JP6099126B2 - 蛍光体、その製造方法及び発光装置 - Google Patents

蛍光体、その製造方法及び発光装置 Download PDF

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Description

本発明は、蛍光体、その製造方法及び発光装置に関する。
蛍光体は、ディスプレイ装置などの画像表示装置や、蛍光灯や白色LEDなどの照明装置などに広く用いられている。ディスプレイ装置としては、CRT(カソードレイチューブ)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、FED(フィールドエミッションディスプレイ)などがある。また、LCD(液晶ディスプレイ)のバックライト用白色光源にも蛍光体を用いることができる。さらに、蛍光体のエレクトロルミネッセンス(EL)を用いた無機EL素子をそれらに応用することも検討されている。
特に、近年は白色LEDの開発が盛んに行われている。従来の白色LEDは、(Y,Gd)(Al,Ga)12の組成式で知られるYAG系酸化物にCeを賦活した蛍光体を、青色LEDの封止樹脂中に分散させたものが広く使われている(特許文献1〜3)。しかし、この白色LEDは、赤色域での発光が少ないため色再現性や演色性が不十分であり、さらなる改善が求められている。
これに対して、近紫外LEDと赤、緑および青色蛍光体とを組み合わせたもの(特許文献4)や、青色LEDと緑および赤色蛍光体を組み合わせたもの(特許文献5)が報告されている。また、白色LEDは照明だけではなく、LCDのバックライトとしても用いられており、さまざまな発光色の蛍光体が開発されている。
蛍光体は、母体結晶と呼ばれる結晶に発光中心と呼ばれる発光性イオンを賦活したものが多く報告されている。母体結晶内に発光中心を賦活する際の置換位置としては、アルカリ金属位置、アルカリ土類金属位置、希土類位置が挙げられる。これらを組成に含む酸化物、窒化物、酸窒化物が母体結晶としてよく研究され、広く実用化されている。
しかし、これらは基本的に高温焼成による合成が必要であり、特に酸窒化物蛍光体は高温焼成に加えて高圧下での反応が要求されるため、合成にコストがかかるという問題がある。
一方、これらに比べて比較的低温で合成できる蛍光体として、硫化物蛍光体が報告されている。具体的には、アルカリ土類硫化物やAZ(ただしAはアルカリ土類金属、ZはGa、Al、In、Yなどの3価のカチオン)を母体結晶にした蛍光体であり、エレクトロルミネッセンス素子への応用がなされている(特許文献6)。また、近紫外〜青色の波長の光で励起可能な硫化物蛍光体のうち、可視光域で様々な発光色を示す材料群としてアルカリ土類チオシリケートを母体結晶とした蛍光体が報告されている(特許文献7〜10)。非特許文献1では発光波長380nmの近紫外LEDに青色蛍光体:BaSiS:Ce3+、緑色蛍光体:BaSiS:Eu2+、黄および赤色蛍光体:CaSiS:Eu2+を組み合わせた白色LEDが報告されている。
黄色から赤色域に発光ピークを有するチオシリケート蛍光体の母体結晶として、MgSiS、SrSiS、CaSiSが報告されている(非特許文献2)。しかし、安定性が低く大気中で加水分解してしまうという問題がある。これは、上記した硫化物蛍光体全体の問題点でもある。
LED照明の実用化に当たりチオシリケート蛍光体を応用する方法としては、蛍光体粒子をコーティングして耐湿性及び耐水性を付与する方法がある(特許文献11)。しかし、元の蛍光体自体の安定性を高めることも期待され、新規母体結晶の開発が望まれる。
母体結晶に望ましい特性として、高い安定性を有することももちろんであるが、賦活する発光中心から母体結晶へのエネルギー散逸を防ぐために光の吸収端(バンドギャップ)の大きな材料が用いられるのが一般的である。
非特許文献3〜5には、黄色発光の蛍光体として、チオシリケートのうち、希土類イオンであるユーロピウムを構成元素に持つEuSiSが報告されている。この蛍光体は比較的安定であるが、発光中心であるEuが多量に含まれると、蛍光体の発光効率が低下してしまう濃度消光と呼ばれる現象のため、単体での発光強度が低いという問題がある。
非特許文献6には、磁性材料としてGd(SiSが報告され、非特許文献7には、工業用顔料としてCeSi17が報告されている。いずれも蛍光体としての特性は見出されていない。
特許第2900928号公報 特許第2927279号公報 特許第2998696号公報 特開2000‐509912号公報 特開2000‐244021号公報 特開2005‐520924号公報 特開2006‐265501号公報 特開2010‐215729号公報 特開2010‐215728号公報 特開2011‐157484号公報 特開2012‐7082号公報
P. F. Smet, K. Korthout, J. E. Van Haecke and D. Poelman, Mater. Sci. Eng. B 146 (2008) 264-8. A. B. Parmentier, P. F. Smet and D. Poelman, Opt. Mater. 33 (2010) 141-4. M. Nishimura, Y. Nanai, T. Bohda, T. Okuno, Jpn. J. Appl. Phys. 48 (2009) 072301‐1‐4. M. Sugiyama, Y. Nanai, Y. Okada, T. Okuno, J. Phys. D: Appl. Phys. 44 (2011) 09404‐1‐5. Y. Nanai, C. Sasaki, Y. Sakamoto, T. Okuno, J. Phys. D: Appl. Phys. 44 (2011) 405402‐1‐6. Stephan T. Hatscher and Werner Urland, J. Solid State Chem. 172 (2003) 417‐423. G. Gauthier, S. Jobic, M. Evain, H.‐J. Koo, M.‐H Whangbo, C. Fouassier, and R. Brec, Chem. Mater.15 (2003) 828‐837.
本発明の一目的としては、高輝度及び高効率であり、化学的安定性が高い蛍光体及びその製造方法を提供することである。
本発明の一側面としては、一般式(1):(Ln1‐xRE(SiSで表され、LnはSc、Y、Gd及びLuからなる群より選ばれる1種以上であり、REはLa、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Bi及びMnからなる群より選ばれる一種以上であり、xは0.001≦x≦0.6である、蛍光体である。
本発明の他の側面としては、一般式(2):(R1‐yRESi17で表され、RはLaであり、REはSc、Y、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Bi及びMnからなる群より選ばれる一種以上であり、yは0.001≦y≦0.1である、蛍光体である。
本発明のさらに他の側面としては、上記一側面による蛍光体と、上記他の側面による蛍光体とを含む、蛍光体である。
本発明のさらに他の側面としては、Sc、Y、La、Gd及びLuからなる群より選ばれる一種類以上の化合物と、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Bi及びMnからなる群より選ばれる一種類以上の化合物と、Si及び/またはSi化合物と、S及び/またはS化合物とを含む原料を混合する工程、及び前記原料を1000℃から1150℃で焼成する工程を含み、前記Sc、Y、La、Gd及びLuからなる群より選ばれる一種類以上の化合物と前記Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Bi及びMnからなる群より選ばれる一種類以上の化合物との混合物中の化学量論比が0.999:0.001〜0.4:0.6である、蛍光体の製造方法である。
本発明のさらに他の側面としては、上記した蛍光体を有する、発光装置である。
本発明によれば、高輝度及び高効率であり、化学的安定性が高い蛍光体及びその製造方法を提供することができる。
図1は、(Y0.99Ce0.01(SiSおよび(Y0.98Ce0.02(SiSの粉末X線回折結果を示すグラフである。 図2は、(Gd0.99Ce0.01(SiSおよび(Gd0.98Ce0.02(SiSの粉末X線回折結果を示すグラフである。 図3は、(Y0.99Ce0.01(SiSおよび(Y0.98Ce0.02(SiSの光励起による発光スペクトルおよび発光励起スペクトルを示すグラフである。 図4は、(Gd0.99Ce0.01(SiSおよび(Gd0.98Ce0.02(SiSの光励起による発光スペクトルおよび発光励起スペクトルを示すグラフである。 図5は、(La0.99Ce0.01Si17および(La0.98Ce0.02Si17の粉末X線回折結果を示すグラフである。 図6は、(La0.99Ce0.01Si17および(La0.98Ce0.02Si17の光励起による発光スペクトルおよび発光励起スペクトルを示すグラフである。 図7は、(Y0.495Gd0.495Ce0.01(SiSおよび(Y0.495La0.495Ce0.01(SiS+(Y0.495La0.495Ce0.01Si17の粉末X線回折結果を示すグラフである。 図8は、(Y0.495Gd0.495Ce0.01(SiSおよび(Y0.495La0.495Ce0.01(SiS+(Y0.495La0.495Ce0.01Si17の光励起による発光スペクトルおよび発光励起スペクトルを示すグラフである。 図9は、(Ln0.99Tb0.01(SiS(ただしLn=YまたはGd)の粉末X線回折結果を示すグラフである。 図10は、(Ln0.99Tb0.01(SiS(ただしLn=YまたはGd)の光励起による発光スペクトルおよび発光励起スペクトルを示すグラフである。 図11は、(Y0.99Ce0.01(SiSの作製直後と大気中で4ヶ月保存した後の粉末X線回折結果を示すグラフである。 図12は、(Gd0.99Ce0.01(SiSの作製直後と大気中で4ヶ月保存した後の粉末X線回折結果を示すグラフである。 図13は、(La0.99Ce0.01Si17の作製直後と大気中で4ヶ月保存した後の粉末X線回折結果を示すグラフである。 図14は、(Ca0.99Eu0.01SiSの作製直後と大気中で4ヶ月保存した後の粉末X線回折結果を示すグラフである。 図15は、本実施形態による発光装置の一例の断面模式図である。
以下、本発明に係る実施形態について説明するが、本実施形態における例示が本発明を限定することはない。
チオシリケートのうち、希土類イオンであるユーロピウムを構成元素に持つEuSiSは、黄色発光が報告されている蛍光体である(非特許文献3〜5)。この蛍光体は、発光中心であるEuが多量に含まれる場合に蛍光体の発光効率が低下してしまう濃度消光と呼ばれる現象のため、単体での発光強度は低いが、大気下でも高い安定性を有する。本発明では、この特性を鑑みて、可視光域に吸収端を持たない希土類チオシリケートを母体結晶とすることができれば、高い安定性を有し、かつ、発光中心の発光を阻害しない母体結晶が得られる可能性が高いという知見を得た。
本発明では、上記した知見を得て、母体結晶の候補として挙がるチオシリケート結晶について、鋭意研究した結果、非特許文献6で磁性材料として報告されたGd(SiS、及び非特許文献7で工業用顔料として報告されたCeSi17が有用であることを見出した。
Gd(SiSは、白色結晶と報告されていることから、少なくともバンドギャップが可視光域より高いエネルギーを持つと考えられ、蛍光体母体結晶として機能すると考えられる。Gd3+も発光中心となりうるが、可視光域に吸収を持たないため、賦活する発光中心からの発光を阻害しないと考えられる。また、ガドリニウム(Gd)を、他の希土類であるスカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ルテチウム(Lu)など3価のカチオンに置換した場合にも母体結晶となりうると考えられる。このSc、Y及びLuは、Gdとイオン半径が近いため好ましく置換することが可能である。
また、CeSi17は、顔料として研究されたものの、光励起によって黄緑色で弱く発光すると報告されている。発光が弱いのは、発光性イオンの濃度消光によるものだと考えられ、EuSiSと同様に非発光性のイオンで置換することによって強い発光が得られる可能性が高い。結晶の属する空間群を変化させることなく、他のイオンによる置換を行いたい場合、イオン半径が近いものを用いることによってそれが可能になる。そこで、Ceを同じ希土類元素で置換して母体結晶とすることができ、好ましくは、イオン半径が近く、4f軌道電子を持たない希土類元素であるランタン(La)で置換して母体結晶とすることができるという知見が得られた。
発光中心となる賦活剤として用いる元素としては、希土類およびMn、Biなどが実用に供されており、これらを少なくとも一種類用いることが発光特性を考えると適している。希土類としては、上記したSc、Y、Gd、Lu、Laに加えて、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb等を挙げることができる。
本発明者らは、上記した知見を得て鋭意研究をした結果、希土類チオシリケート母体結晶を見出し、これに賦活剤を添加することで、蛍光体として機能させることに成功し、本発明を完成させるに至った。蛍光体の詳しい組成は以下の通りである。
<式(1)の蛍光体>
本発明の一実施形態による蛍光体(以下、式(1)の蛍光体と称することがある。)としては、一般式(1):(Ln1‐xRE(SiSで表され、LnはSc、Y、Gd及びLuからなる群より選ばれる一種以上であり、REはLa、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Bi及びMnからなる群より選ばれる一種以上であり、xは0.001≦x≦0.6であることを特徴とする。
一般式(1)において、Lnは、Sc、Y、Gd及びLuからなる群より選ばれる一種以上であり、これらの元素を単独で、または任意の比率で組み合わせて用いてもよい。Lnは、Y及び/またはGdを含むことが好ましく、より好ましくは少なくともYを含む。
Lnは、保存安定性の観点からは、少なくともGdを含むことが好ましく、より好ましくはGdとともにYを含む。
LnがYを含む場合、Lnは、Yとともに、さらにSc、Gd及びLuからなる群より選ばれる一種以上を含むことができる。この場合、LnのうちYの組成比としては、0.5以上であることが好ましく、より好ましくは0.8以上である。
REは、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Bi及びMnからなる群より選ばれる一種以上であり、これらの元素を単独で、または任意の比率で組み合わせて用いてもよい。REは、少なくともCeを含むことが好ましい。
REがCeを含む場合、Ceとともに、さらにLa、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Bi及びMnからなる群より選ばれる一種類以上を含むことができる。この場合、REのうちCeの組成比としては、0.001以上であることが好ましく、より好ましくは0.01以上である。
LnとREの組み合わせとしては、Lnが少なくともY及び/またはGdを含み、REが少なくともCeを含むものを挙げることができる。このような組み合わせでは、高い発光効率を得ることができる。
また、LnとREの組み合わせとしては、Lnが少なくともY及び/またはGdを含み、REが少なくともTbを含むものを挙げることができる。このような組み合わせでは、Ln(SiS(ただにLnはY及び/またはGd)によって光を吸収して、間接的にTb3+が励起されるようになり、Tb3+を直接励起するよりも高効率に励起光を吸収して発光することができる。
xは、0.001≦x≦0.6であり、REのモル数を表す。好ましくはxは0.005以上であり、より好ましくはxは0.01以上である。また、好ましくはxは0.5以下であり、より好ましくは0.1以下であり、一層好ましくは0.05以下である。この範囲とすることで、励起効率及び発光効率を高めることができる。
特に、REが少なくともTbを含む場合、xを0.1以上、さらには0.5以上としても、発光強度の低下をより防いで、発光効率をより高めることができる。
式(1)の蛍光体の結晶構造としては、単斜晶(空間群P2/n、No.14)であることが好ましい。これによって、発光効率を高めることができる。式(1)の蛍光体が単斜晶であることで、可視光域の吸収が小さくなり、添加した発光中心の発光を阻害しないため、発光効率を高めることができる。
<式(2)の蛍光体>
本発明の他の実施形態による蛍光体(以下、式(2)の蛍光体と称することがある。)としては、一般式(2):(R1‐yRESi17で表され、RはLaであり、REはSc、Y、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Bi及びMnからなる群より選ばれる一種類以上であり、yは0.001≦y≦0.1であることを特徴とする。
REは、Sc、Y、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Bi及びMnからなる群より選ばれる一種以上であり、これらの元素を単独で、または任意の比率で組み合わせて用いてもよい。REは、少なくともCeを含むことが好ましい。
REがCeを含む場合、Ceとともに、さらにSc、Y、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Bi及びMnからなる群より選ばれる一種類以上を含むことができる。この場合、REのうちCeの組成比としては、0.001以上であることが好ましく、より好ましくは0.01以上である。
RとREの組み合わせとしては、RがLaであり、REが少なくともCeを含むものが好ましい。このような組み合わせでは、高い発光効率を得ることができる。
yは、0.001≦y≦0.1であり、REのモル数を表す。好ましくはyは0.005以上であり、より好ましくはyは0.01以上である。また、好ましくはyは0.05以下であり、より好ましくは0.03以下である。この範囲とすることで、励起効率及び発光効率を高めることができる。
式(2)の蛍光体の結晶構造としては、三斜晶(空間群P‐1、No.2)であることが好ましい。これによって、発光効率を高めることができる。式(2)の蛍光体が三斜晶であることで、可視光域の吸収が小さくなり、添加した発光中心の発光を阻害しないため、発光効率を高めることができる。
上記した式(1)及び(2)の蛍光体は、混合して用いてもよい。式(1)の蛍光体と式(2)の蛍光体とを、質量比で、例えば1:90〜90:1であり、好ましくは20:80〜80:20であり、より好ましくは40:60〜60:40である。この混合物は、式(1)の蛍光体と式(2)の蛍光体を混合して調整してもよく、後述する製造方法において原料割合を調整することで式(1)の蛍光体と式(2)の蛍光体とが混合された蛍光体を直接調整してもよい。
また、上記した式(1)及び(2)の蛍光体は、本発明の効果を損なわない範囲内で、その他の成分が含まれてもよい。例えば、反応残留分としてSi化合物、任意の添加剤、その他の蛍光体等が含まれてもよい。
<蛍光体の特性>
上記した式(1)及び(2)の蛍光体は、以下の特性を有することができる。
式(1)の蛍光体の発光ピーク波長は、Ln及びREの元素の選択に応じて、発光スペクトルが異なり、特に制限されない。例えば、波長300〜500nmの光で励起した場合に、発光ピーク波長が450nm以上、好ましくは500nm以上、より好ましくは530nm以上であり、また、650nm以下、好ましくは600nm以下、より好ましくは580nm以下である。
式(2)の蛍光体の発光ピーク波長は、R及びREの元素の選択に応じて、発光スペクトルが異なり、特に制限されない。例えば、波長300〜500nmの光で励起した場合に、発光ピーク波長が400nm以上、好ましくは450nm以上、より好ましくは480nm以上であり、また、650nm以下、好ましくは600nm以下、より好ましくは570nm以下である。
発光ピーク波長が上記した範囲であることで、白色LEDに適した蛍光体を提供することができ、また、演色性を向上することができる。
式(1)及び(2)の蛍光体の発光ピークの半値全幅は、それぞれLn、R及びREの元素の選択に応じて、発光スペクトルが異なり、特に制限されない。通常、半値全幅は1〜300nm程度であり、例えば、50〜150nmである。
式(1)及び(2)の蛍光体の励起ピーク波長は、それぞれLn、R及びREの元素の選択に応じて、発光励起スペクトルが異なり、特に制限されない。例えば、励起ピーク波長が300nm以上、好ましくは350nm以上であり、また、500nm以下、好ましくは480nm以下である。
励起ピーク波長が上記した範囲であることで、近紫外から青色LEDで効率よく励起する蛍光体を提供することができる。この近紫外から青色LEDは、白色LEDの励起光源として用いることができるため、白色LEDに適した蛍光体を提供することができる。
例えば、式(1)においてLnがY及び/またはGdでREがCeの場合は、発光ピーク波長は450〜600nm程度、特に550〜600nm程度であり、半値全幅は100〜150nm程度であり、励起ピーク波長は350〜450nm程度であることが好ましい。
式(1)においてLnがY及び/またはGdでREがTbの場合は、発光ピーク波長は複数発生し、例えば、主となるピークが530〜570nm程度、特に530〜550nm程度であることが好ましく、その他のピークとしては、480〜500nm、580〜600nm、610〜630nmであることが好ましい。半値全幅は1〜50nm程度、特に5〜20nmであり、励起ピーク波長は330〜400nm程度であることが好ましい。Tbは光の吸収性が高くないが、Yを含む母体結晶が光を吸収することで、発光効率を高めることができる。
式(2)においてRがLaでREがCeの場合は、発光ピーク波長は470〜530nm程度であり、半値全幅は80〜120nm程度であり、励起ピーク波長は350〜450nm程度であることが好ましい。
<蛍光体の製造方法>
本実施形態による蛍光体の製造方法としは特に限定されないが、好ましい一例を以下に説明する。
本発明の一実施形態による蛍光体の製造方法としては、Sc、Y、La、Gd及びLuからなる群より選ばれる一種以上を含む化合物(以下、化合物Aと称することがある。)と、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Bi及びMnからなる群より選ばれる一種以上を含む化合物(以下、化合物Bと称することがある。)と、Si及び/またはSi化合物(以下、Si源と称することがある。)と、S及び/またはS化合物(以下、S源と称することがある。)とを含む原料を混合する工程、及びこの原料を1000℃から1150℃で焼成する工程を含み、Sc、Y、La、Gd及びLuからなる群より選ばれる一種以上を含む化合物AとCe、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Bi及びMnからなる群より選ばれる一種類以上を含む化合物Bとの混合物中の化学量論比が0.999:0.001〜0.4:0.6であることを特徴とする。
このような製造方法によれば、上記した組成及び結晶構造の蛍光体を得ることができ、高輝度及び高効率で安定性の高い蛍光体を得ることができる。
化合物Aとしては、Sc、Y、La、Gd、Luの硫化物、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、蓚酸塩、カルボン酸塩、ハロゲン化物等を挙げることができる。
また、化合物Bとしては、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Bi、Mnの硫化物、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、蓚酸塩、カルボン酸塩、ハロゲン化物等を挙げることができる。
Sc源の具体例としては、Sc、Sc、Sc(OH)、ScCl、Sc(NO・nHO、Sc(SO・nHO、Sc(C・nHO等を挙げることができる。
Y源の具体例としては、Y、Y(CO、Y、Y(OH)、YCl、YBr、Y(CO・3HO、Y(NO・6HO、Y(SO、Y(C・9HO等を挙げることができる。
La源の具体例としては、La、La、La(OH)、LaCl、LaBr、La(CO・HO、La(NO・6HO、La(SO)3、La(C・9HO等を挙げることができる。
Gd源の具体例としては、Gd、Gd、Gd(OH)、GdCl、Gd(NO・5HO、Gd(C・10HO等を挙げることができる。
Lu源の具体例としては、Lu、Lu、LuCl、Lu(NO・8HO、Lu(OCO)・6HO等を挙げることができる。
Ce源の具体例としては、Ce、CeCl、Ce(CO・5HO、CeO、Ce(SO、Ce(NO・6HO、Ce(C・9HO、Ce(OH)等を挙げることができる。
Pr源の具体例としては、Pr、PrCl、Pr、Pr11、PrCl・7HO、Pr(CO・8HO、Pr(NO・6HO、Pr(SO、Pr(SO・8HO、Pr(C・10HO等を挙げることができる。
Nd源の具体例としては、Nd、NdCl、NdBr、Nd、NdCl・6HO、Nd(CO・6HO、Nd(NO・nHO、Nd(SO・8HO、Nd(C・10HO等を挙げることができる。
Sm源の具体例としては、Sm、SmCl、Sm、SmCl・nHO、Sm(NO・nHO、Sm(SO・nHO、Sm(C・nHO等を挙げることができる。
Eu源の具体例としては、EuS、EuCl、EuCl・nHO、Eu(NO・nHO、Eu(SO・nHO、Eu(C・nHO等を挙げることができる。
Tb源の具体例としては、Tb、Tb、Tb(SO、Tb(NO・nHO、Tb(C・10HO、TbCl等を挙げることができる。
Dy源の具体例としては、Dy、DyCl、Dy、DyCl・nHO、Dy(CO、Dy(NO・5HO、Dy(SO・8HO、Dy(C・10HO等を挙げることができる。
Ho源の具体例としては、Ho、HoCl、Ho、HoCl・6HO、Ho(CO・nHO、Ho(NO・5HO、Pr(SO・8HO、Ho(C・10HO等を挙げることができる。
Er源の具体例としては、Er、ErCl、Er、ErCl・6HO、Er(NO・5HO、Er(SO・nHO、Er(C・10HO等を挙げることができる。
Tm源の具体例としては、Tm、TmCl、Tm、TmCl・6HO、Tm(NO・5HO、Tm(SO・8HO、Tm(C・6HO等を挙げることができる。
Yb源の具体例としては、Yb、YbCl、YbBr、YbI、Yb、YbCl・6HO、Pr(NO・6HO等を挙げることができる。
Bi源の具体例としては、Bi、BiCl、BiBr、BiI、Bi(NO・nHO等を挙げることができる。
Mn源の具体例としては、MnS、MnCl、MnCl・4HO、MnCO、Mn(NO・6HO、MnSO・4−5HO、MnC等を挙げることができる。
Si源としては、Si単体、Siの硫化物、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、蓚酸塩、カルボン酸塩、ハロゲン化物等を挙げることができる。
Si源の具体例としては、Si、SiS、SiS等を挙げることができる。
S源としては、S単体、Sの酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、蓚酸塩、カルボン酸塩、ハロゲン化物等を挙げることができる。また、上記した化合物A、化合物B及びSi源の化合物のうち硫化物を、S源として用いることができる。
また、焼成工程の焼成雰囲気に硫化水素(HS)や二硫化炭素(CS)等のガス成分を用いれば、これらの化合物もS源となる。
これらの原料は、それぞれ単独で、または組み合わせて用いてもよい。
化合物Aと化合物Bとの混合物中の化学量論比は0.999:0.001〜0.4:0.6である。これによって、式(1)及び/または式(2)の蛍光体を得ることができる。この比は、目的とする蛍光体の組成に応じて調整することができる。焼成工程において、化合物A及び化合物Bに含まれる各元素は揮発しないでほぼ全量残るため、正確な組成で配合するとよい。
式(1)の蛍光体:(Ln1‐xRE(SiSを得るためには、化合物Aに含まれる希土類元素のうちイオン半径が小さいものとして、Sc、Y、Gd、Luまたはこれらの組み合わせを用いることができる。
式(1)の蛍光体を得るためには、上記化学量論比は、好ましくは0.999:0.001〜0.4:0.6であり、より好ましくは0.995:0.005〜0.5:0.5であり、さらに好ましくは0.99:0.01〜0.9:0.1であり、一層好ましくは0.99:0.01〜0.95:0.05である。
式(2)の蛍光体:(R1‐yRESi17を得るためには、化合物Aに含まれる希土類元素のうちイオン半径が大きいものとして、Laを用いることができる。
式(2)の蛍光体を得るためには、上記化学量論比は、好ましくは0.999:0.001〜0.9:0.1であり、より好ましくは0.995:0.005〜0.95:0.05であり、さらに好ましくは0.99:0.01〜0.97:0.03である。
化合物Aとして、Sc、Y、Gd、Luまたはこれらの組み合わせを含む化合物と、Laを含む化合物とを混合して用いることも可能である。この場合、Sc、Y、Gd、LuとLaとのイオン半径が大きく異なるため、Sc、Y、Gd、Luは式(1)の蛍光体として合成されて、Laは式(2)の蛍光体として合成されることがある。この場合、Sc、Y、Gd、Luまたはこれらの組み合わせを含む化合物とLaを含む化合物との化学量論比としては、0.475:0.525〜0.99:0.01であることが好ましい。すなわち、下記式(3)で示す2種の蛍光体を同時に合成することができる。
式(3):(Ln1−x(R1−x−aRE)(SiS+(R1−y(Ln(1−y−b)RE)Si17
式(3)において、LnはSc、Y、Gd及びLuからなる群より選ばれる一種以上であり、RはLaであり、REはCe、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Bi及びMnからなる群より選ばれる一種以上である。
xは0.001≦x≦0.6であり、yは0.001≦y≦0.1であることが好ましい。aは0.475×(1−x)≦a≦0.99×(1−x)であり、bは0.475×(1−y)≦b≦0.99×(1−y)であることが好ましい。
Si源及びS源を化学量論比よりも過剰に用いることで、原料が過不足なく反応し、目的とする化学組成の蛍光体を得ることができる。Si源及びS源は、焼成工程において、ある程度揮発していくため、化学量論比以上の割合で配合することが好ましい。過剰のS源は、焼成工程で、HSやCS等のガス成分になって除去される。Si源は、HSやCS等のガス成分に付着して除去される。これによって、最終的にSi源及びS源が適正な組成範囲になって蛍光体を得ることができる。
例えば、Si源及びS源の添加量は、焼成条件に応じても異なるが、論的に計算される組成よりも、SiとSとをそれぞれ1〜20モル%の範囲で増量して配合することが好ましく、より好ましくは5〜15モル%の増量であり、さらに好ましくは10モル%程度である。
このようにSi源及びS源を過剰に配合した場合でも、得られる蛍光体の組成は式(1)または式(2)の組成を示す。なお、Si源が残留しても発光特性に影響しない程度である。S源はガス成分となって除去されるため、残留しないことが多い。
化合物A、化合物B、Si源及びS源を混合する方法は、特に制限されず、例えば、乾式混合法、湿式混合法等を挙げることができる。乾式混合法としては、原料を一括または分割して、混合装置に投入して混合する方法がある。湿式混合法としては、水等の媒体に原料を添加して、一括または分割して、混合装置に投入して混合し、次いで媒体を除去する方法がある。混合装置としては、ボールミル、V型混合機、攪拌機、ジェットミル等を用いることができる。
なお、S源を焼成工程でガス成分として用いる場合では、化合物A、化合物B及びSi源を混合した後に、焼成工程においてS源となるガス成分を添加することで、S源を含めた原料を混合することになる。
この混合物を焼成する工程では、焼成温度は、1000℃から1150℃であり、好ましくは1020℃以上であり、さらに好ましくは1040℃以上であり、また、好ましくは1100℃以下であり、さらに好ましくは1080℃以下である。
焼成温度が1000℃以上であることで、結晶構造を式(1)の蛍光体では単斜晶に、式(2)の蛍光体では三斜晶にすることができる。また、粒子成長を促進することができる。また、焼成を十分に行うために要する焼成時間を短く設定することができる。
結晶構造が上記したようになることで、蛍光体の可視光域の吸収を少なくすることができ、添加した蛍光中心の発光を阻害することを防止して、発光効率を高めることができる。一方、焼成温度が1000℃未満であると、六方晶が生成されることがある。この六方晶は、式(1)及び式(2)と元素の種類は同じであるが、元素の比率、すなわち組成が異なる。この六方晶は、可視光域に吸収帯を持つ母体結晶となって、添加した発光中心からの発光を阻害することがあり、発光効率を低下させることがある。
焼成温度が1150℃以下であることで、原料が溶融してガラス状になることを防止することができる。特に、原料のうちSc、Y、La、Gd及びLuが溶融することを防止することができる。また、焼成炉の耐久性の観点からも望ましい。
焼成時の圧力は、特に制限されず、通常、常圧以上である。
焼成時間は、焼成温度及び圧力等によって異なるが、通常、1〜48時間であり、好ましくは12〜24時間である。
焼成時の雰囲気としては、特に制限されず、空気、窒素、アルゴン、一酸化炭素、水素等、またはこれらの組み合わせを挙げることができる。好ましくは、不活性ガス雰囲気であり、例えば窒素、アルゴン等を用いることがより好ましい。
焼成時の雰囲気としては、HSやCS等のガス成分を用いて、これをS源として用いることができる。この場合、上記した窒素やアルゴン等の不活性ガスとS源のガスとを混合して用いてもよい。また、S源として他の粉体の原料をともに配合してもよい。なお、S源としてガス成分のみを用いることも可能である。また、HSやCS等のガス成分は、生成物の分解を抑制する作用も有する。
また、S源としてS及び/またはSiS等の粉末を用いる場合では、焼成は真空、不活性ガスまたは還元雰囲気で満たされた閉管内で行うことが好ましい。還元雰囲気としては、上記したHSやCSを用いてもよく、また、CO、H、HCHO(ホルムアルデヒド)等を用いてもよい。
焼成後の冷却工程は、特に制限されず、炉内で徐冷してもよく、大気中で急冷してもよい。好ましくは、冷却速度100℃/分以上で冷却することが好ましい。より好ましくは150℃/分以上であり、さらに好ましくは180℃/分以上である。このように急冷することで、生成物が分解することを防止することができる。
冷却は、焼成温度の1000〜1150℃から室温まで一度に冷却することができる。また、ろ材等の損傷防止のため、ある程度徐冷して焼きなましをしてから冷却してもよい。この場合、500〜800℃まで徐冷して、その後100℃/分以上で室温まで冷却するとよい。
また、生成物の分解を防止するために、冷却工程は、真空または不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
上記した焼成及び冷却の後、必要に応じて、洗浄、分散処理、乾燥、分級等をすることができる。
<発光装置>
本発明の一実施形態による発光装置としては、上記した蛍光体を有することを特徴とする。
上記した蛍光体は、液晶用バックライトおよび蛍光灯などの紫外線励起による発光装置、PDP(プラズマディスプレイパネル)および希ガスランプなどの真空紫外線励起による発光装置、CRT(カソードレイチューブ)やFED(フィールドエミッションディスプレイ)などの電子線励起による発光装置、X線撮影装置などのX線励起による発光装置、無機ELディスプレイなどの電界励起による発光装置等の発光装置に用いることができる
この発光装置は、ディスプレイ装置等の画像表示装置や白色LED等の照明装置等の光源として用いることができる。ディスプレイ装置ではLCD(液晶ディスプレイ)等のバックライトとして発光装置を用いることができる。
図15に、本実施形態による発光装置の一例の断面模式図を示す。図15では、発光装置1は、発光素子2、及び発光素子2上に形成された発光層3を有する。発光層3は上記した蛍光体を含み、発光素子2から光を受光すると、蛍光体が励起されて発光する。発光層3が上記した蛍光体を含むことで、白色光を発光することができ、発光装置を白色LEDとして用いることができる。
発光層3に含まれる蛍光体は、上記した蛍光体のみでもよいし、その他の蛍光体がさらに含まれてもよい。その他の蛍光体の具体例としては、BaMgAl1017:Eu、(Ba,Sr,Ca)(Al,Ga):Eu、BaMgAl1017:(Eu,Mn)、BaAl1219:(Eu,Mn)、(Ba,Sr,Ca)S:(Eu,Mn)、YBO:(Ce,Tb)、Y:Eu、YS:Eu、YVO:Eu、(Ca,Sr)S:Eu、SrY:Eu、Ca−Al−Si−O−N:Eu、(Ba,Sr,Ca)Si:Eu、β−サイアロン、またはCaSc:Ce、Li−(Ca,Mg)−Ln−Al−O−N:Eu(ここで、LnはEu以外の希土類金属元素を表す)等を挙げることができ、これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
以下、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1:(Y0.99Ce0.01(SiS
、Ce、Si、Sを原料とし、原料比がモル比でY:Ce:Si:S=1.98:0.02:3.3:6.6となるように秤量した。このとき、SiとSは化学量論的に決定したものに加えて10mol%多く添加した。
原料を乳鉢及び乳棒を用いて15分間乾式混合した後、その原料混合物を内径9mm、長さ約150mmの石英管内に10‐2Paで真空封入した。原料混合物を真空封入した石英管アンプルを電気炉内で加熱し、焼成温度1050℃、焼成時間24hの条件下で原料混合物を反応させた。
焼成後、電気炉から取り出し、室温まで5分かけて急冷して(冷却速度:約200℃/分)、式(Y0.99Ce0.01(SiSで表される蛍光体1を得た。
蛍光体1について粉末X線回折パターンを測定したところ、非特許文献6で報告された単斜晶系のGd(SiSと同様の結晶構造(単斜晶(空間群P2/n、No.14)、以下同じ)を有することがわかり、また、目的の生成物以外の原料を含めた化合物は検出されなかった。得られた結果を図1に示す。図1において、一番下に非特許文献6からシミュレーションした回折パターンを示す。
蛍光体1の発光特性を、発光スペクトル及び発光励起スペクトルにより評価した。発光スペクトルの測定にはHe−Cdレーザー(325nm)を励起光として用い、発光励起スペクトルの測定には励起光としてキセノンアークランプを用いた。蛍光体1は350nm以上480nm以下の波長の光により励起され、波長545nmに最大発光強度を有する発光を示すことがわかった。結果を図3及び表1に示す。
(実施例2:(Y0.98Ce0.02(SiS
、Ce、Si、Sを原料とし、原料比がモル比でY:Ce:Si:S=1.96:0.04:3.3:6.6となるように秤量した。このとき、SiとSは化学量論的に決定したものに加えて10mol%多く添加した。
上記実施例1と同様に、混合、焼成及び急冷をして、式(Y0.98Ce0.02(SiSで表される蛍光体2を得た。
蛍光体2について粉末X線回折パターンを測定したところ、非特許文献6で報告された単斜晶系のGd(SiSと同様の結晶構造を有することがわかり、また、目的の生成物以外の原料を含めた化合物は検出されなかった。得られた結果を図1に併せて示す。
蛍光体2の発光特性を、上記実施例1と同様に評価した。蛍光体2は350nm以上480nm以下の波長の光により励起され、波長560nmに最大発光強度を有する発光を示すことがわかった。結果を図3及び表1に示す。
(実施例3:(Gd0.99Ce0.01(SiS
Gd、Ce、Si、Sを原料とし、原料比がモル比でGd:Ce:Si:S=1.98:0.02:3.3:6.6となるように秤量した。このとき、SiとSは化学量論的に決定したものに加えて10mol%多く添加した。
上記実施例1と同様に、混合、焼成及び急冷をして、式(Gd0.99Ce0.01(SiSで表される蛍光体3を得た。
蛍光体3について粉末X線回折パターンを測定したところ、非特許文献6で報告された単斜晶系のGd(SiSと同様の結晶構造を有することがわかり、また、目的の生成物以外の原料を含めた化合物は検出されなかった。得られた結果を図2に示す。
蛍光体3の発光特性を、上記実施例1と同様に評価した。蛍光体3は350nm以上480nm以下の波長の光により励起され、波長570nmに最大発光強度を有する発光を示すことがわかった。結果を図4及び表1に示す。
(実施例4:(Gd0.98Ce0.02(SiS
Gd、Ce、Si、Sを原料とし、原料比がモル比でGd:Ce:Si:S=1.96:0.04:3.3:6.6となるように秤量した。このとき、SiとSは化学量論的に決定したものに加えて10mol%多く添加した。
上記実施例1と同様に、混合、焼成及び急冷をして、式(Gd0.98Ce0.02(SiSで表される蛍光体4を得た。
蛍光体4について粉末X線回折パターンを測定したところ、非特許文献6で報告された単斜晶系のGd(SiSと同様の結晶構造を有することがわかり、また、目的の生成物以外の原料を含めた化合物は検出されなかった。得られた結果を図2に示す。
蛍光体4の発光特性を、上記実施例1と同様に評価した。蛍光体4は350nm以上480nm以下の波長の光により励起され、波長570nmに最大発光強度を有する発光を示すことがわかった。結果を図4及び表1に示す。
(実施例5:(La0.99Ce0.01Si17
La、Ce、Si、Sを原料とし、原料比がモル比でLa:Ce:Si:S=2.97:0.03:4.4:8.8となるように秤量した。このとき、SiとSは化学量論的に決定したものに加えて10mol%多く添加した。
上記実施例1と同様に、混合、焼成及び急冷をして、式(La0.99Ce0.01Si17で表される蛍光体5を得た。
蛍光体5について粉末X線回折パターンを測定したところ、非特許文献7で報告された三斜晶系のCeSi17と同様の結晶構造(三斜晶(空間群P‐1、No.2)、以下同じ)を有することがわかった。一部副生成物からの回折線が見られたが、残りの回折パターンは一番下にシミュレーション結果を示した非特許文献7で報告されたCeSi17と同様の結晶構造からの回折線と一致した。一部副生成物からの回折線は、Laに由来する(図中矢印で示す)。得られた結果を図5に示す。
蛍光体5の発光特性を、上記実施例1と同様に評価した。蛍光体5は350nm以上470nm以下の波長の光により励起され、波長500nmに最大発光強度を有する発光を示すことがわかった。結果を図6及び表1に示す。
(実施例6:(La0.98Ce0.02Si17
La、Ce、Si、Sを原料とし、原料比がモル比でLa:Ce:Si:S=2.94:0.06:4.4:8.8となるように秤量した。このとき、SiとSは化学量論的に決定したものに加えて10mol%多く添加した。
上記実施例1と同様に、混合、焼成及び急冷をして、式(La0.98Ce0.02Si17で表される蛍光体6を得た。
蛍光体6について粉末X線回折パターンを測定したところ、非特許文献7で報告された三斜晶系のCeSi17と同様の結晶構造を有することがわかった。一部副生成物からの回折線が見られたが、残りの回折パターンは一番下にシミュレーション結果を示した非特許文献7で報告されたCeSi17と同様の結晶構造からの回折線と一致した。一部副生成物からの回折線は、Laに由来する(図中矢印で示す)。得られた結果を図5に示す。図5において、一番下に非特許文献7からシミュレーションした回折パターンを示す。
蛍光体5の発光特性を、上記実施例1と同様に評価した。蛍光体5は350nm以上470nm以下の波長の光により励起され、波長500nmに最大発光強度を有する発光を示すことがわかった。結果を図6及び表1に示す。
(実施例7:(Y0.495Gd0.495Ce0.01(SiS
蛍光体1と蛍光体3の固溶体で構成される蛍光体を得るために、Y、Gd、Ce、Si、Sを原料とし、原料比がモル比でY:Gd:Ce:Si:S=0.99:0.99:0.02:3.3:6.6となるように秤量した。このとき、SiとSは化学量論的に決定したものに加えて10mol%多く添加した。
上記実施例1と同様に、混合、焼成及び急冷をして、式(Y0.495Gd0.495Ce0.01(SiSで表される蛍光体7を得た。
蛍光体7について粉末X線回折パターンを測定したところ、上記した蛍光体1〜4と同様の結晶構造を有することがわかり、また、目的の生成物以外の原料を含めた化合物は検出されなかった。得られた結果を図7に示す。図7において、一番下に蛍光体1(Y0.99Ce0.01(SiSの回折パターンを示す。
蛍光体7の発光特性を、上記実施例1と同様に評価した。蛍光体2は350nm以上480nm以下の波長の光により励起され、波長560nmに最大発光強度を有する発光を示すことがわかった。結果を図8及び表1に示す。
(実施例8:((Y0.495La0.495Ce0.01(SiS+Y0.495La0.495Ce0.01Si17
蛍光体1と蛍光体5の固溶体で構成される蛍光体を得るために、Y、La、Ce、Si、Sを原料とし、原料比がモル比でY:La:Ce:Si:S=1.485:1.485:0.03:4.4:8.8となるように秤量した。このとき、SiとSは化学量論的に決定したものに加えて10mol%多く添加した。
上記実施例1と同様に、混合、焼成及び急冷をして、式(Y0.495La0.495Ce0.01(SiSおよび(Y0.495La0.495Ce0.01Si17で表される蛍光体8を得た。
蛍光体8について粉末X線回折パターンを測定したところ、上記した蛍光体1〜4と同様の結晶構造及び上記した蛍光体5及び6と同様の結晶構造を有することがわかり、また、目的の生成物以外の原料を含めた化合物は検出されなかった。得られた結果を図7に示す。図7において、一番下に蛍光体1(Y0.99Ce0.01(SiSの回折パターンを示し、一番上に蛍光体5(La0.99Ce0.01Si17の回折パターンを示す。
蛍光体8の発光特性を、上記実施例1と同様に評価した。蛍光体8は350nm以上480nm以下の波長の光により励起され、波長545nmに最大発光強度を有する発光を示すことがわかった。結果を図8及び表1に示す。
(実施例9:(Y0.99Tb0.01(SiS
、Tb、Si、Sを原料とし、原料比がモル比でY:Tb:Si:S=1.98:0.02:3.3:6.6となるように秤量した。このとき、SiとSは化学量論的に決定したものに加えて10mol%多く添加した。
上記実施例1と同様に、混合、焼成及び急冷をして、式(Y0.99Tb0.01(SiSで表される蛍光体8を得た。
蛍光体9について粉末X線回折パターンを測定したところ、非特許文献6で報告された単斜晶系のGd(SiSと同様の結晶構造を有することがわかり、また、目的の生成物以外の原料を含めた化合物は検出されなかった。得られた結果を図9に示す。図9において、一番下に非特許文献6からシミュレーションした回折パターンを示す。
蛍光体9の発光特性を、上記実施例1と同様に評価した。蛍光体9は350nm以上390nm以下の波長の光により励起され、波長491、546、587、622nmで発光強度が極大となることがわかった。結果を図10及び表1に示す。
図10に見られる蛍光体9の発光励起スペクトルは、Tb3+による吸収ではなく、母体結晶であるY(SiSによる吸収であり、間接的にTb3+を励起している。Tb3+の吸収帯が発光励起スペクトルに見られないことから、Tb3+は直接励起されるよりも高効率に励起光を吸収して発光していることがわかる。
(実施例10:(Gd0.99Tb0.01(SiS
Gd、Tb、Si、Sを原料とし、原料比がモル比でGd:Tb:Si:S=1.98:0.02:3.3:6.6となるように秤量した。このとき、SiとSは化学量論的に決定したものに加えて10mol%多く添加した。
上記実施例1と同様に、混合、焼成及び急冷をして、式(Gd0.99Tb0.01(SiSで表される蛍光体10を得た。
蛍光体10について粉末X線回折パターンを測定したところ、非特許文献6で報告された単斜晶系のGd(SiSと同様の結晶構造を有することがわかり、また、目的の生成物以外の原料を含めた化合物は検出されなかった。得られた結果を図9に示す。
蛍光体9の発光特性を、上記実施例1と同様に評価した。蛍光体9は350nm以上400nm以下の波長の光により励起され、波長491、546、587、622nmで発光強度が極大となることがわかった。結果を図10及び表1に示す。
図10に見られる蛍光体10の発光励起スペクトルは、上記蛍光体9と同様に、Tb3+による吸収ではなく、母体結晶であるGd(SiSによる吸収であり、間接的にTb3+を励起している。Tb3+の吸収帯が発光励起スペクトルに見られないことから、Tb3+は直接励起されるよりも高効率に励起光を吸収して発光していることがわかる。
Figure 0006099126
<耐水性の評価>
以下の試料について、耐水性を評価した。
上記実施例1、3、5、7、8で作製した蛍光体1、3、5、7、8。
比較例1として、既存の硫化物蛍光体であるEuSiS
比較例2として、既存の硫化物蛍光体である(Ca0.99Eu0.01SiS
比較例3として、既存の硫化物蛍光体である(Ba0.99Eu0.01SiS
比較例4として、既存の硫化物蛍光体である(Ba0.99Eu0.01)Si
耐水性の評価方法では、蛍光体粒子を蒸留水中に浸漬して内部量子効率の変化率(浸漬後の内部量子効率:Φ/浸漬前の内部量子効率:Φ)を求めて評価した。耐水性に劣る蛍光体粒子であると、蛍光体成分が水中に溶出されることで、蛍光体母体結晶の分解または劣化が起こり、内部量子効率が浸漬時間と共に低下する。
蛍光体粒子20mgについて、内部量子効率を測定した。その後、底面直径24mm×高さ45mmで容量10mlのガラス瓶の中に、20mgの蛍光体粒子と5mlの蒸留水を入れ、24時間かけて粒子を沈降させた。次いで、上澄み液を除去し、ガラス瓶ごと50℃に設定した送風定温恒温器(ヤマト科学株式会社製「DN−43」)を用いて1時間かけて乾燥させた。乾燥させた蛍光体粒子を回収し、再び内部量子効率を測定した。
内部量子効率は、浜松ホトニクス株式会社製の絶対PL量子収率測定装置「C11347−01」を用いて測定した。励起光の波長は360nmから440nmの間で蛍光体ごとに適した値に設定した。
内部量子効率の変化率(Φ/Φ)から次の基準で耐水性を評価した。
A:Φ/Φが0.70以上である。
B:Φ/Φが0.70未満である。
Figure 0006099126
表2に示す通り、各実施例の蛍光体は、水中への浸漬前後で内部量子効率の変化率(Φ/Φ)が最低でも0.750倍になる程度であり、耐水性が著しく優れていることがわかった。
比較例1の硫化物蛍光体は、内部量子効率の変化率(Φ/Φ)が高く耐水性に優れているものの、浸漬前の内部量子効率が1%程度である。これに対し、各実施例では、浸漬前の内部量子効率が30%程度であり、比較例1の硫化物体に対して約30倍の内部量子効率を向上させながら、耐水性にも優れた。
比較例2〜4の硫化物蛍光体では、内部量子効率の変化率(Φ/Φ)が0.006〜0.01倍程度まで低下した。
<保存安定性の評価>
上記実施例1、3及び5で得られた蛍光体1、3及び5について、保存安定性を評価した。
蛍光体1、3及び5をそれぞれ約0.3g秤量し、容量が10mlの容器に入れた。フタをしない状態で、大気中(温度約28℃、湿度約50%)で4ヶ月間放置した。作製直後及び放置後の各蛍光体について粉末X線回折パターンを測定した。結果を図11〜図13に示す。
図11に示すように、蛍光体1では、4ヶ月放置後に、ある程度酸化が進行してSiOに起因する緩やかな山状のピークが20〜30degに見られた。しかし、蛍光体1の分解は完全に進行しているわけではなく、蛍光体1の組成をある程度維持している。そのため、発光特性もある程度は維持されている。
図12及び図13に示すように、蛍光体2及び3では、4ヶ月放置後に、組成が維持されていることを確認できた。これより、保存安定性が高く、発光特性の低下を防ぐことができる。
比較例5として、黄〜赤色で発光するCaSiS:Eu2+について、保存安定性を上記と同様にして評価した。結果を図14に示す。図14に示すように、4ヶ月放置後にはCaS、Sに起因するピークが目立ち、CaSiS:Eu2+の分解がかなり進んでいた。
1 発光装置
2 発光素子
3 発光層

Claims (13)

  1. 一般式(1):(Ln1‐xRE(SiSで表され、
    LnはSc、Y、Gd及びLuからなる群より選ばれる1種以上であり、
    REはLa、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm及びYbからなる群より選ばれる一種以上であり、
    xは0.001≦x≦0.6である、蛍光体。
  2. 結晶構造が単斜晶(空間群P2/n、No.14)である、請求項1に記載の蛍光体。
  3. 一般式(1)において前記LnがY及び/またはGdを含み、前記REがCeを含み、波長300nm〜500nmにピークを有する光で励起する場合に、波長450nm〜650nmに発光ピークを有する、請求項1または2に記載の蛍光体。
  4. 一般式(1)において前記LnがY及び/またはGdを含み、前記REがTbを含み、波長300nm〜500nmにピークを有する光で励起する場合に、波長530nm〜550nmに半値全幅1〜50nmの発光ピークを有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の蛍光体。
  5. 一般式(2):(R1‐yRESi17で表され、
    RはLaであり、
    REは、Ce、Pr、Nd、Sm、EuTb、Dy、Ho、Er、Tm及びYbからなる群より選ばれる一種以上であり、
    yは0.001≦y≦0.1である、蛍光体。
  6. 結晶構造が三斜晶(空間群P‐1、No.2)である、請求項5に記載の蛍光体。
  7. 一般式(2)において前記REがCeを含み、波長300nm〜500nmにピークを有する光で励起する場合に、波長400nm〜650nmに発光ピークを有する、請求項5または6に記載の蛍光体。
  8. 請求項1から4のいずれか1項に記載の蛍光体と、請求項5から7のいずれか1項に記載の蛍光体とを含む、蛍光体。
  9. Sc、Y、La、Gd及びLuからなる群より選ばれる一種類以上の化合物と、
    Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm及びYbからなる群より選ばれる一種類以上の化合物と、
    Si及び/またはSi化合物と、
    S及び/またはS化合物とを含む原料を混合する工程、及び
    前記原料を1000℃から1150℃で焼成する工程を含み、
    前記Sc、Y、La、Gd及びLuからなる群より選ばれる一種類以上の化合物と前記Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm及びYbからなる群より選ばれる一種類以上の化合物との混合物中の化学量論比が0.999:0.001〜0.4:0.6である、蛍光体の製造方法。
  10. 前記焼成後、冷却速度150℃/分以上で冷却する工程をさらに含む、請求項9に記載の蛍光体の製造方法。
  11. 前記S及び/またはS化合物がS粉末及び/または硫化シリコン粉末であり、前記焼成を真空、不活性ガス雰囲気または還元雰囲気の閉管内で行う、請求項9または10に記載の蛍光体の製造方法。
  12. 前記S及び/またはS化合物が硫化水素及び二硫化炭素からなる群から選択させる1種以上のガスを含む、請求項9から11のいずれか1項に記載の蛍光体の製造方法。
  13. 請求項1から8のいずれか1項に記載の蛍光体を有する、発光装置。
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