JP6104723B2 - インク組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、幅広い表面寿命における動的表面張力が低いインク組成物に関する。
印刷業界、製紙業界、塗料業界においては、近年の環境問題などの点から水性化が進みつつある。しかし、水系の場合、乾燥スピードが遅いため、溶剤系より生産スピードが遅くなることから、常に生産性向上に伴う高速化への対応が余儀なくされており、高速印刷や高速塗工に適応したインキや紙コート剤の性能向上が要求されている。このような背景から、水性インキや水性塗料業界においては、基材に対する湿潤化、浸透性及び分散性付与のため、表面張力が低いインク組成物が求められており、特定のアルコールにアルキレンオキサイドを付加させた非イオン性界面活性剤を用いたインク組成物が提案されている(特許文献1、2)。
特開2007−91624号公報 特開2011−509334号公報
しかしながら、特許文献1、2の組成物では、静的表面張力は低いものの動的表面張力は低くなく、印刷、コーティング等の用途では、改善が求められている。
本発明は、幅広い表面寿命における動的表面張力が低いインク組成物を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表されるアルキレンオキサイド付加物であって、アルキレンオキシ基が付加モル分布を有し、かつ、Weibullの分布則から導かれる下記数式(1)から求められる分布定数cが1.0以下であるアルキレンオキサイド付加物(A)及び着色剤(B)を必須成分とするインク組成物である。
O(AO)mH (1)
[式中、Rは炭素数6〜10の脂肪族炭化水素基;AOは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基;mはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を表す3〜14の数である。]
Figure 0006104723
[式中、Ln(n00/n0)は(n00/n0)の自然対数を意味し、vは脂肪族アルコール1モル当たりに付加したアルキレンオキサイドの平均付加モル数を表し、n00は反応に用いた脂肪族アルコールのモル数、n0は未反応の脂肪族アルコールのモル数を表す。]
本発明のインク組成物は、幅広い表面寿命における動的表面張力が低いため、記録媒体にインクが着弾した際のインク滴の拡がりが大きくなり、画像濃度を向上させることができる。
本発明のインク組成物は、一般式(1)で表されるアルキレンオキサイド付加物(A)及び着色剤(B)を必須成分とするインク組成物であって、アルキレンオキサイド付加物(A)はアルキレンオキシ基が付加モル分布を有し、かつ、Weibullの分布則から導かれる下記数式(1)から求められる分布定数cが1.0以下であることを特徴とする。
一般式(1)におけるRは、炭素数6〜10の脂肪族炭化水素基であり、直鎖又は分岐脂肪族炭化水素基でもよく、飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基でもよい。炭素数6〜10の脂肪族炭化水素基としては、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、イソヘキシル基、イソヘプチル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基等が挙げられる。
これらの内、動的表面張力低下能の観点から、炭素数6〜10の分岐脂肪族炭化水素基が好ましく、更に好ましくは、炭素数1〜3の分岐鎖を1〜6本有する炭素数7〜10の分岐脂肪族炭化水素基であり、特に好ましくは、4,6−ジメチル−1−オクチル基、3,5,5―トリメチル―1−ヘキシル基である。
炭素数が6未満では、界面活性能が低下するため、好ましくない。また、炭素数が10を越えると静的表面張力は低下するものの、短い表面寿命での動的表面張力が高いため、好ましくない。
一般式(1)におけるAOは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基であり、具体的にはエチレンオキシ基、プロピレンオキシ基、ブチレンオキシ基が挙げられる。
一般式(1)におけるmはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を表す3〜14の数である。好ましくは4〜10、さらに好ましくは4〜7の数である。mが3未満では水に対する溶解性が不十分であり、mが14を超えると動的表面張力が高くなるので、好ましくない。本発明におけるアルキレンオキサイド付加物(A)は、付加モル数に分布を有することにより、水に対する溶解性が高く、動的表面張力低下能を発揮できる。
本発明におけるアルキレンオキサイド付加物(A)としては炭素数6〜10の脂肪族アルコールのエチレンオキサイド(以下、EOと略記する。)付加物、1,2−プロピレンオキサイド(以下、POと略記する。)付加物、1,2−、1,3−、2,3−又は1,4−ブチレンオキサイド(以下、BOと略記する。)付加物、EOとPOのランダム付加物、EO/POブロック付加物、PO/EOブロック付加物、EOとBOのランダム付加物、EO/BOブロック付加物及びBO/EOブロック付加物が挙げられる。
これらの内、動的表面張力低下能の観点から、下記一般式(2)で表されるPO/EOブロック付加物が好ましい。
Figure 0006104723
[式中、Rは炭素数6〜10の脂肪族炭化水素基;nはプロピレンオキサイドの平均付加モル数を表す3〜10の数、kはエチレンオキサイドの平均付加モル数を表す0〜4の数であり、かつ、3≦n+k≦14を満たす数である。]
一般式(2)におけるRは、一般式(1)におけるRと同一であり、好ましい範囲も同一である。一般式(2)におけるnはプロピレンオキサイドの平均付加モル数を表す3〜10の数、kはエチレンオキサイドの平均付加モル数を表す0〜4の数であり、かつ3≦n+k≦14を満たす数である。nは好ましくは3〜8の数、kは好ましくは、0〜2の数である。
Weibullの分布定数cは脂肪族アルコールアルキレンオキサイド1モル付加物にアルキレンオキサイドが1モル反応するときの反応速度定数と脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドが1モル反応するときの反応速度の比を表し、実験的には数式(1)から計算される。[「Nonionic surfactants」28〜34頁、Martin J.Schick著、Dekker(1967年)]。このcの値が小さい、すなわち未反応のアルコール含量が少ないほど分子量分布が狭いことを意味する。
Figure 0006104723
この式で、Ln(n00/n0)は(n00/n0)の自然対数を意味し、vは脂肪族アルコール1モル当たりに付加したアルキレンオキサイドの平均付加モル数を表し、n00は反応に用いた脂肪族アルコールのモル数、n0は未反応の脂肪族アルコールのモル数を表す。
アルキレンオキサイド付加物(A)のcは、1.0以下であり、好ましくは0.8以下である。
cが1.0を超えると未反応アルコール由来の臭気および動的表面張力低下能の観点から好ましくない。
本発明におけるアルキレンオキサイド付加物(A)は炭素数6〜10の脂肪族アルコール(a)に炭素数2〜4のアルキレンオキサイド(C)を付加することによって得られる。
炭素数6〜10の脂肪族アルコール(a)としては、直鎖または分岐の鎖式脂肪族炭化水素基を有するアルコールが挙げられる。
具体的には、ヘキシルアルコール、イソヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、イソヘプチルアルコール、オクチルアルコール、イソオクチルアルコール、ノニルアルコール、イソノニルアルコール、デシルアルコール、イソデシルアルコール、ヘキセニルアルコール、ヘプテニルアルコール、オクテニルアルコール、ノネニルアルコール、デセニルアルコール等が挙げられる。
これらの内、動的表面張力低下能の観点から、炭素数7〜10の分岐脂肪族アルコールが好ましく、さらに好ましくは、炭素数1〜3の分岐鎖を1〜6本有する炭素数7〜10の分岐脂肪族アルコールである。炭素数が6未満の脂肪族アルコールでは、界面活性能が低下するため、好ましくない。また、炭素数が10を越える脂肪族アルコールでは静的表面張力は低下するものの、短い表面寿命での動的表面張力低下能が低いため、好ましくない。
炭素数2〜4のアルキレンオキサイド(C)は、具体的にはEO、PO,BOが挙げられる。
アルキレンオキサイド付加物(A)の製造方法としては特に制限はないが、例えば以下の方法が挙げられる。
炭素数6〜10の脂肪族アルコール(a)を加圧反応容器に仕込み、酸性触媒(D)の存在下に炭素数2〜4のアルキレンオキサイド(C)を吹き込み[脂肪族アルコール(a)1モルに対して0.5〜5モル]、常圧又は加圧下で反応を行なう。反応温度は通常50〜200℃であり、反応時間は通常2〜20時間である。アルキレンオキサイド(C)の付加反応終了後は、触媒を中和し、吸着剤で処理して触媒を除去・精製し、アルキレンオキサイド付加物(A1)を得る。
このようにして得られたアルキレンオキサイド付加物(A1)に、アルカリ触媒(F)を添加し、上記と同一又は異なるアルキレンオキサイド(C)を上記と同様の方法で反応させることによって、目的のアルキレンオキサイド付加物(A)が得られる。
酸性触媒(D)としては、過ハロゲン酸(塩)、硫酸(塩)、燐酸(塩)、硝酸(塩)、パーフルオロアルキルスルホン酸金属塩が挙げられる。塩を形成する場合の金属は、特に限定されるものではないが、後述するWeibullの分布定数の観点から、2価または3価の金属が好ましい。これら金属としては、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Co、Ni、Cu、Al、Cd、Ti、Hf、Cr、Mo、Mn、Fe、Pd及び希土類原子であり、更に好ましくは、Mg、Zn、Ca、Sr、Ba、Al、Cu、Cd、Ti、Cr、Fe及び希土類原子であり、特に好ましくは、Mg、Zn、Al、Ti、Fe、Scである。
過ハロゲン酸(塩)のハロゲンとしては塩素、臭素、沃素が挙げられ、Weibullの分布定数の観点から、塩素が好ましい。
パーフルオロアルキルスルホン酸金属塩としてはトリフルオロメタンスルホン酸塩、ペンタフルオロエタンスルホン酸塩が好ましい。更に好ましいのは、スカンジウムトリフラートである。
酸性触媒(D)として好ましくは、2価もしくは3価の金属の過塩素酸塩及びパーフルオロアルキルスルホン酸金属塩であり、さらに好ましくは、Mg、ZnおよびAlから選ばれる金属の過塩素酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、ペンタフルオロエタンスルホン酸塩であり、特に好ましくは、過塩素酸マグネシウム、過塩素酸亜鉛、過塩素酸アルミニウム及びスカンジウムトリフラートである。
酸性触媒(D)の使用量としては、反応速度と経済性の点から、アルキレンオキサイド付加物(A1)の重量に基づいて、0.001〜1重量%が好ましい。さらに好ましくは0.003〜0.8重量%、特に好ましくは0.005〜0.5重量%である。
アルカリ触媒(F)としてはアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属(リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム等)の水酸化物並びにアルコキシド(メトキシド、エトキシド、プロポキシド及びブトキシド等)、3級アミン(トリエチルアミン、トリメチルアミン等)、4級アンモニウム塩(テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド等)が挙げられ、好ましくは、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化セシウムである。
アルカリ触媒(F)の使用量としては、反応速度と経済性の点から、アルキレンオキサイド付加物(A)の重量に基づいて、0.0001〜1重量%が好ましい。さらに好ましくは0.001〜0.5重量%である。
本発明のインク組成物において、25℃における表面寿命が100msにおける動的表面張力は35mN/m以下であることが好ましい。これにより、記録媒体にインクが着弾した際のインク滴の拡がりが大きくなり、画像濃度を向上させることができる。
インク等の液体の動的表面張力は、一般に振動ジェット法、メニスカス法、最大泡圧法などによって測定されることは知られているが、本発明で規定する動的表面張力の値は、最大泡圧法(バブルプレッシャー法)によるものであり、例えば、KRUSS社製バブルプレッシャー型動的表面張力計BP−2を用いて測定することができる。
最大泡圧法による動的表面張力測定では、気体供給源から気体をプローブに送り、インクに浸したプローブ先端から気泡を発生させる。この際の気体流量を変化させることで、気体発生速度を変え、それに伴い変化するインクからその気泡にかかる圧力により表面張力を測定する。気泡の半径がプローブ先端部分の半径に等しくなるとき、最大圧力(最大泡圧)を示す。
本発明における表面寿命とは、最大泡圧後に気泡がプローブから離れて、新しい表面が形成されてから次の最大泡圧に達するまでの時間をいう。
本発明のインク組成物における(A)の含有量は、0.2〜20重量%であり、好ましくは0.5〜10重量%である。
着色剤(B)としては、従来、塗料及びインキ等に使用されている無機顔料及び有機顔料等の顔料並びに染料が使用できる。
無機顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、紺青、硫酸バリウム、カドミウムレッド、酸化チタン、亜鉛華、ベンガラ、アルミナ、炭酸カルシウム、群青、カーボンブラック、グラファイト及びチタンブラック等が挙げられる。
有機顔料としては、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系アニリド系、アセト酢酸アニリド系、ピラゾロン系等の溶性アゾ顔料、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系、β−オキシナフトエ酸系アニリド系、アセト酢酸アニリド系モノアゾ、アセト酢酸アニリド系ジスアゾ、ピラゾロン系等の不溶性アゾ顔料、銅フタロシニンブルー、ハロゲン化銅フタロシアニンブルー、スルホン化銅フタロシアニンブルー、金属フリーフタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、イソシンドリノン系、キナクリドン系、ジオキサンジン系、ペリノン系及びペリレン系等の多環式又は複素環式化合物が挙げられる。
染料の具体例として、イエロー染料としては、カップリング成分として、フェノール類、ナフトール類、アニリン類、ピラゾロン類、ピリドン類若しくは開鎖型活性メチレン化合物類を有するアリール又はヘテリルアゾ染料、カップリング成分として、開鎖型活性メチレン化合物を有するアゾメチン染料、ベンジリデン染料及びモノメチンオキソノール染料等のメチン染料、ナフトキノン染料及びアントラキノン染料等のキノン系染料等、キノフタロン染料、ニトロ、ニトロソ染料、アクリジン染料並びにアクリジノン染料等が挙げられる。
マゼンタ染料としては、カップリング成分として、フェノール類、ナフトール類、アニリン類、ピラゾロン類、ピリドン類、ピラゾロトリアゾール類、閉環型活性メチレン化合物類若しくはヘテロ環(ピロール、イミダゾール、チオフェン及びチアゾール誘導体等)を有するアリール又はヘテリルアゾ染料、カップリング成分として、ピラゾロン類又はピラゾロトリアゾール類を有するアゾメチン染料、アリーリデン染料、スチリル染料、メロシアニン染料及びオキソノール染料等のメチン染料、ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料及びキサンテン染料等のカルボニウム染料、ナフトキノン、アントラキノン及びアントラピリドン等のキノン系染料並びにジオキサジン染料等の縮合多環系染料等が挙げられる。
シアン染料としては、インドアニリン染料及びインドフェノール染料等のアゾメチン染料、シアニン染料、オキソノール染料及びメロシアニン染料等のポリメチン染料、ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料及びキサンテン染料等のカルボニウム染料、フタロシアニン染料、アントラキノン染料、カップリング成分として、フェノール類、ナフトール類、アニリン類、ピロロピリミジノン若しくはピロロトリアジノン誘導体を有するアリール又はヘテリルアゾ染料並びにインジゴ・チオインジゴ染料が挙げられる。
着色剤(B)の粒子径は、平均粒子径として0.01μm〜2.0μmが好ましく、0.01μm〜1.0μmが更に好ましい。
本発明のインク組成物における着色剤(B)の含有量は、インク組成物の重量に基づき、好ましくは1〜40重量%、更に好ましくは5〜30重量%、特に好ましくは10〜20重量%である。
本発明のインク組成物は、必要により顔料分散剤、水溶性有機溶剤、pH調整剤、酸化防止剤等を含有することができる。
顔料分散剤を使用することにより顔料の分散性が向上し、本発明のインク組成物の保存安定性を向上させることができる。顔料分散剤としては、ビックケミー・ジャパン社製顔料分散剤(Anti−Terra−U、Disperbyk−101,103、106、110、161、162、164、166、167、168,170、174、182、184又は2020等)、味の素ファインテクノ社製顔料分散剤(アジスパーPB711、PB821、PB814、PN411及びPA111等)及び日本ルーブリゾール社製顔料分散剤(ソルスパーズ5000、12000、32000、33000及び39000等)が挙げられる。これらの顔料分散剤は1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。顔料分散剤の添加量は特に限定されるものではないが、インク組成物中に0〜10重量%の範囲で用いることが好ましく、更に好ましくは0.2〜8重量%である。
水溶性有機溶剤としては、グリコールエーテル(エチレングリコールモノアルキルエーテル及びプロピレングリコールモノアルキルエーテル等)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等)、エステル(エチレングリコールアルキルエーテルアセテート及びプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート等)、アルコール(メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、グリセリン及びブタノール等)等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。インク組成物における水溶性有機溶剤の含有量は、1〜60重量%であることが好ましい。
本発明のインク組成物は、幅広い表面寿命における動的表面張力が低く、印刷、コーティング等の分野等に使用することができる。特に、印刷分野におけるインクジェット用インクとして好適に使用することができ、中でも、水性インクとして特に好適に使用することができる。前記用途に使用するにあたっては、本発明のアルキレンオキサイド付加物(A)及び着色剤(B)を必須成分とするインク組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、アニオン界面活性剤(脂肪族塩類、アルキル硫酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホコハク酸塩等)、カチオン界面活性剤(アルキルアンモニウム塩等)、両性界面活性剤(アルキルアミドベタイン、アルキルアミドスルホベタイン等)、本発明のアルキレンオキサイド付加物(A)以外の非イオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンアセチレングリコールエーテル等)等の他の界面活性剤が配合されてもよい。
上記(A)以外の界面活性剤の含有量はインク組成物の重量に基づいて、好ましくは0.2〜5重量%であり、これらの一種または二種以上を併用してもよい。
本発明のインク組成物は、アルキレンオキサイド付加物(A)、着色剤(B)および必要に応じて、顔料分散剤、(A)以外の界面活性剤、水溶性有機溶剤及び他の成分を分散または溶解し、さらに必要に応じて攪拌混合することによって製造される。この攪拌混合は、例えば、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシェイカー、超音波分散機等により行うことができ、攪拌羽を用いた攪拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機等で行うこともできる。
着色剤(B)は、顔料、顔料分散剤を水に分散し、さらに必要に応じて攪拌混合することによって製造された顔料分散液として含有することが好ましい。攪拌混合は、上記インク組成物の製造と同様の方法により行うことができる。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
<製造例1>[2−エチル−1−ヘキサノールのEO4モル付加物(A−1)の合成]
撹拌機、加熱冷却装置及び滴下ボンベを備えた耐圧反応容器に、2−エチル−1−ヘキサノール130部(1モル部)、及び過塩素酸アルミニウム九水和物1部(0.002モル部)を投入し、窒素置換後密閉し、70℃に昇温し、1時間減圧下で脱水を行った。80℃に昇温し、EO88部(2モル部)を圧力が0.2MPaG以下になるように調整しながら10時間かけて滴下した後、95℃で5時間熟成した。次いで70℃に冷却後、吸着処理剤(キョーワード600:協和化学工業(株)製)10部を投入し、70℃で1時間撹拌して処理した後、吸着処理剤をろ過して2−エチル−1−ヘキサノールのEO2モル付加物(a−1)を得た。得られた(a−1)に水酸化カリウム0.1部を追加後、70℃に昇温し、1時間減圧下で脱水を行った。140℃に昇温し、EO88部(2モル部)を圧力が0.5MPaG以下になるように調整しながら3時間かけて滴下した後、140℃で2時間熟成した。次いで70℃に冷却後、吸着処理剤(キョーワード600:協和化学工業(株)製)10部を投入し、70℃で1時間撹拌して処理した後、吸着処理剤をろ過して2−エチル−1−ヘキサノールのEO4モル付加物(A−1)を得た。{(A−1)は、一般式(1)におけるRは2−エチル−1−ヘキシル基、AOはエチレンオキシ基、mは4、cは0.50である化合物}。
なお、Weibullの分布定数cの算出方法は以下のとおりである。
分布定数cは、Weibullの分布則から導かれる上記数式(1)から求めた。なお、未反応のアルコール量の測定はガスクロマトグラフィーを用い、以下の条件で測定した。
機種 :ガスクロマトグラフ GC−14B(島津製作所製)
検出器:FIDカラム:ガラスカラム(内径=約3mm,長さ=約2m)
カラム充填剤:シリコンGE SE−30 5%
カラム温度:90℃から280℃まで昇温
昇温速度=4℃/分
キャリアガス:窒素
試料:50%アセトン溶液
注入量:1μl
定量:使用したアルコールより、炭素数が2または3少ないアルコールを内部標準物質として用い定量した。
<製造例2>[2−エチル−1−ヘキサノールのEO6モル付加物(A−2)の合成]
撹拌機、加熱冷却装置及び滴下ボンベを備えた耐圧反応容器に、2−エチル−1−ヘキサノール130部(1モル部)、及び過塩素酸アルミニウム九水和物1部(0.002モル部)を投入し、70℃に昇温し、1時間減圧下で脱水を行った。80℃に昇温し、EO88部(2モル部)を圧力が0.2MPaG以下になるように調整しながら10時間かけて滴下した後、95℃で5時間熟成した。次いで70℃に冷却後、吸着処理剤(キョーワード600:協和化学工業(株)製)10部を投入し、70℃で1時間撹拌して処理した後、吸着処理剤をろ過して2−エチル−1−ヘキサノールのEO2モル付加物(a−2)を得た。得られた(a−2)に水酸化カリウム0.2部を追加後、窒素置換後密閉し、70℃に昇温し、1時間減圧下で脱水を行った。140℃に昇温し、EO176部(4モル部)を圧力が0.5MPaG以下になるように調整しながら5時間かけて滴下した後、140℃で2時間熟成した。次いで70℃に冷却後、吸着処理剤(キョーワード600:協和化学工業(株)製)10部を投入し、70℃で1時間撹拌して処理した後、吸着処理剤をろ過して2−エチル−1−ヘキサノールのEO6モル付加物(A−2)を得た。{(A−2)は、一般式(1)におけるRは2−エチル−1−ヘキシル基、AOはエチレンオキシ基、mは6、cは0.60である化合物}。
<製造例3>[3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノールのEO4モル付加物(A−3)の合成]
2−エチル−1−ヘキサノール130部(1モル部)を3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール144部(1モル部)に変更した以外は製造例1と同様にして、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノールのEO4モル付加物(A−3)を得た{(A−3)は、一般式(1)におけるRは3,5,5−トリメチル−1−ヘキシル基、AOはエチレンオキシ基、mは4、cは0.52である化合物}。
<製造例4>[3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノールのEO6モル付加物(A−4)の合成]
2−エチル−1−ヘキサノール130部(1モル部)を3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール144部(1モル部)に変更した以外は製造例2と同様にして、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノールのEO4モル付加物(A−4)を得た{(A−4)は、一般式(1)におけるRは3,5,5−トリメチル−1−ヘキシル基、AOはエチレンオキシ基、mは6、cは0.58である化合物}。
<製造例5>[デカノールのEO5モル付加物(A−5)の合成]
2−エチル−1−ヘキサノール130部(1モル部)を「デカノール」[KHネオケム(株)製] 158部(1モル部)、EO176部を132部(3モル部)に変更した以外は製造例2と同様にして、デカノールのEO5モル付加物(A−5)を得た{(A−5)は、一般式(1)におけるRはデシル基、AOはエチレンオキシ基、mは5、cは0.57である化合物}。
<製造例6>[デカノールのEO2モル(EO5モル/PO1モル)ランダム付加物(A−6)の合成]
撹拌機、加熱冷却装置及び滴下ボンベを備えた耐圧反応容器に、デカノール[KHネオケム(株)製] 158部(1モル部)、及び過塩素酸マグネシウム六水和物1部(0.004モル部)を投入し、80℃に昇温し、1時間減圧下で脱水を行った。95℃に昇温し、EO88部(2モル部)を圧力が0.2MPaG以下になるように調整しながら10時間かけて滴下した後、95℃で5時間熟成した。次いで70℃に冷却後、吸着処理剤[キョーワード600:協和化学工業(株)製]10部を投入し、70℃で1時間撹拌して処理した後、吸着処理剤をろ過してデカノールのEO2モル付加物(a−6)を得た。得られた(a−6)に水酸化カリウム0.5部を追加後、95℃に昇温し、1時間減圧下で脱水を行った。140℃に昇温し、EO220部(5モル部)とPO58部(1モル部)混合したものを圧力が0.5MPaG以下になるように調整しながら5時間かけて滴下した後、140℃で2時間熟成した。次いで70℃に冷却後、吸着処理剤[キョーワード600:協和化学工業(株)製]10部を投入し、70℃で1時間撹拌して処理した後、吸着処理剤をろ過してデカノールのEO2モル(EO5モル/PO1モル)ランダム付加物(A−6)を得た。{(A−6)は、一般式(1)におけるRはデシル基、AOはエチレンオキシ基およびプロピレンオキシ基、mは8、cは0.82である化合物}。
<製造例7>[1−ノナノールのEO6モル付加物(A−7)の合成]
2−エチル−1−ヘキサノール130部(1モル部)を1−ノナノール144部(1モル部)に変更した以外は製造例2と同様にして、デカノールのEO6モル付加物(A−7)を得た{(A−7)は、一般式(1)におけるRはn−ノニル基、AOはエチレンオキシ基、mは6、cは0.60である化合物}。
<製造例8>[3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノールのPO4モル付加物(A−8)の合成]
撹拌機、加熱冷却装置及び滴下ボンベを備えた耐圧反応容器に、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール144部(1モル部)、及び水酸化カリウム0.5部(0.009モル部)を投入し、窒素置換後密閉し、70℃に昇温し、1時間減圧下で脱水を行った。130℃に昇温し、PO232部(4モル部)を圧力が0.2MPaG以下になるように調整しながら10時間かけて滴下した後、140℃で5時間熟成した。次いで70℃に冷却後、吸着処理剤[キョーワード600:協和化学工業(株)製]10部を投入し、70℃で1時間撹拌して処理した後、吸着処理剤をろ過して3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノールのPO4モル付加物(A−8)を得た。{(A−8)は、一般式(1)におけるRは3,5,5−トリメチル−1−ヘキシル基、AOはプロピレンオキシ基、mは6、cは0.55である化合物}。
<製造例9>[3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノールのPO3モルEO2モル付加物(A−9)の合成]
撹拌機、加熱冷却装置及び滴下ボンベを備えた耐圧反応容器に、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール144部(1モル部)、及び水酸化カリウム0.5部(0.009モル部)を投入し、窒素置換後密閉し、70℃に昇温し、1時間減圧下で脱水を行った。130℃に昇温し、PO174部(3モル部)を圧力が0.2MPaG以下になるように調整しながら9時間かけて滴下した後、140℃で5時間熟成した。次いでEO88部(2モル部)を圧力が0.5MPaG以下になるように調整しながら5時間かけて滴下した後、140℃で2時間熟成した。次いで70℃に冷却後、吸着処理剤[キョーワード600:協和化学工業(株)製]10部を投入し、70℃で1時間撹拌して処理した後、吸着処理剤をろ過して3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノールのPO3モルEO2モル付加物(A−8)を得た。{(A−9)は、一般式(2)におけるRは3,5,5−トリメチル−1−ヘキシル基、nは3、kは2、cは0.84である化合物}。
<比較製造例1>[3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノールのEO15モル付加物(A’−1)の合成]
EO176部(4モル部)をEO572部(13モル部)に変更した以外は製造例2と同様にして、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノールのEO15モル付加物(A’−1)を得た{(A’−1)は、一般式(1)におけるRは3,5,5−トリメチル−1−ヘキシル基、AOはエチレンオキシ基、mは15である化合物}。
<比較製造例2>[3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノールのEO2モル付加物(A’−2)の合成]
撹拌機、加熱冷却装置及び滴下ボンベを備えた耐圧反応容器に、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール144部(1モル部)、及び過塩素酸アルミニウム九水和物1部(0.002モル部)を投入し、窒素置換後密閉し、70℃に昇温し、1時間減圧下で脱水を行った。80℃に昇温し、EO88部(2モル部)を圧力が0.2MPaG以下になるように調整しながら10時間かけて滴下した後、95℃で5時間熟成した。次いで70℃に冷却後、吸着処理剤[キョーワード600:協和化学工業(株)製]10部を投入し、70℃で1時間撹拌して処理した後、吸着処理剤をろ過して3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノールのEO2モル付加物(A’−2)を得た{(A’−2)は、一般式(1)におけるRは3,5,5−トリメチル−1−ヘキシル基、AOはエチレンオキシ基、mは2、cは0.38である化合物}。
<比較製造例3>[2−エチル−1−ヘキサノールのEO6モル付加物(A’−3)の合成]
撹拌機、加熱冷却装置及び滴下ボンベを備えた耐圧反応容器に、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール144部(1モル部)、水酸化カリウム0.5部(0.009モル部)を投入し、窒素置換後密閉し、70℃に昇温し、1時間減圧下で脱水を行った。140℃に昇温し、EO264部(6モル部)を圧力が0.2MPaG以下になるように調整しながら5時間かけて滴下した後、160℃で2時間熟成した。次いで70℃に冷却後、吸着処理剤[キョーワード600:協和化学工業(株)製]10部を投入し、70℃で1時間撹拌して処理した後、吸着処理剤をろ過して2−エチル−1−ヘキサノールのEO6モル付加物(A’−3)を得た{(A’−3)は、一般式(1)におけるRは2−エチル−1−ヘキシル基、AOはエチレンオキシ基、mは6、cは3.54である化合物。}
<比較製造例4>[n−ドデシルアルコールのEO6モル付加物(A’−4)の合成]
2−エチル−1−ヘキサノール130部(1モル部)をn−ドデシルアルコール186部(1モル部)に変更した以外は製造例2と同様にして、n−ドデシルアルコールのEO6モル付加物(A’−4)を得た{(A’−4)は、一般式(1)におけるRはn−ドデシル基、AOはエチレンオキシ基、mは6、cは0.86である化合物}。
<比較製造例5>[3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノールのEO12モル/BO2モル付加物(A’−5)の合成]
撹拌機、加熱冷却装置及び滴下ボンベを備えた耐圧反応容器に、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール144部(1モル部)、水酸化カリウム1部(0.009モル部)を投入し、窒素置換後密閉し、70℃に昇温し、1時間減圧下で脱水を行った。140℃に昇温し、EO528部(14モル部)を圧力が0.5MPaG以下になるように調整しながら8時間かけて滴下した後、BO144部(2モル部)を投入し、160℃で5時間熟成した。70℃に冷却後、吸着処理剤[キョーワード600:協和化学工業(株)製]10部を投入し、70℃で1時間撹拌して処理した後、吸着処理剤をろ過して3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノールのEO12モル/BO2モル付加物(A’−5)を得た{(A’−5)は、一般式(1)におけるRは3,5,5−トリメチル−1−ヘキシル基、AOはエチレンオキシ基および1,2−ブチレンオキシ基、mは14、cが1.38である化合物。}
<製造例10>[顔料分散液の作製]
カーボンブラック(B−1)30部とβ-ナフトールEO40モル付加物6部、蒸留水164部を混合し、超音波分散機を用いて1時間分散させカーボンブラック15%含有の顔料分散液(P−1)を得た。得られた顔料分散液のカーボンブラック粒子の平均粒子径(D50)を測定したところ、162.1nmであった。なお、平均粒径(D50)の測定は、 レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、LA−750)を用いた。
<実施例1〜9及び比較例1〜5>
<インク組成物の作成>
各インク組成物は表1に従い、製造例1〜9若しくは比較製造例1〜5で得られた(A)若しくは(A’)、製造例10で得られた顔料分散液(P−1)、水溶性有機溶剤、水を攪拌し、均一に混合することで作製した。
Figure 0006104723
表1に各実施例に用いた界面活性剤のWeibullの分布定数c、得られたインク組成物の動的表面張力を示す。動的表面張力の測定条件は以下の通りである。
<動的表面張力測定>
各インク組成物についてKRUSS社製バブルプレッシャー型動的表面張力計BP−2を用いて、25℃における表面寿命が100ms、1000msの場合の動的表面張力を測定した。
表1から明らかなように、実施例1〜9のインク組成物は表面寿命が短い100msにおいて非常に低い表面張力を示した。
比較例1のインク組成物については、未反応アルコールが検出されなかったため、Weibullの分布定数cは計算できなかった。比較例2のインク組成物については水への溶解性が低かったため、動的表面張力の測定ができなかった。また、比較例3〜5のインク組成物については分子量分布が広いため、十分な界面活性を示さず、短い表面寿命において高い動的表面張力を示した。
本発明のアルキレンオキサイド付加物及び着色剤を含むことを特徴とするインク組成物は、幅広い表面寿命における動的表面張力が低いため、印刷、コーティング等の分野に使用することができる。特に、印刷分野におけるインクジェットインク用として好適に使用することができ、特に水性インクにおいて好適に使用することができる。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で表されるアルキレンオキサイド付加物であって、アルキレンオキシ基が付加モル分布を有し、かつ、Weibullの分布則から導かれる下記数式(1)から求められる分布定数cが1.0以下であるアルキレンオキサイド付加物(A)及び着色剤(B)を必須成分とするインク組成物であり、アルキレンオキサイド付加物(A)が炭素数6〜10の脂肪族アルコールの1,2−プロピレンオキサイド(以下、POと略記する。)付加物、エチレンオキサイド(以下、EOと略記する。)とPOのランダム付加物、EO/POブロック付加物、又はPO/EOブロック付加物であるインク組成物。
    O(AO)H (1)
    [式中、Rは炭素数6〜10の脂肪族炭化水素基;AOはアルキレンオキシ基;mはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を表す3〜14の数である。]
    Figure 0006104723

    [式中、Ln(n00/n0)は(n00/n0)の自然対数を意味し、vは脂肪族アルコール1モル当たりに付加したアルキレンオキサイドの平均付加モル数を表し、n00は反応に用いた脂肪族アルコールのモル数、n0は未反応の脂肪族アルコールのモル数を表す。]
  2. アルキレンオキサイド付加物(A)が、下記一般式(2)で表されるアルキレンオキサイド付加物である請求項1に記載のインク組成物。
    Figure 0006104723
    [式中、Rは炭素数6〜10の脂肪族炭化水素基;nはプロピレンオキサイドの平均付加モル数を表す3〜10の数、kはエチレンオキサイドの平均付加モル数を表す0〜4の数であり、かつ、3≦n+k≦14を満たす数である。]
  3. 脂肪族炭化水素基が分岐鎖を有する炭化水素基である請求項1又は2に記載のインク組成物。
  4. 脂肪族炭化水素基が炭素数1〜3の分岐鎖を1〜6本有する分岐炭化水素基である請求項1〜3のいずれか1項に記載のインク組成物。
  5. 100msの表面寿命における動的表面張力が35mN/m以下である請求項1〜4いずれか1項に記載のインク組成物。
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