JP6099992B2 - インクジェット記録装置及び印字制御方法 - Google Patents
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Description
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1に関わるインクジェット記録装置100の構成を示す。図1において、101はインクジェット記録装置全体を制御するCPU(セントラルプロセッシングユニット)、102はインクジェット記録装置内で一時的に入力したデータ、計測したデータ及び演算したデータを記憶しておくRAM(ランダムアクセスメモリ)、103は、印字プログラムなどのソフトウェアやロータリーエンコーダのパルス数と、印字ヘッド移動距離、印字開始位置、印字間隔との対応関係を記憶するROM(リードオンリーメモリ)、104は往復移動する印字ヘッドの印字方向、印字ヘッドの移動距離、印字書き出し位置、印字内容及び印字回数、印字間隔のデータを入力し設定するパネル、105はインクジェット記録装置の印字動作を制御する印字制御回路、106は分周回路、107は印字内容を文字信号にする文字信号発生回路、108はロータリーエンコーダ118のパルス信号を入力する回路、109はデータを伝送するバスライン、110はインクジェット記録装置の印字ヘッド、111はインクを吐出するノズル、112はノズル111より吐出したインクが粒子になりそのインク粒子に電荷を加える帯電電極、113は帯電したインク粒子を偏向する偏向電極、114は印字に使用しないインク粒子を回収するガター、115はガター114より回収されたインクを再びノズル111へ供給するポンプ、116は印字の対象となる被印字物、117は被印字物を搬送するベルトコンベア、118はコンベアに接続するロータリーエンコーダである。
図2は、インクジェット記録装置の印字ヘッドが往復移動して被印字物に印字する構成を示し、また被印字物は印字している間は停止しており、印字が終了すると移動し、次の被印字物に印字する構成を示す。
図において、インクジェット記録装置本体と印字ヘッド110の信号線は省略している。
先ず、ベルトコンベア117に載置され、一列に4個並べられた被印字物116のプリンの蓋が印字されるとき、プリンの蓋が所定位置に移動して停止する。次に、印字ヘッド110は、座標軸を図2のようにするとX方向の原点に移動し、印字制御モードに入ると原点から移動し、最初のプリンの蓋の箇所で印字を開始し、移動しながらプリンの蓋の印字を行う。そして、1回目の印字が完了すると、印字ヘッドは移動し次のプリンの蓋の位置に達したとき印字を行う。
これを繰り返して4個のプリン蓋の印字が完了すると、印字ヘッド110は終了の定位置まで移動し、ロータリーエンコーダをリセットして往復移動の往路の動作は終了する。そして次に印字ヘッド110の帰り(戻りまたは復路)の動作を行う。
帰り(戻りまたは復路)動作において、印字する箇所があれば往路と同じ動作を行い、印字する箇所がなければ原点まで戻る。
また、印字ヘッド110が往復移動するとき、印字ヘッドに接続され固定された照明装置付き印字検査用カメラは、1つ前の列の印字を検査する。すなわち、検査カメラ120と印字ヘッド110の長さを、プリンの蓋の印字の列の分の長さとしているため1個前の列の印字を検査できる。
このように、印字ヘッド110の往復の動作により1列の印字が完了すると、ベルトコンベア117は一列分移動し、次に印字されるプリンの蓋の一列分が準備され、印字される。これを繰り返して、被印字物116が印字される。
図3において、図3(a)の印字設定画面1と図3(b)の印字設定画面2は独立した画面を示し、図3(a)の印字方法は図4に示し、図3(b)の印字方法は図5に示す。
同様に、「印字内容2及び回数」に、「登録データ2」を入力し、「回数」に「2」回を入力すると、「登録データ2」の登録ファイルより印字するデータが読み込まれ、2回印字する。また、「印字間隔」の項目に「200」mmと入力すると、印字を200mm間隔で印字する。
図4において、図4(a)は図3(a)に示したパネルで、図4(b)はロ―タリーエンコーダ118のパルス信号を示し、図4(c)は印字ヘッド110の印字方向及び印字状態を示し、図4(d)は印字ヘッド110の帰り(戻りまたは復路)の状態を示している。
図4(c)において、印字ヘッド110が移動距離1000mmを移動するとき、図2の座標軸でX=0の点を原点とし、原点より正方向に移動する。
印字ヘッド110が原点より移動し、書き出し位置すなわち印字開始位置200mmに達したら印字を開始する。印字する文字は、「登録データ1」に登録され記憶された印字文字「111」を印字し、次に、印字ヘッドが200mm移動した点で、印字文字「111」を印字する。これは、印字間隔を「200」mmに設定しており、「印字内容1及び回数」を「登録印字データ1」及び「2」回と設定しているからである。
そして、4個の印字が終了した後、印字ヘッド110は終点まで移動して停止する。
また、印字ヘッド110が原点より終点まで移動する間、ロータリーエンコーダ118より図4(b)に示すようにパルス信号が発生する。
印字ヘッド110が一列の被印字物の文字を全て印字したら終点まで移動し、帰り(戻りまたは復路)に印字する文字が設定されていなければ、図4(d)に示すように印字ヘッド110は原点まで移動(原点復帰)し、原点で停止し、次の指令を待つ。
上記(数1)でコンベヤが1mm移動する間に入力されたエンコーダパルス信号のスキャン回数を計算できる。印字ヘッドの移動を開始すると、RAM102に保存された印字開始位置の設定値200mmを取得し、印字ヘッドの移動距離1000mmと相当するパルス数を達すると、作成済み登録印字データ1の印字用インク粒子の帯電電圧をインク粒子に帯電させ、正方向で印字内容“111”を被印字物116に印字する。印字完了後に、実際の印字回数とRAM102に規定された印字回数を比較し、印字回数と一致せず場合には印字を継続する。印字回数と一致する場合には、登録印字データ1の印字動作を終了し、印字内容2の存在有無を判定する。印字内容2が存在しないことを判定すると、印字終了となる。
また、毎回印字開始時に、CPU101で実行される印字制御プログラムはRAM102に保存された印字間隔の設定値200mmを取得する。印字開始位置からさらに200mmと相当するパルス数を検知するとき、次の印字を行う。
(実施例2)
次に、印字ヘッドが逆方向に移動し、印字する場合について説明する。
図3(b)に示したパネル104において、項目「印字方向」を「逆方向」を設定し、「ヘッド移動距離」に「1000」mmを入力し、「書き出し位置」すなわち印字開始位置に「200」mmを入力し、「印字内容1及び回数」を「登録データ3」及び「2」回と設定し、さらに、「印字内容2及び回数」を「登録データ4」及び「2」回と設定し、印字間隔を「200」mmと設定した場合の印字方法について説明する。
さらに、逆方向に移動し、200mm移動した地点で印字文字「333」を印字する。さらに、逆方向に移動し、200mm移動した地点で、「登録データ4」に登録された印字文字を読み出し、印字文字「444」を印字する。
さらに、逆方向に移動し、200mm移動した地点で、印字文字「444」を印字し、終点まで移動する。印字ヘッドが終点まで移動した後、帰り(戻りまたは復路)に印字することがないため、図5(d)に示すように移動開始地点まで戻る(原点復帰)。
また、印字ヘッド110が原点である移動開始地点より距離1000mmを移動する間に、ロータリーエンコーダ118より図5(b)に示すようにパルス信号が発生する。このパルス信号のパルス数により印字ヘッドを制御する。
これについては図4において説明しているので説明は省略する。
(実施例3)
次に、印字ヘッドが往復移動時において印字する場合について、図6を用いて説明する。
図6において、図6(a)は印字ヘッド110が往復移動するときの往路の場合の印字条件を入力するパネル104を示し、図6(b)は帰り(戻りまたは復路)の場合の印字条件を入力するパネル104を示す。図6(c)はロータリーエンコーダ118のパルス信号を示し、図6(d)は印字ヘッド110が往路の場合の印字方法を示し、図6(e)は帰り(戻りまたは復路)の印字方法を示す。
印字文字「111」は「登録データ1」の登録ファイルに記憶された文字データで、印字文字「222」は「登録データ2」の登録ファイルに記憶された文字データである。
往路で終点まで移動した印字ヘッド110は、逆方向に移動し、移動開始より200mm移動した地点で印字を行い、被印字物116に印字文字「333」を印字する。さらに、逆方向に200mm移動した地点で、被印字物116に印字文字「333」を印字する。さらに、逆方向に200mm移動した地点で、被印字物116に印字文字「444」を印字する。そして、さらに、逆方向に200mm移動した地点で、被印字物116に印字文字「444」を印字する。
図7は、図6の印字方法の制御手段を有した構成図を示す。
図7において、予め印字ヘッド110は移動を開始して、印字ヘッド移動距離を「ヘッド移動距離計測手段」にて計測し、実際移動する距離に対応したロータリーエンコーダのパルス数を求め、距離とパルス数の関係を設定しておき記憶する。
また、「ヘッド移動距離計測手段」は、印字ヘッドが印字するために移動している場合も、ロータリーエンコーダのパルス数を計測して距離を算出している。
印字ヘッドの移動時に速度のむらがある場合、パルス信号は等間隔にはならず、例えば、印字開始位置を200mmに設定しているとき、印字ヘッドの移動時に速度むらがあっても200mm移動するときそのロータリーエンコーダ118のパルス数は、変わらずある定まった数値となる。
もし、ロータリーエンコーダ118のパルス信号でなく、一定周期のクロック信号を用いた場合は、200mm移動するときクロック信号の数値を計測すると、印字ヘッドの移動時の速度むらのため誤差を含んだ数値となり正確な計測ができない。従って、ロータリーエンコーダのパルス数を用いて印字ヘッドを制御することで、高精度に制御可能となる。
また、「印字間隔手段」は、例えば印字間隔を200mmに設定した場合、印字ヘッドの移動時のロータリーエンコーダのパルス数が距離200mmに対応したパルス数に到達することを検知するものである。
但し、全印字条件データを実行し、印字ヘッドが最初の原点位置になっていない場合は、「印字ヘッド原点復帰手段」によって印字ヘッドが印字開始時のヘッド位置に原点復帰を行う。
また、「印字回収比較手段」は、印字完了後に設定される印字回数と比較し、設定回数に達していなければ印字を継続し、達していれば「印字データ更新手段」により次の登録印字データを読み出し、印字する。
また、「印字間隔手段」は、印字間隔が200mmの場合、この距離に対応したロータリーエンコーダのパルス数に達したことを検知して印字する。
図8は、CPU101で実行される印字制御プログラム上で設けられた各制御手段を示す印字制御の図で、印字している途中で、ロータリーエンコーダのパルス信号が発生しない状況を示している。
「書き出し位置計測手段」で、印字書き出し位置すなわち印字開始位置の計測を行い、設定された200mmに相当するロータリーエンコーダのパルス数を検知すると、メモリより読み出した登録印字データ「111」を印字する。
印字完了後は、「印字回数比較手段」を用いて設定される印字回数と比較し、設定値に達していなければ印字を継続する。設定値と同じであれば、「印字データ更新手段」により、印字条件で設定された次の登録印字データを読み出して印字する。
図8において、印字文字「111」を印字間隔200mmで2回印字し、さらに、印字文字「222」を印字した後、ロータリーエンコーダよりパルス信号が発生していない。
このような状況において、その原因は(1)印字ヘッド110が移動していない、(2)ロータリーエンコーダがロックしている、の場合が考えられる。
(1)、(2)の場合において、ロータリーエンコーダ118からはパルス信号は発生しない。このように、印字途中でパルス信号が一定時間以上「ヘッド移動計測手段」にて入力されないとき、一連の印字動作を停止して、「印字ヘッド原点復帰手段」により印字ヘッドは印字開始時のヘッド位置に戻る。
101‥CPU(セントラルプロセッシングユニット)、
102‥RAM(ランダムアクセスメモリ)、
103‥ROM(リードオンリーメモリ)、
104‥往復移動する印字ヘッドの印字方向、印字ヘッドの移動距離、印字書き出し位置、印字内容及び印字回数、印字間隔のデータを入力し設定するパネル、
105‥インクジェット記録装置の印字動作を制御する印字制御回路、
106‥分周回路、
107‥文字信号発生回路、
108‥ロータリーエンコーダ118のパルス信号を入力する回路、
109‥データを伝送するバスライン、
110‥インクジェット記録装置の印字ヘッド、
111‥インクを吐出するノズル、
112‥ノズル111より吐出したインクが粒子になりそのインク粒子に電荷を加える帯電電極、
113‥帯電したインク粒子を偏向する偏向電極、
114‥印字に使用しないインク粒子を回収するガター、
115‥ガター114より回収されたインクを再びノズル111へ供給するポンプ、
116‥印字の対象となる被印字物、
117‥被印字物を搬送するベルトコンベア、
118‥コンベアに接続するロータリーエンコーダ、
Claims (2)
- ノズルから吐出したインク粒子により被印字物にドットマトリクス状の文字を印字するインクジェット記録装置であって、
前記ノズルから吐出されたインク粒子を帯電させる帯電電極と、
該帯電電極により帯電されたインク粒子を偏向する偏向電極と、
印字に使用されないインク粒子を回収するガターと、
前記ノズル、帯電電極、偏向電極及びガターを有する印字ヘッドと、
前記印字を行うための印字条件を入力し設定する操作パネルと、
を備え、
前記印字条件である印字終了位置までの距離、印字開始位置及び印字間隔をロータリーエンコーダのパルス信号の数値を用いて、印字制御を行ない、
前記被印字物へ印字するための条件である印字開始位置、印字する内容、印字間隔、印字する回数、印字終了位置までの距離を含む設定データ群を少なくとも2つ以上記憶する手段を有し、記憶している設定データ群のなかから任意の設定データ群を選択する制御手段によって、前記インクジェット記録装置が設定データ群で設定されている印字回数に到達した際に、複数個記録してある設定データ群の中から任意の設定データ群を選択することが可能なインクジェット記録装置。 - ノズルから吐出したインク粒子により被印字物にドットマトリクス状の文字を印字するインクジェット記録装置であって、
前記ノズルから吐出されたインク粒子を帯電させる帯電電極と、
該帯電電極により帯電されたインク粒子を偏向する偏向電極と、
印字に使用されないインク粒子を回収するガターと、
前記ノズル、帯電電極、偏向電極及びガターを有する印字ヘッドと、
前記印字を行うための印字条件を入力し設定する操作パネルと、
を備え、
前記印字条件である印字ヘッド移動距離、印字開始位置及び印字間隔をロータリーエンコーダのパルス信号の数値を用いて、印字制御を行ない、
印字ヘッドを移動させて印字する際に、被印字物へ印字するための条件である印字開始位置、印字する内容、印字間隔、印字する回数、印字ヘッド移動距離を含む設定データ群を1つ以上指定しておき、当該設定データ群の印字ヘッド移動距離に印字ヘッドが達したことを印字ヘッド移動距離分に相当するパルス信号が入力されたことを検知した後、指定された設定データ群に切替えを行って次の印字に備え、指定された設定データ群すべてを印字し終えた場合に一連の印字動作を停止して印字ヘッドの原点復帰をすることを特徴とするインクジェット記録装置。
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