JP2003136695A - 画像記録装置およびその制御方法 - Google Patents

画像記録装置およびその制御方法

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JP2003136695A
JP2003136695A JP2001333351A JP2001333351A JP2003136695A JP 2003136695 A JP2003136695 A JP 2003136695A JP 2001333351 A JP2001333351 A JP 2001333351A JP 2001333351 A JP2001333351 A JP 2001333351A JP 2003136695 A JP2003136695 A JP 2003136695A
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Yoshimune Nakagawa
善統 中川
Yuji Hamazaki
雄司 濱▲崎▼
Jiro Moriyama
次郎 森山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 6パス以上のマルチパス印字モードにおける
視覚的に不均一な画像の印字を回避して、均一で良好な
画像記録をえる画像記録装置を提供する 【解決手段】 6パスのマルチパス記録では、各画素を
2×3個のセルからなるマトリクスに分割し、6回のパ
ス走査で6セルを記録する際に、1行目にある3個のセ
ルの記録には、偶数(2,4,6)のパス記録か奇数
(1,3,5)のパス記録のいずれか1方のパス記録を
選択し、2行目の3個のセルを記録する時には、1行目
で選択しなかったパス記録を選択する。次に、記録ヘッ
ドが傾いている場合にドットの記録位置が適正な位置か
らずれることで生じる濃度変化を低減するため各行目の
パス記録の順番を下記のように決める。すなわち、1行
目と2行目の左右端セルを記録する際のドット間隔の位
置ずれ量の合計値を6パス全てについて算出し、算出し
た6個の合計量の種類が2種類以下となるように、1行
目および2行目の各パスの順番を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被記録材へインク
を吐出して記録を行う画像記録装置およびその制御方法
に関し、詳しくは低解像度、低吐出周波数の記録ヘッド
から良好な高解像度の画像を印字する画像記録装置およ
びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンター、複写機、ファクシミリ等に
おいて画像等の記録に用いられる記録装置(プリン
タ)、あるいはコンピューターやワードプロセッサー等
を含む複合電子機器やワークステーション等のプリント
出力機器として用いられる記録装置は、画像情報(文字
情報等すべての出力情報を含む)に基づいて用紙やプラ
スチック薄板等の被記録材(以下、記録媒体とも言う)
に画像等を記録するように構成されている。
【0003】このような記録装置は、その記録方法によ
り、インクジェット方式、ワイヤドット方式、サーマル
方式、レーザービーム方式等に分けることができる。こ
のうち、インクジェット方式の記録装置(以下、インク
ジェット記録装置と言う)は、記録ヘッドから被記録材
にインクを吐出して記録を行うものであり、他の記録方
式に比べて高精細化が容易でしかも高速で静粛性に優
れ、かつ安価であるという、種々の利点を有している。
【0004】一方、近年では、カラー画像などのカラー
出力の重要性も高まり、銀塩写真に匹敵する高画質のカ
ラーインクジェット記録装置も数多く開発されている。
【0005】このようなインクジェット記録装置におい
ては、記録速度向上のため、複数の記録素子を集積配列
してなる記録ヘッドとして、インク吐出口及び液路を複
数集積したものを用い、さらにカラー対応として、複数
個の上記記録ヘッドを備えたものが一般的である。
【0006】[インクジェット記録装置の構成:図1]
図1は上記記録ヘッドを用いて紙面上に記録(以下、
「記録」を「印字」という場合もある)を行うためのカ
ラーインクジェット記録装置主要部の構成を示したもの
である。図1において、101はインクジェットカート
リッジである。これらは、4色のカラーインク、すなわ
ちブラック、シアン、マゼンタおよびイエローのインク
がそれぞれ貯留されたインクタンクとそれぞれのインク
に対応した記録ヘッド102より構成されている。
【0007】[記録ヘッド:図2]図2はこの記録ヘッ
ド102に配設されるある一色の吐出口(以下、ノズル
ともいう)を図1中z方向から視た模式図である。図2
において、201はそれぞれ記録ヘッド102上におい
て1インチ当たりD個のノズル密度(Ddpi)でd個
配列されたノズルである。d個の配列されたノズルは1
秒間あたりf回の吐出が可能である(吐出周波数fH
z)。
【0008】再び図1を参照すると、103は紙送りロ
ーラであり、補助ローラ104とともに記録媒体Pを挾
持しながら図の矢印の方向に回転し、記録媒体Pをy方
向(副走査方向)に随時搬送する。また、105は一対
の給紙ローラであり、記録媒体の給紙を行う。一対のロ
ーラ105は、ローラ103および104と同様、記録
媒体Pを挾持して回転するが、紙送りローラ103より
もその回転速度を小さくすることによって記録媒体に張
力を作用させることができる。106は4つのインクジ
ェットカートリッジ101を支持し、印字とともにこれ
らの走査を行わせるためのキャリッジである。キャリッ
ジ106は印字を行っていないとき、あるいは記録ヘッ
ド102の回復処理などを行うときに図の破線で示した
位置のホームポジションhに待機する。
【0009】次に、上記説明したインクジェット記録装
置を用いる印字方法について説明する。最初に1パスモ
ードについて説明する。
【0010】[1パスモード]印字開始前にホームポジ
ションhにあるキャリッジ106は、印字開始命令があ
ると、x方向(主走査方向)に移動しながら、記録ヘッ
ド102の1インチ当たりD個の密度で配列するd個の
ノズル201により、紙面上に幅d/Dインチ、主走査
方向の記録解像度Dx dpi、副走査方向の記録解像
度Dy dpiの印字を行う。この時のキャリッジ10
6の移動速度Vxはf/Dx(inch/sec)で表
される。
【0011】この最初の印字が終了してから2回目の印
字が始まる前に、紙送りローラ103が矢印方向へ回転
することにより幅d/Dインチだけy方向(副走査方
向)への紙送りを行う。この様にしてキャリッジ106
の1主走査毎に記録ヘッド102による幅d/Dインチ
の印字と紙送りを繰り返し行うことにより、例えば一頁
分の印字を完成することができる。なお、このような印
字モードを以下では1パス印字モードという。
【0012】[マルチパス印字モード(M≧2)]ま
た、別の印字モードとして、印字開始前にホームポジシ
ョンhにあるキャリッジ106は、印字開始命令がある
と、x方向に移動しながら、記録ヘッド102の1イン
チ当たりD個の密度で配列するd個のノズル201によ
り、紙面上に幅d/Dインチの印字を行う。この時の走
査で印字するドットは、規定の画像データを、所定のパ
ターンで約半分に間引いたものである。この最初の印字
が終了してから2回目の印字が始まる前に、紙送りロー
ラ103が矢印方向へ回転することにより幅d/2Dイ
ンチだけのy方向への紙送りを行う。そして、2回目の
走査でキャリッジ106は1回目の印字とは逆方向に走
査を行い、それぞれのパターンに従い印字を行うことに
より、それぞれのノズルに対応する領域の印字を完成さ
せる。以上のような印字モードを2パス印字モード言
う。
【0013】上記説明した2パスモードと同様にして記
録されるM(≧2)パス印字を総称して、マルチパス印
字モードと言う。
【0014】上記説明した例では、主走査方向Dx d
pi 、副走査方向Dy dpi(=D dpi)の記録
解像度における印字方法だが以下の一般的に知られた方
法を用いれば、さらに高解像度の記録が可能である。
【0015】例えば、主走査方向にDxの3倍の高解像
度の記録を行う方法の一つとしては、主走査方向のキャ
リッジ速度Vx inch/sec(=f/Dx inc
h/sec)を1/3の速度にし、単位距離に吐出する
ドットの数を3倍にする方法が挙げられる。また別の方
法として3パス印字モードを用いて、走査毎に主走査方
向の印字開始位置を1/(3×Dx)インチずらす方法
を用いても主走査方向に3倍の高解像度記録が可能であ
る。
【0016】また副走査方向にDyの2倍の記録解像度
の記録手段として、2パス印字モードを用いれば、(d
−1)/(2×Dy)インチと(d+1)/(2×D
y)インチの紙送りを繰り返すことによって副走査方向
に2倍の高解像度記録が可能である。
【0017】[6パス印字モード:図3A〜3H]図3
Aは6パス印字モードを用いて走査毎に主走査方向の印
字開始位置を1/(3×Dx)ずらす方法と、副走査方
向の紙送りを(d−1)/(2×Dy)インチと(d+
1)/(2×Dy)インチの紙送りを繰り返す方法とに
よって、主走査方向の解像度を3×Dx dpi、副走
査方向の解像度を2×Dy dpiの解像度の印字を行
う場合の使用ノズル位置と印字順序の関係を示す図であ
る。
【0018】[印字領域A〜Fにおける印字順序:図3
B]また図3Bの(a)〜(f)は、それぞれ図3Aの
印字領域A〜Fにおける単位印字画素を2×3個のセル
からなるマトリクスに分割し、1回のパスで各セルを記
録するときの各セルの印字順序を示す模式図である。さ
らに、図3C〜3Hは1〜6スキャン目におけるそれぞ
れの印字領域A〜Fにおける単位印字画素(2×3個の
セルからなるマトリクス)の各セルの記録順序を示す図
である。
【0019】図3Bの(a)〜(f)における単位印字
画素は、主走査方向に1/Dxインチ、副走査方向に1
/Dyインチの大きさを持った画素であり、6パス印字
モードの場合には2×3個の記録位置(ドット配置)を
もっている。この時、記録ヘッドの吐出周波数がf H
z、ノズル密度がD dpiであることから1スキャン
に単位印字画素に印字可能なドットは1個である。
【0020】すなわち、6パス印字モードでは6回のス
キャンで単位印字画素の印字が完了するが、以下詳細に
説明する。
【0021】図3Aにおいて、紙送りローラは記録媒体
に印字を開始する為に(d−1)/(2×Dy)インチ
の紙送りを行い印字領域Aに1スキャン目の印字を開始
する。
【0022】[1スキャン目:図3C]1スキャン目に
おいて、印字領域Aに印字を開始し、図3Cに示すよう
に印字領域Aの単位印字画素の左上に1番目のドットを
配置する。1スキャン目の印字(ドット配置)をしてか
ら、(d+1)/(2×Dy)インチの紙送りを行い、
記録ヘッドの先頭は印字領域Aに2回目、及び印字領域
Bに1回目のスキャンを開始する。この時、各ノズルは
単位印字画素の下側の行(ラスタ)に印字可能な位置に
ある。
【0023】[2スキャン目:図3D]2スキャン目に
おいて、図3Dに示すように印字領域Aの単位印字画素
の左下に印字領域Aの2番目のドットを、印字領域Bの
単位印字画素左下に1番目のドットを配置する。2スキ
ャン目の印字(ドット配置)をしてから、(d−1)/
(2×Dy)インチの紙送りを行い、記録ヘッドの先頭
は印字領域Aに3回目、印字領域Bに2回目、及び印字
領域Cに1回目の印字を開始する。この時、各ノズルは
単位印字画素の上側のラスタに印字可能な位置にある。
かつ印字開始位置を主走査方向に1/3Dxずらした位
置から開始する。
【0024】[3スキャン目:図3E]3スキャン目に
おいて、図3Eに示すように印字領域A、B及びCに印
字を行い、印字領域Aの単位印字画素に3番目のドッ
ト、印字領域Bのの単位印字画素に2番目のドット、及
び印字領域Cの単位印字画素に1番目のドットをそれぞ
れ配置する。3スキャン目の印字(ドット配置)をして
から、(d+1)/(2×Dy)インチの紙送りを行
い、記録ヘッドの先頭は印字領域Aに4番目、印字領域
Bに3番目、印字領域Cに2番目、及び印字領域Dに1
番目の印字を開始する。この時、各ノズルは単位印字画
素の下側のラスタに印字可能な位置にある。かつ印字開
始位置を主走査方向に1/3Dxずらした位置から開始
する。
【0025】[4スキャン目:図3F]4スキャン目に
おいて、図3Fに示すように印字領域A、B、C及びD
に印字を行い、印字領域Aの単位印字画素に4番目のド
ット、印字領域Bの単位印字画素に3番目のドット、印
字領域Cの単位印字画素に2番目のドット、及び印字領
域Dの単位印字画素に1番目のドットを配置する。
【0026】[5,6スキャン目:図3F,3H]上記
説明したのと同様にして図3Gおよび図3Hに示すよう
に5、6スキャン目が終了すると、印字領域Aの印字を
完了する。以上の6パス印字モードにおける紙送り、ス
キャンの繰り返しにより2×3個のセルからなるマトリ
クスとして表示された単位印字画素の全セルの印字(ド
ット配置)を完了する。
【0027】この様な高解像度の記録、特にマルチパス
印字モードを用いた高解像度の記録は、カラープリンタ
としてに写真画像を印字する場合は最適である。しかし
ながら、ノズル列の傾き等記録ヘッド先頭と後端のノズ
ルでドットの着弾精度が異なると、均一な画像が得られ
ない場合がある。
【0028】[記録ヘッドが傾いている場合:図4A〜
4I]以下、上記説明した6パス印字モードを一例とし
て、ノズル列の傾き等により均一な画像が得られない場
合について図面を用いて詳細に説明する。
【0029】図4A〜4Iは主走査方向に記録ヘッドが
角度θ傾き、主走査方向の解像度を3×Dx dpi、
副走査方向の解像度を2×Dy dpiの解像度の印字
を行う場合の使用ノズル位置と印字順序の関係を説明す
る図である。
【0030】図4Aは記録ヘッドが主走査方向と直角の
方向から角度θ傾いた模式図、図4Bは傾いた記録ヘッ
ドの各走査における記録ヘッドと記録媒体の位置関係を
示す模式図である。
【0031】図4Cは、それぞれ印字領域A〜Dにおけ
る傾いた記録ヘッドに印字された単位印字画素(2×3
個のセルからなるマトリクスとして表示)の印字位置
(ドット配置)と印字順序を示す模式図であり、図4D
は印字領域Aにおける印字位置(ドット配置)と印字順
序を、図4Eは印字領域Bにおける印字位置(ドット配
置)と印字順序を、図4Fは印字領域Cにおける印字位
置(ドット配置)と印字順序を、図4Gは印字領域Dに
おける印字位置(ドット配置)と印字順序を、図4Hは
印字領域Eにおける印字位置(ドット配置)と印字順序
を、図4Iは印字領域Fにおける印字位置(ドット配
置)と印字順序をそれぞれ図3Bの対応する(a)〜
(f)と比較して詳細に説明する図である。
【0032】図4Aにおいて、記録ヘッドは主走査方向
と直交する方向に角度θ傾いており、記録ヘッドの先端
のノズルと後端のノズルとは主走査方向に(d×sin
θ)/Dインチずれている。すなわちドットの着弾精度
は記録ヘッド先頭から後端のノズルにいくほど主走査方
向にずれていく。
【0033】[印字領域A〜Fにおける印字順序:図4
B]図4Bにおいて印字方法は図3Aと同様である。し
かしながら、図4Cの(a)において、単位印字画素に
1スキャン目に印字された1番目の記録(ドット)は、
記録ヘッドが主走査方向に傾いていない正常な印字位置
に比べて、主走査方向に(d×sinθ)/6Dインチ
ずれている。なお1番目の記録は、記録ヘッド先頭に近
いノズルで印字される場合には、正常な印字位置に対す
る着弾位置ずれは僅かである。
【0034】2スキャン目に印字された2番目のドット
は、1番目に記録された(ドット)記録ヘッドを基準と
すると、図4Dに示すように、主走査方向に(d×si
nθ)/6Dインチずれた位置に着弾する。同様に3、
4、5、6番目のドットもそれぞれ、2(d×sin
θ)/6Dインチ、3(d×sinθ)/6Dインチ、
4(d×sinθ)/6Dインチ、5(d×sinθ)
/6Dインチ、ずれた位置に着弾する。図4Dに上記説
明した内容を図3Aの(a)と比較して示す。
【0035】[各印字領域の印字位置と印字順序:図4
C]図4Cに示すように、記録ヘッドが主走査方向と直
角の方向にノズルが角度θ傾いていると、A〜Fの印字
領域毎に単位印字画素を記録する位置(インクが着弾す
る位置)が異なる。図4D〜4Iはその詳細を説明する
図である。
【0036】[印字領域A:図4D]すなわち、図4D
の印字領域Aにおける単位印字画素の場合、上行(1行
目)の左端セル(印字順番1)と右端セル(印字順番
5)との両端セルのドット間距離を求めると、記録ヘッ
ドが傾いていない場合に比べて、−4(d×sinθ)
/6Dインチ距離が小さくなり、この距離量の減少分だ
け上行のセルの面積は減少する。同様にして、下行(2
行目)の左端セル(印字順番2)と右端セル(印字順番
6)との両端のドット間距離を求めると、記録ヘッドが
傾いていない場合に比べて、(1−5)(d×sin
θ)/6D=−4(d×sinθ)/6Dインチ距離が
小さくなる。
【0037】ここで、上行および下行における左右端の
ドット間距離の合計(印字ずれ量)を求めると、(−4
−4)(d×sinθ)/6D=−8(d×sinθ)
/6Dインチ距離が小さくなる。従って印字領域Aにお
ける単位印字画素の場合、記録ヘッドが傾いていない場
合に比べて、−8(d×sinθ)/6Dインチの距離
に対応する面積の分だけ単位印字画素の面積は減少す
る。なお図4D中には、説明を簡明にするため、上記説
明した上行および下行における左右端のドット間距離の
合計値の分子のみを表示する。
【0038】[印字領域B〜印字領域:図4E〜4I]
以下同様にして、図4E〜4Iに印字領域B〜印字領域
Fについて、上行および下行のドット間距離および上行
および下行における左右端のドット間距離の合計値の算
出結果を示す。なお算出方法は上記説明した通りであり
重複するので省略する。
【0039】図4E〜4Iにおける算出結果を図4Cに
まとめて表示する。図4Cより、6パス記録(ドット)
によって単位印字画素を覆う面積(エリアファクター)
をA〜F印字領域について比較すると、印字領域Aは、
他の印字領域に比べて上行および下行における左右端の
ドット間距離の合計が最も小さく、ドットが重なる面積
が大くなるため、単位印字画素を覆う面積は最も小さ
い。また印字領域C〜Eの単位印字画素を覆う面積は最
も大きい。
【0040】すなわち、各印字領域の面積はC=D=E
>B=F>Aである。
【0041】ここで、各印字領域を記録するインクの量
(ドット数)は同じであるので、各印字領域の単位印字
画素を印字する時に要するインクの濃度は、ドット数が
等しい場合、単位印字画素の濃度はエリアファクターに
起因する。すなわち、ドット数が等しい場合の各印字領
域の濃度は面積(エリアファクター)に比例する。従っ
て、各印字領域の濃度はC=D=E>B=F>Aとな
る。
【0042】[各印字領域と濃度の関係:図5]図5に
上記算出した各印字領域と濃度の関係を図示する。図5
において、501は高度領域、502は中濃度領域、5
03は低濃度領域を示す。
【0043】各印字領域A〜Fの濃度を高、中、低に区
別して図示すると、図5に示すような3段階の濃度領域
に分けられ、副走査方向に周期的な濃度の変化を示すこ
とがわかる。この周期的な濃度変化が人間の視覚で検知
される程度に大きいと、均一な画像でなくむらのある画
像と判断される。さらに、この濃度変化が低周波であら
われると、よりむらのある画像として認識されやすくな
る。
【0044】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
記録ヘッドを主走査方向、記録媒体を副走査方向に繰り
返し走査を行い1スキャンで主走査方向の解像度Dx
dpi、副走査方向の解像度Dy dpiの記録が可能
で、かつMパス(M≧6)印字で主走査方向の解像度m
×Dxdpi、副走査方向の解像度n×Dydpi(n
×m≧6)画像を形成する画像記録装置において、記録
ヘッドが傾いている場合、視覚的に不均一な画像が印字
されてしまうことがあった。
【0045】本発明は上記従来技術の問題点を解決する
為になされたものであり、その目的は、6パス以上のマ
ルチパス印字モードにおける視覚的に不均一な画像の印
字を回避して、均一で良好な画像記録を行うことが可能
な画像記録装置およびその制御方法を提供することにあ
る。
【0046】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る一実施形態の画像形成装置は、以下の構
成を有する。すなわち、各画素をn行m列(n≧2、m
≧3)のM(n×m)個のセルからなるマトリクスに分
割し、1回のパス走査で各セルを記録するマルチパス記
録をMパス行って画像を記録する画像記録装置であっ
て、前記画素の所定行にあるm個のセルを記録する時に
は、前記Mパスのうちの偶数番目に行うパス記録である
偶数パス記録、および前記Mパスのうちの奇数番目に行
うパス記録である奇数パス記録、のいずれか1方のパス
記録を選択して記録し、前記所定行の次の行にあるm個
のセルを記録する時には、前記所定行で選択しなかった
パス記録を用いて記録するように、各行のパス記録を制
御する各行パス記録制御手段を有し、前記Mパスのマル
チパス記録において、前記所定行の左端セルと右端セル
を記録する際に前記走査方向に直交する方向に対して記
録ヘッドが所定角度を有することによって生じる記録位
置のずれ量の差分と、前記所定行の次の行の左端セルと
右端セルを記録する際に生じる前記ずれ量の差分と、を
合計して求まるM個の合計ずれ量の種類が2種類以下と
なるように、前記各行パス記録制御手段によって選択さ
れたパス記録の中の各パスの順番を決定するパス順番決
定手段と、を有することを特徴とする。
【0047】ここで、例えば、前記nは2であることが
好ましい。
【0048】ここで、例えば、前記mは3または4であ
ることが好ましい。
【0049】ここで、例えば、前記パス順番決定手段は
予め設定されている設定テーブルを用いて、前記各パス
の順番を決定することが好ましい。
【0050】ここで、例えば、前記パス順番決定手段
は、前記所定行と前記所定行の次の行の各m列にあるセ
ルの記録には、連続するパスを用いないで記録するよう
に前記各パスの順番を決定することが好ましい。
【0051】ここで、例えば、前記記録ヘッドは複数の
ノズル列を持ち、前記ノズル列ごとに前記各行パス記録
制御手段および前記パス順番決定手段を有することが好
ましい。
【0052】ここで、例えば、前記パス順番決定手段に
よって決定される各パスの順番は前記ノズル列ごとに異
なることが好ましい。
【0053】ここで、例えば、前記複数のノズル列のう
ち少なくとも2列は、同色のインクが用いられることが
好ましい。
【0054】ここで、例えば、前記記録ヘッドは前記走
査方向と交差する副走査方向に長さの異なる複数のノズ
ル列を持ち、前記ノズル列のうち長いノズル列のみが前
記各行パス記録制御手段および前記パス順番決定手段を
有することが好ましい。
【0055】ここで、例えば、前記記録ヘッドは、イン
クを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドであ
ることが好ましい。
【0056】ここで、例えば、前記記録ヘッドは、熱エ
ネルギーを利用してインクを吐出する記録ヘッドであっ
て、インクに与える熱エネルギーを発生するための熱エ
ネルギー変換体を備えていることが好ましい。
【0057】上記目的を達成するための本発明に係る一
実施形態の画像記録装置の制御方法は、以下の構成を有
する。すなわち、各画素をn行m列(n≧2、m≧3)
のM(n×m)個のセルからなるマトリクスに分割し、
1回のパス走査で各セルを記録するマルチパス記録をM
パス行って画像を記録する画像記録装置の制御方法であ
って、前記画素の所定行にあるm個のセルを記録する時
には、前記Mパスのうちの偶数番目に行うパス記録であ
る偶数パス記録、および前記Mパスのうちの奇数番目に
行うパス記録である奇数パス記録、のいずれか1方のパ
ス記録を選択して記録し、前記所定行の次の行にあるm
個のセルを記録する時には、前記所定行で選択しなかっ
たパス記録を用いて記録するように、各行のパス記録を
制御する各行パス記録制御工程を有し、前記Mパスのマ
ルチパス記録において、前記所定行の左端セルと右端セ
ルを記録する際に前記走査方向に直交する方向に対して
記録ヘッドが所定角度を有することによって生じる記録
位置のずれ量の差分と、前記所定行の次の行の左端セル
と右端セルを記録する際に生じる前記ずれ量の差分と、
を合計して求まるM個の合計ずれ量の種類が2種類以下
となるように、前記各行パス記録制御工程によって選択
されたパス記録の中の各パスの順番を決定するパス順番
決定工程と、を有することを特徴とする。
【0058】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
好適な実施形態について詳細に説明する。
【0059】なお、以下に説明する実施形態では、イン
クジェット記録方式を用いた記録装置としてインクジェ
ットプリンタを例に挙げ説明する。また以下の説明で
は、上記インクジェットプリンタを用いる6パスのマル
チパス印字モードと8パスのマルチパス印字モードの記
録方法を例にとり説明するが、発明を記載例に限定する
趣旨のものではない。
【0060】本明細書において、「記録」(「プリン
ト」「印字」という場合もある)とは、文字、図形等有
意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わ
ず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したもの
であるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、
パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も
示すものとする。
【0061】また、「記録媒体」とは、一般的な記録装
置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック
・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮
革等、インクを受容可能なものも示すものとする。
【0062】さらに、「インク」(「液体」と言う場合
もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様
広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されるこ
とによって、画像、模様、パターン等の形成または記録
媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付
与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され
得る液体を示すものとする。
【0063】[第1の実施形態] [インクジェットプリンタの制御構成:図6]本実施形
態のインクジェットプリンタの機械的構成は図1に示し
たものと同様であり、重複するのでここでの説明は省略
する。なお以下の説明では、上記インクジェットプリン
タを用いる6パスのマルチパス印字モードの記録方法を
例にとり説明する。
【0064】図6は、本発明の一実施形態に係るインク
ジェットプリンタの制御構成を示すブロック図である。
【0065】図6において、CPU600はメインバス
ライン605を介して装置各部の制御およびデータ処理
を実行する。すなわち、CPU600は、ROM601
に格納されるプログラムに従い、図7以降で説明される
データ処理、ヘッド駆動およびキャリッジ駆動を以下の
各部を介して制御する。RAM602はこのCPU60
0によるデータ処理等のワークエリアとして用いられ、
また、これらメモリにはその他にハードディスク等があ
る。画像入力部603はホスト装置(図示せず)とのイ
ンターフェースを有し、ホスト装置から入力した画像を
一時的に保持する。画像信号処理部604は、色変換、
二値化等の外、データ処理を実行する。
【0066】操作部606はキー等を備え、これにより
オペレータによる制御入力等を可能にする。回復系制御
回路607ではRAM602に格納される回復処理プロ
グラムに従って予備吐出等の回復動作を制御する。すな
わち、回復系モータ608は、記録ヘッド613とこれ
に対向離間するクリーニングブレード609やキャップ
610、吸引ポンプ611を駆動する。また、ヘッド駆
動制御回路615は、記録ヘッド613のインク吐出用
電気熱変換体の駆動を制御し、通常、予備吐出や記録の
ためのインク吐出を記録ヘッド613に行わせる。さら
に、キャリッジ駆動制御回路616および紙送り制御回
路617も同様に、プログラムに従い、それぞれ、キャ
リッジの移動および紙送りを制御する。
【0067】また、記録ヘッド613のインク吐出用の
電気熱変換体が設けられている基板には、保温ヒータが
設けられており、記録ヘッド内のインク温度を所望設定
温度に加熱調整することができる。又、サーミスタ61
2は、同様に上記基板に設けられているもので、実質的
な記録ヘッド内部のインク温度を測定するためのもので
ある。サーミスタ612も同様に、基板にではなく外部
に設けられていても良く記録ヘッドの周囲近傍にあって
も良い。
【0068】[記録ヘッド:図7]本実施形態に用いる
記録ヘッドの模式図を図7に示す。
【0069】701は黒のノズル列、702はカラーノ
ズル列を示す。黒のノズル列701は1インチあたりD
=600個の密度で(600dpi)、ノズルピッチP
=(1/600)インチ≒84.7μm、d=48個の
吐出口(48ノズル)、記録ヘッド長さ(d/D)=
(48/600)インチ≒2.03mmでる。カラーの
ノズル列702も同様である。その為、1スキャンで副
走査方向に600dpiの解像度で記録が可能である。
【0070】また、黒及びカラーのノズル列の吐出周波
数は15kHzであり、キャリッジの主走査方向移動速
度は25inch/secである。その為、1スキャン
で主走査方向に600dpiの解像度で記録が可能であ
る。
【0071】また、黒のノズル列と、カラーのノズルの
位置関係は、x方向に横並びの構成となっている。
【0072】一方、記録媒体を搬送するための紙送りロ
ーラを駆動するモータの1パルスの分解能は、搬送量に
換算して1インチあたり1200ドット分(1200d
pi)である。仮に、600dpi、48ノズルのノズ
ル列(約2.03mm)で1パス印字モードを行うには
記録幅2.03mmだけ副走査方向に記録媒体を搬送す
ればよく、また、ノズル列をm(=6)分割し、m(=
6)回の走査で画像を完成させるマルチパス印字モード
で、副走査方向に1200dpiの解像度で記録を行う
には、この1走査毎の記録媒体搬送量を、(d±1)/
(2×Dy)=(48±1)/(2×600)=0.0
41、0.039インチの繰り返しで行えばよい。
【0073】また、スキャン毎に印字開始位置を1/1
800インチずらすことにより、主走査方向に1800
dpiの印字が行える。しかし、前述のように記録ヘッ
ドの傾きなどにより、単位印字画素(3×2のドット配
置個所をもつ画素)に配置されるドットを上側、下側の
ラスタを同じ順序で配置すると、不均一な画像が印字さ
れてしまう。
【0074】このため、6パスのマルチパス印字モード
では単位印字画素内の上側のラスタのドット配置順序と
下側のラスタのドット配置順序を異ならせることによっ
て、記録ヘッドの傾きの影響を最小限に抑え、均一な画
像を印字することで不均一な画像の印字を回避する。
【0075】[各印字領域の単位印字画素の印字位置と
印字順序:図8]図8を用いて、6パスのマルチパス印
字モードにおける本実施形態の記録方法について説明す
る。
【0076】図8(a)〜(f)は、それぞれ図4Bに
おける印字領域A〜Fにおける傾いた記録ヘッドに印字
された単位印字画素のドット配置と印字順序を示す図で
ある。各印字領域と使用する記録ヘッドの位置は図4B
と同様である。
【0077】すなわち、図8(a)に示す印字領域Aに
おける単位印字画素の場合、上行(1行目)の左端セル
(印字順番1)と右端セル(印字順番5)との両端セル
のドット間距離を求めると、記録ヘッドが傾いていない
場合に比べて、−4(d×sinθ)/6Dインチ距離
が小さくなり、この距離量の減少分だけ上行のセルの面
積は減少する。同様にして、下行(2行目)の左端セル
(印字順番4)と右端セル(印字順番2)との両端のド
ット間距離を求めると、記録ヘッドが傾いていない場合
に比べて、(4−2)(d×sinθ)/6D=2(d
×sinθ)/6Dインチ距離が大きくなる。
【0078】ここで、上行および下行における左右端の
ドット間距離の合計(印字ずれ量)を求めると、(−4
+2)(d×sinθ)/6D=−2(d×sinθ)
/6Dインチ距離が小さくなる。従って印字領域Aにお
ける単位印字画素の場合、記録ヘッドが傾いていない場
合に比べて、−2(d×sinθ)/6Dインチの距離
に対応する面積の分だけ単位印字画素の面積は減少す
る。なお図8(a)中には、説明を簡明にするため、上
記説明した上行および下行における左右端のドット間距
離の合計値の分子のみを表示する。
【0079】以下同様にして、図8の(b)〜(f)に
印字領域B〜印字領域Fについて、上行および下行のド
ット間距離および上行および下行における左右端のドッ
ト間距離の合計値の算出結果を示す。なお算出方法は上
記説明した通りであり重複するので省略する。
【0080】図8の(a)〜(f)における算出結果よ
り、6パス記録(ドット)によって単位印字画素を覆う
面積(エリアファクター)をA〜F印字領域について比
較すると、印字領域A、C、D、Fは、B、Eの印字領
域に比べて上行および下行における左右端のドット間距
離の合計が小さく、ドットが重なる面積が大くなるた
め、単位印字画素を覆う面積は小さい。
【0081】すなわち、各印字領域の面積はB=E>A
=C=D=Fである。
【0082】ここで、各印字領域を記録するインクの量
(ドット数)は同じであるので、各印字領域の単位印字
画素を印字する時に要するインクの濃度は、ドット数が
等しい場合、単位印字画素の濃度はエリアファクターに
起因する。すなわち、ドット数が等しい場合の各印字領
域の濃度は面積(エリアファクター)に比例する。従っ
て、各印字領域の濃度はB=E>A=C=D=Fとな
る。
【0083】[各印字領域と濃度の関係:図9]図9に
上記算出した各印字領域と濃度の関係を図示する。図9
において、502は中濃度領域、503は高濃度領域を
示す。
【0084】各印字領域A〜Fの濃度を中、高に区別し
て図示すると、図9に示すような2段階の濃度領域に分
けられ、紙搬送方向(副走査方向)に周期的な濃度の変
化を示すが、図5と比較して、濃度変化の振幅は小さ
く、かつ高周波な濃度変化を示していることがわかる。
よって、単位印字画素の上下のラスタのドット配置順序
を異ならせることによって、記録ヘッドの傾きの影響を
減少させることができる。
【0085】なお図8に示した例では、ノズルの駆動制
御の簡素化と印字データ量の削減のため同スキャンで印
字されたドット、例えば印字領域Aの2番目のドットと
印字領域Bの1番目のドットは単位印字画素内で同じ列
に配置する場合を例にとり説明した。
【0086】すなわち、図8の(a)〜(f)に示す印
字領域A〜Fの1行目の3つのセルの左から右の記録す
る順序は、A領域では(a)に示すように1→3→5、
B領域では(b)に示すようにA領域の順番を1つ減ら
して6→2→4(ただし、0は6とする)、C領域では
(c)に示すようにB領域の順番を1つ減らして5→1
→3、D領域では(d)に示すようにC領域の順番を1
つ減らして4→6→2、E領域では(e)に示すように
D領域の順番を1つ減らして3→5→1、F領域では
(f)に示すようにE領域の順番を1つ減らして2→4
→6と設定する。
【0087】同様に図8の(a)〜(f)に示す印字領
域A〜Fの2行目の3つのセル左から右の記録する順序
は、A領域では(a)に示すように4→6→2、B領域
では(b)に示すようにA領域の順番を1つ減らして3
→5→1、C領域では(c)に示すようにB領域の順番
を1つ減らして2→4→6(ただし、0は6とする)、
D領域では(d)に示すようにC領域の順番を1つ減ら
して1→3→5、E領域では(e)に示すようにD領域
の順番を1つ減らして6→2→4、F領域では(f)に
示すようにE領域の順番を1つ減らして5→1→3と設
定する。
【0088】[第2の実施形態]本実施形態に用いる記
録ヘッドは第1の実施形態1と同じく図7に示した記録
ヘッドと同様である。
【0089】第1の実施形態では、6パスのマルチパス
印字モードにおける単位印字画素内の上側のラスタのド
ット配置順序と下側のラスタのドット配置順序を異なら
せる場合であったが、第2の実施形態では8パスのマル
チパス印字モードにおける単位印字画素内の上側のラス
タのドット配置順序と下側のラスタのドット配置順序を
半周期異ならせる場合について本発明を適用するもので
ある。
【0090】なお以下の説明では、最初に8パスのマル
チパス印字モードにおいて、記録ヘッドが傾いていない
場合、および記録ヘッドが走査方向の直角方向に対して
所定角度傾いている場合の従来行われていた記録方法に
ついて説明する。
【0091】[8パスのマルチパス印字モード:図1
0]図10Aを用いて、まず8パスのマルチパス印字モ
ードにおける単位印字画素内の上側と下側のラスタのド
ット配置順序が同じ場合の記録方法を説明する。
【0092】図10Aは8パス印字モードを用いて主走
査方向の印字開始位置を1/2400インチずらす手段
と、副走査方向の紙送りを(d±1)/(2×Dy)=
(48±1)/(2×600)=0.041、0.039
インチを繰り返すことによって、主走査方向の解像度が
2400dpi、副走査方向の解像度が1200dpi
の印字を行う場合の使用ノズル位置と印字順序の関係を
示す図である。
【0093】図10Aは記録ヘッドの各走査(スキャ
ン)における記録ヘッドと記録媒体の位置関係を示す図
であり、図10Bは、それぞれ印字領域A〜Hにおける
単位印字画素のドット配置と印字順序を示す模式図であ
る。
【0094】図10Aで使用している記録ヘッドは副走
査方向に平行に設置されており、図10Bの(a)〜
(h)に示すとおり、どの印字領域においてもエリアフ
ァクターは一定である。
【0095】しかしながら、第1の実施形態で説明した
のと同様に記録ヘッドが主走査方向と直角方向に所定角
度に傾いて設置されている場合には、均一な画像が印字
できない。
【0096】[記録ヘッドが傾いた場合(従来法):図
11]図11の(a)〜(h)に記録ヘッドが傾いた場
合の印字領域A〜Hにおける単位印字画素のドット配置
と印字順序を示す。
【0097】図11(a)に示す印字領域Aにおける単
位印字画素の場合、上行(1行目)の左端セル(印字順
番1)と右端セル(印字順番7)との両端セルのドット
間距離を求めると、記録ヘッドが傾いていない場合に比
べて、−6(d×sinθ)/8Dインチ距離が小さく
なり、この距離量の減少分だけ上行のセルの面積は減少
する。同様にして、下行(2行目)の左端セル(印字順
番4)と右端セル(印字順番2)との両端のドット間距
離を求めると、記録ヘッドが傾いていない場合に比べ
て、−6(d×sinθ)/8Dインチ距離が大きくな
る。
【0098】ここで、上行および下行における左右端の
ドット間距離の合計(印字ずれ量)を求めると、(−6
−6)(d×sinθ)/8D=−12(d×sin
θ)/6Dインチ距離が小さくなる。従って印字領域A
における単位印字画素の場合、記録ヘッドが傾いていな
い場合に比べて、−12(d×sinθ)/8Dインチ
の距離に対応する面積の分だけ単位印字画素の面積は減
少する。なお図8(a)中には、説明を簡明にするた
め、上記説明した上行および下行における左右端のドッ
ト間距離の合計値の分子のみを表示する。
【0099】以下同様にして、図11の(b)〜(f)
に印字領域B〜印字領域Fについて、上行および下行の
ドット間距離および上行および下行における左右端のド
ット間距離の合計値の算出結果を示す。なお算出方法は
上記説明した通りであり重複するので省略する。
【0100】図11の(a)〜(f)における算出結果
より、8パス記録(ドット)によって単位印字画素を覆
う面積(エリアファクター)をA〜F印字領域について
比較すると、印字領域A、C、D、Fは、B、Eの印字
領域に比べて上行および下行における左右端のドット間
距離の合計が小さく、ドットが重なる面積が大くなるた
め、単位印字画素を覆う面積は小さい。
【0101】すなわち、各印字領域の面積はC=D=E
=F=G>B=H>Aである。
【0102】ここで、各印字領域を記録するインクの量
(ドット数)は同じであるので、各印字領域の単位印字
画素を印字する時に要するインクの濃度は、ドット数が
等しい場合、単位印字画素の濃度はエリアファクターに
起因する。すなわち、ドット数が等しい場合の各印字領
域の濃度は面積(エリアファクター)に比例する。従っ
て、各印字領域の濃度はC=D=E=F=G>B=H>
Aとなる。
【0103】[各印字領域と濃度の関係(従来法):図
12]図12に上記算出した各印字領域と濃度の関係を
図示する。図12において、501は低度領域、502
は中濃度領域、503は高濃度領域を示す。
【0104】各印字領域A〜Fの濃度を高、中、低に区
別して図示すると、図5に示すような3段階の濃度領域
に分けられ、副走査方向に周期的な濃度の変化を示すこ
とがわかる。この周期的な濃度変化が人間の視覚で検知
される程度に大きいと、均一な画像でなくむらのある画
像と判断される。さらに、この濃度変化が低周波であら
われると、よりむらのある画像として認識されやすくな
る。
【0105】[記録ヘッドが傾いた場合(第2の実施形
態):図11]次に本実施形態における単位印字画素内
の上側のラスタと下側のラスタのドット配置順序を異な
らせた印字方法について説明する。
【0106】図13の(a)〜(f)は、記録ヘッドが
傾いた場合の印字領域A〜Fにおける傾いた記録ヘッド
に印字された単位印字画素のドット配置と印字順序を示
す図である。各印字領域と使用する記録ヘッドの位置は
図4Bと同様である。
【0107】すなわち、図13(a)に示す印字領域A
における単位印字画素の場合、上行(1行目)の左端セ
ル(印字順番1)と右端セル(印字順番7)との両端セ
ルのドット間距離を求めると、記録ヘッドが傾いていな
い場合に比べて、−6(d×sinθ)/8Dインチ距
離が小さくなり、この距離量の減少分だけ上行のセルの
面積は減少する。同様にして、下行(2行目)の左端セ
ル(印字順番6)と右端セル(印字順番4)との両端の
ドット間距離を求めると、記録ヘッドが傾いていない場
合に比べて、2(d×sinθ)/8Dインチ距離が大
きくなる。
【0108】ここで、上行および下行における左右端の
ドット間距離の合計(印字ずれ量)を求めると、(−6
+2)(d×sinθ)/8D=−4(d×sinθ)
/8Dインチ距離が小さくなる。従って印字領域Aにお
ける単位印字画素の場合、記録ヘッドが傾いていない場
合に比べて、−4(d×sinθ)/8Dインチの距離
に対応する面積の分だけ単位印字画素の面積は減少す
る。なお図13の(a)中には、説明を簡明にするた
め、上記説明した上行および下行における左右端のドッ
ト間距離の合計値の分子のみを表示する。
【0109】以下同様にして、図13の(b)〜(f)
に印字領域B〜印字領域Fについて、上行および下行の
ドット間距離および上行および下行における左右端のド
ット間距離の合計値の算出結果を示す。なお算出方法は
上記説明した通りであり重複するので省略する。
【0110】図13の(a)〜(f)における算出結果
より、8パス記録(ドット)によって単位印字画素を覆
う面積(エリアファクター)をA〜F印字領域について
比較すると、印字領域A、C、D、Fは、B、Eの印字
領域に比べて上行および下行における左右端のドット間
距離の合計が小さく、ドットが重なる面積が大くなるた
め、単位印字画素を覆う面積は小さい。
【0111】すなわち、各印字領域の面積はB=E>A
=C=D=Fである。
【0112】ここで、各印字領域を記録するインクの量
(ドット数)は同じであるので、各印字領域の単位印字
画素を印字する時に要するインクの濃度は、ドット数が
等しい場合、単位印字画素の濃度はエリアファクターに
起因する。すなわち、ドット数が等しい場合の各印字領
域の濃度は面積(エリアファクター)に比例する。従っ
て、各印字領域の濃度はB=E>A=C=D=Fとな
る。
【0113】[各印字領域と濃度の関係:図14]図1
4に上記算出した各印字領域と濃度の関係を図示する。
図14において、502は中濃度領域、503は高濃度
領域を示す。
【0114】各印字領域A〜Fの濃度を中、高に区別し
て図示すると、図14に示すような2段階の濃度領域に
分けられ、紙搬送方向(副走査方向)に周期的な濃度の
変化を示すが、図12と比較して、濃度変化の振幅は小
さく、かつ高周波な濃度変化を示していることがわか
る。よって、単位印字画素の上下のラスタのドット配置
順序を異ならせることによって、記録ヘッドの傾きの影
響を減少させることができる。
【0115】なお図13に示した例では、ノズルの駆動
制御の簡素化と印字データ量の削減のため同スキャンで
印字されたドット、例えば印字領域Aの2番目のドット
と印字領域Bの1番目のドットは単位印字画素内で同じ
列に配置する場合を例にとり説明した。
【0116】すなわち、図13の(a)〜(h)に示す
印字領域A〜Hの1行目の4つのセルの左から右の記録
する順序は、A領域では(a)に示すように1→3→5
→7、B領域では(b)に示すようにA領域の順番を1
つ減らして8→2→4→6(ただし、0は8とする)、
C領域では(c)に示すようにB領域の順番を1つ減ら
して7→1→3→5、D領域では(d)に示すようにC
領域の順番を1つ減らして6→8→2→4、E領域では
(e)に示すようにD領域の順番を1つ減らして5→7
→1→3、F領域では(f)に示すようにE領域の順番
を1つ減らして4→6→8→2、G領域では(g)に示
すようにF領域の順番を1つ減らして3→5→7→1、
H領域では(h)に示すようにG領域の順番を1つ減ら
して2→4→6→8と設定する。
【0117】同様に図13の(a)〜(h)に示す印字
領域A〜Hの2行目の4つのセルの左から右の記録する
順序は、A領域では(a)に示すように6→8→2→
4、B領域では(b)に示すようにA領域の順番を1つ
減らして5→7→1→3、C領域では(c)に示すよう
にB領域の順番を1つ減らして4→6→8→2(ただ
し、0は8とする)、D領域では(d)に示すようにC
領域の順番を1つ減らして3→5→7→1、E領域では
(e)に示すようにD領域の順番を1つ減らして2→4
→6→8、F領域では(f)に示すようにE領域の順番
を1つ減らして1→3→5→7、G領域では(g)に示
すようにF領域の順番を1つ減らして8→2→4→6、
H領域では(h)に示すようにG領域の順番を1つ減ら
して7→1→3→5と設定する。
【0118】このため、8パスのマルチパス印字モード
では単位印字画素内の上側のラスタのドット配置順序と
下側のラスタのドット配置順序を半周期異ならせること
によって、記録ヘッドの傾きの影響を最小限に抑え、均
一な画像を印字することが可能なインクジェット記録装
置を提供することができる。
【0119】なお図13の上側のラスタのドット配置順
序と下側のラスタのドット配置は一例であり、1行目と
2行目の左右端セルを記録する際のドット間隔の位置ず
れ量の合計値を8パス全てについて算出し、算出した8
個の合計量の種類が2種類以下となるように、1行目お
よび2行目の各パスの順番を決定してもよい。
【0120】[第3の実施形態]本実施形態に用いる記
録ヘッドは第1の実施形態と同じく図7に示した記録ヘ
ッドと同様である。
【0121】第1の実施形態及び第2の実施形態では、
単位印字画素内の上下のラスタ内では常に一定方向に順
次ドットを配置する場合について述べたが、本実施形態
では単位印字画素内の上下のラスタ内で一定方向に順次
ドットを配置せず、上下のラスタでドット配置順序を半
周期異ならせる場合について本発明を適用する場合であ
る。
【0122】本実施形態では実施形態2と同じく8パス
のマルチパス印字モードにおける場合について説明す
る。単位印字画素内でのドット配置順序以外の印字方法
は実施形態2と同様である。
【0123】図15(a)〜(h)に記録ヘッドが傾い
た場合の印字領域A〜Hにおける単位印字画素のドット
配置と印字順序を示す。
【0124】すなわち、図15(a)に示す印字領域A
における単位印字画素の場合、上行(1行目)の左端セ
ル(印字順番1)と右端セル(印字順番3)との両端セ
ルのドット間距離を求めると、記録ヘッドが傾いていな
い場合に比べて、−2(d×sinθ)/8Dインチ距
離が小さくなり、この距離量の減少分だけ上行のセルの
面積は減少する。同様にして、下行(2行目)の左端セ
ル(印字順番6)と右端セル(印字順番8)との両端の
ドット間距離を求めると、記録ヘッドが傾いていない場
合に比べて、−2(d×sinθ)/8Dインチ距離が
小さくなる。
【0125】ここで、上行および下行における左右端の
ドット間距離の合計(印字ずれ量)を求めると、(−2
−2)(d×sinθ)/8D=−4(d×sinθ)
/8Dインチ距離が小さくなる。従って印字領域Aにお
ける単位印字画素の場合、記録ヘッドが傾いていない場
合に比べて、−4(d×sinθ)/8Dインチの距離
に対応する面積の分だけ単位印字画素の面積は減少す
る。なお図13の(a)中には、説明を簡明にするた
め、上記説明した上行および下行における左右端のドッ
ト間距離の合計値の分子のみを表示する。
【0126】以下同様にして、図15の(b)〜(f)
に印字領域B〜印字領域Fについて、上行および下行の
ドット間距離および上行および下行における左右端のド
ット間距離の合計値の算出結果を示す。なお算出方法は
上記説明した通りであり重複するので省略する。
【0127】図15の(a)〜(f)における算出結果
より、8パス記録(ドット)によって単位印字画素を覆
う面積(エリアファクター)をA〜F印字領域について
比較すると、印字領域A、D、E、Fは、B、C、G、
Hの印字領域に比べて上行および下行における左右端の
ドット間距離の合計が小さく、ドットが重なる面積が大
くなるため、単位印字画素を覆う面積は小さい。
【0128】すなわち、各印字領域の面積はB=C=G
=H>A=D=E=Fである。
【0129】ここで、各印字領域を記録するインクの量
(ドット数)は同じであるので、各印字領域の単位印字
画素を印字する時に要するインクの濃度は、ドット数が
等しい場合、単位印字画素の濃度はエリアファクターに
起因する。すなわち、ドット数が等しい場合の各印字領
域の濃度は面積(エリアファクター)に比例する。従っ
て、各印字領域の濃度はB=C=G=H>A=D=E=
Fとなる。
【0130】[各印字領域と濃度の関係:図16]図1
6に各印字領域と濃度の関係を図示する。図16におい
て、1601は濃度中領域、1602は濃度大領域を示
す。各印字領域A〜Hの濃度を中〜大に区別して図示する
と、図16のような2段階の濃度領域に分けられ、紙搬
送方向(副走査方向)に周期的な濃度の変化を表すが、
図12と比較して、濃度変化の振幅は小さく、かつ高周
波な濃度変化を示していることがわかる。よって、単位
印字画素の上下のラスタのドット配置順序を異ならせる
ことによって、記録ヘッドの傾きの影響を減少させるこ
とができる。
【0131】図16に上記算出した各印字領域と濃度の
関係を図示する。図16において、1601は中濃度領
域、1603は高濃度領域を示す。
【0132】各印字領域A〜Fの濃度を中、高に区別し
て図示すると、図16に示すような2段階の濃度領域に
分けられ、紙搬送方向(副走査方向)に周期的な濃度の
変化を示すが、図12と比較して、濃度変化の振幅は小
さく、かつ高周波な濃度変化を示していることがわか
る。よって、単位印字画素の上下のラスタのドット配置
順序を異ならせることによって、記録ヘッドの傾きの影
響を減少させることができる。
【0133】なお図15に示した例では、ノズルの駆動
制御の簡素化と印字データ量の削減のため同スキャンで
印字されたドット、例えば印字領域Aの2番目のドット
と印字領域Bの1番目のドットは単位印字画素内で同じ
列に配置する場合を例にとり説明した。
【0134】すなわち、図15の(a)〜(h)に示す
印字領域A〜Hの1行目の4つのセルの左から右の記録
する順序は、A領域では(a)に示すように1→7→5
→3、B領域では(b)に示すようにA領域の順番を1
つ減らして8→6→4→2(ただし、0は8とする)、
C領域では(c)に示すようにB領域の順番を1つ減ら
して7→5→3→1、D領域では(d)に示すようにC
領域の順番を1つ減らして6→4→2→8、E領域では
(e)に示すようにD領域の順番を1つ減らして5→3
→1→7、F領域では(f)に示すようにE領域の順番
を1つ減らして4→2→8→6、G領域では(g)に示
すようにF領域の順番を1つ減らして3→1→7→5、
H領域では(h)に示すようにG領域の順番を1つ減ら
して2→8→6→4と設定する。
【0135】同様に図15の(a)〜(h)に示す印字
領域A〜Hの2行目の4つのセルの左から右の記録する
順序は、A領域では(a)に示すように6→4→2→
8、B領域では(b)に示すようにA領域の順番を1つ
減らして5→3→1→7、C領域では(c)に示すよう
にB領域の順番を1つ減らして4→2→8→6(ただ
し、0は8とする)、D領域では(d)に示すようにC
領域の順番を1つ減らして3→1→7→5、E領域では
(e)に示すようにD領域の順番を1つ減らして2→8
→6→4、F領域では(f)に示すようにE領域の順番
を1つ減らして1→7→5→3、G領域では(g)に示
すようにF領域の順番を1つ減らして8→6→4→2、
H領域では(h)に示すようにG領域の順番を1つ減ら
して7→5→3→1と設定する。
【0136】このため、8パスのマルチパス印字モード
では単位印字画素内の上側のラスタのドット配置順序と
下側のラスタのドット配置順序を半周期異ならせること
によって、記録ヘッドの傾きの影響を最小限に抑え、均
一な画像を印字することが可能なインクジェット記録装
置を提供することができる。
【0137】
【他の実施形態】図8(6パスマルチ記録)や図13
(8パスマルチ記録)は一例であり、1行目と2行目の
左右端セルを記録する際のドット間隔の位置ずれ量の合
計値を6パス(あるいは8パス)全てについて算出し、
算出した6個(あるいは8個)の合計量の種類が2種類
以下となるように、1行目および2行目の各パスの順番
を決定してもよい。
【0138】また図8や図11に示すような各パスにお
ける出力順番を記載した種々のテーブルをメモリーに記
憶しておき、必要に応じて必要なテーブルを用いて出力
順を決定して用いても良い。
【0139】第1〜第3実施形態において、一列の記録
ヘッドについて説明したが、用いる記録ヘッドは複数列
同時に用いてもよいし、また記録ヘッド毎にラスタ毎の
ドット配置周期を異ならせても同様の効果が得られる。
さらに、同色のインクを吐出する複数の記録ヘッドを備
え記録ヘッド毎にドット配置周期を半周期異ならせて
も、濃度変化の周期を打ち消すことが可能である。
【0140】また本発明は副走査方向の長さが長い記録
ヘッドほどキャリッジの傾きの影響をうけやすい為、通
常の記録ヘッドの他に長い記録ヘッドを備えたインクジ
ェットプリンタに適用することもできる。
【0141】以上の実施形態は、特にインクジェット記
録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用され
るエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例え
ば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギ
ーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いるこ
とにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0142】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は、いわゆるオンデマン
ド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。
【0143】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に
優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。
【0144】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0145】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書に記載された構成も本発明に含
まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対し
て、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構
成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネ
ルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構
成を開示する特開昭59−138461号公報に基づい
た構成としても良い。
【0146】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0147】加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着さ
れることで、装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッドを用いてもよい。
【0148】また、以上説明した記録装置の構成に、記
録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加する
ことは記録動作を一層安定にできるので好ましいもので
ある。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対して
のキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは
吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子
あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などが
ある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0149】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。
【0150】以上説明した実施の形態においては、イン
クが液体であることを前提として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化も
しくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジ
ェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下
の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範
囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、
使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば
よい。
【0151】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0152】このような場合インクは、特開昭54−5
6847号公報あるいは特開昭60−71260号公報
に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に
液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換
体に対して対向するような形態としてもよい。本発明に
おいては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0153】なお、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ、インターフェース機器、リーダ、プリ
ンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つ
の機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装
置など)に適用してもよい。また、本発明の目的は、前
述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログ
ラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装
置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ
(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプロ
グラムコードを読出し実行することによっても、達成さ
れることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読
出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機
能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶
した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0154】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク、ハードディス
ク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD
−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMな
どを用いることができる。
【0155】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0156】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0157】本発明を上記記憶媒体に適用する場合、そ
の記憶媒体には、先に説明した処理に対応するプログラ
ムコードが格納されることになる。
【0158】以上説明したように、本実施形態では、例
えば6パスのマルチパス記録では、各画素を2×3個の
セルからなるマトリクスに分割し、6回のパス走査で6
セルを記録する際に、各パス毎に1行目にある3個のセ
ルの記録には、偶数(2,4,6)のパス記録か奇数
(1,3,5)のパス記録のいずれか1方のパス記録を
選択し、2行目の3個のセルを記録する時には、1行目
で選択しなかったパス記録を選択する。次に、記録ヘッ
ドが傾いている場合にドットの記録位置が適正な位置か
らずれることで生じる濃度変化を低減するため各行目の
パス記録の順番を下記のように決める。すなわち、1行
目と2行目の左右端セルを記録する際のドット間隔の位
置ずれ量の合計値を6パス全てについて算出し、算出し
た6個の合計量の種類が2種類以下となるように、1行
目および2行目の各パスの順番を決定する。このように
6パスのマルチパス記録において、6個のセルを記録す
る順番を制御することにより6回のマルチパス記録にお
ける濃度変化を2種類以下とすることができる。
【0159】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
6パス以上のマルチパス印字モードにおける視覚的に不
均一な画像の印字を回避して、均一で良好な画像記録を
行うことが可能な画像記録装置およびその制御方法を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】記録ヘッドを用いるインクジェットプリンタの
主要部の構成を示す図である。
【図2】記録ヘッドに配列される吐出口の模式図であ
る。
【図3A】6パス印字モードでの記録ヘッドの各走査に
おける記録ヘッドと記録媒体の位置関係を示す模式図で
ある。
【図3B】印字領域A〜Fにおける単位印字画素(2×
3個のセルに分割されたマトリクス)の印字順序を示す
模式図である。
【図3C】1スキャン目の印字領域A〜Fにおける単位
印字画素の印字位置を示す模式図である。
【図3D】2スキャン目の印字領域A〜Fにおける単位
印字画素の印字位置を示す模式図である。
【図3E】3スキャン目の印字領域A〜Fにおける単位
印字画素の印字位置を示す模式図である。
【図3F】4スキャン目の印字領域A〜Fにおける単位
印字画素の印字位置を示す模式図である。
【図3G】5スキャン目の印字領域A〜Fにおける単位
印字画素の印字位置を示す模式図である。
【図3H】6スキャン目の印字領域A〜Fにおける単位
印字画素の印字位置を示す模式図である。
【図4A】記録ヘッドが主走査方向と直角の方向に角度
θだけ傾いた場合の位置関係を示す模式図である。
【図4B】記録ヘッドが主走査方向と直角の方向に角度
θだけ傾いた場合の各走査における記録ヘッドと記録媒
体の位置関係を示す模式図である。
【図4C】従来の印字領域A〜Fにおける単位印字画素
(2×3個のセルに分割されたマトリクス)の印字位置
と印字順序を示す模式図である。
【図4D】従来の1スキャン目の印字領域Aにおける単
位印字画素の印字位置を示す模式図である。
【図4E】従来の2スキャン目の印字領域Bにおける単
位印字画素の印字位置を示す模式図である。
【図4F】従来の3スキャン目の印字領域Cにおける単
位印字画素の印字位置を示す模式図である。
【図4G】従来の4スキャン目の印字領域Dにおける単
位印字画素の印字位置を示す模式図である。
【図4H】従来の5スキャン目の印字領域Eにおける単
位印字画素の印字位置を示す模式図である。
【図4I】従来の6スキャン目の印字領域Fにおける単
位印字画素の印字位置を示す模式図である。
【図5】6パス印字モードでの従来例における各印字領
域と濃度の関係を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るインクジェットプリ
ンタの制御構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る記録ヘッドの模式図
である。
【図8】第1の実施形態における印字領域A〜Fにおけ
る単位印字画素(2×3個のセルに分割されたマトリク
ス)の印字位置と印字順序を示す模式図である。
【図9】第1の実施形態における6パス印字モードでの
各印字領域と濃度の関係を示す図である。
【図10A】8パス印字モードでの記録ヘッドの各走査
における記録ヘッドと記録媒体の位置関係を示す模式図
である。
【図10B】印字領域A〜Fにおける単位印字画素(2
×4個のセルに分割されたマトリクス)の印字順序を示
す模式図である。
【図11】従来例における8パス印字モードでの印字領
域A〜Dにおける傾いた記録ヘッドに印字された単位印
字画素の各パスにおける印字位置と印字順序を示す模式
図である。
【図12】従来例における8パス印字モードでの各印字
領域と濃度の関係を示す図である。
【図13】第2の実施形態における8パス印字モードで
の印字領域A〜Dにおける傾いた記録ヘッドに印字され
た単位印字画素の各パスにおける印字位置と印字順序を
示す模式図である。
【図14】第2の実施形態における8パス印字モードで
の各印字領域と濃度の関係を示す図である。
【図15】第3の実施形態における8パス印字モードで
の印字領域A〜Dにおける傾いた記録ヘッドに印字され
た単位印字画素の各パスにおける印字位置と印字順序を
示す模式図である。
【図16】第3の実施形態における8パス印字モードで
の各印字領域と濃度の関係を示す図である。
【符号の説明】
101 インクジェットカートリッジ 102 記録ヘッド 103 紙送りローラ 104 補助ローラ 105 給紙ローラ 106 キャリッジ 201 ノズル 501 高濃度領域 502、1601 中濃度領域 503、1602 低濃度領域 601 ROM 602 RAM 603 画像入力部 604 画像信号処理部 605 メインバスライン 606 操作部 607 回復系制御回路 608 回復系モータ 609 クリーニングブレード 610 キャップ 611 吸引ポンプ 612 サーミスタ 613 記録ヘッド 614 ヘッド温度制御回路 615 ヘッド駆動制御回路 616 キャリッジ駆動回路 617 紙送り制御回路 701 黒のノズル列 702 カラーのノズル列
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森山 次郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA06 EA07 EC69 EC71 EC74 FA03 FA10 2C062 KA03

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各画素をn行m列(n≧2、m≧3)の
    M(n×m)個のセルからなるマトリクスに分割し、1
    回のパス走査で各セルを記録するマルチパス記録をMパ
    ス行って画像を記録する画像記録装置であって、 前記画素の所定行にあるm個のセルを記録する時には、
    前記Mパスのうちの偶数番目に行うパス記録である偶数
    パス記録、および前記Mパスのうちの奇数番目に行うパ
    ス記録である奇数パス記録、のいずれか1方のパス記録
    を選択して記録し、前記所定行の次の行にあるm個のセ
    ルを記録する時には、前記所定行で選択しなかったパス
    記録を用いて記録するように、各行のパス記録を制御す
    る各行パス記録制御手段を有し、 前記Mパスのマルチパス記録において、前記所定行の左
    端セルと右端セルを記録する際に前記走査方向に直交す
    る方向に対して記録ヘッドが所定角度を有することによ
    って生じる記録位置のずれ量の差分と、前記所定行の次
    の行の左端セルと右端セルを記録する際に生じる前記ず
    れ量の差分と、を合計して求まるM個の合計ずれ量の種
    類が2種類以下となるように、前記各行パス記録制御手
    段によって選択されたパス記録の中の各パスの順番を決
    定するパス順番決定手段と、を有することを特徴とする
    画像記録装置。
  2. 【請求項2】 前記nは2であることを特徴とする請求
    項1に記載の画像記録装置。
  3. 【請求項3】 前記mは3または4であることを特徴と
    する請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 【請求項4】 前記パス順番決定手段は予め設定されて
    いる設定テーブルを用いて、前記各パスの順番を決定す
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1
    項に記載の画像記録装置。
  5. 【請求項5】 前記パス順番決定手段は、前記所定行と
    前記所定行の次の行の各m列にあるセルの記録には、連
    続するパスを用いないで記録するように前記各パスの順
    番を決定することを特徴とする請求項1乃至請求項4の
    いずれか1項に記載の画像記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録ヘッドは複数のノズル列を持
    ち、前記ノズル列ごとに前記各行パス記録制御手段およ
    び前記パス順番決定手段を有することを特徴とする請求
    項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の画像記録装
    置。
  7. 【請求項7】 前記パス順番決定手段によって決定され
    る各パスの順番は前記ノズル列ごとに異なることを特徴
    とする請求項6に記載の画像記録装置。
  8. 【請求項8】 前記複数のノズル列のうち少なくとも2
    列は、同色のインクが用いられることを特徴とする請求
    項6に記載の画像記録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録ヘッドは前記走査方向と交差す
    る副走査方向に長さの異なる複数のノズル列を持ち、前
    記ノズル列のうち長いノズル列のみが前記各行パス記録
    制御手段および前記パス順番決定手段を有することを特
    徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の
    画像記録装置。
  10. 【請求項10】 前記記録ヘッドは、インクを吐出して
    記録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴
    とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の画
    像記録装置。
  11. 【請求項11】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利
    用してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに
    与える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換
    体を備えていることを特徴とする請求項10に記載の画
    像記録装置。
  12. 【請求項12】 各画素をn行m列(n≧2、m≧3)
    のM(n×m)個のセルからなるマトリクスに分割し、
    1回のパス走査で各セルを記録するマルチパス記録をM
    パス行って画像を記録する画像記録装置の制御方法であ
    って、 前記画素の所定行にあるm個のセルを記録する時には、
    前記Mパスのうちの偶数番目に行うパス記録である偶数
    パス記録、および前記Mパスのうちの奇数番目に行うパ
    ス記録である奇数パス記録、のいずれか1方のパス記録
    を選択して記録し、前記所定行の次の行にあるm個のセ
    ルを記録する時には、前記所定行で選択しなかったパス
    記録を用いて記録するように、各行のパス記録を制御す
    る各行パス記録制御工程を有し、 前記Mパスのマルチパス記録において、前記所定行の左
    端セルと右端セルを記録する際に前記走査方向に直交す
    る方向に対して記録ヘッドが所定角度を有することによ
    って生じる記録位置のずれ量の差分と、前記所定行の次
    の行の左端セルと右端セルを記録する際に生じる前記ず
    れ量の差分と、を合計して求まるM個の合計ずれ量の種
    類が2種類以下となるように、前記各行パス記録制御工
    程によって選択されたパス記録の中の各パスの順番を決
    定するパス順番決定工程と、を有することを特徴とする
    画像記録装置の制御方法。
  13. 【請求項13】 前記nは2であることを特徴とする請
    求項12に記載の画像記録装置の制御方法。
  14. 【請求項14】 前記mは3または4であることを特徴
    とする請求項13に記載の画像記録装置の制御方法。
  15. 【請求項15】 前記パス順番決定工程では予め設定さ
    れている設定テーブルを用いて、前記各パスの順番が決
    定されることを特徴とする請求項12乃至請求項14の
    いずれか1項に記載の画像記録装置の制御方法。
  16. 【請求項16】 前記パス順番決定手段は、前記所定行
    と前記所定行の次の行の各m列にあるセルの記録には、
    連続するパスを用いないで記録するように前記各パスの
    順番を決定することを特徴とする請求項12乃至請求項
    15のいずれか1項に記載の画像記録装置の制御方法。
  17. 【請求項17】 前記記録ヘッドは複数のノズル列を持
    ち、前記ノズル列ごとに前記各行パス記録制御工程およ
    び前記パス順番決定工程を有することを特徴とする請求
    項12乃至請求項16のいずれか1項に記載の画像記録
    装置の制御方法。
  18. 【請求項18】 前記パス順番決定工程によって決定さ
    れる各パスの順番は前記ノズル列ごとに異なることを特
    徴とする請求項17に記載の画像記録装置の制御方法。
  19. 【請求項19】 前記複数のノズル列のうち少なくとも
    2列は、同色のインクが用いられることを特徴とする請
    求項17に記載の画像記録装置の制御方法。
  20. 【請求項20】 前記記録ヘッドは前記走査方向と交差
    する副走査方向に長さの異なる複数のノズル列を持ち、
    前記ノズル列のうち長いノズル列のみが前記各行パス記
    録制御工程および前記パス順番決定工程を有することを
    特徴とする請求項12乃至請求項16のいずれか1項に
    記載の画像記録装置の制御方法。
  21. 【請求項21】 前記記録ヘッドは、インクを吐出して
    記録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴
    とする請求項12乃至請求項20のいずれか1項に記載
    の画像記録装置の制御方法。
  22. 【請求項22】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利
    用してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに
    与える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換
    体を備えていることを特徴とする請求項21に記載の画
    像記録装置の制御方法。
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