JP6091510B2 - 17−置換ステロイドの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、17−置換ステロイドの製造方法に関し、より具体的には、鍵となる3β−ホルミルオキシ中間体によってアビラテロン又はその誘導体を高収率かつ高純度で合成する改善された方法に関する。
下記式の化学名(3β)−17−(3−ピリジニル)−アンドロスタ−5,16−ジエン−3−イルアセタートと称される酢酸アビラテロン:
Figure 0006091510
は、インビボでアビラテロン(17−(3−ピリジニル)−アンドロスタ−5,16−ジエン−3β−オール)へと変換されるプロドラッグである。
アビラテロンは、ホルモン依存性前立腺癌の治療における標的酵素候補であるヒトシトクロムP45017αの強力な阻害剤である。
酢酸アビラテロンは、固体状経口投与形態(250mg錠剤)で投与される認可薬(Zytiga(R))の有効成分である。
Zytiga(R)は、プレドニゾンと併用した場合、ドセタキセルを使用した化学療法を事前に受けた転移性去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)患者の治療に適応する。
アビラテロン又はその誘導体の製造方法がいくつか文献で報告されている。
アビラテロンの合成法では、一般的に、デヒドロエピアンドロステロン−3−アセタート基質を出発材料とする。
アビラテロンは最初に特許文献1に記載され、この文献ではアンドロゲン及びエストロゲン依存性疾患の治療に有用な化合物群である16,17−エン−17−(3−ピリジル)ステロイドが取り上げられている。同文献には、パラジウム錯体触媒下のピリジル環置換ホウ素化合物とのクロスカップリング反応においてエノール型の17−オキソケトン残基を脱離基で置換する工程を含む2つの合成経路が報告されている。上記置換は、ステロイドエノールトリフラート又はハロゲン誘導体を介したものであってもよい。特に、特定の実験研究では、酢酸アビラテロンは、デヒドロエピアンドロステロン−3−アセタート基質を原料として、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルピリジンの存在下でのトリフラート化を経て製造される。上記トリフラート中間体は、カラムクロマトグラフィーにより精製して未反応物及びトリエン不純物を分離した後、ヘキサンから単離する。求核活性剤として作用する炭酸ナトリウムの存在下、ジエチル−(3−ピリジル)−ボランのTHF水溶液を使用して、パラジウム触媒下の上記エノールトリフラート誘導体のクロスカップリングによってステロイド核にピリジン基を挿入した。所望の化合物を得るには、再度クロマトグラフィーを行わなければならない。しかしながら、このプロセスの全収率は低い(約48%)こと、及び、後で無極性溶媒から結晶化し、場合によってはプロセスの下流で使用するほぼ純粋な生成物を提供できるツールはクロマトグラフィーだけであろうことが確認されている。
特許文献2には、(3β)−アシルオキシ−16,17−エン−17−(3−ピリジル)ステロイドを製造するための改善された方法が記載されている。とりわけ、好ましい化合物である(3β)−アセトキシ−17−(3−ピリジル)−アンドロスタ−5,16−ジエンは、保護されていない(3β)−ヒドロキシ化合物を基質としてヨウ化ビニル中間体を介して製造される。上記文献は、トリフラートは高価な出発材料であるため代替経路が望ましいことに加えて、上記トリフラート化反応は3−アセタートを保護基として行わなければならない(その後、別の工程で上記3−アセタートは加水分解されて3−オールとなる)ことを報告している。しかしながら、デヒドロエピアンドロステロンを出発材料とした場合の推定される全収率は低く(約41%)、大抵の場合は、逆相クロマトグラフィーにより最終精製を行わなければならない。
特許文献3には、新規塩形態のアビラテロン又はその誘導体のC〜Cアシルエステルが記載され、さらに、アビラテロン又はその塩若しくは誘導体の製造方法が記載されている。上記文献は、所望化合物の塩を好適な溶媒から回収する代替方法を提供する。操作的には、トリフラート化反応の生成物を未精製状態で鈴木カップリングに使用する。塩の単離は、望ましくない副産物(トリエン)や、溶液中に残留した未反応の出発材料を除去して精製プロセスを簡素化にすることを意味する。つまり、高価で時間のかかるクロマトグラフィー工程は回避されることとなる。好ましい塩は酢酸メタンスルホン酸アビラテロンであり、好ましくはメチルtert−ブチルエーテルから回収される。
特許文献4には、アビラテロン、又は、アビラテロン若しくはその誘導体のC〜Cアシルエステルの製造方法が記載されており、この方法は、以下のように式(II)のケトンを式(III)のトリフラートに変換するトリフラート化工程を含む。
Figure 0006091510
(式中、R’は水素又は炭素数2〜4の低級アシル基)
上記トリフラート化工程は、3級アミン又は複素環式アミンを含む塩基の存在下、25℃の共役酸のpKaが5.21〜12の範囲内となるように実施される。上記文献の報告によれば、公知の先行技術では、単純な塩基を使用すると望ましくない副産物が生成する場合があるため、トリフラート化工程において2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジンを使用することが推奨されている。特に、本発明者らは、低級アシルで保護された基質をトリフラート化する際に特定の2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジンを使用することによって、上記酸の脱離が起こって、望ましくない下記式のトリエン副産物が生成することを確認した。
Figure 0006091510
その後、上記特許文献3の記載に従ってカップリング工程及び単離工程を行って酢酸アビラテロンを得る。しかしながら、デヒドロエピアンドロステロン3−アセタートを出発材料とした場合のこのプロセスの推定される全収率は非常に低く(約32%)、純度は約97%である。とりわけメシル酸塩として単離する際には、さらに中和工程及び場合によっては結晶化工程が必要となり、さらに収率が損なわれる。
また、特許文献5には、酢酸アビラテロンの多形体A、B、C及びDが開示されている。上記多形体を製造する方法では、酢酸アビラテロンを再結晶させ、分離し、各種溶媒を使用してクロマトグラフィーカラムにより精製する。
欧州特許出願公開第0633893号明細書(BTG International Ltd.) 欧州特許出願公開第0721461号明細書(BTG International Ltd.) 国際公開第2006/021776号(BTG International Ltd.) 国際公開第2006/021777号(BTG International Ltd.) 中国特許出願公開第101768199号明細書
先行技術によれば、16,17−エン−17−(3−ピリジル)ステロイド誘導体を製造するために、いくつかの方法が提案されている。
しかしながら、上記方法は収率が劣り、スケールアップが困難であり、及び/又は、著しく高価であるように思われる。
概して、上記方法はいずれも、コスト面及び操作面で著しい欠点を抱えていることから、信頼性及び経済性を要する工業用途に適しているとは思われない。特に、アビラテロンを得るプロセスでは通常、特定の副産物が生じ、この副産物を従来の方法で取り除くのが困難であることに加えて、乏しい収率と低い純度特性が文献に報告されている以上、上記プロセスでは魅力のないクロマトグラフィー装置が使用される。
故に、工業用途の観点でより好ましい条件下、純粋なアビラテロンを良好な収率で製造するための効率的な代替方法を検討することが望まれる。
さらに、純度の高い有効成分を取得すること、及び、望ましくない副産物の生成を抑えることが望まれる。
上記課題に鑑み、本発明者らは、驚くべきことに、先行技術に記載のプロセスの欠点を克服できる方法であって、鍵となる3β−ホルミルオキシ中間体を介したアビラテロンの簡易で効率的な合成法を見出した。
従って、本発明の目的の1つは、アビラテロンを製造する方法であって、
a)塩基の存在下で下記式の化合物:
Figure 0006091510
をトリフラート化して下記式の化合物:
Figure 0006091510
を生成させ、
b)鈴木クロスカップリング条件下で3−ピリジルボラン誘導体と未精製の上記式(VI)の化合物を接触させて下記式のアビラテロン3β−ホルミルオキシエステル:
Figure 0006091510
を生成させ、
c)未精製の上記式(VII)のアビラテロン3β−ホルミルオキシエステルを加水分解し、
d)得られたアビラテロンをアルコール溶液から単離する、
方法である。
デヒドロエピアンドロステロン(以下、DHEA)は、ステロイド又はその類似体の製造の際の市販される周知の中間体であり、その製造法は当該分野で広く知られている。
本発明によれば、DHEAは、公知方法によって式(V)のDHEA3−ホルミルオキシエステルとして保護される。例えば、DHEA3−ホルミルオキシエステルは、室温でギ酸とDHEAを反応させることによって定量的収率で得られ、ワークアップ操作により有機層を得、これをその後のトリフラート化工程a)で使用できる。
工程a:
式(VI)のトリフラート化合物は、公知方法に従って塩基の存在下、式(V)のDHEA3−ホルミルオキシエステルを、トリフルオロメタンスルホン酸誘導体を形成するエノールエステルと反応させて製造する。
トリフラート化反応は当業者に周知であり、特に本発明における特定のステロイドエノール活性化は当該分野で周知である。
操作的には、有機溶媒の存在下の式(V)のDHEA3−ホルミルオキシエステルの溶液に室温(約20〜25℃)で無水トリフルオロメタンスルホン酸及び塩基を同時に添加する。室温で1時間経過した後、混合液を好ましくは飽和NaHCOによりクエンチする。
トリフルオロメタンスルホン酸誘導体を形成するエノールエステルは、無水トリフルオロエタンスルホン酸であるのが好ましい。
本発明における好ましい塩基は、トリエチルアミン、2,6−ルチジン及びメチルイミダゾールである。
トリフラート化工程は有機溶媒の存在下で行うのが好ましい。好ましい溶媒は、炭化水素溶媒、より好ましくは塩素化炭化水素類であり、ジクロロメタンが好ましい。
この反応は変換率80〜85%で進行し、トリフラート誘導体(モル収率:70%〜75%)と未反応DHEA3−ホルミルオキシ(モル収率:15%〜20%)の混合物が生成される。
主要な工程不純物であるトリエン誘導体は非常に少ない量(HPLC面積%によれば<3%)に保たれる。
本発明の好ましい実施形態では、DHEA3−ホルミルオキシが使用され、1当量の有機塩基と1.1当量の無水トリフルオロメタンスルホン酸と同時に添加される。この条件によって、ギ酸DHEAが最適に変換されるとともに、未精製のトリフラート中間体が高純度で得られる。
また、上記混合物を希釈するとトリフラート誘導体のモル収率が増加すること、反応温度を下げると不純物の生成が抑えられるものの、反応速度が落ち、変換率が減少することが確認された。
反応時間が長くなるにつれ不純物の生成が増加する。
工程b:
未精製の式(VI)の化合物は、鈴木クロスカップリング条件下で3−ピリジルボラン誘導体と接触させて式(VII)のアビラテロン3−ホルミルオキシエステルを生成させる。
クロスカップリング反応は当業者に周知であり、特にクロスカップリング反応によるステロイド核への芳香族基の挿入は当該分野で周知である。
例えば、欧州特許出願公開第0633893号明細書には、求核活性剤として作用する炭酸ナトリウムの存在下、ジエチル−(3−ピリジル)−ボランのTHF水溶液を使用して、パラジウム触媒下の純粋な式(VI)のエノールトリフラート誘導体のクロスカップリングを行うことが記載されている。
操作的には、鈴木の条件でパラジウム錯体触媒及び極性溶媒の存在下、未精製の式(VI)のトリフラート化合物を好適な(3−ピリジル)−ボラン誘導体と反応させる。
基本手順では、ピリジルボラン誘導体、トリフラート誘導体、パラジウム触媒及び炭酸ナトリウム水溶液からなる混合液を1〜4時間かけて還流して、式(VII)のアビラテロン3−ホルミルオキシエステルを生成させる。
好ましい(3−ピリジル)−ボラン誘導体は、ジエチル−(3−ピリジル)−ボランである。
好ましい溶媒は、極性の非プロトン性溶媒であり、THF及びメチルTHFが好ましい。
好ましい触媒は、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリドである。
本発明の好ましい実施形態では、工程b)の鈴木カップリングは、Pd触媒(好ましくはPdCl(PPh)及び炭酸ナトリウム水溶液の存在下、ジエチルピリジルボランと未精製の式(VI)の化合物を接触させことにより行って、未精製の式(VII)のアビラテロン3−ホルミルオキシエステルを得る。
純粋なトリフラート誘導体と推定される物に対して1.1当量の3−ピリジルボラン誘導体、特にジエチル(3−ピリジル)−ボランを使用するのが好ましい。その後、炭化水素溶液、好ましくはトルエン溶液から濾過することでPd触媒を除去する。
反応温度(例えば混合液の還流温度)が高いと変換率に対して有利であることが確認された。
工程c:
未精製の式(VII)のアビラテロン3β−ホルミルオキシエステルは、公知方法で加水分解される。
操作的には、工程b)で得られた有機層を減圧濃縮し、未精製のアビラテロン3β−ホルミルオキシを好ましくは塩基性条件下で加水分解する。
本発明の好ましい実施形態では、未精製のアビラテロンエステルは、メタノール/無機塩基(好ましくは水酸化ナトリウム又は炭酸ナトリウム)溶液中で加水分解される。
工程d:
純粋なアビラテロンは、アルコール溶液から直接結晶化することで単離される。
操作的には、未精製のアビラテロン3β−ホルミルオキシをアルコール溶液中で加水分解し、アビラテロンを濾過により単離する。
本発明の好ましい実施形態では、アビラテロンは、DHEAを出発材料とした全収率約50%でメタノールから結晶化される。
その後、場合によっては、炭化水素とアルコールの混液からアビラテロンを再結晶させる。メタノール/ジクロロメタン混液からアビラテロンを再結晶させるのが好ましい。
生成物は、良好な収率かつ非常に高い純度で得られる。
上述した通り、本発明の方法では、未精製の基質に対して工程b)及び工程c)を行うことが予見される。操作的には、トリフラート化工程a)及びカップリング工程b)で得られた有機層を濃縮し、得られた未精製の残留物をそのままその後の反応で使用する。
上記未精製の残留物には、約15〜20重量%の未反応のDHEA3β−ホルミルオキシ及びDHEAがそれぞれ含まれることが確認された。
単離工程d)では、公知方法に従ってアルコール溶液、好ましくはメタノール溶液から回収できる程度まで未反応DHEAが母液に残留している。
従って、本発明の更なる目的は、さらに、単離工程d)で上記アルコール溶液から未反応DHEAを回収する、上記アビラテロンの製造方法である。
そして、DHEAは、DHEA3β−ホルミルオキシ誘導体として保護され、結晶化され、工程a)で再利用される(回収率:6〜10%)。
操作的には、工程d)後の未反応DHEAを含む母液を濃縮乾固し、その後、残留物をギ酸と反応させ、(好ましくはヘキサンから)結晶化した後、純粋な式(V)のDHEA3β−ホルミルオキシ化合物を得る。
また、場合によっては、公知方法に従ってアビラテロンをその3β−アセトキシエステルに変換する。
本発明の一実施形態では、塩基、好ましくはトリエチルアミンの存在下で無水酢酸を使用してアビラテロンをアセチル化し、ヘキサン及びエタノール中で精製して、DHEAからの全収率最大43〜45%で高純度(HPLCによれば最大99.0%)の純粋な式(I)の酢酸アビラテロンを得る。この実施形態では、上記酢酸アビラテロンのヘキサン/エタノール混液に活性炭及びキレート樹脂を添加するのが有利である。その後、反応混合液を濾過し、純粋な有効成分を結晶化する。本発明において使用できる好適なキレート樹脂は、フェノール/ホルムアルデヒド系複合樹脂等の固定化樹脂である。ホクエツブランドMA−A型樹脂(味の素製)が好ましい。
未反応ギ酸DHEAの回収率を考慮した場合、全収率は最大47%まで増加する。
従って、本発明の更なる目的は、さらに、アビラテロンを式(I)の酢酸アビラテロンに変換する、上記アビラテロンの製造方法である。
本発明の更なる目的は、高純度のアビラテロンの製造の際の鍵となる中間体である下記化合物:
(3β)−17−(3−ピリジニル)−アンドロスタ−5,16−ジエン−3−イルホルマート;及び、
(3β)−ホルミルオキシ−アンドロスタ−5,16−ジエン−17−イル−トリフルオロメタンスルホナートである。
よって、本発明の目的の方法が、いかに、アビラテロン及びその誘導体を製造するための工業生産に適した方法、すなわち効率的で経済的な代替合成法となっているかは明らかである。
本発明を特徴付ける特徴は、3β−ホルミルオキシ誘導体に対してトリフラート化を行うことにある。
本発明者の知る限りでは、3β−ホルミルオキシで保護されたステロイド核にトリフラート脱離基を導入することは、当該分野において知られてもいなければ、先行技術文献に全く示唆されてもいない。
先行技術は、17−複素環置換基を有するステロイドの製造においてトリフラート化を避けるよう当業者に促している。例えば上記欧州特許出願公開第0721461号明細書に記載されるようにヨウ化ビニル中間体等を介した代替経路に目が向けられている。加えて、先行技術では、上記国際公開第2006/021776号で強調されているように、低級アシルで保護された基質をトリフラート化すると、その酸が脱離して、通常の再結晶方法では取り除くことができない望ましくないトリエン副産物が生成することが報告されている。
それに対して、本発明は、3β−ホルミルオキシ誘導体として保護されたステロイド基をトリフラート化し、その結果、式(V)の化合物を式(VI)のトリフラート化合物にほぼ定量的に変換(約85%)することを提供する。
また、本発明の改善点によって、上記文献に記載の主要な不純物(トリエン)が非常に少ない量に容易に保たれることが注目に値する。
故に、このような条件によって、ギ酸DHEAが最適に変換されるとともに、未精製のトリフラート中間体が高純度で得られる。そうすると、この低い不純物特性によって、アルコール、好ましくはメタノールから直接結晶化することで純粋なアビラテロンを単離できる。
基礎文献である欧州特許出願公開第0633893号明細書には、アセチルオキシ誘導体の一般的なトリフラート化が記載されており、ここでは、メタノールの存在下、水酸化ナトリウム水溶液によってエステルの加水分解を行うが、好適な純度を有する最終産物を得るにはクロマトグラフィーによる精製が必須であるように思われる。
欧州特許出願公開第1789432号明細書では、塩化して単離し、2〜3種類の好適な溶媒、好ましくはメタンスルホン酸塩及びMTBEから回収することが開示されている。ここでは中和及び場合によっては結晶化が必要である。
従って、本発明の方法は、当該分野で知られているような塩の単離もカラムクロマトグラフィーによる精製も必要としない。
酢酸アビラテロンは、既知の手順と比べて高収率かつ高純度(DHEAからの全収率:最大45%、HPLC純度:最大99.0%)で得られる。
トリフラート化/カップリング工程から未反応DHEAを回収することで、酢酸アビラテロンの全収率が最大47%までさらに改善する。
実質上、本発明の方法は以下を提供する。
a.式(VI)のトリフラート化合物への変換率が高いこと;
b.望ましくないトリエン副産物を生じさせる脱離率が非常に低いこと;
c.クロマトグラフィーによる精製がいらないこと;
d.未反応DHEAが回収されること;及び、
e.高収率かつ高純度で最終産物が直接結晶化されること。
本発明の目的の方法の実用的な実施形態では、市販DHEAを式(V)の3β−ホルミルオキシエステルとして保護し、塩基の存在下で上記式(V)の化合物をトリフラート化して、未精製の式(VI)の化合物を得、それに対して3−ピリジルボラン誘導体との鈴木クロスカップリングを施し、得られた未精製の式(VII)のアビラテロン3−ホルミルオキシエステルを加水分解してアビラテロンとし、最後にそれをアルコールから結晶化するが、その後、場合によっては、公知方法に従ってアビラテロンをその3β−アセトキシエステルに変換する。
本発明の目的の方法の好ましい実用的な実施形態では、ギ酸との反応によって市販DHEAを式(V)の3β−ホルミルオキシエステルとして保護し、無水トリフルオロメタンスルホン酸に上記式(V)の化合物及び好適な有機塩基を同時に添加して、未精製の式(VI)の化合物を得、その後、パラジウム触媒(好ましくはPdCl(PPh)及び炭酸ナトリウム水溶液の存在下、3−ピリジルボラン誘導体(好ましくはジエチルピリジルボラン)と鈴木クロスカップリングを行って、未精製のアビラテロン3β−ホルミルオキシエステルを得、メタノール/無機塩基(好ましくは水酸化ナトリウム)溶液中で上記3β−ホルミルオキシエステルを加水分解して、アビラテロンを生成させ、最後にそれをメタノールから結晶化し、場合によっては再結晶させるが、上記メタノール溶液からは未反応DHEAを回収し、場合によっては、公知方法に従ってアビラテロンをその3β−アセトキシエステルに変換する。
本発明をより充分に説明するために以下に実施例を示す。
実施例1
デヒドロイソアンドロステロン−3−ホルマート(ギ酸DHEA)の合成
80〜99%ギ酸500mLにデヒドロエピソアンドロステロン(DHEA)100g(0.346モル)を溶かした溶液を20〜25℃で4時間保持し、HPLC(DHEAの面積%)で反応の終点をモニタリングした。次に、溶液を50℃で減圧(40mbar)濃縮した。濃縮物にCHCl500mLを添加し、その溶液に飽和NaHCO400mLを添加した。混合液を20〜25℃で30分間撹拌した。その後、2相分離を行った。有機層を水100mLで洗浄した。有機層を脱水し、トリフラート化段階でそのまま使用した。DHEAからの収率は100%と推定された。
実施例2
3β−ホルミルオキシ−アンドロスタ−5,16−ジエン−17−イル−トリフルオロメタンスルホナート(トリフラート化合物)の合成
CHCl1Lにギ酸DHEA100g(0.316モル)を溶かした溶液に、CHCl500mLに無水トリフルオロメタンスルホン酸98g(1.1当量)を溶かした溶液とCHCl500mLに2,6−ルチジン34g(1当量)を溶かした溶液とを温度20±2℃で約1時間かけて同時に添加した。無水トリフルオロメタンスルホン酸溶液の約15%を添加してしまってからルチジンを投入した。混合液を20±2℃で1時間撹拌した。混合液を10〜15℃に冷却し、水1LにNaHCO53g(2当量)を溶かした溶液を混合液に10〜15℃で15〜30分かけて添加した。混合液を20〜25℃で1時間以上撹拌した。その後、相分離を行い、有機層を水0.2Lで洗浄した。有機層を35℃で減圧(40mbar)濃縮して、未精製のトリフラート化合物142gを得たが、それには純粋なトリフラート化合物が(HPLC分析によれば)100g(0.22モル)、未反応ギ酸DHEAが約15g(0.047モル)含まれていた。(HPLC分析によれば)DHEAからの純粋な生成物の収率は約70%であった。
H−NMR(CDCl):8.0ppm(1H,s,20[−HCO−]);5.6ppm(1H,dd,10[−CH−]);5.4ppm(1H,dd,15[−CH−]);4.7ppm(1H,m,1[−O−CH(CH−)−]);1.0ppm(3H,s,19[−CH]);1.1ppm(3H,s,18[−CH]).13C(CDCl):112−124ppm 第四級C,q,22[−CF].
実施例3
アビラテロンの合成
THF1Lに(HPLC分析によれば)純粋なトリフラート化合物と推定されるもの100g(0.22モル)を溶かした溶液に、ジエチル(3−ピリジル)ボラン36g(1.1当量)を添加した後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド3g(2モル%)を添加した。純水0.4LにNaCO94g(4当量)を溶かした溶液を混合液に添加し、それを30分〜1時間の間、(2相混合物を)効果的に撹拌しながら加熱還流(65〜67℃)した(IPC HPLC)。混合液を15〜20℃に冷却し、その混合液にトルエン1L、続いて水1Lを添加し、それを10〜15分間撹拌した。混合液をClarcel(R)ベッドを通して濾過してPd触媒を除去し、2相分離を行った。水層をトルエン0.2Lで洗浄した。その後、有機層を水0.1Lで洗浄した。35〜40℃で有機層を減圧(20mbar)濃縮して、未精製のギ酸アビラテロンを得、それをメタノール380mL中で10%NaOH水溶液160gにより加水分解した。懸濁液を70〜75℃まで1時間半〜2時間加熱した(IPC 反応の終点:HPLC)。混合液を20℃に冷却してから0〜5℃に冷却し、0〜5℃で30分間保持した。懸濁液を濾過し、ケーキを水60mLで2回洗浄した後、0〜5℃に冷却したアセトン200mLで洗浄した。湿った未精製段階3であるアビラテロンを40〜45℃で5時間減圧乾燥した。
精製
未精製段階3 100gにCHCl400mL及びメタノール300mLを添加した。混合液を40〜45℃に加熱(還流)して溶液を得た。その後、大気圧下でCHClを留去した。混合液を0〜5℃に冷却した後、0〜5℃で1時間保持した。懸濁液を濾過し、0〜5℃に冷却したメタノール100mLでケーキを2回洗浄した。湿った段階3であるアビラテロンを40〜45℃で5時間減圧乾燥して、純粋な生成物63gを得た。この工程でのDHEAからの全収率は約50%であった。
3β−ホルミルオキシ−17−(3−ピリジル)アンドロスタ−5,16−ジエン
H−NMR(CDCl):8.6ppm(1H,s,24[−CH−(pyr)]);8.4ppm(1H,dd,25[−CH−(pyr)]);8.0ppm(1H,s,20[−HCO−]);7.6ppm(1H,dd,27[−CH−(pyr)]);7.2ppm(1H,t,26[−CH−(pyr)]);6.0ppm(1H,s,10[−CH−]);5.4ppm(1H,dd,15[−CH−]);4.7ppm(1H,m,1[−O−CH(CH−)−]);1.1ppm(3H,s,19[−CH]);0.9ppm(3H,s,18[−CH]).
実施例4
酢酸アビラテロンの合成
アビラテロン100g(0.286モル)にTHF1Lを添加した。このスラリーにトリエチルアミン44g(1.5当量)、4−ジメチルアミノピリジン1.75g(2モル%)及び無水酢酸35g(1.2当量)を添加した。スラリーを20〜25℃で24時間撹拌した(HPLCによりモニタリングした反応の終点で混合液は溶解した)。混合液にトルエン0.7L及び水0.4Lを添加し、それを20〜25℃で1時間撹拌した。Clarcel(R)ケーキにより混合液を清澄化した。2相分離を行い、有機層を水0.1Lで洗浄した。有機層を減圧下、40℃で濃縮乾固した。その後、エタノール100mL及びn−ヘキサン900mLを添加し、混合液を55〜60℃に加熱して溶解させた(溶液は依然として濁っていた)。混合液に2S活性炭5重量%及びClarcel(R)5重量%を添加し、それを55〜60℃で30分間保持した。その後、55〜60℃でClarcel(R)及び活性炭を濾別し、エタノール0.1Lで2回洗浄した。その後、減圧下、40±5℃でエタノールを一部留去した。混合液を20℃に冷却してから0〜5℃に冷却し、この温度で1時間保持した。懸濁液を濾過し、0〜5℃のn−ヘキサン0.1Lでケーキを2回洗浄した。湿った酢酸アビラテロンを50℃で減圧乾燥して、アビラテロンからの収率90%で(HPLCによれば最大99.0%の)純粋な酢酸アビラテロン90g(0.23モル)を得た。DHEAからの全収率は約43〜45%であった。
未反応DHEAの回収
(上記アビラテロン工程後の)未反応DHEAを含む母液を濃縮乾固した。その後、実施例1と同様にして残留物をギ酸と反応させ、ヘキサン中で結晶化した後、純粋なギ酸DHEAを得たが、この際、トリフラート化工程で使用したギ酸DHEAからの収率は10%であった。このギ酸DHEAの純度は、トリフラート化工程で使用できるほど充分に高かった。未反応ギ酸DHEAの回収率も含めて、DHEAからの酢酸アビラテロンの全収率は約45重量%であった。
実施例5
デヒドロイソアンドロステロン−3−ホルマート(ギ酸DHEA)の合成
80〜99%ギ酸500mLにデヒドロエピソアンドロステロン(DHEA)100g(0.346モル)を溶かした溶液を20〜25℃で4時間保持し、HPLC(DHEAの面積%)で反応の終点をモニタリングした。次に、溶液を50℃で減圧(40mbar)濃縮した。濃縮物にCHCl500mLを添加し、その溶液に飽和NaHCO400mLを添加した。混合液を20〜25℃で30分間撹拌した。その後、2相分離を行った。有機層を水100mLで洗浄した。有機層を脱水し、トリフラート化段階でそのまま使用した。DHEAからの収率は100%と推定された。
実施例6
3β−ホルミルオキシ−アンドロスタ−5,16−ジエン−17−イル−トリフルオロメタンスルホナート(トリフラート化合物)の合成
CHCl1Lに無水トリフルオロメタンスルホン酸98g(0.346モル)を溶かした溶液に、CHCl1Lにギ酸DHEA100g(0.316モル)及び2,6−ルチジン34g(0.316モル)を添加した混合液を温度20±2℃で約1時間かけて添加した。混合液を20±2℃で1時間撹拌した。混合液を10〜15℃に冷却し、水1LにNaHCO53g(2当量)を溶かした溶液を混合液に10〜15℃で15〜30分かけて添加した。混合液を20〜25℃で2時間以上撹拌した。その後、相分離を行い、有機層を水0.2Lで洗浄した。有機層を35℃で減圧(40mbar)濃縮して、未精製のトリフラート化合物142gを得たが、それにはHPLC分析によれば純粋なトリフラート化合物が107g(0.239モル)、未反応ギ酸DHEAが約15g(0.047モル)含まれていた。(HPLC分析によれば)純粋な生成物の収率は約75%であった。
実施例7
アビラテロンの合成
THF1Lに(HPLC分析によれば)純粋なトリフラート化合物と推定されるもの100g(0.22モル)を溶かした溶液に、ジエチル(3−ピリジル)ボラン36g(1.1当量)を添加した後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド3g(2モル%)を添加した。純水0.4LにNaCO94g(4当量)を溶かした溶液を混合液に添加し、それを30分〜1時間の間、(2相混合物を)効果的に撹拌しながら加熱還流(65〜67℃)した(IPC HPLC)。混合液を15〜20℃に冷却し、その混合液にトルエン1L、続いて水1Lを添加し、それを10〜15分間撹拌した。混合液をClarcel(R)ベッドを通して濾過してPd触媒を除去し、2相分離を行った。水層をトルエン0.2Lで洗浄した。その後、有機層を水0.1Lで洗浄した。35〜40℃で有機層を減圧(20mbar)濃縮して、未精製のギ酸アビラテロンを得、それをメタノール380mL中で10%NaOH水溶液160gにより加水分解した。懸濁液を70〜75℃まで1時間半〜2時間加熱した(IPC 反応の終点:HPLC)。混合液を20℃に冷却してから0〜5℃に冷却し、0〜5℃で30分間保持した。懸濁液を濾過し、ケーキを水60mLで2回洗浄した後、0〜5℃に冷却したアセトン200mLで洗浄した。湿った未精製段階3であるアビラテロンを40〜45℃で5時間かけて減圧乾燥した。
精製
未精製段階3 100gにCHCl400mL及びメタノール300mLを添加した。混合液を40〜45℃に加熱(還流)して溶液を得た。その後、大気圧下でCHClを留去した。混合液を0〜5℃に冷却した後、0〜5℃で1時間保持した。懸濁液を濾過し、0〜5℃に冷却したメタノール100mLでケーキを2回洗浄した。湿った段階3であるアビラテロンを40〜45℃で5時間減圧乾燥して、純粋な生成物63gを得た。純粋なトリフラート化合物と推定されるものからの収率は約70%であった。この工程でのDHEAからの全収率は約50重量%であった。
実施例8
酢酸アビラテロンの合成
アビラテロン100g(0.286モル)にTHF1Lを添加した。このスラリーにトリエチルアミン44g(1.5当量)、4−ジメチルアミノピリジン1.75g(2モル%)及び無水酢酸35g(1.2当量)を添加した。スラリーを20〜25℃で24時間撹拌した(HPLCによりモニタリングした反応の終点で混合液は溶解した)。混合液にトルエン0.7L及び水0.4Lを添加し、それを20〜25℃で1時間撹拌した。Clarcel(R)により混合液を清澄化した。2相分離を行い、有機層を水0.1Lで洗浄した。有機層を減圧下、40℃で濃縮乾固した。その後、エタノール100mL及びn−ヘキサン900mLを添加し、混合液を55〜60℃に加熱して溶解させた(溶液は依然として濁っていた)。混合液に2S活性炭5重量%及びClarcel(R)5重量%を添加し、それを55〜60℃で30分間保持した。その後、55〜60℃でClarcel(R)及び活性炭を濾別し、エタノール0.1Lで2回洗浄した。その後、減圧下、40±5℃でエタノールを一部留去した。混合液を20℃に冷却してから0〜5℃に冷却し、この温度で1時間保持した。懸濁液を濾過し、0〜5℃のn−ヘキサン0.1Lでケーキを2回洗浄した。湿った酢酸アビラテロンを50℃で減圧乾燥して、(HPLCによれば最大99.0%の)純粋な酢酸アビラテロン90g(0.229モル)を得た。アビラテロンからの収率は約90%であった。DHEAからの全収率は約43重量%であった。
未反応DHEAの回収
(上記アビラテロン工程後の)未反応DHEAを含む母液を濃縮乾固した。その後、実施例4と同様にして残留物をギ酸と反応させ、ヘキサン中で結晶化した後、純粋なギ酸DHEAを得たが、この際、トリフラート化工程で使用したギ酸DHEAからの収率は10%であった。このギ酸DHEAの純度は、トリフラート化工程で使用できるほど充分に高かった。未反応ギ酸DHEAの回収率も含めて、DHEAからの酢酸アビラテロンの全収率は約47重量%であった。
実施例9
デヒドロイソアンドロステロン−3−ホルマート(ギ酸DHEA)の合成
99%ギ酸125mL(5L/kg)にデヒドロイソアンドロステロン25g(86.7mmol)を溶かした溶液を20〜25℃で4時間保持した。HPLC(DHEAの面積%)で反応の終点をモニタリングした。次に、溶液を50℃で減圧(40mbar)濃縮した。濃縮物にCHCl125mL(5L/kg)を添加し、その溶液に飽和NaHCO100mL(4L/kg)を添加した。混合液を20〜25℃で30分間撹拌した。その後、2相分離を行った。有機層を水25mL(1L/kg)で洗浄した。有機層を濃縮して、ギ酸DHEA27.4g(収率100%)を得た。
実施例10
3β−ホルミルオキシ−アンドロスタ−5,16−ジエン−17−イル−トリフルオロメタンスルホナート(トリフラート化合物)の合成
CHCl150mLに無水トリフルオロメタンスルホン酸14.7g(52.1mmol、1.1当量)を溶かした溶液に、CHCl150mLにギ酸DHEA15g(47.4mmol)及び2,6−ルチジン5.1g(47.4mmol、1当量)を溶かした溶液を温度20±2℃で約1時間かけて添加した。混合液を20±2℃で1時間撹拌した。混合液を10〜15℃に冷却し、水150mLにNaHCO8g(94.8mmol、2当量)を溶かした溶液を混合液に10〜15℃で15〜30分かけて添加した。混合液を20〜25℃で1時間以上撹拌した。その後、相分離を行い、水60mL及び99%ギ酸1.1g(23.7mmol)からなる溶液で有機層を2回洗浄した後、水30mLで2回洗浄した。有機層を濃縮して、未精製のトリフラート化合物21.6g(収率100%)を得た。HPLC分析を用いて計算すると、DHEAからの未精製生成物のモル収率は71.3%であった。
実施例11
アビラテロンの合成
THF138mLにトリフラート化合物13.8g(30.7mmol)(未精製生成物19.7g)を溶かした溶液に、ジエチル(3−ピリジル)ボラン4.9g(33.8mmol、1.1当量)を添加した後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド0.43g(0.6mmol、2モル%)を添加した。純水55.2mLにNaCO13g(123mmol、4当量)を溶かした溶液を混合液に添加し、それを30分〜1時間かけて(2相混合物を)効果的に撹拌しながら加熱還流(65〜67℃)した(反応の終点をHPLC面積%によりモニタリングした)。混合液を15〜20℃に冷却し、その混合液にトルエン138mL及び水138mLを添加し、それを10〜15分かけて撹拌した。減圧濃縮によりTHFを留去した。混合液をClarcel(R)ベッドを通して濾過し、2相分離を行った。水層をトルエン27.6mLで洗浄した。その後、有機層を水13.8mLで洗浄した。40〜45℃で有機層を減圧濃縮し、その未精製生成物にメタノール58mL及び10重量%NaOH24.7g(61.8mmol、2.01当量)を添加した。混合液を70℃まで30分〜1時間かけて加熱した後、5〜10℃に冷却し、この温度で30分〜1時間保持した。その後、懸濁液を濾過し、ケーキをまずメタノールで洗浄し、次に水で洗浄し、最後にアセトンで洗浄した。湿った固体を40〜45℃で5時間減圧乾燥して、未精製段階3(アビラテロン)9.2g(収率85.5%)を得た。
精製
未精製段階3(アビラテロン)8.7g(24.9mmol)にCHCl34.8mL及びメタノール26.1mLを添加した。混合液を40〜45℃に加熱(還流)して溶液を得た。その後、大気圧下でCHClを留去した。混合液を0〜5℃に冷却した後、0〜5℃で1時間保持した。懸濁液を濾過(急速濾過)し、0〜5℃に冷却したメタノール4.4mLでケーキを2回洗浄した。湿った固体を40〜45℃で5時間減圧乾燥して、純粋な段階3(アビラテロン)7.2g(精製収率82.8%)を得た。DHEAからの全収率は約50%であった。
実施例12
酢酸アビラテロンの合成
段階3の物質7g(20mmol)にTHF70mLを添加した。このスラリーにトリエチルアミン3g(30mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(5モル%)0.12g(1mmol)及び無水酢酸2.45g(24mmol)を添加した。スラリーを20〜25℃で24時間撹拌した(反応の終点で混合液は溶解した+IPC HPLC)。混合液にトルエン49mL及び水28mLを添加し、それを20〜25℃で1時間撹拌した。Clarcel(R)ケーキにより混合液を清澄化した。2相分離を行い、有機層を水3.5mLで洗浄した。有機層を40℃で減圧濃縮した。濃縮物にエタノール8mL及びn−ヘプタン70mLを添加した。混合液を55〜60℃に加熱して溶解させた(溶液は依然として濁っていた)。混合液に2S活性炭0.4g及びClarcel(R)0.4gを添加し、それを55〜60℃で30分間保持した後、55〜60℃で濾過した。フィルター上のClarcel(R)ケーキをエタノール7mLで2回洗浄した。その後、減圧下、40±5℃でエタノールを留去したが、n−ヘプタンが飛沫同伴した。混合液を20℃に冷却してから0〜5℃に冷却し、この温度で1時間保持した。懸濁液を濾過し、0〜5℃のn−ヘプタン8mLでケーキを2回洗浄した。湿った固体を50℃で減圧乾燥して、酢酸アビラテロン6.7g(収率85.4%)を得た。DHEAからの全収率は約43%であった。
実施例13
デヒドロイソアンドロステロン−3−ホルマート(ギ酸DHEA)の合成
80%ギ酸225mL(5L/kg)にデヒドロイソアンドロステロン45g(156mmol)を溶かした溶液を20〜25℃で7時間保持した。HPLC(DHEAの面積%)で反応の終点をモニタリングした。混合液をジクロロメタン90mLで抽出した。その後、水層をジクロロメタン45mLで2回洗浄した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液180mLで洗浄した後、水45mLで洗浄した。有機層を濃縮して、ギ酸DHEA49g(収率99.2%)を得た。
実施例14
3β−ホルミルオキシ−アンドロスタ−5,16−ジエン−17−イル−トリフルオロメタンスルホナート(トリフラート化合物)の合成
CHCl430mLに無水トリフルオロメタンスルホン酸46.6g(165mmol、1.1当量)を溶かした溶液に、CHCl215mLにギ酸DHEA47.5g(150mmol)及び2,6−ルチジン16.1g(150mmol、1当量)を溶かした溶液を温度20±2℃で約1時間かけて添加した。混合液を20±2℃で1時間撹拌した。混合液を10〜15℃に冷却し、水237.5mLにNaHCO16.4g(195mmol、1.3当量)を溶かした溶液を混合液に10〜15℃で15〜30分かけて添加した。混合液を20〜25℃で1時間以上撹拌した。その後、相分離を行い、水190mL及び99%ギ酸3.5g(75mmol)からなる溶液で有機層を2回洗浄した後、水47.5mLで2回洗浄した。有機層を減圧濃縮して、未精製のトリフラート化合物を得た。HPLC分析を用いて計算すると、DHEAからの未精製生成物のモル収率は65%であった。
実施例15
アビラテロンの合成
THF287mLに100%トリフラート化合物41g(91.4mmol)を溶かした溶液に、ジエチル(3−ピリジル)ボラン14.8g(100.5mmol、1.1当量)を添加した後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド1.3g(1.83mmol、2モル%)を添加した。純水164mLにNaCO38.7g(365.6mmol、4当量)を溶かした溶液を混合液に添加し、それを30分〜1時間かけて(2相混合物を)効果的に撹拌しながら加熱還流(65〜67℃)した(反応の終点をHPLC面積%によりモニタリングした)。混合液を15〜20℃に冷却し、その混合液にトルエン328mL及び水328mLを添加し、それを10〜15分かけて撹拌した。減圧濃縮によりTHFを留去した。混合液をClarcel(R)ベッドを通して濾過し、2相分離を行った。水層をトルエン82mLで洗浄した。その後、有機層を水41mLで洗浄した。40〜45℃で有機層を減圧濃縮し、メタノール172.5mLと、水69mLにNaCO19.5g(184mmol、2.01当量)を溶かした溶液とをその未精製生成物に添加した。混合液を70℃まで30分〜1時間かけて加熱した後、20℃に冷却した。その後、混合液にCHCl207mLを添加し、それを5〜10分間撹拌し、清澄化した。その後、2相分離を行った。水層をCHCl34.5mLで洗浄し、合せた有機層を水34.5mLで洗浄した。有機層にメタノール34.5mLを添加し、大気圧下でCHClを留去した。混合液を0〜5℃に冷却した後、0〜5℃で1時間保持した。懸濁液を濾過(急速濾過)し、0〜5℃に冷却したメタノール20mLでケーキを2回洗浄した。湿った固体を40〜45℃で減圧乾燥して、純粋な段階3(アビラテロン)27g(収率85%)を得た。DHEAからの全収率は約54.7%であった。
実施例16
酢酸アビラテロンの合成
段階3の物質28g(80.1mmol)にTHF280を添加した。このスラリーにトリエチルアミン12.2g(120.1mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(5モル%)0.49g(4mmol)及び無水酢酸9.8g(96.1mmol)を添加した。スラリーを20〜25℃で24時間撹拌した(反応の終点で混合液は溶解した+IPC HPLC)。混合液にトルエン196mL及び水112mLを添加し、それを20〜25℃で1時間撹拌した。Clarcel(R)ケーキにより混合液を清澄化した。2相分離を行い、有機層を水14mLで洗浄した。有機層を40℃で減圧濃縮した。濃縮物にエタノール28mL及びn−ヘプタン252mLを添加した。混合液を55〜60℃に加熱して溶解させた(溶液は依然として濁っていた)。混合液に2S活性炭1.4g及びClarcel(R)1.4gを添加し、それを55〜60℃で30分間保持した後、55〜60℃で濾過した。フィルター上のClarcel(R)ケーキをエタノール28mLで2回洗浄した。その後、減圧下、40±5℃でエタノールを留去したが、n−ヘプタンが飛沫同伴した。混合液を20℃に冷却してから0〜5℃に冷却し、この温度で1時間保持した。懸濁液を濾過し、0〜5℃のn−ヘプタン28mLでケーキを2回洗浄した。湿った固体を50℃で減圧乾燥して、酢酸アビラテロン26.7g(収率85%)を得た。DHEAからの全収率は約46.5重量%であった。
例17
比較試験1
さらに比較試験を行って本発明の主な改善点を示した。本発明の実施例5〜8によれば、アビラテロンは、デヒドロイソアンドロステロン−3−ホルマート(ギ酸DHEA)を出発材料として、トリフラート化工程変換率、収率及びトリエン分解率をモニタリングすることにより製造した。そこで、同じ反応条件(工程:a〜d)を対応するデヒドロイソアンドロステロン−3−アセタート(酢酸DHEA)誘導体に適用した。下記表に比較結果を報告する。
Figure 0006091510
Figure 0006091510
表1の結果から明らかなように、新規中間体である式(V)のギ酸DHEAを出発材料として、本発明における実験研究に記載された手順に従って製造すると、先行技術の公知方法と比較して高収率かつ高純度でアビラテロンが得られた。
上述した通り、上記結果はアビラテロンを直接結晶化することで得られ、クロマトグラフィーによる精製や更なる塩の単離を行う必要がなかったことは注目に値する。
また、表1対表2の結果から、新規の式(V)の3−ホルミル誘導体を使用した場合、最も一般的な3−アセチル誘導体と比較して、本発明に従って改善された同じ反応条件下で、いかに明らかに高い部分収率及び全収率で純粋なアビラテロンを取得することができるかがわかる。特に、トリエン不純物を非常に少ない量に保つことで、トリフラート化工程a)が高変換率で進行した。このような未精製の式(VI)のトリフラート化合物の純度は、アルコールから直接結晶化することにより高純度のアビラテロンを単離するのに適している。繰り返すが、中間体の塩の単離を行う必要はなかった。
例18
比較試験2
さらに、特定のトリフラート化工程a)での3−ホルミル保護残基の役割を調べるために試験を準備した。当該分野で報告されている反応条件に従って、CHCl20L/Kgに式(V)のギ酸DHEAと1.4当量の2,6−ジ−tert−ブチル−メチルピリジンとを溶かした溶液に1.1当量の無水トリフルオロメタンスルホン酸を10〜15分かけて添加した。その後、混合液を20℃で3時間保持した後、飽和NaHCOによりクエンチして未精製の式(VI)の化合物を得た。そして、対応するデヒドロイソアンドロステロン−3−アセタート(酢酸DHEA)に同じ条件を適用した。
下記表に比較結果を報告する。
Figure 0006091510
Figure 0006091510
表3対表4の結果から、新規の式(V)の3−ホルミル誘導体がいかに不純物量を劇的に低減できるかがわかる。とりわけ、望ましくないトリエン副産物を抑えることでトリフラート化工程a)が高収率かつ高変換率で進行した。工程a)は、本発明における特定のステロイド活性化において最適な選択肢として、先行技術で特定されていない塩基を使用して入念に考え抜かれて実施された。国際公開第2006/021777号の11頁の表2には、最も一般的なトリフラート化条件下、大量の不純物、とりわけ17%のトリエン副産物が生じることが報告されている。故に、上記データから、不純物特性の改善におけるホルマート保護残基の役割が確かめられる。

Claims (15)

  1. アビラテロンを製造する方法であって、
    a)塩基の存在下で下記式の化合物:
    Figure 0006091510
    をトリフラート化して下記式の化合物:
    Figure 0006091510
    を生成させ、
    b)鈴木クロスカップリング条件下で3−ピリジルボラン誘導体と未精製の前記式(VI)の化合物を接触させて下記式のアビラテロン3β−ホルミルオキシエステル:
    Figure 0006091510
    を生成させ、
    c)未精製の前記式(VII)のアビラテロン3β−ホルミルオキシエステルを加水分解し、
    d)得られたアビラテロンをアルコール溶液から単離する、
    方法。
  2. トリエチルアミン、メチルイミダゾール及び2,6−ルチジンから選択される塩基の存在下で工程a)を行う、請求項1記載の方法。
  3. 2,6−ルチジンの存在下で工程a)を行う、請求項2記載の方法。
  4. 室温で工程a)を行う、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 工程a)で前記式(V)の化合物を1当量の有機塩基と1.1当量の無水トリフルオロメタンスルホン酸と同時に添加する、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 工程b)で前記式(VI)のトリフラート化合物に対して1.1当量の3−ピリジルボラン誘導体を使用する、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 還流温度で工程b)を行う、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
  8. ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリドの存在下で工程b)を行う、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
  9. 工程d)においてアルコールはメタノールである、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
  10. 求項1〜9のいずれか1項記載の方法によりアビラテロンを製造し、
    アビラテロンを酢酸アビラテロンに変換する、酢酸アビラテロンを製造する方法
  11. ヘキサン/エタノール混液から酢酸アビラテロンを結晶化する、請求項10記載の方法。
  12. 前記酢酸アビラテロンのヘキサン/エタノール混液に活性炭及びキレート樹脂を添加する、請求項11記載の方法。
  13. さらに、工程d)で前記アルコール溶液から未反応デヒドロエピアンドロステロンを回収する、請求項1〜12のいずれか1項記載の方法。
  14. (3β)−17−(3−ピリジニル)−アンドロスタ−5,16−ジエン−3−イルホルマート。
  15. (3β)−ホルミルオキシ−アンドロスタ−5,16−ジエン−17−イル−トリフルオロメタンスルホナート。
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