JP6099583B2 - ディスク再生装置 - Google Patents
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Description
これに対して、近年は圧縮ファイル再生への対応が要求され、加えて圧縮技術の進歩もあり、CDに収録可能なファイル数が増大する傾向にある。例えば、コンパクトディスク−デジタルオーディオ(CD−DA)の場合、規格上の記録上限は99トラック(曲)であるが、ファイルの場合は明確な制限がない。このため、ファイルは、CDの記録容量に到達するまで記録が可能である。一方、再生装置側で対応可能なファイル数は、再生装置が備えるメモリの記憶領域で管理可能な数が上限となる。
なお、楽曲の記録開始位置にアクセスする度に、ディスクからその楽曲の記録開始位置情報を読み出すのでは時間がかかり非常に効率が悪いため、一般には、各楽曲の記録開始位置情報を予め読み出してディスク再生装置が搭載するメモリに記憶しておく。
楽曲を再生する際は、メモリに記憶しておいた記録開始位置情報を利用して当該楽曲の記録開始位置にアクセスする(例えば、特許文献1参照)。
一方、CD−ROMには規格上ファイルの記録数に上限はない。仮に、CD−ROMに1000ファイル記録されている場合、これら全てのファイルの記録開始位置情報をディスク再生装置がメモリに保持するには1000×3=3000バイトの記憶領域が必要となる。
しかしながら、CD専用の安価なディスク再生装置では、比較的少ない容量の記憶領域しか持たないものも多い。
従って、このようなディスク再生装置においては、一回の記録開始位置の読み出しで扱えるトラックの数を少なく制限して、トラックの記録開始位置情報を記憶するための記憶領域を確保する必要があった。
図1は、この発明の実施の形態1に係るディスク再生装置の構成を示すブロック図である。また図2は、CDのTOC領域におけるデータ構造を示す図である。図1において、ディスク再生装置1は、光ピックアップ2、RFアンプ3、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)4、スピーカ5、制御部6、ドライバ7およびスピンドルモータ8を備える。
光ピックアップ2によって光ディスクdから読み出された信号は、RFアンプ3を経由してDSP4に入力される。DSP4は、RFアンプ3から入力された信号に基づいて、音声信号とSUBコードなどの制御データを生成する。
また、CD−ROMは記録可能なファイル数に理論上の制限はないが、例えば1000ファイルを記録する場合、従来は、メモリ6aに1000(ファイル)×3(バイト)=3000バイトの記憶領域が必要であった。
図4は実施の形態1に係るディスク再生装置によるトラックの記録開始位置情報の保持処理を示すフローチャートである。この図4に沿って、CDのTOC情報から読み出したトラックの記録開始位置に基づいてオフセットとグループ内トラック数を算出してメモリ6aに保持する処理について述べる。
まず、制御部6は、CDのTOC情報から各トラックの記録開始位置を読み出すにあたり、CDの記録順の先頭にあるトラックのトラック番号を、トラック番号を示す変数tに設定し、グループを示す配列g(0)〜g(6)の値をそれぞれ0クリアする(ステップST1)。なお、トラック番号はCDの記録順にトラックに付与された番号情報であり、CDの記録順の先頭からの通し番号となる。
すなわち、分、秒、フレームで記録開始位置を表現する3バイトより少ない2バイトで表現可能な数値の最大値である65536を単位フレーム数とし、CDに記録可能な合計フレーム数の449999フレームを単位フレーム数で除算して7つのグループ1〜7に分けている。
制御部6は、上述のように時間で規定されている記録開始位置を、記録開始位置までに記録されたフレーム数に換算し、記録開始位置までのフレーム数を表す変数fに設定する(ステップST3)。
このようにして配列g(n)に属するトラック数が算出される。配列g(n)に設定されるトラック数をグループ内トラック数(グループ内のファイル数)とする。
上述したように、CDには規格上で最大99トラックの記録可能である。99は8桁の二進数で表せるため、グループごとのトラック数(グループ内トラック数)の値は1バイトで表すことができる。従って、グループ1〜7のそれぞれにつき1バイトで合計7バイトあればよい。
配列offset(t−1)は、トラック番号(t−1)のオフセット値が設定される配列である。オフセットはトラックが属するグループの先頭位置からこのトラックの記録開始位置までのフレーム数であって、0〜65535の65536個の数値のいずれかをとることができる。65536は16桁の二進数で表せるため、1トラックあたりのオフセットの値は2バイトで表すことができる。従って、全てのトラック分のオフセット値を保持するために必要な記憶領域は、99(トラック)×2(バイト)=198バイトとなる。
この後、制御部6は、全てのトラックの記録開始位置をCDかた読み出して上記処理を完了したかどうかを確認する(ステップST8)。ここで、全てのトラックについて処理が完了していなければ(ステップST8;NO)、ステップST2の処理に戻り、上記の処理を繰り返す。
またCD−ROMに1000ファイルを記録した場合、従来では、3000バイト必要であった。これに対して、本発明では、まず各ファイルのオフセットを記憶するために、1000(ファイル)×2(バイト)=2000バイトの記憶容量が必要である。
さらにCD−DAと同様に7つのグループに分けると、グループ内に設定可能な最大のファイル数は1000となる。ここで、1000は10桁の二進数で表せるため、グループごとのファイル数の値は2バイトで表すことができる。すなわち、全てのグループのグループ内ファイル数を記憶するには、7(グループ)×2(バイト)=14バイトが必要となる。従って、本発明では合計2014バイトの記憶容量で済み、メモリ6aで3000−2014=986バイトの記憶領域の節約が可能である。
まず、制御部6は、目的のトラックのトラック番号を変数tに設定する(ステップST1a)。次に、制御部6は、変数tに設定したトラック番号に対応するオフセットの値を示す配列offset(t−1)をメモリ6aから読み出し、目的のトラックの記録開始位置までのフレーム数を表す変数fに設定する(ステップST2a)。
制御部6は、カウンタ変数nおよびグループ番号変数g_noに初期値0を設定して(ステップST3a)、グループ番号変数g_noに1を加算する(ステップST4a)。
カウンタ変数nが変数t以上である場合(ステップST6a;YES)、制御部6は、グループ番号変数g_noが1であれば(ステップST7a;g_no=1)、CDにおけるトラックの先頭記録位置からグループ1の先頭位置までに記録されたフレーム数である基準値を変数fに加算する(グループ1の場合、図5に示すように基準値は0であり、何も加算されない)。そして、制御部6は、基準値を加算した変数fに設定されている値(フレーム数)を、分、秒、フレームに換算して、CDにおける目的のトラックの記録開始位置を求める(ステップST9a)。
制御部6は、変数fに基準値65536を加算し(ステップST8aa)、基準値を加算した変数fに設定されている値(フレーム数)を、分、秒、フレームに換算して、CDにおける目的のトラックの記録開始位置を求める(ステップST9a)。
グループ番号変数g_noが4である場合(ステップST7a;g_no=4)、図5に示すように、CDにおけるトラックの先頭記録位置からグループ4の先頭位置までに記録されたフレーム数である基準値は196608である。制御部6は、変数fに基準値196608を加算し(ステップST8ac)、基準値を加算した変数fに設定されている値(フレーム数)を、分、秒、フレームに換算して、CDにおける目的のトラックの記録開始位置を求める(ステップST9a)。
グループ番号変数g_noが6である場合(ステップST7a;g_no=6)、図5に示すように、CDにおけるトラックの先頭記録位置からグループ6の先頭位置までに記録されたフレーム数である基準値は327680である。制御部6は、変数fに基準値327680を加算し(ステップST8ae)、基準値を加算した変数fに設定されている値(フレーム数)を、分、秒、フレームに換算して、CDにおける目的のトラックの記録開始位置を求める(ステップST9a)。
ステップST9aで目的のトラックの記録開始位置を求めると、制御部6は、DSP4に指示してドライバ7を駆動させることで、上記記録開始位置に光ピックアップ2を移動させて当該トラックの楽曲データの再生処理を開始する。
このように構成することで、CD−DAの場合、従来は、全てのトラック分の記録開始位置情報を記憶すると297バイトが必要であったが、本発明では205バイトで済み、メモリ6aで92バイトの記憶領域が削減され、記憶領域の消費を約3分の2に節約することが可能となる。
Claims (2)
- ディスクから信号を読み出す光ピックアップと、
前記光ピックアップを駆動させるドライバと、
前記光ピックアップによって前記ディスクから読み出された信号を入力するRFアンプと、
前記ドライバを制御して前記光ピックアップを駆動させて前記ディスクの再生位置を制御し、前記RFアンプを経由して前記ディスクから読み出された前記信号を入力して、当該信号に基づき制御データを生成するデジタルシグナルプロセッサと、
前記デジタルシグナルプロセッサによって生成された前記制御データに基づいて、前記ディスクにおけるファイルの記録開始位置を予め読み出し、前記デジタルシグナルプロセッサに指示して前記ディスクにおける目的のファイルの再生処理を開始させる制御部と、
前記制御部によって読み出されたファイルの記録開始位置を保持するメモリと
を備え、
前記制御部は、
前記ディスクに記録可能な合計のフレーム数を単位フレーム数ごとの複数のグループに分け、前記メモリに保持したファイルの記録開始位置に基づいて、ファイルが属するグループの先頭位置からファイルの記録開始位置までに記録されたフレーム数であるオフセットと、ファイルが属するグループ内のファイル数とを算出し、
前記メモリは、
前記制御部が算出した前記オフセットの値を、前記ディスクの記録順に付与されたファイルの番号順に記憶し、グループごとにグループ内のファイル数を記憶し、
前記制御部は、前記メモリに記憶した前記オフセットの値とグループ内のファイル数とに基づいて前記ディスクにおける目的のファイルの記録開始位置を特定し、前記デジタルシグナルプロセッサに指示して、特定した目的のファイルの記録開始位置に前記光ピックアップを移動させて目的のファイルの再生処理を開始させること
を特徴とするディスク再生装置。 - 前記制御部は、
目的のファイルの番号情報およびグループ内のファイル数に基づいて、目的のファイルが属するグループを特定し、
前記ディスクにおけるファイルの先頭記録位置から、特定したグループの先頭位置までに記録されたフレーム数である基準値と、目的のファイルの番号情報に対応する前記オフセットの値とに基づいて、前記ディスクにおける目的のファイルの記録開始位置を特定することを特徴とする請求項1記載のディスク再生装置。
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