JP6096304B2 - 脱毛器 - Google Patents

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Description

本発明の脱毛器の取り付け具、及び脱毛器に関する。
脱毛器は、2つのクランプ要素を含むクランプユニットが上部に配置された、クランプシリンダーを含み得ることが既知である。動作中、クランプシリンダーが、そのシリンダー軸を中心に回転するように駆動される。クランプユニットは、そこに毛が入り得るように、2つのクランプ要素の間に空隙が延びる開放位置と、2つのクランプ要素が少なくともクランプ線に沿って互いに当接する閉鎖位置であって、閉鎖位置にある際に、クランプユニットがクランプシリンダー上で回転し続けるときに、クランプ要素の間でクランプされた毛がユーザーの皮膚から引かれる、閉鎖位置との間で周期的に移動するように構成されている。欧州特許第1 796 501(B1)号は一般的に、複数のクランプユニットを有するクランプシリンダーについて記載する。
欧州特許第1 796 501(B1)号
脱毛器の効率性を向上させる、すなわち、クランプされ、引かれる毛の数を増加させることが、一般的に所望されている。
したがって、本開示の目的は、脱毛器の取り付け具、及び既知の装置よりもクランプ及び引っ張りの効率がより高い脱毛器を提示することである。
一態様により、少なくとも毛をクランプし、引っ張るクランプユニットを含む、脱毛器の取り付け具、又は脱毛器がもたらされ、クランプユニットは、毛を捕捉する方向に沿って駆動運動するように構成され、クランプユニットはクランプ区分及び少なくとも翼状区分を有する可動クランプ要素を含み、クランプ区分はクランプ表面を有し、翼状区分はガイド表面を含み、このガイド表面は、少なくとも毛を捕捉する方向に対してクランプ表面から外側へと傾いており、固定クランプ要素はクランプ区分、及び少なくとも翼状区分を有し、クランプ区分はクランプ表面を有し、翼状区分はガイド表面を有し、このガイド表面は、毛を捕捉する方向に対してクランプ表面から外側に傾いており、クランプユニットは、毛を受容する、毛を捕捉する方向と垂直な幅方向に最小幅を有する空隙が、可動クランプ要素のクランプ表面と、固定クランプ要素のクランプ表面との間に延びる開放位置と、可動クランプ要素のクランプ表面と、固定クランプ要素のクランプ表面とが少なくともクランプ線に沿って互いに当接する閉鎖位置との間で周期的に移動するように構成され、可動クランプ要素のガイド表面は、毛を空隙の方に案内する漏斗形状の第1の側を画定し、固定クランプ要素のガイド表面は漏斗形状の第2の側を画定し、毛を捕捉する方向と垂直な幅方向において測定される固定クランプ要素の毛ガイド表面の幅は、可動クランプ要素の毛ガイド表面の対応する幅よりも大きい。
一態様により、任意により、本開示の他のいずれかの態様により、クランプ表面を有するクランプ区分、及びクランプ表面から外側に傾いたガイド表面を有する翼状区分を有する、少なくとも可動クランプ要素を含む、少なくともクランプユニットを含む、脱毛器の取り付け具、又は脱毛器が提供され、翼状区分は、非拘束の状態において、これがクランプ区分から、所定の角度で傾くように予負荷を受け、翼状区分がクランプ要素から傾く角度が、予負荷の力に逆らうように働く方向で翼区分に対して力をかけることにより修正され得るように、柔軟に又は枢動可能に構成されている。
一態様により、任意により本開示の他のいずれかの態様により、クランプ表面を有するクランプ区分、及び毛を案内するためにクランプ表面から傾くガイド表面を有する翼状区分を含む、クランプ要素を含む、少なくともクランプユニットを含む、脱毛器の取り付け具、又は脱毛器が提供され、ガイド表面は、ガイド表面が2つの異なる方向に(平面、又は湾曲面に対して)傾いている、又は(湾曲面に対して)曲がっている三次元形状を有する。したがって、ガイド表面は、捻れた状態で、又は少なくとも2つの方向に傾いた状態で延びる。平坦な短い毛は、翼状区分を有することにより(例えば、やはりクランプシリンダー軸に向かって内側にわずかに傾いた漏斗形状により形成される傾きに加えて)、ガイド表面に沿って容易に把持することができる。
一態様により、任意により、本開示の他のいずれかの態様により、クランプ表面を有するクランプ区分、及びクランプ表面から外側に傾いたガイド表面を有する翼状区分を有する、少なくとも可動クランプ要素を含む、少なくともクランプユニットを含む、脱毛器の取り付け具、又は脱毛器が提示され、翼状区分は、非拘束の状態において、これがクランプ区分から、所定の角度で傾くように予負荷を受け、翼状区分がクランプ要素から傾く角度が、予負荷の力に逆らうように働く方向で翼区分に対して力をかけることにより修正され得るように、柔軟に又は枢動可能に構成されている。
一態様により、任意により本開示の他のいずれかの態様により、少なくともクランプユニットを含む脱毛器の取り付け具、又は脱毛器が提示され、クランプユニットはクランプ表面を有する可動クランプ要素、及びクランプ表面を有する第2クランプ要素を有し、これらは、最小幅を有する空隙が2つのクランプ表面の間で延びる開放位置と、クランプ表面がある長さにわたり互いに当接する閉鎖位置との間である閉鎖速度で周期的に可動であるように構成されており、このクランプユニットは脱毛器のハウジングに対してある移動速度で可動であるように構成され、閉鎖時間に対するクランプユニットの有効毛捕捉面積は、少なくとも3500mm2/秒であり、特に閉鎖時間に対するクランプユニットの有効毛捕捉面積は、少なくとも4000mm2/秒であり、更に、特に閉鎖時間に対するクランプユニットの有効毛捕捉面積は、少なくとも4500mm2/秒である。
一態様において、毛を捕捉する方向に沿って、脱毛器のハウジングに対して駆動移動するように構成された、毛をクランプし引っ張る、少なくともクランプユニットを含む脱毛器の取り付け具又は脱毛器が提示され、クランプユニットは、クランプ表面及び毛ガイド表面を有する可動クランプ要素と、クランプ表面及び毛ガイド表面を有する固定クランプ要素とを含み、可動クランプ要素及び固定クランプ要素は、2つのクランプ表面が、その間に毛を受容するための空隙が形成されるように、最小の距離を有する、開放位置と、2つのクランプ表面が互いに当接する閉鎖位置との間で周期的に移動できるように構成されており、2つの毛ガイド表面は、開放位置において、毛を捕捉する方向において空隙の前方に漏斗形状を形成し、この漏斗形状は、毛を捕捉する方向と垂直な幅方向で測定した幅を有し、この漏斗形状幅は、可動クランプ要素の毛ガイド表面の幅、空隙幅、及び固定クランプ要素の毛ガイド表面の幅の合計により求められ、固定クランプ要素の毛ガイド表面の幅は、可動クランプ要素の毛ガイド表面の幅よりも大きく、任意により固定クランプ要素の毛ガイド表面の幅は、可動クランプ要素の毛ガイド表面の幅と、空隙幅との合計とほぼ同じ大きさである。
本開示は、実施形態例の詳述及び図面の参照によって、更に説明される。図面中、
取り付け具及びハウジング区分を含む、脱毛器の一般的な描写である。 取り外した状態にある、図1に示される取り付け具の描写である。 本開示の少なくとも一態様による、クランプシリンダーの代表的な実施形態の描写である。 開放位置において示される、本記載の少なくとも一態様による、クランプユニットの代表的な実施形態の概略的な描写である。 閉鎖位置における、図4Aに示されるクランプユニットの描写である。 開放位置において示される、本記載の少なくとも一態様による、クランプユニットの別の代表的な実施形態の概略的な描写である。 閉鎖位置における、図5Aに示されるクランプユニットの描写である。 長手方向のシリンダー軸と垂直な平面における、クランプシリンダーの横断面である。
本発明のいずれかの態様による、脱毛器の取り付け具、又は脱毛器は特に、上部に少なくとも1つのクランプユニットが配置されたキャリア(例えば、クランプシリンダー又はクランプディスク)を含み得、このクランプユニットは少なくとも2つのクランプ要素を含み、これらのクランプ要素の少なくとも1つが可動クランプ要素であり、他のクランプ要素は、同じく可動クランプ要素であるか、又は固定クランプ要素であるかのいずれかである。クランプユニットは、クランプシリンダーから突出するクランプシリンダーの外辺部の別個の部分を形成する。クランプユニット(すなわち、キャリア、例えば、クランプシリンダー)は、毛を捕捉する方向に沿って駆動運動するように構成されてもよい。各クランプ要素は、クランプ表面を有するクランプ区分を有する。クランプユニットのクランプ要素は、毛がそこに送達され得るように、クランプ要素のクランプ表面の間に、最小の空隙幅を有する自由空隙が延びるように構成された(すなわち、クランプ表面は、向かい合うように構成されている)開放位置と、少なくともクランプ線に沿ってクランプ表面が互いに当接する(以下で更に説明されるように、クランプ表面はまた、積層様式で互いに当接してもよい)閉鎖位置との間で周期的に可動であるように構成されている。閉鎖位置において、クランプ表面の間でクランプされる毛は、閉鎖位置にあるときにクランプユニットが、ユーザーの皮膚に対して毛を捕捉する方向に沿って移動し続けると、最終的に皮膚から引かれる。クランプ要素は、特にそれぞれ、上部にクランプ表面が配置されているクランプ区分と、毛を捕捉する方向において、クランプユニットの前に配置され、上部にガイド表面が配置された、翼状区分とを有してもよい。翼状区分は、毛を捕捉する方向に対し、クランプ区分から外側に離れるように角度を有し、これにより、クランプユニットが開放位置にあるとき、及びクランプユニットが閉じつつあるとき、すなわち、空隙が閉じるまでガイド表面によって、狭まりつつある空隙内に毛が案内されるとき(すなわち、空隙が小さすぎて毛が空隙に送達されなくなるまで)、クランプ表面の間に延びる空隙に向かって毛を案内するように、クランプユニットの2つのクランプ要素の翼状区分のガイド表面それぞれが、漏斗形状の一方の側を形成する。漏斗形状の、2つのこのように形成される側部はそれぞれ、毛を捕捉する方向と垂直な方向の幅方向で測定され(幅方向はまた、閉鎖位置におけるクランプ表面とも本質的に垂直である)、特に、クランプユニットが可動クランプ要素及び固定クランプ要素を備える、本開示の少なくとも1つの態様により、可動クランプ要素のガイド表面の幅は、固定クランプ要素のガイド表面の幅よりも小さい。いくつかの実施形態において、固定クランプ要素のガイド表面の幅はひいては、可動クランプ要素のガイド表面の幅と、開放位置にあるときの空隙の幅の合計とほぼ同じ程度の大きさであるように選択されてもよい。
本開示の少なくとも一態様による、脱毛器の取り付け具、又は脱毛器のいくつかの実施形態において、複数のクランプユニットは、長手方向中央軸(線形である)を中心に駆動回転するように構成された、クランプシリンダー上に配置される。したがって、クランプユニットは、回転軸を中心に回転するクランプシリンダー上に配置され、可動クランプ要素は、毛を捕捉する方向に垂直な方向、換言すれば上記回転軸(これは、クランプシリンダーの長手方向中央軸と同じ軸である)と平行な方向で可動である。幅方向は、ひいては、長手方向シリンダー軸と平行である。クランプユニットはひいては、開放位置において、クランプユニットの空隙が、その開放位置において、シリンダー長手方向において重複しないように、すなわち、複数のクランプユニットの全ての空隙の合計が、クランプシリンダーの有効幅(クランプシリンダーが脱毛を行う幅)の100%未満、特に90%未満、80%未満、70%未満、又は65%未満を被覆するように、構成され得る。全てのクランプユニットのクランプ区分の間の全ての空隙の合計は、クランプシリンダーの全幅よりも小さい。複数のクランプユニットのそれぞれが、クランプユニットの前に、漏斗形状を有するいくつかの場合において、全てのクランプユニットの全ての漏斗形状の全幅の合計は、クランプシリンダーの有効幅の100%超、特に200%超、又は300%超を占める。したがって、より小さなクランプ空隙/クランプユニットがもたらされるにもかかわらず、高い除毛効率性が達成される。
本発明の少なくとも1つの態様による脱毛器の取り付け具、又は脱毛器のいくつかの実施形態において、2つのクランプ要素を含む少なくとも1つのクランプユニットが、クランプシリンダー上に構成され、クランプユニットの閉鎖位置において2つのクランプ要素が互いに当接する長さは、クランプシリンダーの筒状シリンダーの外辺部の約8%〜12%の範囲であり、特に、約8.5%〜10.5%の範囲、更に特に約10%の値をとる。
本開示の少なくとも一態様による、脱毛器の取り付け具、又は脱毛器のいくつかの実施形態において、キャリア(例えば、クランプシリンダー、又はクランプディスク)は、通常の動作中にユーザーの皮膚と接触することを意図されない、下方に位置する表面を有し、この下方に位置する表面は、微視的又は巨視的な質感を有するか、又はキャリアが作製されるベース材料と毛との間の摩擦と比較して、毛とより高い摩擦を生じる、摩擦向上材料の表面コーティング又は表面層を有する。巨視的質感は特に、シリンダー長手方向に延びるリッジとして実現されてもよく、このリッジは約0.02mm〜約2.0mmの範囲、特に、約0.05mm〜0.5mm、更に特に約0.1mmの値を有してもよい。加えて、リッジの間の周辺方向の距離は、0.2mm〜約2.0mmの範囲内であり得る。微視的質感は特に、例えば、ガラス繊維、又はセラミック粒子など、ベース材料中の充填剤料によって実現され得る、一定の粗さによって達成され得る。
本開示の少なくとも一態様による、脱毛器の取り付け具、又は脱毛器のいくつかの実施形態において、キャリア(例えば、クランプシリンダー、又はクランプディスク)上に配置された少なくとも1つのクランプユニットが構成され、このクランプユニットは、クランプ表面を有するクランプ区分、及びガイド表面を有する翼状区分を有するクランプ要素を有し、このガイド表面はクランプ表面から外側に向かって角度を有し(すなわち、翼状区分はクランプ区分から外側に離れるように角度を有する)、ガイド表面は三次元形状を有し、すなわち、ガイド表面はデカルト座標系の平面内に位置しない。
本開示の少なくとも一態様による、脱毛器の取り付け具又は脱毛器のいくつかの実施形態において、少なくともクランプユニットが、キャリア(例えば、クランプシリンダー、又はクランプディスク)上に配置され、このクランプユニットはクランプ区分及び翼状区分を有する可動クランプ要素を有し、翼状区分は、可撓性であるか、又はクランプ区分においてヒンジ留めされ、翼状区分は非制限の値である既定値でクランプ区分から外側に傾くように予負荷を受け、翼状区分がクランプ区分から傾く角度は、予負荷に対向してかかる力によって修正することができる(例えば、減らされる)。特に、予負荷に対向してかかる力は、クランプユニットが開放位置にあるときに、翼状区分の自由端が当接する固定壁要素によってもたらされてもよく、翼状区分がクランプ区分から傾く角度が修正される(特に、増加する)ように可動クランプ要素が移動する際に、翼状区分の自由端がその移動の少なくとも一部にわたって、この固定壁要素に沿って摺動する。
図1は、取り外し可能な取り付け具10、及びユーザーの手が把持し得るハウジング区分20を有する、脱毛器1の代表的な実施形態の描写である。ハウジング区分20は、オン/オフスイッチ21(これは、異なる速度設定の間でも使用され得る)、及び/又は、例えば熱可塑性エラストマー又は天然ゴムなどの、(特定の構造の)摩擦向上材料から作製され得る把持領域22を含み得る。ハウジング区分はまた、駆動及び/又はエネルギー源(例えば、アキュムレータ)を含み得る。示される実施形態において、取り付け具10は、複数のクランプユニット12を有するクランプシリンダー11を含む。クランプシリンダー11は、クランプユニット12が毛を捕捉する方向Dに沿って移動するように、その中央軸A(すなわち、長手方向シリンダー軸)を中心に、駆動移動するように構成される。取り付け具10は、開口部14を有する取り外し可能なキャップユニット13を含んでもよく、開口部14を通じてユーザーの皮膚と接触するようにクランプシリンダー11が延びている。開口部14は、シリンダー長手方向で測定される、クランプシリンダー11の有効幅Eを画定し、これは、脱毛器が動作中に毛をクランプし、引っ張ることができる、幅である。ユーザーは典型的には、毛を捕捉する方向Dと一致する、移動方向Mに沿って、皮膚上で脱毛器を移動させる。以下で更に詳細に記載されるように、クランプユニット12はそれぞれ、2つのクランプ要素を含み、その少なくとも一方のクランプ要素が可動であるように構成されている。クランプ要素は、クランプ要素のクランプ表面の間に延びる空隙に毛が入り得る開放位置と、クランプ表面が少なくともクランプ線に沿って互いに当接している閉鎖位置との間で周期的に移動するように構成されている。一般的に既知であるように、閉鎖位置において、クランプユニットによりクランプされる毛は、クランプユニットが閉鎖位置にあり続ける一方で、クランプユニットが毛を捕捉する方向Dに移動し続けると、最終的に皮膚から引っ張られる。特許文献欧州特許第1 796 501(B1)号は、複数のクランプユニットを備えるクランプシリンダーを有する脱毛器について記載し、この文献の内容は本明細書において参照として組み込まれる。
図1において、及び以下の代表的な実施形態において、クランプユニットを担持するクランプシリンダーを有する脱毛器又は脱毛器の取り付け具が記載されるが、このクランプユニットは、毛を捕捉する方向に沿って駆動されるように構成された、いずれかの他のキャリアに配置されてもよい。例えば、クランプユニットは、中央軸を中心に駆動回転するように構成されたディスクにより提供されてもよい。
図2は、取り外した状態の、脱毛器の取り付け具10の代表的な実施形態を示し、この取り付け具10は、図1に関して記載される取り付け具によるものである。脱毛器の取り付け具は取り外し可能であるものとして示されるが、これは、取り付け具に関して記載される特徴がまた、取り外し可能な取り付け具を有さない脱毛器(すなわち、クランプユニットが、脱毛器のキャリア(例えば、クランプシリンダー)に配置される)において実現され得ることを排除するものではない。
図3は、斜視図で示される、クランプシリンダー30の代表的な実施形態を示す。複数のクランプユニット31は、クランプシリンダー30上に配置される。各クランプユニット31は、固定クランプ要素32、及び可動クランプ要素33を含む。固定クランプ要素32は、クランプシリンダーのベース材料と一体に形成されてもよく、例えば、固定クランプユニットはプラスチック材料から作製されてもよく、プラスチック射出成形プロセスにより、クランプシリンダーの一部と一緒に製造されてもよい。先に記載されたように、クランプ要素32、33は、毛がそこに入ることができるように、空隙34がクランプ要素の間に延びる開放位置と、クランプ要素が互いに隣接し、よって空隙内に入った毛をクランプする閉鎖位置との間で周期的に移動するように構成されている。可動又は固定クランプ要素の一方の少なくとも1つの翼状区分が、最外弧状部分を含む。可動クランプ要素又は固定クランプ要素の少なくとも一方のクランプ区分もまた、最外弧状部分を含む。したがって、クランプ要素32、33は、本質的に筒状シリンダーの表面上に位置する、最外表面32A、33Aを有する。外側表面32A、33Aは、動作中にユーザーの皮膚と接触することを意図されている。示される代表的な実施形態において、クランプシリンダー表面の低い高さ(すなわち、筒状シリンダーの下の、クランプシリンダーの高さ、図6参照)において、シリンダー長手方向に延びる、規則的なパターンのリッジ36が設けられる。いくつかの実施形態において、筒状シリンダーは、約19mmの直径を有してもよく、より低い表面(すなわち、リッジの頂部により画定される表面)により画定されるシリンダーは、約17mmの直径を有し得る。いくつかの実施形態において、リッジは約0.1mmの高さを有してもよい。リッジ(又は同様の構造)の形状及び機能が以下で更に詳細に記載されるが、リッジとして示されるこのような構造は、皮膚の近くある毛を垂直にするために役立つ。クランプシリンダー30は、取り付け具に設けられる対応するベアリングが支持し得る軸39を含み、これによりクランプシリンダー30がその中央軸Cを中心として回転方向Rに回転できるようになる。ばね38は、クランプシリンダー部分を一緒に圧迫し、閉鎖位置においてクランプ要素を一緒に圧迫するためのクランプ力をもたらす。クランプシリンダー30はまた、追加の歯車と係合するために設けられた、少なくとも1つの歯車37を含んでもよく、この追加の歯車は動作中に駆動されてもよく、この追加の歯車は、ハウジング区分の一部であってもよい。
図3に示されるクランプシリンダーの代表的な実施形態は、複数のクランプ要素を有し得るが、本開示により、クランプシリンダーが少なくとも1つのクランプユニットを有することで十分であることに留意する。2つ以上のクランプユニットの場合において、クランプユニットはそれぞれ異なる場合があり、例えば、1つのクランプユニットが固定クランプ要素及び可動クランプ要素を含んでもよく、別のクランプユニットが2つの可動クランプユニットを含んでもよいことに留意する。一般的に、代表的な実施形態に関して示され、記載される全ての特徴は、この組み合わせにおいてのみ開示される必要は必ずしもなく、本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく分離され得る全ての特徴は、他の全ての特徴から別個に開示されるものと考えるべきであることに、留意する。例えば、図3に関連して記載されるクランプシリンダーに設けられるリッジは、単に任意の機構であり得るばかりではなく、実際に本開示の別個の態様であるものとみなされ得る。
一般的に脱毛シリンダーは、より高い摩擦の、低い表面を備えてもよく、この摩擦向上(毛に関して)巨視的構造(例えば、図3に関して示され、記載されるリッジ)、若しくは微視的構造(例えば、一定の粗さ)により、又はクランプシリンダーを作製する際に使用されるプラスチック材料と比較し、毛(例えば、ケラチンフィラメント)とのより高い摩擦をもたらす材料の選択によって達成され得ることに留意する。例えば、クランプシリンダーのより低い表面は、人口ゴムのコーティングを有し得る。より低い表面の摩擦向上は、毛が皮膚の近くの場所から直立させられた毛の数を増加させる可能性があることが見出された。皮膚の近くに位置する毛は、皮膚表面から一定の高さにある。より低い表面は、効率よく毛を立てるために、筒状シリンダーから、約0.25mm〜約3.0mm、特zに約0.5mm〜1.5mmという典型的な値により、凹んでいる。直立する毛が多くなると、脱毛器の効率性が向上する傾向がある。脱毛器のより低い表面のより高い摩擦が、クランプシリンダーのベース材料において実現される微視的又は巨視的構造によりもたらされても、又はより低い表面を被覆する異なる材料のコーティング若しくは層よりもたらされても、この特徴は、本開示の別個の態様としてみなされるが、この特徴はまた、本開示の他の全ての特徴と組み合わせることができる。
図4Aは、開放位置において概略的に示されるクランプユニット100の代表的な実施形態を示し、このクランプユニット100は、図3に示されるクランプシリンダー上に配置されてもよい。クランプユニットは、向かい合うように配置された、可動クランプ要素110、及び固定クランプ要素120を有する。可動クランプ要素110は、ステンレススチールシート材料などの金属シートから作製されてもよいが、可動クランプ要素がプラスチック又は強化プラスチックなどの他の材料から作製され得ることを排除するべきものではない。固定クランプ要素120は、クランプシリンダーの少なくとも一部の一体部分であってもよく、かつプラスチック材料(例えば、プラスチック射出成形プロセスにより)、特にガラス繊維又はセラミック粒子などの充填物質により補強されたプラスチック材料から作製されてもよい。
可動クランプ要素110は、クランプ区分111、及び翼状区分112を有する。クランプ区分111は、長さ方向Lに、長さL1だけ延び、クランプ表面113を有する。長さ方向Lは、動作中にクランプユニット100が移動する、毛を捕捉する方向(図1の参照記号Dを参照されたい)と一致する。固定クランプ要素120は、クランプ区分121、及び翼状区分122を有する。クランプ区分121は、長さ方向Lに長さL1だけ延び、可動クランプ要素110のクランプ表面113と面するクランプ表面123を有する。2つの対向するように配置されたクランプ要素110、120の部分が、長さ方向Lと一致し、これにより、閉鎖位置(図4B)において有効クランプ長さもまたL1となる。図4Aに示される開放位置において、空隙130は、可動クランプ要素110のクランプ表面113と、固定クランプ要素120のクランプ表面123との間に延びる。空隙130は、開放位置において、幅方向Wに最小空隙幅W2を有する(幅方向Wは長さ方向Lと垂直であり、すなわち、幅方向は毛を捕捉する方向と垂直である)。クランプ区分111、121は、開放位置において必ずしも互いに平行である必要はないので、最小空隙幅W2は、空隙の範囲全体にわたり同じでなくてもよい。最適空隙幅W2は、毛が空隙内に送達され得るような大きさである。典型的な人間の毛の直径は、80μm±40μmの範囲内にあり得、空隙幅W2は、約0.1mm〜約2.0mmの範囲、特に約0.4mm〜約1.4mmの範囲にあり得る。いくつかの実施形態において、最小空隙幅W2は、約0.6mmであり得る。
固定クランプ要素120の翼状区分122は、クランプ区分121のクランプ表面123から、角度125で、外側に傾いたガイド表面124を有し、これにより、クランプユニット100の前側101上に漏斗形状の第1の側が形成される。クランプユニット100の前側101は、クランプユニット100がここでは長さ方向Lと一致する毛を捕捉する方向に沿って移動するときに、動作中に毛がクランプユニット100に接近する側である。翼状区分122のガイド表面124が、長さ方向Lで長さL2にわたり、かつ幅方向Wで幅W3にわたり延びる。可動クランプ要素110の翼状区分112は、クランプ区分111のクランプ表面113から、角度115で外側に傾いたガイド表面114を有し、これにより、漏斗形状の第2の側が形成される。翼状区分112のガイド表面114は、長さ方向Lで長さL3だけ延び、幅方向Wで幅W1だけ延びる。クランプユニット100が毛を捕捉して引っ張る合計有効幅W4が、翼状区分112及び122の幅、及び空隙の幅W2の合計により求められる(W4=W1+W2+W3)。クラップユニットが毛を捕捉する合計有効幅は、2mm〜7mmであり得、これはクランプユニット内の両方の翼状区分幅と、開放位置におけるクランプ区分の間の空隙幅の合計である。
一般的に既知であるように、可動クランプ要素120はバネ荷重式であり得、クランプユニット100は、2つのクランプ要素110、120が互いに向かい合わせに推進されない限り、開放位置にあるようになっている。
動作中、クランプユニット100がユーザーの皮膚に対して移動し、これにより皮膚から生えている毛がクランプユニット100の前側101からクランプユニット100に接近し、ガイド表面114及び124によって空隙130内に案内され、この空隙は、クランプ表面113、123が互いに推進されるまで閉鎖され、これにより空隙130内の毛はその後クランプされて、最終的に、クランプユニット100とユーザーの皮膚との間の相対移動によって皮膚から引っ張られる。クランプユニット100とユーザーの皮膚との間の相対移動は2つの成分を有する:例えば、クランプシリンダーを回転させることにより、クランプユニット100に動力を与える脱毛器の駆動によりもたらされる、通常、より速い成分、及び手動により皮膚上で脱毛器を動かすことでユーザーによりもたらされる運動によって付与される、通常、より遅い成分。クランプシリンダーは、約500rpm〜約5000rpmの範囲、特に、約1000rpm〜2500rpmの範囲にある、毎分回転数(rpm)で駆動され得る。いくつかの実施形態において、クランプシリンダーは、約1300rpm〜約1900rpmの範囲で回転し得る。
いくつかの実施形態において、固定クランプ要素120のガイド表面124が幅方向Wで延びる、幅W3は、漏斗形状の第1の側の外側縁部で捕捉される毛が、クランプユニットに引っ張られることを可能にするような値に設定されてもよい。この値は特に、脱毛される毛の典型的な毛の長さ、及び脱毛事象の間の典型的な時間に依存し得る。人間の皮膚に生える毛が延びる典型的な長さは、約0.2mm/日である。典型的な脱毛の間の期間は、2週間、すなわち14日間であり得、各脱毛事象の間に毛は2.8mm伸びる。脱毛の間、皮膚から引っ張られない一部の毛は典型的には、皮膚表面下約0.5〜1.0mmで途切れ、途切れた毛の皮膚より上の毛の長さは、およそ1.8mm〜2.3mmの範囲であり得る(毛根の少なくとも一部と一緒に引っ張られる毛は、まず毛根が再形成される必要があるために、伸びるまで一定の期間を必要とする)。一定の長さの毛は、確実に脱毛するためにクランプユニットの空隙内へと伸びる必要があるものと想定し、固定クランプ要素のガイド表面の幅W3の典型的な値はしたがって、約0.4mm〜2.0mmの範囲であり得る。可動クランプ要素110が固定クランプ要素120に向かって移動する際、漏斗形状の第2の側の有効幅は、空隙幅W2と、可動クランプ要素110のガイド表面114の幅W1との合計によって決定される。したがって、漏斗形状の幅を対称に設定するためには、W1を、W3からW2を引いたものとすることを必要とする(W1=W3−W2)。これは、対称性による案内効率性のため、翼状の区分は非対称に実現されてもよいことを意味し、例えば、可動クランプ要素110の翼状区分112のガイド表面114は、固定クランプ要素120の翼状区分122のガイド表面124の幅3と比較して、より短いW1を有し得る。換言すると、固定クランプユニットは、可動クランプユニットの翼状区分よりも、より長い、及び/又はより広い幅範囲を備える、翼状区分を含む。
いくつかの実施形態において固定クランプ要素120の翼状区分122のガイド表面124の長さL2は、約2mm〜約8mmの範囲であり得、対応する幅W3は、約0.5mm〜約3.0mmの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、長さL2は、約5mmであり得る。いくつかの実施形態において、幅W3は1.5mmであり得、これは2週間後の上記の途切れた毛の長さを適切に考慮した値としてみなすことができ、よって、典型的な毛の長さに基づいて適合された高い効率性をもたらすことができる。より大きな幅W3は、毛がより長い場合(例えば、脱毛事象の間の期間がより長い場合)に更に効率性を向上させることができるが、より長い幅W3は、クランプユニットが配置されるキャリア(例えば、クランプシリンダー)の上に、利用可能な空間をより多く必要とする。いくつかの実施形態において固定クランプ要素110の翼状区分112のガイド表面114の長さL3は、約0.1mm〜約4.0mmの範囲であり得、幅W1は、約0.1mm〜約2.0mmの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、長さL3は、約2mmであり得る。いくつかの実施形態において、幅W1は、約0.8mmであり得る。
いくつかの実施形態において、可動クランプ要素110のクランプ表面113と、翼状区分112のガイド表面114との間の角度115、及び/又は固定クランプ要素120のクランプ表面123と、翼状区分122のガイド表面124との間の角度125は、約5°〜約45°の範囲、特に約10°〜約30°の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、対応する角度115、125は異なることがあり得、特に角度115は角度125よりも大きいことがあり得る。いくつかの実施形態において、可動クランプ要素110の翼状区分112のクランプ表面113とガイド表面114との間の角度115は、約22.5°であり得る。いくつかの実施形態において、固定クランプ要素120の翼状区分122のクランプ表面123とガイド表面124との間の角度125は、約16°であり得る。
いくつかの実施形態において、代替的に、又は追加的に、固定クランプ要素120のガイド表面124が幅方向Wに延びる幅W3は、最小空隙幅W2と可動クランプ要素110の翼状区分112のガイド表面114の幅W1との和とほぼ同じであり(W3≒W1+W2)、特にW3とW2+W1との差は10%以下であり、任意により5%以下であり、また特に、W3はW1+W2と等しい(W3=W1+W2)。
図4Bは、開放位置にある図4Aに示されるクランプユニット100を、閉鎖位置にある状態で、概略的に示す。閉鎖位置に到達するために、可動クランプ要素110は、図4Aに示されるように、ほぼ閉鎖方向Mに沿って、固定クランプ要素120の方へと移動し、これにより、閉鎖位置において、可動クランプ要素110のクランプ表面113は、少なくともクランプ線に沿って固定クランプ要素120のクランプ表面123に当接し、任意によりクランプ表面113、123は、層状に互いに当接する。クランプ表面は、単純にクランプ線に沿って互いに当接することで十分であり得るが、クランプ線に沿って高い圧力が存在してもよく、この高い圧力のために引っ張る手順の間に毛が切れることがあり得、又は破断することがあり得る。したがって、層状のクランプ領域は、切れるか、破断する毛の数を低減させる傾向を有し得る。
有効毛接触領域Aが画定されてもよく、これは、クランプユニットにより毛がクランプされる領域であり、より大きな領域から空隙へと毛を案内し得るガイド表面の効果は無視するものとする。有効毛捕捉領域Aはひいては、クランプユニットのクランプ長さlに依存し、クランプユニットのクランプ要素が閉じる閉鎖速度c、空隙幅d、及びクランプユニットが皮膚に対して移動する速度vに依存し、したがってA=d(l−1/2v・d/c)である。典型的な閉鎖速度cは、約0.7m/秒〜約1.3m/秒の範囲、特に約1m/秒であり得る。したがって、先行技術の装置において既知の、4.0mmの典型的なクランプ長さ、0.9mmの空隙幅、及び2000mm/秒の移動速度の、閉鎖速度1000mm2/秒に対する閉鎖時間に関する有効毛捕捉面積は、2790mm/秒である。クランプユニット及び脱毛器のパラメーターが、閉鎖時間に対する有効毛捕捉面積が、少なくとも3500mm2/秒、又は少なくとも4000mm2/秒、又は少なくとも4500mm2/秒であるように選択されると、全体的な脱毛効率性が向上する。
図5Aは、少なくとも本開示の一態様による、脱毛器のクランプユニット200の概略図であり、このクランプユニット200は開放位置にあるものとして示される。クランプユニット200は、可動クランプ要素210、及び固定クランプ要素220を含む。図4A及び図4Bに示されるクランプユニット100と同様に、可動クランプ要素はクランプ区分211及び翼状区分212を含み、クランプ区分211はクランプ表面213を有し、翼状区分212はクランプ表面213から外側へと、角度215で傾くガイド表面214を有する。したがって、可動クランプ要素220はクランプ区分221及び翼状区分222を含み、クランプ区分221はクランプ表面223を有し、翼状区分222はクランプ表面223から外側へ角度225で傾くガイド表面224を有する。クランプ表面213及び223は、本質的に互いに反対に配置され、開放位置において、毛を受容するような大きさの空隙230により分離される。示される代表的な実施形態において、可動クランプ要素210の翼状区分212は、ヒンジ219によりクランプ区分211にヒンジ留めされ、翼状区分211はストッパ要素240と接触する自由端216を有する。ヒンジ219は、クランプ区分211と、翼状区分212との間に配置される弾性材料により実現され得、両区分とも金属シート材料から作製され得る。翼状区分212は予負荷Fを受け、無調整の状態でガイド表面214が、クランプ表面213から外側に傾く角度は、図5Aに示される角度215よりも大きくなっており、この角度215は翼状212が予負荷Fの存在下において移動するように制約を与える、ストッパ要素240の相対位置により決定される。矢印Nにより示されるように、可動クランプ要素210は、固定クランプ要素220の方へと移動されて、図5Bに示される閉鎖位置を達成する。可動クランプ要素210が方向Nに沿って移動するとき、可動クランプ要素210の翼状区分212の自由端216は、予負荷Fがかかっているために、ストッパ要素240と接触したままであり、方向Pに沿って移動する。
図5Bは、図5Aに示されるクランプユニット200の閉鎖位置を概略的に示す。閉鎖位置において、可動クランプ要素210のクランプ表面213、及び固定クランプ要素220のクランプ表面223は、少なくともクランプ線に沿って互いに当接する。閉鎖位置において、可動クランプ要素210の翼状区分212のガイド表面214は、クランプ表面213から外側に角度215Aで傾いており、この角度は、図5Aにおいて対応する表面が有する角度21よりも大きい。
クランプユニットが閉じている際に翼状区分のガイド表面の幅が増加するように、予負荷を受けた可動クランプ要素の翼状区分を提供することは、本開示の別個の態様としてみなされるが、この特徴が本開示において記載される他の全ての特徴と組み合わせ得ることを排除するものではないことに留意する。
いくつかの実施形態において、図4A又は図5Aに示される複数の40のクランプユニットが、図3に示されるクランプシリンダー上に配置されてもよい。クランプシリンダーは、31.9mmの有効クランプ幅を有し得るが、各クランプユニットの空隙幅は、0.6mmであり得、各クランプユニットの合計漏斗形状幅は、約2.6mmであり得る。クランプユニットの空隙は、これらが、長手方向シリンダー軸方向で重複しないように、クランプシリンダー上に配置されることを想定し、合計空隙幅(各0.6mmである40の空隙幅全ての和)は24mmであり、これは、クランプシリンダーが約61%の空隙カバー範囲を有することを意味する。他方で、全てのクランプユニットの合計の漏斗形状の幅は104mmであり、これはクランプシリンダーが、漏斗形状により約326%カバーされていることを意味する。換言すると、皮膚上に生えるそれぞれの毛はクランプシリンダー一回転ごとに、3超のクランプユニットによりクランプされ得、引っ張られることがある。脱毛シリンダーの空隙カバー範囲は、100%未満であるが、漏斗形状のカバー範囲は100%超であることが、本開示の一般的態様としてみなされる。特に、空隙のカバー範囲は、約20%〜約95%(特に、約50%〜約80%)の範囲であり得、追加的に又は代替的に、漏斗形状カバー範囲は、約105%〜約500%の範囲であり得る(特に、約150%〜約450%、及び更に任意により、より低い漏斗形状カバー範囲の値は少なくとも200%又は更に少なくとも300%であり得る)。シリンダー長手方向軸方向におけるクランプユニットの間の距離が空隙幅よりも大きく(特に、この距離は空隙幅よりも少なくとも25%大きく、また特に、この距離は空隙幅よりも30%大きい)、かつ任意により更に、各クランプユニットが、クランプシリンダーの周辺部において異なる角度位置を有するようなクランプユニットの周辺構成を備えることが(例えば、40のクランプユニットの場合、クランプユニット間の角度距離は9°であり得る)、クランプユニットの大きな漏斗形状幅を実現するために十分な空間をもたらす上で役に立つことが見出された。
図6は、クランプシリンダー300の代表的な実施形態の断面図であり、この断面図は、長手方向シリンダー軸と垂直な平面でとったものである。可動クランプ要素310は、クランプ長さlに沿って延びるクランプ表面313を有することが見られ得る(クランプ長さlは、可動クランプ要素310の頂部の高さで測定され、この頂部の高さは可動クランプ要素310の上面310Aにより画定され、この頂面310Aは、動作中にユーザーの皮膚に接触することが意図される)。示される実施形態において、可動クランプ要素の外側表面310Aが、シリンダーの湾曲に適合することにも留意する。また、固定クランプ要素の部品に3つの切り込みが見られ得、その1つが、動作中にユーザーの皮膚と接触することが意図される上面320Aを有する、固定クランプ要素320として指定される。外側表面310A、320Aは、直径D1を有する外側筒状シリンダー上に位置し、この直径D1は、約10mm〜約40mmの範囲であり得る。図6において、リッジ336の規則的なパターン(これは、図3に示されるシリンダー軸と平行に延びてもよい)は、より低いシリンダー表面上に配置されるのが見られ得、このより低いシリンダーは、筒状シリンダーと同軸であり、直径D2を有し、D2<D1である。いくつかの実施形態において、D2は、D1の約80%であり得る。いくつかの実施形態において、クランプ長さlは、断面の中心点から測定して約36°の角度範囲にわたって延び、クランプ長さlは、外側筒状シリンダーの外辺部の約10%であり得る(すなわち、l=0.1・2π・D1/2)。一般的に、クランプ長さlは、筒状シリンダーの外辺部の約8%〜約12%の範囲であり得、特に約8.5%〜10.5%の範囲であり得る。一般的にクランプ長さlの増加は、クランプシリンダーの効率性を向上させ得るが、クランプ要素はまた、そのクランプ長さにわたり、皮膚と接触する必要がある(元来クランプされていない毛のために効率性が更に上がり得ない)。クランプシリンダーの外辺部の約1/10のクランプ長さが、長さの増加による効率性の増加と、全長さ範囲にわたる確実な皮膚との接触との調和をもたらすことが見出された。
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らない限り、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。

Claims (16)

  1. 毛をクランプし、引っ張るための少なくとも1つのクランプユニット(31)を含む脱毛器であって、
    前記クランプユニットは、毛を捕捉する方向に移動するための、クランプシリンダー(30)上で、その長手方向シリンダー軸(39)を中心に構成及び回転駆動され、前記クランプユニット(31)は、
    クランプ区分及び少なくとも翼状区分を有する可動クランプ要素(33)であって、前記クランプ区分はクランプ表面を有し、前記翼状区分はガイド表面を有し、このガイド表面は、少なくとも前記毛を捕捉する方向において前記クランプ表面から外側に傾く、可動クランプ要素(33)と、
    クランプ区分及び少なくとも翼状区分を有する固定クランプ要素(32)であって、前記クランプ区分はクランプ表面を有し、前記翼状区分はガイド表面を有し、このガイド表面は、少なくとも前記毛を捕捉する方向に対して外側に傾く、固定クランプ要素(32)とを備え、
    前記クランプユニット(31)は、毛を受容するための、前記毛を捕捉する方向と垂直な幅方向で最小幅を有する空隙(34)が、前記可動クランプ要素(33)の前記クランプ表面と、前記固定クランプ要素(32)の前記クランプ表面との間で延びる、開放位置と、前記可動クランプ要素(33)の前記クランプ表面と、前記固定クランプ要素(32)の前記クランプ表面が、少なくともクランプ線に沿って互いに当接する閉鎖位置との間で周期的に移動するように構成され、
    前記可動クランプ要素の前記ガイド表面が、毛を前記空隙(34)の方に案内する漏斗形状の第1の側を画定し、前記固定クランプ要素の前記ガイド表面が前記漏斗形状の第2の側を画定し、
    前記毛を捕捉する方向と垂直な幅方向で測定された、前記固定クランプ要素の毛ガイド表面の幅は、前記可動クランプ要素の毛ガイド表面の対応する幅よりも大きく、前記可動クランプ要素(33)、又は前記固定クランプ要素(32)の前記翼状区分の前記毛ガイド表面が、対応するクランプ表面から傾く角度は、約30°以下であり、
    前記可動クランプ要素の前記翼状区分は、非拘束の状態において、前記クランプ区分から、所定の角度で傾くように予負荷を受け、前記翼状区分が前記クランプ区分から傾く角度が、前記予負荷の力に逆らうように働く方向で前記翼状区分に対して力をかけることにより修正され得るように、柔軟に又は枢動可能に構成されている、脱毛器。
  2. 前記固定クランプ要素(32)の前記毛ガイド表面の前記幅が、前記可動クランプ要素(33)の前記毛ガイド表面の幅と、前記開放位置における前記空隙(34)の幅との合計とほぼ同じ大きさである、請求項1に記載の脱毛器。
  3. 前記固定クランプ要素の前記翼状区分の前記ガイド表面が、前記対応するクランプ表面から傾く角度は、約20°以下である、請求項1又は2に記載の脱毛器。
  4. 前記クランプユニット(31)は、前記クランプシリンダー(30)の外辺部の別個の突起部を形成する、請求項1〜3の少なくとも一項に記載の脱毛器。
  5. 前記毛を捕捉する方向で測定した、前記クランプユニット(31)のクランプ長さは、前記クランプシリンダー(30)の外辺部の約8%〜約12%の範囲であり、特にこの値は約10%であり、任意により、前記可動クランプ要素(33)の外側縁部、及び前記固定クランプ要素(32)の外側縁部は、前記クランプシリンダー(30)の筒状シリンダーの湾曲に従う、請求項1〜4の少なくとも一項に記載の脱毛器。
  6. 前記可動クランプ要素又は前記固定クランプ要素の一方の、少なくとも1つの翼状区分が、最外弧状区分を含み、及び/又は前記可動クランプ要素又は前記固定クランプ要素の少なくとも一方の前記クランプ区分が、最外弧状部分を含む、請求項1〜5の少なくとも一項に記載の脱毛器。
  7. 前記クランプユニット(31)は、回転軸(39)を中心に回転するクランプシリンダー(30)上に配置され、前記可動クランプ要素(33)は、前記毛を捕捉する方向と垂直な方向、又は前記回転軸(39)と平行な方向に可動である、請求項1〜6の少なくとも一項に記載の脱毛器。
  8. 前記クランプシリンダー(30)上に配置される複数のクランプユニット(31)であって、前記クランプユニット(31)の前記空隙の前記幅は、その各開放位置において、前記クランプシリンダー(30)の有効幅の100%未満を占める、請求項1〜7の少なくとも一項に記載の脱毛器。
  9. 前記クランプユニット(31)のそれぞれが、その対応する開放位置において合計幅を有する漏斗形状を有し、全ての漏斗形状の前記合計幅の和は、前記クランプシリンダー(30)の前記有効幅の300%超である、請求項1〜8の少なくとも一項に記載の脱毛器。
  10. 前記毛を捕捉する方向に沿って測定した前記固定クランプ要素(32)の前記毛ガイド表面の前記長さは、前記可動クランプ要素(33)の前記毛ガイド表面の対応する長さよりも大きい、請求項1〜9の少なくとも一項に記載の脱毛器。
  11. 前記クランプユニット(31)が毛を捕捉する合計有効幅は2mm〜7mmであり、これは、クランプユニット(31)内の隣接する双方の翼状区分の幅と、開放位置にある際の双方のクランプ区分の間の前記空隙(34)の幅との合計である、請求項1〜10の少なくとも一項に記載の脱毛器。
  12. クランプシリンダー(30)は、そのシリンダー長手方向軸を中心に回転するように構成され、動作中にユーザーの皮膚と接触することを意図されない、前記クランプシリンダー(30)のより低い表面の少なくとも一部が、特に前記シリンダー長手方向軸と平行に延びるリッジ(36)として実現される規則的構造、又は特に非平坦な表面若しくはコーティングされた表面によって実現される、毛に対するより高い摩擦係数のいずれかを含む、請求項1〜11の少なくとも一項に記載の脱毛器。
  13. 前記リッジ(36)は、0.05mm〜約0.5mmの範囲の半径方向高さを有し、前記半径方向の高さは約0.08mm〜0.2mmの範囲であり、前記リッジ(36)の間の周囲方向の距離は、約0.2mm〜約2mmの範囲である、請求項12に記載の脱毛器。
  14. 少なくとも1つのクランプユニット(31)は、クランプ表面を有するクランプ区分、及び毛を案内するために前記クランプ表面から傾くガイド表面を有する翼状区分を有するクランプ要素を含み、前記ガイド表面は、三次元形状を有し、前記ガイド表面は2つの異なる方向に傾いている、請求項1〜13の少なくとも一項に記載の脱毛器。
  15. 請求項1〜14の少なくとも一項に記載の特徴による、クランプユニット(31)を含む、脱毛器の取り付け具。
  16. 前記可動クランプ要素(33)は、第1位置と第2位置との間で可動であるように構成され、前記翼状区分の少なくとも自由先端部が、この運動の少なくとも一部において、固定壁要素と接触しており、これにより、前記ガイド表面が前記クランプ表面から傾く角度は、少なくとも前記運動の前記一部の間において修正され、その間前記翼状区分の前記自由先端部は、前記固定壁要素と接触している、請求項に記載の脱毛器。
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