JP6105537B2 - アラーム対処履歴を表示する数値制御装置 - Google Patents
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Description
上述した通り、従来のアラーム対処作業のオペレータによるアラーム解除作業では、オペレータの知識量や経験値に頼るところが大きく、オペレータのスキルの違いでアラームを解除するまでの時間にばらつきがあった。そこで本発明においては、アラーム発生からアラーム解除までの間に行った操作履歴をアラーム対処操作履歴情報として数値制御装置内に記録し、次回同一アラーム発生時に、その記録したアラーム対処操作履歴情報をアラームメッセージと共に画面上に表示し、アラームメッセージの内容だけでなく、過去に実施した対処操作を参考にすることでその課題を解決する。
また、本発明においてはアラーム対処操作履歴情報は、それを記憶する際、もしくはアラームメッセージと共に表示する際に、単に記録乃至表示するだけでなく、アラームを解除する操作の参考となるよう最適化することで、アラームを解除するための適切な情報としてオペレータに提供される。
アラーム対処操作履歴情報には、発生したアラームに係る情報と、当該アラームが発生した時にオペレータが数値制御装置操作部120を操作に係る情報(オペレータが選択したメニュー項目、参照した情報項目とその値、各データに対するデータ変更の内容、それぞれの操作にかけた時間など、実際にオペレータが行ったことに付随して発生する各種情報)とを関連付けて記憶している。
これらを備えた数値制御装置100において、アラームが発生した際に実行される処理について、いくつかの例を示して説明する。
図2は、本発明の第1の実施の形態を説明する工程フロー図である。本実施の形態では、アラーム対処操作履歴情報抽出最適化部172が、アラーム対処操作履歴情報記憶部160から抽出された今回発生したアラームの種類と同じアラーム種類の複数のアラーム対処操作履歴情報について、その操作頻度により統計を取り、操作種別を操作頻度でソートして表示する例である。
本図において、ステップSA01〜ステップSA05は、アラームが発生した時にアラーム対処操作履歴情報を生成してアラーム対処操作履歴情報記憶部160へと記録する工程を示しており、ステップSA06〜ステップSA10は、次回以降に同一のアラームが発生した時に、アラーム対処操作履歴情報記憶部160に記録されたアラーム対処操作履歴情報を抽出してオペレータに提示する工程を示している。
●[ステップSA02]アラーム監視部130が、発生したアラームに基づいてアラームメッセージを取得し、当該アラームメッセージをアラームメッセージ表示部184へ表示する。これ以降、オペレータによる操作と数値制御装置100に対して適用されたデータ変更などを記録する。
●[ステップSA03]オペレータは、数値制御装置表示部180のアラームメッセージ表示部184に表示されたアラームメッセージ等の情報を参考にして原因を調査し、アラーム発生の原因を特定する。
●[ステップSA04]オペレータは、数値制御装置操作部120を操作して、アラーム発生の原因となったデータの修正などを行う。
●[ステップSA05]オペレータは、リセット操作や自動運転を開始してアラームを解除する。この時点で、今回発生したアラームに係る情報と、ステップSA02以降でオペレータが行った操作やデータ変更などを関連付けてアラーム対処操作履歴情報を作成し、アラーム対処操作履歴情報記憶部160に記録する。
●[ステップSA07]アラーム監視部130が、発生したアラームに基づいてアラームメッセージを取得し、当該アラームメッセージをアラームメッセージ表示部184へ表示する。また、アラーム対処操作履歴情報抽出部170は、今回発生したアラームの種類等の情報に基づいて、アラーム対処操作履歴情報記憶部160から同一の又は類似するアラーム種別を有するアラーム対処操作履歴情報を抽出する。抽出されたアラーム対処操作履歴情報は、アラーム対処操作履歴情報抽出最適化部172により操作の頻度で統計が取られてソートされ、操作の比度の多い順にアラーム対処操作履歴情報表示部186に表示される。
●[ステップSA08]オペレータは、数値制御装置表示部180のアラームメッセージ表示部184に表示されたアラームメッセージ、アラーム対処操作履歴情報表示部186に表示されたアラーム対処操作履歴情報等を参考にして原因を調査し、アラーム発生の原因を特定する。
●[ステップSA09]オペレータは、数値制御装置操作部120を操作して、アラーム発生の原因となったデータの修正などを行う。
●[ステップSA10]オペレータは、リセット操作や自動運転を開始してアラームを解除する。この時点で、今回発生したアラームに係る情報と、ステップSA07以降でオペレータが行った操作やデータ変更などを関連付けてアラーム対処操作履歴情報を作成し、アラーム対処操作履歴情報記憶部160に記録する。
図3は、本発明の第2の実施の形態を説明する工程フロー図である。本実施の形態では、アラーム対処操作履歴情報記録最適化部152が、アラーム対処操作履歴情報記憶部160に記録するアラーム対処操作履歴情報を、過去に記録されたアラーム対処操作履歴情報を参照して選別する例である。
本図において、ステップSB01〜ステップSB05は、アラームが発生した時にアラーム対処操作履歴情報を生成してアラーム対処操作履歴情報記憶部160へと記録する工程を示しており、ステップSB06〜ステップSB10は、次回以降に同一のアラームが発生した時に、アラーム対処操作履歴情報記憶部160に記録されたアラーム対処操作履歴情報を抽出してオペレータに提示する工程を示している。
●[ステップSB02]アラーム監視部130が、発生したアラームに基づいてアラームメッセージを取得し、当該アラームメッセージをアラームメッセージ表示部184へ表示する。これ以降、オペレータによる操作と数値制御装置100に対して適用されたデータ変更などを記録する。
●[ステップSB03]オペレータは、数値制御装置表示部180のアラームメッセージ表示部184に表示されたアラームメッセージ等の情報を参考にして原因を調査し、アラーム発生の原因を特定する。
●[ステップSB04]オペレータは、数値制御装置操作部120を操作して、アラーム発生の原因となったデータの修正などを行う。
●[ステップSB05]オペレータは、リセット操作や自動運転を開始してアラームを解除する。この時点で、今回発生したアラームに係る情報と、ステップSB02以降でオペレータが行った操作やデータ変更などを関連付けてアラーム対処操作履歴情報を作成し、アラーム対処操作履歴情報記憶部160に記録するが、その際にアラーム対処操作履歴情報記録最適化部152は、今回のアラーム対処操作履歴情報と、前回までのアラーム対処操作履歴情報とに記録されている各操作について論理積をとり、過去と共通して行われた操作についてのみを記録対象として、アラーム対処操作履歴情報記憶部160へ記録する。
●[ステップSB07]アラーム監視部130が、発生したアラームに基づいてアラームメッセージを取得し、当該アラームメッセージをアラームメッセージ表示部184へ表示する。また、アラーム対処操作履歴情報抽出部170は、今回発生したアラームの種類等の情報に基づいて、アラーム対処操作履歴情報記憶部160から同一の又は類似するアラーム種別を有するアラーム対処操作履歴情報を抽出する。抽出されたアラーム対処操作履歴情報には、今回発生したアラームに対して過去において共通に行われた操作のみが記録されている。
●[ステップSB08]オペレータは、数値制御装置表示部180のアラームメッセージ表示部184に表示されたアラームメッセージ、アラーム対処操作履歴情報表示部186に表示されたアラーム対処操作履歴情報等を参考にして原因を調査し、アラーム発生の原因を特定する。
●[ステップSB09]オペレータは、数値制御装置操作部120を操作して、アラーム発生の原因となったデータの修正などを行う。
●[ステップSB10]オペレータは、リセット操作や自動運転を開始してアラームを解除する。この時点で、今回発生したアラームに係る情報と、ステップSB07以降でオペレータが行った操作やデータ変更などを関連付けてアラーム対処操作履歴情報を作成し、アラーム対処操作履歴情報記憶部160に記録する。記録処理の手順については、ステップSB05と同様である。
図4は、本発明の第3の実施の形態を説明する工程フロー図である。本実施の形態では、アラーム対処操作履歴情報記録最適化部152が、アラーム対処操作履歴情報記憶部160に記録するアラーム対処操作履歴情報を、オペレータの指示に基づいて選別する例である。
本図において、ステップSC01〜ステップSC05は、アラームが発生した時にアラーム対処操作履歴情報を生成してアラーム対処操作履歴情報記憶部160へと記録する工程を示しており、ステップSC06〜ステップSC10は、次回以降に同一のアラームが発生した時に、アラーム対処操作履歴情報記憶部160に記録されたアラーム対処操作履歴情報を抽出してオペレータに提示する工程を示している。
●[ステップSC02]アラーム監視部130が、発生したアラームに基づいてアラームメッセージを取得し、当該アラームメッセージをアラームメッセージ表示部184へ表示する。これ以降、オペレータによる操作と数値制御装置100に対して適用されたデータ変更などを記録する。
●[ステップSC03]オペレータは、数値制御装置表示部180のアラームメッセージ表示部184に表示されたアラームメッセージ等の情報を参考にして原因を調査し、アラーム発生の原因を特定する。
●[ステップSC04]オペレータは、数値制御装置操作部120を操作して、アラーム発生の原因となったデータの修正などを行う。
●[ステップSC05]オペレータは、リセット操作や自動運転を開始してアラームを解除する。この時点で、今回発生したアラームに係る情報と、ステップSC02以降でオペレータが行った操作やデータ変更などを関連付けてアラーム対処操作履歴情報を作成し、アラーム対処操作履歴情報記憶部160に記録するが、その際にアラーム対処操作履歴情報記録最適化部152は、今回のアラーム対処で行われた各操作をオペレータに対して操作順に一覧表示し、オペレータに今回のアラーム対処で有効と判断した操作を選択させる。そして、オペレータが選択した操作のみを記録対象として、アラーム対処操作履歴情報記憶部160へ記録する。
●[ステップSC07]アラーム監視部130が、発生したアラームに基づいてアラームメッセージを取得し、当該アラームメッセージをアラームメッセージ表示部184へ表示する。また、アラーム対処操作履歴情報抽出部170は、今回発生したアラームの種類等の情報に基づいて、アラーム対処操作履歴情報記憶部160から同一の又は類似するアラーム種別を有するアラーム対処操作履歴情報を抽出する。抽出されたアラーム対処操作履歴情報には、今回発生したアラームに対して過去においてオペレータにより有効であると判断された操作のみが記録されている。
●[ステップSC08]オペレータは、数値制御装置表示部180のアラームメッセージ表示部184に表示されたアラームメッセージ、アラーム対処操作履歴情報表示部186に表示されたアラーム対処操作履歴情報等を参考にして原因を調査し、アラーム発生の原因を特定する。
●[ステップSC09]オペレータは、数値制御装置操作部120を操作して、アラーム発生の原因となったデータの修正などを行う。
●[ステップSC10]オペレータは、リセット操作や自動運転を開始してアラームを解除する。この時点で、今回発生したアラームに係る情報と、ステップSC07以降でオペレータが行った操作やデータ変更などを関連付けてアラーム対処操作履歴情報を作成し、アラーム対処操作履歴情報記憶部160に記録する。記録処理の手順については、ステップSC05と同様である。
110 数値制御装置運転部
120 数値制御装置操作部
130 アラーム監視部
140 操作履歴情報取得部
150 アラーム対処操作履歴情報記録部
152 アラーム対処操作履歴情報記録最適化部
160 アラーム対処操作履歴情報記録部
170 アラーム対処操作履歴情報抽出部
172 アラーム対処操作履歴情報抽出最適化部
180 数値制御装置表示部
184 アラームメッセージ表示部
186 アラーム対処操作履歴情報表示部
Claims (4)
- 機械の運転制御時に発生したアラームに基づいてアラームメッセージを表示する数値制御装置において、
アラームに係る情報と、オペレータによる操作に係る情報とを関連付けてアラーム対処操作履歴情報として記憶するアラーム対処操作履歴情報記憶部と、
アラームが発生した後にオペレータによって行われた操作に係る情報を取得し、前記アラームと、前記操作に係る情報とに基づいてアラーム対処操作履歴情報を生成する操作履歴情報取得部と、
前記アラーム対処操作履歴情報を前記アラーム対処操作履歴情報記憶部に記録するアラーム対処操作履歴情報記録部と、
アラームが発生した際に、前記アラームに係る情報に基づいて前記アラーム対処操作履歴情報記憶部からアラーム対処操作履歴情報を抽出するアラーム対処操作履歴情報抽出部と、
前記抽出されたアラーム対処操作履歴情報を表示する表示部と、
を備え、
前記アラーム対処操作履歴情報記録部は、前記アラーム対処操作履歴情報に含まれる操作に係る情報をオペレータの利便性に資するよう最適化するアラーム対処操作履歴情報記録最適化部を備え、
前記アラーム対処操作履歴情報抽出部は、前記抽出したアラーム対処操作履歴情報をオペレータの利便性に資するよう最適化するアラーム対処操作履歴情報抽出最適化部を備える、
ことを特徴とする数値制御装置。 - 前記アラーム対処操作履歴情報抽出最適化部は、抽出されたアラーム対処操作履歴情報に含まれる操作に係る情報を操作頻度に基づいてソートする、
ことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。 - 前記アラーム対処操作履歴情報記録最適化部は、前記アラーム対処操作履歴情報記憶部に記憶されているアラーム対処操作履歴情報に含まれている共通の操作についてのみアラーム対処操作履歴情報として記録する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の数値制御装置。 - 前記アラーム対処操作履歴情報記録最適化部は、オペレータにより前記アラームの対処に有効であると判断された操作についてのみアラーム対処操作履歴情報として記録する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の数値制御装置。
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