JP6094080B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
図1は、第1の実施形態による冷凍サイクルの一例としての空気調和装置1の全体構成を示す概略図である。本実施例の空気調和装置1の冷媒回路は、圧縮機10と、凝縮器20と、膨張手段40と、蒸発器50とが冷媒配管により順次接続されている。また、圧縮機10と蒸発器50とを接続する吸入側配管82と、圧縮機10とがそれぞれ後述する配管を介してレシーバ70に接続されている。
図2は、第1の実施形態による圧縮機10とレシーバ70と吐出側配管81および吸入側配管82の関係を示す断面図である。圧縮機10は、制御手段60により回転数が制御されるモータ(例えば、三相ブラシレスモータ)によって駆動される能力可変型圧縮機である。本実施例では、内部高圧型のロータリ圧縮機を例として説明する。ただし、本発明は内部高圧型であればこれに限定されず、例えば、スクロール圧縮機等の他の形式の圧縮機であってもよい。圧縮機10は、図示しない室外機筐体内に縦置きされる円筒状の密閉容器11(シェル)を備える。密閉容器11は、円筒状の胴部11aと、胴部11aの上端側に一体的に被せられる上蓋11bと、胴部11aの底部を塞ぐ底蓋11cとから構成され、通常、胴部11aは鋼板を円筒形状に加工したもので、上蓋11bと底蓋11cは鋳物製である。密閉容器11内には、冷媒の圧縮機構部12と、圧縮機構部12を駆動する電動機13とが収納されているが、ロータリ圧縮機の場合、圧縮機構部12が下部に配置され、電動機13は圧縮機構部12の上部に配置される。
図2において、レシーバ70は、底面が少なくとも圧縮機10の運転停止中の圧縮機10内の冷凍機油15の油面より上方に配置された密閉容器である。なお、圧縮機10内の冷凍機油15の油面は、圧縮機の運転時や停止時などで変位するが、冷凍機油15がいかなる状態においてもレシーバ70の底面は油面より上方に配置する。レシーバ70は、上面に第1上面開口部71と第2上面開口部72を有し、底面近傍に底面開口部73を有している。第1上面開口部71は加圧管91を介して吐出側配管81に接続され、第2上面開口部72は圧力バランス管92を介して第1圧縮機開口部16接続されている。底面開口部73は油移動管93を介して第2圧縮機開口部17を通過し圧縮機10内の給油口13d近傍に接続されている。上記した減圧管91、圧力バランス管92および油移動管93にはそれぞれ制御手段60により開閉制御される第1開閉弁101、第2開閉弁102、第3開閉弁103が設けられている。
次にオイル濃度検知手段120について説明する。冷凍機油15の濃度は、圧縮機10内の冷凍機油15が存在する部分の圧力と、その温度とにより一義的に決まる。したがって、本実施例のオイル濃度検知手段120は、圧縮機10の機外で冷凍機油15貯留部に対応する位置に配置され、密閉容器11の胴部11aを介して冷凍機油15の温度を検出する温度センサ121と、吐出側配管81に設けられ、圧縮機10から吐出された冷媒の凝縮圧力を検出する圧力センサ122と、制御手段60に含まれ、温度センサ121と圧力センサ122との検出値から圧縮機10内のオイル濃度を推定するオイル濃度推定部123とから構成されている。ここで求めた値に基づいて、第1開閉弁101、第2開閉弁102、第3開閉弁103の制御を行う。
図1において、制御手段60は、主に圧縮機10の回転数を制御し、さらに、後述するオイル濃度推定部123を含み、第1開閉弁101、第2開閉弁102、第3開閉弁103の開閉制御を行う。
まず、圧縮機10内の冷凍機油15をレシーバ70に回収する際の制御手段60による第1開閉弁101、第2開閉弁102、第3開閉弁103の開閉制御について、図2を用いて説明する。
次に、レシーバ70に回収した冷凍機油15を圧縮機10に供給する際の制御手段60による第1開閉弁101、第2開閉弁102、第3開閉弁103の開閉制御について説明する。
圧縮機10の運転中、オイル濃度検知手段120によりオイル濃度推定値ΔTを検出する。制御手段60は、オイル濃度推定値ΔTが予め設定されている設定値Adeg.以上である場合には、密閉容器11の底蓋11c側に滞留している冷凍機油15の濃度が十分高いと推定し、第2開閉弁102、第5開閉弁105を開にする。第2開閉弁102を開通することでレシーバ上段76と圧縮機10とを接続する圧力バランス管92が連通し、レシーバ70内の圧力と圧縮機10内の圧力とが均圧となる。さらに、第5開閉弁105を開にすることで密閉容器11の底蓋11c側に滞留していた冷凍機油15が油面のレベル差により油回収管95を介してレシーバ下段77に流れ込む。その後、制御手段60は所定時間(レシーバ70内の冷凍機油15の油面と圧縮機10内の冷凍機油15の油面が同じレベルになるのに必要な時間)が経過したら第2開閉弁102、第5開閉弁105を閉にする。
次に、レシーバ70に回収した冷凍機油15を圧縮機10に供給する際の制御手段60による第1開閉弁101、第2開閉弁102、第3開閉弁103、第4開閉弁104および第5開閉弁105の開閉制御について説明する。
10 圧縮機
11 密閉容器
11a 胴部
11b 上蓋
11c 底蓋
12 圧縮機構部
13 電動機
13a ステータコア
13b ロータ
13c 出力軸
13d 給油口
14 冷媒吸入ポート
15 冷凍機油
16 第1圧縮機開口部
17 第2圧縮機開口部
18 第3圧縮機開口部
20 凝縮器
30 室内ファン
40 膨張手段
50 蒸発器
60 制御手段
70 レシーバ
71 第1上面開口部
72 第2上面開口部
73 第1側面開口部
74 第2側面開口部
75 第3側面開口部
76 レシーバ上段
77 レシーバ下段
78 差圧管
81 吐出側配管
82 吸入側配管
83 冷媒配管
84 冷媒配管
91 加圧管
92 圧力バランス管
93 油移動管
101 第1開閉弁
102 第2開閉弁
103 第3開閉弁
104 第4開閉弁
105 第5開閉弁
120 オイル濃度検知手段
121 温度センサ
122 圧力センサ
123 オイル濃度推定部
Claims (3)
- 内部高圧型の圧縮機と、凝縮器と、膨張手段と、蒸発器とが冷媒配管により順次接続された冷凍サイクルを備えた空気調和装置において、
底面が少なくとも前記圧縮機の運転停止時の前記圧縮機内の冷凍機油の油面のどの状態においても上方に位置し、前記圧縮機内の冷凍機油を貯留するレシーバと、
前記レシーバと前記圧縮機の吸入側配管とを接続し前記レシーバに低圧冷媒を供給する減圧管と、
前記レシーバと前記圧縮機内の少なくとも前記圧縮機の運転停止時に冷凍機油が浸からない位置に接続し前記レシーバと前記圧縮機とを均圧する圧力バランス管と、
前記レシーバの底面近傍と前記圧縮機内の給油口近傍とを接続する油移動管と、
前記減圧管と前記圧力バランス管と前記油移動管とにそれぞれ設けられた第1開閉弁、第2開閉弁及び第3開閉弁と、
制御手段と、前記制御手段に含まれ、前記圧縮機内の冷凍機油の濃度を検出するオイル濃度検知手段とを備え、
前記圧縮機の運転中に、前記オイル濃度検知手段により検出された検出値が予め設定した設定値A以上の場合、前記第1開閉弁を開けて前記減圧管内を流通可能にすることで前記レシーバ内を減圧し、前記第3開閉弁を開けて前記油移動管内を流通可能にすることで前記圧縮機内の冷凍機油の一部を前記圧縮機の圧力と前記レシーバ内の圧力との差圧によって前記レシーバに溜め込み、
前記圧縮機の起動時に、前記オイル濃度検知手段により検出された検出値が予め設定した設定値B以下であれば前記第3開閉弁を開けて前記油移動管内を流通可能にすることで前記レシーバに貯留した高濃度の冷凍機油を前記圧縮機内の冷凍機油と前記レシーバ内の冷凍機油との油面レベル差によって前記圧縮機に供給し、
前記圧縮機の運転停止中は、前記第1開閉弁、第2開閉弁及び第3開閉弁は閉めることを特徴とした空気調和装置。
- 内部高圧型の圧縮機と、凝縮器と、膨張手段と、蒸発器とが冷媒配管により順次接続された冷凍サイクルを備えた空気調和装置において、
底面が前記圧縮機の底面と同一の高さの面となるように併設され、少なくとも前記圧縮機の運転停止時の前記圧縮機内の冷凍機油の油面のどの状態においても上方の位置でレシーバ上段とレシーバ下段とに分割された、前記圧縮機内の冷凍機油を貯留するレシーバと、
前記レシーバ上段の上部と前記圧縮機の吸入側配管とを接続し前記レシーバ上段に低圧冷媒を供給する減圧管と、
前記レシーバ上段の上部と前記圧縮機内の少なくとも前記圧縮機の運転停止時に冷凍機油に浸からない位置に接続し前記レシーバと前記圧縮機とを均圧する圧力バランス管と、
前記レシーバ上段の底面近傍と前記圧縮機内の給油口近傍とを接続する油移動管と、
前記レシーバ下段の上部と前記圧縮機の吐出側配管とを接続し前記レシーバ下段に高圧冷媒を供給する加圧管と、
前記レシーバ下段の底面近傍と前記圧縮機内の前記圧縮機の運転時や停止時に関わらず冷凍機油に浸かる位置に接続する油回収管と、
一端が前記レシーバ下段の底面近傍に接続され他端が前記レシーバ上段の少なくとも前記圧縮機の運転停止時に前記レシーバ内の冷凍機油の油面のどの状態においても上方の位置に接続し、レシーバ上段とレシーバ下段とを導通する差圧管と、
前記減圧管、前記均圧管、前記油移動管、前記加圧管および前記油回収管にそれぞれ設けられた第1開閉弁、第2開閉弁、第3開閉弁、第4開閉弁および第5開閉弁と、
制御手段と、前記制御手段に含まれ、前記圧縮機内の冷凍機油の濃度を検出するオイル濃度検知手段とを備え、
前記圧縮機の運転中に、前記オイル濃度検知手段により検出された検出値が予め設定した設定値A以上の場合、前記第2開閉弁を開けて前記均圧管を流通可能にすることで前記圧縮機と前記レシーバとを均圧にし、前記第5開閉弁を開けて前記油回収管を流通可能にすることで前記圧縮機内の冷凍機油の一部を前記圧縮機内と前記レシーバ下段との油面レベル差によって前記レシーバ下段へ溜め込み、
前記第1開閉弁を開けて減圧管を流通可能にすることで前記レシーバ上段内が減圧され、前記第4開閉弁を開けて加圧管を流通可能にすることで前記レシーバ下段内が加圧され、前記レシーバ上段内の圧力と前記レシーバ下段内の圧力との差圧により、冷凍機油を前記差圧管を介して前記レシーバ上段に押し上げ、
前記圧縮機の起動時に、前記オイル濃度検知手段により検出された検出値が予め設定した設定値B以下であれば、前記第2開閉弁を開けて前記均圧管を流通可能にすることで前記圧縮機と前記レシーバとを均圧にし、前記第3開閉弁を開けて前記油移動管を流通可能にすることで前記レシーバ上段に貯留した高濃度の冷凍機油を圧縮機内の冷凍機油と前記レシーバ上段内の冷凍機油との油面レベル差によって前記圧縮機に供給し、
前記圧縮機の運転停止中は、前記第1開閉弁、前記第2開閉弁、前記第3開閉弁、前記第4開閉弁および前記第5開閉弁は閉めることを特徴とした空気調和装置。 - 圧縮機の運転停止後、冷凍サイクル内が均圧となったら第1開閉弁を開け、冷凍サイクルとレシーバとが均圧となったら第1開閉弁を閉めることを特徴とした請求項1又は2に記載の空気調和装置。
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