JP2011194649A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産性を落とさずに、画質を向上させることができる。
【解決手段】液滴を吐出する複数の記録ヘッドを有する画像形成装置において、前記複数の記録ヘッドそれぞれに画像パターンを形成させる形成部と、前記それぞれの画像パターンの濃度を検知する検知部と、前記検知された画像パターンの濃度に基づいて、前記複数の記録ヘッドが吐出する液滴の濃度を補正する補正部と、を有する画像形成装置を提供する。
【選択図】図7

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
従来から、複数の記録ヘッドを有するインクジェット方式のラインヘッド構成のプリンタがある。この記録ヘッドのノズル面には、一列または千鳥状に、インクを吐出する複数のノズルが形成されている。そして、複数の記録ヘッド間、および、複数のノズル間の特性の違いによる濃度ムラが発生するという問題がある。図1に、濃度ムラを示す。図1の例では、単色の7個の記録ヘッド18がベタパターンの画像を形成している例を示す。図1中の副走査方向とは用紙の搬送方向である。
図1に示すように、単色では、縞状の濃度ムラが形成され、画像品質の低下に繋がるという問題がある。また、複数色(例えば、イエロー、シアン、マゼンダ、ブラック)の記録ヘッドを用いて、カラー印刷する場合には、各複数色の縞状の濃度ムラが形成され、更なる画像品質の低下に繋がるという問題がある。
そこで、この問題を解決するために、マルチパス印刷方式のプリンタが提案されている(特許文献1参照)。マルチパス印刷方式は、複数のノズルに画像を分散することによって、ノズルの特性差を目立たなくし、画質の大幅な向上を図ることができる。
しかし、特許文献1記載の技術では、2パス印刷なら印刷時間は2倍以上になり、3パス印刷なら印刷時間は3倍以上になり、印刷速度の大幅な低下を招くという問題が生じる。
また、ラインヘッド構成のインクジェットプリンタにマルチパス印刷方式を適用するには、用紙を再度、ラインヘッド下に通紙する必要がある。そして、600dpiの密度をもつノズル構成のヘッドでは、20ミクロン以下の精度の用紙搬送技術が必要となり、現実的ではない。また、1枚の画像を形成するために、複数回の印刷が必要となり、シリアルスキャン同様、生産性の大幅な低下を招くという問題が生じる。
そこで、本発明は、このような問題を鑑みて、生産性を落とさずに(マルチパス印刷方式を使用せずして)、画質を向上させることができる画像形成装置を提案することを目的とする。
前記目的を達成するため、液滴を吐出する複数の記録ヘッドを有する画像形成装置において、前記複数の記録ヘッドそれぞれに画像パターンを形成させる形成部と、前記それぞれの画像パターンの濃度を検知する検知部と、前記検知された画像パターンの濃度に基づいて、前記複数の記録ヘッドが吐出する液滴の濃度を補正する補正部と、を有する画像形成装置を提供する。
本発明の画像形成装置であれば、生産性を落とさずに、画質を向上させることができる。
濃度ムラを示す図。 本実施例の画像形成装置の主要部の構成例を示した図(その1)。 本実施例の画像形成装置の主要部の構成例を示した図(その2)。 記録ヘッドの斜視図。 ラインヘッドの斜視図。 CPUの機能構成例を示した図。 本実施例の濃度センサなどを示した図。 ノズルに対する電圧の波形を示した図。 1ドットおきのノズルに対する電圧の波形を示した図。 インク濃度を薄くした場合のノズルの電圧の波形を示した図(その1)。 インク濃度を薄くした場合のノズルの電圧の波形を示した図(その2)。 違う実施形態の濃度センサなどを示した図(その1)。 違う実施形態の濃度センサなどを示した図(その2)。 実施形態の効果を説明するための図。 違う実施形態の濃度センサなどを示した図(その3)。 違う実施形態の濃度センサなどを示した図(その4)。 図15で示した実施形態の処理の流れを示した処理フロー。 違う実施形態の濃度センサなどを示した図(その5)。 違う実施形態の濃度センサなどを示した図(その6)。 図18で示した実施形態の処理の流れを示した処理フロー。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の説明を行う。なお、同じ機能を持つ構成部や同じ処理を行う過程には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
[用語の説明]
まず、用語について説明する。画像形成装置とは例えば、プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機などである。また、記録媒体は、例えば、紙、糸、繊維、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス、フィルムコートなどである。また、画像形成とは、文字や図形、パターンなどの画像を媒体に付与することや、単に液滴を記録媒体に着弾させることも意味する。また、液滴とは、例えば、インク、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができる全ての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料も含まれる。
以下では、記録媒体を用紙といい、液滴をインクという。
[画像形成装置の主要部]
まず、本実施例の画像形成装置の主要部について説明する。図2の本実施例の画像形成装置の主要部の構成例について示す。図2の例では、本実施例の画像形成装置は、RAM11、ROM12、バス13、A/D部14、(アナログデジタル変換部)、検知部15、モータ駆動部16、モータ17、複数の記録ヘッド18、画像データ送信部19、CPU20を含む。
CPU20は、マイクロプロセッサ及びその周辺回路から構成され、画像形成装置全体を制御する回路である。また、ROM12は、CPU20で実行される所定の制御プログラム(ソフトウェア部品)や定数を格納するメモリであり、RAM11は、CPU20がROM12に格納された所定の制御プログラム(ソフトウェア部品)を実行して各種の制御を行うときの作業エリア(ワーク領域)として使用するメモリである。
入力部22は、ユーザが各種入力操作を行うための装置である。入力部22は、マウス、キーボード、表示部21の表示画面上に重畳するように設けられたタッチパネルスイッチなどを含む。
表示部21は、プロジェクト管理に係る各種データを表示画面に表示する装置である。例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)などから構成される。
また、複数の記録ヘッド18は、インクを吐出し、該吐出により、用紙に画像形成する。画像データ送信部19(画像形成ASCI)は、画像データを記録ヘッド19に画像データを送信するための特定用途向け集回路である。モータ17は駆動ローラなどのローラを駆動させる。モータ駆動部16は、モータを駆動させる。検知部15は、形成された画像の濃度を検知するものであり、以下では、濃度センサ15という。A/D部14は、検出された濃度をデジタルデータに変換する。
図3に、本実施例の画像形成装置の記録ヘッドなどを示した簡略図である。図3の例では、無端ベルト6は、駆動ローラ7と従動ローラ8とに掛け渡されている。そして駆動ローラ7は、モータ17(図2参照)により駆動されることで、無端ベルト6は、この例では反時計周りに回転する。
また、図3の例では、上流側から、イエロー色の記録ヘッド184、シアン色の記録ヘッド183、マゼンダ色の記録ヘッド182、ブラック色の記録ヘッド181、濃度センサ15が配置されている。イエロー色の記録ヘッド184、シアン色の記録ヘッド183、マゼンダ色の記録ヘッド182、ブラック色の記録ヘッド181をまとめて、記録ヘッド18という。
次に、記録ヘッド18の詳細について説明する。図4に1つの記録ヘッドの斜視図を示す。記録ヘッド18の吐出面18aに、ノズルアレイ181が設けられている。ノズルアレイ181は、ノズル181aの列であり、このノズル181aからインクが吐出される。この例では、ノズル181a1列分をノズルアレイという。図4の例では、各記録ヘッド18に2列のノズルアレイが設けられている例を示すが、ノズルアレイは、1列でも3列以上でもよい。また、以下の説明では、ノズル181aの配列方向を主走査方向といい、吐出面18a上で、主走査方向と略直交する方向を副走査方向という。
また、用紙5は、無端ベルト6上に配置され、無端ベルト6が回転されることで、用紙5は各色の記録ヘッド18の下に搬送される。そして、用紙5が記録ヘッドに対して副走査方向に相対移動して、用紙5が各記録ヘッド18の下を通過する際に、各ノズル181aからインクを吐出することで、用紙5上に画像が形成される。
図5は記録ヘッド18の集合であるラインヘッドの構成例である。図5の例では、記録ヘッドを主走査方向に並べた記録ヘッド列18Aと、この記録ヘッド列18Aと平行に並べられた記録ヘッド列18Bの斜視図を示す。図5の例のように、記録ヘッド列を2列で構成してもよい。また、各ノズル181a間隔が画像を形成するために支障がない場合には、記録ヘッド列を1列で構成してもよく、また3列以上で構成しても良い。また、図5の記録ヘッド列18A、18Bをもう1セット用意して、冗長化を図ったり、解像度を上げるなどの応用も可能である。
図6に、CPU20の機能構成例について説明する。本実施例のCPU20は、形成部202と、補正部204とを含む。本実施例の画像形成装置は、端的に説明すると、形成部202が、複数の記録ヘッド18それぞれに画像パターンを形成させる。そして、濃度センサ15(後述する)が、形成された画像パターンの濃度を検知する。そして、補正部204が、検知された画像パターンの濃度に基づいて、複数の記録ヘッド18が吐出するインクの濃度を補正する。このようにして、各記録ヘッド18が吐出するインクの濃度を一定にして、濃度ムラをなくし、画質の向上を図るものである。
次に、本実施例の濃度センサ15について、各実施形態ごとに説明する。
[実施形態1]
本実施例の画像形成装置の実施形態1について説明する。図7に、本実施形態1の記録ヘッド18と濃度センサ15の配置例を示す。図7の例では、単色(例えばブラック色)の記録ヘッド18が7個配置されている。以下ではM個(図7の例ではM=7)の記録ヘッドがあるとして、m番目の記録ヘッドを18(m=1、...、M)とする。また、記録ヘッド18の下流に、記録ヘッド18ごとに対応して濃度センサ15(m=1、...、M)が配置されている。
まず、本実施形態1の形成部202が、データ送信部19に、記録ヘッド18それぞれに画像パターンPを形成させるための画像データを送信する。そして、記録ヘッド18は、この画像パターンを形成する。
ここで、画像パターンPについて、図7に示すように、ベタパターンなどが好ましい。なぜなら濃度センサ15が画像パターンの濃度を検知しやすいからである。濃度センサ15が濃度を検知しやすい画像パターンPであれば、他のパターン形状(例えば、楕円)でもよい。
また、画像パターンPは、用紙上に形成しても良く、また無端ベルト6上に形成しても良い。又その他の媒体に画像パターンPを形成しても良い。画像パターンPを形成する媒体をまとめて、「画像パターン形成媒体」という。
そして、それぞれの記録ヘッド18により形成された画像パターンPは、無端ベルト6の回転により、濃度センサ15まで搬送される。そして、対応する濃度センサ15がそれぞれの画像パターンPの濃度を検知する。濃度センサ15の濃度検知の手法は公知の技術を用いればよい。
そして、濃度センサ15はそれぞれ画像パターンPの濃度を検知することで、濃度情報αを求める。濃度情報αとは、濃度センサ15が検知した画像パターンPの濃度を示す情報である。濃度情報αは、A/D部14に入力され(図2参照)、デジタル信号に変換される。デジタル信号に変換された濃度情報α(m=1、...、M)はそれぞれ、補正部204に入力される。
次に、補正部204は、画像パターンの濃度(つまり、濃度情報α)に基づいて、M個の記録ヘッドが吐出するインクの濃度を補正する。ここで、インクの補正すべき補正濃度である基準濃度Aを予め定めておき、全ての濃度情報αが基準濃度Aになるように補正する。
[液滴の濃度補正について]
次に、液滴(インク)の濃度補正について説明する。本実施例の画像形成装置は、ノズル181aに対して、電圧を出力することで、インクを吐出させる。図8に、インク吐出に用いられる電圧の波形について示す。図8では、横軸が時間tであり、縦軸が電圧Vを示す。そして、縦軸の電圧Vが「0」の場合には、電圧を出力しておらず(つまり、インクを吐出しておらず)、電圧Vが「1」の場合には、電圧を出力しており(つまり、インクを吐出している)。また、図8に示す電圧波形の幅sは、ノズル181aに対して電力を与えている時間を示す。なお、図8が個々のノズル181aから見て、全て(100%)インクを吐出している場合の電圧波形を示しているとすると、図9は、1ドットおきにインクを吐出した電圧波形を示す。
次に、インクの濃度制御について説明する。インクの濃度制御を行う際には、電圧波形の幅s(つまり、電圧をノズル181aへ出力している時間幅、「デューティ」ともいう。)を変化させる方法と、波形の高さ(つまり電圧Vの強度)を変化させる方法がある。
インクの濃度を下げるためには、図10に示すように、電圧波形の幅s(デューティ)を小さくする。または、インクの濃度を下げるためには、図11に示すように、電圧Vの強度を小さくする。このようにすることで、吐出されるインク滴の大きさは小さくなり、結果として、形成される画像の濃度は薄くなる。
一方、インクの濃度を上げるためには、電圧波形の幅sを大きくするか、または、電圧Vの強度を大きくする。このようにすることで、吐出されるインク滴の大きさは大きくなり、結果として、形成される画像の濃度は濃くなる。インクの濃度を上げる場合の電圧波形については省略する。また、インクの濃度を制御する手法については、これらに限られない。
CPU20内の補正部204は、データ送信部19に濃度制御信号を送信する。データ送信部19は、受信した濃度制御信号に基づいて、それぞれの記録ヘッド18から吐出されるインクの濃度を制御する。インクの濃度の制御方法は、上述のように、電圧波形の幅を変化させたり、電圧Vの高さを変化させたりする。
また、記録ヘッド18が、画像パターンの濃度を検知するタイミングとして、例えば、画像形成前が最適である。また、この濃度調整処理に時間がかかる場合には、画像形成装置の電源ON時や、印刷終了時(画像形成終了時)または、ユーザから入力部22(図2参照)から濃度調整処理を行うべき指示信号が入力された場合に行っても良い。
本実施形態1のように、濃度センサ15が、M個の記録ヘッド18が形成した画像パターンPの濃度を検知する。そして、補正部204が検知された画像パターンの濃度に基づいて、M個の記録ヘッド18が吐出する液滴の濃度を、全ての濃度が、基準濃度Aになるように補正する。このようにすることで、全ての記録ヘッドから吐出されるインクを一定の濃度にすることができる。従って、マルチパス印刷を行わないため生産性を落とさず、濃度ムラがなくなり、画質の向上を図ることができる。
[実施形態1の変形例]
実施形態1の変形例について説明する。上記実施形態1では、記録ヘッド18が単色の場合について説明した。実施例1の変形例では、複数の色(個の例では、イエロー色、シアン色、マゼンダ色、ブラック色)ごとに複数の(M個の)記録ヘッドが配置されている場合を説明する。例えば、イエロー色記録ヘッド181、シアン色記録ヘッド182、マゼンダ色記録ヘッド183、ブラック色記録ヘッド184が備えられている場合について説明する。
図12に、イエロー色記録ヘッド181、シアン色記録ヘッド182、マゼンダ色記録ヘッド183、ブラック色記録ヘッド184がそれぞれ形成した画像パターンYP、CP、MP、BPを示す。なお、図12では、各記録ヘッド18の記載は省略する。
そして、全ての濃度センサ15(m=1、...、M)は、画像パターンYP、CP、MP、BP、についての濃度を検知する。濃度センサ15が検知した結果の濃度情報を、それぞれYα、Cα、Mα、Bαとする。これらの濃度情報Yα、Cα、Mα、Bαはそれぞれ、A/D変換部14に入力され、デジタル信号に変換される。デジタル信号に変換された濃度情報Yα、Cα、Mα、Bαは、補正部204に入力される。そして、補正部204が、濃度情報Yα、Cα、Mα、Bαに基づいて、各色ごとに、それぞれ基準濃度YA、CA、MC、BCになるように、全ての記録ヘッドの濃度を均一に補正する。
なお、濃度センサ15が、イエロー色の画像パターンYPとシアン色の画像パターンCPの見分け方については、例えば、YPとCPの間に空隙Rを設けておき、濃度センサ15がYPの濃度を検知した後、空隙Rを検知すると、次の色であるシアン色の画像パターンCPであると認識させればよい。
このように、実施例1の変形例であれば、単色の記録ヘッドのみではなく、複数色の記録ヘッドについても、濃度を均一に補正することができる。
[実施形態2]
次に、本実施例の画像形成装置の実施形態2について説明する。実施形態1では、各記録ヘッド18ごとに1つの濃度センサ15を配置した。実施形態2では、各記録ヘッド18ごとに、N個(Nは自然数)の濃度センサ15を配置させる。つまり、濃度センサ15の個数は、記録ヘッド18の個数のN倍である。画像パターンPに対しての複数の濃度センサを15mnと示す。つまり、記録ヘッド18に対して、n個の濃度センサが配置されているということであり、換言すれば、1つの画像パターンPに対して、n個の濃度センサ15mnが濃度を検知する。
図13Aに、1つの記録ヘッド18に対して、2個の濃度センサ15m1、15m2が設けられている例を示す(つまりN=2)。そして、図8に示すように、2個の濃度センサ15m1、15m2が、画像パターンPの濃度を検知する。
ここで、1つの画像パターンに対して、N個の濃度センサ15mnが濃度を検知する効果について説明する。まず1つ目の効果として、画像パターンPに対して、N個の濃度センサ15mnが検知した濃度の平均値を求める。濃度センサ15mnが求めた濃度情報をαmnとすると、画像パターンPの濃度αについて、
α=(Σαmn)/N
により求めることができる。これにより、1つの画像パターンPに対して、更に正確な濃度を求めることができる。
図13Bに2つ目の効果を説明するための図を示す。1つの画像パターンPに対してN個の濃度センサを用いる場合には、画像パターンPを仮想的に列状に(副走査方向に)N個の画像パターンPmNに分けることができる。そして、濃度センサ15mnが、画像パターンPmnの濃度を検知することができる。従って、各列ごとの画像パターンPの濃度を検知することができる。例えば、1つの記録ヘッドに対して2つの濃度センサ(つまり、濃度センサ15m1、18m2)を用いた場合には、ノズルアレイ181の両端を測定することができ、ノズルアレイ181の両端についての濃度情報を求めることができる。従って、記録ヘッド18の中央からインク濃度の制御を行うことができる。
3つ目の効果として、1つの濃度センサが何らかの理由で故障したとしても、残りの濃度センサで濃度検知できる。従って、複数の濃度センサはバックアップとしても機能する。
このように、各記録ヘッド18ごとに、複数の濃度センサ15を配置させることで、更に正確な画像パターンの濃度情報を求めることができる。
また、本実施形態2では、単色の記録ヘッドについて説明したが、複数色の記録ヘッドについても実施できる。
[実施形態3]
実施形態1、2では、濃度センサ15を複数用いた場合について説明した。実施形態3では、1つの濃度センサ15で、M個の記録ヘッド18が形成する画像パターンP全ての濃度情報を求める。
図14では、7個の記録ヘッド18〜18が記載されているが、各々の記録ヘッドは、図4に示したとおりである。つまり、主走査方向(所定方向)にノズル181aが並べられることで、ノズルアレイ181が形成されている。
そして、実施形態3では、1つの濃度センサ15が、図14に示すように、主走査方向に移動する。そして、濃度センサ15が、それぞれの画像パターンPの上方を通過するごとに、該通過した画像パターンPの濃度を検知し、全ての濃度情報α(m=1、...、M)を出力する。
このように、1つの濃度センサ15で、複数の画像パターンPの濃度を測定できる。従って、濃度センサ15を1つにすることができ、画像形成装置の小型化、低コストにつながる。
また、濃度センサ15の移動手段であるが、濃度センサ15を移動筐体に搭載させ、例えば、モータ17により該移動筐体を移動できるようにしておけばよい。そして、モータ駆動部16(図2参照)にモータ駆動により濃度センサ15を移動させることができる。
[実施形態3の変形例]
次に、実施形態3の変形例について説明する。実施形態3の変形例では、複数の色(個の例では、イエロー色、シアン色、マゼンダ色、ブラック色)ごとに複数の(M個の)記録ヘッドが配置されている場合を説明する。例えば、イエロー色記録ヘッド181、シアン色記録ヘッド182、マゼンダ色記録ヘッド183、ブラック色記録ヘッド184が備えられている場合について説明する。そして、移動する1つの濃度センサ15が複数色の記録ヘッド181〜184が形成した画像パターンの濃度を、検知するものである。図15に実施形態3の変形例について、イエロー色記録ヘッド181、シアン色記録ヘッド182、マゼンダ色記録ヘッド183、ブラック色記録ヘッド184がそれぞれ形成した画像パターンYP、CP、MP、BPおよび、濃度センサ15について示す。
また、図16に実施形態3の変形例についての処理フローを示す。以下の説明では、図15中のA、B、C、Dの順番で、濃度センサ15が画像パターンの濃度を検知する例を説明する。また、[実施形態3]で説明した濃度センサ15は主走査方向に移動するが、[実施形態3の変形例]の濃度センサ15は、主走査方向に往復移動する。
まず、濃度センサ15を主走査方向の往路を移動させて、例えば、濃度センサ15に最も近い記録ヘッド(この例ではイエロー記録ヘッド181)が形成する全ての画像パターンYP(m=1、...、M)の濃度を検知する(ステップS2)。全ての画像パターンYPの濃度の検知終了後には、濃度センサ15は、図15Aの位置と、画像パターンを挟んで逆方向に位置する。
そして、移動部により画像パターンを副走査方向に移動させる(ステップS4)。図15の例では、濃度センサ15と画像パターンの相対移動を示しているので、濃度センサ15が移動しているように記載しているが、実際は、濃度センサ15が移動しているのではなく、画像パターンが移動されている。また、上述の通り、画像パターンは用紙5や無端ベルト6などの画像パターン形成媒体上に形成される。従って、画像パターンの移動は、画像パターンが形成された用紙5を移動させるか、画像パターンが形成された無端ベルト6を移動させる。つまり、この例では、移動部とは、無端ベルト6を意味する。
濃度センサが濃度を検知できる位置まで、移動部により画像パターンを副操作方向に移動させると(図15Bの位置)、画像パターンの移動を停止させる(ステップS5)。
そして、全ての色について、CPU20(図2参照)が、画像パターンの濃度検知が終了したか否かを判定する(ステップS6)。全ての色の画像パターンの濃度検知が終了したら、処理は終了する(ステップS6のYes)。
この例では、イエロー色の画像パターンの濃度検知しか終了していないので、NoとなりステップS8に進む。次に、図15Bに示すように、主走査方向と逆方向(復路方向)に濃度センサ15を移動させて、シアン色の全ての画像パターンCPの濃度を検知する(ステップS8)。
そして、画像パターンを副走査方向に移動させ(ステップS10)、画像パターンの移動を停止させる(ステップS11、図15Cの状態)。そして、全ての色についての画像パターンの濃度検知が終了したかをCPU20が判定する(ステップS12)。
しかし、未だ、マゼンダ色の画像パターンMP(図15Cの記載)、画像パターンBP(図15Dの記載)が終了していないので、ステップS2に戻る(ステップS12のNo)。そして、上述のように、再度のステップS2〜ステップS12までの処理を行う。再度のステップS2〜ステップS12の処理により、マゼンダ色の全ての画像パターンMP、ブラック色の全ての画像パターンBPについての濃度検知が終了することから、イエロー色、シアン色、マゼンダ色、ブラック色、全ての画像パターンについての濃度検知が終了する。
また、ステップS5、ステップS11で画像パターンを停止させて、濃度センサ15は濃度検知を行っていることから、濃度検知の検知精度は向上するという効果を有する。
このように、実施形態3の変形例では、複数色の記録ヘッドが形成した画像パターンを副操作方向に移動させつつ、濃度センサ15が、主走査方向(ノズル181aの配列方向)に往復移動し、該画像パターンの濃度を検知する。これにより、1つの濃度センサ15で、複数色全ての色について濃度ムラをなくすことができる。
[実施形態4]
次に実施形態4について説明する。実施形態4では、主走査方向を移動している(移動中の)濃度センサ15が、移動している(移動中)の形成された全ての画像パターンP'の濃度を検知する。
図17に実施形態4の画像パターンP'や濃度センサ15について示す。以下の説明では、図17に示すように、濃度センサ15が移動する軸をセンサ軸X(つまり、主走査方向の伸びる軸)とする。また、画像パターンP'は副走査方向に移動する。
そして、各々の画像パターンP'がセンサ軸Xに到達する時と、該到達した場所に濃度センサ15が位置して濃度検知する時と、を一致させるように、CPU20は、用紙の移動部(つまり、無端ベルト6)、濃度センサ15の移動手段を制御する。
このようにして、濃度センサ15の移動、画像パターンの移動を繰り返して、全ての画像パターンP'(m=1〜7)の濃度を検知する。つまり、形成部202(図6参照)は、移動している濃度センサ15が、移動最中のM個の画像パターンPの濃度を検知できるような画像パターンを形成させる。なお、図17の例では、画像パターンP'の形状はそれぞれ矩形状であり、濃度センサ15から離れるにつれて、センサ軸Xから離れるような階段状に形成されている。しかし、濃度センサ15の移動、画像パターンの移動により、濃度検知できるのであれば、画像パターンP'の形状、配置のさせ方はこれに限られない。
画像パターンPは、濃度センサ15が濃度検知できる最小限の形状にすることが好ましい。何故なら、画像パターンに用いるインクの量を削減できるからである。
この実施形態4であれば、濃度センサ15は1つでよく、かつ、画像パターンPに必要なインクの量も削減できる。
[実施形態4の変形例]
次に、実施形態4の変形例について説明する。図18に、実施形態4の変形例の画像パターンなどについて示す。図17では、記録ヘッド18は、単色の画像パターンを形成しているが、図18では、イエロー色の記録ヘッド181、シアン色の記録ヘッド182が形成したそれぞれ、イエロー色の画像パターンYP'、シアン色CP'、を示している。図面の簡略化のために、マゼンダ色の画像パターン、ブラック色の画像パターンは省略しており、シアン色、イエロー色の画像パターンの数は5個(それぞれCP〜CP、YP〜YP)であるとする。
図19に、実施形態4の変形例の主な処理の流れを示す。図16と図19と異なる点は、図16のステップS2、ステップS8が、それぞれ図18では、ステップS22、ステップS28になった点である。
図18の例では、最初にAに示すように、濃度センサ15が位置する。そして、濃度センサ15を主走査方向の往路に移動させて、該移動により、全ての画像パターンYP'〜YP'の濃度を検知するように、画像パターンを副走査方向に移動させる(ステップS22)。YP'〜YP'の濃度を検知する手法は、[実施形態4]で説明したものと同様なので省略する。
次に、画像パターンYP'〜YP'を副操作方向に移動させて(ステップS4)、画像パターンを停止させる(ステップS5)。そうすると、図18Bの状態になる。なお、図18の記載では、画像パターンと濃度センサ15との相対移動について示しており、濃度センサ15が副走査方向に移動しているような記載であるが、実際は、画像パターンが副操作方向に移動している。
次に、CPU20が、全ての色について濃度検知が終了したか否かを判断する(ステップS6)。CPU20は、他の色の濃度検知が終了していないことから、Noとなり、ステップS8に進む(ステップS6のYes)。CPU20が全ての色について濃度検知が終了したと判断すると、ステップS8に進む(ステップS6のNo)。
次に、図18Bの状態から、主走査方向の逆方向に濃度センサ15を移動させて全ての画像パターンYP〜YPの濃度を検知するように、画像パターンを副走査方向に移動させる(ステップS8)。濃度検知が終了すると、画像パターンを副走査方向に移動させ(ステップS10)、画像パターンの移動を停止する(ステップS11)。そして、CPU20が全ての色について濃度検知が終了したか否かを判断する(ステップS6)。上述のように、マゼンダ色の画像パターン、ブラック色の画像パターンが残っているので、ステップS12ではNoとなり、ステップS2に戻る。そして、ステップS2〜ステップS12までの処理を行い、マゼンダ色の画像パターンMP〜MP、ブラック色の画像パターンBP〜BPそれぞれの濃度検知が終了すると、ステップS12ではYesとなり、処理が終了する。
このように、記録ヘッド18が複数色分備えられたとしても、1つの濃度センサ15が主走査方向に往復移動する。そして、形成部202は、往路または復路を移動最中の濃度センサ15が、移動最中の複数の画像パターンの濃度を検知できるような画像パーンを形成させる。つまり、濃度センサ15は往路ごと、または復路ごとに、各色の画像パターンの濃度を検知する。
この実施形態4の変形例であれば、1つの記録ヘッドにより、複数色の記録ヘッドが形成する複数の画像パターンの濃度を検知できる。従って、画像パターンを形成するためのインクのコストを低減できる。
また、図19中のステップS5、ステップS11について、画像パターンの移動と濃度センサ15の移動のタイミングが合えば、画像パターンを停止させる必要はなく、連続して濃度センサ15を往復移動させればよい。
そして、上記実施形態のうち1つを用いて、濃度ムラをなくし、記録ヘッド18で画像刑することで、向上された画質で画像形成を行うことができる。
また、各実施形態の変形例では、4色の記録ヘッドが備えられている例を説明したが、それ以外の数の色についての記録ヘッドを備えても良い。
5・・・用紙
6・・・無端ベルト
7・・・駆動ローラ
8・・・従動ローラ
11・・・RAM
12・・・ROM
13・・・バス
14・・・A/D変換部
15・・・検知部
16・・・モータ駆動部16
17・・・モータ
18・・・記録ヘッド
19・・・データ送信部
20・・・CPU
26・・・帯電部
2002−187275号公報

Claims (6)

  1. 液滴を吐出する複数の記録ヘッドを有する画像形成装置において、
    前記複数の記録ヘッドそれぞれに画像パターンを形成させる形成部と、
    前記それぞれの画像パターンの濃度を検知する検知部と、
    前記検知された画像パターンの濃度に基づいて、前記複数の記録ヘッドが吐出する液滴の濃度を補正する補正部と、を有する画像形成装置。
  2. 前記検知部は、前記記録ヘッドの個数のn倍(ただし、nは自然数)あり、
    前記n個の検知部が1つの前記画像パターンの濃度を検知することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記記録ヘッドは、ノズルが所定方向に並べられたノズルアレイを有し、
    前記検知部は、前記所定方向に移動することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 複数の色ごとに、前記複数の記録ヘッドが配置され、
    前記複数の色ごとの前記複数の記録ヘッドはそれぞれ、ノズルが所定方向に並べられたノズルアレイを有し、
    前記検知部は、前記所定方向に往復移動し、前記複数の色ごとの前記複数の記録ヘッドが形成した画像パターンの濃度を検知することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. 移動部を有し、
    前記記録ヘッドは、ノズルが所定方向に並べられたノズルアレイを有し、
    前記移動部は、前記所定方向と直交する方向に、前記形成された全ての画像パターンを移動させ、
    前記検知部は、前記所定方向に移動し、
    前記形成部は、前記移動中の検知部が、前記移動中の前記複数の画像パターンの濃度を検知できるような該画像パターンを形成させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  6. 移動部を有し、
    複数の色ごとに、前記複数の記録ヘッドは配置され、
    前記複数の色ごとの前記複数の記録ヘッドはそれぞれ、ノズルが所定方向に並べられたノズルアレイを有し、
    前記移動部は、前記所定方向と直交する方向に、前記形成された全ての画像パターンを移動させ、
    前記検知部は、前記所定方向に往復移動し、
    前記形成部は、往路または復路を移動中の検知部が、前記移動中の前記複数の画像パターンの濃度を検知できるような該画像パターンを形成させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013193410A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Fuji Xerox Co Ltd 印刷制御装置、およびプログラム
JP2015066852A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 富士フイルム株式会社 インクジェットヘッドの補正方法及びインクジェット記録装置

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