JP4113701B2 - ラベル印字装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラベル台紙に配列して貼付されたラベルに対して所定の情報を印字するラベル印字装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどにおいては、ラベル台紙に配列して貼付された商品用のラベルに種々の情報を印字して発行するラベル印字装置が使用されている。また、ラベルを印字して発行することに加え、発行したラベルを自動的に貼付する貼付装置を備えたラベル印字装置も知られている。
【0003】
このようなラベル印字装置で使用される長尺状のラベル台紙は、ラベル印字装置内部においてその両端がロール状に巻き取られ、その中間部分が複数のガイドローラによって案内された状態とされている。ラベル台紙は、これらのガイドローラによりその搬送経路が規定されることとなる。
【0004】
ガイドローラによって案内されたラベル台紙には、所定の張力が与えられるため、ラベル台紙はガイドローラから外れることなく印字ヘッド等が配置される所定の搬送経路を搬送される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ラベル台紙の搬送方向はガイドローラにより変更されるため、ガイドローラと接触しているラベル台紙上のラベルは、ガイドローラの円周に沿って変形することとなる。印字動作中は、ガイドローラと接触するラベルは順次入れ替わるために特に問題が生じることはない。
【0006】
しかしながら、印字動作を終了した後はガイドローラと接触したラベルの変形状態が維持されることとなるため、そのまま暫く放置するとラベルのガイドローラと接触している部分にカール(ガイドローラの円周に沿った形状から通常の直線形状に戻らなくなる現象:いわゆる癖)が発生する。
【0007】
このようなカールがラベルに発生すると、当該ラベルに対して印字するべき位置を正確に決定することができず、印字位置の精度が低下するといった問題が発生する。特にラベルの印字対象箇所においてカールが発生すると、印字位置の精度が低下するだけでなく、印字のかすれなども発生する。
【0008】
また、貼付装置を備えたラベル印字装置においては、ラベルの発行後、貼付装置に正確にラベルの受け渡しを行うことができず、不適切な位置にラベルを貼付してしまったり、貼付装置自体にラベルが付着して故障の原因となるといった問題があった。
【0009】
このような問題は、ラベルのカールが発生する位置を調整することができないことに起因するものである。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ラベルのカールが発生する位置を調整することができるラベル印字装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、ラベル台紙に配列して貼付されたラベルに対して所定の情報を印字するラベル印字装置であって、張力が与えられた前記ラベル台紙の搬送経路を所定の基準位置において規定するガイドローラと、前記ラベル印字装置が印字動作を終了する時点におけるラベルと前記ガイドローラとの相対的な配置関係を移動前配置関係として検出する配置検出手段と、前記移動前配置関係に基づいて、ラベルと前記ガイドローラとの相対的な配置関係が所定の配置関係となるような前記ガイドローラの位置を移動先位置として決定する位置決定手段と、前記ラベル台紙への張力を保持しつつ、前記ガイドローラを前記基準位置から前記移動先位置まで移動する移動手段と、を備え、前記移動手段は、前記ラベル印字装置が印字動作を開始する時点において前記ガイドローラが前記基準位置から移動した状態にあるときは、前記ラベル台紙への張力を保持しつつ、前記ガイドローラを前記基準位置まで移動させる。
【0012】
また、請求項2の発明は、ラベル台紙に配列して貼付されたラベルに対して所定の情報を印字するラベル印字装置であって、張力が与えられた前記ラベル台紙の搬送経路を所定の基準位置において規定するガイドローラと、前記ラベル印字装置が印字動作を終了する時点におけるラベルと前記ガイドローラとの相対的な配置関係を移動前配置関係として検出する配置検出手段と、前記移動前配置関係に基づいて、ラベルと前記ガイドローラとの相対的な配置関係が所定の配置関係となるような前記ガイドローラの位置を移動先位置として決定する位置決定手段と、前記ラベル台紙への張力を保持しつつ、前記ガイドローラを前記基準位置から前記移動先位置まで移動する移動手段と、を備え、前記位置決定手段は、前記ガイドローラがラベル相互の間隙部分を支持する位置を、前記移動先位置として決定することを特徴とする。
【0013】
また、請求項3の発明は、請求項1または2に記載のラベル印字装置において、前記ラベル台紙に配列して貼付されたラベルのサイズを記憶する記憶手段、をさらに備え、前記位置決定手段は、前記ラベルのサイズに応じて前記移動先位置を決定することを特徴とする。
【0014】
また、請求項4の発明は、請求項3に記載のラベル印字装置において、前記配置検出手段は、前記ラベルのサイズに応じて前記移動前配置関係を検出することを特徴とする。
【0015】
また、請求項5の発明は、請求項3に記載のラベル印字装置において、前記ラベル台紙の搬送経路に配置され、各ラベルの端部を検知するラベル検知手段と、前記端部が前記ラベル検知手段により検知されてからの前記ラベル台紙の搬送距離を検知する距離検知手段と、をさらに備え、前記配置検出手段は、前記距離検知手段によって検知される前記搬送距離に基づいて、前記移動前配置関係を検出することを特徴とする。
【0016】
また、請求項6の発明は、請求項5に記載のラベル印字装置において、前記ラベル検知手段は、前記ガイドローラの近傍に配置されることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
【0019】
<1.構成>
図1は本発明の実施の形態に係るラベル印字装置の斜視図である。図1に示すラベル印字装置1は、商品Xを直線的に搬送しながら、当該商品に対応する商品名や価格等の情報をラベルに印字し、当該商品に貼付する機能を有している。
【0020】
図1に示すようにラベル印字装置1は主として、その本体部2と、ラベルを印字し貼付するラベルユニット3と、商品名等の入力を受け付けるとともに各種情報を表示するコンソール部10とを備えている。
【0021】
本体部2の上面には、商品Xを搬送する搬送コンベア60、および、商品Xを検出する商品センサ61が設けられている。搬送コンベア60は図示を省略する駆動モータを備えており、駆動モータの回転により商品Xを図1の矢印AR1の向きに所定の速度で搬送する。また、商品センサ61は、投光部と受光部とを有する光センサであり、商品Xの搬送経路上の所定の位置を挟むようにして配置されている。商品センサ61は、投光部と受光部との間を商品Xが通過する際に光を遮断する性質を利用して、商品Xが搬送経路上の所定の位置に達したことを検出する。
【0022】
ラベルユニット3は、ラベルを印字して発行するラベル発行部50と、搬送される商品Xに対してラベルを貼付するラベル貼付部40とを備えている。ラベル貼付部40は、商品Xの搬送経路の商品センサ61よりも下流側の上部に配置されている。ラベル貼付部40は、ラベル印字部50aから発行されたラベルを真空吸着により吸着保持し、適正なタイミングで吸着を解放することにより商品Xに対してラベルを貼付する。
【0023】
ラベル発行部50はラベル貼付部40にラベルを受け渡し可能なようにラベル貼付部40と隣接して配置される。ラベル発行部50は、その内部空間が板状部材59によって左右に仕切られており、右側がラベル台紙を収容してラベルを印字するラベル印字部50a、左側がラベル印字部50aの各部材を駆動するモータやギアなどが設けられる駆動機構部50bとなっている。
【0024】
図2は、主としてラベル発行部50の右側のラベル印字部50aの構成を示す側面図である。図2において左側が、装置前面側に相当する。
【0025】
ラベル印字部50aには、複数のラベルLBが所定の間隔をおいて配列して貼付された長尺状のラベル台紙PBが収容される。ラベル印字装置1は、このラベル台紙PBを交換することにより種々のサイズのラベルLBを取り扱うことが可能である。ラベル台紙PBは、その一端がラベル供給部51に、他端がラベル台紙巻取部52にそれぞれロール状に巻き取られており、その中間部分が複数のガイドローラ71〜73、プラテンローラ55および剥離部材56によって案内された状態とされている。
【0026】
複数のガイドローラ71〜73はそれぞれ、筒型形状を有するローラ部材(71a〜73a)と、ローラ部材(71a〜73a)よりも大きな半径を有しローラ部材(71a〜73a)の両端に設けられる円形のガイド部材(71b〜73b)とから構成される。ローラ部材(71a〜73a)は、その筒型の円周部分がラベル台紙PBの一の面と接触し、ラベル台紙PBを支持するように機能する。一方、ガイド部材(71b〜73b)は、装置左右方向へのラベル台紙PBの位置ずれ、および、ガイドローラ71〜73からラベル台紙PBが外れることを防止する。
【0027】
剥離部材56はラベルLBをラベル台紙PBから剥離するものであり、ラベル発行口57近傍に配置される。剥離部材56においてラベル台紙PBはその搬送方向が急激に変化される。ラベルLBは、その急激な角度の変化に対応できずにラベル台紙PBから剥離される。
【0028】
剥離部材56の装置背面側(図中右側)には、ラベル台紙の搬送経路を挟むようにして印字ヘッド54とプラテンローラ55とが配置される。印字ヘッド54は感熱式のサーマルヘッドなどで構成され、プラテンローラ55との間に供給されるラベルLBに対して各種情報を印字する。プラテンローラ55は、印字中においてラベルLBを裏側から受ける部材として機能する。
【0029】
さらに、印字ヘッド54およびプラテンローラ55の装置背面側(図中右側)には、ラベル台紙PBの搬送経路を挟むようにして、ラベルセンサ53が設けられている。ラベルセンサ53は、投光部と受光部とを有する透過型の光センサであり、その透過率の相違に基づいて、ラベル台紙PB上のラベルLBが貼付されている部分と、貼付されていないラベルLB相互の間隙部分(以下、「ラベルギャップ」という。)とを識別することが可能である。このラベルセンサ53を用いることにより、各ラベルLBの搬送方向の先端位置(以下、単に「先端位置」という。)を検知することができ、印字ヘッド54によるラベルLB上の印字開始位置が決定される。
【0030】
ラベル供給部51およびガイドローラ71〜73はそれぞれの回転軸を中心として回転自在となっている。一方、プラテンローラ55およびラベル台紙巻取部52には、板状部材59を挟んだ駆動機構部50b側にそれぞれステッピングモータ55a,52aが接続され、このステッピングモータ55a,52aの回転によりプラテンローラ55およびラベル台紙巻取部52は所定方向に回転駆動する。これにより、ラベル台紙PBはラベル供給部51からラベル台紙巻取部52まで図中の矢印AR2の向きに搬送される。搬送されるラベル台紙PBには張力が与えられるため、その搬送経路を規定する複数のガイドローラ71〜73、プラテンローラ55および剥離部材56から外れることなく、ラベル台紙PBは所定の搬送経路上を搬送される。
【0031】
ラベル供給部51から供給されるラベル台紙PBは、まず、装置前面側(図中左側)下方向に搬送される。次に、ガイドローラ71(以下、「第1ガイドローラ」71ともいう。)のローラ部材71aの円周に沿ってその搬送方向が変更され、装置背面側(図中右側)下方向へと搬送される。さらに、ラベル台紙PBは、ガイドローラ72(以下、「第2ガイドローラ」72ともいう。)のローラ部材72aの円周に沿って装置前面側(図中左側)水平方向へその搬送方向が変更され、水平方向を保ったまま印字ヘッド54とプラテンローラ55との間に供給される。
【0032】
印字ヘッド54にて印字が完了したラベルLBは、剥離部材56によってラベル台紙から剥離され、ラベル発行口57からラベル貼付部40へ受け渡される。一方、ラベルLBが剥離されたラベル台紙PBは、ガイドローラ73(以下、「第3ガイドローラ」73ともいう。)により搬送方向が変更された後、装置背面側(図中右側)のラベル台紙巻取部52にまで搬送されてロール状に巻き取られる。
【0033】
第1ガイドローラ71および第3ガイドローラ73の回転軸の位置は固定されており、第1ガイドローラ71および第3ガイドローラ73はそれぞれ所定の位置にてラベル台紙PBの搬送経路を規定する。一方、第2ガイドローラ72の回転軸は印字動作中は所定の位置に位置するが、印字動作の終了後は板状部材59を貫通するように水平方向に設けられたガイド溝77に沿って装置背面側(図中右側)へ移動するようになっている。
【0034】
この第2ガイドローラ72の移動は、板状部材59を挟んだ駆動機構部50b側に設けられるガイドローラ駆動部80によって行われる。図3は、このガイドローラ駆動部80の側面図であり、図4はガイドローラ駆動部80の上面図である。図3および図4において左側が、装置前面側に相当する。
【0035】
図3および図4に示すように、ガイドローラ駆動部80は、上面にラックギアが設けられた可動部材82と、可動部材82のラックギアと係合するピニオンギア81とを備えている。可動部材82の下部には可動部材82を案内するガイドレール89が設けられており、可動部材82はこのガイドレール89に沿って直線的に移動可能となっている。
【0036】
また、ピニオンギア81は、エンコーダ84を備えたステッピングモータ83と接続されている。このステッピングモータ83の回転によりピニオンギア81が回転駆動し、ピニオンギア81の回転運動はラック・ピニオン機構により直線運動に変換され、可動部材82が直線的に移動する。
【0037】
第2ガイドローラ72の回転軸72cは、板状部材59のガイド溝77内を貫通し、可動部材82の装置前面側の端部に固設されている。これにより可動部材82が移動すると、それに伴って第2ガイドローラ72が移動する。
【0038】
図5および図6は、それぞれ、ガイドローラ駆動部80の可動部材82が図3および図4の状態から移動した状態を示している。これらの図に示すように、可動部材82が装置背面側(図中右側)へ移動するのに伴って第2ガイドローラ72も同様に装置背面側(図中右側)へ移動している。
【0039】
第2ガイドローラ72の可動範囲はガイド溝77によって規定され、第2ガイドローラ72(正確には、その回転軸)は、図中RMで示す範囲を移動することとなる。この可動範囲RMの距離は、ラベル印字装置1において使用可能なラベルLBのうち、ラベル台紙PBの長手方向に沿った長さ(以下、単に「サイズ」という。)が最大となるラベルLBのサイズと同一とされている。
【0040】
なお、可動範囲RM(ガイド溝77)の装置前面側の端部P0は、第2ガイドローラ72が印字動作中にラベル台紙PBの搬送経路を規定すべき位置であり、以下、この位置を基準位置P0と称する。
【0041】
図1に戻りコンソール部10は、操作パネル11と、コンソール本体部12とから構成される。操作パネル11はタッチパネルとしての機能を有する液晶の表示画面13を有し、一方、コンソール本体部12は入力キー14を有している。ユーザは表示画面13に表示された内容を確認しつつ、必要なデータおよびコマンドを入力キー14やタッチパネルとしての表示画面13を介してラベル印字装置1に入力することができる。
【0042】
コンソール部10は、その内部にラベル印字装置1の全体を制御するための制御部20を備えている。図7は、制御部20を含むラベル印字装置1の電気的構成を示すブロック図である。
【0043】
図に示すように制御部20は、マイクロコンピュータによって構成されており、その本体部であるCPU21と、読み出し専用メモリーであるROM22と、読み書き自在のメモリーであるRAM23と、制御プログラムやデータなどを記憶しておく不揮発性メモリ(例えば、バッテリーバックアップされたS−RAM)24とを備えている。CPU21とRAM23や不揮発性メモリ24等とはバスライン90を介して電気的に接続されている。
【0044】
また、このバスライン90には、コンソール部10の操作パネル11や入力キー14、さらには、ラベル印字装置1の搬送コンベア60、商品センサ61、ラベル発行部50(ステッピングモータ52a,55a、ガイドローラ駆動部80、印字ヘッド54およびラベルセンサ53を含む)およびラベル貼付部40等の各部も電気的に接続されている。
【0045】
したがって、これらは全て制御部20の制御下、より正確にはCPU21の制御下にて動作することとなる。制御部20によるラベル印字装置1の各部の動作制御及び処理は、不揮発性メモリ24内の制御プログラムに基づいて行われる。
【0046】
ラベル印字装置1には、その動作開始前に、印字対象となるラベルLBのサイズ、ラベルギャップの長さ、貼付対象となる商品名、商品のサイズ等の動作に必要となる情報が予め入力キー14やタッチパネルとしての表示画面13を介して入力される。これらの入力された情報は、制御部20の不揮発性メモリ24に記憶される。
【0047】
<2.動作>
次に、以上のように構成されるラベル印字装置1の動作について説明する。
【0048】
まず、ラベル印字装置1の主たる動作内容について簡単に説明する。ラベル印字装置1には、搬送コンベア60の上流側に一定の時間間隔をおいて連続的に商品Xが供給される。商品Xは搬送コンベア60によって所定の速度で搬送され、搬送経路上の所定の位置まで搬送されると商品センサ61によって検出される。
【0049】
商品センサ61が商品を検出するとその情報が制御部20に送信され、制御部20からラベル発行部50に対して印字すべき情報およびラベル発行信号が送信される。
【0050】
ラベル発行部50はこのラベル発行信号を受け、ラベルLBの印字を開始する。まず、ラベルセンサ53によって検出されたラベルLBの先端位置に基づいて、ラベルLBの印字開始位置が所定の位置(印字ヘッド54の印字可能位置)に正確に位置するように決定される。
【0051】
続いて、印字ヘッド54がラベルLBに対して印字すべき情報の印字を1ラインずつ行う。具体的には、印字ヘッド54が印字すべき情報のうち一ライン分のみの情報の印字を行い、この1ライン分の印字が完了すると、プラテンローラ55がラベルLBを1ライン分の距離だけ搬送する。そして再度、印字ヘッド54が次の1ライン分の情報をラベルLBに印字する。このような一ラインずつの印字動作を繰り返すことにより、ラベルLBに対して全ての印字すべき情報が印字される。
【0052】
ラベルLBへの印字が完了すると、ラベルLBはラベル発行口57から発行されて、ラベル貼付部40へ受け渡される。そして、商品Xがラベル貼付部40の直下に搬送されたタイミングで、ラベルLBは商品Xに貼付される。このラベルLBを貼付するタイミングは、商品センサ61が商品Xを検出した時間からCPU21により算出される。
【0053】
図8は、ラベル印字部50aにおけるラベルLBの印字動作を終了した時点における、ラベル台紙PB上の複数のラベルLBおよびガイドローラ71,72等の配置関係を示す図である。なお、図8では便宜上、ガイドローラ71,72においては、ローラ部材71a,72aのみを図示している。
【0054】
図8に示すように、第2ガイドローラ72と接触しているラベル(以下、「接触ラベル」という。)TLは、その接触部分Cが第2ガイドローラ72の円周に沿って変形される。したがって、このままの状態で放置すると接触ラベルTLの接触部分Cにカールが発生することとなる。図8の例に示す接触ラベルTLの接触部分Cは、接触ラベルTLの中央部付近であって接触ラベルTLの印字対象箇所に相当し、当該部分にカールが発生すると、印字のかすれ、印字の位置決め精度の低下、ラベル貼付部40への受け渡しが正確にできない等の問題が生じる。
【0055】
このため、本実施の形態のラベル印字装置1では、この接触ラベルTLにおけるカールが印字対象箇所ではない接触ラベルTLの端部のみに発生するように調整する。より具体的には、図9に示すように、第2ガイドローラ72がラベルギャップLGを支持する位置P1に、第2ガイドローラ72を移動させることとなる。
【0056】
この第2ガイドローラ72の移動は、操作者が入力キー14等を操作してラベル印字装置1に対して電源オフを指示したときに実行される終了処理のひとつとして行われる。図10は、この終了処理において、第2ガイドローラ72の移動に係る部分の流れを示す図である。
【0057】
CPU21は、第2ガイドローラ72の移動先となる位置を決定するのにあたって、まず、第2ガイドローラ72と接触ラベルTLとの相対的な配置関係を検出する(ステップST1)。具体的には、接触ラベルTLの先端位置から、基準位置(第2ガイドローラ72と接触ラベルTLとの接触開始位置)P0までの距離DEを検出する。
【0058】
ここで、この距離DEの算出手法について図8を参照して説明する。図8において距離DAは、ラベルセンサ53に挟まれたラベル(以下、「検出ラベル」という。)FLの先端位置からラベルセンサ53の装置前面側の端部位置までの距離、すなわち、ラベルセンサ53が検出ラベルFLの先端位置を検出してからのラベル台紙PBの搬送距離に相当する。ラベル台紙PBの搬送距離はステッピングモータ55aの回転角度とプラテンローラ55の半径によって決定され、また、ステッピングモータ55aの回転角度はCPU21からの指令パルス数によって決定される。したがって、距離DAは、ラベルセンサ53が検出ラベルFLの先端位置を検出してからの指令パルス数によって容易に求められる。
【0059】
一方、図8において距離DBは、ラベルセンサ53の装置前面側の端部位置から基準位置P0までの距離であり、予め定められた距離である。また、図8において、距離DCはラベルLBのサイズ、距離DDはラベルギャップLGの長さであり、これらは不揮発性メモリ24内に予め記憶されている。
【0060】
これらの距離DA,DB,DC,DDを用いて、距離DEは次の式(1)によって算出される。
【0061】
DE=(DA+DB) MOD (DC+DD) ・・・式(1)
ここで、”X MOD Y”は、XをYで除算しその剰余を返すことを示す。すなわち、距離DAと距離DBとを加算したものを、距離DCと距離DDで加算したもので除算した余りが距離DEとして算出される。
【0062】
次に、このようにして算出された距離DEに基づいて、第2ガイドローラ72の移動すべき距離を算出することにより、第2ガイドローラの移動先となる位置P1を決定する(図10:ステップST2)。
【0063】
具体的には、まず、次の式(2)のように、接触ラベルTLのサイズ(ラベルLBのサイズ)である距離DCから距離DEを減算することにより距離DFが算出される。
【0064】
DF=DC−DE ・・・式(2)
この距離DFは、第2ガイドローラ72を移動した場合に、第2ガイドローラ72の最下部が、接触ラベルTLの搬送方向の後端位置(以下、単に「後端位置」という。)に位置することとなる移動距離に相当する(図9参照)。
【0065】
この距離DFを第2ガイドローラ72の実際の移動距離としてもよいが、本実施の形態では、接触ラベルTLの次に配置されるラベル(以下、「次接触ラベル」という。)NLに発生するカールを考慮して、次の式(3)のように算出された距離DFから所定の距離DGを減算した距離DHを実際の移動距離として決定する。
【0066】
DH=DF−DG ・・・式(3)
この距離DGは、例えば、第2ガイドローラ72のローラ部材72aの半径と同一距離とすればよい。なお、距離DF≦距離DGとなる場合は、移動前の配置において第2ガイドローラ72がラベルギャップLGを支持していることとなり移動する必要はなく、第2ガイドローラ72の移動距離は0とされる。
【0067】
次に、決定された移動距離DHに基づいて、CPU21からガイドローラ駆動部80のステッピングモータ83に指令パルスが与えられ、これによりステッピングモータ83が回転して、第2ガイドローラ72が決定された移動距離分移動する(図10:ステップST3)。そして、図9の如く第2ガイドローラ72が、接触ラベルTLの後端位置のラベルギャップLGを支持する位置P1に位置することとなる。
【0068】
第2ガイドローラ72の移動方向は、ラベル台紙PBを支持している側であるため、ラベル台紙PBに与えられた張力は保持されることとなり、第2ガイドローラ72を移動する際にラベル台紙PBが第2ガイドローラ72から外れることはない。
【0069】
図11は、図9における第2ガイドローラ72および接触ラベルTLの拡大図であり、図11において波線は移動前の第2ガイドローラ72および接触ラベルTLの状態を示している。
【0070】
図11に示すように、第2ガイドローラ72の移動前においては、接触ラベルTLの印字対象箇所である接触部分Cが変形された状態となっていたが、第2ガイドローラ72の移動後においては当該部分Cの変形は無くなり、接触ラベルTLの後端位置C2と次接触ラベルNLの先端位置C3のみが変形される。すなわち、カールの発生箇所をラベルLBの端部のみとすることができ、ラベルの印字対象箇所におけるカールの発生が防止される。その結果、印字対象箇所にカールがあるときに生じる印字のかすれ等を防止することができる。
【0071】
また、一般に、ラベル台紙PBにおいてラベルギャップLGはラベルLBが貼付された部分よりも比較的曲がりやすいという性質がある。このため、図11に示すように、ラベル台紙PBの第2ガイドローラ72による変形の大部分は、ラベルギャップLGの変形となり、接触ラベルTLおよび次接触ラベルNLの変形は僅少とされる。したがって、接触ラベルTLおよび次接触ラベルNLにカールが発生したとしてもそのカールの程度を比較的低く抑えることができ、ラベルLB全体としてはほぼカールが発生していない状態となり、印字の位置決め精度が向上し、ラベル貼付部40への受け渡しを正確に行うことができることとなる。
【0072】
ラベル印字装置1の電源は、このように第2ガイドローラ72が移動された後に、オフとされる。ラベル印字装置1の電源がオフされた後も、第2ガイドローラ72は基準位置P0から移動した状態で保持される。
【0073】
次に、ラベル印字装置1の電源投入時の動作について説明する。ラベル印字装置1は電源が投入されると、まず、装置各部のチェックを行う起動処理を実行する。この起動処理において第2ガイドローラ72の位置が確認される。
【0074】
図12は、第2ガイドローラ72の位置を確認する動作の流れを示す図である。まず、第2ガイドローラ72を僅少に装置前面方向へ移動させるように、ステッピングモータ83にCPU11から指令パルスが送信される。前述したように第2ガイドローラ72の可動範囲RMはガイド溝77によって規定されるため、第2ガイドローラ72が基準位置P0に位置しているときは、第2ガイドローラ72が装置前面方向に移動することはない。したがって、CPU11は、ステッピングモータ83が駆動したか否かで、第2ガイドローラ72が基準位置P0にあるか否かを判断する。
【0075】
具体的には、ステッピングモータ83に備えられたエンコーダ84がステッピングモータ83の回転角度を検出し、回転した場合は第2ガイドローラ72が基準位置P0から移動した状態であると判断され、回転しなかった場合は第2ガイドローラ72が基準位置P0に位置していると判断される(ステップST11)。
【0076】
なお、この基準位置P0の判断においては、第2ガイドローラ72がラベル台紙PBへの張力を減少させる側へ駆動することとなるが、第2ガイドローラ72の移動は僅少であるため、ラベル台紙PBが第2ガイドローラ72のガイド部材72bを越えて外れることはない。
【0077】
第2ガイドローラ72が基準位置P0から移動した状態である場合(ステップST11にてNo)はその旨を示す内部フラグである移動フラグがONとされ(ステップST12)、一方、第2ガイドローラ72が基準位置P0に位置している場合(ステップST11にてYes)は、移動フラグがOFFとされる(ステップST13)。
【0078】
第2ガイドローラ72が基準位置P0から移動された状態である場合(移動フラグがONの場合)は、第2ガイドローラ72を基準位置に再度移動させる必要がある。しかしながら、単に第2ガイドローラ72を基準位置まで移動させただけでは、ラベル台紙PBに対する張力が無くなり、ラベル台紙PBが第2ガイドローラ72から外れてしまう可能性がある。
【0079】
このため、第2ガイドローラ72の基準位置P0までの移動は、ラベルLBの発行時に行われるようになっている。図13は、第2ガイドローラ72の移動を伴う、ラベルLBの発行動作の流れを示す図である。
【0080】
まず、最先のラベルLBの印字開始位置が所定の位置(印字ヘッド54の印字可能位置)に正確に位置するように決定され(ステップST21)、印字ヘッド54により1ライン分の印字が行われる(ステップST22)。次に、全てのラインの印字が終了したか否かが判定される(ステップST23)。
【0081】
全てのラインの印字が終了していない場合は、続いて、移動フラグがONであるか否かが確認される(ステップST24)。移動フラグがOFFである場合は、第2ガイドローラ72が基準位置P0に位置していることから、通常の印字動作と同様、ラベル台紙PBが装置前面側へ一ライン分搬送され(ステップST25)、再度ステップST21に戻り、印字ヘッド54が一ライン分の印字を行うという動作が繰り返される。
【0082】
一方、移動フラグがONである場合は、ラベル台紙PBが装置前面方向へ1ライン分搬送されると同時に、第2ガイドローラ72が装置前面方向へラベル台紙PBと同一距離だけ移動される(ステップST26)。このように、ラベル台紙PBと第2ガイドローラ72とが、同一方向・同一距離移動されるため、ラベル台紙PBへの張力は減少することなく保持される。したがって、この第2ガイドローラ72を移動させる際に、ラベル台紙PBが第2ガイドローラ72から外れることはない。
【0083】
第2ガイドローラ27が移動されると、次に、第2ガイドローラ72が基準位置P0に達したか否かが判定される(ステップST27)。具体的には、エンコーダ84からステッピングモータ83の回転角度が取得され、回転しなかった場合は第2ガイドローラ72が基準位置P0に達したと判断され、回転した場合は第2ガイドローラは基準位置P0に達していないと判断される。第2ガイドローラが基準位置P0に達したと判断された場合は、第2ガイドローラ72を移動させる必要がないため、移動フラグがOFFとされる(ステップST28)。そして、再度ステップST22に戻り、1ライン分の印字がなされることとなる。
【0084】
このような動作を繰り返すことにより、ラベルLBに印字がなさると同時に、第2ガイドローラ72は徐々に基準位置P0方向へ移動されることとなる。全てのラインの印字が終了すると(ステップST23にてYes)ラベルLBがラベル発行口57から発行される(ステップST29)。1枚のラベルLBの発行において第2ガイドローラ72が基準位置まで達しなかったときは、次のラベルLBの発行時にも同様の動作が行われ、最終的に第2ガイドローラ72は基準位置P0まで移動される。
【0085】
このようにすることで、第2ガイドローラ72を移動させる際に、ラベル台紙PBへの張力を保持することができ、ラベル台紙PBが第2ガイドローラ72から外れることなく、第2ガイドローラ72を基準位置P0まで移動させることができることとなる。
【0086】
以上説明したように、本実施の形態のラベル印字装置1においては、複数のラベルLBと第2ガイドローラ72との相対的な配置関係が、所定の配置関係となる位置に第2ガイドローラ72を移動するため、ラベルLBのカール発生位置を調整することができる。
【0087】
特に、上記のようにラベルギャップLGを支持する位置に第2ガイドローラ72を移動するようにすれば、ラベルLBにおいてカールが発生したとしてもその発生箇所をラベルLBの端部のみとすることができ、ラベルLBの印字対象箇所におけるカールの発生が防止される。その結果、印字対象箇所にカールがあるときに生じる印字精度の低下を防止することができる。
【0088】
また、基準位置から移動先の位置まで第2ガイドローラ72を移動する際、および、移動先の位置から基準位置に第2ガイドローラ72を移動する際のいずれであっても、ラベル台紙PBへの張力が保持されるため、第2ガイドローラ72を移動する際にラベル台紙PBが第2ガイドローラ72から外れることもない。
【0089】
また、ラベルLBのサイズDCに応じて第2ガイドローラ72の移動先位置を決定するため、いかなるサイズのラベルLBを用いた場合であっても、精度よく第2ガイドローラ72の移動先位置を決定することができる。
【0090】
<3.その他変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0091】
◎例えば、上記実施の形態では、ラベルセンサ53はラベルLBの印字開始位置の決定、および、第2ガイドローラ72と複数のラベルLBとの相対的な配置関係の検出の双方に用いられて兼用されていたが、第2ガイドローラ72と複数のラベルLBとの相対的な配置関係のみの検出を目的とした専用のラベルセンサを設けるようにしてもよい。
【0092】
専用のラベルセンサを設ける場合は、第2ガイドローラ72の近傍に設けられることが好ましい。図14は、専用のラベルセンサ53aを設けた場合のラベル印字部50aの主要部を示す図である。
【0093】
図14に示すように、専用ラベルセンサ53aは、第2ガイドローラ72の装置正面側近傍において、ラベル台紙PBの搬送経路を挟むようにして配置されている。専用ラベルセンサ53aは、ラベルセンサ53と同様のものであり、その他の構成は上記実施の形態と同様である。
【0094】
一般に、ラベル台紙PB上のラベルLBは、ラベル供給部51(図2参照)に巻き取られた状態においてもある程度のカールが発生し、特にラベル供給部51の回転中心(支管)付近に巻き取られたラベルLBにおいては比較的強度のカールが発生する。このため、第2ガイドローラ72から印字ヘッド54の向きに水平に供給されるラベル台紙PBは、正確に直線的に供給されるわけではなく、多少のうねりを持った状態で供給される。ラベルセンサ53の装置前面側の端部位置から基準位置P0までの距離DBは比較的離れているため、上記実施の形態のように、この距離DBに基づいて、かつ、ラベル台紙PBが正確に直線的に供給されることを前提に、第2ガイドローラ72と接触ラベルTLとの相対的な配置関係の検出を行うと、多少の誤差が発生する可能性がある。
【0095】
したがって、図14のように専用ラベルセンサ53aを第2ガイドローラ72の近傍に設けることにより、この誤差を僅少とすることができ、精度よく第2ガイドローラ72と複数のラベルLBとの相対的な配置関係を検出することができる。
【0096】
◎また、上記実施の形態では、ラベルセンサ53を用いて第2ガイドローラ72と複数のラベルLBとの相対的な配置関係を検出するようにしていたが、ラベルLBのサイズのみによって第2ガイドローラ72と複数のラベルLBとの相対的な配置関係を検出するようにしてもよい。
【0097】
図8は、ラベル印字部50aにおけるラベルLBの印字動作を終了した時点における、複数のラベルLBおよびガイドローラ72等の配置関係を示しているが、この配置関係はラベルLBのサイズが同一であれば同様の状態となる。
【0098】
また、図8において、距離DIは、剥離部材56の装置正面側端から基準位置P0までの距離であり、距離DJは、剥離部材56の装置正面側端から最先のラベルLBの先端位置までの距離である。これらの距離DIおよびDJは一定の距離であり、図8から明らかなように、距離DAおよび距離DBとは次の式(4)の関係がある。
【0099】
(DA+DB)=(DI−DJ) ・・・式(4)
したがって、上記式(1)に代入して、以降上記実施の形態と同様の演算を行うことにより、第2ガイドローラ72と複数のラベルLBとの相対的な配置関係をラベルLBのサイズのみから算出することが可能である。
【0100】
このようにすることで、第2ガイドローラ72と複数のラベルLBとの相対的な配置関係を、ラベルLBのサイズのみから簡易に検出することができる。
【0101】
◎また、上記実施の形態においては、第2ガイドローラ72のみを移動させるようになっていたが、第1ガイドローラ71を同様に移動させるようになっていてもよい。
【0102】
◎また、ガイドローラ駆動部80としてラック・ピニオン機構を用いるものとして説明を行ったが、例えば、タイミングベルトなどを用いてもよい。つまりは、第2ガイドローラ72を基準位置から移動先位置まで移動させることができれば、ガイドローラ駆動部80としてどのような移動手段を用いてもよい。
【0103】
◎また、上記実施形態においては、搬送コンベア60、ラベル貼付部40等を有するラベル印字装置において説明を行ったが、例えば、ラベルの印字機能のみを有するラベル印字装置であってもよい。少なくともラベル台紙に配列して貼付されたラベルに対して所定の情報を印字するラベル印字装置であればどのようなものであっても本発明にかかる技術を適用することが可能である。
【0104】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1ないしの発明によれば、ラベル印字装置の印字動作の終了後にそのままの状態で放置すると、ラベル台紙に与えられた張力によって、ガイドローラと接触する部分のラベルにカールが発生するが、ラベルとガイドローラとの相対的な配置関係が所定の配置関係となる位置にガイドローラを移動するため、ラベルのカール発生位置を調整することができる。また、ガイドローラを移動する際にラベル台紙への張力が保持されるため、ガイドローラを移動する際にラベル台紙がガイドローラから外れることもない。特に、請求項1の発明によれば、所定の基準位置にガイドローラを移動させる際にラベル台紙への張力が保持されるため、ラベル台紙がガイドローラから外れることなく、ガイドローラを所定の基準位置に移動させることができる。
【0105】
また特に、請求項2の発明によれば、ラベル相互の間隙部分を支持する位置にガイドローラを移動するため、ラベルのカールが発生したとしてもその発生箇所をラベルの端部のみとすることができ、ラベルの印字対象箇所におけるカールの発生が防止される。その結果、印字対象箇所にカールがあるときに生じる印字精度の低下を防止することができる。
【0106】
また特に、請求項3の発明によれば、ラベルのサイズに応じて、移動先位置を精度よく決定することができる。
【0107】
また特に、請求項4の発明によれば、ラベルのサイズに応じて、移動前配置関係を簡易に検出することができる。
【0108】
また特に、請求項5の発明によれば、ラベルの端部を検知してからのラベル台紙の搬送距離に基づいて、移動前配置関係を検出するため、精度よく移動前配置関係を検出することができる。
【0109】
また特に、請求項6の発明によれば、ラベル検知手段が、ガイドローラの近傍に配置されるため、さらに精度よく移動前配置関係を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るラベル印字装置の斜視図である。
【図2】ラベル印字部の構成を示す側面図である。
【図3】ガイドローラ駆動部の側面図である。
【図4】ガイドローラ駆動部の上面図である。
【図5】ガイドローラ駆動部の稼働部材が移動した様子を示す図である。
【図6】ガイドローラ駆動部の稼働部材が移動した様子を示す図である。
【図7】ラベル印字装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図8】印字動作を終了した時点におけるラベル印字部の主要部を示す図である。
【図9】第2ガイドローラの移動後のラベル印字部の主要部を示す図である。
【図10】第2ガイドローラの移動動作の流れを示す図である。
【図11】第2ガイドローラ近傍の拡大図である。
【図12】第2ガイドローラの位置を確認する動作の流れを示す図である。
【図13】第2ガイドローラの移動を伴う、ラベルの発行動作の流れを示す図である。
【図14】専用ラベルセンサを設けた場合のラベル印字部の主要部を示す図である。
【符号の説明】
10 コンソール部
40 ラベル貼付部
50a ラベル印字部
53 ラベルセンサ
55 プラテンローラ
71 第1ガイドローラ
72 第2ガイドローラ
80 ガイドローラ駆動部
LB ラベル
LG ラベルギャップ
P0 基準位置
PB ラベル台紙

Claims (6)

  1. ラベル台紙に配列して貼付されたラベルに対して所定の情報を印字するラベル印字装置であって、
    張力が与えられた前記ラベル台紙の搬送経路を所定の基準位置において規定するガイドローラと、
    前記ラベル印字装置が印字動作を終了する時点におけるラベルと前記ガイドローラとの相対的な配置関係を移動前配置関係として検出する配置検出手段と、
    前記移動前配置関係に基づいて、ラベルと前記ガイドローラとの相対的な配置関係が所定の配置関係となるような前記ガイドローラの位置を移動先位置として決定する位置決定手段と、
    前記ラベル台紙への張力を保持しつつ、前記ガイドローラを前記基準位置から前記移動先位置まで移動する移動手段と、
    を備え
    前記移動手段は、
    前記ラベル印字装置が印字動作を開始する時点において前記ガイドローラが前記基準位置から移動した状態にあるときは、前記ラベル台紙への張力を保持しつつ、前記ガイドローラを前記基準位置まで移動させることを特徴とするラベル印字装置。
  2. ラベル台紙に配列して貼付されたラベルに対して所定の情報を印字するラベル印字装置であって、
    張力が与えられた前記ラベル台紙の搬送経路を所定の基準位置において規定するガイドローラと、
    前記ラベル印字装置が印字動作を終了する時点におけるラベルと前記ガイドローラとの相対的な配置関係を移動前配置関係として検出する配置検出手段と、
    前記移動前配置関係に基づいて、ラベルと前記ガイドローラとの相対的な配置関係が所定の配置関係となるような前記ガイドローラの位置を移動先位置として決定する位置決定手段と、
    前記ラベル台紙への張力を保持しつつ、前記ガイドローラを前記基準位置から前記移動先位置まで移動する移動手段と、
    を備え、
    前記位置決定手段は、
    前記ガイドローラがラベル相互の間隙部分を支持する位置を、前記移動先位置として決定することを特徴とするラベル印字装置。
  3. 請求項1または2に記載のラベル印字装置において、
    前記ラベル台紙に配列して貼付されたラベルのサイズを記憶する記憶手段、
    をさらに備え、
    前記位置決定手段は、前記ラベルのサイズに応じて前記移動先位置を決定することを特徴とするラベル印字装置。
  4. 請求項3に記載のラベル印字装置において、
    前記配置検出手段は、前記ラベルのサイズに応じて前記移動前配置関係を検出することを特徴とするラベル印字装置。
  5. 請求項3に記載のラベル印字装置において、
    前記ラベル台紙の搬送経路に配置され、各ラベルの端部を検知するラベル検知手段と、
    前記端部が前記ラベル検知手段により検知されてからの前記ラベル台紙の搬送距離を検知する距離検知手段と、
    をさらに備え、
    前記配置検出手段は、前記距離検知手段によって検知される前記搬送距離に基づいて、前記移動前配置関係を検出することを特徴とするラベル印字装置。
  6. 請求項5に記載のラベル印字装置において、
    前記ラベル検知手段は、前記ガイドローラの近傍に配置されることを特徴とするラベル印字装置。
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