JP6090658B2 - 廃液処理装置 - Google Patents

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本発明は、有機物を含む浄化対象流体を酸化剤と混合しながら加圧及び加熱することで浄化対象流体中の有機物を分解する流体浄化装置に関するものである。
従来より、し尿、下水、集落廃水、家畜糞尿、食品工場廃水などの廃液を浄化する方法としては、活性汚泥を用いた生物処理を行う方法が一般的に用いられてきた。この方法では、活性汚泥中の微生物の活動を妨げる高濃度有機溶剤廃液をそのままの濃度で処理したり、生分解ができないプラスチック微粒子を含む廃液を処理したりすることができなかった。また、液体に溶解していない有機性の浮遊物質(Suspended Solids)を多く含む廃液では、活性汚泥の増殖が盛んになって、エアレーション量や余剰汚泥処理量の増加によるコストアップを引き起こすことから、予め浮遊物質を篩いや凝集沈殿などの物理化学的処理で除去しておく必要があった。
一方、近年、廃液中の水を高温高圧の環境下において、超臨界状態、あるいは亜臨界状態に変化させることで、廃液中の有機物を短時間で分解する流体浄化装置の開発が行われるようになった。この種の流体浄化装置では、例えば、廃液を反応槽の中で温度374℃以上、圧力22MPa以上に加熱及び加圧して、液体と気体との中間の性質を帯びた超臨界状態にする。あるいは、温度や圧力を374℃、22MPaよりもやや低くして、廃液を超臨界状態よりもやや液体に近い性質の亜臨界状態にする。超臨界状態や亜臨界状態の液体中では、有機物が一瞬のうちに溶解して加水分解したり、有機物や、アンモニア態窒素が、酸化剤との混合によって一瞬のうちに酸化分解したりする。生物処理では不可能であった高濃度有機溶剤廃液やプラスチック微粒子含有廃液でも、容易に浄化することができる。また、有機性の浮遊物質を多量に含む廃液であっても、多量の浮遊物質をほぼ完全に酸化分解して、その殆どを、水と、窒素ガスと、二酸化炭素とに分解することができる。
このような流体浄化装置においては、スルホニル基を具備する有機物を酸化分解する過程で硫酸が生成されたり、クロロ基を具備する有機物を酸化分解する過程で塩酸が生成されたりする。このため、反応槽の材料として、鉄やステンレスなどを用いると、反応槽の内部がすぐに腐食してしまう。この一方で、反応槽には、10MPa以上の耐圧性能を発揮させる必要があることから、強度の弱いプラスチックではなく、強度の強い金属を用いる必要がある。高耐食性と高耐圧性とを両立させる金属としては、チタンやニッケル合金などが挙げられるが、それらは非常に高価であるため、それらを反応槽の基材として用いると、反応槽を実用にそぐわないほど高価なものにしてしまう。また、チタンを用いる場合には、高温状態における強度が非常に低くなることから、厚みを大きくしたとしても、必要な耐圧性を発揮させることが困難である。
高耐圧性、高耐圧性、及び低コストという3つの要求を実現し得る反応槽としては、特許文献1に記載の圧力バランス型反応槽が知られている。図1に示されるように、この圧力バランス型反応槽900は、筒状の外円筒体901と、これの内側に配設された筒状の反応容器902とを具備する2重筒構造になっている。外円筒体901は、高圧に耐えるように十分に厚みのあるステンレス材からなるものである。また、反応容器902は、耐食性のあるニッケル合金からなるものである。外円筒体901の下蓋には、外円筒体901の内側における外円筒体901と反応容器902との間に形成される筒間空間に、酸化剤としての空気を圧送するための送気管903が貫通している。また、反応容器902は、その下端部を外円筒体901の下蓋に貫通させた状態で、下蓋によって片持ち支持されている。そして、反応容器902の自由端側にある反応容器上端壁には、流入管904を受け入れるための貫通口902aが形成されている。外円筒体901の内側では、外円筒体901の外側から外円筒体上蓋を貫通して外円筒体901の内側に進入した流入管904の端部が、反応容器902の上端壁に設けられた貫通口902aを通って反応容器902の内側に進入している。流入管904を経由して圧送されてくる廃液は、反応容器902の内部に流入した後、反応容器902内を外円筒体上蓋側から外円筒体下蓋側に向けて移動する。
圧力バランス型反応槽900内において、廃液はこのように移動する一方で、酸化剤としての空気は次のように移動する。即ち、外円筒体901の下蓋に設けられた送気管903を経由して外円筒体901と反応容器902との間の筒間空間に圧送された空気は、その筒間空間内を下側から上側に向けて移動して外円筒体901の上蓋の付近に至る。上蓋の付近では、反応容器902の上端壁に設けられた貫通口902aと、貫通口902aよりも小径の流入管904との間に間隙が形成されている。そして、外円筒体901と反応容器902との間の筒間空間は、その間隙を介して反応容器902の内側の空間と連通している。筒間空間内において、外円筒体901の上蓋の付近まで移動した空気は、貫通口902aと流入管904との間隙を通って反応容器902内に流入した後、廃液と混合されて、反応容器902内を上側から下側に向けて移動する。
流入管904を通じて反応容器902の内部に流入する廃液や、上記筒間空間と上記間隙とを通じて反応容器902の内部に流入する空気は、何れも不図示のポンプによって圧送されてくる。このため、反応容器902内において、廃液と空気との混合流体は、強く加圧された状態になる。また、上記筒間空間は、既に述べたように、貫通口902aと流入管904との間隙を介して反応容器902の内部と連通しているため、筒間空間内の気圧は、反応容器902内の混合流体の圧力とほぼ同じになる。このように、筒間空間の気圧と、反応容器902内の混合流体の圧力とがほぼ同じになることで、反応容器902の内外の圧力差をほとんど発生させることなく、反応容器902内の混合流体に大きな圧力をかけることができる。かかる構成では、高価なニッケル合金からなる反応容器902を厚みの小さな非耐圧仕様のものにすることで、低コスト化を実現することができる。また、圧力バランス型反応槽900内において、酸を発生させる混合流体を耐食性に優れた反応容器902だけに接触させることで、高耐食性を実現することができる。更には、剛性に優れた肉厚のステンレス材からなる外円筒体901により、高耐圧性を実現することもできる。
しかしながら、この圧力バランス型反応槽900には、外円筒体901の下蓋によって片持ち支持することができなくなるおそれがある。具体的には、一般に、ステンレスは、ニッケル合金やチタンなどの耐食性に優れた金属よりも線膨張係数が大きい。このため、ステンレスからなる外円筒体901は、ニッケル合金からなる反応容器902に比べて線膨張係数が大きくなる。同図において、反応容器902の下端部は、外円筒体901の下蓋に直接支持される被支持部になっている。この被支持部が外円筒体901の下蓋に設けられた貫通口に挿入された状態で貫通口の内壁に溶接又は接着されていることで、反応容器902が外円筒体901に片持ち支持されている。この状態から、約374℃まで加熱された外円筒体901や反応容器902は、それぞれの線膨張係数とその加熱温度とに応じた分だけ熱膨張することから、外円筒体901や反応容器902の長手方向のサイズがより大きくなる。すると、反応容器902の下端を外円筒体901の下蓋に接着している接着剤、又は前記下端を前記下蓋に溶接している溶接材が剥がれて、反応容器902を外円筒体901の下蓋で片持ち支持することができなくなってしまう。
なお、本発明者らは、実験により、廃液を反応槽の中で加圧超臨界状態や亜臨界状態にしなくても、廃液中の有機物を酸化分解し得ることを見出した。具体的には、反応槽の中で廃液をその臨界圧力よりも低い圧力で加圧しながら高温で加熱して過熱蒸気状態にした場合にも、廃液中の有機物を酸化分解することができた。このように、廃液を反応槽の中で加熱蒸気状態にする場合にも、亜臨界状態や超臨界状態にする場合と同様の問題が起こり得る。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次のような流体浄化装置を提供することである。即ち、反応槽の内筒体(例えば反応容器902)と、外筒体(例えば外円筒体901)とで線膨張係数に差があっても、内筒体を外筒体で片持ち支持することができる流体浄化装置である。
上記目的を達成するために、本発明は、筒状の外筒体の内側に筒状の内筒体を配設した2重筒状構造を具備し、流体が導入される前記内筒体を前記外筒体によって前記内筒体の流体搬送方向の下流側端部で片持ち支持した状態で、前記内筒体の中に浄化対象流体と酸化剤とを導入しながら混合、加熱及び加圧し、前記内筒体の中で浄化対象流体と酸化剤とを筒長手方向に沿って前記下流側端部に向けて搬送する過程で浄化対象流体中の有機物を酸化分解する反応槽を備える流体浄化装置であって、前記内筒体の筒長手方向における全域のうち、前記内筒体の片持ち支持のために前記外筒体に挿入される領域と、前記外筒体の筒長手方向における全域のうち、前記内筒体の片持ち支持のために前記内筒体を自らの内部に受け入れる領域との筒長手方向における相対位置ずれを許容しつつ、前記外筒体の内部の密閉性を維持した状態で、前記外筒体に対して前記内筒体の前記下流側端部を保持させる保持手段を設けたことを特徴とするものである。
本発明において、外筒体や内筒体が加熱されるのに伴って互いに異なる線膨張係数で熱膨張したことにより、内筒体の片持ち支持のために、外筒体における内筒体の受け入れ領域と、内筒体における外筒体への挿入領域とに相対位置ずれが生じたとする。すると、保持手段は、その相対位置ずれを許容して、外筒体の内部の密閉性を維持したまま、外筒体に対して内筒体を保持させ続ける。かかる構成では、前述のような相対位置ずれが生じたとしても、外筒体に対して内筒体を片持ち支持させることができる。
なお、本発明において、外筒体や内筒体の構造は、それぞれ円筒構造に限られるものではない。中空の多角柱構造など、中空を具備する構造であれば、あらゆる構造を含むものである。
特許文献1に記載の圧力バランス型反応槽を示す概略構成図。 実施形態に係る流体浄化装置と処理の流れとを示すフローシート。 同流体浄化装置の反応槽を示す縦断面図。 同反応槽を示す分解断面図。 第1変形例に係る流体浄化装置の反応槽を示す分解断面図。 第2変形例に係る流体浄化装置の反応槽を示す縦断面図。 第3変形例に係る流体浄化装置と処理の流れとを示すフローシート。
以下、本発明を適用した流体浄化装置の実施形態について説明する。
まず、実施形態に係る流体浄化装置の基本的な構成について説明する。図2は、実施形態に係る流体浄化装置と処理の流れとを示すフローシートである。実施形態に係る流体浄化装置は、原水タンク1、攪拌機2、原水供給ポンプ3、原水圧力計4、原水入口弁5、酸化剤圧送ポンプ6、酸化剤圧力計7、酸化剤入口弁8、熱交換器9、熱媒体タンク10、熱交換ポンプ11、出口圧力計12、出口弁13、気液分離器14、反応槽20、図示しない制御部などを備えている。
制御部は、漏電ブレーカー、マグネットスイッチ、サーマルリレーなどの組み合わせからなる給電回路を、攪拌機2、原水供給ポンプ3、酸化剤圧送ポンプ6、熱交換ポンプ11にそれぞれ個別に対応する分だけ有している。そして、プログラマブルシーケンサーからの制御信号によって給電回路のマグネットスイッチをオンオフすることで、それら機器に対する電源のオンオフを個別に制御する。
原水圧力計4、酸化剤圧力計、出口圧力計12はそれぞれ、圧力の検知結果に応じた値の電圧を出力する。また、反応槽20の温度計24は、温度の検知結果に応じた電圧を出力する。それらの測定機器から出力される電圧は、それぞれ図示しないA/Dコンバーターによって個別にデジタルデータに変換された後、センシングデータとしてプログラマブルシーケンサーに入力される。プログラマブルシーケンサーは、それらのセンシングデータに基づいて、各種の機器の駆動を制御する。
原水タンク1には、分子量の比較的大きな有機物を含む廃液Wが未処理の状態で貯留されている。廃液Wは、有機溶剤廃液、製紙工程で生ずる製紙廃液、及びトナー製造工程で生ずるトナー製造廃液のうち、少なくとも何れか1つからなるものである。製紙廃液やトナー製造廃液には、難分解性の有機物が含まれている可能性がある。
攪拌機2は、浄化対象流体としての廃液Wを撹拌することで、廃液中に含まれる浮遊物質を均等に分散せしめて、有機物濃度の均一化を図っている。原水タンク1内の廃液Wは、高圧ポンプからなる原水供給ポンプ3によって連続的に圧送されて、原水入口弁5を介して反応槽20に高圧流入する。原水供給ポンプ3の駆動による廃液Wの流入圧力は、原水圧力計4によって検知されて、センシングデータとして制御部のプログラマブルシーケンサーに入力される。プログラマブルシーケンサーは、原水供給ポンプ3の駆動量の調整により、廃液Wの流入圧力を所定の範囲内に維持する。駆動量の調整については、オンオフによって行ってもよいし、インバーターによる原水供給ポンプ3の回転数の変更によって行ってもよい。
コンプレッサーからなる酸化剤圧送ポンプ6は、酸化剤として取り込んだ空気を、廃液Wの流入圧力と同程度の圧力まで圧縮しながら、酸化剤入口弁8を介して反応槽20に送り込む。酸化剤圧送ポンプ6の駆動による空気の流入圧力は、酸化剤圧力計7によって検知されて、センシングデータとして制御部のプログラマブルシーケンサーに入力される。プログラマブルシーケンサーは、酸化剤圧送ポンプ6の駆動量の調整により、空気の流入圧力を所定の範囲内に維持する。その範囲は、廃液中の有機物を完全に酸化させるのに必要となる化学量論的な酸素量に基づいて決定されている。より詳しくは、廃液のCOD(Chemical Oxygen Demand)、全窒素(TN)、全リン(TP)など、廃液W中の有機物濃度、窒素濃度、リン濃度などに基づいて、有機物の完全酸化に必要な酸素量が算出される。そして、その結果に基づいて、空気の流入圧力の制御範囲が設定されている。
空気の流入圧力の制御範囲が設定は作業員によって行われるが、次のような場合には、その物性をセンサー等で検知した結果に基づいて、前述の制御範囲を自動で補正する処理を実施するように、プログラマブルシーケンサーを構成してもよい。即ち、廃液W中に含まれる有機物の種類が経時で安定しており、濁度、光透過度、電気伝導度、比重などの物性と、前述の酸素量との相関関係が比較的良好である場合である。
酸化剤としては、空気の他、酸素ガス、オゾンガス、過酸化水素水の何れか1つ、あるいは、それらの2種類以上を混合したもの、を用いることも可能である。
浄化対象流体としての廃液Wは、反応槽20に流入されるまでは液体の状態になっているが、反応槽20に流入されると、後述するように、亜臨界流体や臨界流体という液体とは異なった状態になる。そして、反応槽20から排出された後、急速に冷却且つ減圧されながら、気液分離器14によって液体と気体とに分離される。
図3は、反応槽20を示す縦断面図である。反応槽20は、外筒21と、これの内部に収容される内筒22とによる2重構造になっている。内筒22もしくは外筒21には廃液Wを加熱するためのヒーター23が巻き付けられている。内筒22は、酸に強いチタンからなる筒である。これに対し、外筒21は、強度に優れたステンレスなどの金属材からなる筒である。反応槽20の内部の圧力は、0.5〜30Mpa、望ましくは5〜30Mpaという高圧に制御される。このような高圧に耐え得るように、外筒23の厚みは肉厚になっている。これに対し、内筒22は、耐圧性よりも耐食性が求められることから、優れた耐食性を発揮するチタンが材料として採用されている。
原水供給ポンプ(図2の3)によって反応層20に向けて圧送される廃液Wは、原水入口弁(図1の5)を経由した後、原水入口弁の出口側に接続されている給送管15に進入する。この給送管15は、入口継手17により、反応層20の入口側に設けられている流入管部26に接続されている。給送管15から反応層20内に圧送された廃液Wは、反応層20において、流入管部26を通って内筒22内に流入する。そして、内筒22内のその長手方向に沿って図中左側から右側に向けて移動する。
一方、酸化剤導入ポンプ6によって反応槽20内に圧送された空気Aは、外筒21と内筒22との間の筒間空間に流入する。そして、筒間空間をその長手方向に沿って図中右側から左側に向けて移動する。内筒22は、図中左側の端部を開口させており、廃液Wを内筒22内に流入するための流入管26はその開口を通じて内筒22内に挿入されている。この流入管26の外壁と内筒22の内壁との間には隙間が形成されており、筒間空間の図中左端まで移動した空気Aは、その隙間を通じて内筒22内に進入して、廃液Wと混合される。
内筒22内は、高圧であることに加えて、高温になっている。その温度は、100〜700℃、望ましくは200〜550℃である。図示の流体浄化装置の運転が開始されるときには、内筒22内の廃液Wと空気Aとの混合体は、圧力がかけられているが、温度はそれほど高くなっていない。そこで、運転開始時には、プログラマブルシーケンサーがヒーター(図2の23)を発熱させて、内筒22内の混合体の温度を200〜550℃まで昇温させる。すると、内筒22内の廃液Wが過熱蒸気状態、亜臨界状態又は超臨界状態になって、液内の有機物が急速に溶解されながら、急激に加水分解及び酸化分解される。廃液Wの有機物濃度がある程度高濃度である場合には、このようにして有機物の急激な酸化分解が開始されると、その酸化分解によって発生する熱により、過熱蒸気状態、亜臨界状態又は超臨界状態の流体が自然に発熱する。マッチでアルコールなどに一旦火をつけると、それ以降はアルコールが完全に酸化分解されるまで燃え続ける現象と同じである。このため、プログラマブルシーケンサーは、温度計(24)による検知結果に基づいて、必要なときだけヒーター(23)を発熱させる。
内筒22内において有機物の酸化分解が開始され、内筒22が高温に維持されるようになると、内筒22と外筒21との間の筒間空間内で空気Aが予備加熱されながら、内筒22内に流入するようになる。
内筒22内では、有機塩化物のクロロ基に由来する塩酸や、アミノ酸等のスルホニル基に由来する硫酸が発生して、内筒22の内壁を強い酸性下におくことがある。このため、内筒22には、耐食性に優れたチタンからなる筒が採用されているのである。但し、チタンは非常に高価な材料であるため、内筒22の厚みを高圧に耐え得る値まで大きくすると、非常にコスト高になってしまう。そこで、内筒22の外側に外筒21を配設し、チタンよりも安価なステンレス等からなる外筒21によって必要な耐圧性を発揮させるようにしている。内筒22と外筒21との間の筒間空間の圧力は圧送される空気Aによって内筒22内の圧力とほぼ同じ値になるため、肉薄のチタンからなる内筒22に対しては、大きな圧力がかからないようになっている。
内筒22の図中右側端部付近まで移動した過熱蒸気状態、亜臨界状態又は超臨界状態の浄化対象流体は、有機物や無機化合物がほぼ完全に酸化分解された状態になっている。内筒22における流体搬送方向の下流側端部には、出口継手18を介して、内筒22内で浄化された浄化対象流体を搬送するための搬送管16が接続されている。浄化された浄化対象流体は、この搬送管16に進入する。
搬送管16内では、浄化された浄化対象流体が冷却されて、液体になる。反応槽20において、流入管26から内筒22内に新たな廃液Wが流入すると、それに伴って内筒22の内圧が上昇する。すると、搬送管16内の液体の圧力も上昇する。搬送管16の末端には、背圧弁からなる出口弁13が接続されている。この出口弁13は、搬送管16内の圧力が閾値よりも高くなると、自動で弁を開いて搬送管16内の液体を排出することで、搬送管16内の圧力を閾値よりも低く維持する。出口弁13によって搬送管16内から排出された液体は、急激に大気圧付近まで減圧されることで、処理液とガスとに分かれる。そして、気液分離器14によって処理液とガスとに分離され、処理液は処理液タンクに貯留される。また、ガスは大気中に放出される。
処理液は、活性汚泥による生物処理では除去し切れないごく低分子の有機物もほぼ完全に酸化分解されたものであるため、浮遊物質や有機物は殆ど含まれていない。酸化し切れなかったごく僅かな無機物が含まれているだけである。そのままの状態でも、用途によっては工業用水として再利用することが可能である。また、限外濾過膜による濾過処理を施せば、LSI洗浄液などに転用することも可能である。気液分離器14によって分離されたガスは、二酸化炭素及び窒素ガスを主成分とするものである。
反応槽20内においては、廃液Wを液体状態から過熱蒸気状態、亜臨界状態又は超臨界状態の浄化対象流体に変化させたり、浄化対象流体に含まれる物質を完全に酸化分解したりする反応が、全て内筒22の内部空間で行われる。内筒22の内部空間では、筒長手方向に沿って図中左側から右側に向けて、浄化対象流体が流れていく。このようにして浄化対象流体が流れる内筒22は、第1分解反応部22aと第2分解反応部22bとに二分されているが、両者は互いに同じ径で連通している。互いの連通部が狭窄していたり、互いをより小さな内径の配管で繋いだりしていない。
第1分解反応部22aは、第2分解反応部22bよりも流体搬送方向上流側に位置している。そして、第1分解反応部22aでは、廃液Wを過熱蒸気状態、亜臨界状態又は超臨界状態の流体に変化させたり、流体の有機物を加水分解によって低分子化したりする。実施形態に係る流体浄化装置では、酸化剤としての空気を第1分解反応部22aに供給しているので、第1分解反応部22a内において、各種の化合物の酸化分解も行われる。酸化剤を第2分解反応部22bにのみ導入して、第1分解反応部22a内では主に加水分解による化合物の低分子化を集中的に行うようにしてもよい。
第1分解反応部22aを通過した浄化対象流体には、酸化分解し切れなかった有機物やアンモニア態窒素がある程度の濃度で残っている。第2分解反応部22bには、第1分解反応部22aで除去し切れなかった低分子の有機物や、アンモニア態窒素の酸化分解を促進するための触媒(図2の25)として、パラジウムの粒子が充填されている。第2分解反応部22bでは、空気と混合された浄化対象流体が高温高圧下で触媒に接触することで、低分子の有機物がほぼ完全に酸化分解される。
かかる構成においては、1つの内筒22の中に、第1分解反応部22aと第2分解反応部22bとを互いに狭窄させることなく連通させて、両者間を繋ぐ小径の配管を無くしたことで、配管の清掃作業を不要にしている。これにより、清掃頻度を少なくして、メンテナンス性を向上させることができる。
低分子の有機物やアンモニア態窒素の酸化分解を促進する触媒としては、Ru、Pd、Rh、Pt、Au、Ir、Os、Fe、Cu、Zn、Ni、Co、Ce、Ti、MnおよびCのうち、少なくとも何れか1つの元素を含むものを用いることが望ましい。
なお、廃液Wの中に含まれる化合物の種類や濃度によっては、第2分解反応部22b内に充填する触媒(25)として、低分子の有機物の酸化分解に特化したものや、アンモニア態窒素の酸化分解に特化したものを用いてもよい。また、第2分解反応部22b内に充填した触媒とは異なる触媒を、第1分解反応部22aに充填してもよい。また、第1分解反応部22aと第2分解反応部22bとのうち、第1分解反応部22aだけに触媒を充填してもよい。この場合の触媒としては、高分子の有機物を低分子の有機物に加水分解又は酸化分解するのに特化したものを用いることが望ましい。また、酸化剤の導入を第2分解反応部22bだけに対して行い、第1分解反応部22a内で加水分解による有機物の低分子化を行った後、第2分解反応部22b内で有機物を酸化分解するようにしてもよい。
廃液W中の有機物濃度が比較的高い場合には、有機物の酸化分解によって多量の熱が発生する。このため、上述したように、運転初期にはヒーター(23)による加熱が必要である。但し、有機物濃度によっては、有機物の酸化分解が開始された後には、酸化分解によって発生する熱により、廃液Wの過熱蒸気化、亜臨界化又は超臨界化に必要な温度、あるいはそれよりも高い温度を自然に維持できるようになる。そこで、制御部のプログラマブルシーケンサーは、温度計(24)による内筒22内の温度の検知結果が、過熱蒸気化、亜臨界化又は超臨界化に必要な温度、あるいはそれよりも高い温度になった場合には、加熱手段としてのヒーター(23)をオフにする。これにより、無駄なエネルギーの消費を抑えることができる。
また、廃液Wの有機物濃度が非常に高い場合には、有機物の酸化分解によって発生する熱量が新たに内筒22内に流入してくる廃液Wを所定の温度まで昇温させるのに必要な熱量を上回って、そのままでは、内筒22内の温度が上昇の一途を辿ることもある。そこで、制御部のプログラマブルシーケンサーは、温度計(24)による内筒22内の温度の検知結果が、所定の上限温度よりも高くなった場合には、次のような処理を実施する。即ち、原水供給ポンプ(3)によって原水Wを第1分解反応部22aに送る給送速度、あるいは、酸化剤圧送ポンプ(6)によって空気Aを第1分解反応部22aに送る給送速度を低下させる処理である。これにより、内筒22内の温度が上限温度よりも高くなってしまうことを防止することができる。なお、後述する熱交換器9として、搬送管16との熱交換を行うだけでなく、外筒21との熱交換も行うようにしたものを用いる場合には、廃液Wや空気Aの給送量を低下させる代わりに、外筒21の周りに熱交換流体を送る量を増やすようにしてもよい。
実施形態に係る流体浄化装置においては、既に説明したように、内筒22と外筒21との間の筒間空間が、酸化剤としての空気Aを内筒22内に導入する導入路として機能している。そして、筒間空間に流入した空気Aは、内筒22の外壁に触れながら、内筒22の左端に設けられた入口に向けて移動する。この際、内筒22の第1分解反応部22aや第2分解反応部22bで発生した熱を、内筒22の壁を介して空気Aに伝達することで、空気Aを予備加熱する。このように、実施形態に係る流体浄化装置では、内筒22の壁を、空気Aを予備加熱する予備加熱手段として機能させている。かかる構成では、空気Aを予備加熱するためのエネルギーを外部から供給することなく、内筒22内で発生する熱を利用して空気Aを予備加熱することができる。
内筒22の第2分解反応部22bを通過した浄化対象流体を冷却しながら気液分離器14に向けて搬送する搬送管16の外壁には、熱交換器9が装着されている。熱交換器9の本体は、搬送管16の外壁を覆う外管で構成され、外管と搬送管16の外壁との間の空間を水などの熱交換流体で満たしている。そして、搬送管16の外壁と熱交換流体との熱交換を行う。反応槽20の運転時には、非常に高温の液体が搬送管16の内部に流れるため、搬送管16から熱交換器9内の熱交換流体に熱が移動して、熱交換流体が熱せられる。熱交換器9内における熱交換流体の搬送方向は、いわゆる向流型の熱交換を行うように、搬送管16内の液体の搬送方向とは逆方向になっている。即ち、出口弁13側から反応槽20側に向けて熱交換流体を送っている。これは、熱媒体タンク10内の熱交換流体を吸引しながら熱交換器9に送る熱交換ポンプ11によって行われる。熱交換器9を通過して熱せられた熱交換流体は、図示しないパイプを通って発電機に送られる。発電機では、熱せられたことによって圧力を高めている熱交換流体を液体から気体の状態にするときに発生する気流によってタービンを回転させることで発電が行われる。
なお、熱交換器9を通過した熱交換流体の一部を分岐パイプによって流入管26や原水タンク1まで搬送して、廃液Wの予備加熱に利用してもよい。
搬送管16における出口弁13の近傍には、搬送管16内の液体の温度を検知する図示しない出口温度計が設けられている。制御部のプログラマブルシーケンサーは、出口温度計による検知結果が所定の数値範囲内に維持されるように、熱交換ポンプ11の駆動を制御する。具体的には、出口温度計による検知結果が所定の上限温度に達したときには、熱交換ポンプ11の駆動量を増加して熱交換器9への熱交換流体の供給量を増やすことで、熱交換器9による冷却機能を高める。これに対し、出口温度計による検知結果が所定の下限温度に達したときには、熱交換ポンプ11の駆動量を減少させて熱交換器9への熱交換流体の供給量を減らすことで、熱交換器9による冷却機能を低下させる。かかる構成では、熱交換量を適切に調整して搬送管16内の液体の温度を一定範囲に維持することができる。
なお、熱交換器9を、搬送管16に取り付けることに加えて、あるいは代えて、反応槽20の外筒21に取り付けてもよい。この場合、温度計(24)による検知結果が所定の範囲になるように、外筒21の周囲への熱交換流体搬送量を調整することで、内筒22内の温度の過剰な上昇を回避しつつ、内筒22内の温度を過剰に低下させてしまうことを回避することができる。
次に、実施形態に係る流体浄化装置の特徴的な構成について説明する。
図4は、反応槽(20)を示す分解断面図である。同図において、外筒体たる外筒21の長手方向における浄化対象流体受入側においては、受入側壁が外筒21の横断面方向(図紙面に直交する面方向)に延在する姿勢で設けられている。この受入側壁には、流入管26を筒外側から内側に向けて貫通させるための管挿入貫通口21cが厚み方向に貫通するように設けられている。この管挿入貫通口21cの内壁は、流入管26の筒長手方向における全域のうち、流入管26の片持ち支持のために外筒21に挿入される領域となっている。
流入管26は、外筒21の外側からこの内筒挿入貫通口21dに挿入され、外筒21の内側においてその先端部を内筒22の長手方向における浄化対象流体受入側の端に設けられた受入開口を通じて内筒22の内部に進入させている(図3参照)。そして、廃液からなる浄化対象流体を内筒22内に流入させる。
外筒21の円筒壁には、酸化剤たる空気を外筒21と内筒22との間の筒間空間に受け入れるための酸化剤受入開口21eが設けられている。上述したように、この酸化剤受入開口21eを通じて筒間空間に圧送されてくる空気は、筒間空間を長手方向において排出側壁の側から受入壁の側に向けて移動する。そして、内筒22の処理対処流体受入側の端に設けられた受入開口と、流入管26との間隙を通じて、内筒22の内部に流入する。
外筒21の長手方向における浄化対象流体排出側の端部には、排出側壁が筒横断面方向に延在する姿勢で設けられている。そして、この排出側壁には、内筒22を挿入するための内筒挿入貫通口21dが排出側壁の厚み方向に貫通するように設けられている。この内筒挿入貫通口21dの内壁は、内筒22の片持ち支持のために内筒22を受け入れる領域になっている。
内筒22の長手方向における全域のうち、外筒21の外側に位置している領域には、筒外周面から突出する突出部22aが筒外周面の全周に渡って延在する姿勢で設けられている。内筒挿入貫通口21dに挿入された内筒22は、外筒21の外側で自らの突出部22aが外筒21の排出側壁に向けて押さえ付けられている。この押さえ付けは、外筒21の流体搬送方向の下流側端部である排出管部21bの外周面の雄ネジに螺号する出口継手18によってなされる。
外筒21の長手方向における浄化対象流体排出側の端部においては、内筒22内で浄化された浄化対象流体を反応槽(20)から排出するための排出管部21bを外筒21の排出側壁の外面に突設せしめて内筒挿入貫通口21dに連通させている。そして、排出管部21bの内側と内筒挿入貫通口21dとに挿入した内筒22の突出部22aを、外筒21の外側で排出管部21bの端に当接させている。更に、浄化対象流体を搬送するための搬送管16と、排出管部21bとを連結させる出口継手18により、突出部22aを排出管部21bの端に押さえ付けている。
内筒22の突出部22a、外筒21の排出管部21bの雄ネジ、及び出口継手18は、保持手段として機能している。そして、この保持手段は、次のような状態で、外筒21に対して内筒22の流体搬送方向の下流側端部を保持させることで、外筒21に対して内筒22を片持ち支持させている。即ち、内筒22における長手方向の全域のうち、外筒21の内筒挿入貫通口21dの中に挿入されている領域と、内筒挿入貫通口21dとの筒長手方向における相対位置ずれを許容しつつ、外筒21の内部の密閉性を維持する状態である。
かかる構成において、ステンレスからなる外筒21と、チタンからなる内筒22とがそれぞれ加熱された状態で、それぞれの線膨張係数の差に起因して、内筒挿入貫通口21dの内壁と、内筒22の後端部の外周面とが筒長手方向で相対位置ずれを発生させたとする。このような相対位置ずれが生じたりしても、外筒21の外側では、内筒22の突出部22aが保持手段によって外筒軸線方向に沿って外筒21の排出側壁に押さえ付けられている。即ち、保持手段は、熱膨張中の内筒22や、熱膨張後の内筒22を、外筒21の排出側壁に設けられた内筒挿入貫通口21dの筒長手方向の伸縮にかかわらず、保持し続ける。これにより、前述の相対位置ずれの有無にかかわらず、内筒22を長期間に渡って外筒21の排出側壁に片持ち支持させることができる。なお、出口継手18を緩めることにより、排出管部21bと搬送管16とを分離するとともに、内筒22を外筒21から取り外すことができる。
また、実施形態に係る流体浄化装置では、内筒22の突出部22aを、押さえ付け手段としての出口継手18によって外筒21の排出管部21bの端に押さえ付けていることで、次のような効果を奏することができる。即ち、加熱により、外筒21の内筒挿入貫通口21dが筒長手方向において内筒22よりも高い伸び率で伸びたとする。そして、反応槽20の流体搬送方向の下流側端部において、外筒21よりも伸びない内筒22の流体搬送方向の下流側端部が、外筒21の内筒挿入貫通口21dの下流側端部よりも上流側に位置したとする。すると、外筒21の内筒挿入貫通口21dの内壁表面が内筒22によって覆われずに、反応槽20の内部の流体に直接接触してしまう。反応槽20の流体搬送方向の下流側端部では、流体は多量の酸を含んでいる可能性がある。このような流体が外筒21の内筒挿入貫通口21dの内壁表面に接触すると、内壁表面を腐食させてしまう。ところが、実施形態に係る流体浄化装置では、内筒22の突出部22aを、押さえ付け手段としての出口継手18によって外筒21の排出管部21bの端に押さえ付けていることで、内筒22の下流側端部を、常に外筒21の下流側端部よりも下流側に位置させている。これにより、外筒21と内筒22との筒長手方向における伸縮差にかかわらず、外筒21の内筒挿入貫通口21dの表面を常に内筒22で覆って、内筒挿入貫通口21dの腐食を防止することができる。
浄化対象流体を内筒22内に流入するために外筒21の受入側壁に設けられた管挿入貫通口21cに挿入された流入管26の長手方向における全域のうち、外筒21の外側に位置する領域には、突出部26aが設けられている。管外周面から法線方向に突出する突出部26aは、管外周面の全周に渡って延在している。また、外筒21の長手方向における浄化対象流体流入側の端部においては、流入管26を貫通させるための管挿入貫通口21cが設けられている。また、流入管26における流体搬送方向の上流側端部には、管外周面の全周に渡って法線方向に突出する突出部26aが設けられている。そして、外筒21の管挿入貫通口21cに挿入した流入管26の突出部26aを、外筒21の外側で外筒21の入口管部21aの端に当接させている。更に、入口管部21aと、給送管15とを連結させる入口継手17により、突出部26aを入口管部21aの端に押さえ付けている。外筒21の管挿入貫通口21cに挿入された流入管26は、外筒21の外側で突出部26aが入口管部21aの端に押さえ付けられることで、外筒21の入口管部21aに片持ち支持されている。
外筒21の受入側壁の外面には、入口管部21aが管挿入貫通口21cに連通するように突設せしめられている。流入管26は、この入口管21aの内部と管挿入貫通口21cとに挿入された状態で、突出部26aを入口管部21aの端に当接させている。そして、実施形態においては、浄化対象流体を入口管部21aに給送するための給送管15と、入口管部21aとを連結させる入口継手17により、流入管26の突出部26aを入口管部21aの端に押さえ付けている。
流入管26の突出部26a、外筒21の入口管部21qの雄ネジ、及び入口継手17は、第2保持手段として機能している。そして、この第2保持手段は、次のような状態で、外筒21に対して流入管26の流体搬送方向の上流側端部を保持させることで、外筒21に対して流入管26を片持ち支持させている。即ち、内筒22における長手方向の全域のうち、外筒21の内筒挿入貫通口21cの中に挿入されている領域と、内筒挿入貫通口21cとの筒長手方向における相対位置ずれを許容しつつ、外筒21の内部の密閉性を維持する状態である。
かかる構成において、ステンレスからなる外筒21と、チタンなどの耐食性金属からなる流入管26との線膨張係数の差に起因して、外筒21の外周面と管挿入貫通口21cの内壁との相対位置が筒長手方向で大きくずれたとする。このような相対位置ずれが生じても、外筒21の外側では、流入管26の突出部26aを外筒21の受入側壁に押さえ続ける。よって、第2保持手段は、外筒21の内部の密閉性を維持したまま、流入管26を長期間に渡って外筒21の受入側壁に片持ち支持させることができる。また、入口継手17を緩めることにより、給送管15と入口管部21aとを分離するとともに、流入管26を外筒21から取り外すことができる。
また、実施形態に係る流体浄化装置では、流入管26の突出部26aを、第2押さえ付け手段としての入口継手17によって外筒21の受入側壁に押さえ付けていることで、次のような効果を奏することができる。即ち、加熱により、外筒21の管挿入貫通口21cが筒長手方向において流入管26よりも高い伸び率で伸びたとする。そして、反応槽20の流体搬送方向の上流側端部において、外筒21よりも伸びない流入管26の流体搬送方向の上流側端部が、外筒21の管挿入貫通口21cの上流側端部よりも下流側に位置したとする。すると、外筒21の管筒挿入貫通口21cの内壁表面が流入管26によって覆われずに、反応槽20の内部の流体に直接接触してしまう。流体が外筒21の管挿入貫通口21cの内壁表面に接触すると、内壁表面を腐食させてしまう。ところが、実施形態に係る流体浄化装置では、流入管26の突出部26aを、第2押さえ付け手段としての入口継手17によって外筒21の受入側壁の端に押さえ付けていることで、流入管26の上流側端部を、常に外筒21の上流側端部よりも上流側に位置させている。これにより、外筒21と流入管26との筒長手方向における伸縮差にかかわらず、外筒21の管挿入貫通口21cの内壁表面を常に流入管26で覆って、管挿入貫通口21cの腐食を防止することができる。
排出管部21bと搬送管16とを連結させる出口継手18や、給送管15と入口管部21aとを連結させる入口継手17は、それぞれ液に触れる内壁に耐食層(18a、17a)が形成されている。これにより、廃液や処理液に継手の基材を直接接触させることによる継手の腐食を回避することができる。
なお、実施形態では、酸化剤圧送手段としての圧送ポンプ6により、酸化剤として空気を発送するようになっているが、空気の代わりに、酸素、オゾン、過酸化水素水又はそれらの2種類以上の混合物を圧送するようにしてもよい。
図5は、第1変形例に係る流体浄化装置の反応槽20を示す分解断面図である。実施形態では、出口継手(18)として、ねじ込み式のカップリングタイプのものを用いていたが、第1変形例では、出口継手として、フランジタイプのもの(19a、19b)を用いている。
図6は、第2変形例に係る流体浄化装置の反応槽20を示す縦断面図である。この反応槽20は、内筒22と外筒21との間の筒間空間に圧送した空気Aを、内筒22における第1分解反応部22aと第2分解反応部22bとのうち、第2分解反応部22bだけに供給するようになっている。かかる構成では、第1分解反応部22aにおいて、酸素を必要としない加水分解によって有機物の低分子化を集中的に行った後、低分子化した有機物や、アンモニア態窒素の酸化分解を、第2分解搬送部22bで集中的に行うことができる。
図7は、第3変形例に係る流体浄化装置と処理の流れとを示すフローシートである。第3変形例に係る流体浄化装置においては、反応槽20を鉛直方向に延在させる姿勢で配設している。反応槽20の入口側を鉛直方向上方に向けつつ、出口側を鉛直方向下方に向ける姿勢である。反応槽20内では、廃液及び空気の混合流体を鉛直方向上方から下方に向けて搬送する。
熱交換器9は、反応槽20から排出された処理済みの流体を搬送するための搬送管ではなく、反応槽20の流体搬送方向の下流側端部に設けられている。そして、反応槽20の下流側端部に収容されている混合流体から、外筒21の下流側端部における側壁に伝わった熱を熱交換流体に伝えることで、外筒21の下流側端部を冷却する。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
[態様A]
態様Aは、筒状の外筒体(例えば外筒21)の内側に筒状の内筒体(例えば内筒22)を配設した2重筒状構造を具備し、流体が導入される前記内筒体を前記外筒体によって前記内筒体の流体搬送方向の下流側端部で片持ち支持した状態で、前記内筒体の中に浄化対象流体(例えば廃水W)と酸化剤(例えば空気)とを導入しながら混合、加熱及び加圧し、前記内筒体の中で浄化対象流体と酸化剤とを筒長手方向に沿って前記下流側端部に向けて搬送する過程で浄化対象流体中の有機物を酸化分解する反応槽(例えば反応槽20)を備える流体浄化装置であって、前記内筒体の筒長手方向における全域のうち、前記内筒体の片持ち支持のために前記外筒体に挿入される領域と、前記外筒体の筒長手方向における全域のうち、前記内筒体の片持ち支持のために前記内筒体を自らの内部に受け入れる領域(例えば内筒挿入貫通口21d)との筒長手方向における相対位置ずれを許容しつつ、前記外筒体の内部の密閉性を維持した状態で、前記外筒体に対して前記内筒体の前記下流側端部を保持させる保持手段(例えば突出部22a、排出管部21bの雄ネジ、及び出口継手18)を設け、前記保持手段によって前記内筒体の前記下流側端部を前記外筒体に保持させることで、前記内筒体を片持ち支持したことを特徴とするものである。
[態様B]
態様Bは、態様Aにおいて、前記内筒体の前記下流側端部の外周面から全周に渡って突出する突出部(例えば突出部22a)を設け、前記突出部における流体搬送方向の上流端を、押さえ付け手段(例えば出口継手18)によって筒長手方向に沿って前記外筒体における流体搬送方向の下流端に向けて押さえ付けることで、前記内筒体を前記外筒体に片持ち支持させたことを特徴とするものである。かかる構成では、既に述べたように、内筒体の流体搬送方向の下流側端部を、常に外筒体の下流側端部よりも下流側に位置させることで、外筒体と内筒体との筒長手方向における伸縮差にかかわらず、外筒体の下流側端部の表面を常に内筒体で覆う。これにより、外筒体の下流側端部の腐食を防止することができる。
[態様C]
態様Cは、態様A又はBにおいて、前記内筒体の中に浄化対象流体を流入させるための流入管(例えば流入管26)を、前記外筒体の流体搬送方向の上流側端部に対して筒長手方向に沿って挿入し、前記流入管の先端を前記内筒体の中に挿入し、前記外筒体の流体搬送方向の上流側端部によって前記流入管を前記流入管の流体搬送方向の上流側端部で片持ち支持したことを特徴とするものである。かかる構成では、流入管により、浄化対象流体を内筒体の内部に確実に流入させることができる。
[態様D]
態様Dは、態様Cにおいて、前記流入管における流体搬送方向の上流側端部の外周面から全周に渡って突出する突出部(例えば突出部26a)を設け、前記突出部における流体搬送方向の下流端を、第2押さえ付け手段(例えば入口継手17)によって筒長手方向に沿って前記外筒体における流体搬送方向の上流端に向けて押さえ付けることで、前記流入管を前記外筒体に片持ち支持させたことを特徴とするものである。かかる構成では、既に説明したように、外筒体と流入管との筒長手方向における伸縮差にかかわらず、外筒体の上流側端部を常に流入管で覆って、外筒体の上流側端部の腐食を防止することができる。
[態様E]
態様Eは、態様A〜Dの何れかにおいて、前記内筒体として、Ti、Ta、Au、Pt、Ir、Rh、Pd又はそれらの2種類以上を組み合わせた合金からなるものを用いたことを特徴とするものである。かかる構成では、処理液に直接触れる内筒体に高耐食性を発揮させつつ、処理液に触れない外筒体に高耐圧性を発揮させることができる。
[態様F]
態様Fは、態様A〜Eの何れかにおいて、有機物の酸化分解を促進する触媒を前記内筒体の中に配設したことを特徴とするものである。かかる構成では、内筒体の中で浄化対象流体を触媒に接触させながら、浄化対象流体中の有機物を良好に酸化分解することができる。
[態様G]
態様Gは、態様A〜Fの何れかにおいて、前記内筒体内の浄化対象流体を加熱手段によって100〜700℃に加熱することを特徴とするものである。かかる構成では、内筒体内で浄化対象流体を高温に加熱して浄化対象流体中の有機物の酸化分解を促すことができる。
[態様H]
態様Hは、態様A〜Gの何れかにおいて、前記内筒体内の浄化対象流体を0.5〜30MPaの範囲に加圧することを特徴とするものである。かかる構成では、内筒体内で浄化対象流体を高圧に加圧して浄化対象流体中の有機物の酸化分解を促すことができる。
[態様I]
態様Iは、態様A〜Hの何れかにおいて、前記内筒体と前記外筒体との間に前記酸化剤として酸素、空気、オゾン、過酸化水素水又はそれらの2種類以上の混合物を圧送する酸化剤圧送手段を設けたことを特徴とするものである。かかる構成では、酸化剤を浄化対象流体に混合して浄化対象流体中の酸化分解を生起せしめることができる。
[態様J]
態様Jは、態様Fにおいて、前記触媒として、Ru、Pd、Rh、Pt、Au、Ir、Os、Fe、Cu、Zn、Ni、Co、Ce、Ti、又はMnの何れかの元素を含むものを用いたことを特徴とするものである。かかる構成では、触媒によって有機物の酸化分解を促すことができる。
3:原水供給ポンプ
6:酸化剤圧送ポンプ(酸化剤圧送手段)
9:熱交換器(冷却手段)
11:熱交換ポンプ(熱交換流体搬送手段)
16:搬送管
17:入口継手(第2保持手段の一部)
18:出口継手(保持手段の一部)
20:反応槽
21:外筒(外筒体)
21a:入口管部(第2保持手段の一部)
21b:排出管部(保持手段の一部)
21c:管挿入貫通口
21d:内筒挿入貫通口
21e:酸化剤受入開口
22:内筒(内筒体)
22a:突出部(保持手段の一部)
26:流入管
26a:突出部(第2保持手段の一部)
40:パッキン(保持手段)
特開2001−170334号公報

Claims (10)

  1. 筒状の外筒体の内側に筒状の内筒体を配設した2重筒状構造を具備し、流体が導入される前記内筒体を前記外筒体によって前記内筒体の流体搬送方向の下流側端部で片持ち支持した状態で、前記内筒体の中に浄化対象流体と酸化剤とを導入しながら混合、加熱及び加圧し、前記内筒体の中で浄化対象流体と酸化剤とを筒長手方向に沿って前記下流側端部に向けて搬送する過程で浄化対象流体中の有機物を酸化分解する反応槽を備える流体浄化装置であって、
    前記内筒体の筒長手方向における全域のうち、前記内筒体の片持ち支持のために前記外筒体に挿入される領域と、前記外筒体の筒長手方向における全域のうち、前記内筒体の片持ち支持のために前記内筒体を自らの内部に受け入れる領域との筒長手方向における相対位置ずれを許容しつつ、前記外筒体の内部の密閉性を維持した状態で、前記外筒体に対して前記内筒体の前記下流側端部を保持させる保持手段を設けたことを特徴とする流体浄化装置。
  2. 請求項1の流体浄化装置において、
    前記内筒体の前記下流側端部の外周面から全周に渡って突出する突出部を設け、前記突出部における流体搬送方向の上流端を、押さえ付け手段によって筒長手方向に沿って前記外筒体における流体搬送方向の下流端に向けて押さえ付けることで、前記内筒体を前記外筒体に片持ち支持させたことを特徴とする流体浄化装置。
  3. 請求項1又は2の流体浄化装置において、
    前記内筒体の中に浄化対象流体を流入させるための流入管を、前記外筒体の流体搬送方向の上流側端部に対して筒長手方向に沿って挿入し、前記流入管の先端を前記内筒体の中に挿入し、前記外筒体の流体搬送方向の上流側端部によって前記流入管をその流体搬送方向の上流側端部で片持ち支持したことを特徴とする流体浄化装置。
  4. 請求項3の流体浄化装置において、
    前記流入管における流体搬送方向の上流側端部の外周面から全周に渡って突出する突出部を設け、前記突出部における流体搬送方向の下流端を、第2押さえ付け手段によって筒長手方向に沿って前記外筒体における流体搬送方向の上流端に向けて押さえ付けることで、前記流入管を前記外筒体に片持ち支持させたことを特徴とする流体浄化装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかの流体浄化装置において、
    前記内筒体として、Ti、Ta、Au、Pt、Ir、Rh、Pd又はそれらの2種類以上を組み合わせた合金からなるものを用いたことを特徴とする流体浄化装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかの流体浄化装置において、
    有機物の酸化分解を促進する触媒を前記内筒体の中に配設したことを特徴とする流体浄化装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかの流体浄化装置において、
    前記内筒体内の浄化対象流体を加熱手段によって100〜700℃に加熱することを特徴とする流体浄化装置。
  8. 請求項1乃至8の何れかの流体浄化装置において、
    前記内筒体内の浄化対象流体を0.5〜30MPaの範囲に加圧することを特徴とする流体浄化装置。
  9. 請求項1乃至8の何れかの流体浄化装置において、
    前記内筒体と前記外筒体との間に前記酸化剤として酸素、空気、オゾン、過酸化水素水又はそれらの2種類以上の混合物を圧送する酸化剤圧送手段を設けたことを特徴とする流体浄化装置。
  10. 請求項6の流体浄化装置において、
    前記触媒として、Ru、Pd、Rh、Pt、Au、Ir、Os、Fe、Cu、Zn、Ni、Co、Ce、Ti、又はMnの何れかの元素を含むものを用いたことを特徴とする流体浄化装置。
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