JP6094898B2 - 汚染評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ウェーハに導入された金属汚染を評価する方法に関する。
従来、ウェーハ(例えばシリコンウェーハ)に導入された金属汚染を評価する各種方法が知られている。例えば特許文献1では、ウェーハに薬液が接触することによる金属汚染を把握するために、SEM−EDX(走査型電子顕微鏡−エネルギー分散型X線分析装置)等により表面分析を行うことが記載されている。
また、特許文献1に記載の方法の他に、ウェーハの表面品質を評価保証する手段として、KLA−Tencor社製SP−3やレーザーテック社のMAGICSに代表される超高感度表面検査装置などがあり、例えば特許文献2ではこの超高感度表面検査装置を用いてパーティクルや表面欠陥等の微小欠陥を検査している。
また従来では、化学分析により金属汚染を測定下限値以上で定性定量評価することで、ウェーハ品質を評価していた。また、化学分析の検出限界を下回る濃度の金属汚染はウェーハライフタイム法(WLT法)やSPV法といった測定技術を用いて、金属汚染及び電子をトラップする欠陥等の総量として評価を行っている。
また、例えばCZ法を用いた単結晶製造において原料ポリシリコンや石英るつぼなどから持ち込まれる金属汚染は、その原材料の汚染状況により変化する。また、単結晶引き上げ工程においては、メルトの対流や引き上げられた結晶量とるつぼ内に残留する原料の残量により、成長界面の汚染量は刻々と変化する。さらには、引き上げられた単結晶の成長方向や直径方向及び引き上げ装置の温度勾配等の様々な因子により、結晶中を金属が移動(拡散)し、安定位置でシリサイドや析出物となって存在する。この金属の分布はあらかじめ予測することがきわめて困難である。そのため、従来では、製造された単結晶の結晶ブロックやウェーハ加工工程を経た製品ウェーハを化学分析するなどして、汚染物質の定量定性評価を行ってきた。
特開2009−139148号公報 特開2005−063984号公報
ところで、前述の超高感度表面検査装置を用いた表面検査で明らかとなったウェーハ上に存在するパーティクルや微小欠陥の内、金属不純物が原因で表面にピットや突起物(以下、金属由来欠陥という場合がある)を形成する物が少なからずある。この金属由来欠陥は、電気特性試験において欠陥(ピット、突起物)の大小や金属の有無で試験結果に差が生まれる。これまでの検査装置ではCOPに代表される結晶欠陥系の欠陥と金属由来欠陥とを分類する手段はない。
また、従来の化学分析では検出対象とする元素(金属不純物)や測定する装置の精度によっても違いがあるが、たとえばNiに対しては、1×1010(atoms/cm)以下の分析をすることが難しいと言われている。WLT法やSPV法ではFeについてだけ見れば1×10(atoms/cm)の分析感度は有るが、他の元素についての定性定量性は今のところ保証されていない。CCDやCISに代表されるイメージセンサー用デバイスにおいては、検出下限を下回る濃度の金属汚染がデバイス特性を悪化させるとも言われている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ウェーハに導入された微量な金属汚染も高感度に評価することできる汚染評価方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の汚染評価方法は、ウェーハの表面に存在する金属汚染に由来した欠陥を検出する検出工程と、
その検出工程で検出された個々の欠陥の金属汚染状態を取得する取得工程と、
前記検出工程で検出された前記欠陥の個数と、前記取得工程で得られた前記金属汚染状態とに基づいて、前記ウェーハの金属汚染濃度を算出する算出工程と、
を備えることを特徴とする。
このように、本発明では、ウェーハに金属が導入されると、ウェーハ表面にその金属に由来した欠陥が形成され得ることに着目して、その欠陥の評価(欠陥の個数及び金属汚染状態)に基づいて、ウェーハの金属汚染濃度を算出する。これによって、従来の化学分析等では差が顕在化できなかった微量な金属汚染も高感度に評価することができる。
また、前記検出工程は、前記ウェーハの表面に金属不純物が溶解する薬液を供給する薬液供給工程と、その薬液供給工程を実施した後の前記ウェーハの表面を検査して前記欠陥を検出する検査工程とを備える。
これによって、ウェーハの表面に存在する金属由来欠陥を顕在化させることができる。そして、その顕在化したウェーハ表面に対して検査工程を実施するので金属由来欠陥の検出感度を向上できる。
また、前記検出工程は、
検出した前記欠陥の成分分析を行う分析工程と、
その分析工程の分析結果に基づいて、前記欠陥を欠陥種ごとに分類する分類工程とを備える。その分析工程では、前記欠陥に対してSEM−EDX分析を行う。
これによれば、先ずウェーハ表面の欠陥を検出し、その検出した欠陥に対する成分分析を行うので、金属由来欠陥を高精度に検出することができる。特に、SEM−EDX分析を行うことで、SEMによる欠陥の像を観察しつつ、欠陥の金属汚染の分析が可能となる。さらに、分析結果に基づいて欠陥種ごとに欠陥を分類するので、欠陥種ごとに金属汚染濃度を評価することができる。また、分類した欠陥種別(例えば金属不純物の種別や、欠陥の形状の種別)の局在位置や分布のマップを作製することで、結晶欠陥や析出物等、様々な結晶製造工程履歴やその後の熱履歴特性、または結晶位置特性を反映した情報を得ることが可能になる。
また、前記算出工程では、前記分類工程で所定の欠陥種に分類された前記欠陥の個数と、該欠陥の前記金属汚染状態とに基づいて、前記ウェーハの金属汚染濃度を算出する。これによって、所定の欠陥種に属する金属汚染濃度を評価することができる。
また、前記取得工程は、前記欠陥のサイズを前記金属汚染状態として取得するサイズ取得工程を備える。この場合、サイズ取得工程は、前記欠陥の表面積を取得する表面積取得工程と、前記欠陥の深さ又は高さを取得する深さ/高さ取得工程と、前記表面積と前記深さ又は高さとに基づいて、前記欠陥の体積を前記サイズとして算出する体積算出工程とを備える。
金属由来欠陥のサイズ(体積)が大きいほど、金属由来欠陥中の金属汚染量が高くなると考えられるので、そのサイズを取得することで、ウェーハの金属汚染濃度に相関した値を得ることができる。
また、前記深さ/高さ取得工程では、前記欠陥の断面をTEMにより観察して、その観察像に基づき前記深さ又は高さを取得しても良いし、前記欠陥を有した前記ウェーハに対するレーザー(具体的には例えば検査工程で表面検査する検査装置のレーザー)の侵入長に基づいて、前記深さ又は高さを取得しても良い。
TEMにより前記深さ又は高さを取得する場合には、全ての前記欠陥の断面をTEMにより観察して、各観察像に基づき各欠陥の前記深さ又は高さを取得しても良いし、1又は複数の欠陥を選択して、その選択した前記欠陥の前記深さ又は高さを代表値としてTEMによる観察像に基づき取得し、他の前記欠陥の前記深さ又は高さを前記代表値で代用しても良い。全ての欠陥の断面をTEMにより観察する場合には、精度が良い深さ又は高さを得ることができる。また、代表的な金属由来欠陥の深さ又は高さ(代表値)で代用する場合には、簡便に各欠陥の深さ又は高さを得ることができる。
また、前記取得工程は、前記欠陥における金属不純物の密度を前記金属汚染状態として取得する密度取得工程を備える。これによれば、密度取得工程で欠陥における金属不純物の密度を取得するので、この密度を用いることで、ウェーハの金属汚染濃度を簡便に見積もることができる。
また、前記検出工程は、評価対象の金属不純物を検出するのに適した、SEMにおける電子線の加速電圧の条件をシミュレーションにより決定する条件決定工程を備え、
前記分析工程では、前記条件決定工程で決定した加速電圧の条件でSEM−EDX分析を行う。
これによって、評価対象の金属不純物に由来した金属由来欠陥を高感度に検出することができる。その結果、評価対象の金属汚染濃度を、他の種類の金属汚染濃度と区別する形で高感度に評価することができる。
また、前記算出工程は、前記欠陥の個数と前記金属汚染状態とに基づいて前記ウェーハの表面における金属汚染濃度を算出する表面汚染算出工程を備える。これによって、ウェーハ表面の金属汚染濃度を高感度かつ簡便に評価することができる。
また、前記算出工程は、前記欠陥の個数と前記金属汚染状態とに基づいて、前記ウェーハのバルク中に存在する金属汚染に由来した欠陥であるバルク欠陥の個数及びそのバルク欠陥の金属汚染状態を推定する推定工程と、その推定工程で得られた個数と金属汚染状態とに基づいて、前記ウェーハのバルク中の金属汚染濃度を算出するバルク汚染算出工程とを備える。これによって、ウェーハのバルク中の金属汚染濃度を高感度かつ簡便に評価することができる。
ウェーハの金属汚染評価の手順を示したフローチャートである。 薬液浸漬により顕在化したピットを例示した図である。 薬液浸漬により顕在化したピットを例示した図である。 加速電圧ごとのシリコンへの電子線の侵入深さを市販ソフトにてシミュレーションした結果を示した図である。 SEMによる突起部の観察像を例示した図である。 SEMによるピットの観察像を例示した図である。 図5の突起部に対するEDX分析結果を示した図である。 図6のピットに対するEDX分析結果を示した図である。 図6のピットに対する断面TEMの観察像を例示した図である。 図3のピットに対する断面TEMの観察像を例示した図である。 TEM-EDX分析の結果を示した図である。 SEM−EDX分析の結果を示した図である。 欠陥種別マップを示した図である。 Ni汚染濃度の計算結果を示した図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。本実施形態では、シリコン単結晶引き上げ工程、スライス工程、研削、ラップ工程、エピタキシャル成長工程等で導入されるさまざまな金属汚染のうち、製造工程や検査工程に至るまでに行われる洗浄や検査のための前処理によってウェーハ表面にピットや突起物を顕在化させる金属汚染を評価する方法を説明する。
図1は、本実施形態におけるウェーハの金属汚染評価の手順を示したフローチャートである。先ず、評価対象とするシリコンウェーハ(以下、単にウェーハという)を準備する(S1)。ここで準備するウェーハは、エピタキシャル成長工程を実施する前のウェーハや実施した後の製品ウェーハなど、どの段階におけるウェーハを準備しても良い。ここでは、例えば、ウェーハの表面を研磨(POLISH)加工する鏡面加工工程を経たウェーハ(PW:Polished Wafer)を準備する。また、準備するウェーハの直径、面方位、抵抗率等の特性はどの特性であっても良い。
次に、S1で準備したウェーハをパーティクル除去の目的で洗浄を行う(S2)。この洗浄は、SC1洗浄やSC2洗浄などの半導体ウェーハを洗浄する方法であってパーティクルが除去できれば良いため特に限定しない。
次に、評価対象の金属元素や金属とシリコンの化合物を溶解する薬液に、洗浄後のウェーハを浸漬する(S3)。つまり、ウェーハの表面に薬液を供給する。評価対象の金属不純物がNiやCuの析出物や、その金属(Ni、Cu)とSiとの化合物(シリサイド)の場合には、薬液として例えばHFを用いるが、これに限るものではない。また、薬液をウェーハ表面に供給する形態は浸漬に限るものではなく、搖動、静止、かけ流し、噴霧などの形態であっても良い。
図2、図3は、ウェーハ表面に存在する金属不純物の影響によって形成された欠陥(ピット)をS3の工程にて顕在化させた例を示している。図2、図3に示すように、S3の工程を実施することで、欠陥中の金属不純物が溶解して、ウェーハ表面に金属由来欠陥を顕在化させることができる。よって、次のS4の工程にて高感度に金属由来欠陥を検出することができる。なお、S3の工程実施後の欠陥には金属不純物がいくらか残存している。なお、S3の工程が本発明の「薬液供給工程」に相当する。
次に、高感度の表面検査装置を用いて、S3の工程後のウェーハ表面に対する欠陥検査を行う(S4)。そして、この欠陥検査により、ウェーハ表面に存在する欠陥(ピット、突起物)の個数と各欠陥の座標(位置)とを取得する。このときピットや突起物の大きさは50nm程度かそれ以下になることが多い。よって、表面検査装置は、想定する欠陥の大きさ(50nm程度かそれ以下)に準拠した感度を有するのが望ましい。具体的には、例えばKLA−Tencor社製SP−3やレーザーテック社のMAGICSに代表される超高感度表面検査装置を用いることができる。なお、S4の工程が本発明の「検査工程」に相当する。
次に、評価対象とする金属不純物の種類を決定して、その金属不純物をEDX分析(エネルギー分散型X線分析、Energy Dispersive X−ray Spectroscopy)で最も高感度に検出できるSEM(走査型電子顕微鏡、Scanning Electron Microscope)の電子線の加速電圧の条件をシミュレーションにより求める(S5)。このシミュレーションの方法は、物理現象に基づく方法であれば市販されているコンピュータシミュレーションソフトや独自の計算機によるシミュレーション等、どの方法であっても良い。
図4は、加速電圧ごとのシリコンへの電子線の侵入深さを市販ソフトにてシミュレーションした結果を示している。図4のシミュレーションにおいては、評価対象の金属不純物の情報(金属元素、金属層の厚さ)を反映させている。図4は、評価対象の金属不純物を含んだシリコンの断面を模擬しており、図4の上部の水平線はウェーハ表面を示している。その水平線の中心に電子線を照射して、ウェーハ内における電子線のエネルギーを色の濃淡であらわしている。また、図4の縦軸はウェーハ表面からの深さを示している。また、図4では、左から、電子線の加速電圧を0.8kV、1.0kV、3.0kV、5.0kVとし、0.8kV、1.0kVの結果ではそれぞれ拡大図を下に示している。
図4に示すように、加速電圧が高くなるにつれて電子線の侵入深さRが大きくなっていく。具体的には、図4の例では、加速電圧が0.8kVのときでは侵入深さR=12nm、加速電圧が1.0kVのときでは侵入深さR=18nm、加速電圧が3.0kVのときでは侵入深さR=140nm、加速電圧が5.0kVのときでは侵入深さR=260nmを示している。
この加速電圧に対する電子線の侵入深さは、金属元素の種類や金属層の厚さに応じて変化する。そこで、S5では、例えば、金属不純物(元素、厚さ)ごとにシミュレーションを行い、金属不純物の種類に応じた最適な加速電圧の条件を求める。下記表1は、シミュレーションにより求めた代表的な金属元素及び金属層の厚さごとの加速電圧の最適値を例示している。表1において、Kα、Lα1はそれぞれ、SEMの電子線により金属元素から放出される特性X線の種類を示している。これらKα、Lα1のX線でEDX分析が行われる。
S5のシミュレーションを実施する時期は図1の時期(S4とS6の間の時期)に限定されず、S6のSEM−EDX分析を行う前であればいつでも良い。例えば厚さ150nm〜250nmのNiが、S4で検出した欠陥中に含まれていると想定した場合には、S5では表1から、金属元素がNiで、かつ厚さ150nm〜250nmの加速電圧の条件である2.0kVを今回の加速電圧として決定する。また、S5では、評価対象の金属不純物の種類が複数ある場合には、金属不純物ごとに加速電圧の条件(最適値)を決定する。なお、S5の工程が本発明の「条件決定工程」に相当する。
次に、S4で検出した欠陥に対して、S5で決定した加速電圧の条件でSEM−EDX分析を行う(S6)。すなわち、EDX分析装置を備えた電子顕微鏡を用いて、ウェーハ表面のうちのS4で検出された欠陥座標位置に電子線を照射し、その照射により発生した二次電子により欠陥(ピット、突起物)の像を観察する。この際、欠陥の形状(ピットか突起部か)を特定するとともに、欠陥のサイズ(表面積)を算出する。また、SEM観察と同時に、電子線の照射により発生した特性X線に基づいて欠陥のEDX分析を行う。この際、二次電子を検出する検出器では、できるだけ高角な二次電子の像を取得することが望ましい。また、SEMにより得られた二次電子像で最もコントラストを持つ部分に電子線を当ててEDX分析を行うことが望ましい。これによって、確実に欠陥に対するEDX分析を行うことができる。
また、S6では、評価対象の金属不純物の種類(金属元素、厚さ)が複数ある場合には、検出しようとする金属不純物の種類に応じて加速電圧を変化させて、同一の欠陥に対して複数回のEDX分析を行う。例えば、各厚さのNiを全て検出したい場合には、250nm以下のNiを検出するための加速電圧の最適値である2.0kV(表1参照)でEDX分析を1回行い、250nm以上のNiを検出するための加速電圧の最適値である10.0kV(表1参照)でEDX分析を1回行う。つまり、同一の欠陥に対して計2回のEDX分析を行う。また、例えば、各厚さのNiと、各厚さのMoとを全て検出したい場合には、Ni、Moに対応した加速電圧の最適値(2.0kV、10.0kV、3.0kV、20.0kV(表1参照))で計4回のEDX分析を行う。
さらに、S6では、S4で検出した全ての欠陥に対してSEM−EDX分析を行っても良いし、S4で検出した欠陥から代表的な1又は複数の欠陥を選択して、選択した代表的な欠陥のみに対してSEM−EDX分析を行い、それ以外の欠陥に対する分析は、代表的な欠陥に対するSEM−EDX分析の結果で代用しても良い。全ての欠陥に対してSEM−EDX分析を行う場合には、後述のS7の工程でより正確に欠陥種を分類でき、S11、S12の工程でより正確にウェーハにおける金属汚染濃度を算出することができる。代表的な欠陥のみSEM−EDX分析を行う場合には、簡便に欠陥種を分類でき、簡便に金属汚染濃度を算出できる。
ここで、図5、図6は、S6のSEMによる観察像を例示した図であり、図5は突起部(凸状部)の観察像を示し、図6はピット(凹状部)の観察像を示している。また、図7、図8は、S6のEDX分析の結果を例示した図であり、図7は図5の突起部に対するEDX分析結果を示し、図8は図6のピットに対するEDX分析結果を示している。図5、図6に示すように、SEMで欠陥を観察することで、欠陥の形状(凸状か凹状か)やサイズ(表面積)を簡便に特定することができる。また、図7、図8に示すように、欠陥のEDX分析を行うことで、欠陥中の成分を簡便に特定することができる。例えば、図7の例では、欠陥中に金属不純物としてNiが含まれていることがわかる。また、図8の例では、欠陥中に金属不純物としてCuが含まれていることがわかる。また、図7、図8の例では、金属不純物以外にCが欠陥中に含まれていることもわかる。なお、図7、図8において、一番大きなピークはSiを示している。なお、S6の工程が本発明の「分析工程」及び「表面積取得工程」に相当する。
次に、S6のSEM−EDX分析の結果に基づいて、S4で検出された個々の欠陥を欠陥種ごとに分類する(S7)。具体的には、例えば、欠陥が金属汚染に由来した金属由来欠陥かそれ以外の欠陥(結晶欠陥系の欠陥)かで分類したり、欠陥の形状が凸状(突起部)か凹状(ピット)かで分類したり、欠陥のサイズ(表面積)で分類したり、EDX分析で検出された金属元素で分類したりする。これによって、特定の欠陥種の情報(欠陥の個数、位置など)を容易に取得することができる。また、分類した欠陥種別の分布マップを作製することができ、この分布マップによりどの欠陥種がどのようにウェーハに分布しているかを容易に評価することができる。なお、S7の工程が本発明の「分類工程」に相当する。
次に、S7の工程で評価対象の欠陥種(例えば、Niが含まれた欠陥)に分類された欠陥に対してTEM(透過型電子顕微鏡、Transmission Electron Microscope)により断面の観察(断面TEM観察)を行う(S8)。この際、評価対象の欠陥種に分類された全ての欠陥に対して断面TEM観察を行っても良いし、代表的な1又は複数の欠陥を選択して、その代表的な欠陥に対してのみ断面TEM観察を行っても良い。
図9、図10は、S8の断面TEM観察の観察像を例示した図であり、図9は図6のピットの観察像を示し、図10は図3のピットの観察像を示している。図9、図10に示すように、断面TEM観察を行うことで、ピットの断面を簡便に観察でき、この断面の観察像に基づいてピットの深さを簡便に見積もることができる。また、突起部に対して断面TEM観察を行うことで、突起部の高さを簡便に見積もることができる。そして、S8では、断面TEMの観察像に基づいて、ピットの深さや突起部の高さを算出する。この際、全ての欠陥に対して断面TEM観察を行った場合には、全ての欠陥の深さ又は高さを各観察像に基づき算出する。これによって、欠陥ごとに高精度の深さ又は高さを得ることができる。
他方、代表的な欠陥に対してのみ断面TEM観察を行った場合には、代表的な欠陥に対しては断面TEMの観察像に基づき深さ又は高さを算出する。そして、断面TEM観察を行っていない欠陥の深さ又は高さは、代表的な欠陥の深さ又は高さで代用する。この際、代表的な欠陥を複数選択した場合には、代表的な複数の深さ又は高さが得られるので、これら複数の深さ又は高さを例えば平均して、その平均値で他の欠陥の深さ又は高さを代用する。これによって、全ての欠陥に対して断面TEM観察に基づく深さ又は高さの算出を行う必要がないので、簡便に各欠陥の深さ又は高さを得ることができる。なお、S8の工程が本発明の「深さ/高さ取得工程」に相当する。
次に、S6で得られた欠陥の表面積と、S8で得られた欠陥の深さ又は高さとに基づいて、各欠陥の体積を算出する(S9)。具体的には例えば欠陥の表面積と深さ又は高さとを乗算することで、欠陥の体積を算出する。この際、対象の欠陥全てに対して個別の体積を算出しても良いし、代表的な欠陥に対してのみ個別の体積を算出し、他の欠陥の体積は代表的な欠陥の体積で代用しても良い。すなわち、S6、S8で対象の欠陥全てに対して表面積、深さ又は高さを算出した場合には、S9では、全ての欠陥に対して個別の表面積、深さ又は高さに基づいて個別の体積を算出する。これによって、精度の良い体積を得ることができる。他方、S6、S8で代表的な欠陥に対してのみ表面積、深さ又は高さを算出した場合には、S9では、それら表面積、深さ又は高さに基づいて代表的な欠陥に対して体積を算出し、他の欠陥の体積はこの代表的な欠陥の体積で代用する。これによって、簡便に体積を得ることができる。
欠陥の体積(サイズ)は欠陥中の金属汚染の度合いに相関すると考えられる。すなわち、欠陥の体積が大きいほど、欠陥中の金属汚染の度合い、すなわち金属汚染量が高くなる。このように、欠陥の体積を取得することで金属汚染に相関する指標を簡便に得ることができる。なお、S9の工程が本発明の「体積算出工程」に相当する。
次に、対象の欠陥における金属不純物の密度(金属原子の密度)を算出する(S10)。この金属原子の密度は、例えば対象の金属不純物が純金属の場合やシリコンとの化合物の場合など、文献等を参照して算出する。具体的には、対象の金属不純物の種類(分子式)がNiSiであると想定して、Niの原子密度の算出方法の一例を説明する。文献等に基づいて、NiSiの結晶構造、格子定数、単位格子当たりの原子数をそれぞれ特定する。この場合、NiSiの結晶構造はCaF2型立方晶であり、格子定数a=5.406Åである。また、CaF2型立方晶においては、単位格子当たりのSiの原子数は8個、Niの原子数は4個である。よって、単位格子の体積a中にNi原子が4個存在することになるので、1cm当たりのNi原子数であるNi原子の密度(atoms/cm)に換算すると、5.23×1022(atoms/cm)の密度が得られる。
なお、上記格子定数aの値は金属データブック(日本金属学会編)より取得した。また、金属データブック記載の格子定数aの値は、「K.Schbert and H.Pfisterer,
Naturwissenschefeten 37, 1950, 112-113」、「K.Schbert and H.Pfisterer, Z.Metallkunde 41, 1950, 348」より引用したものである。
欠陥における金属原子の密度は欠陥中の金属汚染の度合いに相関すると考えられる。すなわち、金属原子の密度が高いほど、欠陥中の金属汚染の度合い、すなわち金属汚染量が高くなる。このように、金属原子の密度を取得することで金属汚染に相関する指標を簡便に得ることができる。なお、S10の工程が本発明の「密度取得工程」に相当する。
評価対象の欠陥種に分類された欠陥個数、S9で得られた欠陥体積、及びS10で得られた金属原子密度は、いずれもウェーハにおける金属汚染濃度に相関する指標である。すなわち、欠陥個数、欠陥体積、及び金属原子密度はいずれも、大きい値ほどウェーハの金属汚染濃度が高くなる指標である。そこで、次に、これら欠陥個数、欠陥体積、金属原子密度に基づいて、ウェーハ表面の金属不純物の濃度(以下、表面汚染濃度という)を算出する(S11)。具体的には、S9で代表的な欠陥の体積を求めて、他の欠陥の体積をその代表的な欠陥の体積で代用する場合には、以下の式1により、表面汚染濃度を算出する。この式1によれば、簡便に表面汚染濃度を得ることができる。
表面汚染濃度(atoms/cm)=欠陥体積×金属原子密度×欠陥個数/ウェーハ表面の面積 ・・・式1
他方、S9では、全ての欠陥の体積を求めた場合には、以下の式2により、表面汚染濃度を算出する。なお、式2において、x1、x2・・・xnは、それぞれ個別の欠陥体積を示しており、xnにおけるnは欠陥個数を示している。この式2により、高精度な表面汚染濃度を得ることができる。なお、S11の工程が本発明の「表面汚染算出工程」に相当する。
表面汚染濃度(atoms/cm)=(欠陥体積x1+欠陥体積x2・・・欠陥体積xn)×金属原子密度/ウェーハ表面の面積 ・・・式2
次に、欠陥個数、欠陥体積及び金属原子密度に基づいて、ウェーハのバルク中における金属不純物の濃度(以下、バルク汚染濃度という)を算出する(S12)。具体的には、ウェーハ表面における欠陥の分布状態と同じようにバルク中においても欠陥が分布していると仮定する。つまり、ウェーハ表面における欠陥個数、欠陥体積及び金属原子密度でバルク中にも欠陥が存在している仮定する。この場合、バルク中の欠陥個数の算出は、ウェーハ表面の欠陥の観察領域(TEMによる断面観察領域)を1単位として、ウェーハの厚さが何単位に相当するかを求める。そして、1単位分の欠陥個数(ウェーハ表面の欠陥個数)に、ウェーハ厚さに相当する単位数を乗算することで、バルク中の欠陥個数を求める。例えば、ウェーハ表面における欠陥の観察領域が、ウェーハ表面から1μmであり、ウェーハの厚さが725μmであるとすると、バルク中の欠陥個数は、ウェーハ表面における欠陥個数を725倍することで、得られる。
そして、S9で代表的な欠陥体積を求めた場合には、以下の式3により、バルク汚染濃度を算出する。この式3によれば、簡便にバルク汚染濃度を得ることができる。
バルク汚染濃度(atoms/cm)=欠陥体積×金属原子密度×バルク中の欠陥個数/ウェーハ体積 ・・・式3
他方、S9では、全ての欠陥の体積を求めた場合には、以下の式4により、バルク汚染濃度を算出しても良い。式4において、x1、x2・・・xnは、それぞれウェーハ表面に存在する欠陥の個別の欠陥体積を示しており、xnにおけるnはウェーハ表面の欠陥個数を示している。また、dは、ウェーハ表面の欠陥の観察領域を1単位としたときの、ウェーハの厚さが何単位に相当するかを示した値(単位数)であり、詳細には、ウェーハの厚さD1を、ウェーハ表面における欠陥の観察領域D2で除算した値、つまりd=D1/D2である。また、式4における金属原子密度は、S10で求めた密度である。この式4により、高精度なバルク汚染濃度を得ることができる。なお、S12の工程が本発明の「推定工程」及び「バルク汚染算出工程」に相当する。
バルク汚染濃度(atoms/cm)=(欠陥体積x1+欠陥体積x2・・・欠陥体積xn)×d×金属原子密度/ウェーハ体積 ・・・式4
なお、S11、S12の工程は両方実施しても良いし、片方のみを実施しても良い。S11、S12では、評価対象の欠陥を、特定の金属元素(例えばNi)を含む欠陥とした場合には、その特定の金属元素の汚染濃度を得ることができる。また、評価対象の欠陥を、特定のサイズ(表面積)の欠陥とした場合には、その特定のサイズの欠陥を形成する金属不純物の濃度を得ることができる。また、評価対象の欠陥を、ピット(凹形状の欠陥)とした場合には、ピットを形成する金属不純物の濃度を得ることができる。
なお、上記実施形態において、S1〜S7の工程が本発明の「検出工程」に相当する。S6、S8〜S10の工程が本発明の「取得工程」に相当する。S11、S12の工程が本発明の「算出工程」に相当する。S6、S8、S9の工程が本発明の「サイズ取得工程」に相当する。
以上説明したように、本実施形態によれば、ウェーハに金属汚染が導入されると、洗浄や検査のための前処理によってウェーハ表面にピットや突起物が形成されることに着目して、その金属由来欠陥(ピット、突起物)の金属汚染状態(欠陥体積、金属原子密度)を評価している。そして、金属由来欠陥の金属汚染状態と、金属由来欠陥の個数とに基づいて、ウェーハの金属汚染濃度を算出している。これによって、従来の化学分析等では差が顕在化できなかった微量な金属汚染も高感度に評価することができる。また、WLT法やSPV法では、金属汚染及び電子をトラップする欠陥等の総量として評価を行うが、本実施形態によれば、欠陥種ごとの金属汚染濃度を簡便に評価することができる。
本発明の効果を確認するため以下の実験を行った。実施例として、鏡面研磨工程を経たシリコンウェーハを3枚準備し、各ウェーハをHF1.0%(HFの質量パーセント濃度が1.0%の薬液)に180秒間浸漬させた(図1のS3の工程に相当)。薬液浸漬後の各ウェーハに対して、レーザーテック社のMAGICSにてウェーハ表面欠陥の検査を行った(図1のS4の工程に相当)。
その検査後、3枚のウェーハの表面に存在する欠陥に対して、日立ハイテクノロジーズ社製の自動観察SEMにて観察を行った。同時にEDX分析を行った。EDX分析器はオックスフォード社製X−MAXを使用した。この観察分析例を、図5〜図8に示す。
次に、代表的な欠陥を選び断面TEM観察を行った(図1のS8に相当)。結果を図9、図10に示す。図9、図10より欠陥深さを測長した。SEM−EDX分析で得られた不純物の種類を確認するためにTEM−EDX分析も同時に行った。この分析結果を図11に示す。また、図12は、SEM−EDX分析を示している。図11、図12の例では、SEM−EDX分析で得られた不純物の種類と、TEM−EDX分析で得られた不純物の種類はともにNiであることを示している。
次に、表面検査装置であるMAGICSで検出された欠陥座標と、SEM−EDX分析結果とから、金属汚染の分布を明らかにするため図13の欠陥種別マップを作製した。図13のマップは、3枚のウェーハの結果を重ね合わせたマップである。図13では、プロット点で欠陥の位置をあらわし、プロット点の種類(○、△、□、●、▲、■)の違いで欠陥種の違いをあらわしている。このように、本発明では、欠陥種別(金属不純物の種別、ピット、突起部の違い、欠陥のサイズ別など)の分布を簡便に評価することができることを示せた。
さらに、評価対象の金属不純物をNiSiとして、以下の式5によりNiの汚染濃度(Niのバルク汚染濃度)を算出した。
欠陥体積×Ni原子密度×欠陥個数/ウェーハ体積=Ni汚染濃度(atoms/cm) ・・・式5
この際、図2の欠陥Aと図3の欠陥Bとを、Ni汚染濃度の算出に用いる代表的な欠陥として選択した。また、欠陥個数(欠陥Aの個数と欠陥Bの個数の合計)が10個、50個、100個、1000個であると仮定して、各欠陥個数におけるNi汚染濃度を算出した。さらに、欠陥Aの個数と欠陥Bの個数の比率を、0%:100%、50%:50%、100%:0%の間で変化させたときの、Ni汚染濃度を算出した。また、欠陥Aの体積は8.67×10−16cmとし、欠陥Bの体積は3.16×10−16cmとした。また、式5におけるNi原子密度は上述の5.23×1022(atoms/cm)を用いた。また、欠陥個数はTEM観察領域を1μmとしてウェーハ厚さ方向に同確率で存在すると仮定した。このときウェーハの厚さは725μmとした。
表2、図14に上記計算により算出したNi汚染濃度の結果を示す。なお、図14は、表2の結果をグラフ化した図である。
表2、図14に示すように、欠陥個数が多くなるほど、Ni汚染濃度が高くなっている。また、同じ欠陥個数であっても欠陥Aと欠陥Bの比率が変わると、Ni汚染濃度も変化している。具体的には、欠陥Bよりも体積が大きい欠陥Aの比率が大きくなるほど、Ni汚染濃度が高くなっている。このように、本発明では、体積が異なる複数の欠陥が発生したとしても、この体積の違いを金属汚染濃度に反映させることができる。また、表2、図14の結果は、欠陥が2種類の場合のNi汚染濃度の最大最少誤差範囲を示していると言える。
さらに、従来の化学分析では、Niに対しては1×1010(atoms/cm)以下の分析をすることが難しいと言われているが、表2、図14に示すように本発明では、1×1010(atoms/cm)以下の分析も可能である。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば上記実施形態では、表面検査装置で検出された欠陥に対してEDX分析を行うことでその欠陥の成分分析を行っていたが、EDX分析以外の表面分析法、例えばXPS(X線光電子分光)、TXRF(全反射蛍光X線)、AES(オージェ電子分光装置)、SIMS(二次イオン質量分析装置)などにより欠陥の成分分析を行っても良い。また、上記実施形態ではSEMにより欠陥の観察を行っていたが、SEM以外の顕微鏡、例えばTEM(透過型電子顕微鏡)、STEM(走査型透過型電子顕微鏡)などで欠陥の観察を行っても良い。
また、上記実施形態では、欠陥の体積を求めるためにTEMにより欠陥の深さ又は高さを求めていたが、欠陥の表面積に予め定めた係数を乗算することで、欠陥の体積を求めても良い。これによれば、簡易に欠陥の体積を得ることができる。
また、上記実施形態では、欠陥における金属汚染の度合い(欠陥中の金属汚染量)として欠陥の体積及び欠陥における金属原子密度を求めて、それら体積、金属原子密度に基づいて金属汚染濃度を算出していたが、EDX分析における特性X線のピーク値に基づいて欠陥における金属汚染の度合いを評価してもよい。このピーク値が大きいほど、欠陥における金属汚染の度合いが大きくなると考えられる。
また、上記実施形態では、TEMにより欠陥の深さ又は高さを求めていたが、レーザーのウェーハに対する侵入長に基づいて、欠陥の深さ又は高さを求めても良い。この場合、例えばS4の工程で用いる表面検査装置のレーザーのウェーハに対する侵入長に基づいて、欠陥の深さ又は高さを求めるのが好ましい。これによれば、S4の工程の段階で、欠陥の深さ又は高さを得ることができる。なお、この侵入長は、例えば表面検査装置のメーカの推奨値を用いれば良い。
また、上記実施形態では、シリコンウェーハの金属汚染評価に本発明を適用した例を説明したが、シリコンウェーハ以外の半導体ウェーハに本発明を適用しても良い。

Claims (17)

  1. ウェーハの表面に存在する金属汚染に由来した欠陥を検出する検出工程と、
    その検出工程で検出された個々の欠陥の金属汚染状態を取得する取得工程と、
    前記検出工程で検出された前記欠陥の個数と、前記取得工程で得られた前記金属汚染状態とに基づいて、前記ウェーハの金属汚染濃度を算出する算出工程と、
    を備え
    前記取得工程は、前記欠陥のサイズを前記金属汚染状態として取得するサイズ取得工程を備え、
    前記サイズ取得工程は、
    前記欠陥の表面積を取得する表面積取得工程と、
    前記欠陥の深さ又は高さを取得する深さ/高さ取得工程と、
    前記表面積と前記深さ又は高さとに基づいて、前記欠陥の体積を前記サイズとして算出する体積算出工程とを備えることを特徴とする汚染評価方法。
  2. ウェーハの表面に存在する金属汚染に由来した欠陥を検出する検出工程と、
    その検出工程で検出された個々の欠陥の金属汚染状態を取得する取得工程と、
    前記検出工程で検出された前記欠陥の個数と、前記取得工程で得られた前記金属汚染状態とに基づいて、前記ウェーハの金属汚染濃度を算出する算出工程と、
    を備え、
    前記取得工程は、前記欠陥における金属不純物の密度を前記金属汚染状態として取得する密度取得工程を備えることを特徴とする汚染評価方法。
  3. ウェーハの表面に存在する金属汚染に由来した欠陥を検出する検出工程と、
    その検出工程で検出された個々の欠陥の金属汚染状態を取得する取得工程と、
    前記検出工程で検出された前記欠陥の個数と、前記取得工程で得られた前記金属汚染状態とに基づいて、前記ウェーハの金属汚染濃度を算出する算出工程と、
    を備え、
    前記検出工程は、
    検出した前記欠陥の成分分析を行う分析工程と、
    その分析工程の分析結果に基づいて、前記欠陥を欠陥種ごとに分類する分類工程とを備え、
    前記取得工程は、前記欠陥のサイズを前記金属汚染状態として取得するサイズ取得工程を備えることを特徴とする汚染評価方法。
  4. 前記検出工程は、
    前記ウェーハの表面に金属不純物が溶解する薬液を供給する薬液供給工程と、
    その薬液供給工程を実施した後の前記ウェーハの表面を検査して前記欠陥を検出する検査工程とを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の汚染評価方法。
  5. 前記検出工程は、
    検出した前記欠陥の成分分析を行う分析工程と、
    その分析工程の分析結果に基づいて、前記欠陥を欠陥種ごとに分類する分類工程とを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の汚染評価方法。
  6. 前記算出工程では、前記分類工程で所定の欠陥種に分類された前記欠陥の個数と、該欠陥の前記金属汚染状態とに基づいて、前記ウェーハの金属汚染濃度を算出することを特徴とする請求項3又は5に記載の汚染評価方法。
  7. 前記分析工程では、前記欠陥に対してSEM−EDX分析を行うことを特徴とする請求項3、5、6のいずれか1項に記載の汚染評価方法。
  8. 前記取得工程は、前記欠陥のサイズを前記金属汚染状態として取得するサイズ取得工程を備えることを特徴とする請求項2に記載の汚染評価方法。
  9. 前記サイズ取得工程は、
    前記欠陥の表面積を取得する表面積取得工程と、
    前記欠陥の深さ又は高さを取得する深さ/高さ取得工程と、
    前記表面積と前記深さ又は高さとに基づいて、前記欠陥の体積を前記サイズとして算出する体積算出工程とを備えることを特徴とする請求項3又は8に記載の汚染評価方法。
  10. 前記深さ/高さ取得工程では、前記欠陥の断面をTEMにより観察して、その観察像に基づき前記深さ又は高さを取得することを特徴とする請求項1又は9に記載の汚染評価方法。
  11. 前記深さ/高さ取得工程では、全ての前記欠陥の断面をTEMにより観察して、各観察像に基づき各欠陥の前記深さ又は高さを取得することを特徴とする請求項10に記載の汚染評価方法。
  12. 前記深さ/高さ取得工程では、1又は複数の前記欠陥を選択して、その選択した前記欠陥の前記深さ又は高さを代表値としてTEMによる観察像に基づき取得し、他の前記欠陥の前記深さ又は高さを前記代表値で代用することを特徴する請求項10に記載の汚染評価方法。
  13. 前記深さ/高さ取得工程では、前記欠陥を有した前記ウェーハに対するレーザーの侵入長に基づいて、前記深さ又は高さを取得することを特徴とする請求項1又は9に記載の汚染評価方法。
  14. 前記取得工程は、前記欠陥における金属不純物の密度を前記金属汚染状態として取得する密度取得工程を備えることを特徴とする請求項1又は3に記載の汚染評価方法。
  15. 前記検出工程は、評価対象の金属不純物を検出するのに適した、SEMにおける電子線の加速電圧の条件をシミュレーションにより決定する条件決定工程を備え、
    前記分析工程では、前記条件決定工程で決定した加速電圧の条件でSEM−EDX分析を行うことを特徴とする請求項7に記載の汚染評価方法。
  16. 前記算出工程は、前記欠陥の個数と前記金属汚染状態とに基づいて前記ウェーハの表面における金属汚染濃度を算出する表面汚染算出工程を備えることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の汚染評価方法。
  17. 前記算出工程は、
    前記欠陥の個数と前記金属汚染状態とに基づいて、前記ウェーハのバルク中に存在する金属汚染に由来した欠陥であるバルク欠陥の個数及びそのバルク欠陥の金属汚染状態を推定する推定工程と、
    その推定工程で得られた個数と金属汚染状態とに基づいて、前記ウェーハのバルク中の金属汚染濃度を算出するバルク汚染算出工程とを備えることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の汚染評価方法。
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