JP4591013B2 - 印刷装置、印刷方法、プログラム、および印刷システム - Google Patents

印刷装置、印刷方法、プログラム、および印刷システム Download PDF

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Description

本発明は、複数のノズルから各々媒体にインクを吐出してドットを形成する印刷装置、印刷方法、プログラム、および印刷システムに関する。
各種用紙やフィルム、布などの媒体に対して印刷を施す印刷装置として、インクジェットプリンタが知られている。このインクジェットプリンタは、媒体に向けてインクを吐出して、媒体上にドットを形成して画像を印刷する。インクジェットプリンタには、媒体の搬送方向と直交する方向に沿って相対的に移動するヘッドが設けられている。このヘッドには、媒体に向けてインクを吐出するための複数のノズルが設けられている。複数のノズルは、ヘッドが媒体に対して相対的に移動したときにそれぞれ媒体に向けてインクを吐出する。これにより、媒体上には、ドットが形成され、画像が印刷される。インクジェットプリンタは、このようなインク吐出動作と、媒体を所定の方向へと搬送する搬送動作とを交互に行って印刷処理を実行する(特許文献1参照)。
実用新案登録第3096490号公報
しかしながら、このような印刷装置にあっては、ヘッドがその移動方向に対して斜めに傾いて設置されてしまう場合があった。これは、製造時の誤差や、ヘッドが着脱自在な場合にヘッド取付時等によって生じたものである。このようにヘッドが斜めに傾いて設置されていた場合、各ノズルから吐出されたインクによって形成されるドットの位置が大きくずれてしまうという不具合が生じた。このようなドットの位置ずれによって、媒体上に先に形成されたドットと、後に形成されたドットの位置とが大きくずれてしまい、印刷される画像をうまく構成することができず、その画質が損なわれる虞があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、ヘッドがその移動方向に対して斜めに設置されていた場合であっても、印刷画像の画質低下の抑制を図ることにある。
前記目的を達成するための主たる発明は、(A)媒体を搬送する搬送動作を2以上の異なる搬送量にて実行可能な搬送機構と、(B)前記搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けてインクを吐出する移動吐出動作を実行する複数のノズルと、(C)前記複数のノズルから同一のタイミングにて前記インクを吐出するための基準となる信号を出力する信号出力部と、(D)前記搬送動作が実行される都度、その実際に実行された搬送動作の搬送量と、実際に前記媒体上に形成されるドットの傾きに応じて、前記信号出力部からの前記信号の出力タイミングを変更するコントローラと、を備え、(E)前記搬送動作を複数回行って1つの画像を印刷することを特徴とする印刷装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
(A)媒体を搬送する搬送動作を2以上の異なる搬送量にて実行可能な搬送機構と、
(B)前記搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けてインクを吐出する移動吐出動作を実行する複数のノズルと、
(C)前記複数のノズルから同一のタイミングにて前記インクを吐出するための基準となる信号を出力する信号出力部と、
(D)前記搬送動作が実行される都度、その実際に実行された搬送動作の搬送量に応じて、前記信号出力部からの前記信号の出力タイミングを変更するコントローラと、
(E)を備えたことを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置にあっては、搬送動作が実行される都度、その実際に実行された搬送動作の搬送量に応じて、信号出力部からの信号の出力タイミングを変更することができるから、ノズルから吐出されたインクによって形成されるドットの位置を調整することができる。これにより、媒体上に形成されるドットが斜めに傾いて形成されるような場合であっても、搬送動作が実行される都度、ドットの形成位置を調整することができるから、印刷される画像の品質が大きく損なわれるのを防ぐことができる。よって、印刷画像の画質向上を図ることができる。
かかる印刷装置にあっては、前記複数のノズルが所定の方向に沿って配列されていても良い。このように複数のノズルが所定の方向に沿って配列されている場合に、印刷画像の画質低下を十分に抑制することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記複数のノズルが配列された方向と、前記媒体が搬送される方向とが交差していても良い。このように複数のノズルが配列された方向と、前記媒体が搬送される方向とが交差している場合に、ドットの形成位置を調整して、印刷画像の画質向上を図ることができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記搬送動作の前記搬送量が印刷方式に応じて異なっても良い。このように搬送動作の搬送量が印刷方式に応じて異なる場合であっても、搬送動作の搬送量に応じて、信号の出力タイミングを変更することで、ドットの形成位置の調整を図り、印刷画像の画質低下を防止することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記搬送動作の前記搬送量が、印刷する画像の解像度に応じて異なっても良い。このように搬送動作の搬送量が、印刷する画像の解像度に応じて異なる場合であっても、信号の出力タイミングを変更することで、ドットの形成位置の調整を図り、印刷画像の画質低下を防止することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記複数のノズルから吐出されたインクによって前記媒体に形成されるドットの位置が、前記搬送動作が実行される都度、一方向に沿って徐々にずれても良い。このようにドットの形成位置が、搬送動作が実行される都度、一方向に沿って徐々にずれることで、印刷画像の画質低下を防止することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記複数のノズルから吐出されたインクによって前記媒体に形成されるドットの位置のずれ幅が、実行された前記搬送動作の搬送量に応じて異なっても良い。このようにドットの形成位置のずれ幅が、搬送動作の搬送量に応じて異なることで、ドットを適切な位置に配置して、印刷画像の画質低下を防止することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記コントローラは、前記出力タイミングの変更量を算出するための演算部を備えていても良い。このような演算部を備えれば、出力タイミングの変更量を簡単に算出することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記演算部は、実行された前記搬送動作の搬送量と、所定の補正情報とに基づき、前記出力タイミングの変更量を算出しても良い。このように搬送動作の搬送量と、所定の補正情報とに基づき算出を行えれば、出力タイミングの変更量を簡単に算出することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記コントローラは、実行される前記搬送動作の前記搬送量と、前記出力タイミングの変更量とが対応付けられたテーブルを備えていても良い。このようなテーブルを備えれば、出力タイミングの変更量を簡単に取得することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記出力タイミングの適切な変更量を調査するための調査用パターンを印刷しても良い。このような調査用パターンを印刷すれば、出力タイミングの適切な変更量を簡単に調査することができる。
(A)媒体を搬送する搬送動作を2以上の異なる搬送量にて実行可能な搬送機構と、
(B)前記搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けてインクを吐出する移動吐出動作を実行する複数のノズルと、
(C)前記複数のノズルから同一のタイミングにて前記インクを吐出するための基準となる信号を出力する信号出力部と、
(D)前記搬送動作が実行される都度、その搬送動作の搬送量に応じて、前記信号出力部からの前記信号の出力タイミングを変更するコントローラと、
(E)を備え、
(F)前記複数のノズルが所定の方向に沿って配列され、
(G)前記複数のノズルが配列された方向と、前記媒体が搬送される方向とが交差し、
(H)前記搬送動作の前記搬送量が、印刷方式または印刷する画像の解像度に応じて異なり、
(I)前記複数のノズルから吐出されたインクによって前記媒体に形成されるドットの位置が、前記搬送動作が実行される都度、一方向に沿って徐々にずれ、
(J)前記複数のノズルから吐出されたインクによって前記媒体に形成されるドットの位置のずれ幅が、実行された前記搬送動作の搬送量に応じて異なり、
(K)前記コントローラは、前記出力タイミングの変更量を算出するための演算部を備え、
(L)前記演算部は、実行された前記搬送動作の搬送量と、所定の補正情報とに基づき、前記出力タイミングの変更量を算出し、
(M)前記コントローラは、実行される前記搬送動作の前記搬送量と、前記出力タイミングの変更量とが対応付けられたテーブルを備え、
(N)前記出力タイミングの適切な変更量を調査するための調査用パターンを印刷する、
(O)ことを特徴とする印刷装置。
搬送機構により媒体を搬送する搬送動作と、
前記搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に複数のノズルを移動させながら前記ノズルから前記媒体に向けて同一のタイミングにてインクを吐出する移動吐出動作とを実行する印刷方法であって、
前記搬送動作が実行される都度、実際に実行された前記搬送動作の搬送量に応じて、前記複数のノズルから前記インクが吐出されるタイミングを変更することを特徴とする印刷方法。
印刷装置において実行されるプログラムであって、
搬送機構により媒体を搬送する搬送動作を実行するステップと、
前記搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に複数のノズルを移動させながら前記ノズルから前記媒体に向けてインクを吐出する移動吐出動作を実行するステップと、
前記搬送動作が実行される都度、実際に実行された前記搬送動作の搬送量に応じて、前記複数のノズルから同一のタイミングにて前記インクを吐出するための基準となる信号を信号出力部から出力するタイミングを変更するステップと、
を実行することを特徴とするプログラム。
コンピュータと、このコンピュータと通信可能な印刷装置とを具備した印刷システムであって、
前記印刷装置は、媒体を搬送する搬送動作を2以上の異なる搬送量にて実行可能な搬送機構と、
前記搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けてインクを吐出する移動吐出動作を実行する複数のノズルと、
前記複数のノズルから同一のタイミングにて前記インクを吐出するための基準となる信号を出力する信号出力部と、
前記移動吐出動作の合間の前記搬送動作が終了する毎に、その搬送動作の搬送量に応じて、前記信号出力部からの前記信号の出力タイミングを変更するコントローラとを備えたことを特徴とする印刷システム。
===印刷装置の概要===
本発明に係る印刷装置の実施の形態について、インクジェットプリンタを例にとり説明する。図1〜図4は、そのインクジェットプリンタ1を示したものである。図1は、そのインクジェットプリンタ1の外観を示す。図2は、そのインクジェットプリンタ1の内部構成を示す。図3は、そのインクジェットプリンタ1の搬送部の構成を示す。図4は、そのインクジェットプリンタ1のシステム構成を示す。
このインクジェットプリンタ1は、図1に示すように、背面から供給された印刷用紙等の媒体を前面から排出する構造を備えており、その前面部には操作パネル2および排紙部3が設けられ、その背面部には、給紙部4が設けられている。操作パネル2には、各種操作ボタン5および表示ランプ6が設けられている。また、排紙部3には、不使用時に排紙口を塞ぐ排紙トレイ7が設けられている。給紙部4には、カット紙などの媒体を保持するための給紙トレイ8が設けられている。
このインクジェットプリンタ1の内部には、図2に示すように、キャリッジ41が設けられている。このキャリッジ41は、左右方向に沿って相対的に移動可能に設けられている。キャリッジ41の周辺には、キャリッジモータ42と、プーリ44と、タイミングベルト45と、ガイドレール46とが設けられている。キャリッジモータ42は、DCモータなどにより構成され、キャリッジ41を左右方向(以下、キャリッジ移動方向ともいう)に沿って相対的に移動させるための駆動源である。タイミングベルト45は、プーリ44を介してキャリッジモータ42に接続されるとともに、その一部がキャリッジ41に接続され、キャリッジモータ42の回転駆動によってキャリッジ41をキャリッジ移動方向(左右方向)に沿って相対的に移動させる。ガイドレール46は、キャリッジ41をキャリッジ移動方向(左右方向)に沿って案内する。
この他に、キャリッジ41の周辺には、キャリッジ41の位置を検出するリニア式エンコーダ51と、媒体Sをキャリッジ41の移動方向と交差する方向(図中、前後方向。以下、搬送方向ともいう)に沿って搬送するための搬送ローラ17Aと、この搬送ローラ17Aを回転駆動させる搬送モータ15とが設けられている。
一方、キャリッジ41には、各種インクを収容したインクカートリッジ48と、媒体Sに対して印刷を行うヘッド21とが設けられている。インクカートリッジ48は、例えば、イエロ(Y)やマゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)などの各色のインクを収容しており、キャリッジ41に設けられたカートリッジ装着部49に着脱可能に装着されている。また、ヘッド21は、本実施形態では、媒体Sに対してインクを吐出して印刷を施す。このために、ヘッド21には、インクを吐出するための多数のノズルが設けられている。
この他に、このインクジェットプリンタ1の内部には、ヘッド21のノズルの目詰まりを解消するためにノズルからインクを吸い出すポンプ装置31や、ヘッド21のノズルの目詰まりを防止するために、印刷を行わないとき(待機時など)にヘッド21のノズルを封止するキャッピング装置35などが設けられている。
次にこのインクジェットプリンタ1の搬送部について説明する。この搬送部には、図3に示すように、給紙ローラ13と、紙検知センサ53と、搬送ローラ17Aと、排紙ローラ17Bと、プラテン14と、フリーローラ18A、18Bとが設けられている。
印刷される媒体Sは、給紙トレイ8にセットされる。給紙トレイ8にセットされた媒体Sは、断面略D形状に成形された給紙ローラ13により、図中矢印A方向に沿って搬送されて、インクジェットプリンタ1の内部へと送られる。インクジェットプリンタ1の内部に送られてきた媒体Sは、紙検知センサ53と接触する。この紙検知センサ53は、給紙ローラ13と、搬送ローラ17Aとの間に設置されたもので、給紙ローラ13により給紙された媒体Sを検知する。
紙検知センサ53により検知された媒体Sは、搬送ローラ17Aによって、印刷が実施されるプラテン14へと順次搬送される。搬送ローラ17Aの対向位置には、フリーローラ18Aが設けられている。このフリーローラ18Aと搬送ローラ17Aとの間に、媒体Sを挟み込むことによって、媒体Sをスムーズに搬送する。
プラテン14へと送り込まれた媒体Sは、ヘッド21から吐出されたインクによって順次印刷される。プラテン14は、ヘッド21と対向して設けられ、印刷される媒体Sを下側から支持する。
印刷が施された媒体Sは、排紙ローラ17Bにより順次、プリンタ外部へと排出される。排紙ローラ17Bは、搬送モータ15と同期に駆動されていて、当該排紙ローラ17Bに対向して設けられたフリーローラ18Bとの間に媒体Sを挟み込んで、媒体Sをプリンタ外部へと排出する。
<システム構成>
次にこのインクジェットプリンタ1のシステム構成について説明する。このインクジェットプリンタ1は、図4に示すように、バッファメモリ122と、イメージバッファ124と、コントローラ126と、メインメモリ127と、通信インターフェース129と、キャリッジモータ制御部128と、搬送制御部130と、ヘッド駆動部132とを備えている。
通信インターフェース129は、当該インクジェットプリンタ1が、例えばパーソナルコンピュータ等の外部のコンピュータ140とデータのやりとりを行うたものである。通信インターフェース129は、外部のコンピュータ140と有線または無線等により通信可能に接続され、コンピュータ140から送信された印刷データ等の各種データを受信する。
バッファメモリ122には、通信インターフェース129により受信された印刷データ等の各種データが一時的に記憶される。また、イメージバッファ124には、バッファメモリに記憶された印刷データが順次記憶される。イメージバッファ124に記憶された印刷データは、順次、ヘッド駆動部132へと送られる。また、メインメモリ127は、ROMやRAM、EEPROMなどにより構成される。メインメモリ127には、当該インクジェットプリンタ1を制御するための各種プログラムや各種設定データなどが記憶される。
コントローラ126は、メインメモリ127から制御用プログラムや各設定データなどを読み出して、当該制御用プログラムや各種設定データに従ってインクジェットプリンタ1全体の制御を行う。また、コントローラ126には、ロータリ式エンコーダ134やリニア式エンコーダ51、紙検知センサ53などの各種センサからの検出信号が入力される。
コントローラ126は、外部のコンピュータ140から送られてきた印刷データ等の各種データが通信インターフェース129により受信されてバッファメモリ122に格納されると、その格納されたデータの中から必要な情報をバッファメモリ122から読み出す。コントローラ126は、その読み出した情報に基づき、リニア式エンコーダ51やロータリ式エンコーダ134からの出力を参照しながら、制御用プログラムに従って、キャリッジモータ制御部128や搬送制御部130、ヘッド駆動部132などを各々制御する。
キャリッジモータ制御部128は、コントローラ126からの命令に従って、キャリッジモータ42の回転方向や回転数、トルクなどを駆動制御する。搬送制御部130は、コントローラ126からの命令に従って、搬送ローラ17Aを回転駆動する搬送モータ15などの駆動を制御する。
ヘッド駆動部132は、コントローラ126からの命令に従って、イメージバッファ124に格納された印刷データに基づき、ヘッド21に設けられた各色のノズルを駆動制御する。
<ヘッド>
図5は、ヘッド21の下面部に設けられたインクのノズルの配列を示した図である。ヘッド21の下面部には、同図に示すように、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色ごとにそれぞれ複数のノズル♯1〜♯180からなるノズル列、即ちシアンノズル列211C、マゼンダノズル列211M、イエロノズル列211Y、ブラックノズル列211Kが設けられている。
各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180は、所定の方向に沿って直線状に配列されている。なお、本実施形態では、ヘッドが正常に設置されている場合、各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180は、媒体Sの搬送方向に沿って配置されているようになっている。各ノズル列211C、211M、211Y、211Kは、ヘッド21の移動方向(走査方向)に沿って相互に間隔をあけて平行に配置されている。各ノズル♯1〜♯180には、インク滴を吐出するための駆動素子としてピエゾ素子(図示外)が設けられている。
ピエゾ素子は、その両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加すると、電圧の印加時間に応じて伸張し、インクの流路の側壁を変形させる。これによって、インクの流路の体積がピエゾ素子の伸縮に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、インク滴となって各色のノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180から吐出される。
===リニア式エンコーダ===
<エンコーダの構成>
図6は、リニア式エンコーダ51の構成を概略的に示したものである。リニア式エンコーダ51は、リニア式エンコーダ符号板464と、検出部466とを備えている。リニア式エンコーダ符号板464は、図2に示すように、インクジェットプリンタ1内部のフレーム側に取り付けられている。一方、検出部466は、キャリッジ41側に取り付けられている。キャリッジ41がガイドレール46に沿って移動すると、検出部466がリニア式エンコーダ符号板464に沿って相対的に移動する。これによって、検出部466は、キャリッジ41の移動量を検出する。
<検出部の構成>
図7は、この検出部466の構成を模式的に示したものである。この検出部466は、発光ダイオード452と、コリメータレンズ454と、検出処理部456とを備えている。検出処理部456は、複数(例えば4個)のフォトダイオード458と、信号処理回路460と、例えば2個のコンパレータ462A、462Bとを有している。
発光ダイオード452の両端に抵抗を介して電圧Vccが印加されると、発光ダイオード452から光が発せられる。この光はコリメータレンズ454により平行光に集光されてリニア式エンコーダ符号板464を通過する。リニア式エンコーダ符号板464には、所定の間隔(例えば1/180インチ(1インチ=2.54cm))毎にスリットが設けられている。
リニア式エンコーダ符号板464を通過した平行光は、図示しない固定スリットを通って各フォトダイオード458に入射し、電気信号に変換される。4個のフォトダイオード458から出力される電気信号は信号処理回路460において信号処理され、信号処理回路460から出力される信号はコンパレータ462A、462Bにおいて比較され、比較結果がパルスとして出力される。コンパレータ462A、462Bから出力されるパルスENC−A、ENC−Bがリニア式エンコーダ51の出力となる。
<出力信号>
図8A及び図8Bは、キャリッジモータ42の正転時及び逆転時における検出部466の2つの出力信号の波形を示したタイミングチャートである。図8A及び図8Bに示すように、キャリッジモータ42の正転時及び逆転時のいずれの場合も、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっている。キャリッジモータ42が正転しているとき、即ち、キャリッジ41がガイドレール46に沿って移動しているときは、図8Aに示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が進み、キャリッジモータ42が逆転しているときは、図8Bに示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が遅れる。そして、パルスENC−A及びパルスENC−Bの1周期Tは、キャリッジ41がリニア式エンコーダ符号板464のスリット間隔を移動する時間に等しい。
そして、リニア式エンコーダ51の出力パルスENC−A、ENC−Bの各々の立ち上がりエッジが検出され、検出されたエッジの個数が計数され、この計数値に基づいてキャリッジモータ42の回転位置が演算される。この計数はキャリッジモータ42が正転しているときは1個のエッジが検出されると「+1」を加算し、逆転しているときは、1個のエッジが検出されると「−1」を加算する。パルスENC−A及びENC−Bの各々の周期は、リニア式エンコーダ符号板464の、あるスリットが検出部466を通過してから次のスリットが検出部466を通過するまでの時間に等しく、かつ、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっている。このため、上記計数のカウント値「1」はリニア式エンコーダ符号板464のスリット間隔の1/4に対応する。これにより上記計数値にスリット間隔の1/4を乗算すれば、その乗算値に基づいて、計数値が「0」に対応する回転位置からのキャリッジモータ42の移動量を求めることができる。このとき、リニア式エンコーダ51の解像度はリニア式エンコーダ符号板464のスリットの間隔の1/4となる。
===ロータリ式エンコーダ===
ロータリ式エンコーダの構成について説明する。
図9は、ロータリ式エンコーダ134の構成を説明した説明図である。ロータリ式エンコーダ134は、ロータリ式エンコーダ符号板402と、このロータリ式エンコーダ符号板402に隣接して設けられた検出部404とを備えている。
このロータリ式エンコーダ符号板402は、同図に示すように、円盤状に形成されている。ロータリ式エンコーダ符号板402の外周縁部には、所定の間隔置きに小さなスリット406が多数形成されている。ロータリ式エンコーダ符号板402は、媒体Sを搬送する搬送ローラ17Aの軸端部に一体的に設けられた大歯車408に隣接して一体的に設けられている。大歯車408は、小歯車410を介して紙搬送モータ15に接続されていて、紙搬送モータ15の回転駆動によって、小歯車410を介して回転する。これにより、搬送ローラ17Aが紙搬送モータ15の回転駆動によって回転し、ロータリ式エンコーダ符号板402も、大歯車408および搬送ローラ17Aと同期して回転する。
なお、このロータリ式エンコーダ134の検出部404は、リニア式エンコーダ51の検出部466の構成とほぼ同じ構成を有している。
===ヘッドの駆動回路===
図10は、ヘッド21の駆動回路220の一例を示したものである。また、図11は、この駆動回路220の各信号を説明したタイミングチャートである。
この駆動回路220は、ヘッド21に設けられたノズル♯1〜♯180から各々インクを吐出するために設けられたもので、各ノズル♯1〜♯180にそれぞれ対応して設けられた180個のピエゾ素子PZT(1)〜(180)を駆動する。ピエゾ素子PZT(1)〜(180)の駆動は、当該駆動回路220に入力される印刷信号PRTSに基づき行われる。なお、同図中に各信号又は構成部の最後に付されたかっこ内の数字は、その信号又は構成部が対応するノズルの番号1〜180を示している。
本実施形態では、このような駆動回路220が、ヘッド21に設けられた各ノズル列211Y、211M、211C、211Kごとに個別に設けられている。すなわち、イエロノズル列211Y、マゼンダノズル列211M、シアンノズル列211Cおよびブラックノズル列211Kにそれぞれ対応して4つのノズル駆動回路220が設けられている。
駆動回路220の構成について説明する。駆動回路220は、図10に示すように、原駆動信号ODRVを発生する原駆動信号生成部222と、180個の第1シフトレジスタ224(1)〜(180)と、180個の第2シフトレジスタ226(1)〜(180)と、ラッチ回路群228と、データセレクタ230と、180個のスイッチSW(1)〜(180)とを備えている。
原駆動信号生成部222は、各ノズル♯1〜♯180に共通して用いられる原駆動信号ODRVを生成する。この原駆動信号ODRVは、各ノズル♯1〜♯180にそれぞれ対応して設けられた各ピエゾ素子PZT(1)〜(180)を駆動するための信号である。この原駆動信号ODRVは、図11に示すように、一画素分の主走査期間内(キャリッジ41が一画素の間隔を横切る時間内)に複数のパルス、ここでは、第1パルスW1および第2パルスW2を有する信号である。原駆動信号ODRVでは、これら複数のパルス(第1パルスW1および第2パルスW2)が所定の周期にて繰り返し発生する。原駆動信号生成部222で生成された原駆動信号ODRVは、各スイッチSW(1)〜(180)に向けて出力されている。
一方、印刷信号PRTS(図10参照)は、各ピエゾ素子(1)〜(180)を駆動するための180個の2ビットデータを含むデータ信号であり、各ノズル♯1〜♯180からのインクの吐出の有無や、吐出するインクの大きさなどを指示する信号である。このような印刷信号PRTSは、駆動回路220へとシリアル伝送され、そして、180個の第1シフトレジスタ224(1)〜(180)に入力される。次に、印刷信号PRTSは、第2シフトレジスタ226(1)〜(180)に入力される。ここで、第1シフトレジスタ224(1)〜(180)には、180個の2ビットデータのうち、1ビット目のデータがそれぞれ入力される。また、第2シフトレジスタ226(1)〜(180)には、180個の2ビットデータのうち、2ビット目のデータがそれぞれ入力される。
ラッチ回路群228は、第1シフトレジスタ224(1)〜(180)および第2シフトレジスタ226(1)〜(180)に格納されたデータをラッチして、「0(Low)」または「1(High)」の信号として取り出す。そして、ラッチ回路群228は、第1シフトレジスタ224(1)〜(180)および第2シフトレジスタ226(1)〜(180)に格納されたデータに基づき抽出された信号をそれぞれデータセレクタ230へと出力する。ラッチ回路群228のラッチタイミングは、当該ラッチ回路群228に入力されるラッチ信号(LAT)により制御される。すなわち、ラッチ回路群228に対して、ラッチ信号(LAT)として、図11に示すようなパルスが入力されると、ラッチ回路群228は、第1シフトレジスタ224(1)〜(180)および第2シフトレジスタ226(1)〜(180)に格納されたデータをラッチする。ラッチ回路群228は、ラッチ信号(LAT)としてパルスが入力される都度、ラッチする。
一方、データセレクタ230は、ラッチ回路群228から出力された信号(「0(Low)」または「1(High)」の信号)から、第1シフトレジスタ224(1)〜(180)および第2シフトレジスタ226(1)〜(180)のうちのいずれか一方に対応する信号を選択して、印刷信号PRT(1)〜(180)として、スイッチSW(1)〜(180)にそれぞれ出力する。データセレクタ230が選択する信号の切り替えは、当該データセレクタ230に入力されるラッチ信号(LAT信号)およびチェンジ信号(CH信号)の双方により行われる。
ここで、ラッチ信号(LAT信号)として、図11に示すようなパルスがデータセレクタ230に入力されると、データセレクタ230は、第2シフトレジスタ226(1)〜(180)に格納されたデータに対応する信号を選択して、印刷信号PRT(1)〜(180)として、スイッチSW(1)〜(180)にそれぞれ出力する。また、チェンジ信号(CH信号)として、図11に示すようなパルスがデータセレクタ230に入力されると、データセレクタ230は、第2シフトレジスタ226(1)〜(180)に格納されたデータに対応する信号から、第1シフトレジスタ224(1)〜(180)に格納されたデータに対応する信号へと、選択する信号を切り替えて、印刷信号PRT(1)〜(180)として、スイッチSW(1)〜(180)に出力する。そして、再び、ラッチ信号(LAT信号)としてパルスが入力されたときには、データセレクタ230は、第1シフトレジスタ224(1)〜(180)に格納されたデータに対応する信号から、第2シフトレジスタ226(1)〜(180)に格納されたデータに対応する信号へと、選択する信号を切り替えて、印刷信号PRT(1)〜(180)として、スイッチSW(1)〜(180)に出力する。
ここで、ラッチ信号(LAT信号)には、図11に示すように、1画素単位の周期にてパルスが発生する。また、チェンジ信号(CH信号)には、図11に示すように、1画素分の周期のちょうど真ん中のタイミングにてパルスが発生する。このことから、スイッチSW(1)〜(180)には、それぞれ1画素分に対応する2ビットのデータがシリアルに伝送されることになる。すなわち、「00」や「01」、「10」、「11」といった2ビットデータが、1画素分の周期毎に、印刷信号PRT(1)〜(180)として、スイッチSW(1)〜(180)にそれぞれ入力される。
スイッチSW(1)〜(180)は、データセレクタ230から出力された印刷信号PRT(1)〜(180)、即ち、「00」や「01」、「10」、「11」といった2ビットデータに基づき、原駆動信号生成部から入力された原駆動信号ODRVを通過させるか否かを決定する。すなわち、印刷信号PRT(i)のレベルが「1(High)」のときには、原駆動信号ODRVの対応する駆動パルス(第1パルスW1または第2パルスW2)をそのまま通過させて駆動信号DRV(i)とする。一方、印刷信号PRT(i)のレベルが「0(Low)」のときには、スイッチSW(1)〜(180)は、原駆動信号ODRVの対応する駆動パルス(第1パルスW1または第2パルスW2)を遮断する。
したがって、スイッチSW(1)〜(180)からピエゾ素子PZT(1)〜(180)へと入力される駆動信号DRV(i)は、図11に示すように、データセレクタ230からスイッチSW(1)〜(180)に対して入力される印刷信号PRT(1)〜(180)、即ち、「00」や「01」、「10」、「11」といった2ビットデータに応じて異なる。
ここで、印刷信号PRT(i)として「10」がスイッチSW(i)に入力された場合には、第1パルスW1のみがスイッチSW(i)を通過してピエゾ素子PZT(i)に入力される。ピエゾ素子PZT(i)は、この第1パルスW1にて駆動されて、ノズルからは、小さいサイズのインク滴(以下では、小インク滴とも言う)が吐出される。これにより、媒体Sには、小さいサイズのドット(中ドット)が形成される。
また、印刷信号PRT(i)として「01」がスイッチSW(i)に入力された場合には、第2パルスW2のみがスイッチSW(i)を通過してピエゾ素子PZT(i)に入力される。ピエゾ素子PZT(i)は、この第2パルスW2にて駆動されて、ノズルからは、先の小さいサイズのインク滴よりも大きいサイズのインク滴(以下では、中インク滴とも言う)が吐出される。これにより、媒体Sには、中くらいのサイズのドット(中ドット)が形成される。
また、印刷信号PRT(i)として「11」がスイッチSW(i)に入力された場合には、第1パルスW1および第2パルスW2の双方がスイッチSW(i)を通過してピエゾ素子PZT(i)に入力される。ピエゾ素子PZT(i)は、これら第1パルスW1および第2パルスW2にて駆動されて、ノズルからは、小インク滴と中インク滴とが吐出される。ここで、小インク滴と中インク滴とは、所定の時間差をあけて連続的に吐出される。これにより、媒体Sには、小インク滴により形成された小ドットと、中インク滴により形成された中ドットとが形成される。これら小ドットと中ドットとにより、媒体S上に擬似的に大きいサイズのドット(大ドット)が形成される。
また、印刷信号PRT(i)として「00」がスイッチSW(i)に入力された場合には、第1パルスW1および第2パルスW2のどちらもスイッチSW(i)を通過せず、ピエゾ素子PZT(i)には、何ら駆動パルスが入力されない。これにより、ノズルからは、インク滴が吐出されず、媒体Sにはドットが形成されない。
<PTS信号>
ラッチ回路群228またはデータセレクタ230に入力されるラッチ信号(LAT信号)およびチェンジ信号(CH信号)は、共に、PTS(Pulse Timing Signal)信号に基づき生成される。PTS信号は、これらラッチ信号(LAT信号)およびチェンジ信号(CH信号)においてパルスが発生するタイミングを規定する信号である。PTS信号のパルスは、リニア式エンコーダ51(検出部466)からの出力パルスENC−A、ENC−Bに基づき生成される。すなわち、PTS信号のパルスは、キャリッジ41の移動量に応じて発生する。なお、このPTS信号は、『複数のノズルから同一のタイミングにてインクを吐出するための基準となる信号』に相当する。
図12は、PTS信号と、ラッチ信号(LAT信号)と、チェンジ信号(CH信号)とのタイミングの関係を詳しく説明したものである。PTS信号は、所定の周期T0にてパルスが発生する。ラッチ信号(LAT信号)およびチェンジ信号(CH信号)は、このPTS信号に発生したパルスに基づいて、各々パルスが発生する。ラッチ信号(LAT信号)のパルスは、PTS信号でパルスが発生した後、これに呼応して直ちにパルスが発生する。一方、チェンジ信号(CH信号)は、PTS信号でパルスが発生した後、所定時間経過してからパルスが発生する。これらラッチ信号(LAT信号)およびチェンジ信号(CH信号)の各パルスは、PTS信号でパルスが発生する都度、発生する。
PTS信号の生成は、コントローラ126により行われる。コントローラ126は、リニア式エンコーダ51(検出部466)からの出力パルスENC−A、ENC−Bに基づきPTS信号のパルスを生成するとともに、コンピュータ140から送られてきた印刷データに基づき、パルスが発生するタイミングと周期とを適宜変更する。コントローラ126にて生成されたPTS信号は、ヘッド駆動部132へと出力される。ヘッド駆動部132は、コントローラ126からのPTS信号に基づき、ラッチ信号(LAT信号)およびチェンジ信号(CH信号)を生成するとともに、原駆動信号生成部222にて原駆動信号ODRVを生成する。
なお、ここで、PTS信号を生成してヘッド駆動部132に出力するコントローラ126は、「信号出力部」に相当する。
===印刷動作===
次に前述したインクジェットプリンタ1の印刷動作について説明する。ここでは、「双方向印刷」を例にして説明する。図13は、インクジェットプリンタ1の印刷動作の処理手順の一例を示したフローチャートである。以下で説明される各処理は、コントローラ126が、メインメモリ127からプログラムを読み出して、当該プログラムに従って、キャリッジモータ制御部128や搬送制御部130、ヘッド駆動部132などを各々制御することにより実行される。
コントローラ126は、コンピュータ140から印刷データを受信すると、その印刷データに基づき印刷を実行すべく、まず、給紙処理を行う(S102)。給紙処理は、印刷しようとする媒体Sをインクジェットプリンタ1内に供給し、印刷開始位置(頭出し位置とも言う)まで搬送する処理である。コントローラ126は、給紙ローラ13を回転させて、印刷しようとする媒体Sを搬送ローラ17Aまで送る。コントローラ126は、搬送ローラ17Aを回転させて、給紙ローラ13から送られてきた媒体Sを印刷開始位置(プラテン14の上方付近)に位置決めする。
次に、コントローラ126は、キャリッジモータ制御部128を通じてキャリッジモータ42を駆動して、キャリッジ41を媒体Sに対して相対的に移動させて媒体Sに対して印刷を施す印刷処理を実行する。ここでは、まず、キャリッジ41をガイドレール46に沿って一の方向に向かって移動させながら、ヘッド21からインクを吐出する往路印刷を実行する(S104)。コントローラ126は、キャリッジモータ42を駆動してキャリッジ41を移動させるとともに、印刷データに基づきヘッド21を駆動してインクを吐出する(「移動吐出動作」に相当)。ヘッド21から吐出されたインクは、媒体Sに到達してドットとして形成される。
このようにして印刷を行った後、次に、コントローラ126は、媒体Sを所定量だけ搬送する搬送処理を実行する(S106)。なお、この搬送処理は、「搬送動作」に相当する。ここでは、コントローラ126は、搬送制御部130を通じて搬送モータ15を駆動して搬送ローラ17Aを回転させて、媒体Sをヘッド21に対して相対的に搬送方向に所定量だけ搬送する。この搬送処理により、ヘッド21は、先ほどの印刷した領域とは異なる領域に印刷をすることが可能になる。
このようにして搬送処理を行った後、コントローラ126は、排紙すべきか否か排紙判断を実行する(S108)。ここで、コントローラ126は、印刷中の媒体Sに印刷すべき他のデータがなければ、排紙処理を実行する(S116)。一方、コントローラ126は、印刷中の媒体Sに印刷すべき他のデータがあれば、排紙処理は行わずに、復路印刷を実行する(S110)。この復路印刷は、キャリッジ41をガイドレール46に沿って先ほどの往路印刷とは反対の方向に移動させて印刷を行う。ここでも、コントローラ126は、キャリッジモータ制御部128を通じてキャリッジモータ42を先ほどとは逆に回転駆動させてキャリッジ41を移動させるとともに、印刷データに基づきヘッド21を駆動してインクを吐出して、印刷を施す。
復路印刷を実行した後、搬送処理を実行し(S112)、その後、排紙判断を行う(S114)。ここで、印刷中の媒体Sに印刷すべき他のデータがあれば、排紙処理は行わずに、ステップS104に戻って、再度往路印刷を実行する(S104)。一方、印刷中の媒体Sに印刷すべき他のデータがなければ、排紙処理を実行する(S116)。
排紙処理を行った後、次に、印刷終了か否かを判断する印刷終了判断を実行する(S118)。ここでは、次にコンピュータ140から印刷データに基づき、次に印刷すべき媒体Sがないかどうかチェックする。ここで、次に印刷すべき媒体Sがある場合には、ステップS102に戻り、再び給紙処理を実行して、印刷を開始する。一方、次に印刷すべき媒体Sがない場合には、印刷処理を終了する。
===印刷方式===
<インターレース方式>
図14は、インターレース方式により媒体Sにドットを形成して画像Gを印刷する方法について概略的に説明するものである。なお、ここでは、説明の便宜上、インクを吐出するノズル列211が媒体Sに対して移動しているように描かれているが、同図はノズル列211と媒体Sとの相対的な位置関係を示すものであって、実際には、媒体Sが搬送方向に沿って移動している。また、同図において、黒丸で示されたノズルは、インクを吐出するノズルであり、白丸で示されたノズルは、インクを吐出しないノズルである。図14Aは、パス1〜パス4におけるノズル列211(ヘッド21)の位置と、ドットの形成の様子を示し、図14Bは、パス1〜パス6におけるノズル列211(ヘッド21)の位置とドットの形成の様子を示している。
ここで、『パス』とは、ノズル列211を有するヘッド21がキャリッジ41の移動によりその移動方向に沿って1回移動する動作のことをいう。『インターレース方式』では、このような『パス』を繰り返し実行することによって、各パス毎にキャリッジ41の移動方向に沿ってドットを並べて形成して、印刷する画像Gを構成するラスタラインを順次形成して、画像Gを印刷する。なお、『ラスタライン』とは、キャリッジ41の移動方向に並ぶ画素の列であり、走査ラインともいう。また、『画素』とは、インク滴を着弾させてドットを記録する位置を規定するために、媒体S上に仮想的に定められた方眼状の桝目である。
インターレース方式では、媒体Sが搬送方向に一定の搬送量Fで搬送される毎に、各ノズルが、その直前のパスで記録されたラスタラインのすぐ上のラスタラインを記録する。このように搬送量を一定にして記録を行うためには、インクを吐出可能なノズル数N(整数)はkと互いに素の関係にあり、搬送量FはN・Dに設定される。
ここでは、ノズル列211のノズル♯1〜♯180のうちの♯1〜♯4を使って画像Gが形成される様子を示す。なお、ノズル列211のノズルピッチは4Dなので、インターレース方式で行うための条件である「Nとkが互いに素の関係」を満たすために、全てのノズルを用いることはできない。そこで、ここでは、簡略的に3つのノズル♯1〜♯3を用いてインターレース方式で画像Gの形成を行う場合について説明する。また、3つのノズルが用いられるため、媒体Sは搬送量3・Dにて搬送される。その結果、例えば、180dpi(4・D)のノズルピッチのノズル列211を用いて、720dpi(=D)のドット間隔にて紙にドットが形成される。
同図は、最初のラスタラインはパス3のノズル♯1が形成し、2番目のラスタラインはパス2のノズル♯2が形成し、3番目のラスタラインはパス1のノズル♯3が形成し、4番目のラスタラインはパス4のノズル♯1が形成し、連続的なラスタラインが形成される様子を示している。なお、パス1では、ノズル♯3のみがインクを吐出し、パス2では、ノズル♯2とノズル♯3のみがインクを吐出している。これは、パス1及びパス2において全てのノズルからインクを吐出すると、連続したラスタラインを媒体Sに形成できないためである。なお、パス3以降では、3つのノズル(♯1〜♯3)がインクを吐出し、紙が一定の搬送量F(=3・D)にて搬送されて、連続的なラスタラインがドット間隔Dにて形成される。これにより、各パスごとにラスタラインが順次形成されて画像Gが印刷される。
図15は、インターレース方式の他の方法を説明するものである。ここでは、使用するノズル数が異なっている。ノズルピッチ等は、前述の説明図の場合と同様であるので、説明を省略する。図15Aは、パス1〜パス4におけるノズル列211の位置とドットの形成の様子を示し、図15Bは、パス1〜パス9におけるノズル列211の位置とドットの形成の様子を示している。
同図では、ノズル列211のノズル♯1〜♯180のうちの♯1〜♯8を使って媒体Sに画像Gを印刷する例を説明する。ここで、ノズル列211のノズルピッチは4Dなので、インターレース方式で行うための条件である「Nとkが互いに素の関係」を満たすために、全てのノズルを用いることはできない。そこで、ここでは、簡略的に7つのノズル♯1〜♯7を用いてインターレース方式で行う場合について説明する。媒体Sの搬送量は、7つのノズル♯1〜♯7が用いられることから「7・D」に設定される。
同図は、最初のラスタラインはパス3のノズル♯2が形成し、2番目のラスタラインはパス2のノズル♯4が形成し、3番目のラスタラインはパス1のノズル♯6が形成し、4番目のラスタラインはパス4のノズル♯1が形成し、連続的なラスタラインが形成される様子を示している。なお、パス3以降では、7つのノズル(♯1〜♯7)がインクを吐出し、媒体Sが一定の搬送量F(=7・D)にて搬送されて、連続的なラスタラインがドット間隔Dにて形成される。
前述のインターレース方式と比較すると、インクの吐出に用いられるノズルの数が多くなっている。このため、インクを吐出するノズル数Nが多くなるので、1回の搬送量Fが大きくなり、印刷速度が速くなる。このように、インターレース方式で行う際に、インクを吐出可能なノズル数が増えると、印刷速度が速くなるので、有利になる。
<オーバーラップ方式>
図16は、オーバーラップ方式により媒体Sに画像Gを印刷する方法を概略的に説明するものである。図16Aは、パス1〜パス8におけるノズル列211の位置とドットの形成の様子を示し、図16Bは、パス1〜パス12におけるノズル列211の位置とドットの形成の様子を示している。前述のインターレース方式では、一つのラスタラインは一つのノズルにより形成されていた。一方、オーバーラップ方式では、例えば、一つのラスタラインが、二つ以上のノズルにより形成されている。
オーバーラップ方式では、媒体Sが搬送方向に一定の搬送量Fで搬送される毎に、各ノズルが、数ドットおきに間欠的にドットを形成する。そして、他のパスにおいて、他のノズルが既に形成されている間欠的なドットを補完するようにドットを形成することにより、1つラスタラインが複数のノズルにより完成する。このようにM回のパスにて1つのラスタラインが完成する場合、オーバーラップ数Mと定義する。同図では、各ノズルは、1ドットおきに間欠的にドットを形成するので、パス毎に奇数番目の画素又は偶数番目の画素にドットが形成される。そして、1つのラスタラインが2つのノズルにより形成されているので、オーバーラップ数M=2になる。なお、前述のインターレース方式の場合、オーバーラップ数M=1になる。
オーバーラップ方式において、搬送量を一定にして記録を行うためには、次の(1)〜(3)の条件が必要となる。
(1)N/Mが整数である。
(2)N/Mはkと互いに素の関係にある。
(3)搬送量Fが(N/M)・Dに設定される。
同図では、ノズル列211のノズル数は180である。しかし、ノズル列211のノズルピッチは4D(k=4)なので、オーバーラップ方式により印刷を実施するための条件である「N/Mとkが互いに素の関係」を満たすために、全てのノズルを用いることはできない。そこで、ここでは、簡略的に、ノズル列211のノズル♯1〜♯180のうちの♯1〜♯6を使って画像Gが印刷される例について説明する。6つのノズルが用いられることから、媒体Sは搬送量3・Dにて搬送される。その結果、例えば、180dpi(4・D)のノズルピッチのノズル列を用いて、720dpi(=D)のドット間隔にて媒体Sにドットが形成される。また、1つのパスにおいて、各ノズルは走査方向に1ドットおきに間欠的にドットを形成する。図中において、キャリッジ移動方向に2つのドットが描かれているラスタラインは既に完成されている。例えば、図16Aにおいて、最初のラスタラインから6番目のラスタラインまでは、既に完成されている。1つのドットが描かれているラスタラインは、1ドットおきに間欠的にドットが形成されているラスタラインである。例えば、7番目や10番目のラスタラインは、1ドットおきに間欠的にドットが形成されている。なお、1ドットおきに間欠的にドットが形成された7番目のラスタラインは、パス9のノズル♯1が補完するようにドットを形成することによって、完成される。
同図は、最初のラスタラインはパス3のノズル♯4及びパス7のノズル♯1が形成し、2番目のラスタラインはパス2のノズル♯5及びパス6のノズル♯2が形成し、3番目のラスタラインはパス1のノズル♯6及びパス5のノズル♯3が形成し、4番目のラスタラインはパス4のノズル♯4及びパス8のノズル♯1が形成し、連続的なラスタラインが形成される様子を示している。なお、パス1〜パス6において、ノズル♯1〜ノズル♯6のなかにインクを吐出しないノズルが存在する。これは、パス1〜パス6において全てのノズルからインクを吐出すると、連続したラスタラインを媒体Sに形成できないためである。なお、パス7以降では、6つのノズル(♯1〜♯6)がインクを吐出し、媒体Sが一定の搬送量F(=3・D)にて搬送されて、連続的なラスタラインがドット間隔Dにて形成される。
以下に、それぞれのパスにおいて形成されるドットの走査方向の形成位置をまとめて示す。
ここで、「奇数」とは、キャリッジ移動方向に並ぶ画素(ラスタラインの画素)のうちの奇数番目の画素にドットを形成することを意味する。また、表中の「偶数」とは、走査方向に並ぶ画素のうちの偶数番目の画素にドットを形成することを意味する。例えば、パス3では、各ノズルは、奇数番目の画素にドットを形成する。1つのラスタラインがM個のノズルにより形成される場合、ノズルピッチ分のラスタラインが完成するためには、k×M回のパスが必要となる。例えば、本実施形態では、1つのラスタラインが2つのノズルにより形成されているので、4つのラスタラインが完成するためには、8回(4×2)のパスが必要となる。表1から分かるとおり、前半の4回のパスは、奇数−偶数−奇数−偶数の順にドットが形成される。この結果、前半の4回のパスが終了すると、奇数番目の画素にドットが形成されたラスタラインの隣のラスタラインには、偶数番目の画素にドットが形成されている。後半の4回のパスは、偶数−奇数−偶数−奇数の順にドットが形成される。つまり、後半の4回のパスは、前半の4回のパスと逆の順にドットが形成される。この結果、前半のパスにより形成されたドットの隙間を補完するように、ドットが形成される。
オーバーラップ方式も前述のインターレース方式と同様に、インクを吐出可能なノズル数Nが多くなると、1回の搬送量Fが大きくなり、印刷速度が速くなる。そのため、オーバーラップ方式で行う際に、インクを吐出可能なノズル数が増えると、印刷速度が速くなるので、有利になる。
<その他の印刷方式>
これらインターレース方式およびオーバーラップ方式以外の他の印刷方式としては、バンド印刷方式やドラフト印刷方式などがある。
===従来の問題点===
このようなインクジェットプリンタ1にあっては、ヘッド21がキャリッジ41の移動方向(「ノズルの移動方向」に相当)に対して斜めに傾いて設置されてしまう場合がある。このようにヘッド21が傾いて設置される主な原因としては、次のようなものがある。(A)製造時の誤差範囲内においてヘッド21が傾いた状態のまま固定される。(B)ヘッド21が着脱自在に設けられているときに、メンテナンス等によりヘッド21を取り外した後、再度、ヘッド21を装着した際に、ヘッド21が傾いて取り付けられる。
図17は、ヘッド21が斜めに設置された場合の一例を示したものである。ここでは、同図に示すように、ヘッド21が左側斜めに傾いて設置されている。このようにヘッド21がキャリッジ41の移動方向に対して斜めに設置されると、ヘッド21に設けられた各ノズル列211C、211M、211Y、211Kは、それぞれキャリッジ41の移動方向に対して直交して配置されず、斜めに傾いて配置されてしまう。これによって、各ノズル列211C、211M、211Y、211Kは、媒体Sの搬送方向と平行に配置されず、媒体Sの搬送方向に対して斜めに配置されることとなる。これによって、各ノズル♯1〜♯180の配列が媒体Sの搬送方向に対して斜めになり、各ノズル♯1〜♯180からインクが吐出されたときに、ドットが斜めに形成されるといった不具合が発生した。
図18は、ヘッド21がその移動方向に対して斜めに設置された場合におけるドットの形成状況の一例を説明したものである。ここでは、簡略的に、ノズル列211が8つのノズル♯1〜♯8を有している場合を例にして説明する。また、ノズル列211が、キャリッジ41の移動によりその移動方向に沿って移動する動作、即ちここではいわゆる『パス』が4回行われた場合について説明する。1回目のパス(『パス1』)で形成されたドットの位置を『1』の番号が付された丸印で示す。2回目のパス(『パス2』)で形成されたドットの位置を『2』の番号が付された丸印で示す。3回目のパス(『パス3』)で形成されたドットの位置を『3』の番号が付された丸印で示す。4回目のパス(『パス4』)で形成されたドットの位置を『4』の番号が付された丸印で示す。
同図に示すように、ノズル列211が媒体Sの搬送方向に対して斜めに配置されると、キャリッジ41の移動によりノズル列211が移動したときに、各ノズル♯1〜♯8から各々インクが吐出されると、吐出されたインクによって形成されるドットは、ノズル♯1〜♯8の配列方向と平行に斜めに形成される(図中『1』の番号が付された丸印参照)。なお、各ノズル♯1〜♯8からは、同一のタイミングにてインクが吐出される。
さらに、キャリッジ41の移動が終了して(『パス1』終了)、次のパス(『パス2』)が実行される際に、媒体Sがその搬送方向に沿って所定量だけ搬送される。これにより、媒体Sは、同図に示すように、ノズル列211に対して相対的に上方へと移動される。ここで、キャリッジ41が再び移動を開始すると、ノズル列211は斜めに傾いたままキャリッジ41の移動方向に沿って移動する。このため、各ノズル♯1〜♯8から吐出されたインクによって形成されるドットは、『パス1』の場合と同様に、ノズル♯1〜♯8の配列方向に沿って斜めに並んで形成される。ここで形成されるドットの位置を『2』の番号が付された丸印で示す。このように『パス2』においてドット(『2』の番号が付された丸印)が斜めに形成された場合に、『パス2』で形成されるドット(『2』の番号が付された丸印)は、『パス1』で形成されるドット(『1』の番号が付された丸印)と相対的に大きくずれた位置に形成されることとなる。
また、『パス2』が終了して、次のパス、即ち『パス3』が実行される場合に、媒体Sがノズル列211に対して相対的に上方へと移動して、キャリッジ41が媒体Sに対して相対的に移動したときに、各ノズル♯1〜♯8から吐出されたインクによって形成されるドットは、図中『3』の番号が付された丸印で示すようにノズル♯1〜♯8の配列方向に沿って斜めに並んで形成される。このように『パス3』においてドット(『3』の番号が付された丸印)が斜めに形成された場合に、『パス3』で形成されるドット(『3』の番号が付された丸印)は、『パス2』で形成されるドット(『2』の番号が付された丸印)と相対的に大きくずれた位置に形成されることとなる。
そして、さらに媒体Sがノズル列211に対して相対的に上方へと移動して『パス4』が実行されると、各ノズル♯1〜♯8から吐出されたインクによって形成されるドットは、図中(『4』の番号が付された丸印)で示すようにノズル♯1〜♯8の配列方向に沿って斜めに並んで形成される。このように『パス4』においてドット(『4』の番号が付された丸印)が斜めに形成された場合に、『パス3』で形成されるドット(『4』の番号が付された丸印)は、『パス3』で形成されるドット(『3』の番号が付された丸印)と相対的に大きくずれた位置に形成されることとなる。
このようにしてノズル列が媒体Sの搬送方向に対して斜めに配置された状態で、『パス1』〜『パス4』が実行された場合に、各『パス1』〜『パス4』にて各ノズル♯1〜♯8から吐出されたインクによって形成されるドット(『1』〜『4』の番号が付された丸印)が、それぞれ相互にずれた位置に形成されることによって、印刷しようとする画像を構成する画素をきちんと形成することができない場合があった。このため、印刷される画像の構成が大きく乱れ、印刷画像の画質に大きな影響が生じることがあった。
図19は、ヘッド21がキャリッジ41の移動方向に対して斜めに傾かずにきちんと設置された場合のドットの形成状況を示したものである。ヘッド21がキャリッジ41の移動方向に対して傾いていない場合には、同図に示すように、ノズル列211が媒体Sの搬送方向と平行に配置される。このため、ノズル列211の各ノズル♯1〜♯180も、媒体Sの搬送方向と平行に配置される。これによって、キャリッジ41の移動によりノズル列がキャリッジの移動方向に沿って移動したときに、各ノズル♯1〜♯8から各々インクが吐出されて『パス1』が実行されると、吐出されたインクによって形成されるドットは、同図に『1』の番号が付された丸印で示すように、媒体Sの搬送方向に沿って並んで形成される。また、『パス2』〜『パス4』が実行された場合についても同様に、各ノズル♯1〜♯8から吐出されたインクによって形成されるドットは、同図に各『パス2』〜『パス4』別に各々『2』〜『4』の番号が付された丸印で示すように、媒体Sの搬送方向に沿って並んで形成される。
このようにヘッド21がキャリッジ41の移動方向に対して斜めに傾かずにきちんと設置されていれば、各『パス1』〜『パス4』にて形成されるドットは、同図に示すようにずれた位置に形成されず、きちんと配列された状態で形成される。これにより、印刷しようとする画像を構成する画素をきちんと形成することができ、高品質な印刷画像を得ることができる。
===解決方法===
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1にあっては、このようにヘッド21がキャリッジ41の移動方向に対して斜めに傾いて設置された場合であっても、ドットの配置が乱れるのを防止して、印刷される画像の画質低下を抑制することができる。以下にその方法について詳しく説明する。
図20は、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1において、ヘッド21がキャリッジ41の移動方向に対して斜めに設置された場合におけるドットの形成状況を説明したものである。ここでは、簡略的に、ノズル列211が8つのノズル♯1〜♯8を有している場合を例にして説明する。また、ノズル列211が、キャリッジ41の移動によりその移動方向に沿って移動する動作、即ちここではいわゆる『パス』が4回行われたときの状況を概略的に示している。1回目のパス(『パス1』)で形成されたドットの位置を簡略的に『1』の番号が付された丸印で示し、2回目のパス(『パス2』)で形成されたドットの位置を簡略的に『2』の番号が付された丸印で示し、3回目のパス(『パス3』)で形成されたドットの位置を簡略的に『3』の番号が付された丸印で示し、4回目のパス(『パス4』)で形成されたドットの位置を簡略的に『4』の番号が付された丸印で示す。
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1において、ヘッド21がその移動方向に対して斜めに設置された場合に、ノズル列211は、同図に示すように媒体Sの搬送方向に対して平行にはならずに斜めに配置される。キャリッジ41の移動によりノズル列211がキャリッジ41の移動方向に沿って移動すると、ノズル列211の各ノズル♯1〜♯8からは、それぞれ同一のタイミングにてインクが吐出されるから、各ノズル♯1〜♯8から各々吐出されたインクによって形成されるドットは、同図に示すように、ノズル♯1〜♯8の配列方向に沿って斜めに配置される。
ここで、キャリッジ41の移動が終了して(『パス1』終了)、次のパス(『パス2』)を実行する際には、媒体Sがその搬送方向に沿って所定量だけ搬送される。これにより、媒体Sは、同図に示すように、ノズル列211に対して相対的に上方へと移動される。
キャリッジ41の移動を開始して、各ノズル♯1〜♯8から再度インクを吐出して『パス2』を実行するときに、ノズル列211は、斜めに傾いたままキャリッジ41の移動方向に沿って移動する。このようにノズル列211がキャリッジ41の移動方向に沿って移動したときに、ノズル列211の各ノズル♯1〜♯8からは、それぞれ同一のタイミングにてインクが吐出されて、媒体上には、各ノズル♯1〜♯8から各々吐出されたインクによってドットが斜めに形成される。
本実施形態では、ここで、各ノズル♯1〜♯8からインクを吐出するタイミングを変更する。このタイミングの変更は、前のパス、即ち『パス1』において各ノズル♯1〜♯8から吐出されたインクによって形成されたドットの位置(『1』の番号が付された丸印の位置)に対応して行われる。すなわち、同図に示すように、各ノズル♯1〜♯8から吐出されたインクによって形成されるドットの位置(『2』の番号が付された丸印の位置)が、前のパス、即ち『パス1』で形成されたドット(『1』の番号が付された丸印)の位置と揃うように、各ノズル♯1〜♯8からインクが吐出されるタイミングが変更される。これにより、『パス1』で形成されたドット(『1』の番号が付された丸印)の位置と、『パス2』で形成されるドット(『2』の番号が付された丸印)の位置とが、従来のように、バラバラにならずに済む。
さらに、『パス2』が終了して、次のパス、即ち『パス3』が実行された場合においても、『パス2』において形成されたドットの位置(『2』の番号が付された丸印の位置)に対応して、各ノズル♯1〜♯8からインクを吐出するタイミングが変更される。各ノズル♯1〜♯8から吐出されたインクによって形成されるドットは、図中『3』の番号が付された丸印で示すように、ノズル♯1〜♯8の配列方向に沿って斜めに並んで形成されるものの、『パス2』で形成されたドット(『2』の番号が付された丸印)と位置が揃うように配置される。
そして、『パス4』が実行された場合も同様に、『パス3』において形成されたドットの位置(『3』の番号が付された丸印の位置)に対応して、各ノズル♯1〜♯8からインクを吐出するタイミングが変更される。各ノズル♯1〜♯8から吐出されたインクによって形成されるドットは、図中『4』の番号が付された丸印で示すように、ノズル♯1〜♯8の配列方向に沿って斜めに並んで形成されるものの、『パス3』で形成されたドット(『3』の番号が付された丸印)と位置が揃うように配置される。
各ノズル♯1〜♯8からのインクによって形成されるドット(『1』〜『4』の番号が付された丸印)は、各パス、即ち『パス1』〜『パス4』が実行される都度、一方向(本実施形態では、図中右方向)に沿って徐々にずれて形成されることとなる。
このように各パス、即ち『パス1』〜『パス4』が実行されるときに、各ノズル♯1〜♯8からのインクの吐出タイミングが各々変更されるから、同図に示すように、各ノズル♯1〜♯8から吐出されたインクによって形成されるドットが斜めに形成される点については、解消されないものの、そのドットの配置については揃えることができる。これによって、印刷される画像の構成に大きな影響を及ぼさずに済む。このことから、ヘッド21がキャリッジ41の移動方向に対して斜めに設置された場合であっても、ドットの配置が乱れるのを防止して、印刷される画像の画質低下を抑制することができる。
===吐出タイミングの変更量===
各ノズル♯1〜♯180からのインクの吐出タイミングを変更する際の変更量は、媒体Sの搬送量と、実際に媒体S上に形成されるドットの傾きとに基づき求める。
図21は、媒体Sの搬送量と、実際に形成されるドットの傾きと、各ノズル♯1〜♯180からのインクの吐出タイミングの変更量との関係を説明するものである。媒体Sの搬送量を『M』、形成されるドットの傾きを『θ』、インクの吐出タイミングの変更量を『L』とすると、インクの吐出タイミングの変更量Lは、次のような関係式(1)により求めることができる。
L=M×tanθ ……………(1)
1回目のパス(『パス1』)から、N1回目のパス(『パスN1』)における媒体Sの搬送量を『M1』とすると、N1回目のパス(『パスN1』)におけるインクの吐出タイミングの変更量L1は、次の関係式(2)から求めることができる。
L1=M1×tanθ ……………(2)
また、N1回目のパス(『パスN1』)の後のN2回目のパス(『パスN2』)におけるインクの吐出タイミングの変更量L2については、次の関係式(3)から求めることができる。
L2=M2×tanθ ……………(3)
ここで、媒体Sの搬送量『M』(M1、M2)は、パスが実行されるのに従って、つまり、印刷処理が進むに従って、順次増加することとなる。このことから、インクの吐出タイミングの変更量『L』についても、同様に、徐々に増加することになる。
なお、ここで求められるインクの吐出タイミングの変更量『L』(L1、L2)は、距離を表す。実際にインクの吐出タイミングを変更する場合には、ここで求められた変更量『L』から適切なインクの吐出タイミングを導き出して、インクの吐出を行う。
===吐出タイミングの変更方法===
各ノズル♯1〜♯180からのインクの吐出タイミングの変更は、コントローラ126からヘッド駆動部132へのPTS信号の出力タイミングを変更することにより行う。
図22は、コントローラ126から出力されるPTS信号の一例を示したものである。ここでは、4回のパス(『パス1』〜『パス4』)にてドットを形成する場合を例にして説明する。PTS信号(1)は、1回目のパス(『パス1』)にて出力されたものを示し、PTS信号(2)は、2回目のパス(『パス2』)にて出力されたものを示す。また、PTS信号(3)は、3回目のパス(『パス3』)にて出力されたものを示し、PTS信号(4)は、4回目のパス(『パス4』)にて出力されたものを示す。
同図に示すように、PTS信号(1)〜(4)は、それぞれパルスが発生するタイミングが徐々にずれている。これは、パスが実行される毎に、媒体Sが搬送されて、搬送量が徐々に増えるからである。つまり、媒体Sの搬送量が増えれば増えるほど、ドットを揃えて形成するために、インクの吐出タイミングの変更量を増やす必要があるからである。ここでは、パスが実行される毎に、PTS信号(1)〜(4)のパルスが発生するタイミングが徐々に遅れるようになっている。
===コントローラの処理===
コントローラ126は、媒体Sの搬送動作を実行する都度、その搬送動作の搬送量に応じて、当該コントローラ126からヘッド駆動部132へのPTS信号の出力タイミングを変更する。これにより、各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180からのインクの吐出タイミングを変更する。ここで、コントローラ126が、PTS信号の出力タイミングの変更量を取得する手法について説明する。
<演算による手法>
まず、1つの手法として、PTS信号の出力タイミングの変更量を演算により求める手法がある。その手法の一例について説明する。コントローラ126は、PTS信号の出力タイミングの変更量を演算により求めるための演算部を備えている。コントローラ126は、媒体Sの搬送量に応じて、PTS信号の出力タイミングの変更量を求めるために必要なデータをメインメモリ127等に記憶している。コントローラ126は、PTS信号の出力タイミングの変更量を求める際に、メインメモリ127等からそのデータを読み出して、その読み出したデータと、媒体Sの搬送量とに基づき、PTS信号の出力タイミングの変更量を算出する。媒体Sの搬送量については、ロータリ式エンコーダ134から取得する。また、メインメモリ127等に記憶されるPTS信号の出力タイミングの変更量を求めるために必要なデータとしては、図22で説明した、形成されるドットの傾きの角度を示す『θ』や『tanθ』など、PTS信号の出力タイミングの変更量を求めるために必要な各種補正データ(「所定の補正情報」に相当)のことをいう。コントローラ126によるPTS信号の出力タイミングの変更量の算出については、例えば、前述した関係式(1)等を用いて算出する。
<テーブルによる手法>
ここでは、印刷する画像の解像度や印刷方式等毎に、その1パス当たりの搬送量に応じて、1パス当たりの変更量をあらかじめメインメモリ127等にテーブルとして記憶しておく方法を説明する。
図23は、ここで記憶されるテーブルの一例を示したものである。このテーブルは、同図に示すように、印刷しようとする画像の解像度や印刷方式などに応じて予め、PTS信号の出力タイミングの変更量をメインメモリ127に記憶してある。つまり、媒体Sの1パス当たりの搬送量は、印刷する画像の解像度や印刷方式に応じて異なるから、印刷する画像の解像度や印刷方式別に、それぞれPTS信号の出力タイミングの変更量を予め記憶しておく。
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1では、印刷する画像の解像度および印刷方式に応じて、PTS信号の出力タイミングの変更量として、α1〜α5までの5つの数値を記憶している。なお、印刷する画像の解像度の種類または印刷方式の種類がこれよりも多い場合や少ない場合には、このようなα1〜α5までの5つの数値に限らない。すなわち、PTS信号の出力タイミングの変更量として、メインメモリ127等に記憶される数値については、印刷する画像の解像度の種類や印刷方式の種類に応じて適宜設定される。
コントローラ126は、パスを実行する際に、メインメモリ127等からテーブルのデータを読み込んで、その読み込んだデータに基づき、PTS信号の出力タイミングを逐次変更する。
===コントローラの処理手順===
図24は、このときのコントローラ126の処理手順の一例を示したフローチャートである。
コントローラ126は、印刷処理が開始されると、まず、媒体Sの搬送が行われるか否かをチェックする(S200)。なお、ここで行われるチェックは、媒体Sの搬送が行われる前に実行されても、媒体Sの搬送が行われた後に実行されても良い。このチェックにより、媒体Sの搬送がないことが判明した場合には、媒体Sの搬送が行われるまでコントローラ126によりチェックが逐次実行される。一方、媒体Sの搬送があることが判明した場合には、コントローラ126は、次にステップS202へと進み、媒体Sの搬送量を取得する。ここで取得される搬送量は、1回の搬送動作による搬送量であってもよく、また、印刷開始から現在までのトータル搬送量であってよい。
このようにして媒体Sの搬送量を取得した後、コントローラ126は、取得した媒体Sの搬送量に基づき、PTS信号の出力タイミングの変更量を取得する(S204)。ここで、コントローラ126は、取得した搬送量と、形成されるドットの傾きの角度に関する情報(『θ』や『tanθ』等)などの各種補正情報とに基づき、演算により、PTS信号の出力タイミングの変更量を取得しても良い。また、コントローラ126は、取得した搬送量に基づき、当該搬送量に対応するPTS信号の出力タイミングの変更量を、メインメモリ127等に記憶されたテーブル等から読み出して取得しても良い。
このようにしてPTS信号の出力タイミングの変更量を取得した後、コントローラ126は、次にステップS206へと進み、キャリッジ41の移動が開始されたか否かをチェックする。ここで、キャリッジ41の移動が開始されていない場合には、コントローラ126は、キャリッジ41の移動が開始されるまで、逐次チェックを実行する。一方、キャリッジ41の移動が開始された場合には、コントローラ126は、次にステップS208へと進み、取得した変更量に基づき変更された所定のタイミングにてPTS信号の出力を開始する。
そして、コントローラ126は、次にステップS210へと進み、キャリッジ41の移動が終了したか否かをチェックする。ここで、キャリッジ41の移動が終了していない場合には、コントローラ126は、キャリッジ41の移動が終了するまで逐次チェックを実行する。一方、キャリッジ41の移動が開始された場合には、コントローラ126は、次にステップS212へと進み、PTS信号の出力を終了する。
その後、コントローラ126は、ステップS214へと進み、印刷が終了したか否かをチェックする。ここで、印刷が終了していた場合には、コントローラ126は、そのまま処理を終了する。一方、印刷が終了していなかった場合には、コントローラ126は、再度、ステップS200へと戻り、媒体Sの搬送があるか否かをチェックする。このような処理を、コントローラ126は、印刷が終了するまで繰り返し実行する。
===調査用パターン===
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1にあっては、各ノズル♯1〜♯180から吐出されたインクによって媒体S上に形成されるドットが、どの程度斜めに傾いて形成されるかどうか調べる調査を実行することができる。この調査は、インクジェットプリンタ1により媒体S上に調査用パターンが形成されて実施される。
図25は、ここで形成される調査用パターン500の一例を示したものである。この調査用パターン500は、基準用パターンX1〜X7と、比較用パターンY1〜Y7とを有している。基準用パターンX1〜X7は、それぞれ基準となる所定のタイミングにて出力されたPTS信号に基づき、各ノズル♯1〜♯180から吐出されたインクによって形成されたドット列により形成されている。一方、比較用パターンY1〜Y7は、それぞれ出力タイミングが異なるPTS信号に基づき、各ノズル♯1〜♯180から吐出されたインクによって形成されたドット列により形成されている。
図26は、比較用パターンY1〜Y7を形成するために出力される出力タイミングの異なる7種類のPTS信号(a)〜(g)の一例を示したものである。比較用パターンY1〜Y7は、このようなパルスが発生するタイミングがそれぞれ異なるPTS信号(a)〜(g)に基づき、各ノズル♯1〜♯180から吐出されたインクによって形成される。
各ノズル♯1〜♯180から吐出されたインクによって媒体上に形成されるドットが、どの程度斜めに傾いて形成されるかどうか調べる場合には、比較用パターンY1〜Y7の中から、基準用パターンX1〜X7とずれなくぴったり一致しているパターンを選択する。つまり、基準用パターンX1〜X7とずれなくぴったり一致して、1本の直線を形成している比較用パターンY1〜Y7を選択する。ここでは、比較用パターンY3が基準用パターンX3とずれなくぴったり一致していることから、比較用パターンY3が選出される。
比較用パターンY1〜Y7の近傍(ここでは、各比較用パターンY1〜Y7の下方)には、それぞれ各比較用パターンY1〜Y7に対応して個別に符号『♯1』〜『♯7』が付されている。ここでは、比較用パターンY3が選出されることから、比較用パターンY3に対応する符号『♯3』を選び出される。この符号『♯3』をインクジェットプリンタ1側に入力すれば、ヘッド21がキャリッジ41の移動方向に対して斜めに傾いて設置されるなどして媒体S上にドットが斜めに形成されるような場合であっても、これを補正することができる。本実施形態に係るインクジェットプリンタ1にあっては、このような補正情報が入力されると、この補正情報をメインメモリ127等に記憶し、印刷実行時にこの補正情報をメインメモリ127等から読み出して、印刷処理に反映させる。
なお、このような調整用パターン500の形成は、当該インクジェットプリンタ1の製造段階において工場等において行ってもよく、また、ユーザーやメンテナンス作業者により適宜行われても良い。
===まとめ===
以上本実施形態に係るインクジェットプリンタ1にあっては、搬送動作が実行される都度、その搬送動作の搬送量に応じて、PTS信号の出力タイミングをコントローラ126が変更するから、各ノズル列211C,211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180から吐出されるインクによって形成されるドットの位置を調整することができる。このことから、ヘッド21がキャリッジ41の移動方向に対して斜めに傾いて設置されてしまうなどして、媒体S上に形成されるドットが斜めに傾いて形成されるような場合であっても、搬送動作が実行される都度、ドットの形成位置を調整することができるから、印刷される画像の品質が大きく損なわれるのを防ぐことができる。これにより、このような場合であっても、印刷画像の画質向上を図ることができる。
特に、ノズル列のノズル♯1〜♯180が、所定の方向に沿って配列されている場合に、ヘッド21がキャリッジ41の移動方向に対して斜めに傾いて設置されてしまうなどして、媒体S上に形成されるドットが斜めに傾いて形成されるような場合であっても、印刷画像の画質低下を抑制することができる。
また、PTS信号の出力タイミングを変更するときの変更量を算出する演算部を備えれば、その変更量を簡単に求めることができる。また、媒体Sの搬送量と、PTS信号の出力タイミングの変更量とが対応付けられたテーブルを備えれば、その変更量を簡単に取得することができる。
また、各ノズル♯1〜♯180から吐出されたインクによって媒体S上に形成されるドットが、どの程度斜めに傾いて形成されるかどうか調べるための調査用パターン500を形成することができるから、PTS信号の出力タイミングの適切な変更量を簡単に調査することができる。
===印刷システム等の構成===
次に、本発明に係る印刷システムの一実施形態について、印刷装置としてインクジェットプリンタ1を備えた場合を例に説明する。図27は、本発明に係る印刷システムの一実施形態の外観構成を示したものである。この印刷システム300は、コンピュータ140と、表示装置304と、入力装置306とを備えている。コンピュータ140は、パーソナルコンピュータなどをはじめとする各種コンピュータにより構成される。
コンピュータ140は、FDドライブ装置314やCD−ROMドライブ装置316などの読み取り装置312を備える。この他に、コンピュータ140は、例えば、MO(Magnet Optical)ディスクドライブ装置やDVDドライブ装置などを備えても良い。また、表示装置304は、CRTディスプレイやプラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ等など、各種表示装置により構成される。入力装置306は、キーボード308やマウス310などにより構成される。
図28は、本実施形態の印刷システムのシステム構成の一例を示したブロック構成図である。コンピュータ140は、FDドライブ装置314やCD−ROMドライブ装置316などの読み取り装置312の他に、CPU318と、メモリ320と、ハードディスクドライブ322とを備えている。
CPU318は、コンピュータ140の全体の制御を行う。また、メモリ320には、各種データが記憶される。ハードディスクドライブ322には、本実施形態のインクジェットプリンタ1等の印刷装置を制御するためのプログラムとして、プリンタドライバなどがインストールされている。CPU318は、ハードディスクドライブ322に記憶されたプリンタドライバなどのプログラムを読み込んで、プログラムに従って動作する。また、CPU318には、コンピュータ140の外部に設置された表示装置304や入力装置306、インクジェットプリンタ1などが接続される。
なお、このようにして実現された印刷システム300は、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
===その他の実施の形態===
以上、一実施形態に基づき、本発明に係るプリンタ等の印刷装置について説明したが、上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更または改良され得るとともに、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に係る印刷装置に含まれるものである。
<搬送機構について>
前述した実施の形態では、「搬送機構」として、紙搬送モータ15や搬送ローラ17A、排紙ローラ17Bなどを備えた構成が開示されていたが、「搬送機構」にあってはこのような機構に限らず、媒体Sを搬送可能な機構であれば、どのような機構であっても構わない。
<ノズルについて>
前述した実施の形態では、ノズルが所定の方向に沿って直線状に1列に並んで配置されていたが、「ノズル」にあっては、必ずしもこのように直線状に並んで配置される必要はない。また、「ノズル」にあっては、所定の方向に沿って配列されれば、このように直線状に1列に並んで配置される必要もなく、例えば、千鳥状に配置されても良い。
<インクの吐出機構について>
前述の実施形態では、圧電素子としてピエゾ素子を用いてインクを吐出する機構が紹介されていたが、インクを吐出する機構にあっては、このような方式によりインクを吐出する機構に限られず、インクを吐出する機構であれば、例えば、熱等によりノズル内に泡を発生させることによってインクを吐出する方式や、その他各種方式、インクを吐出する機構であれば、どのような方式を採用していても構わない。
<移動吐出動作について>
前述した実施の形態では、「移動吐出動作」として、キャリッジ41がキャリッジ移動方向に沿って1回移動したときに、媒体Sに向けてインクを吐出する動作、いわゆるパスとして説明していたが、「移動吐出動作」にあっては、必ずしもこのようにキャリッジが1回移動したときの動作に限定されない。すなわち、キャリッジ41がキャリッジ移動方向に沿って移動した後、一旦停止し、再度、移動を開始した場合や、往復移動した場合などについても、これら一連の動作を移動吐出動作という。つまり、媒体の搬送動作の合間に実行される移動吐出動作については、すべて「移動吐出動作」に含まれる。
<信号出力部について>
前述した実施の形態では、信号(PTS信号等)を出力する信号出力部としてコントローラ126が例示されていたが、信号出力部にあっては、このような印刷装置全体を制御するようなコントローラ126に限られない。つまり、信号(PTS信号等)を出力するための専用の回路等を別途備えていても良く、また、ヘッド駆動部132等に信号(PTS信号等)を出力する信号出力部を備えていてもよい。
<信号について>
前述した実施の形態では、『複数のノズルから同一のタイミングにてインクを吐出するための基準となる信号』として、PTS信号を例にして説明したが、前記信号にあっては、このようなPTS信号に限られない。つまり、『複数のノズルから同一のタイミングにてインクを吐出するための基準となる信号』であれば、どのような形態の信号であっても構わない。
<印刷方式について>
前述した実施の形態では、『印刷方式』として、インターレース方式やオーバーラップ方式が説明されていたが、『印刷方式』にあっては、これらの印刷方式に限られない。つまり、『印刷方式』にあっては、これらの印刷方式以外の方式、具体的には、バンド印刷方式やドラフト印刷方式なども含まれる。
<所定の補正情報について>
前述した実施の形態では、『所定の補正情報』として、形成されるドットの傾きの角度を示す『θ』や『tanθ』などが説明されていたが、『所定の補正情報』にあっては、このような補正情報に限られない。つまり、『所定の補正情報』としては、特定の搬送量におけるPTS信号の出力タイミングの変更量であってもよく、また搬送量と変更量との比率であっても良い。要するに、『所定の補正情報』にあっては、PTS信号の出力タイミングの変更量を求めるために必要な、媒体Sの搬送量以外の他の情報をすべて含む。
<調査用パターンについて>
前述した実施の形態では、調査用パターンとして、基準用パターンX1〜X7と、比較用パターンY1〜Y7とを有するパターンを例にして説明したが、調査用パターンにあっては、このようなパターンに限られない。つまり、PTS信号等の出力タイミングの適切な変更量を調査するために媒体S上に形成されるパターンであれば、どのようなパターンであっても、調査用パターンに含まれる。
<インクについて>
使用するインクについては、顔料インクであっても良く、また染料インクなど、その他各種インクであっても良い。
インクの色については、前述したイエロ(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の他に、ライトシアン(LC)やライトマゼンダ(LM)、ダークイエロ(DY)をはじめ、例えば、レッドやバイオレット、ブルー、グリーンなど、その他の色のインクを使用しても良い。
<ドットについて>
前述した実施形態では、形成されるドットとして、略円形状のドットが形成されていたが、楕円形状をなしていたり、またその他の形状をなしていても構わない。すなわち、印刷する画像の画素を構成するものであれば、どのような形状や形態のドットであっても構わない。
<印刷装置について>
前述した実施の形態では、本発明に係る印刷装置としては、前述したようなインクジェットプリンタ1の場合を例にして説明したが、このような印刷装置に限らず、他の方式によりインクを吐出するインクジェットプリンタであっても良い。
<媒体について>
媒体Sについては、普通紙やマット紙、カット紙、光沢紙、ロール紙、用紙、写真用紙、ロールタイプ写真用紙等をはじめ、これらの他に、OHPフィルムや光沢フィルム等のフィルム材や布材、金属板材などであっても構わない。すなわち、印刷対象となり得るものであれば、どのような媒体であっても構わない。
本発明に係る印刷装置の一実施形態の斜視図。 印刷装置の内部構成を説明した斜視図。 印刷装置の搬送部を示す断面図。 印刷装置のシステム構成を示すブロック構成図。 ヘッドのノズルの配列を示す説明図。 リニア式エンコーダの構成を概略的に説明した図。 リニア式エンコーダの検出部の構成を模式的に説明した図。 図8Aは、正転時のリニア式エンコーダの出力波形を示したタイミングチャートであり、図8Bは、逆転時のリニア式エンコーダの出力波形を示したタイミングチャートである。 ロータリ式エンコーダの構成を説明する図。 ヘッドの駆動回路の一例を説明した図。 各信号のタイミングチャートである。 各信号のタイミングチャートである。 印刷処理の一例を説明するフローチャート。 図14A及び図14Bは、インターレース方式による画像印刷手順の一例を説明する説明図。 図15A及び図15Bは、他のインターレース方式による画像印刷手順を説明する説明図。 図16A及び図16Bは、オーバーラップ方式による画像印刷手順の一例を説明する説明図。 従来の問題点を説明するための説明図。 従来の問題点を説明するための説明図。 正常に印刷された場合のドットの配置状況を説明する説明図。 本発明の印刷方法を概略的に説明した説明図。 インクの吐出タイミングの変更量について説明する説明図。 PTS信号の一例を説明するための図。 本発明のテーブルの一例を説明する図。 コントローラの処理手順の一例を説明するフローチャート。 本発明の調査用パターンの一例を示す図。 調査用パターンを形成するためのPTS信号の図。 本発明に係る印刷システムの一例の外観を示す斜視図。 本発明に係る印刷システムの一例のシステム構成を示すブロック構成図。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ、2 操作パネル、3 排紙部、4 給紙部、
5 操作ボタン、6 表示ランプ、7 排紙トレイ、8 給紙トレイ、
13 給紙ローラ、14 プラテン、15 搬送モータ、17A 搬送ローラ、
17B 排紙ローラ、18A フリーローラ、18B フリーローラ、21 ヘッド、
31 ポンプ装置、35 キャッピング装置、41 キャリッジ、
42 キャリッジモータ、44 プーリ、45 タイミングベルト、46 ガイドレール、
48 インクカートリッジ、49 カートリッジ装着部、51 リニア式エンコーダ、
53 紙検知センサ、122 バッファメモリ、124 イメージバッファ、
126 コントローラ、127 メインメモリ、128 キャリッジモータ制御部、
129 通信インターフェース、130 搬送制御部、132 ヘッド駆動部、
134 ロータリ式エンコーダ、140 コンピュータ、
211 ノズル列、211Y イエロノズル列、211M マゼンダノズル列、
211C シアンノズル列、211K ブラックノズル列、
224 第1シフトレジスタ、226 第2シフトレジスタ、228 ラッチ回路群、
230 データセレクタ、300 印刷システム、304 表示装置、
306 入力装置、308 キーボード、310 マウス、312 読み取り装置、
314 FDドライブ装置、316 CD−ROMドライブ装置、
318 CPU、320 メモリ、322 ハードディスクドライブ、
402 ロータリ式エンコーダ符号板、404 検出部、408 大歯車、
410 小歯車、452 発光ダイオード、454 コリメータレンズ、
456 検出処理部、458 フォトダイオード、460 信号処理回路、
462A コンパレータ、462B コンパレータ、
464 リニア式エンコーダ符号板、466 検出部、500 調査用パターン、

Claims (15)

  1. (A)媒体を搬送する搬送動作を2以上の異なる搬送量にて実行可能な搬送機構と、
    (B)前記搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けてインクを吐出する移動吐出動作を実行する複数のノズルと、
    (C)前記複数のノズルから同一のタイミングにて前記インクを吐出するための基準となる信号を出力する信号出力部と、
    (D)前記搬送動作が実行される都度、その実際に実行された搬送動作の搬送量と、実際に前記媒体上に形成されるドットの傾きに応じて、前記信号出力部からの前記信号の出力タイミングを変更するコントローラと、
    を備え、
    (E)前記搬送動作を複数回行って1つの画像を印刷する
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記複数のノズルが所定の方向に沿って配列されていることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記複数のノズルが配列された前記所定の方向と、前記媒体が搬送される方向とが交差していることを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
  4. 前記搬送動作の前記搬送量が印刷方式に応じて異なることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷装置。
  5. 前記搬送動作の前記搬送量が、印刷する画像の解像度に応じて異なることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の印刷装置。
  6. 前記複数のノズルから吐出されたインクによって前記媒体に形成されるドットの位置が、前記搬送動作が実行される都度、一方向に沿って徐々にずれることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の印刷装置。
  7. 前記複数のノズルから吐出されたインクによって前記媒体に形成されるドットの位置のずれ幅が、実行された前記搬送動作の搬送量に応じて異なることを特徴とする請求項6に記載の印刷装置。
  8. 前記コントローラは、前記出力タイミングの変更量を算出するための演算部を備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の印刷装置。
  9. 前記演算部は、実行された前記搬送動作の搬送量と、所定の補正情報とに基づき、前記出力タイミングの変更量を算出することを特徴とする請求項8に記載の印刷装置。
  10. 前記コントローラは、実行される前記搬送動作の前記搬送量と、前記出力タイミングの変更量とが対応付けられたテーブルを備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の印刷装置。
  11. 前記出力タイミングの適切な変更量を調査するための調査用パターンを印刷することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の印刷装置。
  12. (A)媒体を搬送する搬送動作を2以上の異なる搬送量にて実行可能な搬送機構と、
    (B)前記搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けてインクを吐出する移動吐出動作を実行する複数のノズルと、
    (C)前記複数のノズルから同一のタイミングにて前記インクを吐出するための基準となる信号を出力する信号出力部と、
    (D)前記搬送動作が実行される都度、その搬送動作の搬送量と、実際に前記媒体上に形成されるドットの傾きに応じて、前記信号出力部からの前記信号の出力タイミングを変更するコントローラと、
    (E)を備え、前記搬送動作を複数回行って1つの画像を印刷し、
    (F)前記複数のノズルが所定の方向に沿って配列され、
    (G)前記複数のノズルが配列された方向と、前記媒体が搬送される方向とが交差し、
    (H)前記搬送動作の前記搬送量が、印刷方式または印刷する画像の解像度に応じて異なり、
    (I)前記複数のノズルから吐出されたインクによって前記媒体に形成されるドットの位置が、前記搬送動作が実行される都度、一方向に沿って徐々にずれ、
    (J)前記複数のノズルから吐出されたインクによって前記媒体に形成されるドットの位置のずれ幅が、実行された前記搬送動作の搬送量に応じて異なり、
    (K)前記コントローラは、前記出力タイミングの変更量を算出するための演算部を備え、
    (L)前記演算部は、実行された前記搬送動作の搬送量と、所定の補正情報とに基づき、前記出力タイミングの変更量を算出し、
    (M)前記コントローラは、実行される前記搬送動作の前記搬送量と、前記出力タイミングの変更量とが対応付けられたテーブルを備え、
    (N)前記出力タイミングの適切な変更量を調査するための調査用パターンを印刷する、
    (O)ことを特徴とする印刷装置。
  13. 搬送機構により媒体を搬送する搬送動作と、
    前記搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に複数のノズルを移動させながら前記ノズルから前記媒体に向けて同一のタイミングにてインクを吐出する移動吐出動作とを実行する印刷方法であって、
    前記搬送動作が実行される都度、実際に実行された前記搬送動作の搬送量と、実際に前記媒体上に形成されるドットの傾きに応じて、前記複数のノズルから前記インクが吐出されるタイミングを変更し、前記搬送動作を複数回行って1つの画像を印刷することを特徴とする印刷方法。
  14. 印刷装置のコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、
    搬送機構により媒体を搬送する搬送動作を実行するステップと、
    前記搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に複数のノズルを移動させながら前記ノズルから前記媒体に向けてインクを吐出する移動吐出動作を実行するステップと、
    前記搬送動作が実行される都度、実際に実行された前記搬送動作の搬送量と、実際に前記媒体上に形成されるドットの傾きに応じて、前記複数のノズルから同一のタイミングにて前記インクを吐出するための基準となる信号を信号出力部から出力するタイミングを変更するステップと、
    前記搬送動作を複数回行って1つの画像を印刷するステップと
    コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  15. コンピュータと、このコンピュータと通信可能な印刷装置とを具備した印刷システムであって、
    前記印刷装置は、媒体を搬送する搬送動作を2以上の異なる搬送量にて実行可能な搬送機構と、
    前記搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けてインクを吐出する移動吐出動作を実行する複数のノズルと、
    前記複数のノズルから同一のタイミングにて前記インクを吐出するための基準となる信号を出力する信号出力部と、
    前記移動吐出動作の合間の前記搬送動作が終了する毎に、その搬送動作の搬送量と、実際に前記媒体上に形成されるドットの傾きに応じて、前記信号出力部からの前記信号の出力タイミングを変更するコントローラと
    を備え
    前記搬送動作を複数回行って1つの画像を印刷する
    ことを特徴とする印刷システム。
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