JP6092619B2 - ガイドレールの固定方法とアクチュエータの製造方法 - Google Patents

ガイドレールの固定方法とアクチュエータの製造方法 Download PDF

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本発明は、例えば、アクチュエータの可動部をガイドするアクチュエータ用ガイドレール等のガイドレールの固定方法と、このガイドレールの固定方法を用いアクチュエータの製造方法に係り、特に、上記ガイドレールの取付・固定を容易且つ強固に行うことができるように工夫したものに関する。
従来のアクチュエータとしては、次のようなものが存在している。
このアクチュエータには、まず、略U字型の断面形状を成す基台と、この基台の内部に設置されサーボモータによって回転されるボールネジと、このボールネジに螺合されたボールナットと、このボールナットに固着された可動部としてのスライダがある。
そして、上記スライダの幅方向両側には、スライダ側レール用溝が形成されていて、これらスライダ側レール用溝にはスライダ側レールがそれぞれ取り付けられている。また、上記基台の内側にも上記スライダ側レールに対向した位置に基台側レール用溝が形成されていて、これら基台側レール用溝に基台側レールがそれぞれ取り付けられている。上記スライダ側レールにはスライダ側溝が形成されているとともに、上記基台側レールにも基台側溝が形成されており、上記スライダ側溝と上記基台側溝とは対向した状態となっている。これらスライダ側溝と基台側溝とにより転動体転動路を構成している。
また、上記スライダ内には無負荷循環路が形成されており、上記スライダの進行方向両端にはリターン路が形成されたリターンキャップが設置されている。このリターンキャップによって上記転動体転動路と無負荷循環路を連通している。そして、上記転動体転動路、上記無負荷循環路、及び、上記リターン路内には複数の転動体としてのボールが転動可能に設置されている。
また、特許文献1や特許文献2に記載されているアクチュエータも、同様の構成を成すものである。
特許第2965874号公報 特開2010−138981号公報
しかし、従来の構成では、次のような問題があった。
まず、前述したアクチュエータの基台に基台側レールを取付・固定する際、上記基台側レール用溝に基台側レールを圧入していた。このような場合は、適切な圧入を行うために上記基台側レール用溝と上記基台側レールを高い精度で加工しなければならず、製造が容易ではないという問題があった。
また、圧入により上記基台側レール用溝や上記基台側レールに変形が生じてしまうため、矯正作業が必要となってしまうという問題もあった。
また、圧入によらず上記基台側レールを上記基台側レール用溝に取付・固定する手段として、接着剤を用いる場合も考えられる。しかし、この場合は、接着剤を塗布する前に上記基台側レール用溝や基台側レールを脱脂・洗浄する作業が必要である。また、上記接着剤が硬化するまでに時間を要してしまうという問題があった。
また、特許文献2に記載されているように、上記基台側レール用溝の幅方向一端側を薄肉の舌部とし、この舌部を上記基台側レール用溝内に挿入された基台側レール側へと押圧・変形させて、上記基台側レールを上記基台側レール用溝内に固定するといった、いわゆる「かしめ」による固定方法も考えられる。
しかし、この場合は、上記舌部が薄肉であり剛性が低いため、大きな固定力が得られないという問題があった。
この問題は、基台側レール用溝と基台側レールとの間だけではなく、スライダ側レール用溝とスライダ側レールとの間にも存在している。
本発明は、このような点に基づいてなされたもので、その目的とするところは、ガイドレールの取付・固定を容易且つ強固に行うことが可能なガイドレールの固定方法とアクチュエータの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するべく請求項1に記載されたガイドレールの固定方法は、ガイドレール用溝にガイドレールを固定するガイドレールの固定方法において、上記ガイドレール用溝の底部の幅方向一方側の端部に予め切欠部を形成し、上記ガイドレール用溝の外縁部のうち上記切欠部が形成された側に予め肉盛部を形成し、上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝内に挿入したあと、上記ガイドレール用溝の外縁部のうち上記切欠部が形成された側を上記ガイドレール側に押圧・変形させることにより、上記肉盛部を上記ガイドレールと上記ガイドレール用溝の間に移動させ、それによって、上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝に固定するようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載されたガイドレールの固定方法は、ガイドレール用溝にガイドレールを固定するガイドレールの固定方法において、上記ガイドレール用溝の底部の幅方向端部に予め切欠部をそれぞれ形成し、上記ガイドレール用溝の外縁部の少なくとも一方に予め肉盛部を形成し、上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝内に挿入したあと、上記ガイドレール用溝の幅方向両端側の外縁部をそれぞれ上記ガイドレール側に押圧・変形させることにより、上記肉盛部を上記ガイドレールと上記ガイドレール用溝の間に移動させ、それによって、上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝に固定するようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項3に記載されたガイドレールの固定方法は、請求項1又は請求項2記載のガイドレールの固定方法において、上記肉盛部は上記外縁部の上記ガイドレール側端に設けられていてその先端側には逃げ部が形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載されたガイドレールの固定方法は、請求項1〜請求項3の何れかに記載のガイドレールの固定方法において、上記ガイドレールはアクチュエータ用ガイドレールであることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載されたアクチュエータ製造方法は、請求項4記載のガイドレールの固定方法を用いたことを特徴とするものである。
以上述べたように、請求項1記載のガイドレールの固定方法によると、ガイドレール用溝にガイドレールを固定するガイドレールの固定方法において、上記ガイドレール用溝の底部の幅方向両端部の少なくとも一方に予め切欠部を形成し、上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝内に挿入したあと、上記ガイドレール用溝の外縁部のうち上記切欠部が形成された側を上記ガイドレール側に押圧・変形させることで上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝に固定するようにしたため、上記切欠部を中心に回転するように上記ガイドレール用溝の外縁部を押圧・変形させることができ、これにより上記ガイドレールの固定を容易に行うことができる。また、「かしめ」によって上記レールを固定できるため、上記ガイドレール用溝や上記ガイドレールを高精度に加工する必要がなく、これによって、上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝内に固定した構成を容易に得ることができる。また、上記ガイドレール用溝の外縁部の押圧・変形の際、上記切欠部の周辺部分が上記切欠部内の空間側へと移動される。これにより、上記ガイドレール用溝の外縁部の押圧・変形によって、上記ガイドレール用溝が形成された部材の寸法が変化してしまうことを防止できる。
また、請求項2に記載されたガイドレールの固定方法は、請求項1記載のガイドレールの固定方法において、上記ガイドレール用溝の底部の幅方向一方側の端部に予め切欠部を形成し、上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝内に挿入したあと、上記ガイドレール用溝の外縁部のうち上記切欠部が形成された側を上記ガイドレール側に押圧・変形させることで上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝に固定するようにしたため、上記ガイドレール用溝の底面と上記切欠部が形成されていない側の側面とを利用して上記ガイドレールの位置決めを行うことができる。
また、請求項3に記載されたガイドレールの固定方法は、請求項1記載のガイドレールの固定方法において、上記ガイドレール用溝の底部の幅方向両端部に予め切欠部をそれぞれ形成し、上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝内に挿入したあと、上記ガイドレール用溝の幅方向両端側の外縁部をそれぞれ上記ガイドレール側に押圧・変形させることで上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝に固定するようにしたため、上記ガイドレール用溝の幅方向両端側部分によって上記ガイドレールを強固に固定することができる。
また、請求項4に記載されたガイドレールの固定方法は、請求項1〜請求項3の何れかに記載のガイドレールの固定方法において、上記ガイドレール用溝の外縁部のうち上記切欠部が形成された側に予め肉盛部を形成するようにしたため、上記ガイドレール用溝の外縁部が押圧・変形される際に上記肉盛部が上記ガイドレール側へと押し込まれて変形され、その体積分だけ上記ガイドレール用溝と上記ガイドレールとの間の隙間が埋められ、強固に上記ガイドレールを固定することができる。
また、請求項5に記載されたガイドレールの固定方法によると、請求項4記載のガイドレールの固定方法において、上記肉盛部の上記ガイドレール用溝側を切り欠いて予め逃げ部を形成するようにしたため、上記肉盛部の余った部分は上記逃げ部側へと移動され、「かしめ」によって上記ハウジングの寸法に影響が与えられることを防止できる。
また、請求項6に記載されたガイドレールの固定方法によると、請求項1〜請求項5の何れかに記載のガイドレールの固定方法において、上記ガイドレールはアクチュエータ用ガイドレールであるため、アクチュエータのガイドレールを容易且つ強固に固定することができる。
また、請求項7記載のアクチュエータは、請求項6記載のガイドレールの固定方法を用いて製造したため、製造が容易であり、且つ、強固に上記ガイドレールが固定されたものとすることができる。
本発明の第1の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるアクチュエータを示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図1におけるII−II断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図2におけるIII−III断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図3におけるIV部の拡大図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、かしめ後のガイドレール用溝とガイドレールの状態を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、ガイドレール用溝とガイドレールの構成を示す断面図である。
以下、図1乃至図5を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。本実施の形態によるアクチュエータ1には、図1や図2に示すように、ハウジング3と、このハウジング3の後端側(図2中右端側)に設置されたモータユニット5がある。そして、上記ハウジング3内には、上記モータユニット5によって回転されるボールネジ7と、このボールネジ7に螺合されたボールナット9と、このボールナット9に固着されたスライダ11が設置されている。
まず、上記ハウジング3の構成について説明する。上記ハウジング3は、例えば、アルミニウム製であり、図3に示すように略U字型の断面形状を成している。図2や図3に示すように、上記ハウジング3内部の幅方向(図3中左右方向)両側には、長さ方向(図3中紙面垂直方向)に延長されたハウジング側ガイドレール用溝13、13′が形成されている。
上記ハウジング3は、例えば、押出成型によって製造される。
上記ハウジング側ガイドレール用溝13、13′内にはそれぞれ鋼製のハウジング側ガイドレール15、15′が設置されている。このハウジング側ガイドレール15は、長さ方向(図3中紙面垂直方向)に延長されており、長さ方向(図3中紙面垂直方向)に延長された円弧状の凹部17が形成されている。また、上記ハウジング側ガイドレール15の凹部17が形成された面の反対側の面には溝18が形成されている。
ハウジング側ガイドレール15′も同様の構成を成しており、凹部17′と溝18′が形成されている。
また、上記ハウジング側ガイドレール15は次のようにして取付・固定される。
まず、上記ハウジング側ガイドレール用溝13内に上記ハウジング側ガイドレール15が挿入される。このとき、上記ハウジング側ガイドレール15は、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の下側側面19に当接した状態となっている。
次に、上記ハウジング3のハウジング側ガイドレール用溝13の上側(図4中上側)の外縁部21をハウジング側ガイドレール15側(図4中下側)に向けて押圧・変形させ、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の上側側面23を上記ハウジング側ガイドレール15に当接させるとともに、上記上側側面23によって上記ハウジング側ガイドレール15を上記ハウジング側ガイドレール用溝13の底面25及び上記下側側面19側(図4中右側及び下側)に押圧・付勢させる。すなわち、上記ハウジング側ガイドレール15は、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の外縁部21を「かしめる」ことによって固定されている。
更に説明すると、図3や図4に示すように、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の底面25(図4中右側部分)の幅方向(図4中上下方向)両側端部の内、上側(図4中上側)の端部には、切欠部27が形成されている。この切欠部27は、略円弧状を成している。そのため、上記ハウジング3のハウジング側ガイドレール用溝13の上側(図4中上側)の外縁部21がハウジング側ガイドレール15側(図4中右下側)に押圧されると、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の外縁部21は、上記切欠部27を中心にして、矢印a方向(図4中反時計回り方向)に回動するようにして押圧・変形されることになる。
また、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の外縁部21の押圧・変形により上記切欠部27の周辺部分が上記切欠部27内の空間側へと移動される。これにより上記ハウジング側ガイドレール用溝13の外縁部21の押圧・変形による上記ハウジング3の寸法の変化が軽減される。
また、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の外縁部21には、肉盛部29と逃げ部31が形成されている。上記肉盛部29は、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の外縁部21が押圧・変形される際に上記ハウジング側ガイドレール15側(図4中右下側)へと押し込まれて変形され、その体積分だけ上記ハウジング側ガイドレール用溝13と上記ハウジング側ガイドレール15間の隙間30が埋められることになる。
また、上記逃げ部31は上記外縁部21の端部を切り欠いた部分であり、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の外縁部21が押圧・変形される際に、上記肉盛部29の余った部分が上記逃げ部31側(図4中下側)へと移動されることになる。
「かしめ」を行って、上記ハウジング側ガイドレール15を固定すると、例えば、図5に示すような状態になる。図5に示す状態では、上記肉盛部29や上記逃げ部31は消失しているが、上記肉盛部29や上記逃げ部31、及び、隙間30の大きさの設定によっては、上記逃げ部31の全部又は一部が残される場合もある。
また、図2に示すように、上記ハウジング側ガイドレール15の長さ(図2中左右方向長さ)は上記ハウジング側ガイドレール用溝13の長さ(図2中左右方向長さ)よりも若干短くなるように構成されている。そのため、前述した「かしめ」を行った際、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の長さ方向両端側(図2中左右方向両端側)の内周面が上記ハウジング側ガイドレール用溝13の内側に向けて変形し、この部分が上記ハウジング側ガイドレール15の抜け止めとなる。
なお、本実施の形態では、前述の「かしめ」は上記ハウジング側ガイドレール用溝13の長さ方向(図2中左右方向)全域について行うようにしているが、部分的に行ってもよい。
また、ハウジング側ガイドレール15′も、上記ハウジング側ガイドレール15と同様にして、ハウジング側ガイドレール用溝13′内に取付・固定される。上記ハウジング側ガイドレール用溝13′内の構成は上記ハウジング側ガイドレール用溝13と同様であり、同一番号に「′」を付して示し、その説明を省略する。
また、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の下側(図4中下側)の縁が切り欠かれ、潤滑油溜り32が形成されている。上記ハウジング側ガイドレール用溝13′にも同様にして潤滑油溜り32′が形成されている。
なお、上記逃げ部31、31′も、「かしめ」後にその全部又は一部が残されていれば、潤滑油溜りとして作用するものである。
また、図1〜図3に示すように、上記ハウジング3の上方(図3中上側)の幅方向(図3中左右方向)両側には、サイドカバー33、33′が設置されている。
また、図1や図2に示すように、上記ハウジング3の先端(図1中左下側端部)にはフロントカバー35が設置されている。図2に示すように、このフロントカバー35内には軸受37が内装されている。上記軸受37は、外輪39と、この外輪39の内側に設置された内輪41と、上記外輪39と内輪41との間に転動可能に設置された複数の鋼球43と、この複数の鋼球43を保持するリテイナ45とから構成されている。
また、上記軸受37は、軸受押え46によって押えられている。
また、上記ハウジング3の後端(図2中右側端部)にはベアリングケース47が設置されている。このベアリングケース47内には貫通孔49が形成されており、この貫通孔49内にも上記軸受37、37が内装されている。上記軸受37、37は、軸受押え51によって押えられている。
次にモータユニット5について説明する。上記モータユニット5は、モータケース53と、このモータケース53内に収納されたモータ55や、エンコーダ57とから構成されている。
上記モータ55の外部には出力軸59が突出されている。この出力軸59は図示しないケーブルにより供給される電力により上記モータ55が駆動されると回転される。
また、上記エンコーダ57は、上記モータ55の出力軸59の後端側(図2中右側端)に固着されたエンコーダホイール61と、上記モータ55の後端側に設置された基板63とから構成される。また、上記基板63にはセンサやCPU等の図示しない電子部品が実装されている。上記エンコーダ57は、上記モータ55の出力軸59の回転角度や回転数を検出するものである。
また、上記モータケース53の前端(図2中左端)には、キャップ71が備えられている。このキャップ71には、貫通孔73が形成されている。
また、図2や図3に示すように、ハウジング3とサイドカバー33、33′に囲まれた空間内には、既に説明したように、ボールネジ7が設置されているが、このボールネジ7の図2中右端には連結軸74が固着されている。上記ボールネジ7及び連結軸74は、フロントカバー35に設置された軸受37やベアリングケース47に設置された軸受37、37によって回転可能に支持されている。
また、上記連結軸74は、上記モータユニット5内のモータ55の出力軸59にカップリング75を介して連結されており、上記ボールネジ7は上記モータ55によって回転されるものである。また、上記ボールネジ7の外周面には螺旋状の雄ネジ部77が形成されている。
また、上記ボールネジ7にはボールナット9が螺合されている。図2に示すように、上記ボールナット9の上記ボールネジ7側の面には雌ネジ部79が形成されている。また、図3に示すように、上記ボールナット9の内部には無負荷循環路81が形成されている。
また、図2に示すように、上記ボールナット9の前後端(図2中左右端)にはリターンキャップ83、83が設けられている。このリターンキャップ83、83内には図示しないリターン路が形成されており、このリターン路によって、上記ボールネジ7の雄ネジ部77と上記ボールナット9の雌ネジ部79との間の空間(転動路)と上記無負荷循環路81とが連通されている。そして、上記ボールネジ11の雄ネジ部77と上記ボールナット9の雌ネジ部79との間の空間(転動路)、上記ボールナット9の無負荷循環路81、及び、上記リターン路内には、複数の鋼球85が転動・循環している。
上記ボールナット9には、可動部としての、例えば、アルミニウム製のスライダ11が固着されている。図3に示すように、上記スライダ11の幅方向(図3中左右方向)両側には、ハウジング3のハウジング側ガイドレール用溝13、13′に対向するスライダ側ガイドレール用溝87、87′が形成されている。そして、上記スライダ側ガイドレール用溝87内にはスライダ側ガイドレール89が設置されており、上記スライダ側ガイドレール用溝87′内にはスライダ側ガイドレール89′が設置されている。
上記スライダ側ガイドレール89は、例えば、鋼製であり、長さ方向(図3中紙面垂直方向)に延長されており、円弧状の凹部91が形成されている。また、上記スライダ側ガイドレール89の凹部91が形成された面の反対側の面には溝92が形成されている。また、上記スライダ側ガイドレール89′も同様の構成を成しており、凹部91′と溝92′が形成されている。上記スライダ側ガイドレール89と上記ハウジング3に設置されたハウジング側ガイドレール15とは、上記スライダ側ガイドレール89の凹部91と上記ハウジング側ガイドレール15の凹部17とを対向させた状態で設置されており、上記スライダ側ガイドレール89′と上記ハウジング3に設置されたハウジング側ガイドレール15′とは、上記スライダ側ガイドレール89′の凹部91′と上記ハウジング側ガイドレール15′の凹部17′とを対向させた状態で設置されている。
また、上記スライダ11のスライダ側ガイドレール用溝87内にも、上記ハウジング3のハウジング側ガイドレール用溝13と同様に切欠部93が形成されており、スライダ側ガイドレール用溝87′も同様の構成となっている。また、上記スライダ側ガイドレール用溝87の上側(図4中上側)外縁部95には、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の外縁部21と同様に、肉盛部97や逃げ部99が形成されている。
そして、上記スライダ11に対する、上記スライダ側ガイドレール89、89′の取付・固定も、前述したハウジング3に対するハウジング側ガイドレール15、15′の取付・固定と同様にして行われる。以下、詳細に説明する。
まず、上記スライダ側ガイドレール用溝87内に上記スライダ側ガイドレール89が挿入される。このとき、上記スライダ側ガイドレール89は、上記スライダ側ガイドレール用溝87の下側側面101に当接した状態となっている。
次に、上記スライダ11のスライダ側ガイドレール用溝87の上側(図4中上側)の上記外縁部95をスライダ側ガイドレール89側(図4中下側)に向けて押圧・変形させ、上記スライダ側ガイドレール用溝87の上側側面103を上記スライダ側ガイドレール89に当接させるとともに、上記上側側面103によって上記スライダ側ガイドレール89を上記スライダ側ガイドレール用溝87の底面105及び上記下側側面101側(図4中左側及び下側)に押圧・付勢させる。すなわち、上記スライダ側ガイドレール89は、上記スライダ側ガイドレール用溝87の外縁部95を「かしめる」ことによって固定されている。
更に説明すると、図3や図4に示すように、上記スライダ側ガイドレール用溝87の底面105(図4中左側部分)の幅方向(図4中上下方向)両側端部の内、上側(図4中上側)の端部には、上記切欠部93が形成されている。この切欠部93は略円弧状を成している。そのため、上記スライダ11のスライダ側ガイドレール用溝87の上側(図4中上側)の外縁部95がスライダ側ガイドレール89側(図4中左下側)に押圧されると、上記スライダ側ガイドレール用溝87の外縁部95は、上記切欠部93を中心にして、矢印b方向(図4中時計回り方向)に回動するようにして押圧・変形されることになる。
また、上記スライダ側ガイドレール用溝87の外縁部95の押圧・変形により上記切欠部93の周辺部分が上記切欠部93内の空間側へと移動される。これにより上記スライダ側ガイドレール用溝87の外縁部95の押圧・変形による上記スライダ11の寸法の変化が軽減される。
また、上記スライダ側ガイドレール用溝87の外縁部95には、上記肉盛部97と上記逃げ部99が形成されている。上記肉盛部97は、上記スライダ側ガイドレール用溝87の外縁部95が押圧・変形される際に上記スライダ側ガイドレール89側(図4中左下側)へと押し込まれて変形され、その体積分だけ上記スライダ側ガイドレール用溝87と上記スライダ側ガイドレール89間の隙間106が埋められることになる。
また、上記逃げ部99は上記外縁部95の端部を切り欠いた部分であり、上記スライダ側ガイドレール用溝87の外縁部95が押圧・変形される際に、上記肉盛部97の余った部分が上記逃げ部99側(図4中下側)へと移動されることになる。
「かしめ」を行って、上記スライダ側ガイドレール89を固定すると、例えば、図5に示すような状態になる。図5に示す状態では、上記肉盛部97や上記逃げ部99は消失しているが、上記肉盛部97や上記逃げ部99、及び、隙間106の大きさの設定によっては、上記逃げ部99の全部又は一部が残される場合もある。
また、上記スライダ側ガイドレール89の長さ(図3中紙面垂直方向長さ)は上記スライダ側ガイドレール用溝87の長さ(図3中紙面垂直方向長さ)よりも若干短くなるように構成されている。そのため、前述した「かしめ」を行った際、上記スライダ側ガイドレール用溝87の長さ方向両端側(図3中紙面垂直方向両端側)の内周面が上記スライダ側ガイドレール用溝87の内側に向けて変形し、この部分が上記スライダ側ガイドレール89の抜け止めとなる。
なお、本実施の形態では、前述の「かしめ」は上記スライダ側ガイドレール用溝87の長さ方向(図3中紙面垂直方向)全域について行うようにしているが、部分的に行ってもよい。
また、スライダ側ガイドレール89′も、上記スライダ側ガイドレール89と同様にして、スライダ側ガイドレール用溝87′内に取付・固定される。上記スライダ側ガイドレール用溝87′内の構成は上記スライダ側ガイドレール用溝87と同様であり、同一番号に「′」を付して示し、その説明を省略する。
また、上記スライダ側ガイドレール用溝87の下側(図4中下側)の縁が切り欠かれ、潤滑油溜り107が形成されている。図3に示すように、上記スライダ側ガイドレール用溝87′にも同様にして潤滑油溜り107′が形成されている。
なお、上記逃げ部99、99′も、「かしめ」後にその全部又は一部が残されていれば、潤滑油溜りとして作用するものである。
また、上記スライダ11には、長さ方向(図3中紙面垂直方向)に延長された貫通孔109、109′が形成されている。この貫通孔109内には潤滑油保持部材111が内装されており、上記貫通孔109′内には潤滑油保持部材111′が内装されている。上記潤滑油保持部材111、111′は筒状を成しており、例えば、多孔質材等の潤滑油を保持できるような材質で構成されている。
また、図2に示すように、上記スライダ11の前後(図2中左右方向)両端部の幅方向一端側(図2中紙面垂直方向奥側)にはリターンキャップ113、113が設置されており、上記スライダ15の前後(図2中左右方向)両端部の幅方向他端側(図2中紙面垂直方向手前側)にはそれぞれ図示しないリターンキャップが設置されている。上記リターンキャップ113内には図示しないリターン路が形成されており、上記図示しないリターンキャップにもリターン路が形成されている。
そして、上記リターンキャップ113、113のリターン路によって、上記潤滑油保持部材111内の空間(無負荷循環路)とハウジング側ガイドレール15の凹部17とレール87の凹部91との間の空間とが連通されている。また、上記図示しないリターンキャップのリターンによって、上記潤滑油保持部材111′内の空間とハウジング側ガイドレール15′の凹部17′とレール87′の凹部91′との間の空間とが連通されている。
また、上記潤滑油保持部材111内の空間とハウジング側ガイドレール15の凹部17とレール87の凹部91との間の空間、及び、上記リターンキャップ113、113のリターン路には、複数の鋼球115が循環されている。また、上記潤滑油保持部材111′内の空間とハウジング側ガイドレール15′の凹部17′とレール87′の凹部91′との間の空間、及び、上記図示しないリターンキャップのリターン路には、複数の鋼球115′が循環されている。
また、上記スライダ11は、上記ハウジング側ガイドレール15や上記レール87と上記鋼球115との相互作用、及び、上記ハウジング側ガイドレール15′や上記レール87′と上記鋼球115′との相互作用によって、ボールネジ7軸心周りの回転を規制されているとともに、上記ボールネジ7の回転による上記スライダ11の移動が円滑なものとなっている。
なお、上記潤滑油保持部材111は上記鋼球115に対して潤滑油を供給し、上記潤滑油保持部材111′は上記鋼球115′に対して潤滑油を供給する。
図2や図3に示すように、上記スライダ11はハウジング3とサイドカバー33、33′に囲まれた空間内に設置されていると共に、その上側(図3中上側)部分は上記サイドカバー33、33′の上側(図3中上側)へと突出されている。
また、図1〜図3に示すように、上記スライダ11の上側(図3中上側)へと突出された部分には、スライダカバー117が設置されている。このスライダカバー117と上記スライダ11との間には、図2や図3に示すように、上記スライダ11の前方側の空間と後方側の空間とを連通する貫通孔119が設けられている。そして、この貫通孔119を貫通して、上記サイドカバー33、33′間の開口部を閉塞するシール121が設置されている。
以上が、本実施の形態によるアクチュエータ1の構成である。
次に、本実施の形態によるアクチュエータ1の作用について説明する。
まず、上記アクチュエータ1の動作について説明する。モータユニット5のモータ55によってボールネジ7が正転または逆転されると、ボールナット9、ひいては、スライダ11が、上記ボールネジ7の雄ネジ部77、鋼球85、及び、ボールナット9の雌ネジ部79の相互作用により、前進(図1中左下側への移動)または後退(図1中右上側への移動)される。
上記ボールネジ7の雄ネジ部77と上記ボールナット9の雌ネジ部79との間の空間(転動路)と、リターンキャップ83、83内の図示しないリターン路、及び、上記ボールナット9内の無負荷循環路81内においては、複数の鋼球85が転動・循環される。この複数の鋼球85の転動・循環により上記スライダ11の移動におけるボールナット9とボールネジ7との間の抵抗が軽減されている。
ハウジング側ガイドレール15の凹部17とスライダ側レール87の凹部91との間の空間(転動路)と、上記リターンキャップ113、113のリターン路、及び、潤滑油保持部材111内の空間(無負荷循環路)内には、複数の鋼球115が転動・循環される。また、ハウジング側ガイドレール15′の凹部17′とレール87′の凹部91′との間の空間(転動路)、上記図示しないリターンキャップのリターン路、及び、上記潤滑油保持部材111′内の空間(無負荷環路)内には、複数の鋼球115′が転動・循環される。これら複数の鋼球115、115′の転動・循環により上記スライダ11の移動時における上記スライダ11とハウジング3との間の抵抗が軽減されている。
また、上記スライダ11は、上記ハウジング側ガイドレール15や上記スライダ側ガイドレール87と上記鋼球115との相互作用、及び、上記ハウジング側ガイドレール15′や上記スライダ側ガイドレール87′と上記鋼球115′との相互作用によって、ボールネジ7軸心周りの回転を規制されている。そのため、既に述べたように、上記ボールネジ7の回転によって上記スライダ11が前進(図1中左下側への移動)または後退(図1中右上側への移動)されることとなる。
次に、上記ハウジング側ガイドレール15、15′の取付・固定について説明する。
まず、上記ハウジング3が押出成型され、このときハウジング側ガイドレール用溝13、13′が形成される。
そして、図3に示すように、上記ハウジング側ガイドレール用溝13内に上記ハウジング側ガイドレール15を軸方向(図3中紙面垂直方向)から挿入し、図4に示すように、上記ハウジング側ガイドレール15が上記ハウジング側ガイドレール用溝13の下側側面19に当接した状態とする。
次に、上記ハウジング3のハウジング側ガイドレール用溝13の上側(図4中上側)の外縁部21をハウジング側ガイドレール15側(図4中下側)に向けて「かしめる」(押圧・変形させる)ことによって、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の上側側面23を上記ハウジング側ガイドレール15に当接させるとともに、上記上側側面23によって上記ハウジング側ガイドレール15を上記ハウジング側ガイドレール用溝13の底面25及び上記下側側面19側(図中4右側及び下側)に押圧・付勢させる。
上記外縁部21の押圧・変形の際、切欠部27の周辺部分が上記切欠部27内の空間側へと移動される。これにより上記ハウジング側ガイドレール用溝13の外縁部21の押圧・変形による上記ハウジング3の寸法の変化が軽減される。また、上記外縁部21が上記切欠部27を中心に回動するように押圧・変形されるため、「かしめ」を容易に行うことが可能である。
また、上記外縁部21には、肉盛部29と逃げ部31が形成されており、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の外縁部21が押圧・変形される際に上記肉盛部29が上記ハウジング側ガイドレール15側(図4中右下側)へと押し込まれて変形され、その体積分だけ上記ハウジング側ガイドレール用溝13と上記ハウジング側ガイドレール15間の隙間30が埋められる。
また、上記肉盛部29の余った部分は上記逃げ部31側(図4中下側)へと移動される。
また、ハウジング側ガイドレール15′も、上記ハウジング側ガイドレール15と同様にして、ハウジング側ガイドレール用溝13′内に取付・固定される。
また、スライダ11に対するスライダ側ガイドレール89、89′の取付・固定も同様にして行われる。
まず、上記スライダ11が押出成型され、このときスライダ側ガイドレール用溝87、87′が形成される。
そして、図3に示すように、上記スライダ側ガイドレール用溝87内に上記スライダ側ガイドレール89を軸方向(図3中紙面垂直方向)から挿入し、図4に示すように、上記スライダ側ガイドレール89が上記スライダ側ガイドレール用溝87の下側側面101に当接した状態とする。
次に、上記スライダ11のスライダ側ガイドレール用溝87の上側(図4中上側)の外縁部95をスライダ側ガイドレール89側(図4中下側)に向けて「かしめる」(押圧・変形させる)ことによって、上記スライダ側ガイドレール用溝87の上側側面103を上記スライダ側ガイドレール89に当接させるとともに、上記上側側面103によって上記スライダ側ガイドレール89を上記スライダ側ガイドレール用溝87の底面105及び上記下側側面101側(図4中左側及び下側)に押圧・付勢させる。
上記外縁部95の押圧・変形の際、切欠部93の周辺部分が上記切欠部93内の空間側へと移動される。これにより上記スライダ側ガイドレール用溝87の外縁部95の押圧・変形による上記スライダ11の寸法の変化が軽減される。また、上記外縁部95が上記切欠部93を中心に回動するように押圧・変形されるため、「かしめ」を容易に行うことが可能である。
また、上記外縁部95には、肉盛部97と逃げ部99が形成されており、上記スライダ側ガイドレール用溝87の外縁部95が押圧・変形される際に上記肉盛部97が上記スライダ側ガイドレール89側(図4中左下側)へと押し込まれて変形され、その体積分だけ上記スライダ側ガイドレール用溝87と上記スライダ側ガイドレール89間の隙間106が埋められる。
また、上記肉盛部97の余った部分は上記逃げ部99側(図4中下側)へと移動される。
また、スライダ側ガイドレール89′も、上記スライダ側ガイドレール89と同様にして、スライダ側ガイドレール用溝87′内に取付・固定される。
次に、本実施の形態によるアクチュエータ1の効果について説明する。
まず、ハウジング側ガイドレール用溝13の外縁部21を押圧・付勢して、いわゆる「かしめ」によってハウジング側ガイドレール15を固定している。また、スライダ側ガイドレール89も同様に「かしめ」によってスライダ側ガイドレール用溝87内に固定される。そのため、このハウジング側ガイドレール15のハウジング3に対する固定や、上記スライダ側ガイドレール89のスライダ11に対する固定を容易に行うことができる。
また、「かしめ」によって上記ハウジング側ガイドレール15や上記スライダ側ガイドレール89を固定できるため、上記ハウジング側ガイドレール用溝13や上記ハウジング側ガイドレール15、及び、上記スライダ側ガイドレール用溝87や上記スライダ側ガイドレール89を高精度に加工する必要がなく、上記アクチュエータ1の製造が容易なものとなる。
また、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の底面25(図4中右側部分)の幅方向(図4中上下方向)両側端部の内、上側(図4中上側)の端部、すなわち、上記外縁部21側の端部には切欠部27が形成されている。また、図3及び図4に示すように、上記スライダ側ガイドレール用溝87にも同様に切欠部93が形成されている。そのため、上記切欠部27を中心にして上記外縁部21を容易に変形させて上記ハウジング側ガイドレール15を押圧・付勢させることができる。上記切欠部93も上記切欠部27と同様に作用し、外縁部95によって上記スライダ側ガイドレール89を容易に押圧・付勢させることができる。
また、上記切欠部27によって上記外縁部21の変形を容易にしており、上記切欠部93によって上記外縁部95の変形を容易にしているため、上記外縁部21や上記外縁部95を薄肉にする必要がなく、肉厚を十分に確保し、剛性を高めることができる。そのため、上記外縁部21によって上記ハウジング側ガイドレール15を強固に安定して固定させることができ、上記外縁部95によって上記スライダ側ガイドレール89を強固に安定して固定させることができる。
また、「かしめ」によって上記ハウジング側ガイドレール15や上記スライダ側ガイドレール89を固定する際、上記ハウジング3やスライダ11のうち、上記外縁部21や上記外縁部95の周辺のみ、すなわち、「かしめ」を行った部分のみが局部的に塑性変形されるだけであるので、上記ハウジング3や上記スライダ11の「曲がり」や「反り」といった寸法の変化の発生を防止することができる。
このような局部的な塑性変形は、「かしめ」を行う際、上記切欠部27の周辺部分は上記切欠部27内の空間側へと移動され、上記切欠部93の周辺部分は上記切欠部93内の空間側へと移動され、他の部分に影響を与えないことによるものである。
また、上記ハウジング側ガイドレール15の長さ(図2中左右方向長さ)は上記ハウジング側ガイドレール用溝13の長さ(図2中左右方向長さ)よりも若干短くなるように構成されている。また、上記スライダ側ガイドレール89の長さ(図2中左右方向長さ)は上記スライダ側ガイドレール用溝87の長さ(図2中左右方向長さ)よりも若干短くなるように構成されている。そのため、前述した「かしめ」を行った際、上記ハウジング側ガイドレール用溝13や上記スライダ側ガイドレール用溝87の長さ方向両端側(図2中左右方向両端側)の内周面が上記ハウジング側ガイドレール用溝13や上記スライダ側ガイドレール用溝87の内側に向けて変形し、この部分が上記ハウジング側ガイドレール15や上記スライダ側ガイドレール89の抜け止めとなり、上記ハウジング側ガイドレール15や上記スライダ側ガイドレール89の上記ハウジング側ガイドレール用溝13や上記スライダ側ガイドレール用溝87からの脱落を防止することができる。
また、本実施の形態の場合には、ハウジング側ガイドレール用溝13の外縁部21には肉盛部29と逃げ部31が形成されており、スライダ側ガイドレール用溝87の外縁部95は肉盛部97と逃げ部99が形成されている。そのため、上記外縁部21が押圧・変形される際に上記肉盛部29が上記ハウジング側ガイドレール15側(図4中右下側)へと押し込まれて変形され、その体積分だけ上記ハウジング側ガイドレール用溝13と上記ハウジング側ガイドレール15間の隙間30が埋められるようになっている。また、上記外縁部95が押圧・変形される際に上記肉盛部97が上記スライダ側ガイドレール89側(図4中左下側)へと押し込まれて変形され、その体積分だけ上記スライダ側ガイドレール用溝87と上記スライダ側ガイドレール89間の隙間106が埋められるようになっている。よって、上記ハウジング側ガイドレール15を上記ハウジング3に対して強固に固定することができ、上記スライダ側ガイドレール89を上記スライダ11に対して強固に固定することができる。
また、上記肉盛部29の余った部分は上記逃げ部31側(図4中下側)へと移動され、上記肉盛部97の余った部分は上記逃げ部99側(図4中下側)へと移動される。このことによっても、「かしめ」によって上記ハウジング3の寸法に影響が与えられることを防止できる。
また、本実施の形態の場合には、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の上側(図4中上側)の外縁部21や上記スライダ側ガイドレール用溝87の上側(図4中上側)の外縁部95のみを押圧・変形させて「かしめ」を行っている。そのため、例えば、上記ハウジング側ガイドレール用溝13や上記スライダ側ガイドレール用溝87の上側(図4中上側)と下側(図4中下側)の両方からの押圧・変形を行った際に懸念される上記ハウジング側ガイドレール15や上記スライダ側ガイドレール89の位置(図4中上下方向の位置)の変動がない。
また、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の上側(図4中上側)の外縁部21や上記スライダ側ガイドレール用溝87の上側(図4中上側)の外縁部95のみを押圧・変形させるだけであるため、製造工程を簡略化させることができる。
また、これらの効果は、ハウジング側ガイドレール用溝13′に対するハウジング側ガイドレール15′の取付・固定や、上記スライダ側ガイドレール用溝87′に対するスライダ側ガイドレール89′の取付・固定についても、同様である。
次に、図6を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。
前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1では、図4に示すように、ハウジング側ガイドレール用溝13の底面25(図4中右側部分)の幅方向(図4中上下方向)両側端部の内、上側(図4中上側)の端部のみに切欠部27が形成されていた。しかし、本実施の形態によるアクチュエータにおいては、図6に示すように、ハウジング側ガイドレール用溝13の底部(図6中下側部分)の幅方向(図6中左右方向)両側端部のうち、切欠部27が設けられていない側にも、切欠部123が形成されている。
そして、本実施の形態の場合は、上記ハウジング側ガイドレール15を固定する際には、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の幅方向(図6中左右方向)両端側の外縁部21、125をそれぞれ上記ハウジング側ガイドレール15側に押圧・変形させるようにしている。
また、ハウジング側ガイドレール用溝13′、ハウジング側ガイドレール15′、スライダ側ガイドレール用溝87、スライダ側ガイドレール89、スライダ側ガイドレール用溝87′、スライダ側ガイドレール89′についても、同様の構成となっている。
なお、本実施の形態によるアクチュエータは、前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1を略同様の構成であり、共通する構成については、同一の符号を付し、説明を省略している。
本実施の形態によると、前述した第1の実施の形態における効果の他、次のような効果を奏する。
本実施の形態においては、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の幅方向(図6中左右方向)両端側の外縁部21、125をそれぞれ上記ハウジング側ガイドレール15側に押圧・変形させることで上記ハウジング側ガイドレール15を上記ハウジング側ガイドレール用溝13に固定するようにしたため、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の幅方向(図6中左右方向)両端側部分によって上記ハウジング側ガイドレール15を強固に固定することができる。
なお、本実施の形態においては、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の幅方向(図6中左右方向)両端側から「かしめ」を行っているが、上記ガイドレール用溝13の幅方向(図6中左右方向)一端側からの「かしめ」と、他端側からの「かしめ」を同程度に行えば、上記ハウジング側ガイドレール15の幅方向(図6中左右方向)の位置ずれを防止することができる。
また、ハウジング側ガイドレール用溝13′、ハウジング側ガイドレール15′、スライダ側ガイドレール用溝87、スライダ側ガイドレール89、スライダ側ガイドレール用溝87′、スライダ側ガイドレール89′についても、同様である。
本発明は、前述の第1の実施の形態や第2の実施の形態に限定されない。
まず、前述の第2の実施の形態の場合に、上記ハウジング側ガイドレール用溝13等の外縁部125にも肉盛部と逃げ部が形成される場合が考えられる。
また、溝内部の幅方向の一方側又は両側に凸部を形成するとともに、レールには上記溝内部の凸部に対応する凹部を形成し、「かしめ」を行った際に、上記溝内部の凸部を上記レールの対応する凹部に係合させることも考えられる。この場合、上記凹部と凸部との係合により、上記レールが上記溝内に強固に固定されることになる。
また、溝の開口部の幅方向両端を内側に向けて突出させるとともに、レールの断面形状を上記溝の断面形状に対応させた形状をすることも考えられる。
また、「かしめ」のみではなく、補助的に接着剤等を用いる場合も考えられる。この場合は、ハウジング側ガイドレール15の溝18やスライダ側ガイドレール89の溝92等に上記接着剤が保持される。
その他、本願発明は、図示した構成に限定されず、様々な変形が考えられる。
本発明は、例えば、アクチュエータの可動部をガイドするガイドレールの固定方法と、このガイドレールの固定方法を用いアクチュエータの製造方法に係り、特に、上記ガイドレールの取付・固定を容易且つ強固に行うことができるように工夫したものに関し、例えば、産業用ロボットに用いられるアクチュエータに好適である。
1 アクチュエータ
3 ハウジング
13 ハウジング側ガイドレール用溝
13′ ハウジング側ガイドレール用溝
15 ハウジング側ガイドレール
15′ ハウジング側ガイドレール
21 外縁部
27 切欠部
29 肉盛部
31 逃げ部
87 スライダ側ガイドレール用溝
87′ スライダ側ガイドレール用溝
89 スライダ側ガイドレール
89′ スライダ側ガイドレール
93 切欠部
95 外縁部
97 肉盛部
99 逃げ部
125 外縁部

Claims (5)

  1. ガイドレール用溝にガイドレールを固定するガイドレールの固定方法において、
    上記ガイドレール用溝の底部の幅方向一方側の端部に予め切欠部を形成し、
    上記ガイドレール用溝の外縁部のうち上記切欠部が形成された側に予め肉盛部を形成し、
    上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝内に挿入したあと、上記ガイドレール用溝の外縁部のうち上記切欠部が形成された側を上記ガイドレール側に押圧・変形させることにより、上記肉盛部を上記ガイドレールと上記ガイドレール用溝の間に移動させ、それによって、上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝に固定するようにしたことを特徴とするガイドレールの固定方法。
  2. ガイドレール用溝にガイドレールを固定するガイドレールの固定方法において、
    上記ガイドレール用溝の底部の幅方向端部に予め切欠部をそれぞれ形成し、
    上記ガイドレール用溝の外縁部の少なくとも一方に予め肉盛部を形成し、
    上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝内に挿入したあと、上記ガイドレール用溝の幅方向両端側の外縁部をそれぞれ上記ガイドレール側に押圧・変形させることにより、上記肉盛部を上記ガイドレールと上記ガイドレール用溝の間に移動させ、それによって、上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝に固定するようにしたことを特徴とするガイドレールの固定方法。
  3. 請求項1又は請求項2記載のガイドレールの固定方法において、
    上記肉盛部は上記外縁部の上記ガイドレール側端に設けられていてその先端側には逃げ部が形成されていることを特徴とするガイドレールの固定方法。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかに記載のガイドレールの固定方法において、
    上記ガイドレールはアクチュエータ用ガイドレールであることを特徴とするガイドレールの固定方法。
  5. 請求項4記載のガイドレールの固定方法を用いたことを特徴とするアクチュエータ製造方法。
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