JP6093656B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は食料品や飲料を冷蔵、或いは冷凍する冷蔵庫に係り、特に断熱箱体に硬質ウレタンフォームを充填した冷蔵庫に関するものである。
地球温暖化を防止する社会の取り組みとして、二酸化炭素(CO)の排出抑制を図るため様々な分野で省エネルギー化が推進されている。例えば、近年の電気製品、特に冷熱関連の家電製品である冷蔵庫においても、消費電力量を低減する観点から断熱性能を向上した冷蔵庫が主流になってきている。そのためには、冷蔵庫内部の冷気が冷蔵庫の外部に逃げない構造が不可欠である。
冷蔵庫は冷蔵庫本体である断熱箱体と、その断熱箱体に設けられる貯蔵室の前面開口部を開閉する扉とで構成されている。そして、冷蔵庫内部の冷気が冷蔵庫の外部に逃げないようにするためには断熱箱体や断熱扉の断熱性能を向上することが有効である。このため断熱箱体や断熱扉に硬質ウレタンフォームを充填すると共に、この硬質ウレタンフォーム内部に真空断熱材を配置して熱の移動を抑制するようにしている。
このように、断熱箱体に硬質ウレタンフォームを充填すると共に、この硬質ウレタンフォーム内部に真空断熱材を配置する冷蔵庫として、例えば、特開2002−277156号公報(特許文献1)に記載のものが知られている。硬質ウレタンフォームは、ポリオール成分とイソシアネート成分を発泡剤、反応触媒、及び整泡剤の存在下で反応させることにより得られるものであり、発泡剤としてシクロペンタンが使用されている。
そして、特許文献1には、断熱箱体の内部に断熱性能の優れた真空断熱材を配置し、この真空断熱材を囲むように硬質ウレタンフォームを充填した冷蔵庫が提案されている。この真空断熱材は硬質ウレタンフォームに対し、約10倍程度の断熱性能を有しているが、アルミニウム蒸着フィルムを外包材として用いているため、外的圧力に対して弱く取扱いが難しいという弱点がある。
即ち、真空断熱材は複雑な形状に形成できず、設置場所も平面で且つ、周囲に外的圧力を加える部品がない場所に限られるものである。仮にアルミニウム蒸着フィルム表面に傷がつけば、真空状態を保てなくなり断熱機能を失い硬質ウレタンフォーム以下の断熱性能になってしまうことがある。
このように、複雑な凹凸形状に加えアルミニウム蒸着フィルムを傷ける恐れが高い金属とで構成された冷蔵庫内部に真空断熱材を設置して高い断熱性能を維持するには、相互の補完関係にある硬質ウレタンフォームは欠かせないものである。
ただし、硬質ウレタンフォームは液状の硬質ウレタンフォーム原料を断熱箱体の内部に充填して発泡させるので、硬質ウレタンフォーム原料が流れる必要十分な流路が確保されなければならない。例えば、断熱箱体に形成された硬質ウレタンフォーム原料が流れる流路が狭くなったり、流路の方向が急激に変化する部分では液状の硬質ウレタンフォーム原料を均一に充填させることは難しく、未充填領域ができてしまうことがある。
特に、近年では更に断熱性能を向上した冷蔵庫が要請され、この要請に応えるために真空断熱材を厚くする設計が検討されている。しかしながら、真空断熱材を厚くすると断熱箱体内部の硬質ウレタンフォーム原料が流動する空間が狭くなり、硬質ウレタンフォームを充分に充填するのが難しくなる。同様に、冷蔵庫本体の大きさを変えずに収容容積を確保するため、断熱箱体の壁の厚さを薄くし、この中に収納される真空断熱材の厚さを厚くする、真空断熱材の大きさを大きくするといった手法が採用されるようになっている。このため、断熱箱体内の空間の狭隙化、及び複雑形状化が発生して断熱箱体内部の硬質ウレタンフォーム原料が流動する空間が狭くなり、硬質ウレタンフォームを充分に充填するのが難しくなる。したがって、このような未充填領域が生じると断熱性能が大きく低下するという問題が生じる。
そして、硬質ウレタンフォーム原料の未充填領域の断熱性を確保するため、硬質ウレタンフォーム原料が充填されにくい部位に予め発泡ポリスチレン等の断熱材を設置しておく手法が提案されている。
特開2002−277156号公報
ところで、冷蔵庫の断熱箱体には中仕切壁部を一体に形成しているが、この中仕切壁部は上述したように硬質ウレタンフォーム原料の流動性の観点から、前面開口部側(扉側)に発泡ポリスチレンよりなる断熱材を配置する構成を採用している。この発泡ポリスチレンの形状は概略細長い四角柱の形状になっており、この発泡ポリスチレンよりなる断熱材の端面と断熱箱体の側面を形成する側面壁部とが接近する構成となっている。
そして、断熱箱体の側面壁部の内部には真空断熱材が配置されるわけであるが、この場合の硬質ウレタンフォーム原料の供給は、断熱箱体の側面壁部の手前開口部側から中仕切壁部の内部及び断熱箱体の側面壁部の奥側に向かって流れるように行われる。このため、上述したように断熱性を高めるため真空断熱材を厚くする、或いは断熱箱体の壁面の厚さを薄くするといったことから、発泡ポリスチレンよりなる断熱材の端面と断熱箱体の側面壁部に配置された真空断熱材の間の距離が短くなる傾向にある。
したがって、発泡ポリスチレンよりなる断熱材の端面と断熱箱体の側面壁部に配置された真空断熱材の間の距離が短くなって硬質ウレタンフォーム原料が中仕切壁部の内部に流入しづらくなる現象が発現し、中仕切壁部の内部に硬質ウレタンフォームの未充填領域が生じて断熱性能が低下する恐れがある。このためには、発泡ポリスチレンの形状を大きくして、硬質ウレタンフォームの未充填領域を塞ぐ方法があるが、発泡ポリスチレンの断熱性能は硬質ウレタンフォームの断熱性能の1/3程度であり、極力置き換えずに硬質ウレタンフォームで充填させるほうが望ましいものである。
本発明の目的は、断熱箱体の中仕切壁部に充分な硬質ウレタンフォームを供給できる構成をとることで、中仕切壁部の内部に未充填領域が発生するのを抑制することができる冷蔵庫を提供することにある。
本発明の特徴は、硬質ウレタンフォーム原料が流入するウレタンフォーム流入口を断熱箱体の中仕切壁部に設けた断熱材の端面付近に配置し、断熱箱体の側面壁部に配置した真空断熱材と対向する断熱材の端面の形状を、中仕切壁部の奥側に向かって傾斜するようにした、ところにある。
本発明によれば、断熱箱体の中仕切壁部に充分な硬質ウレタンフォームを供給できる構成をとることで、中仕切壁部の内部に未充填領域が発生するのを抑制することができる冷蔵庫を提供することができる。
本発明が適用される冷蔵庫を斜め前方から見た外観斜視図である。 図1のA−A断面を示す断面図である。 冷蔵庫の断熱箱体に硬質ウレタンフォーム充填する方法を説明するための斜視図である。 図3のC-C断面を示し、冷蔵庫の断熱箱体に硬質ウレタンフォーム充填した時の硬質ウレタンフォームの流れを説明するための断面図である。 本発明の実施形態になる断熱箱体の中仕切壁部の部分断面を示すもので、図1のB−B断面を示す部分断面図である。 図4に示す中仕切壁部の部分断面付近を、側面内壁を取り払って斜めから見た斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
本発明の実施形態を説明する前に本発明が対象とする冷蔵庫の構成を図1及び図2に基づき説明する。図1は冷蔵庫を斜め前方から見た斜視図であり、図2は図1のA−A断面を示す断面図である。
図1、図2において、冷蔵庫1は冷蔵、冷凍する食品等の貯蔵物を収容する冷蔵庫本体1Aと、冷蔵庫本体1Aの前面開口部1Bを開閉する複数の開閉扉2A、2B、3A、3B、4A、5Aを備えている。冷蔵庫本体1Aは、内部に上から冷蔵室2、上段冷凍室3、下段冷凍室4、野菜室5を有している。これらの貯蔵室が開口されている前面開口部1Bにはそれぞれ開閉扉が設けられている。
冷蔵室右扉2A と冷蔵室左扉2Bは冷蔵室2を開閉する扉であり、観音開き式の左右二枚の扉より構成されている。製氷室扉3Aと上段冷凍室扉3Bは上段冷凍室3を開閉する扉であり、下段冷凍室扉4Aは下段冷凍室4を開閉する引き出し式の扉であり、最下段の野菜室扉5Aは野菜室5を開閉する扉であり、引き出し式の扉である。尚、引き出し式の扉は、貯蔵物が収容される収容ケースとともに引き出される扉である。
上述した各貯蔵室は断熱箱体6の内部に形成されており、断熱箱体6は合成樹脂で作られた内箱7と鋼板で作られた外箱8から構成されている。断熱箱体6は前面に上述した全面開口部1Bを有し、この開口部1Bの両側面に側面壁部6A(図2では参照番号を付していない)を有し、対向する側に背面壁部6Bを有し、更に両端側に底面壁部6Cと天井壁部6Dを有している。
冷蔵室2と製氷室を含む上段冷凍室3との間を区画、断熱するために中仕切壁部6Eを配置している。この中仕切壁部6Eは厚さ30〜50mm程度の断熱壁で、内部に発泡ポリスチレン、発泡断熱材(硬質ウレタンフォーム)、真空断熱材等をそれぞれ組み合わせて作られている。
製氷室を含む上段冷凍室3と下段冷凍室4の間は、制御温度帯が同じであるため区画、断熱する仕切壁ではなく、パッキン等の受面を形成した仕切り部材を設けている。下段冷凍室4と野菜室5の間には両貯蔵室を区画、断熱するために中仕切壁部6Fを配置している。この中仕切壁部6Fは厚さ30〜50mm程度の断熱壁で、内部に発泡ポリスチレン、発泡断熱材(硬質ウレタンフォーム)、真空断熱材等をそれぞれを組み合わせて作られている。基本的に冷蔵、冷凍等の貯蔵温度帯の異なる部屋の仕切りには断熱機能を備える中仕切壁部6E、6Fを設置している。
尚、冷蔵庫本体1Aを構成する断熱箱体6内には上から冷蔵室2、製氷室を含む上段冷凍室3、下段冷凍室4、野菜室5の貯蔵室をそれぞれ区画形成しているが、各貯蔵室の配置については特にこれに限定するものではない。
また、冷蔵室扉2A、2B、製氷室扉3A、上段冷凍室扉3B、下段冷凍室扉4A、野菜室扉5Aに関しても回転による開閉、引き出しによる開閉及び扉の分割数等、特に限定するものではない。
冷蔵庫本体1Aを構成する断熱箱体6は内箱7と外箱8とを備え、内箱7と外箱8とによって形成される空間に断熱部9を設けて断熱箱体6内の各貯蔵室と外部とを断熱している。具体的には内箱7と外箱8の間の空間に真空断熱材10(全ての真空断熱材を示してはいない)を配置し、真空断熱材10以外の空間には硬質ウレタンフォーム等の発泡断熱材11を充填してある。
また、冷蔵庫の冷蔵室2、上段冷凍室3、下段冷凍室4、野菜室5等の各室を所定の温度に冷却するために下段冷凍室4の背側には冷却器12が備えられており、この冷却器12は図示しない圧縮機、凝縮機、キャピラリーチューブ等が接続されて冷凍サイクルを構成している。
冷却器12の上方にはこの冷却器12にて冷却された冷気を冷蔵庫内に循環して所定の低温温度を保持する送風機13が配設されている。
また、冷蔵庫の冷蔵室2と上段冷凍室3、及び下段冷凍室4と野菜室5を区画する断熱仕切部として夫々中仕切壁部6E、6Fが配置されている。これらの中仕切壁部6E、6Fは発泡ポリスチレンが配置されており、更に硬質ウレタンフォーム等の発泡断熱材が充填されるようになっている。ここで、発泡ポリスチレンと真空断熱材を配置することも可能である。ただ、このような構成をとると硬質ウレタンフォーム原料が更に流動し難くなるため、本実施例の必要性が高くなる。
また、断熱箱体6の天面後方部には冷蔵庫1の運転を制御するための基板や電源基板等の電気制御部を収納するための収納部34が形成されており、これに電気部品を覆うカバーが設けられている。カバーの高さは外観意匠性と内容積確保を考慮して、外箱8の天面とほぼ同じ高さになるように配置している。
冷蔵庫1の庫内の電気的な負荷には、庫内の冷気を循環するための送風機13、圧縮機の温度上昇を抑制する為の機械室送風機、冷蔵室への冷気の通過/遮断を切替えるための冷蔵室ダクトインダンパ、冷凍室への冷気の通過/遮断を切替えるための冷凍室ダクトインダンパ、野菜室への冷気の通過/遮断を切替えるための野菜室ダクトインダンパ、自動で氷を作る為の自動製氷機、自動製氷機の製氷皿に水を送るための給水ポンプ、庫内を明るく照明するための庫内灯、冷却器についた霜を取り除く為の霜取りヒータ、製氷皿への給水経路の凍結を防止するための給水パイプヒータ、観音開きの冷蔵室扉の隙間からの冷気漏れを防ぐための回転仕切への結露を防止するための回転仕切ヒータ等があり、これらの負荷は電気制御部に搭載されたマイクロコンピュータを一例とする庫内制御手段によって制御される。
以上のような構成になる冷蔵庫において、次に、断熱箱体6内への発泡断熱材である硬質ウレタンフォーム11の発泡方法について説明する。
図2に示すように、冷蔵庫本体1Aを構成する断熱箱体6は図3に示すように両側に側面壁部6Aと背面壁部6B等を形成するための外箱8と、食品等の貯蔵物が入れられる内箱7とを備えている。そして、内箱7と外箱8の間には硬質ウレタンフォームが充填、発泡されるようになっている。
図3、図4は冷蔵庫1の断熱箱体6へ硬質ウレタンフォームを流し込むときの発泡工程を示している。断熱箱体6を形成する外箱8と内箱7との間の断熱空間への硬質ウレタンフォーム原料液(発泡断熱材原液)の注入時には、断熱箱体6の背面壁部6Bが上に位置する(いい方を変えれば、前面開口部1Bが下になる)ように断熱箱体15を発泡装置内に設置する。設置された状態は図4にあるように前面開口部1Bが下になるものである。ここで、図4は図3に示すC-C断面である。そして、断熱箱体6の背面壁部6Bに形成した上側ウレタン注入口14Aと下側ウレタン注入口14Bから硬質ウレタンフォーム原料液を注入する。尚、上側ウレタン注入口14A、下側ウレタン注入口14Bは、断熱箱体6の背面側で後方に突出する形状の立ち上がり領域またはその近くに設けられる。
注入された硬質ウレタンフォーム原料液は、断熱箱体6の外箱8と内箱7との間の空間全体に回り込み、その後に発泡を開始して内箱7と外箱8とで構成される断熱箱体6の空間を埋めて断熱部9が形成される。この時、真空断熱材10は予め側面壁部6Aや背面壁部6Bの内部にホットメルトやシール材等により仮固定されており、硬質ウレタンフォーム11の発泡によって断熱箱体6の内側に固着される。
図4は断熱箱体6に硬質ウレタンフォーム原料液の充填される状態を示したものであり、断熱箱体6は前面開口部1B側を下にして、寝かせた状態で発泡装置に設置される。その後、背面壁部6Bに設けられたウレタン注入口14A、14Bから、硬質ウレタンフォーム原料液が注入される。注入された硬質ウレタンフォーム原料液は流線Aで示すように前面開口部1Bに向かって流れ、前面開口部1Bに達すると流線Bに示すように横方向に方向転換して流れるようになる。
更に、横方向に流れた硬質ウレタンフォーム原料液は流線Cに示すように、側面壁部6A、底面壁部6C、天井壁部6D、及び中仕切壁部6E、6Fを上側に向かって流れ、最終的には背面壁部6Bに至って、充填、発泡を終了するものである。この場合、硬質ウレタンフォーム原料液が流れる断熱部9の流路断面積は広いほうが円滑に硬質ウレタンフォーム原料液を充填できるものである。
次に本発明の実施形態になる中仕切壁部6E、6Fの構成について図5、図6を基に詳細に説明する。図5、図6は断熱箱体6を発泡装置に設置した状態を示し、前面開口部1Bが下を向いている状態である。
断熱箱体6の側面壁部6Aの内部には真空断熱材10が配置されており、この真空断熱材10は外箱8の内壁に固定されている。外箱8は厚さが0.3〜0.5mm程度の鉄板等で構成されており、真空断熱材10と外箱8の間には放熱パイプ15が配設されている。放熱パイプ15はアルミニウム製のテ−プ等で外箱の内面に固着されており、外箱8を介して放熱パイプ15の熱が放出される構成とされている。放熱パイプ15の直径は3.0〜5.0mm程度である。
外箱8の前面開口部1B側には、内箱7を外箱8に係止する金属製の係止部16が固着されており、この係止部16にはR字形状に折り曲げた曲げ部16Aが形成されている。また、この係止部16の曲げ部16Aと内箱7の被係止部7Aとを挟着することにより外箱8と内箱7とが密着して取り付けられている。この密着構造により、注入された硬質ウレタンフォーム原料液が断熱空間外へ漏れ出すことを防いでいる。
上述したように、冷蔵庫の断熱箱体6には、中仕切壁部6E、6Fが設けられており、この中仕切壁部6E、6Fは側面壁部6E,6Fに結合されて一体に形成されている。この中仕切壁部6E、6Fは硬質ウレタンフォーム原料の流動性の観点から、前面開口部1B側(扉側)に発泡ポリスチレンよりなる断熱材17(以下、発泡ポリスチレン断熱材という)を配置する構成を採用している。この発泡ポリスチレン断熱材17の形状は、図5からわかるように従来の構成では概略細長い四角柱の形状になっている。すなわち、従来の断熱材17は真空断熱材10と対向する側が破線で示したように直角形成端面部17Aのような形状となっていた。このため、この発泡ポリスチレン断熱材17の直角形成端面部17Aの端面と断熱箱体の側面を形成する側面内壁6Aとが接近する構成となっている。
そして、断熱箱体6の側面内壁6Aの内部には真空断熱材10が配置されるわけであるが、この場合の硬質ウレタンフォーム原料の供給は、断熱箱体6の側面内壁6Aの前面開口部1B側から中仕切壁部6E、6Fの内部及び断熱箱体6の側面内壁6Aの奥側に向かって流れるように行われる。このため、上述したように断熱性を高めるため真空断熱材10を厚くする、或いは断熱箱体6の側面内壁6Aの厚さを薄くするといったことから、発泡ポリスチレン断熱材17の直角形成端面部17Aと断熱箱体6の側面内壁6Aに配置された真空断熱材10の間の距離が短くなる傾向にある。しかも、発泡ポリスチレン断熱材17の直角形成端面部17Aは、中仕切壁部6E、6Fに硬質ウレタンフォームを導入する内箱7に形成したウレタン流入口18の開口面積を減少する恐れもある。
したがって、発泡ポリスチレン断熱材17の直角形成端面部17Aの端面と断熱箱体6の側面内壁6Aに配置された真空断熱材10の間の距離が短くなる、あるいはウレタン流入口18の開口面積が少するといった理由から硬質ウレタンフォーム原料が中仕切壁部6E、6Fの内部に流入しづらくなる現象が発現し、中仕切壁部6E、6Fの内部に硬質ウレタンフォームの未充填領域が生じて断熱性能が低下する恐れがある。
このような課題を解決するため、本実施形態では以下のような構成を採用したものである。尚、図6は外箱8を取り外した状態を示している。
図5、図6において、仕切壁部6E,6Fの前面開口部1B側には仕切板19が備えられ、また、仕切壁部6E,6Fの側面部には補強板20がネジ21により仕切板19締結されている。この仕切板19と補強板0は1.0〜2.0mm程度の厚さを持つ鉄板で形成され、両者をネジ21で締結することで、断熱箱体6の筐体強度を向上するようにしている。尚、補強板20にはウレタン流入口18の開口形状に合わせた切り抜き孔が設けられている。
前述したとおり、仕切壁部6E,6Fには断熱性能を高めるために硬質ウレタンフォームを均一に充填することが重要である。このために、本実施形態では図5にあるように、ウレタンフォーム流入口18側の発泡ポリスチレン断熱材17の端面に硬質ウレタン原料液の流入を促進する誘導傾斜部22を形成したことを特徴としている。つまり、直角形成端面部17Aの端面を硬質ウレタンフォーム原料が流入し易いように斜めに切り欠いたものである。
この誘導傾斜部22は、ウレタン流入口18の開口縁と一致する始端22Aと、発泡ポリスチレン断熱材17の奥行側の端面に交わる終端22Bと、これらを結んだ傾斜部22Cによって形成されている。したがって、この傾斜部22Cはウレタン流入口18から離れる方向に傾いていることになる。つまり、傾斜部22Cが真空断熱材10に対して離れる方向に距離が大きくなる構成とされている。したがって、硬質ウレタン原料液はこの誘導傾斜部22によって仕切壁部6E,6Fの内部に流入し易くなるものである。ここで、本実施例では傾斜部22Cは直線に形成されているが、曲線であっても良いし、段階的に真空断熱材10からの距離が大きくなるように形成しても良いものである。要は、真空断熱材10から離れる方向に発泡ポリスチレン断熱材17の端面形状を設計すれば良いものである。
図5及び図6に硬質ウレタンフォーム原料液の流れを太い破線矢印で示しているが、硬質ウレタンフォーム原料液は側面内壁6Aの前面開口部1B側(図5では下側)に図4の流線Bにあるように流れ込み、その後にウレタン流入口18に到達して中仕切壁部6E,6F内に流入する。この時、発泡ポリスチレン断熱材17の誘導傾斜部22によって真空断熱材10との距離が長くとられているので、硬質ウレタンフォーム原料液は円滑に誘導傾斜部22を通って中仕切壁部6E,6F内に流入することができる。更に、真空断熱材10と傾斜誘導部22との距離が硬質ウレタンフォーム原料液の進行方向に向かって大きくなるので流路抵抗を少なくでき、内箱7と真空断熱材10の間に硬質ウレタンフォーム原料液をより円滑に流すことができる。
ここで、誘導傾斜部22の始端22Aの位置Dは、側面壁部6Aに配置した真空断熱材10の先端位置Eよりも前面開口部1B側に寄せて決められている。更に望ましくは係止部16の先端Fより前面開口部1B側に寄せて決められている。このように、誘導傾斜部22の始端22Aの位置Dを真空断熱材10の先端位置Eよりも前面開口部1B側に寄せる理由は以下の通りである。
上述したように、冷蔵庫の収容容積を増やすため断熱箱体6の側面内壁6Aの厚さを薄くすると、内箱7と真空断熱材10の間の断熱空間が狭められ、ウレタン流入口18が真空断熱材10と向き合うようになる。このため、硬質ウレタンフォーム原料液の流路抵抗が大きくなる、或いは硬質ウレタンフォーム原料液がウレタン流入口18に入りづらくなるといった現象が生じる。
このため、本実施例ではウレタンフォーム流入口18の開口縁の一辺を真空断熱材10の先端位置Eよりも前面開口部1B側に寄せ、更に、この開口縁の一辺から続く誘導傾斜部22の始端22Aの位置Dを真空断熱材10の先端位置Eよりも前面開口部1B側に寄せるように構成したものである。このようにすれば、硬質ウレタンフォーム原料液は円滑に中仕切壁部6E,6Fの内部に流入することができるようになる。
このように、本実施例によれば中仕切壁部に硬質ウレタンフォーム原料液を円滑に流入させることができるので、中仕切壁部内部に硬質ウレタンフォームの未充填領域が発生するのを抑制することができる。これによって、中仕切壁部の断熱性能を向上することが可能となるものである。
また、本実施例によれば、断熱箱体の側面壁部の真空断熱材の面積を大きく広げて側面壁部に配置できるので、より断熱性能を向上することができる。更に、内箱と真空断熱材の距離を狭めて断熱箱体の側面壁部を薄くしても、中仕切壁部の内部に硬質ウレタンフォームを円滑に流入させることができる。
本発明を総括すれば、本発明は硬質ウレタンフォーム原料が流入するウレタンフォーム流入口を断熱箱体の中仕切壁部に設けた断熱材の端面付近に配置し、断熱箱体の側面壁部に配置した真空断熱材と対向する断熱材の端面の形状を、中仕切壁部の奥側に向かって傾斜するようにしたものである。
これによれば、ウレタンフォーム流入口から流入してきた硬質ウレタンフォーム原料は、断熱材の端面が断熱箱体の側面壁部に配置した真空断熱材に対してその距離を長くするように傾斜しているため、硬質ウレタンフォーム原料が円滑に断熱箱体の中仕切壁部の内部に流入できるので、中仕切壁部の内部に未充填領域が発生するのを抑制することができるようになる。
1…冷蔵庫、1A…冷蔵庫本体、1B…前面開口部、2…冷蔵室、3…上段冷凍室、4…下段冷凍室、5…野菜室、2A…冷蔵室右扉、2B…冷蔵室左扉、3A…製氷室扉、3B…上段冷凍室扉、4A…下段冷凍室扉、5A…野菜室扉、6…断熱箱体、7…内箱、8…外箱、9…断熱部、10…真空断熱材、11…硬質ウレタンフォーム、14…ウレタン注入口、15…放熱パイプ、16…係止部、17…発泡ポリスチレン断熱材、18…ウレタン流入口、22…誘導傾斜部、22A…始端、22B…終端、22C…傾斜部。

Claims (4)

  1. 内箱と外箱によって形成される背面壁部、側面壁部、底面壁部、及び天井壁部からなる断熱箱体の内部に前面開口部を有した複数の貯蔵室を形成し、少なくとも2つの前記貯蔵室の間に前記側面壁部に結合された中仕切壁部を設けて両貯蔵室の間を断熱すると共に、前記前面開口部を開閉する開閉扉を備えた冷蔵庫において、
    前記中仕切壁部の前記前面開口部側の内部に断熱材を設け、前記断熱箱体の前記側面壁部側に位置する前記断熱材の端面付近に、前記中仕切壁部に硬質ウレタンフォーム原料が流入するウレタン流入口を配置し、前記断熱箱体の前記側面壁部に配置した真空断熱材と対向する前記断熱材の端面に、前記ウレタン流入口に接続され前記中仕切壁部の奥側に向かって傾斜する誘導傾斜部を形成したことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 請求項1に記載の冷蔵庫において、
    前記ウレタン流入口の開口縁の一辺は、前記真空断熱材の前記前面開口部側の端面に対して前記前面開口部側に寄せられていることを特徴とする冷蔵庫。
  3. 請求項1に記載の冷蔵庫において、
    前記誘導傾斜部の始端は、前記真空断熱材の前記前面開口部側の端面に対して前記前面開口部側に寄せられていることを特徴とする冷蔵庫。
  4. 請求項1に記載の冷蔵庫において、
    前記中仕切壁部に設けられた前記断熱材は発泡ポリスチレンであり、前記ウレタン流入口の開口縁の一辺は前記真空断熱材の前記前面開口部側の端面に対して前記前面開口部側に寄せられ、更に、前記誘導傾斜部の始端は前記ウレタン流入口の前記開口縁の一辺から前記中仕切壁部の奥側に向かって傾斜していることを特徴とする冷蔵庫。
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