JP6098180B2 - 導電性粘着シート - Google Patents

導電性粘着シート Download PDF

Info

Publication number
JP6098180B2
JP6098180B2 JP2013007307A JP2013007307A JP6098180B2 JP 6098180 B2 JP6098180 B2 JP 6098180B2 JP 2013007307 A JP2013007307 A JP 2013007307A JP 2013007307 A JP2013007307 A JP 2013007307A JP 6098180 B2 JP6098180 B2 JP 6098180B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductive
mass
sensitive adhesive
parts
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013007307A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014136778A (ja
Inventor
晃 山上
晃 山上
倉田 吉博
吉博 倉田
高野 博樹
博樹 高野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
DIC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DIC Corp filed Critical DIC Corp
Priority to JP2013007307A priority Critical patent/JP6098180B2/ja
Publication of JP2014136778A publication Critical patent/JP2014136778A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6098180B2 publication Critical patent/JP6098180B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

本発明は、導電性基材と、導電性粒子を含有する粘着剤層とを有する導電性粘着シートに関する。
導電性粘着シートはその取扱いの容易さから、電気、電子機器等から輻射する不要な漏洩電磁波のシールド用、他の電気、電子機器より発生する有害な空間電磁波のシールド用、静電気帯電防止の接地用などに用いられており、近年の電気・電子機器の小型化、薄膜化に伴い、これらに用いられる導電性粘着シートも薄膜化が求められている。
薄型の導電性粘着シートとしては、導電性基材上に、導電性フィラーを粘着性物質中に分散させた導電性粘着剤からなる粘着剤層を有する粘着シートが開示されている(特許文献1〜2参照)。これら粘着シートは、好適な導電性と接着性とを有することが開示されている。
特開2004−263030号公報 特開2009−79127号公報
しかし、近年の小型電子端末等における、さらなる薄型化の要請に対し、粘着シートを極薄型の粘着シートとした場合には、接着性の低下が生じやすいため、接着性の向上が求められていた。特に、導電性基材を使用した粘着シートにおいては、保存中に接着力の低下が生じる場合があり、接着力を確保しにくい薄型粘着シートにおいては接着性に問題が生じる場合があった。
本発明が解決しようとする課題は、薄型であっても良好な接着性、導電性を有し、経時での接着力低下が生じにくい導電性粘着シートを提供することにある。
本発明においては導電性基材と導電性粘着剤層とを有する導電性粘着シートであって、導電性粘着剤層の厚みが20μm以下であり、導電性粘着剤層が、アクリル系共重合体、トリアゾール系化合物、架橋剤及び導電性粒子を含有するアクリル系粘着剤組成物からなり、前記アクリル系共重合体が、カルボキシル基を含有するモノマーを含有し、アクリル系共重合体を構成するモノマー成分中のカルボキシル基を含有するモノマーの含有量が1〜10質量%
である導電性粘着シートにより、上記課題を解決した。
本発明の導電性薄型粘着シートは、極薄型でありながら、被着体への良好な接着性と導電性とを有し、かつ保存中にも接着力低下が生じにくいため、電気、電子機器等に用いる電磁波のシールド用、他の電気、電子機器より発生する有害な空間電磁波のシールド用、静電気帯電防止の接地固定用として有用である。特に、薄型化が進み、筐体内での容積制限が厳しい携帯電子機器用途に好適に適用できる。
本発明の導電性粘着シートの構成例を示す概略図である。 本発明の導電性粘着シートの構成例を示す概略図である。 実施例における耐反発性評価方法の概略図である。
本発明の導電性粘着シートは、導電性基材と導電性粘着剤層とを有する導電性粘着シートであって、導電性粘着剤層の厚みが20μm以下であり、導電性粘着剤層が、アクリル系共重合体、トリアゾール系化合物、架橋剤及び導電性粒子を含有するアクリル系粘着剤組成物からなり、アクリル系共重合体がカルボキシル基含有モノマーをモノマー成分として含有し、アクリル系共重合体を構成するモノマー成分中のカルボキシル基含有モノマーの含有量が1〜10質量%である導電性粘着シートである。
以下に、本発明の導電性粘着シートを、その構成要素に基づいて、更に詳しく説明する。なお、本発明における「シート」とは、少なくとも一層の導電性粘着剤の薄層を導電性基材上、あるいは剥離シート上に設けた形態を意味し、例えば、毎葉、ロール状、あるいは薄板状、帯状(テープ状)等の製品形態すべてを含む。
(導電性粘着剤層)
本発明の導電性粘着シートに使用する導電性粘着剤層は、カルボキシル基を含有するアクリル系共重合体を含有するアクリル系粘着剤組成物に、トリアゾール系化合物、架橋剤及び導電性粒子を含有させた導電性粘着剤組成物からなる粘着剤層である。
(アクリル系共重合体)
アクリル系共重合体としては、炭素数1〜14の(メタ)アクリレートモノマーを主たるモノマー成分とするアクリル系共重合体を好ましく使用でき、炭素数1〜14の(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のモノマーがあげられ、これらの1種または2種以上が用いられる。なかでも、アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリレートが好ましく、炭素数が4〜9の直鎖または分岐構造を有する(メタ)アクリレートが更に好ましい。なかでもn−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートを好ましく使用でき、これらは各々単独で使用しても併用してもよい。
アクリル系共重合体中の炭素数1〜14の(メタ)アクリレートの含有量は、アクリル系共重合体を構成するモノマー成分中の80〜98.5質量%であることが好ましく、90〜98.5質量%であることがより好ましい。
また、本発明に使用するアクリル系共重合体は高極性ビニルモノマーを共重合することも好ましく、高極性ビニルモノマーとしては、カルボキシル基を有するビニルモノマー、水酸基を有するビニルモノマー、アミド基を有するビニルモノマー等が挙げられ、これらの1種または2種以上が用いられる。なかでもカルボキシル基含有モノマーは粘着剤の接着性を好適な範囲に調整しやすいため好ましく使用できる。
カルボキシル基を有するビニルモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、(メタ)アクリル酸2量体、クロトン酸、エチレンオキサイド変性琥珀酸アクリレート等を使用でき、なかでもアクリル酸又はメタクリル酸を共重合成分として使用することが好ましく、アクリル酸を使用することが特に好ましい。
カルボキシル基を有するビニルモノマーの含有量は、アクリル系共重合体を構成するモノマー成分中の1〜10質量%である。そのなかでも、1.5〜6質量%であることが好ましく、さらに好ましくは2〜4質量%であることが好ましい。上記範囲であることで、金属への初期接着性と、高温高湿保存後の接着性を好適な範囲に調整しやすい。
水酸基を有するモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等などの水酸基含有(メタ)アクリレートを使用できる。
また、アミド基を有するモノマーとしては、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、等が挙げられる。
その他の高極性ビニルモノマーとして、酢酸ビニル、エチレンオキサイド変性琥珀酸アクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸等のスルホン酸基含有モノマー、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の末端アルコキシ変性(メタ)アクリレートがあげられる。
その他の高極性ビニルモノマーの含有量は、その総量がアクリル系共重合体を構成するモノマー成分中の0.2〜15質量%であることが好ましく、0.4〜10質量%であることがより好ましく、0.5〜6質量%であることが更に好ましい。当該範囲で含有することにより、粘着剤の接着性を好適な範囲に調整しやすい。
アクリル系共重合体は、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法など公知の方法で共重合させることにより得ることができるが、生産コストや生産性の面から、溶液重合によって重合されることが好ましい。アクリル系共重合体の平均分子量は、30万〜150万が好ましく、更に好ましくは50万〜120万である。
(添加剤)
さらに、導電性粘着シートの粘着力を向上させるため、粘着付与樹脂を添加しても良い。本発明で使用する導電性粘着剤に添加する粘着付与樹脂は、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂肪族(C5系)や芳香族(C9系)などの石油樹脂、スチレン系樹脂フェノール系樹脂、キシレン系樹脂、メタクリル系樹脂などが挙げられる。そのなかでも、ロジン系樹脂が好ましく、特に重合ロジン系樹脂が好ましい。粘着付与樹脂の添加量としては、(メタ)アクリル系共重合体100質量部(固形分)に対し、10〜50質量部添加するのが好ましい。
本発明の導電性粘着シートに使用する粘着剤には必要に応じて、各種添加剤が添加されても良い。上記添加剤としては、例えば可塑剤、軟化剤、金属不活性剤、酸化防止剤、顔料、染料などが挙げられ、必要に応じて適宜使用される。
(トリアゾール系化合物)
本発明の導電性粘着シートに使用する粘着剤はトリアゾール系化合物を含有する。トリアゾール化合物としては、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール及びそのカリウム塩、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ5メチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。そのなかでもベンゾトリアゾールが溶解性・接着力低下防止効果が高く好ましい。
トリアゾール系化合物の含有量としては、特に限定されるものではないが、アクリル系粘着剤組成物100質量部(固形分)に対し、0.05〜3.0質量部が好ましい。そのなかでも0.1〜1.5質量部が好ましく、0.3〜1.0質量部が最も好ましい。当該含有量とすることで、特に好適な保持力を得やすく、また高温高湿環境試験後の接着力低下を特に抑制しやすくなる。
(架橋剤)
本発明の導電性粘着シートに使用するアクリル系粘着剤組成物には、架橋剤を含有することで、得られる導電性粘着剤層に3次元架橋構造を形成することで、凝集力を向上させる。架橋構造の形成には、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、キレート系架橋剤、アジリジン系架橋剤など、公知の架橋剤などが挙げられる。架橋剤の種類は、前述の単量体成分の官能基に応じて選定するのが好ましい。
架橋剤の添加量としては、得られる導電性粘着剤層のゲル分率が、25〜65質量%となる量で使用することが好ましく、より好ましくは35〜60質量%であり、最も好ましくは40〜55質量%である。ゲル分率を上記範囲とすることで、せん断方向の凝集力及び耐剥がれ性をより良好にすることができる。
ゲル分率は、以下の式で算出する。
ゲル分率(質量%)={(トルエンに浸漬した後の粘着剤質量)/(トルエンに浸漬する前の粘着剤質量)}×100
(導電性粒子)
本発明の導電性粘着シートに使用する導電性粒子の材質としては金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム等の金属粉粒子、カーボン、グラファイト等の導電性樹脂、樹脂や中実ガラスビーズ、中空ガラスビーズの表面に金属被覆を有するもの等が使用できる。そのなかでもニッケル粉粒子や銅粉粒子や銀粉粒子が導電性、接着性、生産性に優れるため好ましい。さらに好ましいものとしては、カーボニル法で製造される粒子表面に多数の針状形状を有する表面針状形状のニッケル粒子や、当該表面針状粒子を平滑化処理して球状粒子としたものや、超高圧旋回水アトマイズ法で製造される銅粉や銀粉があげられる。これらの導電性粒子は2種類以上混合して使用してもよい。
導電性粒子の形状としては球状または表面針状形状が好ましい。アスペクト比は特に限定されるものではないが、1〜2であることが好ましく、さらに好ましくは1〜1.5であり、1〜1.2であることが最も好ましい。アスペクト比は走査型電子顕微鏡で測定することができる。
導電性粒子のタップ密度としては、特に限定されるものではないが、2〜7g/cmが生産時に沈降や凝集しにくいため好ましい。さらに好ましくは3〜6g/cmであり、4〜5g/cmが最も好ましい。
導電性粒子の粒子径としては、特に限定されるものではないが、粒子径d50が4〜12μmであり、且つ粒子径d85が6〜25μmであることが好ましい。d50は、より好ましくは4〜10μmであり、さらに好ましくは5〜9μmであり、6〜8μmであることが最も好ましい。またd85は、より好ましくは6.5〜14μmであり、さらに好ましくは7〜13μmであり、8〜11μmであることが最も好ましい。なお、導電性粒子を2種以上混合する場合には、混合後の粒子径d50及びd85が上記範囲であることが好ましい。
粒子径d50は粒度分布における50%累積値(メディアン径)である。粒子径d85は85%累積値である。これらの粒径はレーザー解析・散乱法により測定される値である。測定装置としては日機装社製マイクロトラックMT3000II、島津製作所製レーザー回折式粒度分布測定器SALD−3000等があげられる。
導電性粒子の粒子径d50が粘着剤層厚さの50〜150%であり、d85が80〜200%であることが好ましい。上記範囲の導電性粒子を用いることで、導電性・接着性・生産性を両立しやすい。d50はさらに好ましくは60〜120%であり、最も好ましくは70〜100%である。d85はさらに好ましくは100〜150%であり、もっと好ましくは110〜140%である。
導電性粘着剤層中の導電性粒子の含有量としては、特に限定されるものではないが、アクリル系粘着剤組成物100質量部(固形分)に対して、10〜100質量部が好ましく、さらに好ましくは20〜80質量部であり、より好ましくは30〜70質量部であり、40〜60質量部が最も好ましい。導電性粒子の含有量を上記範囲にすることで、導電性、接着性、生産性を両立しやすくなる。
アクリル系粘着剤組成物中に前記導電性粒子を分散する方法としては、アクリル系共重合体、溶剤、導電性粒子、添加剤等を分散攪拌機で分散する方法が挙げられる。市販の分散攪拌機としては、井上製作所製ディゾルバー、バタフライミキサー、BDM2軸ミキサー、プラネタリーミキサーが挙げられる。そのなかでも撹拌中の粘着剤の増粘が少ない中程度のシェアをかけられるディゾルバーやバタフライミキサーが好ましい。
アクリル系粘着剤組成物の固形分としては、特に限定されるものではないが、10〜70%が好ましく、さらに好ましくは30〜55%、最も好ましくは43〜50%である。
(導電性粘着剤層の厚さ)
導電性粘着シートの粘着剤層の厚さは、20μm以下である。好ましくは1〜16μmであり、中でも、3〜12μmであることが特に好ましい。上記範囲にある場合に、接着性と薄型を両立できる。
(導電性基材)
本発明の導電性粘着シートに使用する導電性基材としては、金属箔基材やグラファイト基材等があげられる。金属箔の材質としては、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、錫やこれらの合金が挙げられる。そのなかでも銅を含有する導電性基材が好ましく、銅箔が導電性、加工性、コストの点からより好ましい。さらに好ましくは、柔軟性に優れる圧延銅箔が好ましい。
さらに銅箔には防錆処理を施すことが好ましい。防錆処理の種類としては、有機防錆と無機防錆が挙げられるが、そのなかでも、クロメート処理による無機防錆が最も好ましい。市販の電解銅箔としては、福田金属箔粉工業社製CF−T9FZ−HS−9(9μm:クロメート処理)やCF−T9FZ−HS−9(9μm:クロメート処理)等が挙げられる。市販の圧延銅箔としては、日本製箔社製TCU−H−8−RT(8μm:有機防錆処理)やJX日鉱日石金属社製BAY−64T−DT(35μm:クロメート処理)等が挙げられる。
導電性基材の厚みとしては、1〜40μmが好ましく、さらに好ましくは3〜16μmであり、最も好ましくは6〜12μmである。上記範囲であれば、薄型化が可能で、且つ加工性に優れるため好ましい。
(剥離ライナー)
本発明の導電性粘着シートでは、粘着剤層上に剥離ライナーを積層することができる。剥離ライナーは、特に限定されず、例えばクラフト紙やグラシン紙、上質紙などの紙類や、ポリエチレン、ポリプロピレン(OPP、CPP)、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂フィルム、前記紙類と樹脂フィルムを積層したラミネート紙、前記紙類にクレーやポリビニルアルコールなどで目止め処理を施したものの片面もしくは両面に、シリコン系樹脂等の剥離処理を施したものなど従来公知のものを用いることができる。
(導電性粘着シートの構成)
本発明の導電性粘着シートは、上記導電性粘着剤層と導電性基材とを有する導電性粘着シートである。本発明の導電性粘着シートは、薄型でありながら高温高湿放置後も接着力の低下が少なく、携帯電子機器等の薄型化の要請に対応可能な粘着剤層として上記導電性粘着剤層を使用することで、良好な接着性、導電性、経時安定性を実現できる。
導電性粘着シートの総厚みは好ましくは、85μm以下であり、さらに好ましくは50μm以下であり、30μm以下であることが特に好ましい。上記範囲にあることで、接着性・導電性を確保しつつ、粘着シートの薄型化を図ることができ、携帯電子機器の薄型化に貢献できる。なお、導電性粘着シートの総厚みとは、剥離ライナーを含まない導電性粘着シート自体の厚みである。
本発明の導電性粘着シートの好適な構成の例を図1及び図2に示す。図1は、導電性基材1上に導電性粘着剤層2を積層した片面粘着シートである。また、図2は、導電性基材1の両面に導電性粘着剤層2を積層した両面粘着シートである。これら構成においては、粘着剤層2の表面に、剥離ライナーが設けられた構成を好ましく使用できる。
本発明の導電性薄型粘着シートは、極薄型でありながら、被着体への良好な接着性と導電性とを有し、かつ保存中にも接着力低下が生じにくいため、電気、電子機器等に用いる電磁波のシールド用、他の電気、電子機器より発生する有害な空間電磁波のシールド用、静電気帯電防止の接地固定用として有用である。特に、薄型化が進み、筐体内での容積制限が厳しい携帯電子機器等の小型電子端末の内蔵部品に貼り付けて使用する用途に好適に適用できる。
以下に実施例について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(アクリル系粘着剤組成物の調整)
[アクリル系粘着剤組成物(1)の調製]
冷却管、撹拌機、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器にn−ブチルアクリレート96.4質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.1質量部、アクリル酸3.5質量部と重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチルニトリル0.1質量部とを酢酸エチル100質量部に溶解し、窒素置換後、80℃で12時間重合し、質量平均分子量60万のアクリル系共重合体を得た。このアクリル系共重合体溶液の固形分100質量部に対し、重合ロジンペンタエリスリトールエステル(荒川化学(株)製、ペンセルD−135、軟化点135℃)10質量部、不均化ロジングリセリンエステル(荒川化学(株)製、スーパーエステルA−100、軟化点100℃)10質量部を配合し、酢酸エチルで樹脂固形分濃度を45質量%に調整して、アクリル系粘着剤組成物(1)を調整した。
[アクリル系粘着剤組成物(2)の調製]
冷却管、撹拌機、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器にn−ブチルアクリレート96.9質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.1質量部、アクリル酸3.0質量部と重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチルニトリル0.1質量部とを酢酸エチル100質量部に溶解し、窒素置換後、80℃で12時間重合し、質量平均分子量60万のアクリル系共重合体を得た。このアクリル系共重合体溶液の固形分100質量部に対し、重合ロジンペンタエリスリトールエステル(荒川化学(株)製、ペンセルD−135、軟化点135℃)10質量部、不均化ロジングリセリンエステル(荒川化学(株)製、スーパーエステルA−100、軟化点100℃)10質量部を配合し、酢酸エチルで樹脂固形分濃度を45質量%に調整して、アクリル系粘着剤組成物(2)を調整した。
[アクリル系粘着剤組成物(3)の調製]
冷却管、撹拌機、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器にn−ブチルアクリレート97.9質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.1質量部、アクリル酸2.0質量部と重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチルニトリル0.1質量部とを酢酸エチル100質量部に溶解し、窒素置換後、80℃で12時間重合し、質量平均分子量60万のアクリル系共重合体を得た。このアクリル系共重合体溶液の固形分100質量部に対し、重合ロジンペンタエリスリトールエステル(荒川化学(株)製、ペンセルD−135、軟化点135℃)10質量部、不均化ロジングリセリンエステル(荒川化学(株)製、スーパーエステルA−100、軟化点100℃)10質量部を配合し、酢酸エチルで樹脂固形分濃度を45質量%に調整して、アクリル系粘着剤組成物(3)を調整した。
[アクリル系粘着剤組成物(4)の調製]
冷却管、撹拌機、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器にn−ブチルアクリレート99.4質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.1質量部、アクリル酸0.5質量部と重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチルニトリル0.1質量部とを酢酸エチル100質量部に溶解し、窒素置換後、80℃で12時間重合し、質量平均分子量60万のアクリル系共重合体を得た。このアクリル系共重合体溶液の固形分100質量部に対し、重合ロジンペンタエリスリトールエステル(荒川化学(株)製、ペンセルD−135、軟化点135℃)10質量部、不均化ロジングリセリンエステル(荒川化学(株)製、スーパーエステルA−100、軟化点100℃)10質量部を配合し、酢酸エチルで樹脂固形分濃度を45質量%に調整して、アクリル系粘着剤組成物(4)を調整した。
[アクリル系粘着剤組成物(5)の調製]
冷却管、撹拌機、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器にn−ブチルアクリレート99.9質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.1質量部と重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチルニトリル0.1質量部とを酢酸エチル100質量部に溶解し、窒素置換後、80℃で12時間重合し、質量平均分子量60万のアクリル系共重合体を得た。このアクリル系共重合体溶液の固形分100質量部に対し、重合ロジンペンタエリスリトールエステル(荒川化学(株)製、ペンセルD−135、軟化点135℃)10質量部、不均化ロジングリセリンエステル(荒川化学(株)製、スーパーエステルA−100、軟化点100℃)10質量部を配合し、酢酸エチルで樹脂固形分濃度を45質量%に調整して、アクリル系粘着剤組成物(5)を調整した。
(導電性粘着剤組成物の作成)
[導電性粘着剤組成物(1A)の作成]
前記アクリル系粘着剤組成物(1)100質量部(固形分45質量部)に対して、福田金属箔粉工業社製ニッケル粉NI123J(d50:6.3μm、d85:10.0μm、タップ密度:4.3g/cm、インコリミテッド社NI123を平滑化処理したもの)22.5質量部、架橋剤バーノックNC40(DIC社製のイソシアネート系架橋剤、固形分40質量%)2.5質量部、ベンゾトリアゾール0.23質量部を配合し、酢酸エチルで固形分濃度を47質量%に調整し、分散攪拌機で10分混合して導電性粘着剤1Aを作成した。
[導電性粘着剤組成物(1B)の作成]
前記アクリル系粘着剤組成物(1)100質量部(固形分45質量部)に対して、福田金属箔粉工業社製ニッケル粉NI123J(d50:6.3μm、d85:10.0μm、タップ密度:4.3g/cm、インコリミテッド社NI123を平滑化処理したもの)22.5質量部、架橋剤バーノックNC40(DIC社製のイソシアネート系架橋剤、固形分40質量%)2.0質量部、ベンゾトリアゾール0.23質量部を配合し、酢酸エチルで固形分濃度を47質量%に調整し、分散攪拌機で10分混合して導電性粘着剤(1B)を作成した。
[導電性粘着剤組成物(1C)の作成]
前記アクリル系粘着剤組成物(1)100質量部(固形分45質量部)に対して、福田金属箔粉工業社製ニッケル粉NI123J(d50:6.3μm、d85:10.0μm、タップ密度:4.3g/cm、インコリミテッド社NI123を平滑化処理したもの)22.5質量部、架橋剤バーノックNC40(DIC社製のイソシアネート系架橋剤、固形分40質量%)2.5質量部、ベンゾトリアゾール1.0質量部を配合し、酢酸エチルで固形分濃度を47質量%に調整し、分散攪拌機で10分混合して導電性粘着剤(1C)を作成した。
[導電性粘着剤組成物(1D)の作成]
前記アクリル系粘着剤組成物(1)100質量部(固形分45質量部)に対して、福田金属箔粉工業社製ニッケル粉NI123J(d50:6.3μm、d85:10.0μm、タップ密度:4.3g/cm、インコリミテッド社NI123を平滑化処理したもの)22.5質量部、架橋剤バーノックNC40(DIC社製のイソシアネート系架橋剤、固形分40質量%)2.0質量部、ベンゾトリアゾール0.5質量部を配合し、酢酸エチルで固形分濃度を47質量%に調整し、分散攪拌機で10分混合して導電性粘着剤(1D)を作成した。
[導電性粘着剤組成物(1E)の作成]
前記アクリル系粘着剤組成物(1)100質量部(固形分45質量部)に対して、福田金属箔粉工業社製ニッケル粉NI123J(d50:6.3μm、d85:10.0μm、タップ密度:4.3g/cm、インコリミテッド社NI123を平滑化処理したもの)13.5質量部、架橋剤バーノックNC40(DIC社製のイソシアネート系架橋剤、固形分40質量%)2.0質量部、ベンゾトリアゾール0.23質量部を配合し、酢酸エチルで固形分濃度を47質量%に調整し、分散攪拌機で10分混合して導電性粘着剤(1E)を作成した。
[導電性粘着剤組成物(1F)の作成]
前記アクリル系粘着剤組成物(1)100質量部(固形分45質量部)に対して、福田金属箔粉工業社製ニッケル粉NI123J(d50:6.3μm、d85:10.0μm、タップ密度:4.3g/cm、インコリミテッド社NI123を平滑化処理したもの)4.5質量部、架橋剤バーノックNC40(DIC社製のイソシアネート系架橋剤、固形分40質量%)2.0質量部、ベンゾトリアゾール0.23質量部を配合し、酢酸エチルで固形分濃度を47質量%に調整し、分散攪拌機で10分混合して導電性粘着剤(1F)を作成した。
[導電性粘着剤組成物(1G)の作成]
前記アクリル系粘着剤組成物(1)100質量部(固形分45質量部)に対して、インコリミテッド社製ニッケル粉NI123(d50:10.3μm、d85:22μm、タップ密度:3.5g/cm)22.5質量部、架橋剤バーノックNC40(DIC社製のイソシアネート系架橋剤、固形分40質量%)2.0質量部を配合し、酢酸エチルで固形分濃度を47質量%に調整し、分散攪拌機で10分混合して導電性粘着剤(1G)を作成した。
[導電性粘着剤組成物(1H)の作成]
前記アクリル系粘着剤組成物(1)100質量部(固形分45質量部)に対して、福田金属箔粉工業社製ニッケル粉NI123J(d50:6.3μm、d85:10.0μm、タップ密度:4.3g/cm、インコリミテッド社NI123を平滑化処理したもの)22.5質量部、架橋剤バーノックNC40(DIC社製のイソシアネート系架橋剤、固形分40質量%)2.0質量部を配合し、酢酸エチルで固形分濃度を47質量%に調整し、分散攪拌機で10分混合して導電性粘着剤(1H)を作成した。
[導電性粘着剤組成物(2)の作成]
前記アクリル系粘着剤組成物(2) 100質量部(固形分45質量部)に対して、福田金属箔粉工業社製ニッケル粉NI123J(d50:6.3μm、d85:10.0μm、タップ密度:4.3g/cm、インコリミテッド社NI123を平滑化処理したもの)22.5質量部、架橋剤バーノックNC40(DIC社製のイソシアネート系架橋剤、固形分40質量%)2.5質量部、ベンゾトリアゾール0.23質量部を配合し、酢酸エチルで固形分濃度を47質量%に調整し、分散攪拌機で10分混合して導電性粘着剤(2)を作成した。
[導電性粘着剤組成物(3)の作成]
前記アクリル系粘着剤組成物(3)100質量部(固形分45質量部)に対して、福田金属箔粉工業社製ニッケル粉NI123J(d50:6.3μm、d85:10.0μm、タップ密度:4.3g/cm、インコリミテッド社NI123を平滑化処理したもの)22.5質量部、架橋剤バーノックNC40(DIC社製のイソシアネート系架橋剤、固形分40質量%)2.5質量部、ベンゾトリアゾール0.1質量部を配合し、酢酸エチルで固形分濃度を47質量%に調整し、分散攪拌機で10分混合して導電性粘着剤(3)を作成した。
[導電性粘着剤組成物(4)の作成]
前記アクリル系粘着剤組成物(4)100質量部(固形分45質量部)に対して、福田金属箔粉工業社製ニッケル粉NI123J(d50:6.3μm、d85:10.0μm、タップ密度:4.3g/cm、インコリミテッド社NI123を平滑化処理したもの)22.5質量部、架橋剤バーノックNC40(DIC社製のイソシアネート系架橋剤、固形分40質量%)2.0質量部を配合し、酢酸エチルで固形分濃度を47質量%に調整し、分散攪拌機で10分混合して導電性粘着剤(4)を作成した。
[導電性粘着剤組成物(5)の作成]
前記アクリル系粘着剤組成物(5)100質量部(固形分45質量部)に対して、福田金属箔粉工業社製ニッケル粉NI123J(d50:6.3μm、d85:10.0μm、タップ密度:4.3g/cm、インコリミテッド社NI123を平滑化処理したもの)22.5質量部、架橋剤バーノックNC40(DIC社製のイソシアネート系架橋剤、固形分40質量%)2.0質量部を配合し、酢酸エチルで固形分濃度を47質量%に調整し、分散攪拌機で10分混合して導電性粘着剤(5)を作成した。
(実施例1)
[導電性粘着シートの作成]
導電性粘着剤組成物(1A)をニッパ社製剥離フィルム「PET38×1 A3」上に乾燥後の粘着剤層の厚さが10μmになるようにコンマコーターで塗工し、80℃の乾燥器中で2分間乾燥させた後、厚さ9μmの無機防錆(クロメート)処理した電解銅箔(CF−T9FZ−SV、福田金属箔粉工業社製)の両面に貼り合わせたのち、40℃で48時間養生して、実施例1の導電性粘着シートを作成した。
(実施例2)
無機(クロメート)防錆処理した電解銅箔(CF−T9FZ−SV)の代わりに、有機防錆処理した圧延銅箔(TCU−H−8)を用いた以外は実施例1と同様に実施例2の導電性粘着シートを作成した。
(実施例3)
導電性粘着剤組成物(1A)の代わりに、導電性粘着剤組成物(1B)を用いた以外は実施例1と同様に実施例3の導電性粘着シートを作成した。
(実施例4)
導電性粘着剤組成物(1A)の代わりに、導電性粘着剤組成物(1C)を用いた以外は実施例1と同様に実施例4の導電性粘着シートを作成した。
(実施例5)
導電性粘着剤組成物(1A)の代わりに、導電性粘着剤組成物(1D)を用いた以外は実施例1と同様に実施例5の導電性粘着シートを作成した。
(実施例6)
導電性粘着剤組成物(1A)の代わりに、導電性粘着剤組成物(2)を用いた以外は実施例1と同様に実施例6の導電性粘着シートを作成した。
(実施例7)
導電性粘着剤組成物(1A)の代わりに、導電性粘着剤組成物(3)を用いた以外は実施例1と同様に実施例7の導電性粘着シートを作成した。
(実施例8)
導電性粘着剤組成物(1A)の代わりに、導電性粘着剤組成物(1E)を用いた以外は実施例1と同様に実施例8の導電性粘着シートを作成した。
(実施例9)
導電性粘着剤組成物(1A)の代わりに、導電性粘着剤組成物(1F)を用いた以外は実施例1と同様に実施例9の導電性粘着シートを作成した。
(実施例10)
導電性粘着剤組成物(1A)の代わりに、導電性粘着剤組成物(1G)を用いた以外は実施例1と同様に実施例10の導電性粘着シートを作成した。
(実施例11)
導電性粘着剤組成物(1A)の代わりに導電性粘着剤組成物(1G)を用い、粘着剤厚みを10μmの代わりに15μにした以外は実施例1と同様に実施例11の導電性粘着シートを作成した。
(比較例1)
導電性粘着剤組成物(1A)の代わりに導電性粘着剤組成物(1H)を用いた以外は実施例2と同様に比較例1の導電性粘着シートを作成した。
(比較例2)
粘着剤厚みを10μmの代わりに20μにした以外は比較例1と同様に比較例2の導電性粘着シートを作成した。
(比較例3)
導電性粘着剤組成物(1A)の代わりに導電性粘着剤組成物(1H)を用いた以外は実施例1と同様に比較例3の導電性粘着シートを作成した。
(比較例4)
導電性粘着剤組成物(1A)の代わりに導電性粘着剤組成物(4)を用い、養生を40℃120時間とした以外は実施例2と同様に比較例4の導電性粘着シートを作成した。
(比較例5)
導電性粘着剤組成物(1A)の代わりに導電性粘着剤組成物(5)を用い、養生を40℃120時間とした以外は実施例2と同様に比較例5の導電性粘着シートを作成した。
(評価)
実施例1〜11、比較例1〜5で作成した導電性粘着シートについて、以下の評価を行い、得られた結果を下表に示した。なお、表中のアクリル酸量は、アクリル系共重合体を構成するモノマー成分中のアクリル酸の含有量(質量%)を表す。また、表中のベンゾトリアゾール量は、粘着剤組成物の固形分100質量部に対するベンゾトリアゾールの固形分の含有量(質量部)を表し、金属粉量は粘着剤組成物の固形分100質量部に対する金属粉の含有量(質量部)を表す。
[粒子径]
導電性粒子の粒子径は、島津製作所製レーザー回折式粒度分布測定器SALD−3000で、分散媒にイソプロパノールを使用して測定した。
[導電性]
30mm幅×30mm幅の粘着シートの一方の面を25mm×25mmの真鍮製電極に貼り付ける。試験片のもう一方の面に30mm×80mmの銅箔(厚さ35μm)を貼り付ける。真鍮製電極の上から面圧20Nの荷重をかけながら、真鍮製電極と銅箔に端子を接続し、23℃50%RHの環境下で、ミリオームメーター(エヌエフ回路設計製)にて10μAの電流を流した際の抵抗値を測定した。
500mΩ以下である場合を合格とした。
[厚さ(粘着シート)]
テスター産業社製厚さ計「TH−102」にて粘着シートの厚さを測定した。
[厚さ(粘着剤層)]
上記実施例及び比較例と同様にして形成した剥離フィルム上の粘着剤層に、PET25μm(ユニチカ社製S25)を裏打ちした試料を作成し、テスター産業社製厚さ計「TH−102」にて当該試料の厚さを測定し、剥離フィルム及び裏打ちしたPETの厚みを減じて粘着剤層の厚さを得た。
[接着力]
360番の耐水研磨紙でヘアライン研磨処理したステンレス板(以下ステンレス板)に、20mm幅の導電性粘着シート試料を、23℃50%RHの環境下で2.0kgローラ1往復加圧貼付し、常温で1時間放置後、引っ張り試験機(テンシロンRTA−100、エーアンドディー社製)にて、常温で引張速度300mm/minで180度剥離接着力を測定した。なお、両面粘着シートは測定面とは反対側にはPET25μm(ユニチカ社製S25)を裏打ちして測定した。
なお、導電性粘着シートの接着力は両面とも実施し、低い側の値を記載した。
[静置後の接着力]
導電性粘着シート試料を両面とも剥離フィルムがついた状態で、60℃90%RHに200時間静置した。その後、上記サンプルの接着力を上記接着力試験に従い、測定した。
なお、導電性粘着シートの接着力は両面とも実施し、低い側の値を記載した。
[保持力]
20mm幅に切断した導電性粘着シート試料を、ステンレス板に貼付し、JIS Z0237に準じて、鉛直方向に100gの荷重(20mm×20mm)をかけ、100℃雰囲気下で落下時間を測定した。
[静置後耐反発性]
導電性粘着シート試料を両面とも剥離フィルムがついた状態で、60℃90%RHに200時間静置した。その後、図3のように100μmのPETフィルム4(ユニチカ製エンブレットSA#100)と2mm厚さのステンレス板5を、固定用テープ6で固定した後、折り返したPETフィルム4の端部とステンレス板5とを5mm×20mmの導電性粘着シート3で貼付する。その後、2kgローラー1往復の条件で加圧し、85℃72時間静置後の浮きはがれを観察する。2mm以上の浮きが発生した場合は厚み較差が厳しい小型電子端末用途には適さない。
◎:浮き剥がれが0.5mm未満
○:浮き剥がれが0.5mm以上、2mm未満
△:浮き剥がれが2mm以上
×:全面剥がれ
Figure 0006098180
Figure 0006098180
Figure 0006098180
上記表から明らかなとおり、本願発明の実施例1〜11の粘着シートは、高温高湿下に放置しても、接着力の低下がなく、耐反発性も良好であった。一方、比較例1〜3の粘着シートは、初期の接着力は良好なものの、高温高湿下に放置した際の接着力が著しく低下していた。比較例4、5の粘着シートは初期の接着力が低く、耐反発性に劣っていた。
1 導電性基材
2 導電性粘着剤層
25 導電性粘着テープ
20 固定用テープ
23 ステンレス板
24 PETフィルム

Claims (8)

  1. 導電性基材と導電性粘着剤層とを有する導電性粘着シートであって、
    前記導電性粘着剤層の厚みが20μm以下であり、
    前記導電性粘着剤層が、アクリル系共重合体、トリアゾール系化合物、架橋剤及び導電性粒子を含有するアクリル系粘着剤組成物からなり、
    前記アクリル系共重合体が、カルボキシル基を含有するモノマーを含有し、アクリル系共重合体を構成するモノマー成分中のカルボキシル基を含有するモノマーの含有量が1〜10質量%であり、前記導電性粒子の粒子径d50が4〜12μm、且つd85が6〜15μmであることを特徴とする導電性粘着シート。
  2. 前記導電性粘着剤層中の導電性粒子の含有量が、アクリル系粘着剤組成物100質量部(固形分)に対して、10〜100質量部である請求項に記載の導電性粘着シート。
  3. 前記粘着剤組成物中のトリアゾール系化合物の含有量が、アクリル系粘着剤組成物100質量部(固形分)に対し、0.05〜3.0質量部である請求項1又は2に記載の導電性粘着シート。
  4. 導電性粘着剤層のゲル分率が25〜65質量%である請求項1〜のいずれかに記載の導電性粘着シート。
  5. 前記導電性基材が、銅を含有する導電性基材である請求項1〜のいずれかに記載の導電性粘着シート。
  6. 前記導電性基材が、無機防錆処理した銅箔基材である請求項1〜のいずれかに記載の導電性粘着シート。
  7. 貼付面積が10mm×50mm以下である請求項1〜のいずれかに記載の導電性粘着シート。
  8. 小型電子端末の内蔵部品に貼り付けて使用される請求項1〜のいずれかに記載の導電性粘着シート。
JP2013007307A 2013-01-18 2013-01-18 導電性粘着シート Active JP6098180B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013007307A JP6098180B2 (ja) 2013-01-18 2013-01-18 導電性粘着シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013007307A JP6098180B2 (ja) 2013-01-18 2013-01-18 導電性粘着シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014136778A JP2014136778A (ja) 2014-07-28
JP6098180B2 true JP6098180B2 (ja) 2017-03-22

Family

ID=51414484

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013007307A Active JP6098180B2 (ja) 2013-01-18 2013-01-18 導電性粘着シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6098180B2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101819529B1 (ko) * 2013-11-20 2018-01-17 디아이씨 가부시끼가이샤 도전성 점착 시트 및 전자 기기
JP6557510B2 (ja) * 2015-05-08 2019-08-07 積水化学工業株式会社 導電性粘着テープ及び導電性粘着剤組成物
CN107636106B (zh) * 2015-06-15 2019-09-10 株式会社寺冈制作所 粘着剂组合物和粘着带
JP6019180B1 (ja) * 2015-06-18 2016-11-02 積水化学工業株式会社 (メタ)アクリル系粘着剤及び粘着テープ
JPWO2017170371A1 (ja) * 2016-03-30 2019-02-07 積水化学工業株式会社 導電性粘着テープ
CN109415608B (zh) * 2016-06-17 2021-11-23 株式会社寺冈制作所 导电性粘着剂组合物及导电性粘着带
US10800944B2 (en) 2016-08-10 2020-10-13 Nitto Denko Corporation Pressure-sensitive adhesive sheet
JP6872869B2 (ja) 2016-08-10 2021-05-19 日東電工株式会社 粘着シート
JP6585563B2 (ja) * 2016-08-18 2019-10-02 積水化学工業株式会社 (メタ)アクリル系粘着剤
JP6974405B2 (ja) * 2016-08-18 2021-12-01 積水化学工業株式会社 (メタ)アクリル系粘着剤及び粘着テープ
JP6969172B2 (ja) * 2017-06-16 2021-11-24 Dic株式会社 導電性粘着シート
JP6996121B2 (ja) * 2017-06-16 2022-01-17 Dic株式会社 導電性粘着シート
JP6914796B2 (ja) * 2017-09-28 2021-08-04 信越ポリマー株式会社 コンクリート表面被覆部材用シリコーンゴム組成物、それを用いたコンクリート表面被覆部材及びコンクリート表面被覆方法
JP2022047827A (ja) * 2020-09-14 2022-03-25 日東電工株式会社 粘着シート

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63178181A (ja) * 1987-01-20 1988-07-22 Hitachi Chem Co Ltd 接着剤組成物
JPH03227386A (ja) * 1990-01-31 1991-10-08 Sekisui Chem Co Ltd 水性エマルジョン型導電性粘着剤
JPH07242863A (ja) * 1994-03-08 1995-09-19 Toyo Ink Mfg Co Ltd 粘着剤組成物およびそれを用いたラベル・シートもしくはテープ
JP2000144080A (ja) * 1998-11-11 2000-05-26 Sekisui Chem Co Ltd 導電性粘着剤組成物及びそれを用いた粘着加工品
JP3844954B2 (ja) * 2000-10-27 2006-11-15 積水化学工業株式会社 金属箔付フィルムの製造方法
JP2004099805A (ja) * 2002-09-11 2004-04-02 Diatex Co Ltd 粘着シート
JP4403360B2 (ja) * 2003-02-28 2010-01-27 Dic株式会社 導電性粘着シート
JP2005277145A (ja) * 2004-03-25 2005-10-06 Dainippon Ink & Chem Inc 電磁波シールド用粘着シート
US7527749B2 (en) * 2004-10-18 2009-05-05 Georgia Tech Research Corporation Electrically conductive adhesives and methods of making
JP2006163949A (ja) * 2004-12-08 2006-06-22 Canon Inc 情報処理装置、情報処理方法、ならびにプログラム、記憶媒体
JP2007077308A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Toray Ind Inc ポリイミド樹脂、これを用いた耐熱性樹脂積層フィルム及び金属層付き積層フィルム
JP5036363B2 (ja) * 2007-03-27 2012-09-26 株式会社神戸製鋼所 導電性樹脂塗装金属板
JP2009007551A (ja) * 2007-05-30 2009-01-15 Hitachi Chem Co Ltd 樹脂ワニス、接着層付き金属箔、金属張積層板、印刷配線板及び多層配線板
JP5291316B2 (ja) * 2007-09-26 2013-09-18 日東電工株式会社 導電性粘着テープ
JP2010215794A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Sekisui Chem Co Ltd 両面粘着テープ、導電性フィルム積層体及び該導電性フィルム積層体の製造方法
JP2011116799A (ja) * 2009-11-30 2011-06-16 Dainippon Printing Co Ltd 金属貼付用粘着シート
JP2011153190A (ja) * 2010-01-26 2011-08-11 Nitto Denko Corp 導電性粘着テープ
JP5924123B2 (ja) * 2012-05-23 2016-05-25 Dic株式会社 導電性薄型粘着シート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014136778A (ja) 2014-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6098180B2 (ja) 導電性粘着シート
JP5924123B2 (ja) 導電性薄型粘着シート
JP5858317B2 (ja) 導電性粘着シート及び電子機器
JP2014056967A (ja) 導電性薄型粘着シート
JP4403360B2 (ja) 導電性粘着シート
TWI599635B (zh) Conductive adhesive sheet, manufacturing method thereof and electronic terminal obtained by using the adhesive sheet
JP2014001297A (ja) 導電性粘着テープ
JP6969172B2 (ja) 導電性粘着シート
JP7363864B2 (ja) 導電性粘着シート及び携帯電子機器
JP2015030238A (ja) 積層基材、粘着シート及び電子機器
JP6505380B2 (ja) 粘着シート、その製造方法及び物品
JP2017126775A (ja) 導電性薄型粘着シート
JP2018095724A (ja) 放熱粘着シート及び情報表示装置
JP6996121B2 (ja) 導電性粘着シート
JP2021091802A (ja) 導電性粘着シート
JP6870315B2 (ja) 導電性粘着シート及びその製造方法
WO2018110285A1 (ja) 導電性粘着テープ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160915

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20161114

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170206

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6098180

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250