットダイコーター法にて塗布した。そして、実施例1と同じ帯電防止層を有した転写フィルム(フィルム基材:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、光透過率90%以上)の帯電防止層側を塗工した光硬化性樹脂に向けて重ね、両面から圧着したのち、メタルハライドランプにて紫外線を500mj/cm2の割合で両面から照射した。その後、透明ベースフィルム及び転写フィルムのベース基材を剥離し、表面帯電防止層付き光硬化シートを得た。
上記で得られた表面帯電防止層付き光硬化シートの表面抵抗値を測定したところ、3.3×107Ω/cm2であった。これは、上記と同様にして光硬化性樹脂組成物を透明ベースフィルム上に塗工し、帯電防止層を有さないフィルム基材を用いて得た表面未処理光硬化シートの表面抵抗値6.8×1015Ω/cm2と比較して、帯電防止効果が得られたことが分る。
[実施例4]
トリメチロールプロパントアクリレート(日本化薬社製KS-TMPA)80部、シルセスキオキサンオリゴマー(下記構造式3)20部、及びヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製IRGACURE 184)2.5部を均一に攪拌混合した後、脱泡して液状の光硬化性樹脂組成物を得た。得られた液状の光硬化性樹脂組成物を塗工装置へ投入し、これを毎分1mの速度で巻き出した透明フィルム(PET:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、波長550nmでの光透過率90%以上)上に、樹脂塗工層の厚みが200μmとなるようにスロットダイコーター法にて塗布した。そして、実施例1と同じ帯電防止層を有した転写フィルム(ベース基材:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、光透過率90%以上)の帯電防止層側を塗工した光硬化性樹脂に向けて重ね、両面から圧着したのち、メタルハライドランプにて紫外線を500mj/cm2の割合で両面から照射した。その後、透明ベースフィルム及び転写フィルムのベース基材を剥離し、表面帯電防止層付き光硬化シートを得た。
トリメチロールプロパントアクリレート(日本化薬社製KS-TMPA)80部、シルセスキオキサンオリゴマー(下記構造式3)20部、及びヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製IRGACURE 184)2.5部を均一に攪拌混合した後、脱泡して液状の光硬化性樹脂組成物を得た。得られた液状の光硬化性樹脂組成物を塗工装置へ投入し、これを毎分1mの速度で巻き出した透明フィルム(PET:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、波長550nmでの光透過率90%以上)上に、樹脂塗工層の厚みが200μmとなるようにスロットダイコーター法にて塗布した。そして、実施例1と同じ帯電防止層を有した転写フィルム(ベース基材:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、光透過率90%以上)の帯電防止層側を塗工した光硬化性樹脂に向けて重ね、両面から圧着したのち、メタルハライドランプにて紫外線を500mj/cm2の割合で両面から照射した。その後、透明ベースフィルム及び転写フィルムのベース基材を剥離し、表面帯電防止層付き光硬化シートを得た。
上記で得られた表面帯電防止層付き光硬化シートの表面抵抗値を測定したところ、1.2×109Ω/cm2であった。これは、上記と同様にして光硬化性樹脂組成物を透明ベースフィルム上に塗工し、帯電防止層を有さないフィルム基材を用いて得た表面未処理光硬化シートの表面抵抗値1.2×1017Ω/cm2と比較して、帯電防止効果が得られたことが分る。
[実施例5]
トリメチロールプロパントアクリレート(日本化薬社製KS-TMPA)80部、シルセスキオキサンオリゴマー(下記構造式4)20部、及びヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製IRGACURE 184)2.5部を均一に攪拌混合した後、脱泡して液状の光硬化性樹脂組成物を得た。得られた液状の光硬化性樹脂組成物を塗工装置へ投入し、これを毎分1mの速度で巻き出した透明フィルム(PET:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、波長550nmでの光透過率90%以上)上に、樹脂塗工層の厚みが200μmとなるようにスロットダイコーター法にて塗布した。そして、実施例1と同じ帯電防止層を有した転写フィルム(ベース基材:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、光透過率90%以上)の帯電防止層側を塗工した光硬化性樹脂に向けて重ね、両面から圧着したのち、メタルハライドランプにて紫外線を500mj/cm2の割合で両面から照射した。その後、透明ベースフィルム及び転写フィルムのベース基材を剥離し、表面帯電防止層付き光硬化シートを得た。
トリメチロールプロパントアクリレート(日本化薬社製KS-TMPA)80部、シルセスキオキサンオリゴマー(下記構造式4)20部、及びヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製IRGACURE 184)2.5部を均一に攪拌混合した後、脱泡して液状の光硬化性樹脂組成物を得た。得られた液状の光硬化性樹脂組成物を塗工装置へ投入し、これを毎分1mの速度で巻き出した透明フィルム(PET:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、波長550nmでの光透過率90%以上)上に、樹脂塗工層の厚みが200μmとなるようにスロットダイコーター法にて塗布した。そして、実施例1と同じ帯電防止層を有した転写フィルム(ベース基材:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、光透過率90%以上)の帯電防止層側を塗工した光硬化性樹脂に向けて重ね、両面から圧着したのち、メタルハライドランプにて紫外線を500mj/cm2の割合で両面から照射した。その後、透明ベースフィルム及び転写フィルムのベース基材を剥離し、表面帯電防止層付き光硬化シートを得た。
上記で得られた表面帯電防止層付き光硬化シートの表面抵抗値を測定したところ、2.6×108Ω/cm2であった。これは、上記と同様にして光硬化性樹脂組成物を透明ベースフィルム上に塗工し、帯電防止層を有さないフィルム基材を用いて得た表面未処理光硬化シートの表面抵抗値5.6×1016Ω/cm2と比較して、帯電防止効果が得られたことが分る。
以上説明したように、本発明の表面機能性光硬化シートの製造方法によれば、簡易な製造プロセスにて表面機能層の品質均一性、低製造コスト、高製品歩留まりの表面機能性光硬化シートを得ることができる。特に、本発明は、このような表面機能性光硬化シートを連続的に製造するのに好適に利用される。また、本発明により製造される表面機能性光硬化シートは、例えば液晶ディスプレイ、タッチパネル、透明電極、レンズシート等の光学フィルムをはじめ、建材基板や各種透明基板等に適して用いられ、このような高機能光硬化シートを得ることが可能となる本発明は、その産業上の利用価値が極めて高いものである。
1:コーター、2:光硬化樹脂塗工層、3:ベースフィルム巻き出し部、4:転写フィルム巻き出し部、5:転写フィルム、6:紫外線照射部、7:剥離除去フィルム巻取り部、8:表面機能シート切断部、9:透明ベースフィルム。
Claims (5)
- 所定の機能を備えた機能層が光硬化性樹脂層に積層されてなる表面機能性光硬化シートの製造方法であって、光硬化性のかご型シルセスキオキサン樹脂を含んだ光硬化性樹脂組成物を透明ベースフィルムにフィルム状に塗布流延し、フィルム基材上に剥離転写可能な機能層を有した転写フィルムの機能層側を、透明ベースフィルム上の光硬化性樹脂組成物に対向させて積層し、得られた積層物の少なくとも一方の面に紫外線を照射して光硬化性樹脂組成物を硬化させた後、転写フィルムのフィルム基材を剥離することにより、光硬化性樹脂層の表面に機能層が転写形成されることを特徴とする表面機能性光硬化シートの製造方法。
- 光硬化性樹脂組成物は、光硬化性のかご型シルセスキオキサン樹脂を3重量%以上含有する請求項1に記載の表面機能性光硬化シートの製造方法。
- かご型シルセスキオキサン樹脂が、下記一般式(2)
[RSiO3/2]n (2)
(但し、Rは(メタ)アクリロイル基、グリシジル基又はビニル基のいずれか一つを有する有機官能基であり、nは8、10、12又は14である)で表されることを特徴とする請求項1又は2に記載の表面機能性光硬化シートの製造方法。 - 機能層が、ハードコート層、帯電防止層、反射防止層、防汚層、抗菌層、ガスバリア層、耐光性層又はこれらの機能の2種以上が組み合わされた層であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の表面機能性光硬化シートの製造方法。
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