JP6092050B2 - ラベルプリンターのラベル検出装置およびラベル検出方法 - Google Patents
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図3ないし図7にもとづき説明する。
図3は、従来からのラベルプリンター1の概略側面図であって、ラベルプリンター1は、ラベル連続体2の供給部3と、検出部4と、印字部5と、剥離部6と、入力部7と、表示部8と、制御部9と、電源スイッチ10と、を有する。
なお、検出部4により検出したラベル片12の先端部12Aを印字位置(サーマルヘッド16の発熱素子16A)にセットしてラベル片12に順次印字する。
実際の検出信号Sは、その立ち下がり部分および立ち上がり部分が直線を描くものではないので、ラベル片12の先端部12Aおよび後端部12Bの検出処理のためには、検出信号Sを横切る閾値Tが必要であり、この閾値Tにより区切られた、たとえば、その上方隅部分(検出信号Sと閾値Tとの交点)をもってラベル片12の先端部12Aおよび後端部12Bと認識し、その下方部分をもってギャップ13の領域を認識する。
さらに図4に示すように、検出信号Sが曲線であるため、たとえば、ラベル片12の実際の後端部12Bの位置と、検出されたとする後端部12Bの位置とは、わずかにずれることになり、第1の誤差吸収用間隔αをおいてラベル片12の後端部12Bを検出することになる。
また、移送路14上におけるラベル連続体2は所定レベルの移送速度で上流側から下流側に移送され、検出信号S自体が上流側にずれるため、さらに第2の誤差吸収用間隔βを考慮する必要がある。
実際のラベル連続体2においては、たとえばギャップ13の長さを3mm程度としたときに、検出用設定間隔をΔとすれば、Δ=α+β≒1mm程度としている。
なお、移送路14に沿ったギャップ13の領域の長さをGとする。
図5は、ギャップ13を含むラベル片12のサイズ(移送方向の長さ)が第1の間隔D1より小さく、さらに、ラベル片12の先端部12Aがサーマルヘッド16の発熱素子16Aのヘッド位置にセットされた状態で、ギャップ13が位置検出センサー15の下流側に位置する場合の平面説明図である。
この状態では、検出部4における位置検出センサー15によりラベル片12(L1)の後端部12Bがすでに検出されていて、制御部9においては後端部検出フラグを「1」にセットしており、印字データのサーマルヘッド16の発熱素子16Aへの供給により印字が行われ、印字開始に応じて後端部検出フラグを「0」にリセットする。
すなわち、印字終了後、後端部12Bを剥離プレート19の転向先端部19Aの位置まで移送することにより転向先端部19Aで台紙11を転向させ、ラベル片12を剥離し、剥離されたラベル片12を取り除かれたことを剥離センサー21が検出する。
また、この印字移送および剥離の間に位置検出センサー15の部分をつぎのラベル片12(L2)の上流側に位置するギャップ13が通過するので、その後端部12Bはすでに検出済みであり、上述と同様にして、つぎのラベル片12(L2)への印字が行われる。
かくして、図5に示すような相対的関係においては、後端部検出フラグを用いてラベル片12の後端部12Bを検出判定することについて何らの問題もない。
この状態では、位置検出センサー15によりラベル片12(L1)の後端部12Bがまだ検出されておらず、後端部検出フラグは「0」の状態であるが、印字データのサーマルヘッド16の発熱素子16Aへの供給により印字が行われ、印字開始にともなってギャップ13が位置検出センサー15部分を移送されることになるので、後端部12Bの検出応じて後端部検出フラグを「1」にセットする。
すなわち、印字終了後、後端部12Bを剥離プレート19の転向先端部19Aの位置まで移送することにより転向先端部19Aで台紙11を転向させ、ラベル片12を剥離し、剥離されたラベル片12を取り除かれたことを剥離センサー21が検出し、つぎのラベル片12(L2)への印字が行われる。
図6に示すような相対的関係においても、図5に示した場合と同様に、電源スイッチ10のオフ・オン操作が応じて、後端部検出フラグを用いてラベル片12の後端部12Bを検出判定することについて何らの問題もない。
すなわち、発熱素子16Aに印字データが供給されて印字が開始されると、先頭に位置するラベル片12(L1)に印字が行われ、ギャップ13の領域に位置する位置検出センサー15によって、ラベル片12の後端部12Bが検出されて後端部検出フラグが「1」となり、後端部12Bが転向先端部19Aまで移送されラベル片12が剥離される。
しかしながら、図4にもとづいて説明したように、閾値Tのレベルで検出信号Sを切ると、検出用設定間隔Δ分(一般的には、1mm程度)だけの誤差があり、まだ後端部検出フラグが「0」のままである。
この時点で、電源スイッチ10をオフとすると、ラベル片12の後端部12Bが未検出のままで、後端部検出フラグは「0」である。
電源スイッチ10がオフとされた時点で、ラベル片12の先端部12Aが発熱素子16Aの位置にセットされた状態で停止しており、かつ制御部9は、その初期化操作により後端部検出フラグを「1」にセットしてしまう。
したがって、発熱素子16Aに印字データが供給されると、ラベル片12(L1)への印字が実行され、実際の検出動作にもとづく位置検出センサー15による後端部12Bの検出処理がなされていないままの状態で、ラベル片12への印字が完了してしまう。
しかしながら、先頭に位置するラベル片12(L1)の後端部12Bを剥離位置(剥離プレート19の転向先端部19A)まで移送することにより、このラベル片12を剥離しようとする動作において、ラベル片12を二枚(L1およびL2)、後続するラベル片12(L2)の上流側のギャップ13における必要領域まで含めて送りきった段階で初めて、ラベル片12(L1)の後端部12Bが検出されたと判定されることになるので、この後端部12Bまで(すなわち、先頭に位置するラベル片12(L1)および後続するラベル片12(L2)を合わせて一枚のラベル片12と判断して)、ラベル連続体2を転向先端部19Aまで移送してしまうことになる。
すなわち、先頭に位置するラベル片12(L1)には印字が行われるが、後続する二枚目のラベル片12(L2)には印字が行われず、白紙のままで剥離プレート19において剥離されることになるという問題がある。
したがって、ラベル片12が無駄になることはもちろん、印字作業者としては、原因がわからず、それ以後の作業に不安が生ずるという問題がある。
図1は、図3にもとづいて前述したラベルプリンター1の前記制御部9に相当する制御部30のブロック図である。
制御部30は、CPU31と、データバス32と、このデータバス32によりCPU31に接続したROM33、第1のRAM34、第2のRAM35、カウンター36、インターフェース37、入力部7を駆動制御する入力駆動回路38、表示部8を駆動制御する表示駆動回路39、検出部4における位置検出センサー15を制御する位置検出駆動回路40、ステップモーター18およびプラテンローラー17を制御する移送駆動回路41、サーマルヘッド16を制御する印字駆動回路42、および剥離センサー21を制御する剥離検出駆動回路43と、を有する。データバス32には、電源スイッチ10を接続してある。
すなわち、本発明においては、ギャップ13内におけるラベル片12の後端部12Bに対する位置検出センサー15の相対的位置を移送ステップ数として認識し、この認識値を第2のRAM35に保存する。
ただし、ラベル連続体2におけるラベル片12の後端部12Bから、ギャップ13における前記所定の検出用設定間隔Δ(図4)をおいてラベル片12の後端部12Bを検出するとしている。
さらに、電源スイッチ10をオンとしたときに、第2のRAM35内のカウント値からラベル片12の後端部12Bに対する位置検出センサー15の相対的位置を判定する。
また、ラベル片12の後端部12Bを検出したと判定したのち、第2のRAM35内のカウント値をリセットする。
図2は、ラベル検出装置45によるラベル片12の検出方法のフローチャート図であって、ステップS1において、電源スイッチ10をオンすると、ステップS2において、ステップモーター18をオンとし、ラベル連続体2の移送を開始するとともに、カウンター36によるギャップ13の領域におけるラベル連続体2の移送ステップ数のカウント開始可能とする。
後述するように、このカウント操作により、ギャップ13内におけるラベル片12の後端部12Bに対する位置検出センサー15の相対的位置を認識するとともに、この認識値を不揮発性メモリーとしての第2のRAM35に保存し、電源スイッチ10をオンとしたときに、第2のRAM35内の認識値(カウント値)からラベル片12の後端部12Bに対する位置検出センサー15の相対的位置を判定し、ラベル片12の後端部12Bを検出したか否かを判断する。
検出されているときは、図5に示すラベル片12および第1の間隔D1の相対関係の状態であり、先頭に位置するラベル片12(L1)の上流側のギャップ13は、すでに検出部4(位置検出センサー15)を通過している(図5(1)を参照)。
ステップS6において、印字が終了したか否かを判断し、終了すれば、ステップS7において、ラベル片12の後端部12Bが剥離プレート19の転向先端部19A部分に至るまでラベル連続体2を移送し、印字済みのラベル片12を台紙11から剥離する(図5(2)を参照)。
ステップS8において、この剥離されたラベル片12が取り除かれたか否かを判断し、取り除かれれば、ステップS3に戻ってつぎのラベル片12への印字の準備に入る。
カウント値があれば、図7に示すラベル片12および第1の間隔D1の相対関係の状態であり、ギャップ13の領域内に位置検出センサー15が位置している場合である。
すなわち、ステップS10において、カウント値がG/2より大きいか否かを判断し、大きけば、ステップS11において後端部12Bが検出されたと判定して、ステップS4に移行して、上述の処理を行い、印字および剥離動作を実行する。
ただし、図6あるいは図7いずれの状態であっても、ラベル片12の先端部12Aはすでに印字位置(サーマルヘッド16の発熱素子16A)の部位にセットされており、ラベル片12への印字を開始可能な状態である。
2 ラベル連続体
3 供給部
4 検出部
5 印字部
6 剥離部
7 入力部
8 表示部
9 制御部
10 電源スイッチ
11 台紙
12 ラベル片
12A ラベル片12の先端部
12B ラベル片12の後端部
13 ギャップ
14 移送路
15 位置検出センサー
16 サーマルヘッド
16A サーマルヘッド16の発熱素子
17 プラテンローラー
18 ステップモーター
19 剥離プレート
19A 剥離プレート19の転向先端部
20 台紙巻取り軸
21 剥離センサー
30 制御部(図1)
31 CPU
32 データバス
33 ROM
34 第1のRAM
35 第2のRAM(不揮発性メモリー)
36 カウンター
37 インターフェース
38 入力駆動回路
39 表示駆動回路
40 位置検出駆動回路
41 移動駆動回路
42 印字駆動回路
43 剥離検出駆動回路
44 パソコン
45 ラベルプリンターのラベル検出装置(実施例、図1)
D1 検出部4(位置検出センサー15の取付け位置)と印字部5(サーマルヘッド16の発熱素子16Aの位置)との間の第1の間隔(図3)
D2 印字部5(サーマルヘッド16の発熱素子16Aの位置)と剥離部6(剥離プレート19の転向先端部19A)との間の第2の間隔
S 位置検出センサー15による検出信号(図4)
T 閾値
G ギャップ13の領域の長さ
Claims (9)
- 帯状の台紙に複数枚のラベル片をそれぞれ互いの間にギャップをあけて仮着したラベル連続体における前記ラベル片の先端部および後端部を検出可能な位置検出センサーを有する検出部と、
この検出部により検出した前記ラベル片の先端部を印字位置にセットして前記ラベル片に順次印字する印字部と、
この印字部により印字済みの前記ラベル片を有する前記ラベル連続体から前記台紙のみを転向させて前記ラベル片を前記台紙から剥離する剥離部と、を有するラベルプリンターのラベル検出装置であって、
前記ギャップ内における前記ラベル片の前記後端部に対する前記位置検出センサーの相対的位置を認識可能としているとともに、
この認識値を保存可能な不揮発性メモリーを設けていることを特徴とするラベルプリンターのラベル検出装置。 - 前記ラベル片の前記後端部の認識時点から前記ギャップにおける前記ラベル連続体の移送ステップ数をカウントするカウンターを設け、
このカウンターによるカウント値を前記認識値として前記不揮発性メモリーに記憶することを特徴とする請求項1記載のラベルプリンターのラベル検出装置。 - 前記ラベル連続体における前記ラベル片の前記後端部から、前記ギャップにおける所定の検出用設定間隔をおいて前記ラベル片の前記後端部を認識するとしていることを特徴とする請求項1または2記載のラベルプリンターのラベル検出装置。
- 前記ラベルプリンターの電源スイッチをオンとしたときに、前記不揮発性メモリー内の前記カウント値から前記ラベル片の前記後端部に対する前記位置検出センサーの前記相対的位置を認識し、前記カウンターによる前記移送ステップ数のカウントを開始することを特徴とする請求項2または3記載のラベルプリンターのラベル検出装置。
- 前記カウント値が、所定の設定移送ステップ数をこえたときに、前記ラベル片の前記後端部を検出したと判定することを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載のラベルプリンターのラベル検出装置。
- 前記設定移送ステップ数は、これを前記ギャップの長さの半分に相当する前記移送ステップ数とすることを特徴とする請求項5記載のラベルプリンターのラベル検出装置。
- 前記ラベル片の前記後端部を検出したと判定したのち、前記カウント値をリセットすることを特徴とする請求項2ないし6のいずれかに記載のラベルプリンターのラベル検出装置。
- 前記ラベル片の前記後端部を検出し、前記印字部における印字が終了した前記ラベル片を、その前記後端部が前記剥離部の剥離位置に位置するまで前記ラベル連続体を移送することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のラベルプリンターのラベル検出装置。
- 帯状の台紙に複数枚のラベル片をそれぞれ互いの間にギャップをあけて仮着したラベル連続体における前記ラベル片の先端部および後端部を検出可能な位置検出センサーを有する検出部と、
この検出部により検出した前記ラベル片の先端部を印字位置にセットして前記ラベル片に順次印字する印字部と、
この印字部により印字済みの前記ラベル片を有する前記ラベル連続体から前記台紙のみを転向させて前記ラベル片を前記台紙から剥離する剥離部と、を有するラベルプリンターのラベル検出方法であって、
前記ラベル片の前記後端部の認識時点から前記ギャップにおける前記ラベル連続体の移送ステップ数をカウントするカウンターによるカウント値にもとづき、前記ギャップ内における前記ラベル片の前記後端部に対する前記位置検出センサーの相対的位置を認識するとともに、この認識値を不揮発性メモリーに保存し、
前記ラベルプリンターの電源スイッチをオンとしたときに、前記不揮発性メモリー内の前記認識値から前記ラベル片の前記後端部に対する前記位置検出センサーの前記相対的位置を認識するとともに、前記カウンターによる前記移送ステップ数のカウントを開始し、前記カウント値が、所定の設定移送ステップ数をこえたときに、前記ラベル片の前記後端部を検出したと判定することを特徴とするラベルプリンターのラベル検出方法。
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