JP6098597B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの吸排気系の制御装置に関する。
排気の一部を吸気系に再循環することにより、排気に含まれる窒素酸化物の量を低減し、また、部分負荷時における燃費の向上を図る排気再循環(以下、「EGR」と呼ぶ。)装置が知られている。
また、より広い運転領域でEGRを実施可能とする技術として、ターボチャージャにおけるタービンの上流の排気をコンプレッサの下流の吸気通路に再循環させる高圧EGRと、タービンの下流の排気をコンプレッサの上流の吸気通路に再循環させる低圧EGRとをエンジンの運転状態に応じて併用するか、又は切り換えて使用する技術が知られている。
なかでも、特許文献1には、高圧EGRと低圧EGRとの併用領域を有し、低圧EGRをフィードバック制御により補正する構成が記載されている。
特開2008−057449号公報
エンジンの軽負荷域では、吸気系に高圧EGRのみを供給する一方、中負荷域以上のある領域では、吸気系に高圧EGR及び低圧EGRを併用してEGR供給を行うことが考えられる。ここで、EGRの流量は、流量センサを用いずに計算できる。例えば、高圧EGRのみを供給する場合は、その流量を、吸気量と新気量との差分によって得ることができ、併用領域においては、ベルヌーイの定理を用いて、吸気圧と排気圧との差とEGR弁の開度とから算出することができる。ここで、ベルヌーイの定理とは、非圧縮性で且つ非粘性の流体の定常流におけるエネルギー保存の法則をいう。
しかしながら、後者のベルヌーイの定理を用いた計算結果は誤差が大きく、EGR使用領域が切り換わった際に、EGR量の算出値が大きく変わる懸念がある。例えば、排気酸素濃度の制限値(ガード値)に達した状態で、高圧EGRの使用領域から高圧EGR及び低圧EGRの併用領域に切り換わった際に、高圧EGR量が算出誤差により実際より少なく推定された場合には、排気酸素濃度の制限値は変わらなくても、燃料噴射量の制限値が上昇し、その結果、燃料噴射量が増量されてスモークが発生するという懸念が生じる。これとは逆に、高圧EGR量が実際よりも多く推定された場合には、排気酸素濃度が制限値よりも低くなったと判断し、その結果、排気酸素濃度を制限値に留めるため、燃料噴射量がさらに抑制されて加速が鈍くなるという懸念が生じる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされ、その課題とするところは、高圧EGR使用領域から高圧EGR及び低圧EGR併用領域に遷移する際に、EGR量の推定値の急変を防止する技術を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明は、高圧EGRの使用領域から高圧EGR及び低圧EGRの併用領域に遷移するに際し、EGR量の推定値になまし処理を施して徐々に変化させることを特徴とする。
具体的には、本発明は、エンジンの制御装置を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、エンジンの排気のうち、相対的に圧力が高い排気の一部を吸気系に再循環させる高圧EGRと、相対的に圧力が低い排気の一部を吸気系に再循環させる低圧EGRとを扱うエンジンの制御装置を対象とし、吸気系に、高圧EGRのみを供給する高圧EGR供給領域と、高圧EGRと低圧EGRとを併用して供給する高圧/低圧EGR併用領域とを有し、新気量を検出する新気量センサと、高圧EGR量を吸気量と新気量センサにより検出された新気量との差分から推定する第1推定手段と、高圧EGR量を、流量センサを用いることなく推定する第2推定手段とを備え、高圧EGRは、高圧EGR供給領域では、第1推定手段を用いて高圧EGR量を推定し、高圧/低圧EGR併用領域では、第2推定手段を用いて高圧EGR量を推定すると共に、高圧EGR供給領域と高圧/低圧EGR併用領域との間の移行時には、EGR量の推定値を徐々に切り換えるものである。
これによれば、流量センサを用いることなくEGR量を推定した場合であっても、高圧EGR供給領域と高圧/低圧EGR併用領域との間の移行時に生じるEGR量の推定値の急変を防止することができる。
第2の発明は、エンジンの排気のうち、相対的に圧力が高い排気の一部を吸気系に再循環させる高圧EGRと、相対的に圧力が低い排気の一部を吸気系に再循環させる低圧EGRとを扱うエンジンの制御装置を対象とし、過給圧を制御するための吸気圧センサと、新気量を検出する新気量センサと、タービンへの圧力を検出する排気圧センサと、高圧EGRの流量を調節する高圧EGR弁とを備え、吸気系に、高圧EGRのみを供給する高圧EGR供給領域と、高圧EGRと低圧EGRとを併用して供給する高圧/低圧EGR併用領域とを有し、高圧EGRは、高圧EGR供給領域においては、高圧EGR量を吸気量と新気量との差分から推定し、高圧/低圧EGR併用領域においては、高圧EGR量を吸気圧、排気圧及び高圧EGR弁の開度に基づいて、ベルヌーイの定理から推定すると共に、高圧EGR供給領域と高圧/低圧EGR併用領域との間の移行時には、EGR量の推定値を徐々に切り換えるものである。
これによれば、特別な検出手段を用いることなく、高圧EGR量の算出が可能となる。
第3の発明は、上記第1及び第2の発明において、EGR量から吸気酸素濃度の推定値を算出し、算出した値から推定される排気酸素濃度が所定の閾値を下回らないように燃料噴射量に上限値が設定され、エンジンの運転領域として、軽負荷においては、高圧EGR供給領域に設定され、中負荷においては、高圧/低圧EGR併用領域に設定されるものである。
これによれば、例えば、高圧EGR量が算出誤差により実際より少なく推定された場合でも、燃料噴射量の上限値(制限値)が急激に上昇することがなくなるので、燃料噴射量が増量されてスモークが発生するという事態を防止できる。また、高圧EGR量が算出誤差により実際よりも多く推定された場合でも、排気酸素濃度が低いと判断されることがなくなるので、所定の燃料噴射量が噴射されることにより、加速不良が生じるという事態を防止することができる。
本発明によれば、高圧EGR供給領域から高圧EGR及び低圧EGR併用領域に遷移する際に、EGR量の推定値の急変を防止することができる。
図1は本発明の一実施形態に係るエンジンの制御装置により制御される該エンジンの概略構成図である。 図2は本発明の一実施形態に係るエンジンの制御装置を構成するコントロールユニットとその入出力信号を示す図である。 図3は本発明の一実施形態に係るエンジンの制御装置における基本制御を示すフロー図である。 図4は本発明の一実施形態に係るエンジン回転数とエンジン負荷(要求噴射量)との関係及びEGRの使用領域を示す概略的なグラフである。 図5は第1の運転シーンとしての従来の高圧EGR弁の開度、低圧EGR弁の開度、高圧EGR量及び吸気酸素濃度等の推定値を表すグラフである。 図6は本発明の一実施形態に係るエンジンの制御装置による第2の運転シーンとしての高圧EGR弁の開度、低圧EGR弁の開度、高圧EGR量及び吸気酸素濃度等の推定値を従来例と共に表したグラフである。 図7は本発明の一実施形態に係るエンジンの制御装置における制御方法の要部を示すフロー図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物又はその用途を制限することを意図しない。
(一実施形態)
図1は、一実施形態に係るエンジンの制御装置により制御されるエンジン1の概略構成を示している。エンジン1は、車両に搭載されるディーゼルエンジンであって、複数の気筒11a(1つのみ図示)が設けられたシリンダブロック11と、該シリンダブロック11上に配設されたシリンダヘッド12と、シリンダブロック11の下側に配設され、潤滑油が貯溜されたオイルパン13とを有している。エンジン1の各気筒11a内には、ピストン14が往復動可能にそれぞれ嵌挿されており、ピストン14の頂面には深皿形燃焼室14aを区画するキャビティが形成されている。ピストン14は、コンロッド14bを介してクランク軸15と連結されている。
シリンダヘッド12には、気筒11aごとに吸気ポート16及び排気ポート17が形成されていると共に、これら吸気ポート16及び排気ポート17の燃焼室14a側の開口を開閉する吸気弁21及び排気弁22がそれぞれ配設されている。
また、シリンダヘッド12には、燃料を噴射するインジェクタ18と、エンジン1の冷間時に気筒11a内に吸入されたガスを暖めて燃料の着火性を高めるためのグロープラグ19とが設けられている。インジェクタ18は、その燃料噴射口が燃焼室14aの天井面から該燃焼室14aに臨むように配設されており、燃焼室14aに燃料を直接に噴射供給するようになっている。
インジェクタ18には、燃料供給システム51を介して燃料が燃料タンク52から供給されるようになっている。燃料供給システム51は、低圧燃料ポンプ(不図示)、燃料フィルタ53、高圧燃料ポンプ54及びコモンレール55を有している。高圧燃料ポンプ54は、低圧燃料ポンプ及び燃料フィルタ53を介して燃料タンク52より供給されてきた低圧の燃料をコモンレール55に高圧で圧送し、該コモンレール55は、その圧送された燃料を、その高圧の圧力でもって蓄える。そして、インジェクタ18が作動することによって、コモンレール55に蓄えられている燃料がインジェクタ18から燃焼室14aに噴射される。尚、低圧燃料ポンプ、高圧燃料ポンプ54、コモンレール55及びインジェクタ18のそれぞれで生じた余剰の燃料は、リターン通路56を介して燃料タンク52に戻される。
高圧燃料ポンプ54は、エンジン1の回転部材(例えばカムシャフト)によって駆動される。高圧燃料ポンプ54には、電磁弁で構成された調圧弁が設けられており、該調圧弁によって、高圧燃料ポンプ54からコモンレール55に供給する燃料の圧力(コモンレール55で蓄えられる燃料の圧力、燃圧)、つまり、インジェクタ18から噴射される燃圧を調整することができる。
エンジン1の一側面には、各気筒11aの吸気ポート16に連通するように吸気通路30が接続されている。一方、エンジン1の他側面には、各気筒11aの燃焼室14aからの既燃ガス(排気)を排出する排気通路40が接続されている。これら吸気通路30及び排気通路40には、吸入空気(後述の低圧EGR通路81により還流された排気を含む)の過給を行う排気ターボ過給機61が配設されている。
吸気通路30の上流端部には、吸入空気を濾過するエアクリーナ31が配設されている。一方、吸気通路30における下流端近傍には、サージタンク34が配設されている。サージタンク34よりも下流側の吸気通路30は、気筒11aごとに分岐する独立通路とされ、これら各独立通路の下流端が各気筒11aの吸気ポート16にそれぞれ接続されている。
吸気通路30におけるエアクリーナ31とサージタンク34との間には、上流側から順に、排気ターボ過給機61のコンプレッサ61aと、吸気シャッタ弁36と、コンプレッサ61aにより圧縮されたガスを冷却するインタークーラ35とが配設されている。吸気シャッタ弁36は、基本的には全開状態とされるが、後述の高圧EGR通路71による排気の還流量を確保するために、全開よりも小さい開度とされる場合がある。インタークーラ35は、電動ウォータポンプ91による冷却水の供給により、吸気を冷却するように構成されている。
排気通路40の上流側の部分は、気筒11aごとに分岐して排気ポート17の外側端に接続された独立通路と該各独立通路が集合する集合部とを有する排気マニホールドによって構成されている。排気通路40における排気マニホールドよりも下流側には、上流側から順に、排気ターボ過給機61のタービン61bと、エンジン1の排気中の有害成分を浄化する排気浄化装置41と、サイレンサ42とが配設されている。
排気浄化装置41は、酸化触媒41aと、ディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、フィルタと呼ぶ。)41bとを有しており、上流側から順次並んでいる。酸化触媒41aは、白金又は該白金にパラジウムを加えた合金等を担持した酸化触媒を有しており、排気中の一酸化炭素(CO)及び炭化水素(HC)を酸化して二酸化炭素(CO2)及び水(H2O)を生成する反応を促す。また、フィルタ41bは、エンジン1の排気中に含まれる煤等の微粒子を捕集する。尚、フィルタ41bに酸化触媒をコーティングしてもよい。
排気ターボ過給機61は、上記のように吸気通路30に配設されたコンプレッサ61aと、上記のように排気通路40に配設されたタービン61bとを有しており、該タービン61bが排気流により回転し、タービン61bの回転により、該タービン61bと同軸上に連結されたコンプレッサ61aが作動する。排気通路40におけるタービン61bの上流側の近傍には、VGT絞り弁62が設けられており、該VGT絞り弁62の開度(絞り量)を制御することにより、タービン61bへの排気の流速を調整することができる。これにより、排気流により回転するタービン61bの回転速度、つまり排気ターボ過給機61のコンプレッサ61aの圧力比(コンプレッサ61aへの流入直前のガス圧力に対する、コンプレッサ61aからの流出直後のガス圧力の比)を調整することができる。
エンジン1は、その排気の一部を排気通路40から吸気通路30に還流させるように構成されている。すなわち、排気の還流のために、高圧EGR通路71と、低圧EGR通路81とが設けられている。
高圧EGR通路71は、排気通路40における排気マニホールドと排気ターボ過給機61のタービン61bとの間の部分(つまり、排気ターボ過給機61のタービン61bよりも上流側部分)と、吸気通路30におけるサージタンク34とインタークーラ35との間の部分(つまり、排気ターボ過給機61のコンプレッサ61aよりも下流側部分)とを接続している。高圧EGR通路71には、該高圧EGR通路71の断面積を変更可能な高圧EGR弁73が配設されている。高圧EGR弁73により、高圧EGR通路71による排気の還流量(以下、高圧EGR量と呼ぶ。)が調節される。
低圧EGR通路81は、排気通路40における排気浄化装置41とサイレンサ42との間の部分(つまり、排気ターボ過給機61のタービン61bよりも下流側部分)と、吸気通路30における排気ターボ過給機61のコンプレッサ61aとエアクリーナ31との間の部分(つまり、排気ターボ過給機61のコンプレッサ61aよりも上流側部分)とを接続している。低圧EGR通路81には、その内部を通過する排気を冷却する低圧EGRクーラ82が配設されている。低圧EGRクーラ82は、エンジン1の冷却水の供給により、排気を冷却するように構成されている。また、低圧EGR通路81における低圧EGRクーラ82の下流側には、低圧EGR通路81の断面積を変更可能な低圧EGR弁83が配設されている。
排気通路40における低圧EGR通路81の接続部分よりも下流側(且つサイレンサ42の上流側)には、排気シャッタ弁43が配設されている。排気シャッタ弁43は、該排気シャッタ弁43の配設部分における排気通路40の断面積を変更し、該断面積が小さくなる(排気シャッタ弁43の開度が小さくなる)と、排気通路40における低圧EGR通路81の接続部分の圧力(排気の低圧EGR通路81への流入圧力)が高くなって、排気の低圧EGR通路81への流入圧力と流出圧力(吸気通路30における低圧EGR通路81の接続部分の圧力)との間の差圧が大きくなる。従って、低圧EGR弁83及び排気シャッタ弁43の開度を制御することにより、低圧EGR通路81による排気の還流量(以下、低圧EGR量と呼ぶ。)が調節される。
エンジン1には、クランク軸15の回転角度位置を検出することでエンジン1の回転数(以下、エンジン回転数と呼ぶ。)を検出するエンジン回転数センサ101が設けられている。
また、吸気通路30におけるエアクリーナ31の下流側近傍には、吸気通路30に吸入された吸入空気(新気)の流量を検出するエアフローセンサ102と、該吸入空気の温度(吸気温度)を検出する吸気温度センサ103とが配設されている。さらに、サージタンク34には、エンジン1の各気筒11aに吸入されるガス温度を検出する吸入ガス温度センサ104が配設されている。また、吸気通路30におけるインタークーラ35の下流側近傍には、当該部分におけるガスの圧力(サージタンク34内のガスの圧力と略同一)を検出する吸気圧センサ105が配設されている。
さらに、排気通路40における高圧EGR通路71の接続部分の上流側(且つ排気マニホールドの下流側)には、エンジン1より排出された排気の圧力を検出する排気圧センサ106が配設されている。また、排気通路40における排気浄化装置41と低圧EGR通路81の接続部分との間には、当該部分における排気の温度を検出する排気温度センサ107が設けられている。
また、エンジン1のシリンダブロック11には、該エンジン1の冷却水の温度を検出するエンジン水温センサ108が設けられている。
このように構成されたエンジン1は、コントロールユニット100によって制御される。コントロールユニット100は、周知のマイクロコンピュータをベースとするコントローラであって、プログラムを実行する中央演算処理装置(CPU)と、例えばRAM及びROM等により構成されてプログラム及びデータを格納するメモリと、電気信号の入出力を行う入出力(I/O)バスとを備えている。
図2に示すように、上記のエンジン回転数センサ101、エアフローセンサ102、吸気温度センサ103、吸入ガス温度センサ104、吸気圧センサ105、排気圧センサ106、排気温度センサ107、及びエンジン水温センサ108等のセンサ値の信号が、コントロールユニット100に入力される。また、コントロールユニット100には、車両のアクセルペダル(図示省略)の操作量に対応したアクセル開度を検出するアクセル開度センサ110(図2にのみ示す)のセンサ値の信号が入力される。
コントロールユニット100は、上記の入力信号に基づいて、インジェクタ18、吸気シャッタ弁36、排気シャッタ弁43、高圧燃料ポンプ54(詳細には、調圧弁)、VGT絞り弁62、高圧EGR弁73、低圧EGR弁83、及び電動ウォータポンプ91等を制御する。
<エンジンの基本制御>
以下に、コントロールユニット100によるエンジン1の基本制御について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
最初のステップS1で、各種センサからのセンサ値を読み込み、次のステップS2で、アクセル開度センサ110によるアクセル開度に基づき、目標トルクを設定する。
次のステップS3では、設定された目標トルクと、エンジン回転数センサ101によるエンジン回転数とに基づき、インジェクタ18から噴射すべき燃料量(エンジン1(気筒11a)に供給すべき燃料量)である要求噴射量及び噴射パターンを設定する。噴射パターンとは、主燃焼を生じさせるための主噴射、該主噴射よりも前に噴射され、プリ燃焼を生じさせるための前噴射、その前噴射よりも前に噴射され、プリ燃焼を生じさせ易くするためのパイロット噴射、主燃焼に継続して後燃焼を生じさせるための後噴射等を、どのタイミングでどれだけの量を噴射するかの設定パターンである。パイロット噴射、前噴射及び後噴射の噴射量が0になる場合があり、その場合、これらの噴射は行われない。
次のステップS4では、要求噴射量とエンジン回転数とに基づき、インジェクタ18から噴射される燃料の圧力(燃圧)及びVGT絞り弁62の開度を設定する。
次のステップS5では、要求噴射量とエンジン回転数とに基づき、エンジン1(気筒11a)に吸い込まれる全吸気ガスの酸素濃度の目標値である目標吸気酸素濃度を設定する。
次のステップS6では、要求噴射量と、エンジン回転数と、吸気温度センサ103による吸気温度と、エンジン水温センサ108によるエンジン水温とに基づき、高圧EGR量と低圧EGR量との比率であるEGR併用率を設定する。EGR併用率には、高圧EGR量又は低圧EGR量が0になる場合も含まれる。
ステップS6においてEGR併用率を設定した結果、エンジン回転数とエンジン負荷(要求噴射量と対応する)とで表されるエンジン運転領域において、高圧EGR通路71のみにより排気の還流が行われる高圧EGR供給領域である「HP−EGR」領域、低圧EGR通路81のみにより排気の還流が行われる低圧EGR供給領域である「LP−EGR」領域、及び高圧EGR通路71と低圧EGR通路81との両方により排気の還流が行われる高圧/低圧EGR併用領域である「HP/LP−EGR併用」領域は、概略的に図4のようになる。「HP/LP−EGR併用」領域では、「LP−EGR」領域に近づくほど、高圧EGR量の割合が減少し、低圧EGR量の割合が増大する。
次のステップS7では、目標吸気酸素濃度と、EGR併用率と、排気の酸素濃度である排気酸素濃度とに基づき、低圧EGR量の目標値である目標低圧EGR量を設定する。詳細には、目標吸気酸素濃度と排気酸素濃度とから、低圧EGR量と高圧EGR量とのトータルEGR量の目標値である目標トータルEGR量を算出して、その目標トータルEGR量とEGR併用率とから目標低圧EGR量を設定する。排気酸素濃度は、本実施形態では、吸気酸素濃度と、気筒11a内にて燃料の燃焼で使用される酸素量とに基づいて算出した値である。尚、排気酸素濃度を算出する代わりに、排気通路40に設けた02センサにより排気酸素濃度を検出するようにしてもよい。
次のステップS8では、目標低圧EGR量に基づき、吸気通路30における高圧EGR通路71の合流直前の酸素濃度(新気の酸素濃度と低圧EGR通路81により実際に還流された排気の酸素濃度との和)を計算する。ここでは、低圧EGR通路81により還流された排気が、吸気通路30における高圧EGR通路71の合流直前に達するまでの時間を考慮して、該合流直前の酸素濃度を算出する。
次のステップS9では、目標吸気酸素濃度と、排気酸素濃度と、合流直前の酸素濃度と、エンジン1への総吸入ガス量とに基づき、目標高圧EGR量を設定する。すなわち、ステップS8で、EGR併用率から、目標低圧EGR量に加えて、目標高圧EGR量を設定可能であるが、低圧EGR通路81により還流された排気が、吸気通路30における高圧EGR通路71の合流直前に達するまでにはある程度の時間を要する。このため、その時間遅れの分だけ低圧EGR量が不足することになり、その不足分を高圧EGR量で補えるように目標高圧EGR量を設定する。すなわち、本実施形態では、エンジン1の運転状態に応じて予め設定した目標吸気酸素濃度と、低圧EGRガスが排気ポート17から高圧EGR合流部に到達するまでの遅延時間を考慮して算出される高圧EGR合流前ガスの酸素濃度と、排気酸素濃度と、エンジン1への総吸入ガス量とから算出される値を、目標高圧EGR量に設定していることになる。実低圧EGR量は、エンジン1(気筒11a)に吸入される総吸入ガス量から、エアフローセンサ102により検出された新気量を差し引く(「HP/LP−EGR併用」領域では、更に、高圧EGR通路71による還流量の実値である実高圧EGR量も差し引く)ことによって算出し、更に上記の時間遅れの分も考慮する。総吸入ガス量は、吸入ガス温度センサ104により検出されたガス温度と、吸気圧センサ105により検出されたガス圧とから算出することができ、実高圧EGR量は、吸気圧センサ105と排気圧センサ106との差圧及び高圧EGR弁73の実開度より算出することができる。
次のステップS10では、上記の各設定に基づいて、インジェクタ18、吸気シャッタ弁36、排気シャッタ弁43、高圧燃料ポンプ54(調圧弁)、VGT絞り弁62、高圧EGR弁73、低圧EGR弁83、及び電動ウォータポンプ91等の各アクチュエータの制御量を設定する。
次のステップS11では、上記の制御量に基づいて各アクチュエータを制御し、しかる後にリターンする。
コントロールユニット100は、高圧EGR量が、予め設定された目標高圧EGR量(上記のステップS9で設定された目標高圧EGR量)となるように、高圧EGR弁73の開度を制御する。すなわち、コントロールユニット100は、高圧EGR弁73の開度を、吸気圧センサ105と排気圧センサ106との差圧から、目標高圧EGR量が得られる開度に設定する。
また、コントロールユニット100は、低圧EGR量が、予め設定された目標低圧EGR量(上記のステップS7で設定された目標低圧EGR量)となるように、低圧EGR弁83及び排気シャッタ弁43の開度を制御する。その際、設定された目標低圧EGR量が、低圧EGR弁83及び排気シャッタ弁43の全開時に還流可能な低圧EGR量以下である場合には、排気シャッタ弁43が全開状態になり、その状態で、低圧EGR弁83の制御により低圧EGR量を制御する(目標低圧EGR量が多いほど、低圧EGR弁83の開度を大きくする)。また、目標低圧EGR量が、低圧EGR弁83及び排気シャッタ弁43の全開時に還流可能な低圧EGR量よりも多い場合には、低圧EGR弁83が全開状態となり、その状態で、排気シャッタ弁43の制御により低圧EGR量を制御する(目標低圧EGR量が多いほど、排気シャッタ弁43の開度を小さくする)。
<HP−EGR領域からHP/LP−EGR併用領域への遷移時の制御>
次に、図4に示すように、HP−EGR領域からHP/LP−EGR併用領域への遷移時のエンジン制御について説明する。
まず、従来の第1の運転シーンとして、図5に上段から、エンジン回転数、アクセル開度、高圧EGR弁開度、低圧EGR弁開度、高圧EGR量(推定値)及び吸気酸素濃度(推定値)の各時間変化を示す。図5においては、測定又はシミュレーションの開始から約3.5秒後にアクセル開度が上昇し始め、開始から約6秒後には、低圧EGR弁開度が0から立ち上がり、且つ、高圧EGR弁開度がやや遅れて低下する。このことから、開始から約6秒後となるグラフのA時点までが、HP−EGR領域であり、グラフのA時点以降で、且つ、高圧EGR弁開度が0となるまでがHP/LP−EGR併用領域となる。
ここで、5段目の高圧EGR量のグラフにおいて、グラフa1が、吸気量と新気量との差分であり、グラフa2が、ベルヌーイの定理を用いて算出されたグラフである。前述したように、HP/LP−EGR併用領域となるA時点からは、高圧EGR量としてベルヌーイの定理を用いたグラフa2が採用され、直前にまで採用されていた吸気量と新気量との差分のグラフa1の値からグラフa2の値に向けて瞬時に低くなる。この状況下で、排気酸素濃度の制限値(下限値)と現在の吸気酸素濃度の推定値とから、燃料の要求噴射量(制限値)を設定しようとすると、本運転シーンのような加速シーンでは、A時点に至るまでに燃料の噴射量は要求噴射量の制限値に達している。さらに、図5に示したように、グラフa2が示す高圧EGR量に切り換えた時点で該高圧EGR量の推定値が低下すると、現在の吸気酸素濃度を誤って高く設定してしまい、排気酸素濃度の下限値は変更されなくても、要求噴射量の制限値が上昇して高くなる。このため、その上昇分だけ、燃料の噴射量が増えるので、スモークが発生することが考えられる。なお、図5の6段目に示した吸気酸素濃度は、A時点の後に、吸気酸素濃度の推定値が一時的に低下したことを示している。
本実施形態では、図5の5段目に示した高圧EGR量における、HP−EGR領域からHP/LP−EGR併用領域に遷移する際の段差による不具合の発生を解消する。この解消方法の詳細は後述する。
次に、従来の第2の運転シーンとして、図6に上段から、エンジン回転数、アクセル開度、高圧EGR弁開度、低圧EGR弁開度、高圧EGR量(推定値)及び吸気酸素濃度(推定値)の各時間変化を示す。図6においては、測定又はシミュレーションの開始から約5.5秒後にアクセル開度が上昇し始め、開始から約6秒後には高圧EGR弁開度が低下し始める。また、開始から約7.2秒後には、低圧EGR弁開度が0から立ち上がる。このことから、開始から約7.2秒後となるグラフのA時点までが、HP−EGR領域であり、グラフのA時点以降で、且つ、高圧EGR弁開度が0となるまでがHP/LP−EGR併用領域となる。
ここで、5段目の高圧EGR量のグラフにおいては、グラフa2がベルヌーイの定理を用いて算出されたグラフである。前述と同様に、HP/LP−EGR併用領域となるA時点からは、高圧EGR量として、ベルヌーイの定理を用いたグラフa2が採用され、直前にまで採用されていた吸気量と新気量との差分のグラフの値から瞬時に高くなる。図6の5段目に示したように、グラフa2が示す高圧EGR量に切り換えた時点で該高圧EGR量が増大したと推定すると、6段目のグラフa3に示すように、現在の吸気酸素濃度を誤って低く推定し、排気酸素濃度も低く推定してしまい、切り換え前の時点で排気酸素濃度が下限値であった場合には、これを下回った判断してしまう。このため、排気酸素濃度を下限値に戻そうと燃料の噴射量が減少するので、加速が鈍くなることが考えられる。
以下に、高圧EGR量におけるHP−EGR領域からHP/LP−EGR併用領域に遷移する際のグラフの段差の解消方法の具体例を図7のフローチャートに基づいて説明する。
図7に示すように、まず、ステップST01において、エンジン回転数をエンジン回転数センサ101から読み込む。アクセル開度をアクセル開度センサ110から読み込む。新気量をエアフローセンサ102から読み込む。吸気圧力及び排気圧力をそれぞれ吸気圧センサ105及び排気圧センサ106から読み込む。また、高圧EGR弁開度を読み込み、さらに、エンジン水温をエンジン水温センサ108から読み込む。なお、本ステップST01においては、図3に示した基本制御フローにおけるステップS1で周期的に取得されており、それらの取得されたデータを用いてもよい。
次に、ステップST02において、エンジン1の運転領域が、HP−EGR領域か否かを現在のエンジン回転数とエンジン負荷とが図4に示されるHP−EGR領域にあるか否かによって判定する。HP−EGR領域であると判定された場合は、次のステップST03に進む。一方、HP−EGR領域でないと判定された場合は、ステップST04に進む。
次に、ステップST03のHP−EGR領域においては、第1高圧EGR量として、吸気量と新気量との差分から算出する。次に、第2高圧EGR量として、吸気圧と排気圧との差圧と高圧EGR弁開度とから、ベルヌーイの定理により算出する。次に、第1高圧EGR量に基づいて、吸気酸素濃度の推定値を算出する。次に、排気酸素濃度の制限値と吸気酸素濃度の推定値とに基づき、燃料の要求噴射量の制限値を設定する。次に、第1高圧EGR量と第2高圧EGR量との比率に基づき、HPEGR領域からHP/LP−EGR併用領域への切り替わり直後の初期補正係数(k1=第1高圧EGR量/第2高圧EGR量)を算出し、コントロールユニット100のメモリに格納する。
一方、ST04においては、エンジン1の運転領域が、HP/LP−EGR併用領域か否かを、現在のエンジン回転数とエンジン負荷とが図4に示されるHP/LP−EGR併用領域にあるか否かによって判定する。ここで、HP/LP−EGR併用領域であると判定された場合は、次のST05に進む。また、HP/LP−EGR併用領域でないと判定された場合は、ステップST06に進む。
次に、ST05において、第3高圧EGR量として、吸気圧と排気圧との差圧と高圧EGR弁開度とから、ベルヌーイの定理により算出する。次に、上記の比率から、本発明の特徴である、HPEGR領域からHP/LP−EGR併用領域への切り換わり後の第3高圧EGR量の補正値を以下の式(1)により算出する。
式(1):
補正値=第3高圧EGR量×kn
ここで、係数kn(kn=k1,k2,…,kn)は、補正係数であり、HPEGR領域からHP/LP−EGR併用領域への切り換わり直後は、HPEGR領域で算出した初期補正係数k1の最新値を用い下記により算出される。
補正値=第3高圧EGR量×k1
補正係数knは、HP−EGR領域からの経過時間に応じて、初期補正係数k1が1よりも小さい場合は、所定時間が経過するごとに徐々に増加し、最終的には1になるまで増加する。一方、初期補正係数k1が1より大きい場合には所定時間が経過するごとに徐々に減じ、最終的には1になるまで減じる。従って、いずれの場合もある程度の時間が経過すればHP/LP−EGR併用領域の高圧EGR量は第3高圧EGR量となる。
次に、上記の補正値に基づいて吸気酸素濃度の推定値を算出し、算出した吸気酸素濃度の推定値に基づいて排気酸素濃度の推定値を算出する。次に、排気酸素濃度の制限値と排気酸素濃度の推定値とに基づいて、燃料の要求噴射量の制限値を設定する。その後、リターンする。
次に、ステップ06においては、LP−EGR領域又はEGRの未使用領域での処理を行う。まず、吸気量と新気量との差分に基づいて低圧EGR量を算出する。ここで、現在のエンジン回転数とエンジン負荷とが図4に示されるEGRの未使用領域にある場合には、吸気量と新気量との差分、つまり低圧EGR量が0となる。次に、低圧EGR量に基づいて吸気酸素濃度の推定値を算出し、算出した吸気酸素濃度の推定値に基づいて排気酸素濃度の推定値を算出する。次に、排気酸素濃度の制限値と排気酸素濃度の推定値とに基づいて、燃料の要求噴射量の制限値を設定する。その後、リターンする。
−効果−
以上より、本実施形態によれば、HP−EGR領域からHP/LP−EGR併用領域に移行した直後の高圧EGR量は、上述したように、ベルヌーイの定理に基づいた算出法に切り換えることからその誤差が大きい。例えば、図6の5段目のグラフa2に示したように、高圧EGR量が急増するように変化する。この算出グラフa2を、上記の式(1)から得られた補正値に基づいて補正すると、補正グラフa4のように、急な段差を小さくすることができる。これと同様に、図5の5段目のグラフにおいても、グラフa1からグラフa2への移行時の段差を小さくすることができる。
このように、EGRの流量センサを用いることなく、EGR量を推定した場合であっても、HP−EGR領域からHP/LP−EGR併用領域への移行時に生じる、EGR量の推定値の急変を防止することができる。
具体例として、図5に示した第1の運転シーンの場合は、高圧EGR量の急な減少が緩和されるため、吸気酸素濃度の推定値の上昇に基づき排気酸素濃度の推定値が上昇することによる燃料噴射量の増大が抑制されるので、スモークの発生を抑えることができる。
また、図6に示した第2の運転シーンの場合は、高圧EGR量の急な増加が緩和されるため、吸気酸素濃度の推定値の低下に基づき排気酸素濃度の推定値が低下することによる燃料の噴射量の減少が抑制されるので、加速が鈍くなることを抑えることができる。
本発明に係るエンジンの制御装置は、高圧EGRと低圧EGRとを併用することが必要な用途等に適用することができる。
1 エンジン
30 吸気通路
31 エアクリーナ
36 吸気シャッタ弁
41 排気浄化装置
42 サイレンサ
43 排気シャッタ弁
61 排気ターボ過給機
61a コンプレッサ
61b タービン
73 高圧EGR弁
83 低圧EGR弁
101 エンジン回転数センサ
102 エアフローセンサ(新気量センサ)
103 吸気温度センサ
104 吸入ガス温度センサ
105 吸気圧センサ
106 排気圧センサ
107 排気温度センサ
108 エンジン水温センサ

Claims (3)

  1. エンジンの排気のうち、相対的に圧力が高い排気の一部を吸気系に再循環させる高圧EGRと、相対的に圧力が低い排気の一部を吸気系に再循環させる低圧EGRとを扱うエンジンの制御装置であって、
    前記吸気系に、前記高圧EGRのみを供給する高圧EGR供給領域と、前記高圧EGRと前記低圧EGRとを併用して供給する高圧/低圧EGR併用領域とを有し、
    新気量を検出する新気量センサと、
    高圧EGR量を吸気量と前記新気量センサにより検出された新気量との差分から推定する第1推定手段と、
    高圧EGR量を、流量センサを用いることなく推定する第2推定手段とを備え、
    前記高圧EGRは、前記高圧EGR供給領域では、前記第1推定手段を用いて高圧EGR量を推定し、前記高圧/低圧EGR併用領域では、前記第2推定手段を用いて高圧EGR量を推定すると共に、
    前記高圧EGR供給領域と前記高圧/低圧EGR併用領域との間の移行時には、EGR量の推定値を徐々に切り換えることを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. エンジンの排気のうち、相対的に圧力が高い排気の一部を吸気系に再循環させる高圧EGRと、相対的に圧力が低い排気の一部を吸気系に再循環させる低圧EGRとを扱うエンジンの制御装置であって、
    過給圧を制御するための吸気圧センサと、新気量を検出する新気量センサと、タービンへの圧力を検出する排気圧センサと、前記高圧EGRの流量を調節する高圧EGR弁とを備え、
    前記吸気系に、前記高圧EGRのみを供給する高圧EGR供給領域と、前記高圧EGRと前記低圧EGRとを併用して供給する高圧/低圧EGR併用領域とを有し、
    前記高圧EGRは、前記高圧EGR供給領域においては、高圧EGR量を吸気量と新気量との差分から推定し、前記高圧/低圧EGR併用領域においては、高圧EGR量を吸気圧、排気圧及び前記高圧EGR弁の開度に基づいて、ベルヌーイの定理から推定すると共に、
    前記高圧EGR供給領域と前記高圧/低圧EGR併用領域との間の移行時には、EGR量の推定値を徐々に切り換えることを特徴とするエンジンの制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載のエンジンの制御装置において、
    前記EGR量から吸気酸素濃度の推定値を算出し、算出した値から推定される排気酸素濃度が所定の閾値を下回らないように燃料噴射量に上限値が設定され、
    前記エンジンの運転領域として、軽負荷においては、前記高圧EGR供給領域に設定され、中負荷においては、前記高圧/低圧EGR併用領域に設定されることを特徴とするエンジンの制御装置。
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