JP2014126190A - ガイドレールの固定方法とアクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガイドレール用溝13にガイドレール15を固定するガイドレールの固定方法において、ガイドレール用溝13の底部の幅方向両端部の少なくとも一方に予め切欠部27を形成し、ガイドレール15をガイドレール用溝13内に挿入したあと、ガイドレール用溝13の外縁部のうち切欠部27が形成された側をガイドレール15側に押圧・変形させることでガイドレール15をガイドレール用溝13に固定するようにした。
【選択図】図4
Description
このアクチュエータには、まず、略U字型の断面形状を成す基台と、この基台の内部に設置されサーボモータによって回転されるボールネジと、このボールネジに螺合されたボールナットと、このボールナットに固着された可動部としてのスライダがある。
まず、前述したアクチュエータの基台に基台側レールを取付・固定する際、上記基台側レール用溝に基台側レールを圧入していた。このような場合は、適切な圧入を行うために上記基台側レール用溝と上記基台側レールを高い精度で加工しなければならず、製造が容易ではないという問題があった。
また、圧入により上記基台側レール用溝や上記基台側レールに変形が生じてしまうため、矯正作業が必要となってしまうという問題もあった。
しかし、この場合は、上記舌部が薄肉であり剛性が低いため、大きな固定力が得られないという問題があった。
また、請求項2に記載されたガイドレールの固定方法は、請求項1記載のガイドレールの固定方法において、上記ガイドレール用溝の底部の幅方向一方側の端部に予め切欠部を形成し、上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝内に挿入したあと、上記ガイドレール用溝の外縁部のうち上記切欠部が形成された側を上記ガイドレール側に押圧・変形させることで上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝に固定するようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項3に記載されたガイドレールの固定方法は、請求項1記載のガイドレールの固定方法において、上記ガイドレール用溝の底部の幅方向両端部に予め切欠部をそれぞれ形成し、上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝内に挿入したあと、上記ガイドレール用溝の幅方向両端側の外縁部をそれぞれ上記ガイドレール側に押圧・変形させることで上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝に固定するようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項4に記載されたガイドレールの固定方法は、請求項1〜請求項3の何れかに記載のガイドレールの固定方法において、上記ガイドレール用溝の外縁部のうち上記切欠部が形成された側に予め肉盛部を形成するようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項5に記載されたガイドレールの固定方法は、請求項4記載のガイドレールの固定方法において、上記肉盛部の上記ガイドレール用溝側を切り欠いて予め逃げ部を形成するようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項6に記載されたガイドレールの固定方法は、請求項1〜請求項5の何れかに記載のガイドレールの固定方法において、上記ガイドレールはアクチュエータ用ガイドレールであることを特徴とするものである。
また、請求項7に記載されたアクチュエータは、請求項6記載のガイドレールの固定方法を用いて製造したことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載されたガイドレールの固定方法は、請求項1記載のガイドレールの固定方法において、上記ガイドレール用溝の底部の幅方向一方側の端部に予め切欠部を形成し、上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝内に挿入したあと、上記ガイドレール用溝の外縁部のうち上記切欠部が形成された側を上記ガイドレール側に押圧・変形させることで上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝に固定するようにしたため、上記ガイドレール用溝の底面と上記切欠部が形成されていない側の側面とを利用して上記ガイドレールの位置決めを行うことができる。
また、請求項3に記載されたガイドレールの固定方法は、請求項1記載のガイドレールの固定方法において、上記ガイドレール用溝の底部の幅方向両端部に予め切欠部をそれぞれ形成し、上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝内に挿入したあと、上記ガイドレール用溝の幅方向両端側の外縁部をそれぞれ上記ガイドレール側に押圧・変形させることで上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝に固定するようにしたため、上記ガイドレール用溝の幅方向両端側部分によって上記ガイドレールを強固に固定することができる。
また、請求項4に記載されたガイドレールの固定方法は、請求項1〜請求項3の何れかに記載のガイドレールの固定方法において、上記ガイドレール用溝の外縁部のうち上記切欠部が形成された側に予め肉盛部を形成するようにしたため、上記ガイドレール用溝の外縁部が押圧・変形される際に上記肉盛部が上記ガイドレール側へと押し込まれて変形され、その体積分だけ上記ガイドレール用溝と上記ガイドレールとの間の隙間が埋められ、強固に上記ガイドレールを固定することができる。
また、請求項5に記載されたガイドレールの固定方法によると、請求項4記載のガイドレールの固定方法において、上記肉盛部の上記ガイドレール用溝側を切り欠いて予め逃げ部を形成するようにしたため、上記肉盛部の余った部分は上記逃げ部側へと移動され、「かしめ」によって上記ハウジングの寸法に影響が与えられることを防止できる。
また、請求項6に記載されたガイドレールの固定方法によると、請求項1〜請求項5の何れかに記載のガイドレールの固定方法において、上記ガイドレールはアクチュエータ用ガイドレールであるため、アクチュエータのガイドレールを容易且つ強固に固定することができる。
また、請求項7記載のアクチュエータは、請求項6記載のガイドレールの固定方法を用いて製造したため、製造が容易であり、且つ、強固に上記ガイドレールが固定されたものとすることができる。
上記ハウジング3は、例えば、押出成型によって製造される。
ハウジング側ガイドレール15′も同様の構成を成しており、凹部17′と溝18′が形成されている。
まず、上記ハウジング側ガイドレール用溝13内に上記ハウジング側ガイドレール15が挿入される。このとき、上記ハウジング側ガイドレール15は、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の下側側面19に当接した状態となっている。
また、上記逃げ部31は上記外縁部21の端部を切り欠いた部分であり、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の外縁部21が押圧・変形される際に、上記肉盛部29の余った部分が上記逃げ部31側(図4中下側)へと移動されることになる。
なお、本実施の形態では、前述の「かしめ」は上記ハウジング側ガイドレール用溝13の長さ方向(図2中左右方向)全域について行うようにしているが、部分的に行ってもよい。
なお、上記逃げ部31、31′も、「かしめ」後にその全部又は一部が残されていれば、潤滑油溜りとして作用するものである。
また、図1や図2に示すように、上記ハウジング3の先端(図1中左下側端部)にはフロントカバー35が設置されている。図2に示すように、このフロントカバー35内には軸受37が内装されている。上記軸受37は、外輪39と、この外輪39の内側に設置された内輪41と、上記外輪39と内輪41との間に転動可能に設置された複数の鋼球43と、この複数の鋼球43を保持するリテイナ45とから構成されている。
また、上記軸受37は、軸受押え46によって押えられている。
まず、上記スライダ側ガイドレール用溝87内に上記スライダ側ガイドレール89が挿入される。このとき、上記スライダ側ガイドレール89は、上記スライダ側ガイドレール用溝87の下側側面101に当接した状態となっている。
また、上記逃げ部99は上記外縁部95の端部を切り欠いた部分であり、上記スライダ側ガイドレール用溝87の外縁部95が押圧・変形される際に、上記肉盛部97の余った部分が上記逃げ部99側(図4中下側)へと移動されることになる。
なお、本実施の形態では、前述の「かしめ」は上記スライダ側ガイドレール用溝87の長さ方向(図3中紙面垂直方向)全域について行うようにしているが、部分的に行ってもよい。
なお、上記逃げ部99、99′も、「かしめ」後にその全部又は一部が残されていれば、潤滑油溜りとして作用するものである。
なお、上記潤滑油保持部材111は上記鋼球115に対して潤滑油を供給し、上記潤滑油保持部材111′は上記鋼球115′に対して潤滑油を供給する。
また、図1〜図3に示すように、上記スライダ11の上側(図3中上側)へと突出された部分には、スライダカバー117が設置されている。このスライダカバー117と上記スライダ11との間には、図2や図3に示すように、上記スライダ11の前方側の空間と後方側の空間とを連通する貫通孔119が設けられている。そして、この貫通孔119を貫通して、上記サイドカバー33、33′間の開口部を閉塞するシール121が設置されている。
以上が、本実施の形態によるアクチュエータ1の構成である。
まず、上記アクチュエータ1の動作について説明する。モータユニット5のモータ55によってボールネジ7が正転または逆転されると、ボールナット9、ひいては、スライダ11が、上記ボールネジ7の雄ネジ部77、鋼球85、及び、ボールナット9の雌ネジ部79の相互作用により、前進(図1中左下側への移動)または後退(図1中右上側への移動)される。
まず、上記ハウジング3が押出成型され、このときハウジング側ガイドレール用溝13、13′が形成される。
そして、図3に示すように、上記ハウジング側ガイドレール用溝13内に上記ハウジング側ガイドレール15を軸方向(図3中紙面垂直方向)から挿入し、図4に示すように、上記ハウジング側ガイドレール15が上記ハウジング側ガイドレール用溝13の下側側面19に当接した状態とする。
また、上記肉盛部29の余った部分は上記逃げ部31側(図4中下側)へと移動される。
まず、上記スライダ11が押出成型され、このときスライダ側ガイドレール用溝87、87′が形成される。
そして、図3に示すように、上記スライダ側ガイドレール用溝87内に上記スライダ側ガイドレール89を軸方向(図3中紙面垂直方向)から挿入し、図4に示すように、上記スライダ側ガイドレール89が上記スライダ側ガイドレール用溝87の下側側面101に当接した状態とする。
また、上記肉盛部97の余った部分は上記逃げ部99側(図4中下側)へと移動される。
まず、ハウジング側ガイドレール用溝13の外縁部21を押圧・付勢して、いわゆる「かしめ」によってハウジング側ガイドレール15を固定している。また、スライダ側ガイドレール89も同様に「かしめ」によってスライダ側ガイドレール用溝87内に固定される。そのため、このハウジング側ガイドレール15のハウジング3に対する固定や、上記スライダ側ガイドレール89のスライダ11に対する固定を容易に行うことができる。
このような局部的な塑性変形は、「かしめ」を行う際、上記切欠部27の周辺部分は上記切欠部27内の空間側へと移動され、上記切欠部93の周辺部分は上記切欠部93内の空間側へと移動され、他の部分に影響を与えないことによるものである。
また、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の上側(図4中上側)の外縁部21や上記スライダ側ガイドレール用溝87の上側(図4中上側)の外縁部95のみを押圧・変形させるだけであるため、製造工程を簡略化させることができる。
前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1では、図4に示すように、ハウジング側ガイドレール用溝13の底面25(図4中右側部分)の幅方向(図4中上下方向)両側端部の内、上側(図4中上側)の端部のみに切欠部27が形成されていた。しかし、本実施の形態によるアクチュエータにおいては、図6に示すように、ハウジング側ガイドレール用溝13の底部(図6中下側部分)の幅方向(図6中左右方向)両側端部のうち、切欠部27が設けられていない側にも、切欠部123が形成されている。
また、ハウジング側ガイドレール用溝13′、ハウジング側ガイドレール15′、スライダ側ガイドレール用溝87、スライダ側ガイドレール89、スライダ側ガイドレール用溝87′、スライダ側ガイドレール89′についても、同様の構成となっている。
なお、本実施の形態によるアクチュエータは、前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1を略同様の構成であり、共通する構成については、同一の符号を付し、説明を省略している。
本実施の形態においては、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の幅方向(図6中左右方向)両端側の外縁部21、125をそれぞれ上記ハウジング側ガイドレール15側に押圧・変形させることで上記ハウジング側ガイドレール15を上記ハウジング側ガイドレール用溝13に固定するようにしたため、上記ハウジング側ガイドレール用溝13の幅方向(図6中左右方向)両端側部分によって上記ハウジング側ガイドレール15を強固に固定することができる。
また、ハウジング側ガイドレール用溝13′、ハウジング側ガイドレール15′、スライダ側ガイドレール用溝87、スライダ側ガイドレール89、スライダ側ガイドレール用溝87′、スライダ側ガイドレール89′についても、同様である。
まず、前述の第2の実施の形態の場合に、上記ハウジング側ガイドレール用溝13等の外縁部125にも肉盛部と逃げ部が形成される場合が考えられる。
また、溝の開口部の幅方向両端を内側に向けて突出させるとともに、レールの断面形状を上記溝の断面形状に対応させた形状をすることも考えられる。
その他、本願発明は、図示した構成に限定されず、様々な変形が考えられる。
3 ハウジング
13 ハウジング側ガイドレール用溝
13′ ハウジング側ガイドレール用溝
15 ハウジング側ガイドレール
15′ ハウジング側ガイドレール
21 外縁部
27 切欠部
29 肉盛部
31 逃げ部
87 スライダ側ガイドレール用溝
87′ スライダ側ガイドレール用溝
89 スライダ側ガイドレール
89′ スライダ側ガイドレール
93 切欠部
95 外縁部
97 肉盛部
99 逃げ部
125 外縁部
Claims (7)
- ガイドレール用溝にガイドレールを固定するガイドレールの固定方法において、
上記ガイドレール用溝の底部の幅方向両端部の少なくとも一方に予め切欠部を形成し、
上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝内に挿入したあと、上記ガイドレール用溝の外縁部のうち上記切欠部が形成された側を上記ガイドレール側に押圧・変形させることで上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝に固定するようにしたことを特徴とするガイドレールの固定方法。 - 請求項1記載のガイドレールの固定方法において、
上記ガイドレール用溝の底部の幅方向一方側の端部に予め切欠部を形成し、
上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝内に挿入したあと、上記ガイドレール用溝の外縁部のうち上記切欠部が形成された側を上記ガイドレール側に押圧・変形させることで上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝に固定するようにしたことを特徴とするガイドレールの固定方法。 - 請求項1記載のガイドレールの固定方法において、
上記ガイドレール用溝の底部の幅方向両端部に予め切欠部をそれぞれ形成し、
上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝内に挿入したあと、上記ガイドレール用溝の幅方向両端側の外縁部をそれぞれ上記ガイドレール側に押圧・変形させることで上記ガイドレールを上記ガイドレール用溝に固定するようにしたことを特徴とするガイドレールの固定方法。 - 請求項1〜請求項3の何れかに記載のガイドレールの固定方法において、
上記ガイドレール用溝の外縁部のうち上記切欠部が形成された側に予め肉盛部を形成するようにしたことを特徴とするガイドレールの固定方法。 - 請求項4記載のガイドレールの固定方法において、
上記肉盛部の上記ガイドレール用溝側を切り欠いて予め逃げ部を形成するようにしたことを特徴とするガイドレールの固定方法。 - 請求項1〜請求項5の何れかに記載のガイドレールの固定方法において、
上記ガイドレールはアクチュエータ用ガイドレールであることを特徴とするガイドレールの固定方法。 - 請求項6記載のガイドレールの固定方法を用いて製造したアクチュエータ。
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