JP6094645B2 - フィルムの保管方法 - Google Patents

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本発明は、ヒートシール性が付与された2軸配向ポリエステルフィルムの保管方法に関する。
2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム等の2軸配向ポリエステルフィルムは、強度、耐熱性、寸法安定性、耐薬品性、保香性等に優れることから、各種の包装用素材として有用である。そこで、このようなフィルムどうしをヒートシールして形成したフレキシブルパウチ等の包装袋が期待されている。
しかしながら、配向性を有するフィルムは、ヒートシール性に乏しい。そこで例えば、特許文献1には、電磁波を2軸配向ポリエステルフィルムの表面に短パルス照射し、表面を改質することによりヒートシール性を付与する方法が開示されている。
特公平4−26339号公報
特許文献1が開示する短パルス照射方法は、2軸配向ポリエステルフィルムの内部配向性を損なわないようにするため、キセノンガスランプ等を用いて高出力の短パルスを発生させる必要がある。このような高出力な装置はエネルギー効率が低く、また、安全性の確保が困難である。このため、2軸配向ポリエステルフィルムにヒートシール性を付与する方法は実用化に向けての取り組みがなされていなかった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、高効率で安全性の高い方法によりヒートシール性を付与されたフィルムの実用化に向けた、好適なフィルムの保管方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一局面は、2軸延伸ポリエステルの層単体または2軸延伸ポリエステルの層を表面に含む積層体からなり、2軸延伸ポリエステルの層の少なくとも一部の領域に赤外線レーザー光を照射することによりヒートシール性を付与したフィルムを、−25℃以上35℃以下の温度の範囲が維持されるよう管理した状態で保管し、3か月保管後のフィルムのシール強度が10N/15mm以上である、フィルムの保管方法である。
本発明により、ヒートシール性を付与されたフィルムを、ヒートシール性を損なわずに好適に保管することができる。
本発明の一実施形態に係るフィルムの平面図および断面図 本発明の一実施形態に係るフィルムの製造方法を示す平面図および断面図 本発明の一実施形態に係るフィルムの平面図および断面図 本発明の一実施形態に係る包装袋の平面図、側面図および包装袋の製造に用いられるフィルムの平面図
(フィルム)
図1に、一実施形態に係るフィルム10の平面図およびそのA−A’線に沿った断面図を示す。フィルム10は、2軸配向ポリエステル層30単体からなる。フィルム10の所定の領域20には、結晶度を低下させることによりヒートシール性の付与されたシール部40が形成されている。
図2に、フィルム10の製造方法を示す。領域20にシール部40を形成するために、レーザー光を走査しながら連続的に照射する。図2に示す例では、レーザー光の照射スポットSが、所定の間隔の複数の平行な直線状の軌跡を描くように照射される。レーザー光は、エネルギーが効率的に2軸配向ポリエステル層30に吸収されやすい赤外線波長を有する炭酸ガスレーザー光を用いることが好ましい。赤外線波長を有するレーザー光であれば、他のレーザー光を用いることもできる。
2軸配向ポリエステル層30のレーザー光が照射された領域20は、レーザー光の照射によってガラス転移温度以上に加熱され、照射後にガラス転位温度以下に冷却されることによって、結晶化度が低下し、ヒートシール性が発現する。レーザー光が走査照射された後の領域20は結晶化度が低下していればよく、図1の断面図に示すように、レーザー光の照射により複数の線状の凸条が所定の間隔で平行に形成された微細構造が形成されてもよいし、形成されなくてもよい。また、レーザー光の照射スポットの形状や、走査軌跡は、任意のものから適宜選択できる。
このように、レーザー光の照射によりヒートシール性を付与する方法は、高出力の電磁波を短パルスで照射してヒートシール性を付与する方法に比べて、エネルギー効率を高くすることができ、また、安全性の確保が可能である。
(積層体フィルム)
2軸配向ポリエステルを表面に含む積層体フィルムにレーザー光を照射してヒートシール性を付与することもできる。図3に、積層体フィルム11の平面図およびそのB−B’線に沿った断面図を示す。積層体フィルム11は、2軸配向ポリエステル層31と、他の層50、32とを含む積層体である。積層体フィルム11の所定の領域21には、2軸配向ポリエステル層31にレーザー光を照射して結晶度を低下させることによりヒートシール性の付与されたシール部40が形成されている。他の層50、32は、例えば、それぞれアルミニウム層、2軸配向ポリエステル層を用いることができるが、これに限定されず、材質、層数は特に限定されない。
(エンタルピー緩和)
シール部40は、保管条件によっては、時間の経過につれてエンタルピー緩和が進行し、ガラス転移点をわずかに越えた温度でより急速に結晶化が進行するように性質が変わる場合がある。そのため、ヒートシール処理の際、シール部40どうしが接着されるより前に結晶化が終了し、ヒートシール性が低下または消滅するおそれがある。
(フィルムの保管方法)
エンタルピー緩和の進行を遅らせるため、フィルム10を、35℃以下で保管することが好ましい。これにより、フィルム10のヒートシール性が損なわれることを防止できる。また、保管温度が−25℃以上の環境でフィルム10を保管することが好ましい。これにより、フィルム10を保管状態から常温に出した際に、フィルム10の表面に結露が発生することを防止できる。
(包装袋)
図4に、実施形態に係る包装袋100の平面図、側面図および包装袋100の製造に用いられるフィルム12の平面図を示す。包装袋100は、2枚のフィルム12を後述する領域22が向かい合うように重ねて、周縁部にヒートシール処理を行うことで製造される四方シール袋である。フィルム12の周縁部のハッチングで示した領域22は、上述の方法によりヒートシール性を付与されている。フィルム12は、フィルム10のような単層体フィルムであっても、フィルム11のような積層体フィルムであってもよい。
包装袋100の形状は、四方シール袋に限定されず任意の形状を採用できる。例えば、1枚のフィルム12を2つ折りにして、合わせた周縁部をヒートシールして形成される三方シール袋や、2枚のフィルム12の間に2つ折りにした1枚のフィルム12を挟み、周縁部をシールして形成される自立性を有するフレキシブル包装袋等が採用可能である。
保管温度を相異ならせた実施例1〜6及び比較例1〜3に係る保管方法で積層体フィルムを保管して、ヒートシール性の評価を行った。
表面からポリエチレンテレフタレート(12μm)/アルミニウム(9μm)/ポリエチレンテレフタレート(12μm)が積層された積層体の表面周縁部に炭酸ガスレーザー光を照射してシール部を形成した積層体フィルムを作成した。その後、積層体フィルムを所定温度(−30℃〜60℃)の恒温槽にて所定期間(1か月、2か月、3か月)保管した。
保管期間の経過した各積層体フィルムに140℃、0.2MPaの熱及び荷重を2秒間加えてヒートシール加工を行った後、ヒートシールのできた積層体フィルムについて引張試験機でシール強度を測定した。
表1に実施例1〜6及び比較例1〜3に係る保管方法における保管温度(℃)、積層体フィルムの保管期間ごとのシール性評価結果を示す。シール性評価の項目には、シール強度が10N/15mm以上である場合には十分なシール強度を有するものとして「○」を記載し、2N/15mm以上10N/15mm未満である場合には必要なシール強度を有するものとして「△」を記載し、0N/15mm以上2N/15mm未満である場合には必要なシール強度を有しないものとして「×」を記載した。なお、レーザー光照射直後のヒートシール強度は40N/15mmであった。
Figure 0006094645
保管温度が−25℃以上35℃以下の範囲にある実施例1〜6に係る保管方法で保管されたフィルムは、保管期間が3か月を過ぎてもシール強度が10N/15mmを超えて十分な強度を発現できることが確認された。これに対して、保管温度が40℃の場合は、保管期間が2か月を超えるとシール強度が2N/15mm以下となり十分なシール強度を発現できないことが確認された。また、保管温度が60℃の場合は、保管期間が1か月を超えるとシール強度が2N/15mm未満となり十分なシール強度を発現できないことが確認された。また、保管温度が−30℃の場合は、積層体フィルムの表面に結露が発生して、すぐにヒートシールすることができず実用的でないことが確認された。
以上説明したように、本発明によればヒートシール性を付与されたフィルムを、ヒートシール性を損なわずに好適に保管することができる。
本発明は、包装袋等の製造に用いられるフィルムの保存に有用である。
10、12 フィルム
11 積層体フィルム
20、21、22 領域
30、31、32 2軸配向ポリエステル層
40 シール部
50 アルミニウム層
100 包装袋
S スポット

Claims (1)

  1. 2軸延伸ポリエステルの層単体または前記2軸延伸ポリエステルの層を表面に含む積層体からなり、前記2軸延伸ポリエステルの層の少なくとも一部の領域に赤外線レーザー光を照射することによりヒートシール性を付与したフィルムを、−25℃以上35℃以下の温度の範囲が維持されるよう管理した状態で保管し、3か月保管後の前記フィルムのシール強度が10N/15mm以上である、フィルムの保管方法。
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