JP6106414B2 - 建具 - Google Patents

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本発明は、建具に関し、詳しくは、少なくとも3枚以上の障子を有する建具に関する。
出入口等に用いられる建具として、3枚以上の障子を有し、これらの障子のうち1枚の障子をスライドさせることで、この障子と見込み方向に隣接する障子を連動させて開口部を開閉する連動式引き戸が知られている。
この連動式引き戸として、枠体にガイドレールを設け、このガイドレールで内扉および外扉を移動自在に案内し、ガイドレールと外扉とに当接する連動ローラーを内扉に設けた従来例がある(特許文献1)。
この特許文献1の従来例では、外扉を移動させると、外扉に当接した連動ローラーが回転して内扉を同じ方向へ移動させる。外扉を開閉操作するために、外扉の戸先側に縦長な引手が設けられている。
特許第4545808号公報
特許文献1の従来例では、引手が外扉の戸先側に設けられているため、外扉が閉じられている状態では、車いすを利用する者には開閉操作しにくいものとなっている。
つまり、車いす利用者は、外扉を開閉するために、引手に手がかかる位置まで車いすを移動することになるが、引き戸の縦枠の近傍には内壁が設けられていることがあるため、この内壁が車いすの進行の妨げとなって、開閉操作がしにくいものとなる。
また、車いすを利用していない者であっても、枠体の戸先側縦枠の近傍に荷物等が置かれると、引手に手が届きにくくなるため、外扉の開閉操作がしにくい。
本発明の目的は、障子を容易に開閉操作することができる建具を提供することにある。
本発明の建具は、戸先側縦枠、この戸先側縦枠に対向する戸尻側縦枠、上枠および下枠を有し開口部が形成された枠体と、この枠体にそれぞれスライド開閉自在に支持された第1の障子、第2の障子および第3の障子の少なくとも3枚の障子と、前記第1の障子の開閉に伴って前記第2の障子を連動させる連動装置と、前記第1の障子に設けられ前記第1の障子を開閉する開閉ハンドルと、を備え、前記第1の障子は、戸先側縦框と、前記戸先側縦框と対向する召合框と、これらの戸先側框と召合框とに接続される上框および下框とを有し、前記開閉ハンドルは、前記第1の障子の前記召合框に取り付けられた基部と、この基部に回動自在に設けられたハンドル本体と、このハンドル本体の先端側が前記戸尻側縦枠に向けて移動し、かつ前記召合框の見付け面に近接する方向への回動に伴って前記戸先側縦框に向けて前進し、前記近接する方向とは逆方向への回動に伴って後退しかつ前進時に前記上枠に設けられた受部材に当接する当接部材と、を備えることを特徴とする。
このような本発明によれば、開閉ハンドルを握って第1の障子を開閉操作すると、連動装置が作動して第2の障子が連動し、建具の開口部が開閉される。
本発明では、第1の障子の戸先側縦框側ではなく召合框に開閉ハンドルが設けられているので、戸先側縦枠から離れた位置にいる者が開閉ハンドルを握りやすくなり、障子の開閉操作を容易に行うことができる。また、開閉ハンドルを取り付けるための部分を召合框の長さ方向に沿って適宜設定することができるので、開閉ハンドルの取付構造を強固なものにできる。
さらに、ハンドル本体の先端側が戸尻側縦枠に向けて移動し、かつ召合框の見付け面に近接する方向ハンドル本体を回動することで、当接部材が受部材に向けて前進する。すると、当接部材は上枠に設けられた受部材に当接することになり、その反動で、第1の障子の移動し始めがスムースになる。つまり、ハンドル本体を握る部分と回動中心との距離を大きくすることにより、いわゆる梃子の原理によって、第1の障子を移動しやすくすることができる。
本発明の建具では、前記開閉ハンドルは、前記第1の障子の前記召合框に設けられる構成が好ましい。
このような構成によれば、開閉ハンドルが召合框に設けられていることから、開閉ハンドルを取り付けるための部分を召合框の長さ方向に沿って適宜設定することができるので、開閉ハンドルの取付構造を強固なものにできる。
本発明の建具では、前記第1の障子の召合框には施錠機構が設けられ、この施錠機構は、上端部が前記上枠に形成された第一係合部に係合可能とされ第一ラックが形成された第一長尺部材と、下端部が前記下枠に形成された第二係合部に係合可能とされ第二ラックが形成された第二長尺部材と、これらの第一長尺部材と第二長尺部材との一方に設けられ上下動自在とされた摘み部と、前記第一ラックと前記第二ラックとにそれぞれ噛合されるピニオン部材と、を備えた構成が好ましい。
このような構成によれば、第1の障子の召合框にある摘み部を上下操作することにより、第一長尺部材の第一ラックと第二長尺部材の第二ラックとがピニオン部材を介して移動する。つまり、第一長尺部材の上端部が第一係合部に向けて前進するとともに、第二長尺部材の下端部が第二係合部に向けて前進すると、第1の障子が施錠され、逆に、第一長尺部材が第一係合部から後退するとともに、第二長尺部材が第二係合部から後退すると、第1の障子が解錠される。そのため、摘み部が開閉ハンドルに近接した位置にあることから、第1の障子の施錠や解錠と第1の障子の開閉といった一連の作業をスムースに行うことができる。
このような構成によれば、ハンドル本体を、障子を開く方向に回動することで、当接部材が受部材に向けて前進する。すると、当接部材は上枠に設けられた受部材に当接することになり、その反動で、第1の障子の移動し始めがスムースになる。つまり、ハンドル本体を握る部分と回動中心との距離を大きくすることにより、いわゆる梃子の原理によって、第1の障子を移動しやすくすることができる。
本発明の建具では、前記開閉ハンドルの長さは前記第1の障子の高さ寸法とほぼ同じであることが好ましい。
このような構成によれば、開閉ハンドルの長さを第1の障子の高さとほぼ同じにしたので、第1の障子のどの高さ位置においても開閉ハンドルを握ることができ、障子の開閉操作を容易に行うことができる。
本発明の建具では、前記第1の障子のスライドを補助するアシスト機構を備え、このアシスト機構は、前記上枠にそれぞれ設けられた第一ラック部および第二ラック部と、前記第一ラック部に噛合する第一歯車部と、この第一歯車部の回転に伴って巻き上げられるばね部と、このばね部のばね力を前記第二ラック部に伝達する第二歯車部とを備えた構成が好ましい。
このような構成によれば、第1の障子を移動させると、アシスト機構が作動して第1の障子のスライドを補助する。つまり、第1の障子を移動し始めた初期の段階では、アシスト機構の第一歯車部が上枠の第一ラック部に回転することで、ばね部にばね力が巻き上げられ、その後、このばね部のばね力により第二歯車部が第二ラック部を回転することにより、第1の障子が移動し続けることになる。
そのため、車いす利用者のように、車いすと開閉ハンドルの位置関係によって手の可動範囲に制限があっても、アシスト機構により、障子を初動時の開放に引き続いて十分に移動させることが容易となり、使い勝手が良いものとなる。
本発明では、障子を容易に開閉操作することができる。
本発明の一実施形態にかかる建具の全体斜視図。 前記建具の横断面図であり、障子を閉じた状態を示す図。 前記建具の縦断面図。 アシスト機構本体の内部構造を示す斜視図。 施錠機構の側面図。 施錠機構で施錠される建具枠の縦断面図。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態に係る建具は、テラスに用いられる引き戸である。
図1は、本発明の一実施形態にかかる建具の全体を示す。図2は、建具の横断面を示す。図3は、建具の縦断面を示す。各図においては、図面を見やすくするために、主要な構成部材については、その断面部分のハッチングを省略することがある。
図1から図3において、建具1は、テラスの出入口開口部に設けられるもので、枠体としての建具枠2と、この建具枠2内にスライド自在に支持された第1の障子10、第2の障子20および第3の障子30とを備えた連動式建具である。
建具枠2は、それぞれアルミ押出形材製の上枠3、戸先側縦枠4A、この戸先側縦枠4Aに対向される戸尻側縦枠4B、および下枠5を有し、これらの上枠3、戸先側縦枠4A、戸尻側縦枠4Bおよび下枠5から開口部が形成される。
上枠3は、第1の障子10を案内する上レール3Aと、第2の障子20を案内する上レール3Bと、第3の障子30を案内する上レール3Cとを備えている。
戸先側縦枠4Aに近接して内壁Wが設けられている。
下枠5は、第1の障子10を支持する下レール5Aと、第2の障子20を支持する下レール5Bと、第3の障子30を支持する下レール5Cとを備えている。
第1の障子10は、室内側に配置される内障子であり、第2の障子20は、第1の障子10の室外側に配置される中間障子であり、第3の障子30は、第2の障子20の室外側に配置される外障子である。
第1の障子10は、それぞれアルミ押出形材製の上框11、下框12、戸先側縦框13および召合框14と、ガラス製や樹脂製の面材15とを備える。
下框12には下レール5Aの上で移動する戸車18が回動自在に設けられている。召合框14は、第2の障子20との召合せ部における縦框である。
第2の障子20は、上框21、下框22、戸先側縦框23、戸先側縦枠24、および面材25を備えて構成されている。
下框22には下レール5Bの上で移動する戸車18が回動自在に設けられている。
戸先側縦框23は第1の障子10との召合せ部の外召合せ框となるものであり、その見込み面部230の上部には連動装置40が取り付けられている。
第3の障子30は、上框31、下框32、戸先側縦框33、戸先側縦枠34、および面材35を備えて構成されている。なお、図3では、第3の障子30を可動式にするために戸車18が設けられているが、本実施形態では、第3の障子30を固定障子としてもよい。
図2において、連動装置40は、第2の障子20の戸先側縦框23の見込み面部230に配置されるフレーム41と、このフレーム41に回転自在に設けられたローラー42とを備える。
ローラー42は、ゴム等の弾性材料から形成された円柱状部材であり、その周面は第1の障子10の上框21の側面と上枠3の案内部(図示せず)とに当接される。なお、ローラー42と当接する上框21の側面および上枠3の案内部には、ゴムシート等の所定の摩擦係数を有する直線状の被当接部材(図示せず)が設けられるものであってもよい。
図1および図3において、第1の障子10の戸先側縦框13の上部と召合框14の上部とにはそれぞれアシスト機構本体50Aが設けられ、これらのアシスト機構本体50Aを案内するガイド機構50Bが上枠3に設けられている。これらのアシスト機構本体50Aとガイド機構50Bとからアシスト機構50が構成される。
2つのアシスト機構本体50Aのうち第1の障子10の戸先側縦框13の上部に設けられたものは、第1の障子10を開操作する際のスライドの補助を行うものであり、召合框14の上部に設けられたアシスト機構本体50Aは、第1の障子10を閉操作する際のスライドの補助を行うものである。
いずれのアシスト機構本体50Aは、それぞれ、戸先側縦框13の上部および上框11に取付部510を介して取り付けられたケーシング51と、このケーシング51の内部にそれぞれ設けられた第一歯車部521および第二歯車部522と、ケーシング51の外部に回動自在に取り付けられた案内ローラー53とを備えて構成されている。
ガイド機構50Bは、上枠3の上レール3Aの上方に設けられた取付部材54と、この取付部材54において上枠3の長手方向に沿って取り付けられたレール部材55と、を備えている。
レール部材55は、取付部材54に当接される側壁部551と、側壁部551と対向配置される側壁部552と、これらの側壁部551,552の上端部に設けられる上壁部553とを備えた断面コ字状の長尺部材であり、その内部は、アシスト機構本体50Aが上枠3の長手方向に沿って移動するための空間とされる。
側壁部551の内側部下方には、案内ローラー53を案内する案内レール部541が形成されている。
上壁部553の下面には、第一歯車部521と噛合する第一ラック部561と第二歯車部522に噛合する第二ラック部562とがそれぞれ設けられている。第一ラック部561と第二ラック部562とは見込み方向に並べて配置されており、このうち第一ラック部561は、レール部材55の両端部にそれぞれ1本ずつ配置されている(図1参照)。これらの第一ラック部561の間には所定寸法の隙間が設けられている。第二ラック部562はレール部材55の中央部分からその両側にかけて配置されており、その両端部はそれぞれレール部材55の両端部から離れている。
アシスト機構本体50Aの内部構造が図4に示されている。
図4において、第一歯車部521と第二歯車部522とには、ゼンマイばねからなるばね部56と歯車列57とが連結されている。
第一歯車部521は、巻き取りギヤとして機能するものであり、第二歯車部522は走行ギヤとして機能するものである。
歯車列57は、第1遊動歯車571、ゼンマイ歯車572、固定歯車573および第2遊動歯車574を備えて構成されている。第1遊動歯車571と第2遊動歯車574の歯車軸574A(第1遊動歯車571の歯車軸は図に現れず)とは図示しない長孔で軸支されており、一定方向のみの回転で他の歯車と噛合し、それと逆方向の回転では、他の歯車との噛合が外れるようにされている。そのため、第1の障子10が開操作あるいは閉操作されることに伴って第一歯車部521が一方向に回転すると、第1遊動歯車571およびゼンマイ歯車572を介してゼンマイ歯車572と同じ軸572Aに連結されたばね部56が巻き上げられてばね力が蓄勢できるようにされ、さらに、ばね部56が解放されてゼンマイ歯車572が逆方向に回転すると、固定歯車573、第2遊動歯車574を介して第二歯車部522が回転し、第1の障子10の開操作あるいは閉操作がアシストされる。
図1、図2および図3に戻り、第1の障子10の召合框14の室内側見付け位置には開閉ハンドル60が設けられている。
開閉ハンドル60は、第1の障子10の召合框14の室内側見付け面の上、中、下の3箇所に取り付けられた基部61と、これらの基部61に回動自在に設けられたハンドル本体62と、ハンドル本体62を所定位置に戻すように付勢する図示しない付勢機構とを備えて構成される。ハンドル本体62は円柱部材の周面から脚部が設けられた構造である。付勢機構は、ばね等の適宜な手段から構成される。ハンドル本体62の長さ寸法は第1の障子10の高さ寸法とほぼ同じである。
これらの基部61のうち上枠3に近接配置された基部61には、ハンドル本体62の回動に連動して戸先側縦框13に向けて出没自在とされたブロック状の当接部材64が設けられている(図2の想像線参照)。この当接部材64とハンドル本体62とは図示しない連動機構で連動される。つまり、連動機構は、ハンドル本体62の回動中心に設けられた図示しない回動軸と、この回動軸に形成されたピニオンに噛合し当接部材64の進退方向に設けられた図示しないラックとを有する構造であり、ハンドル本体62の先端側が召合框14の見付け面に近接する方向に回動すると、当接部材64が戸先側縦框13に向けて基部61から突出し、ハンドル本体62が元の位置に戻ると当接部材64が基部61に没入する。
当接部材64の先端は、上枠3の正面に固定されたL字状の受部材3Eに当接可能とされる。この受部材3Eは、第1の障子10、第2の障子20および第3の障子30で開口部が閉じられた状態において、基部61に没入した状態の当接部材64の先端が当接するように上枠3に固定されている。
なお、第1の障子10の戸先側縦框13の室外側見付け面には室外側から第1の障子10を開閉操作するための取手部65が設けられている。
召合框14には施錠機構70が設けられている。施錠機構70の具体的な構成が図5および図6に示されている。図5は施錠機構70の側面図、図6は施錠機構70で施錠される建具枠2の縦断面図である。
図5において、施錠機構70は、召合框14の内部に設けられたケース700と、このケース700にそれぞれ上下に延びて配置された第一長尺部材71および第二長尺部材72を備えている。第一長尺部材71は、その下端から中央部分にかけて第一ラック71Lが形成され、第二長尺部材72は、その上端から中央部分にかけて第二ラック72Lが形成されている。
これらの第一ラック71Lと第二ラック72Lとにそれぞれ噛合するピニオン部材73がケース700に回動自在に設けられている。第二長尺部材72には連結部材74を介して摘み部75が設けられている。摘み部75は、その基端側が化粧部材76の底面部に上下動自在に案内されるとともに、その基端が連結部材74に嵌合されている。連結部材74は第二長尺部材72に対して折り曲げ可能とされている。
化粧部材76は召合框14の室内側見付け面部に設けられている。
図6において、第一長尺部材71の上端部には第一係止片71Tが設けられている。この第一係止片71Tは、上枠3の上部に設けられた第一係合部3Fに係合可能とされている。第一係合部3Fは、レール部材55に形成された係合孔である。なお、第一係合部3Fを上枠3に形成された係合孔としてもよい。
第二長尺部材72の下端部には第二係止片72Tが設けられている。この第二係止片72Tは、下枠5に形成された第二係合部5Fに係合可能とされている。第二係合部5Fは下枠5に設けられた金具5Gの係合孔から構成されている。
なお、図5に示される通り、施錠機構70には鎌錠77が連結されている。この鎌錠77は、摘み部75で施錠操作することにより、第1の障子10の召合框14の見付け面から突出して第2の障子20の戸先側縦框23に係止される。
この構成の建具1では、閉じられた第1の障子10を開操作するため、まず、施錠機構70を操作して解錠する。そして、開閉ハンドル60のハンドル本体62を戸尻側縦枠4Bに向けて押すと、ハンドル本体62が召合框14の見付け面に近接するように回動する。ハンドル本体62が回動すると、上枠3に近接する基部61から当接部材64が戸先側縦框13に向けて突出し、上枠3に固定された受部材3Eを蹴り出すことになる(図2の想像線参照)。当接部材64が受部材3Eを蹴り出すことで第1の障子10が容易にスライドし始める。
第1の障子10がスライドし始めると、戸先側に配置されたアシスト機構本体50Aが作動し始める。つまり、当接部材64が蹴り出されることにより、第1の障子10がスライドし続け、アシスト機構本体50Aの第一歯車部521が第一ラック部561を転動することになり、ばね部56が巻き上げられてばね力が蓄勢される。引き続き、第1の障子10はスライドし続け、第一ラック部561が第一歯車部521から外れると、ばね部56が解放されて第二歯車部522を回転させる。すると、この第二歯車部522が第二ラック部562の上を転動し、第1の障子10がスライドし続けることになる。
第1の障子10がスライドすると、連動装置40が作動して第2の障子20が第1の障子10に連動し、建具の開口部が開放される。
第1の障子10が戸尻側縦枠4Bに近接すると、戸尻側に配置されたアシスト機構50の第一歯車部521が第一ラック部561の上を転動するが、第一歯車部521は逆方向に空転することになり、第1の障子10のスライドに負荷をかけることがない。
これに対して、建具1の開口部を閉じるため、ハンドル本体62を戸先側に向かって押し出す。すると、第1の障子10が逆方向にスライドすることで、戸尻側に配置されたアシスト機構本体50Aが作動し、第1の障子10のスライドを補助し、さらに、連動装置40が作動して第2の障子20が第1の障子10に連動する。
建具1の開口部が閉じられたら、第1の障子10の施錠機構70を操作して解錠する。そのため、摘み部75を押し下げ、第二長尺部材72を下方に向けて移動させ、第一長尺部材71を、ピニオン部材73を介して上方に向けて移動させる。これにより、第一長尺部材71の先端部に設けられた第一係止片71Tが上枠3の第一係合部3Fに係合され、第二長尺部材72の先端部に設けられた第二係止片72Tが下枠5の第二係合部5Fに係合されて第1の障子10のスライドが規制される。
従って、本実施形態では、次の作用効果を奏することができる。
(1)建具枠2にそれぞれスライド開閉自在に支持された第1の障子10、第2の障子20および第3の障子30と、第1の障子10の開閉に伴って第2の障子20を連動させる連動装置40と、第1の障子10を開閉する開閉ハンドル60とを備えた建具1において、開閉ハンドル60を、第1の障子10の召合框14の室内側見付け位置に設けたから、建具枠2の戸先側縦枠4Aから離れた位置にいる者、例えば、内壁Wがあることで、戸先側縦枠4Aに近づけない車いす利用者が開閉ハンドル60を握りやすくなり、障子の開閉操作を容易に行うことができる。しかも、開閉ハンドル60を取り付ける位置を召合框14の複数位置に設定することができるので、開閉ハンドル60の取付構造を強固なものにできる。
(2)第1の障子10の施錠や解錠を行う施錠機構70を第1の障子10の召合框14に取り付けたから、施錠機構70の摘み部75の設置位置と開閉ハンドル60の設置位置とが近接することになり、施錠あるいは解錠と第1の障子10の開閉操作との一連の作業を容易に行うことができる。特に、施錠機構70を召合框14の中央部分に設けることで、車いすを利用する者が容易に施錠操作をすることができる。
(3)施錠機構70を、上端部が上枠3の第一係合部3Fに係合可能とされ第一ラック71Lが形成された第一長尺部材71と、下端部が下枠5の第二係合部5Fに係合可能とされ第二ラック72Lが形成された第二長尺部材72と、第二長尺部材72に設けられ上下動自在とされた摘み部75と、第一長尺部材71の第一ラック71Lと第二長尺部材72の第二ラック72Lとにそれぞれ噛合されるピニオン部材73と、を備えて構成したから、摘み部75を上下操作することにより、第一長尺部材71と第二長尺部材72とが同期して互いに反対方向に移動するので、上下位置での施錠あるいは解錠を効率的に行うことができる。
(4)開閉ハンドル60を、第1の障子10の召合框14に取り付けられた基部61と、基部61に回動自在に設けられたハンドル本体62と、ハンドル本体62の回動に伴って基部61から戸先側縦框13に対して出没しかつ突出時に上枠3に設けられた受部材3Eに当たる当接部材64とを備える構成とした。そのため、ハンドル本体62を回動させて当接部材64を受部材3Eに押し当てることによって第1の障子10に反動が生じるため、第1の障子10のスライドの開始が円滑に行われることになる。
(5)基部61を上中下の3箇所に配置し、そのうち上枠3に近接配置された基部61に対して当接部材64を出没自在の構成とした。そのため、当接部材64と当接する受部材3Eを上枠3に設ければよいので、開口部を通る際に受部材3Eが邪魔になることがない。
(6)開閉ハンドル60のハンドル本体62の長さを第1の障子10の高さ寸法とほぼ同じにしたので、第1の障子10の高さ方向に渡って開閉ハンドル60を操作することができるから、障子の開閉操作を容易に行うことができる。
(7)第1の障子10のスライドを補助するアシスト機構50を、召合框14の上部に設けられたアシスト機構本体50Aと、アシスト機構本体50Aを案内し上枠3に設けられたガイド機構50Bとを備えて構成し、ガイド機構50Bを、上枠3にそれぞれ設けられた第一ラック部561および第二ラック部562を備え、アシスト機構本体50Aを第一ラック部561に噛合する第一歯車部521と、第一歯車部521の回転に伴って巻き上げられるばね部56と、このばね部56のばね力を第二ラック部562に伝達する第二歯車部522と、を備えた構成としたので、車いすと開閉ハンドルの位置関係によって手の可動範囲に制限があっても、障子を初動時の開放に引き続いて十分に移動させることが容易となり、使い勝手が良いものとなる。
特に、本実施形態では、ハンドル本体62の回動に伴って基部61から当接部材64が出没する開閉ハンドル60と、アシスト機構50とを組み合わせる構成であるため、ハンドル本体62を戸尻側縦枠4Bに向けて押すだけで、大きな力をかけることなく、第1の障子10が円滑にスライドして開口部が開放されることになる。
(8)アシスト機構本体50Aとして、第1の障子10の開操作をアシストするためのアシスト機構本体50Aと、閉操作をアシストするためのアシスト機構本体50Aとの2種類を用意したので、第1の障子10の開閉操作を容易に行うことができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、開閉ハンドル60を第1の障子10の召合框14の見付け面に設けたが、本発明の開閉ハンドル60の取付位置はこれに限定されるものではなく、第1の障子10の戸先側縦框13より召合框側であるのであれば具体的な位置は限定されるものではなく、例えば、第1の障子10の見付け面方向の中央部分において上框11および下框12を架け渡す位置に設けるものであってもよい。さらに、開閉ハンドル60の長さは第1の障子10の高さ寸法より小さいもの、例えば、半分であってもよく、この場合、開閉ハンドル60を召合框14の高さ方向の中心部分に設置するものでもよい。
本発明では、アシスト機構50を必ずしも設けることを要せず、設ける場合であっても1つのアシスト機構本体50Aを設けるものであってもよい。アシスト機構本体50Aを1つ設ける場合にあっては、第1の障子10の開操作をアシストするために用いるものが好ましい。
さらに、本発明では、第1の障子10、第2の障子20および第3の障子30の3枚から障子が構成されるものに限らず、4枚以上であってもよい。
また、本発明では、施錠装置を召合框14の上下にそれぞれ設けるものであってもよく、さらには、召合框14ではなく戸先側縦框13に設けるものでもよい。
また、当接部材64はブロック状のものに限定されるものではなく、先端にローラを設けた構造でもよい。当接部材64が受部材3Eに当接する場所は先端に限定されるものではない。さらに、当接部材64は、基部61に出没自在に設けられた構造に限定されるものではなく、他の構造、例えば、ハンドル本体62の回動により基端が回動するアーム部材を備え、ハンドル本体62の回動に伴ってアーム部材が回動し、アーム部材の先端部で受部材3Eを蹴り出す構成としてもよい。
1…建具、2…建具枠(縦枠)、3…上枠、3E…受部材、3F…第一係合部、4A…戸先側縦枠、4B…戸尻側縦枠、5…下枠、5F…第二係合部、10…第1の障子、13…戸先側縦框、14…召合框、20…第2の障子、30…第3の障子、40…連動装置、50…アシスト機構、521…第一歯車部、522…第二歯車部、56…ばね部、561…第一ラック部、562…第二ラック部、60…開閉ハンドル、61…基部、62…ハンドル本体、64…当接部材、70…施錠機構、71…第一長尺部材、71L…第一ラック、72…第二長尺部材、72L…第二ラック、75…摘み部

Claims (4)

  1. 戸先側縦枠、この戸先側縦枠に対向する戸尻側縦枠、上枠および下枠を有し開口部が形成された枠体と、この枠体にそれぞれスライド開閉自在に支持された第1の障子、第2の障子および第3の障子の少なくとも3枚の障子と、
    前記第1の障子の開閉に伴って前記第2の障子を連動させる連動装置と、
    前記第1の障子に設けられ前記第1の障子を開閉する開閉ハンドルと、を備え、
    前記第1の障子は、戸先側縦框と、前記戸先側縦框と対向する召合框と、これらの戸先側框と召合框とに接続される上框および下框とを有し、
    前記開閉ハンドルは、前記第1の障子の前記召合框に取り付けられた基部と、この基部に回動自在に設けられたハンドル本体と、このハンドル本体の先端側が前記戸尻側縦枠に向けて移動し、かつ前記召合框の見付け面に近接する方向への回動に伴って前記戸先側縦框に向けて前進し、前記近接する方向とは逆方向への回動に伴って後退しかつ前進時に前記上枠に設けられた受部材に当接する当接部材と、を備える建具。
  2. 前記第1の障子の召合框には施錠機構が設けられ、
    この施錠機構は、上端部が前記上枠に形成された第一係合部に係合可能とされ第一ラックが形成された第一長尺部材と、下端部が前記下枠に形成された第二係合部に係合可能とされ第二ラックが形成された第二長尺部材と、これらの第一長尺部材と第二長尺部材との一方に設けられ上下動自在とされた摘み部と、前記第一ラックと前記第二ラックとにそれぞれ噛合されるピニオン部材と、を備えた請求項1に記載の建具。
  3. 前記開閉ハンドルの長さは前記第1の障子の高さ寸法とほぼ同じである請求項1または請求項2に記載の建具。
  4. 前記第1の障子のスライドを補助するアシスト機構を備え、
    このアシスト機構は、前記上枠にそれぞれ設けられた第一ラック部および第二ラック部と、前記第一ラック部に噛合する第一歯車部と、この第一歯車部の回転に伴って巻き上げられるばね部と、このばね部のばね力を前記第二ラック部に伝達する第二歯車部とを備えた請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の建具。
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