JP6048563B1 - 2軸延伸ポリエステルフィルム、これを用いた包装袋およびヒートシール性の付与方法 - Google Patents

2軸延伸ポリエステルフィルム、これを用いた包装袋およびヒートシール性の付与方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高効率で安全性の高い方法により効果的にヒートシール性を付与されたフィルム及びこれを用いた包装袋を提供する。【解決手段】フィルムは、2軸延伸ポリエステルの層単体、または、2軸延伸ポリエステルの層を表面に含む積層体からなるフィルムであって、2軸延伸ポリエステルの層は、他の領域に比べて結晶性が低くヒートシール性を有する領域であるシール部を含み、かつ2軸延伸ポリエステルの層の固有粘度が、0.50以上0.70以下である。【選択図】図1

Description

本開示の技術は、2軸延伸ポリエステルフィルム、およびこれを用いた包装袋に関する。
2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム等の2軸延伸ポリエステルフィルムは、強度、耐熱性、寸法安定性、耐薬品性、保香性等に優れることから、各種の包装用素材として有用である。そこで、このようなフィルムどうしをヒートシールして形成したフレキシブルパウチ等の包装袋が期待されている。
しかしながら、配向性を有するフィルムは、ヒートシール性に乏しい。そこで例えば、特許文献1には、電磁波を2軸延伸ポリエステルフィルムの表面に短パルス照射し、表面を改質することによりヒートシール性を付与する方法が開示されている。
特公平4−26339号公報
特許文献1が開示する短パルス照射方法は、2軸延伸ポリエステルフィルムの内部配向性を損なわないようにするため、キセノンガスランプ等を用いて高出力の短パルスを発生させる必要がある。このような高出力な装置はエネルギー効率が低く、また、安全性の確保が困難である。このため、2軸延伸ポリエステルフィルムにヒートシール性を付与する方法は実用化に向けての取り組みがなされていなかった。また、2軸延伸ポリエステルフィルムに効果的にヒートシール性を付与できるための物性条件が十分検討されていなかった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、高効率で安全性の高い方法により効果的にヒートシール性を付与されたフィルム及びこれを用いた包装袋を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一局面は、2軸延伸ポリエステルの層単体、または、2軸延伸ポリエステルの層を表面に含む積層体からなるフィルムであって、2軸延伸ポリエステルの層は、他の領域に比べて結晶性が低くヒートシール性を有する領域であるシール部を含み、かつ2軸延伸ポリエステルの層の固有粘度が、0.50以上0.70以下である、フィルムである。
あるいは、2軸延伸ポリエステルの層単体、または、2軸延伸ポリエステルの層を表面に含む積層体からなるフィルムであって、2軸延伸ポリエステルの層は、他の領域に比べて結晶性が低くヒートシール性を有する領域であるシール部を含み、かつ示差走査熱量測定にて測定した、シール部の、結晶化のピーク温度が、115℃以上135℃以下である、フィルムである。
また、本発明の他の局面は、1以上の上記フィルムを含み、シール部どうしヒートシールされている包装袋である。
また、本発明の他の局面は、固有粘度が、0.50以上0.70以下である2軸延伸ポリエステルの層単体、または、2軸延伸ポリエステルの層を表面に含む積層体からなるフィルムの所定の領域において、2軸延伸ポリエステルの層に管状干渉光学系を用いずにレーザー光を走査しながら連続的に照射することにより、所定の領域における2軸延伸ポリエステルの層の表面の結晶性を低下させ、フィルムどうしでヒートシール可能である性質を含むヒートシール性を付与する工程を含む、フィルムへのヒートシール性の付与方法である。
あるいは、2軸延伸ポリエステルの層単体、または、2軸延伸ポリエステルの層を表面に含む積層体からなるフィルムの所定の領域において、示差走査熱量測定にて測定した結晶化のピーク温度が、115℃以上135℃以下となるように、2軸延伸ポリエステルの層に管状干渉光学系を用いずにレーザー光を走査しながら連続的に照射することにより、所定の領域における2軸延伸ポリエステルの層の表面の結晶性を低下させ、フィルムどうしでヒートシール可能である性質を含むヒートシール性を付与する工程を含む、フィルムへのヒートシール性の付与方法である。
本発明により、高効率で安全性の高い方法により効果的にヒートシール性を付与されたフィルム及びこれを用いた包装袋を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るフィルムの平面図および断面図 フィルムの製造方法を示す平面図および断面図 本発明の一実施形態に係る積層体フィルムの平面図および断面図 2軸延伸ポリエステル層の赤外吸収スペクトル 2軸延伸ポリエステル層のDSC曲線 ポリエステルの固有粘度と結晶化のピーク温度との関係を示すグラフ 本発明の一実施形態に係る包装袋の平面図、側面図および包装袋の製造に用いられるフィルムの平面図
(フィルム)
図1に、一実施形態に係るフィルム10の平面図およびそのA−A’線に沿った断面図を示す。フィルム10は、2軸延伸ポリエステル層30単体からなる。フィルム10の所定の領域20には、結晶性を低下させることによりヒートシール性の付与されたシール部40が形成されている。
図2に、フィルム10の製造方法を示す。領域20にシール部40を形成するために、レーザー光を走査しながら連続的に照射する。図2に示す例では、レーザー光の照射スポットSが、所定の間隔の複数の平行な直線状の軌跡を描くように照射される。レーザー光は、エネルギーが効率的に2軸延伸ポリエステル層30に吸収されやすい赤外線波長を有する炭酸ガスレーザー光を用いることが好ましい。赤外線波長を有するレーザー光であれば、他のレーザー光を用いることもできる。
2軸延伸ポリエステル層30のレーザー光が照射された領域20は、レーザー光の照射によって融点以上に加熱され、照射後に融点以下に冷却されることによって、結晶性が低下し、ヒートシール性が発現する。レーザー光が走査照射された後の領域20は結晶性が低下していればよく、図1の断面図に示すように、レーザー光の照射により複数の線状の凸条が所定の間隔で平行に形成された微細構造が形成されてもよいし、形成されなくてもよい。また、レーザー光の照射スポットの形状や、走査軌跡は、任意のものから適宜選択できる。
このように、レーザー光の照射によりヒートシール性を付与する方法は、高出力の電磁波を短パルスで照射してヒートシール性を付与する方法に比べて、エネルギー効率を高くすることができ、また、安全性の確保が可能である。
2軸延伸ポリエステル層30の厚みは特に限定されず、ポリエステルをフィルム成形可能な厚みであればよい。このような厚みは、一般的には2〜3μm以上であるが、これに限定されるものではない。また、厚みが大きすぎる場合は、ヒートシール時に、接合界面に充分な熱を伝達するのに時間を要するため、包装袋としての使用上、現実的ではない場合がある。一般的には1000μm以下の厚みが望ましいが、これに限定されるものではない。2軸延伸ポリエステル層30の厚みは使用の目的に応じて適宜設定することができる。
(積層体フィルム)
2軸延伸ポリエステルを表面に含む積層体フィルムにレーザー光を照射してヒートシール性を付与することもできる。図3に、積層体フィルム11の平面図およびそのB−B’線に沿った断面図を示す。積層体フィルム11は、2軸延伸ポリエステル層31と、他の層50、32とを含む積層体である。積層体フィルム11の所定の領域21には、2軸延伸ポリエステル層31にレーザー光を照射して結晶度を低下させることによりヒートシール性の付与されたシール部41が形成されている。他の層50、32は、例えば、それぞれアルミニウム層、2軸延伸ポリエステル層を用いることができるが、これに限定されず、材質、層数は特に限定されない。
(ポリエステル)
フィルム10、積層体フィルム11の2軸延伸ポリエステル層30、31、32に用いられるポリエステルは、ジカルボン酸とジオール成分の縮合法によって得られるエステル基を含有するポリマーより形成されるものであり、ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、ダイマー酸、1,4−シクロへキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸とその酸無水物、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸;2,5−ノルボルネンジカルボン酸無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、2,5−ノルボルネンジカルボン酸無水物などが例示できる。
また、ジオールとしては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−エチル−2−ブチルプロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、エチレングリコール変性ビスフェノールA、ポリエチレングリコールなどが例示できる。当然2種類以上のジカルボン酸やジオールから得た共重合体や、さらに他のモノマーやポリマーを共重合させたものでも良い。
具体的な例としては、テレフタル酸とエチレングリコールとから成るポリエチレンテレフタレート、テレフタル酸と1,4−タンジオールから成るポリブチレンテレフタレート、2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールとから成るポリエチレンナフタレート、2,6−ナフタレンジカルボン酸と1,4−ブタンジオールから成るポリブチレンナフタレート、或いはそれらを共重合、乃至ブレンドしたものなどが挙げられるが、特にこれらに限定はされない。
(結晶性)
図4に、2軸延伸ポリエステル層30の一例として2軸延伸ポリエチレンテレフタレート層の赤外吸収スペクトルを示す。図4に示すように、赤外吸収スペクトルの波数1330cm−1以上1360cm−1以下の範囲において、赤外吸収ピークAが見られる。この赤外吸収ピークAの強度p1はポリエチレンテレフタレートの結晶性と相関があることが知られている。また、図4に示すように、赤外吸収スペクトルの波数1390cm−1以上1430cm−1以下の範囲において、別の赤外吸収ピークBが見られる。この赤外吸収ピークBの強度p2は、ポリエチレンテレフタレートの結晶性に依存せず、ほぼ一定のピーク強度を示すことが知られている。そのため、ピークAの強度p1をピークBの強度p2で除した値である、p1/p2は2軸延伸ポリエチレンテレフタレート層における結晶性の目安となる。
したがって、レーザー光の照射を行っていない非シール部のp1/p2の値と、レーザー光の照射を行ったシール部40のp1/p2の値の比を、シール部40のヒートシール性発現の尺度とすることができる。
なお、ピーク強度p1およびp2を算出する際は、図4に示すように、ピークAの低波数側の裾Cと、ピークBの高波数側の裾Dを、直線で結び、この直線をベースラインb1とする。この直線b1から、ピークの最大点までの高さを読み取り、その値をピーク強度p1およびp2とする。
レーザー光の照射を行っていない非シール部のp1/p2の値をIとし、レーザー光の照射を行ったシール部40のp1/p2の値をIとしたとき、IがIの0%以上80%以下、すなわち、0≦(I/I)×100≦80であることが好ましい。IがIの80%より大きい場合、シール部40は結晶性の低下度合いが小さく、十分なシール強度を発現することができない。シール部40のp1/p2の値をこの範囲にすることで、シール部40の結晶性を十分に低下させることができ、フィルム10に適度なヒートシール性を付与することができる。
以上はポリエチレンテレフタレートについて行う例であるが、ポリエステルであれば同様の手段で結晶性を評価することができる。ただし、結晶性と相関があるピークAの波数帯と、結晶性に依存しないピークBの波数帯は、ポリエステルの種類によって異なるが、種類に応じて適宜結晶性算出に適したピークを選択すればよい。
(固有粘度)
2軸延伸ポリエステル層30は、レーザー光の照射により表面の結晶性を低下させることでヒートシール性が付与される。
ヒートシール性は、例えばポリエステル層の固有粘度を適宜選択することによって好適に得ることができる。この理由については不明であるが、次のようなことが推測できる。ポリエステル表面の結晶性を低下させることで、ヒートシール性を付与する際に、ヒートシール時に接する界面の分子鎖同士の絡み合いが起こりやすいほど、破壊に要するエネルギーが大きくなるため、ヒートシール強度は増大すると考えられる。分子鎖同士の絡み合いの起こりやすさは、主として分子量に依存しており、低分子量であるほど分子鎖が運動しやすいので絡み合いは起こりやすいと考えられる。固有粘度は分子量と比例しており、固有粘度が低いほど分子量も低い。そこで、固有粘度をある程度低くすることで、ヒートシール時に接する界面の分子鎖同士の絡み合いを充分に起こすことができ、良好なヒートシール性を示すと考えられる。
しかし、単に固有粘度を低くすればよいわけではない。固有粘度が低すぎる場合は、ポリエステル自体の機械強度が低くなってしまうため、破壊の際に、界面ではなくポリエステル内部の凝集破壊が起きやすくなる。また、機械強度が低いポリエステルは包装袋の材料としては不適当である。
充分なヒートシール強度および包装材としての機械強度を保持するためには、固有粘度が、0.50以上0.70以下の範囲とすることが好ましい。さらには、固有粘度が、0.60以上0.68以下の範囲であることが好ましい。
このような固有粘度の範囲とすることは、ポリエステルの分子量を、ある一定の範囲内とすることで可能となる。
(結晶化温度)
2軸延伸ポリエステル層30は、レーザー光の照射により表面の結晶性を低下させることでヒートシール性が付与される。ヒートシール性は、例えばレーザー光を照射した箇所の、結晶化温度を適宜選択することによって好適に得ることができる。
図5に、2軸延伸ポリエステル層30の一例として2軸延伸ポリエチレンテレフタレート層を用い、レーザー光の照射により表面を非晶化した場合の、レーザー光を照射した部分の示差走査熱量測定装置(DSC)による昇温測定の結果を示す。図5に示すように、90℃〜160℃の領域に、非晶領域の結晶化に伴う発熱ピークpcが生じる。
DSCによる結晶化温度の算出方法を図5に示した。DSCの好ましい測定条件としては、ポリエチレンテレフタレート試料10mgに対し、昇温速度10℃/分で、0℃から300℃までの範囲を測定する。得られた曲線に対し、ガラス転移点Tg以上、融点Tm未満で、結晶化の発熱ピークpcが生じる。この結晶化の発熱ピークpcの、ベースラインb2からの高さの最大点をとり、これを結晶化のピーク温度Tcとする。発熱ピークpcは単一とは限らず、複数のピークが生じる場合もあるが、この場合は最も低温側のピークの温度をTcとする。
ヒートシール性は結晶化の発熱ピーク温度Tcを適宜選択することによって好適に得ることができる。
ポリエステルの結晶化の発熱ピーク温度Tcを測定し、固有粘度との関係を調査した。図6にその結果を示す。図6は、2つの所定のレーザー処理条件(250Wの高出力および10Wの低出力)におけるポリエチレンテレフタレートフィルムの固有粘度と発熱温度Tcとの関係を示すグラフである。
図6に示すように、結晶化のピーク温度Tcは、レーザー処理条件が同一である場合、固有粘度(すなわち分子量)と強い正の相関を示す。また、レーザー処理条件を変更すると結晶化のピーク温度Tcも変動する。また、2つのレーザー処理条件の結果を合わせた場合でも、結晶化のピーク温度Tcと固有粘度とは、相関係数0.89、寄与率0.79を示している。このように、ポリエステルの結晶化のピーク温度Tcと固有粘度(すなわち分子量)とは、有意に強い正の相関を有する。
このことより、ヒートシール性が結晶化の発熱ピーク温度Tcによって変動する理由については、次のようなことが推測できる。結晶化のピーク温度Tcは、レーザー処理により生成した非晶領域の熱的な安定性、および分子量に依存していると考えられる。熱的な安定性が低いほど、また、分子量が低いほど、ピーク温度Tcは低くなると考えられる。ポリエステル表面の結晶性を低下させることで、ヒートシール性を付与することができるが、ヒートシール時に接する界面の分子鎖同士の絡み合いが起こりやすいほど、破壊に要するエネルギーが大きくなるため、ヒートシール強度は増大すると考えられる。分子鎖同士の絡み合いの起こりやすさは、分子量および非晶領域の安定性と関係があり、低分子量かつ低安定性であるほど、分子鎖の運動性が高いので絡み合いは起こりやすいと考えられる。そのため、結晶化のピーク温度Tcを低くすることで、ヒートシール時に、界面で分子鎖同士の絡み合いを充分に起こすことができ、良好なヒートシール性を示すと考えられる。
しかし、単純に結晶化のピーク温度Tcを低くすればよいわけではない。結晶化のピーク温度が低すぎる場合は、ポリエステル自体の分子量が小さい状態であるため、ポリエステル自体の機械強度が低くなってしまう。そのような場合は、破壊の際、界面ではなくポリエステル内部の凝集破壊が起きやすくなる。また、機械強度が低いポリエステルは包装袋の材料としては不適当である。
充分なヒートシール強度を保持するためには、結晶化のピーク温度Tcを、115℃以上135℃以下の範囲とすることが好ましい。結晶化のピーク温度を上記の範囲内とするには、ポリエステルの分子量を、ある一定の範囲内とすること、およびレーザー処理の出力条件を調整することで可能となる。
(包装袋)
図7に、一実施形態に係る包装袋100の平面図、側面図および包装袋100の製造に用いられるフィルム12の平面図を示す。包装袋100は、2枚のフィルム12を後述する領域22が向かい合うように重ねて、周縁部にヒートシール処理を行うことで製造される四方シール袋である。フィルム12の周縁部のハッチングで示した領域22は、上述の方法によりヒートシール性を付与されている。フィルム12は、フィルム10のような単層体フィルムであっても、フィルム11のような積層体フィルムであってもよい。
包装袋100の形状は、四方シール袋に限定されず任意の形状を採用できる。例えば、1枚のフィルム12を2つ折りにして、合わせた周縁部をヒートシールして形成される三方シール袋や、2枚のフィルム12の間に2つ折りにした1枚のフィルム12を挟み、周縁部をシールして形成される自立性を有するフレキシブル包装袋等が採用可能である。
上述した2軸延伸ポリエステルについて、以下に挙げる具体的な試験例、実施例、及び、比較例を用いて説明する。
(固有粘度測定)
試料としてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを準備した。これを、200mgはかりとり、フェノールと1,1,2,2−テトラクロロエタンを重量比40:60になるように混合した混合溶媒20ml内で、90℃に加温して溶解させ、ポリエチレンテレフタレート溶液とした。ポリエチレンテレフタレート溶液を冷却後、オストワルド粘度計を用いて、混合溶媒の流出時間tとポリエチレンテレフタレート溶液の流出時間tを測定した。その後、混合溶媒を用いてポリエチレンテレフタレート溶液を適宜希釈し、ポリエチレンテレフタレート溶液の濃度cの4点に対し、それぞれのポリエチレンテレフタレート溶液の流出時間tを測定した。その後、数1より、(t/t−1)を濃度cが0となる点まで外挿し、固有粘度を算出した。
Figure 0006048563
ここで、[η]は固有粘度、tはポリエチレンテレフタレート溶液の流出時間、tは混合溶媒の流出時間、cは溶質の濃度[g/ml]である。
(機械強度測定)
ポリエチレンテレフタレートフィルムの機械強度を引張試験機(オリエンテック製 RTC−1250)により測定した。試験は、引張速度200mm/min、試験片幅10mm、試験片長さ150mm、チャック間距離100mmで実施し、MD方向とTD方向の引張強度[MPa]の平均値を算出した。
(レーザー照射条件)
ポリエチレンテレフタレートフィルムの所定の領域に、レーザー装置を用いて、出力10W以上250W以下の範囲でレーザー光を照射した。照射する領域は100mm×10mmとし、直径0.14mmの照射スポットを、走査速度1000mm/秒、走査間隔0.10mmで複数の平行な直線状に走査した。
(DSC測定)
試料としてレーザー光の照射を行ったポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。これの、レーザー処理部分のみを10mgはかりとり、アルミパン内に封入した後、示差走査熱量測定装置(パーキンエルマー製 Diamond DSC)を用いて、温度範囲:0℃〜300℃、昇温速度:10℃/分、ガスフロー:窒素を20ml/分の条件で測定を行った。得られたDSCカーブに対し、90℃〜160℃の範囲に生じた結晶化の発熱ピークのうち、ベースラインからの高さの最大点をとり、これを結晶化のピーク温度Tcとした。
(表面結晶性評価)
試料としてレーザー光の照射を行ったポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。これの、レーザー処理箇所およびレーザー処理をしていない箇所に対し、ATR/FT−IR法で、表面の赤外分光測定を行った。測定は赤外分光測定装置(日本分光製 FT/IR−6100)を使用し、1回反射のゲルマニウムプリズムで、4000cm−1〜600cm−1の範囲で、分解能は4cm−1、積算回数は32回で実施した。得られたスペクトルの、波数1330cm−1以上1360cm−1以下の範囲における、吸光度のピークp1と、波数1390cm−1以上1430cm−1以下の範囲における、別の吸光度のピークp2を求め、ピークp1の強度をピークp2の強度で除した値である、p1/p2を算出した。レーザー光の照射を行っていない非シール部のp1/p2の値をIとし、レーザー光の照射を行ったシール部40のp1/p2の値をIとし、IのIに対する比を算出した。
(ヒートシール強度測定)
試料としてレーザー光の照射を行ったポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。これの、レーザー照射を行った領域同士を対向させて、当該領域に、温度140℃、圧力0.2MPaの熱及び荷重を2秒間加えてヒートシール加工を行った。その後、引張試験機でヒートシール加工を行った領域のシール強度を測定した。測定は、試料幅15mm、引張速度300mm/分、剥離角は180°であり、剥離の際の最大荷重をシール強度とした。
[実施例1]
基材として固有粘度0.62、機械強度188MPaのポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。これに、最大出力30Wの炭酸ガスレーザー装置を用いて、出力10Wでレーザー処理を行った。レーザー処理箇所のIのIに対する比をとったところ、20/100であった。得られたレーザー処理フィルムをDSC測定したところ、結晶化のピーク温度は121℃であった。これのヒートシール強度を測定したところ10N/15mmであり、ヒートシール強度は良好であった。
[実施例2]
基材として固有粘度0.62、機械強度188MPaのポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。これに、最大出力250Wの炭酸ガスレーザー装置を用いて、出力250Wでレーザー処理を行った。レーザー処理箇所のIのIに対する比をとったところ、10/100であった。得られたレーザー処理フィルムをDSC測定したところ、結晶化のピーク温度Tcは118℃であった。これのヒートシール強度を測定したところ15N/15mmであり、ヒートシール強度は良好であった。
[実施例3]
基材として固有粘度0.66、機械強度208MPaのポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。これに、最大出力30Wの炭酸ガスレーザー装置を用いて、出力10Wでレーザー処理を行った。レーザー処理箇所のIのIに対する比をとったところ、20/100であった。得られたレーザー処理フィルムをDSC測定したところ、結晶化のピーク温度は125℃であった。これのヒートシール強度を測定したところ6N/15mmであり、ヒートシール強度は良好であった。
[実施例4]
基材として固有粘度0.56、機械強度166MPaのポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。これに、最大出力30Wの炭酸ガスレーザー装置を用いて、出力10Wでレーザー処理を行った。レーザー処理箇所のIのIに対する比をとったところ、20/100であった。得られたレーザー処理フィルムをDSC測定したところ、結晶化のピーク温度は117℃であった。これのヒートシール強度を測定したところ4N/15mmであり、ヒートシール強度は良好であった。
[比較例1]
基材として固有粘度0.72、機械強度217MPaのポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。これに、最大出力30Wの炭酸ガスレーザー装置を用いて、出力10Wでレーザー処理を行った。レーザー処理箇所のIのIに対する比をとったところ、20/100であった。得られたレーザー処理フィルムをDSC測定したところ、結晶化のピーク温度は139℃であった。これのヒートシール強度を測定したところ0N/15mmであり、ヒートシール強度は不良であった。
[比較例2]
基材として固有粘度0.48、機械強度132MPaのポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。これに、最大出力30Wの炭酸ガスレーザー装置を用いて、出力10Wでレーザー処理を行った。レーザー処理箇所のIのIに対する比をとったところ、20/100であった。得られたレーザー処理フィルムをDSC測定したところ、結晶化のピーク温度は112℃であった。これのヒートシール強度を測定したところ1N/15mmであり、ヒートシール強度は不良であった。
表1に以上の結果を示す。「判定」の項目には、ヒートシール強度が5N/15mm以上である場合はヒートシール強度が特に良好であるものとして「◎」を記載し、5N/15mm未満、2N/15mm以上である場合は良好なヒートシール強度を有するものとして「○」を記載し、ヒートシール強度が2N/15mm未満である場合は場合には必要な性能を有さないものとして「×」を記載した。
Figure 0006048563
実施例1〜4に係るフィルムは十分なヒートシール性を備えることが確認された。これに対して、比較例1、2に係る積層体フィルムはヒートシール性が発現しなかった。以上のことから、固有粘度が、0.50以上0.70以下の範囲である場合に適度なシール強度が発現されることが確認でき、本発明の効果を確認できた。
本発明は、フィルムをヒートシールして製造される包装袋等に有用である。
10、12 フィルム
11 積層体フィルム
20、21、22 領域
30、31、32 2軸延伸ポリエステル層
40、41 シール部
50 アルミニウム層
100 包装袋
A、B 赤外吸収ピーク
C、D 赤外吸収ピークの裾
b1 赤外吸収スペクトルのベースライン
p1、p2 ピーク強度
pc DSC曲線の発熱のピーク
b2 DSC曲線のベースライン
Tc 発熱のピーク温度

Claims (11)

  1. 2軸延伸ポリエステルの層単体、または、前記2軸延伸ポリエステルの層を表面に含む積層体からなるフィルムであって、前記2軸延伸ポリエステルの層は、他の領域に比べて結晶性が低くヒートシール性を有する領域であるシール部を含み、かつ前記2軸延伸ポリエステルの層の固有粘度が、0.50以上0.70以下である、フィルム。
  2. 2軸延伸ポリエステルの層単体、または、前記2軸延伸ポリエステルの層を表面に含む積層体からなるフィルムであって、前記2軸延伸ポリエステルの層は、他の領域に比べて結晶性が低くヒートシール性を有する領域であるシール部を含み、かつ示差走査熱量測定にて測定した、前記シール部の、結晶化のピーク温度が、115℃以上135℃以下である、フィルム。
  3. 前記2軸延伸ポリエステルの層の固有粘度が、0.50以上0.70以下である、請求項2に記載のフィルム。
  4. 前記ポリエステルがポリエチレンテレフタレートである、請求項1乃至3のいずれかに記載のフィルム。
  5. 前記2軸延伸ポリエステルの固有粘度が、0.60以上0.68以下である、請求項1乃至4のいずれかに記載のフィルム。
  6. 1以上の、請求項1乃至5のいずれかに記載のフィルムを含み、前記シール部どうしがヒートシールされている包装袋。
  7. 固有粘度が、0.50以上0.70以下である2軸延伸ポリエステルの層単体、または、前記2軸延伸ポリエステルの層を表面に含む積層体からなるフィルムの所定の領域において、前記2軸延伸ポリエステルの層に管状干渉光学系を用いずにレーザー光を走査しながら連続的に照射することにより、前記所定の領域における前記2軸延伸ポリエステルの層の表面の結晶性を低下させ、前記フィルムどうしでヒートシール可能である性質を含むヒートシール性を付与する工程を含む、フィルムへのヒートシール性の付与方法。
  8. 2軸延伸ポリエステルの層単体、または、前記2軸延伸ポリエステルの層を表面に含む積層体からなるフィルムの所定の領域において、示差走査熱量測定にて測定した結晶化のピーク温度が、115℃以上135℃以下となるように、前記2軸延伸ポリエステルの層に管状干渉光学系を用いずにレーザー光を走査しながら連続的に照射することにより、前記所定の領域における前記2軸延伸ポリエステルの層の表面の結晶性を低下させ、前記フィルムどうしでヒートシール可能である性質を含むヒートシール性を付与する工程を含む、フィルムへのヒートシール性の付与方法。
  9. 前記2軸延伸ポリエステルの層の固有粘度が、0.50以上0.70以下である、請求項8に記載のフィルムへのヒートシール性の付与方法。
  10. 前記ポリエステルがポリエチレンテレフタレートである、請求項7乃至9のいずれかに記載のフィルムへのヒートシール性の付与方法。
  11. 前記2軸延伸ポリエステルの固有粘度が、0.60以上0.68以下である、請求項7乃至10のいずれかに記載のフィルムへのヒートシール性の付与方法。
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