JP6104126B2 - 皮膜形成装置及び皮膜形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマを用いて処理対象部材に皮膜を形成する皮膜形成装置及び皮膜形成方法に関する。
近年、3次元の立体形状の部材に皮膜を形成するために、プラズマイオン注入法を用いる技術が知られている。プラズマイオン注入法では、プラズマ中のイオンを、高電圧のパルス電圧を印加した処理対象部材の表面に衝突させ、物体表面にイオンを注入させる方法である。従来のイオンビームに比べて複雑な3次元形状の部材であっても皮膜を形成することができる点で優れている。
従来より知られているプラズマイオン注入法を用いたイオン注入装置(特許文献1)では、処理対象部材を処理空間内に支持装置で宙吊り状態に支持し、この処理対象部材に高電圧パルス電源から高電圧パルスを印加する。一方、陰極体で固体原料を溶融させ、固体原料融液を保持させた状態で、陰極体の上方に設けられた陽極体との間で放電させて固体原料融液からプラズマを発生させる。このプラズマの発生により生じたイオンを、高電圧パルスの印加された処理対象部材に引き寄せ、処理対象部材にイオンを注入させる。
特許第4069199号公報
上記イオン注入装置では、固体原料を熔融する方式として、電子ビームで加熱する方式、固体原料を抵抗加熱で加熱する方式、あるいはアーク放電により固体原料を加熱する方式が用いられる。しかし、黒鉛のような熔融温度の高い固体原料については、上記イオン注入装置に適用できない。
そこで、本発明は、プラズマを用いて処理対象部材に皮膜を形成するとき、従来のイオンビームの照射等で熔融しないような熔融温度の高い材料を用いて処理対象部材に皮膜を形成することができる皮膜形成装置及び皮膜形成方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、プラズマを用いて処理対象部材の表面に皮膜を形成する皮膜形成装置である。当該装置は、
処理対象部材を配置した処理空間を囲む処理容器と、
前記処理容器内にレーザ光を照射するレーザ光源部と、
前記処理容器内に設けられ、前記レーザ光の照射を受けることにより処理空間に皮膜成分の粒子を放出する固体の原料ターゲット材と、
前記処理容器の外面上に設けられ、電力の供給を受けることにより、前記皮膜成分の粒子の一部をイオンにするプラズマを前記処理空間内に生成するプラズマ生成素子と、
前記処理対象部材の表面に前記イオンを注入するために、前記処理対象部材にパルス電圧を印加するパルス電圧供給部と、を備え
前記プラズマ生成素子は、板状部材であって、一方の端から電力が供給され、他方の端が接地された電極板であり、電極板の主表面が前記処理空間に向くように前記処理容器の外面上に設けられている
さらに、前記電極板は、前記処理容器の天井の壁面上に設けられ、前記レーザ光は、前記電極板の主表面に平行な方向に進むように、前記処理容器内に入射する、ことが好ましい。
また、前記原料ターゲット材は、前記電力が供給される前記電極板の端よりも、前記電極板の接地した端に近い位置に設けられる、ことが好ましい。
前記パルス電圧供給部の出力する電圧は、調整可能であることが好ましい。
さらに、前記プラズマ生成素子が前記プラズマを生成するとき、前記処理容器に、前記原料ターゲット材の成分とは異なる前記皮膜を形成する成分を含むガスを前記処理空間内に供給するガス供給管が前記処理容器に接続されている、ことが好ましい。
本発明の他の一態様は、 プラズマを用いて処理対象部材の表面に皮膜を形成する皮膜形成方法である。当該方法は、
(a)形成しようとする皮膜の皮膜成分を含んだ固体の原料ターゲット材にレーザ光を照射することにより、処理空間に皮膜成分の粒子を放出させるステップと、
(b)前記処理空間内でプラズマを生成することにより、前記処理空間内の前記皮膜成分の粒子の一部をイオンにするステップと、
(c)前記処理対象部材にパルス電圧を印加させることにより、前記処理対象部材に前記イオンを注入させて前記処理対象部材に皮膜を形成するステップと、を有し、
前記処理空間を囲む処理容器に外面上には、板状部材であって、前記板状部材の主表面が前記処理空間に向く電極板が設けられ、
前記電極板の一方の端から電力を供給し、他方の端を接地することにより、前記プラズマを生成する。
このとき、前記(a)〜(c)のステップを1つのサイクルとして前記サイクルを繰り返し行うことにより、皮膜の厚さを厚くすることが好ましい。
前記処理容器には、少なくとも前記プラズマを生成するとき、皮膜を形成する成分を含むガス、もしくは放出した前記粒子をイオン化するためのガスを供給し、前記(a)〜(c)のステップを1つのサイクルとして前記サイクルを繰り返し行うとき、前記ガスの供給量を変更することが好ましい。
また、前記処理容器には、少なくとも前記プラズマを生成するとき、皮膜を形成する成分を含むガスを供給し、前記(a)〜(c)のステップを1つのサイクルとして前記サイクルを繰り返し行うとき、前記皮膜を形成する成分を含むガスの種類を変更することが好ましい。
また、前記(a)〜(c)のステップを繰り返し行うとき、前記パルス電圧の電圧値を変更することも好ましい。
また、前記(a)〜(c)のステップを繰り返し行うとき、前記パルス電圧の電圧値を大きくすることも好ましい。
前記皮膜は、例えば、ダイヤモンドライクカーボンであり、前記原料ターゲット材は、例えば黒鉛である。このとき、前記処理容器に供給される前記ガスは、メタンガス、アセチレンガス、水素ガス、及び希ガス(第18属元素ガス)の群から少なくとも1つ選択されたガスであることが好ましい。
上述の皮膜形成装置及び皮膜形成方法によれば、プラズマを用いて処理対象部材に皮膜を形成するとき、熔融温度の高い材料を用いて処理対象部材に皮膜を形成することができる。
本実施形態の皮膜形成装置の概略の装置構成を説明する図である。 (a)〜(c)は、図1に示す皮膜形成装置のレーザ光の照射のタイミングと、プラズマ生成素子に給電する電力のタイミングと、処理対象部材に印加するパルス電圧のタイミングを示すタイミングチャートである。 本実施形態の皮膜形成装置の電極板に電力を与えたときの処理空間内で生成されるプラズマ中の電子密度の分布を示す図である。 炭素原子及び炭素イオンの発光強度比と電極板に与える電力との関係を示す図である。 (a),(b)は、電極板により生成されるプラズマ中の電子密度を説明する図である。
以下、本発明の皮膜形成装置及び皮膜形成方法について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態である皮膜形成装置10の概略の装置構成を説明する図である。
(皮膜形成装置)
図1に示す皮膜形成装置10は、プラズマを用いて処理対象部材11の表面に皮膜を形成する装置である。
皮膜形成装置10は、処理容器12と、プラズマ生成素子14と、高周波電源16と、マッチングボックス18と、パルス電圧供給部20と、制御部22と、レーザ光源部24と、原料ターゲット材26と、ガス供給装置28と、排気装置30と、を主に有する。
処理容器12は、アルミニウム等の材質で形成され、処理空間を内部に作る。処理容器12には、プラズマの生成用ガス及び皮膜形成用の原料ガスを導入する導入管32が設けられ、さらに、排気管34が設けられている。導入管32は、ガス供給装置28と接続され、排気管34は排気装置30と接続されている。処理空間は、1×10−2Paの減圧状態に維持できるように処理容器12は構成されている。処理容器12が囲む処理空間には、処理対象部材11が配置されている。
プラズマ生成素子14は、処理容器12の天井の壁面上に設けられている。プラズマ生成素子14は、マッチングボックス18を介して高周波電源16と接続されている。図1に示す実施形態では、プラズマ生成素子14としてプラズマ生成用電極板(以降、電極板という)が用いられている。以降、プラズマ生成素子の符号14を、電極板の符号として用いる。
電極板14の周囲には、処理容器12の隔壁と絶縁するための絶縁部材36が設けられている。一方、電極板14の処理空間に面する側には、誘電体38が設けられ電極板14の処理空間に面する面を覆っている。誘電体38には、例えば石英板が用いられる。誘電体38を設けるのは、生成するプラズマによる電極板14の腐食を防ぎ、かつ効率よくプラズマへエネルギーを供給するためである。
電極板14は、金属製の板材であり、例えば銅板である。電極板14の各面のうち面積の最も大きい主表面が処理空間に向くように配置されている。電極板14は一方向に延在し、延在方向の一端は電力が供給される給電端であり、他端は接地され接地端となっている。電極板14は、高周波電源16と接続されている。高周波電源16は、電源本体部の他に図示されないスイッチング素子を有し、スイッチング素子のオン、オフの制御により高周波の電力の供給のオン、オフが制御される。高周波電源16は、例えば1〜100MHzの範囲の高周波(例えば13.56MHz)を出力する。したがって、電極板14の一端に電力が給電されると、電極板14の主表面に沿って電流が流れ、この電流により処理空間内に高周波の磁場が形成され、この磁場によってプラズマが形成される。
なお、本実施形態では、プラズマ生成素子として電極板を用いるが、プラズマの生成については、公知の一対の平行平板電極間に高周波の電圧を印加して平行平板電極間にプラズマを生成させる方式やモノポールアンテナにて高周波電力を共振させ電磁波を生成させることによりプラズマを生成させる方式であってもよい。しかし、プラズマ生成素子として電極板14を用いることは、以下の点で好ましい。
本実施形態でプラズマ生成素子として用いる電極板14は、電極板14を流れる電流により高周波の磁場を処理空間内で生成することで、処理空間でプラズマを生成する方式であり、従来の平行平板電極による電場の生成あるいはアンテナの共振による電磁波の生成を利用してプラズマを生成する方式と異なる。電極板を用いる本実施形態の方式では、供給する電力が同じ場合、発生するプラズマ中の電子密度が他の方式に比べて高い。本実施形態は、例えば平行平板電極を用いる方式に比べて1桁高いプラズマ中の電子密度を有する。このため、処理対象部材11の周囲に形成されるプラズマのシース厚は薄くなる。したがって、処理対象部材11の表面同士が対向し近接した場合であっても、この近接した表面にイオン注入を行うことができる。この点で、電極板を用いる本実施形態のプラズマ生成方式は3次元形状を有する処理対象部材11に皮膜を形成する上で有効である。本実施形態のプラズマ生成方式については後述する。
パルス電圧供給部20は、パルス電圧を出力する。パルス電圧供給部20は、図示されないDC電源と図示されないスイッチ素子を有する。スイッチ素子は、制御部22の指示に従ってDC電源からの電圧のオン、オフを制御することにより、処理対象部材11へのパルス電圧の印加を制御する。パルス電圧は、例えば1〜20kVである。処理対象部材11は、処理容器12内に設けられた基台の支持部材40で支持されて、処理空間内に配置されている。処理対象部材11は、パルス電圧供給部20と接続されている。したがって、制御部22の指示に従ってパルス電圧供給部20がパルス電圧を出力したとき、処理対象部材11は、パルス電圧を印加される。これにより、処理対象部材11へのイオン注入が開始される。
原料ターゲット材26は、処理容器12内に設けられた固体材料であり、処理対象部材11に形成する皮膜の成分を含む。原料ターゲット材26は、レーザ光の照射を受けることにより処理空間に皮膜成分の粒子を放出する。原料ターゲット材26には、グラファイト(黒鉛)やチタン等の板材が用いられる。皮膜としてダイヤモンドカーボンの皮膜を形成する場合、原料ターゲット材26としてグラファイト(黒鉛)が用いられる。また、皮膜として窒化チタンの皮膜を形成する場合、原料ターゲット材26としてチタンが用いられる。
処理容器12に設けられる導入管32は、ガス供給装置28と接続されている。ガス供給装置28は、複数の種類のガスを供給する。複数の種類のガスは、例えば、電極板14を用いて処理空間でプラズマが容易に生成されるように供給されるアルゴンガスや窒素ガス等の不活性ガスと、皮膜の成分となる成分を含む原料ガスを含む。原料ガスは、皮膜としてダイヤモンドライクカーボンの皮膜を形成する場合、アセチレン(C22)ガス、メタン(CH4)ガス、あるいは水素(H2)ガスを含む。また、皮膜として窒化チタンの皮膜を形成する場合、原料ガスは、窒素(N2)ガスあるいはアンモニアガスを含む。
制御部22は、原料ターゲット材26へのレーザ光の照射のタイミング、電極板14に供給する電力の供給のタイミング、処理対象部材11に印加するパルス電圧の印加のタイミング、ガス源28からのガスの供給のタイミングを制御する。これらのタイミングについては後述する。
(皮膜形成方法)
図2(a)は、図1に示す皮膜形成装置10におけるレーザ光の照射のタイミングを示し、図2(b)は、プラズマ生成素子である電極板14に給電する電力のタイミングを示し、図2(c)は、処理対象部材11に印加するパルス電圧のタイミングを示す。
まず、処理空間内にアルゴンガス等の不活性ガスと原料ガスを供給し、圧力1〜10Paにする。この状態で、図2(a)に示すように、原料ターゲット材26にレーザ光を照射する。レーザ光の照射期間は、例えば0.1p秒〜1μ秒である。レーザ光のフルエンス(単位面積当たりのエネルギー量)は、例えば10〜500J/cmである。レーザ光の照射により、原料ターゲット材26の表面から原料ターゲット材26の一部が粒子となって処理空間へ飛び出し、原料ターゲット材26近傍に浮遊する。
電極板14への高周波電力の供給により、処理空間にはプラズマ生成用ガスがあるので、電極板14の形成する磁場により、プラズマ生成用ガスを用いたプラズマが生成される。そして、このプラズマ中の電子が処理空間に導入管32から導入された原料ガスの一部を解離及びイオン化する。さらにプラズマ中の電子が原料ターゲット材26から飛び出した粒子を解離及びイオン化する。
次に、図2(c)に示すように、処理対象部材11にパルス電圧を印加することにより、処理対象部材11に、原料ターゲット材26から処理空間内に浮遊する上述のイオンが引き寄せられて処理対象部材11の表面からイオンが注入され処理対象部材11の表面が改質されるとともに、上述のイオンが処理対象物11の表面に堆積して皮膜が形成される。
このような処理を1サイクルとしてサイクルを繰り返す。すなわち、次のサイクルにおいても、レーザ光の原料ターゲット材26への照射、電極板14への高周波電力の供給、及び処理対象部材11へのパルス電圧の印加を行う。これにより、プラズマの生成時にイオンあるいはイオンから生成されたラジカルの堆積により処理対象部材11の表面に皮膜が形成されるとともに、パルス電圧の処理対象部材11への印加により、皮膜さらには処理対象部材11中にイオンが注入されて処理対象部材11の表面改質及び皮膜の成分が定まる。
なお、上述した処理を、複数サイクル行うことにより、皮膜の厚さを徐々に厚くすることが、所定の皮膜の厚さを実現する上で好ましい。
また、処理容器12には、プラズマを生成するとき、皮膜を形成する成分を含むガス(原料ガス)が供給される場合がある。このとき、上述したサイクルを繰り返し行うとき、原料ガスの供給量を変更する、ことが好ましい。例えば、サイクルの繰り返し回数が増えるにつれて、原料ガスの供給量を徐々に少なくすることで、皮膜の成分が徐々に変化した傾斜材料を作ることができる。例えば、処理対象部材11の表面にダイヤモンドライクカーボンの皮膜を形成するとき、処理対象部材11の表面に近い程水素の成分を高め、皮膜の最表層に近づくほど水素の成分を小さくして、最表層を極めて硬い層とし、処理対象部材11の表面に近い層を比較的柔らかい層とすることで、処理対象部材11の変形に追従することのできる皮膜を形成することができる。水素が多く含まれる層ほど柔らかい層となる。
また、上述したサイクルを繰り返し行うとき、ガスの種類を変更することも好ましい。例えば、最初のサイクルでは水素ガスを、その後のサイクルではメタンガスを、さらに後のサイクルではアセチレンガスを処理空間に供給する。メタンガスにおけるカーボンに対する水素の成分の比は、アセチレンガスにおけるカーボンに対する水素の成分の比よりも高いので、皮膜における水素の成分の濃度を最表層に進むにしたがって徐々に低くするとき、サイクル数が増えるにつれて水素ガス、メタンガス及びアセチレンガスの順番で変更することが好ましい。水素ガスからメタンガス、あるいはメタンガスからアセチレンガスに原料ガスを変更するとき、水素ガスとメタンガスの混合ガス、メタンガスとアセチレンガスの混合ガスを用いることも好ましい。この場合、混合ガスにおけるガスの混合比率も、サイクル数が増えるにつれて変更することも好ましい。この場合においても、サイクルの回数が増えるにつれて、水素ガスとメタンガスの混合ガスにおけるメタンガスの混合比率を増やすことが好ましく、メタンガスとアセチレンガスの混合ガスにおけるアセチレンガスの混合比率を増やすことも好ましい。
さらに、上述したサイクルを繰り返し行うとき、パルス電圧の電圧値を変更することも好ましい。同じ原料ガスを導入管32から処理空間内に導入しても、処理対象部材11に印加するパルス電圧の電圧レベルの大小により、形成される皮膜の成分が異なる。電圧レベルが大きい場合、処理対象部材11の表面からイオンが注入される量が増えるので、処理対象部材11の表面が改質され易くなるとともに、上述のイオンが処理対象物11の表面に堆積し易くなる。したがって、処理対象部材11に形成される皮膜が馴染むように、皮膜の処理対象部材11では比較的柔らかく、皮膜の最表層で硬くなるようにするためには、処理対象部材11に印加するパルス電圧の電圧値をサイクルが増えるに従って大きくすることが好ましい。
(電極板を用いたプラズマ生成方式)
本実施形態の電極板14を用いて高周波の磁場を処理空間内に生成してプラズマを生成する方式は、図3に示すように、電極板14に供給する電力を増大するほど処理容器内のプラズマ中の電子密度は増大する。図3は、図1に示す皮膜形成装置10の電極板14に電力を与えたときの処理空間内で生成されるプラズマ中の電子密度の分布を、ラングミュアプローブにより計測した結果を示す図である。このように、電極板14を用いたプラズマでは、電極板14に供給する電力を増大する程、電子密度は増大することから、プラズマの密度も増大することがわかる。従来の平行平板電極では、1000W程度の電力を与えても、電子密度は1010(cm-3)程度にしかならず、しかも、供給する電力に対して電子密度は変化しにくい。このため、平行平板電極を用いたプラズマの生成方式では、プラズマ密度を制御することは難しい。しかも、電子密度は1010(cm-3)程度では、ダイヤモンドライクカーボンを作製するために、グラファイト(黒鉛)から飛び出した炭素粒子から得られる炭素原子をイオン化することは難しい。図4は、処理空間内に生成されるプラズマ中の炭素原子の発光強度(247.9nmの波長における強度)及び炭素イオンの発光強度(426.7nmの波長における強度)を計測したときに得られる発光強度比(炭素イオンの発光強度/炭素原子の発光強度)の、電極板14へ供給される電力に対する変化を示す図である。図4に示すように、電極板14に供給する電力が1000W以上になると、上述の強度比が大きくなっている。これは、電力が1000W以上で、プラズマにより炭素原子が炭素イオンに変化することを意味し、1000W未満では、炭素原子のイオン化が難しいことを示している。1000Wの電力を電極板14に供給したときのプラズマ中の電子密度は、図3からわかるように、5×1011(cm-3)である。したがって、上述したように、電子密度が1010(cm-3)程度にしかならない平行平板電極を用いたプラズマ生成方式では、炭素原子をイオン化することは難しい。この点で、電極板14を用いたプラズマ生成方式は有効である。
なお、原料ターゲット材26は、電力が供給される電極板14の端よりも、電極板14の接地した端に近い位置に設けられることが好ましい。電極板14には、一方向に電流が流れるため、電極板14の給電端と接地端との間では、電位に大きな差が生じる。図5(a),(b)は、電極板14により生成されるプラズマ中の電子密度を説明する図である。図5(b)に示す結果は、アルゴンガス(5Pa)を導入した処理空間内で生成されるプラズマの電子密度の測定結果である。このとき、電極板14の電力の供給端に1000Wの高周波電力(13.56MHz)が付与され、多端が接地されている。図5(b)に示すように、接地側では電子密度が高く、供給端では電子密度が低い。この理由については、明確ではないが、接地端では電流により生成された磁場に基づいて生成されるプラズマ(電流に由来するプラズマ)が支配的であるのに対し、供給端側では高電圧によって生成されるプラズマ(電圧に由来するプラズマ)が支配的であることに起因すると考えられる。供給端の側では、高電圧のため、供給端の側では電子のエネルギーが低く、高密度なプラズマが生成されにくいと考えられるからである。したがって、このプラズマ中のイオン密度及びイオンのエネルギー分布も接地端の側及び供給端の側では異なっている。したがって、このプラズマ密度及びエネルギー分布の高い領域に原料ターゲット材26から飛散した粒子が浮遊させるために、原料ターゲット材26は、電力が供給される電極板14の端よりも、電極板14の接地した端に近い位置に設けられることが好ましい。
以上,まとめると、本実施形態では、処理容器12内に設けられた原料ターゲット材26にレーザ光の照射させることにより、処理空間に皮膜成分の粒子を放出させる。このため、処理対象部材11に、従来の方法では皮膜の形成が困難であった熔融温度の高い材料を用いて処理対象部材11に皮膜を形成することができる。
このとき、プラズマ生成素子は、板状部材であって、一方の端から電力が供給され、他方の端が接地された電極板14であり、電極板14の主表面が処理空間に向くように処理容器12の外面上に設けられていることにより、プラズマ密度の高いプラズマを生成することができ、シース厚を薄くすることができる。このため、処理対象部材11の表面が対向するように近接した複雑な形状の処理対象部材11であっても、皮膜を形成することができる。
本実施形態の電極板14は、処理容器12の天井の壁面上に設けられ、レーザ光は、電極板14の主表面に平行な方向に進むように、処理容器12内に入射することにより、原料ターゲット材26から飛び出した粒子は、原料ターゲット材26の近傍であって、電極板14の主表面に平行なレーザ光の光路の周辺に飛散するので、電極板14の主表面に沿って上記粒子は浮遊する。このため、電極板14に高周波電力が給電されたとき、上記粒子はプラズマ密度の高い領域に浮遊することになるため、上記粒子の一部は原子さらにはイオンとなり易い。
原料ターゲット材26は、電力が供給される電極板14の端よりも、電極板14の接地した端に近い位置に設けられることにより、原料ターゲット材26から飛び出した粒子を用いて有効にイオンを生成することができる。
パルス電圧供給部20の出力する電圧は、調整可能であることにより、処理対象部材11に形成される皮膜の成分を制御することができる。
さらに、プラズマを生成するとき、処理容器12に、原料ターゲット材26の成分とは異なる皮膜を構成する成分を含むガスを処理空間内に供給する導入管32が処理容器12に接続されていることで、皮膜を所望の成分に形成することができる。
本実施形態では、レーザ光の照射、プラズマの生成、処理対象部材26へのパルス電圧の印加を1サイクルとしてサイクル繰り返すことで皮膜の厚さを厚くすることが、所望の膜厚にする点で好ましい。
このとき、原料ターゲット材26の成分とは異なる皮膜を構成する成分を含むガスを処理容器12内に供給し、上述のサイクルを繰り返すとき、ガスの供給量を変更することが、皮膜の成分を厚さ方向で変化させる点で好ましい。ガスの供給量を変更する代わりに、皮膜を形成する成分を含むガスの種類を変更することも、皮膜の成分を厚さ方向で変化させる点で好ましい。あるいは、ガスの供給量を変更する代わりに、パルス電圧の電圧値を変更することも、皮膜の成分を厚さ方向で変化させる点で好ましい。
形成する皮膜が、例えば、ダイヤモンドライクカーボンであるとき、原料ターゲット材は、グラファイト(黒鉛)とし、処理容器内に供給する原料ガスは、メタンガス、アセチレンガス、及び水素ガスの群から少なくとも1つ選択されたガスを用いるとよい。また、原料ターゲット材26から放出された粒子をイオン化するために用いるアルゴン等の希ガスを処理容器内に供給してもよい。
以上、本発明の皮膜形成装置及び皮膜形成方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態および例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
10 皮膜形成装置
11 処理対象部材
12 処理容器
12a 窓
14 プラズマ生成素子(電極板)
16 高周波電源
18 マッチングボックス
20 パルス電圧供給部
22 制御部
24 レーザ光源部
26 原料ターゲット材
28 ガス供給装置
30 排気装置
32 導入管
34 排気管
36 絶縁部材
38 誘電体

Claims (12)

  1. プラズマを用いて処理対象部材の表面に皮膜を形成する皮膜形成装置であって、
    処理対象部材を配置した処理空間を囲む処理容器と、
    前記処理容器内にレーザ光を照射するレーザ光源部と、
    前記処理容器内に設けられ、前記レーザ光の照射を受けることにより処理空間に皮膜成分の粒子を放出する固体の原料ターゲット材と、
    前記処理容器の外面上に設けられ、電力の供給を受けることにより、前記皮膜成分の粒子の一部をイオンにするプラズマを前記処理空間内に生成するプラズマ生成素子と、
    前記処理対象部材の表面に前記イオンを注入するために、前記処理対象部材にパルス電圧を印加するパルス電圧供給部と、を備え
    前記プラズマ生成素子は、板状部材であって、一方の端から電力が供給され、他方の端が接地された電極板であり、電極板の主表面が前記処理空間に向くように前記処理容器の外面上に設けられている、ことを特徴とする皮膜形成装置。
  2. 前記電極板は、前記処理容器の天井の壁面上に設けられ、前記レーザ光は、前記電極板の主表面に平行な方向に進むように、前記処理容器内に入射する、請求項に記載の皮膜形成装置。
  3. 前記原料ターゲット材は、前記電力が供給される前記電極板の端よりも、前記電極板の接地した端に近い位置に設けられる、請求項1または2に記載の皮膜形成装置。
  4. 前記パルス電圧供給部の出力する電圧は、調整可能である、請求項1〜のいずれか1項に記載の皮膜形成装置。
  5. さらに、前記プラズマ生成素子が前記プラズマを生成するとき、前記処理容器に、前記原料ターゲット材の成分とは異なる前記皮膜を形成する成分を含むガスを前記処理空間内に供給するガス供給管が前記処理容器に接続されている、請求項1〜のいずれか1項に記載の皮膜形成装置。
  6. プラズマを用いて処理対象部材の表面に皮膜を形成する皮膜形成方法であって、
    (a)形成しようとする皮膜の皮膜成分を含んだ固体の原料ターゲット材にレーザ光を照射することにより、処理空間に皮膜成分の粒子を放出させるステップと、
    (b)前記処理空間内でプラズマを生成することにより、前記処理空間内の前記皮膜成分の粒子の一部をイオンにするステップと、
    (c)前記処理対象部材にパルス電圧を印加させることにより、前記処理対象部材に前記イオンを注入させて前記処理対象部材に皮膜を形成するステップと、を有し、
    前記処理空間を囲む処理容器に外面上には、板状部材であって、前記板状部材の主表面が前記処理空間に向く電極板が設けられ、
    前記電極板の一方の端から電力を供給し、他方の端を接地することにより、前記プラズマを生成する、ことを特徴とする皮膜形成方法。
  7. 前記(a)〜(c)のステップを1つのサイクルとして前記サイクルを繰り返し行うことにより、皮膜の厚さを厚くする、請求項に記載の皮膜形成方法。
  8. 前記処理容器には、少なくとも前記プラズマを生成するとき、皮膜を形成する成分を含むガス、あるいは、放出された前記粒子をイオン化するためのガスを供給し、
    前記(a)〜(c)のステップを1つのサイクルとして前記サイクルを繰り返し行うとき、前記ガスの供給量を変更する、請求項に記載の皮膜形成方法。
  9. 前記皮膜は、ダイヤモンドライクカーボンであり、
    前記原料ターゲット材は、黒鉛であり、
    前記処理容器に供給されるガスは、メタンガス、アセチレンガス、水素ガス、及び、希ガスの群から少なくとも1つ選択されたガスである、請求項に記載の皮膜形成方法。
  10. 前記処理容器には、少なくとも前記プラズマを生成するとき、皮膜を形成する成分を含むガスを供給し、
    前記(a)〜(c)のステップを1つのサイクルとして前記サイクルを繰り返し行うとき、前記皮膜を形成する成分を含むガスの種類を変更する、請求項に記載の皮膜形成方法。
  11. 前記(a)〜(c)のステップを繰り返し行うとき、前記パルス電圧の電圧値を変更する、請求項6〜10のいずれか1項に記載の皮膜形成方法。
  12. 前記(a)〜(c)のステップを繰り返し行うとき、前記パルス電圧の電圧値を大きくする、請求項6〜11のいずれか1項に記載の皮膜形成方法。
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