JP6098368B2 - 液圧成形方法及び金型 - Google Patents
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Description
このような液圧成形法のうち、ハイドロフォーム加工は、成形用素材として、鋼管やステンレス鋼管、あるいはアルミ管などの中空管状の素材(素材管)を用い、その素材管を金型のキャビティにセットし、素材管内に高圧の液圧を加えると同時に、素材管の両端部からその軸線方向に沿って圧縮する(軸押しする)加工法であり、複雑な形状の中空部材を一体に形成することができるため、近年、自動車などの各種部品の製造に適用されるようになっている。
またこれらのシール部材15A、15Bのうち、一方のシール部材15Aには、素材管11内に加圧用液体、例えば水を導入して加圧するための導入路17が形成されており、他方のシール部材15Bには、素材管11内の空気を排除するための排出路19が形成されている。
また、下型5の内面に沿った素材管11の成形は先に完了しているものの、突出部11Aの成形のためにさらに軸押し荷重が加えられるため、下型5に対応する素材管11においてはしわが発生してしまい、成形製品の形状不良を招くおそれがあった。
さらに、このような周方向における変形量の差異によって、シール面にかかる軸押し荷重、すなわち素材管11の管端部の面圧が不均一となり、シール部材15A、15Bによるシールが不安定となることで素材管11内に充填されている加圧用液体が管外に漏れだすおそれがあった。
例えば、キャビティの上部と下部において同様の凸状空間部が形成されている、すなわち、径方向において対照的な凸状空間部がそれぞれ形成されている場合においても、軸押し荷重の急激に増大や、しわによる成形製品の形状不良、または管端部における面圧不均一が招く加圧用液体の漏れ等の問題が生じた。
キャビティの上部と下部において径方向において対照的な凸状空間部がそれぞれ形成されている場合は、図6に示した例とは異なり、素材管の変形量は周方向でほぼ同一である。しかし、素材管の成形が完了する間近では素材管の形状を所望のものへと限りなく近づけることができているので、それ以降の成形量の大きな加工は必要ないものの、素材管11内の空間を密閉するためにはシール性を確保すべく一定以上の軸押し荷重を加えておかなければならない。その結果、素材管に対して必要以上な荷重(過剰な荷重)が加わることとなり、軸押し荷重の急激な増大や、しわの発生を引き起こす問題があった。
[1]金型のキャビティ内に、成形用素材を収容するとともに、前記成形用素材内に加圧用液体を充填し、その成形用素材内の加圧用液体を加圧して、キャビティの内面に沿った形状に成形する液圧成形方法において、
前記金型は、前記キャビティに上方及び/または下方に向けて突出するように形成された凸状空間部と、前記凸状空間部の長手方向両端にあって液圧成形時にシール部材が装着される端部とを有しており、
前記金型の長手方向の少なくとも一方の前記端部であって、最終成形製品として不要な部分として液圧成形完了後は切断除去する部分に含まれる、前記凸状空間部よりも前記シール部材側の、前記端部の内面に、長手方向の断面形状が凹状である拡管部が設けられた金型を用いて成形することを特徴とする液圧成形方法。
[2]前記成形用素材として管状素材を用い、その管状素材の両端部から軸線方向に沿って荷重を与えて、管状素材を軸線方向に沿って圧縮させながら、管状素材内を前記加圧用液圧によって加圧することを特徴とする上記[1]に記載の液圧成形方法。
[3]前記成形用素材の肉厚をt(mm)とした場合、前記拡管部の長手方向の幅w(mm)を2t〜4t(mm)とすることを特徴とする上記[1]または[2]に記載の液圧成形方法。
[4]前記加圧用液体を加圧して成形する際の内圧を、下記式(1)による算出される最大内圧Pmax(MPa)以下とすることを特徴とする上記[1]〜[3]の何れか一項に記載の液圧成形方法。
Pmax=(2×YS×t)/(D−2t) ・・・ (1)
ここで、YSは前記成形用素材の降伏応力(MPa)、tは前記成形用素材の肉厚(mm)、Dは前記成形用素材の外径(mm)である。
[5]前記成形用素材の肉厚をt(mm)とした場合、前記金型の内面において前記拡管部の形成領域と未形成領域との境界における曲率半径R(mm)が3t(mm)以下であることを特徴とする上記[1]〜[4]の何れか一項に記載の液圧成形方法。
[6]前記金型が、上下分離可能な上型と下型によって構成されてなり、前記上型あるいは前記下型の少なくとも一方に前記拡管部が形成されていることを特徴とする上記[1]〜[5]の何れか一項に記載の液圧成形方法。
[7]前記拡管部が、径方向断面において連続的に形成されていることを特徴とする上記[1]〜[6]の何れか一項に記載の液圧成形方法。
[8]前記キャビティの長手方向の断面形状が軸線に対して非対称である場合、前記成形用素材の変形量が少ない方に対応する金型内面に前記拡管部を設けることを特徴とする上記[1]〜[7]の何れか一項に記載の液圧成形方法。
前記金型は、径方向断面が閉断面であり、
前記キャビティに上方及び/または下方に向けて突出するように形成された凸状空間部と、前記凸状空間部の長手方向両端にあって液圧成形時にシール部材が装着される端部とを有しており、
前記金型の長手方向の少なくとも一方の前記端部であって、最終成形製品として不要な部分として液圧成形完了後は切断除去する部分に含まれる、前記凸状空間部よりも前記シール部材側の、前記端部の内面に、長手方向の断面形状が凹状である拡管部が設けられていることを特徴とする金型。
[10]前記成形用素材の肉厚をt(mm)とした場合、前記拡管部の長手方向の幅w(mm)を2t〜4t(mm)以下とすることを特徴とする上記[9]に記載の金型。
[11]前記成形用素材の肉厚をt(mm)とした場合、前記金型の内面において前記拡管部の形成領域と未形成領域との境界における曲率半径R(mm)が3t(mm)以下であることを特徴とする上記[9]または上記[10]に記載の金型。
[12]前記金型が、上下分離可能な上型と下型によって構成されてなり、前記上型あるいは前記下型の少なくとも一方に前記拡管部が形成されていることを特徴とする上記[9]〜[11]の何れか一項に記載の金型。
[13]前記拡管部が、径方向断面において連続的に形成されていることを特徴とする上記[9]〜[12]の何れか一項に記載の金型。
[14]前記キャビティの長手方向の断面形状が軸線に対して非対称である場合(上部と下部で異なる場合)、前記成形用素材の変形量が少ない方に対応する金型内面に前記拡管部が設けられていることを特徴とする上記[9]〜[13]の何れか一項に記載の金型。
[15]前記拡管部内において、前記拡管部の底面に固定され、かつ径方向の伸縮が可能な弾性体と、前記弾性体によって支持されるとともに前記金型の内面と略面一となるよう設けられた当て板を備えることを特徴とする上記[9]〜[14]の何れか一項に記載の金型。
拡管部30Aの形成領域を限定する理由については後記にて説明するが、成形完了後の素材管11を最終成形製品とする際、拡管部30Aよりもシール部材側の素材(拡管部30A含む)については切断除去し、突出部11Aを含む素材管11を製品とする。そのため、拡管部30Aを形成する位置は金型1のより端部側、すなわちシール部材15Aまたは15B側に形成することが好ましい。
ここで、図1に示すような軸線対照の形状を有する金型1における拡管部30Aの機能について説明する。
キャビティ7内に充填された加圧用液体に高圧を加えると同時に素材管11を軸押しして成形を行う際、金型1の断面形状が軸線対照の形状である、つまりキャビティ7の上部と下部それぞれにおける凸状空間部9を形成する輪郭の形状が軸対照であるため、素材管11の変形量も軸線対照となる。そのため、成形中において、シール部材15A、15Bのシール面に加わる軸押し荷重、すなわち素材管の管端部の面圧は面方向に均一な状態を維持することができる。
しかし、素材管11の成形が完了する間近もしくは完了後は、これ以上の変形は必要ないにもかかわらず、キャビティ7のシール性確保のために一定以上の軸押し荷重を加えておかなければならない。このような軸押し荷重が成形間近あるいは成形完了後の素材管11にかかることで、軸押し荷重の急激な増大や、しわの発生を引き起こす問題があった。
そこで、金型1に拡管部30Aを設けることで、成形が完了した後であっても、当該拡管部30Aを、素材管11のさらなる変形を許容しうるスペースとして機能させるという、いわば「逃げ場」とすることができる。すなわち、たとえ成形が完了した後にシールを目的とした一定以上の荷重を加えたとしても、図1、2に示すように、素材管11が拡管部30Aへ入り込むことで素材管11の張力の上昇を低減でき、軸押し荷重の急激な増大を抑制するとともに、しわの発生を抑制できる。
すなわち、本実施形態においては、成形の初期段階から中盤にかけては素材管11の拡管部30Aへの侵入を防ぎ、一方、成形の終盤〜成形完了までは侵入を促進することが重要である。これに対しては、拡管部30Aの形状、及び加圧用液体による内圧を制御することが有効に作用する。
以下、拡管部30Aの好ましい形状について図2を参照しながら説明する。
Pmax=(2×YS×t)/(D−2t) ・・・ (1)
YS:前記成形用素材の降伏応力(MPa)
t:前記成形用素材の肉厚(mm)
D:前記成形用素材の外径(mm)
最大内圧Pmax(MPa)とは、弾塑性材において、軸押し荷重の有無を問わずに内圧だけで塑性変形が開始される内圧の限界値である。つまり、キャビティ7内へ加圧用液体を充填後、当該液体を加圧して内圧を徐々に上げていく途中に内圧がPmaxを超えてしまうと、成形途中でありながら、素材管11が拡管部30Aに侵入するおそれがある。加えて、素材管11全体においても軸押し荷重の有無関係なく内圧のみで塑性変形が開始されるため、拡管・減肉が進行し割れが生じるおそれがある。したがって、加圧用液体を加圧して成形する際の内圧は、Pmax以下を維持することが好ましい。
なお、一般的に、ハイドロフォーム加工法においては所定の内圧をかけた状態(所定の内圧まで上昇させた状態)で軸押しを開始する場合が多いが、素材管の形状によっては内圧をかけつつ軸押し荷重を加える、つまり内圧と軸押し荷重ともに徐々にあげる場合もある。いずれの場合においても、内圧は、Pmax以下を維持することが好ましい。
また、拡管部30Aは、金型1の長手方向の少なくとも一方の端部に形成されていればよい。図1に示す金型1は、金型1の長手方向両端部に拡管部30Aが形成された構成であるが、当該構成に限らず、例えば、シール部材15A側の端部のみ、もしくはシール部材15B側の端部のみに形成されていてもよい。
ハイドロフォーム加工法においては、素材管内面における軸押し荷重の分布を推測することは難しく、その精度を上げることはさらに難しい。そのため、どの部位で荷重が集中するか、またどの部位でシワが発生しやすいかは、実際の加工結果を観察しない限り推測することは困難であるのが現状である。そのため、素材管11の端部内面の全周にわたり拡管部30Aを設ける、すなわち径方向断面において連続的(リング状)に形成することで、荷重が集中する部位がどこであっても、素材管11の拡管30Aへの侵入を担保できる。
また、拡管部30Aが金型1の上型3あるいは下型5のいずれか一方に形成されている場合においても、径方向断面において連続的に形成されていることが好ましく、その場合は、拡管部30Aの径方向断面の形状は略半円状とすることができる。
なお、拡管部30Aの径方向断面形状はリング状、略半円状のほか、一定の周期で配置されたドット状としてもよい。
なお、ここでは型締め後に管端面のシールと加圧用液体の導入を行なうものとして説明したが、型締めの前に管端面のシールと加圧用液体の導入を行なってもよい。
本実施形態では、上述したように、金型1の端部に拡管部30Aを設けるが、この拡管部30Aは、上述したように素材管11のさらなる変形を許容しうるスペースとして機能させるという、いわば「逃げ場」であり、最終成形製品の構成部材としての形状設計等はされていない。そのため、成形完了後は、成形品のうち最終成形製品として不要な部分(拡管部30A含む)については切り落とし、突出部11Aを含む成形品を最終成形製品とする。したがって、金型1に拡管部30Aを形成する際には、切断除去領域が広くならないよう、なるべくシール部材15A、15B側に形成することが好ましい。
図1においては、金型1内のキャビティ(成形用空間)7において、上方と下方の両方に突出した凸状空間部9が形成されている構造としたが、図3に示すように、凸状空間部9の形状を上方のみに突出した形状としてもよい。つまり、キャビティ7としてその中央部分が上方に膨出して凸状空間9を有する形状とし、それに合わせて、素材管11も、上方に膨出する突出部11Aを有する形状としてもよい。また、図示してはいないが、凸状空間部9の形状を下方のみに突出した形状としてもよい。
図3に示す例は、キャビティ7の長手方向の断面形状が、軸線に対して非対称である場合(上部と下部で異なる場合)があり、この場合、軸線方向に沿った軸押しの荷重(軸押し荷重)による素材管11の変形量が上部と下部で異なる。
そのため、キャビティ7の長手方向の断面形状が軸線に対して非対称である場合は、素材管11の変形量が少ない方に対応する金型1に(図3でいう下型5側)に拡管部30Aを設けることが好ましい。こうすることで、より張力が発生しやすい前記変形量が少ない方の素材管11を効率的に拡管部30Aに逃がすことができ、結果、軸押し荷重の急激な増大や、しわの発生を抑制できるとともに、管端部における不均一な面圧を緩和させより均一にさせることができる。
なお、図3においては素材管11の変形量が少ない方に対応する下型5に拡管部30Aを設ける構成を図示したが、上型3に拡管部30Aが形成されていても何ら問題ない。また、拡管部30Aが、径方向断面においてリング状に形成されていてもよい。
図4に示すように、キャビティ7としてその形状が上方に大きく蛇行した凸状空間9を有する形状とし、それに合わせて、素材管11も、上方に大きく蛇行する突出部11Aを有する形状としてもよい。また、図示してはいないが、当該蛇行の向きが上方ではなく下方であってもよい。
図4に示すような大きく蛇行する突出部11Aを有する素材管11の成形量は、図1や図3に示した例と比較すると全周にわたって少ない。すなわち、図4に示す例は、図1や図3に示した例とは異なり拡径加工ではないので全周にわたって張力が生じやすい。
これらの観点から、図4に示すような予備加工において大きな変形を必要とする場合や、成形加工が拡径ではなく金型1になじませる程度の変形量である加工の場合においては、拡管部30Aは、径方向断面においてリング状に形成されていることが好ましい。このように、素材管11の端部内面の全周にわたり拡管部30Aを設けることで、荷重が集中する部位がどこであっても、素材管11の拡管30Aへの侵入を担保でき、さらに予備加工における曲げのばらつきを緩和させることができる。
図5は、図4に示すような蛇行形状である突出部が長手方向に2つ並んで配置されている例であり、図4に示す例よりもその形状は複雑で、径方向及び長手方向ともに軸押し荷重分布を推測することは非常に難しいものである。
図5に示すように、キャビティ7の2箇所に凸状空間部9−1、9−2が形成されていて、素材管11としてその長さ方向の異なる2箇所の部分に突出部11A−1、11A−2が形成されている。このような複雑な形状を有する金型を用いた成形加工においても、図4同様の理由で、拡管部30Aは、径方向断面においてリング状に形成されていることが好ましい。このように、素材管11の端部内面の全周にわたり拡管部30Aを設けることで、図4と同様に、荷重が集中する部位がどこであっても、素材管11の拡管30Aへの侵入を担保でき、さらに予備加工における曲げのばらつきを緩和させることができる。
成形の初期段階から中盤にかけては素材管11の拡管部30Aへの侵入を防ぐことが重要であることは上記で述べたとおりである。そこで、本実施形態においては、拡管部30A内に、素材管11が物理的に侵入できないよう、当て板を設け、当該当て板を拡管部30Aの底面に固定された弾性体によって支持するとともに、当該弾性体を径方向の伸縮が可能な構造とすることが好ましい。これによって、成形初期段階では内圧が低いことから当て板で拡管部30Aを物理的に塞いでおくことができる。なお、次第に内圧が上がるにつれ、弾性体が縮みはじめ拡管部30Aの凹部が露出され始める。そして、成形終期の段階まで経過すると内圧は一定以上まで上昇し、当て板が拡管部30Aの底面まで下がる(弾性体が縮む)ため、上述したような拡管部30Aの機能を発揮させることができる。また、このように成形初期段階において、当て板により素材管11の拡管部30Aへの侵入を物理的に抑制することで、初期内圧を高めることが可能となり、成形加工における成形性を確保することができる。
弾性体としては特に限定せず、板ばねやワイヤばね等の復元性を有するものであれば適用可能である。
なお、当該当て板を備える構成については、図1〜5に示した本発明の第1〜第4実施形態いずれにおいても適用させることができる。
3 上型
5 下型
7 キャビティ(成形用空間)
9 凸状空間部
11 素材管(成形用素材としての管状素材)
11A 突出部
15A、15B シール部材
30A 拡管部
Claims (15)
- 金型のキャビティ内に、成形用素材を収容するとともに、前記成形用素材内に加圧用液体を充填し、その成形用素材内の加圧用液体を加圧して、キャビティの内面に沿った形状に成形する液圧成形方法において、
前記金型は、前記キャビティに上方及び/または下方に向けて突出するように形成された凸状空間部と、前記凸状空間部の長手方向両端にあって液圧成形時にシール部材が装着される端部とを有しており、
前記金型の長手方向の少なくとも一方の前記端部であって、最終成形製品として不要な部分として液圧成形完了後は切断除去する部分に含まれる、前記凸状空間部よりも前記シール部材側の、前記端部の内面に、長手方向の断面形状が凹状である拡管部が設けられた金型を用いて成形することを特徴とする液圧成形方法。 - 前記成形用素材として管状素材を用い、その管状素材の両端部から軸線方向に沿って荷重を与えて、管状素材を軸線方向に沿って圧縮させながら、管状素材内を前記加圧用液圧によって加圧することを特徴とする請求項1に記載の液圧成形方法。
- 前記成形用素材の肉厚をt(mm)とした場合、前記拡管部の長手方向の幅w(mm)を2t〜4t(mm)とすることを特徴とする請求項1または2に記載の液圧成形方法。
- 前記加圧用液体を加圧して成形する際の内圧を、下記式(1)による算出される最大内圧Pmax(MPa)以下とすることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液圧成形方法。
Pmax=(2×YS×t)/(D−2t) ・・・ (1)
ここで、YSは前記成形用素材の降伏応力(MPa)、tは前記成形用素材の肉厚(mm)、Dは前記成形用素材の外径(mm)である。 - 前記成形用素材の肉厚をt(mm)とした場合、前記金型の内面において前記拡管部の形成領域と未形成領域との境界における曲率半径R(mm)が3t(mm)以下であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の液圧成形方法。
- 前記金型が、上下分離可能な上型と下型によって構成されてなり、前記上型あるいは前記下型の少なくとも一方に前記拡管部が形成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の液圧成形方法。
- 前記拡管部が、径方向断面において連続的に形成されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の液圧成形方法。
- 前記キャビティの長手方向の断面形状が軸線に対して非対称である場合、前記成形用素材の変形量が少ない方に対応する金型内面に前記拡管部を設けることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の液圧成形方法。
- キャビティを有し、前記キャビティ内に成形用素材を収容するとともに、前記成形用素材内に加圧用液体を充填し、その成形用素材内の加圧用液体を加圧して、キャビティの内面に沿った形状に成形する液圧成形法にて用いる金型であって、
前記金型は、径方向断面が閉断面であり、
前記キャビティに上方及び/または下方に向けて突出するように形成された凸状空間部と、前記凸状空間部の長手方向両端にあって液圧成形時にシール部材が装着される端部とを有しており、
前記金型の長手方向の少なくとも一方の前記端部であって、最終成形製品として不要な部分として液圧成形完了後は切断除去する部分に含まれる、前記凸状空間部よりも前記シール部材側の、前記端部の内面に、長手方向の断面形状が凹状である拡管部が設けられていることを特徴とする金型。 - 前記成形用素材の肉厚をt(mm)とした場合、前記拡管部の長手方向の幅w(mm)を2t〜4t(mm)以下とすることを特徴とする請求項9に記載の金型。
- 前記成形用素材の肉厚をt(mm)とした場合、前記金型の内面において前記拡管部の形成領域と未形成領域との境界における曲率半径R(mm)が3t(mm)以下であることを特徴とする請求項9または10に記載の金型。
- 前記金型が、上下分離可能な上型と下型によって構成されてなり、前記上型あるいは前記下型の少なくとも一方に前記拡管部が形成されていることを特徴とする請求項9〜11の何れか一項に記載の金型。
- 前記拡管部が、径方向断面において連続的に形成されていることを特徴とする請求項9〜12の何れか一項に記載の金型。
- 前記キャビティの長手方向の断面形状が軸線に対して非対称である場合、前記成形用素材の変形量が少ない方に対応する金型内面に前記拡管部が設けられていることを特徴とする請求項9〜13の何れか一項に記載の金型。
- 前記拡管部内において、前記拡管部の底面に固定され、かつ径方向の伸縮が可能な弾性体と、前記弾性体によって支持されるとともに前記金型の内面と略面一となるよう設けられた当て板を備えることを特徴とする請求項9〜14の何れか一項に記載の金型。
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