JP2002136859A - 高温高圧容器 - Google Patents

高温高圧容器

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JP2002136859A
JP2002136859A JP2001207544A JP2001207544A JP2002136859A JP 2002136859 A JP2002136859 A JP 2002136859A JP 2001207544 A JP2001207544 A JP 2001207544A JP 2001207544 A JP2001207544 A JP 2001207544A JP 2002136859 A JP2002136859 A JP 2002136859A
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JP
Japan
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pressure
fluid
outer cylinder
temperature
inner cylinder
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Pending
Application number
JP2001207544A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunitoshi Suzuki
邦利 鈴木
Kanichi Kadotani
▲かん▼一 門谷
Wataru Nakajima
渉 中島
Shunichi Kanamori
春一 金森
David A Hazlebeck
エー. ハズルベック ダビッド
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Kurita Water Industries Ltd
General Atomics Corp
Original Assignee
Komatsu Ltd
Kurita Water Industries Ltd
General Atomics Corp
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Publication date
Application filed by Komatsu Ltd, Kurita Water Industries Ltd, General Atomics Corp filed Critical Komatsu Ltd
Publication of JP2002136859A publication Critical patent/JP2002136859A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価に製作することのできる高温高圧容器を
提供する。 【解決手段】 内筒1と外筒2との間に内筒1内の領域
と隔離されて閉塞された空隙部3を有する高温高圧容器
Rであって、内筒1と外筒2との間隔を保って内筒1を
支持するとともに、空隙部3内に断熱用の空間(流通路
10)を形成する圧力支持部材7を空隙部3内の内筒1
と外筒2との間に配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば廃棄物分
解、エネルギー生成または化学物質製造を目的とする水
熱処理を行うのに好適な高温高圧容器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】被反応物を処理して酸化分解したり、加
水分解反応により廃棄物を分解したり、エネルギーを生
成したり、または化学物質を製造する水熱処理は、30
年以上に亘って研究され、利用されてきている。特に、
近年、374℃以上、22.1MPa(220気圧)以
上の超臨界状態で、または、例えば374℃以上、2.
5MPa(25気圧)以上22.1MPa未満、あるい
は374℃以下、22.1MPa以上、あるいは374
℃未満、22.1MPa未満であっても臨界点に近い高
温高圧状態である亜臨界状態で、被反応物と、酸化剤を
含んだ水とを反応させることにより、燃焼を含む酸化反
応を生じさせ、被反応物中の有機物を短時間でほぼ完全
に分解する水熱処理が注目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように超臨界状態
で水熱処理して被反応物を酸化分解する場合、反応容器
である高温高圧容器は、約600℃の高温になるため、
肉厚を厚くするとともに、高温に耐える特殊な高温高強
度材料で製作しなければならないので、高価になるとい
う不都合があった。そこで、内筒と外筒との間に形成さ
れる外流路に冷却・断熱高圧流体、例えば高圧空気を流
通させて外筒を比較的低温に保つことにより、高温高圧
容器を安価に製作することが、例えば特開平7−313
987号に開示されている。
【0004】しかしながら、空気を2.5MPa(25
気圧)以上の高圧に加圧するのにコストがかかるため、
外流路に流通させる高圧空気は高価になる。また、内筒
が変形しないように、内筒内の内流路の圧力と、外流路
の圧力とを同じなるように外流路に流通させる高圧空気
の圧力を制御する必要があるが、このように高圧空気の
圧力を制御するのはむずかしいという不都合がある。
【0005】この発明は、上記したような不都合を解消
するためになされたもので、安価に製作することのでき
る高温高圧容器を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる発明
は、内筒と外筒との間に内筒内の領域と隔離されて閉塞
された空隙部を有する高温高圧容器であって、内筒と外
筒との間隔を保って内筒を支持するとともに、空隙部内
に断熱用の空間を形成する圧力支持部材を空隙部内の内
筒と外筒との間に配設したものである。請求項2にかか
る発明は、請求項1の高温高圧容器において、圧力支持
部材を空隙部の内側から外側へ複数重ねたものである。
【0007】請求項3にかかる発明は、請求項1または
請求項2の高温高圧容器において、内筒の外周面、外筒
の内周面、圧力支持部材の内筒に接触する面、圧力支持
部材の外筒に接触する面、圧力支持部材同士が接触する
面の少なくとも一つに断熱材を設けたものである。請求
項4にかかる発明は、請求項1の高温高圧容器におい
て、空隙部内を真空にしたものである。
【0008】請求項5にかかる発明は、請求項1の高温
高圧容器において、空隙部を多数の小区画に分割したも
のである。請求項6にかかる発明は、請求項1の高温高
圧容器において、圧力支持部材を空隙部内に流通路を形
成するものとし、空隙部へ流体を導入する流体導入口
と、この流体導入口から導入され、流通路を経由した冷
却・断熱流体を導出する流体導出口と、流体導入口へ冷
却・断熱流体を供給する流体供給機構とを設けたもので
ある。
【0009】請求項7にかかる発明は、請求項6の高温
高圧容器において、冷却・断熱流体の圧力を1.5MP
a以下にしたものである。請求項8にかかる発明は、請
求項1の高温高圧容器において、外筒を冷却する外筒冷
却機構を設けたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図に
基づいて説明する。図1はこの発明の一実施形態である
高温高圧容器の概略構成を示す縦断面図、図2は図1の
X−X線に相当する部分平断面図、図3は図1に示した
圧力支持部材の斜視図である。なお、図1に示した高温
高圧容器は、水熱処理用の反応容器に適用したものであ
る。
【0011】これらの図において、Rは高温高圧容器を
示し、円筒状の内筒1と、この内筒1の外側に配設さ
れ、内筒1との間に、ほぼ内筒1の全長に亘って上下が
閉塞された平面視で円環状の空隙部3を形成する外筒2
と、内筒1の下端を閉塞するとともに、外筒2を支持す
るようにシール部材5Aを介して内筒1および外筒2に
取り付けられた下蓋4と、内筒1の上端を閉塞するとと
もに、外筒2の上面を覆うようにシール部材5Bを介し
て内筒1および外筒2に取り付けられた上蓋6と、空隙
部3内に配設され、内筒1と外筒2との間隔を保って内
筒1を支持するとともに、空間としての流通路10を形
成する複数の圧力支持部材7と、上蓋6の中心または中
心近傍に軸方向へ向けて配設され、内筒1内へ被反応物
を供給する供給管11と、下蓋4の中心または中心近傍
に軸方向へ向けて配設され、内筒1内の反応生成物、特
に高温高圧流体を排出する排出管12と、空隙部3に連
通させて外筒2の下部に設けた流体導入口2aへ流体を
供給する流体供給機構21と、内筒1内の高圧流体が空
隙部3へ流入した際、空隙部3内の高圧流体が流体供給
機構21へ逆流するのを阻止する流入阻止機構としての
逆止め弁31と、内筒1内の高圧流体が空隙部3へ流入
した際、高圧流体が空隙部3へ流入したのを検出し、空
隙部3内の高圧流体が流出するのを阻止する流出阻止機
構41と、内筒1内の高圧流体が空隙部3へ流入した
際、空隙部3内の高圧流体を減圧して流出させる減圧排
出機構51と、外筒2を冷却する外筒冷却機構61とで
構成されている。
【0012】上記した圧力支持部材7は、図2および図
3に示すように、平面視が円弧状で、正面視が矩形状に
形成され、周方向へ連ねると円を形成できるものであ
る。そして、圧力支持部材7は、複数の縦溝8aと、複
数の横溝8bとが縦横に連通するように形成された金属
製の圧力支持部材本体8と、内筒1の外周面と接する圧
力支持部材本体8の内周面に設けられた断熱材9Aと、
外筒2の内周面と接する圧力支持部材本体8の外周面に
設けられた断熱材9Bとで構成されている。
【0013】なお、断熱材9A,9Bは、例えばセラミ
ックスを溶射することによって形成されている。そし
て、流通路10は、外筒2と圧力支持部材7とが形成す
る空間によって形成されている。さらに、圧力支持部材
7は、消耗品である内筒1を取り除くことにより、取り
外すことができ、空隙部3内の内筒1の外周面を覆うよ
うに配設されている。
【0014】次に、流体供給機構21は、外筒2の流体
導入口2aに一端が接続された流体供給管22と、この
流体供給管22の他端に接続され、冷却・断熱流体とし
て、例えば空気を1.5MPa以下に加圧して送出する
図示を省略したコンプレッサとで構成されている。な
お、逆止め弁31は、コンプレッサから外筒2の流体導
入口2aへ加圧した空気を供給できるように、流体供給
管22に配設されている。
【0015】また、流出阻止機構41は、空隙部3に連
通させて外筒2の上部に設けた流体導出口2bに一端が
接続された流体排出管42と、この流体排出管42に配
設され、流体排出管42内の圧力が1.5MPaを越え
ると、異常信号を出力する圧力センサ43と、この圧力
センサ43よりも下流の流体排出管42に配設され、圧
力センサ43から異常信号が供給されると、流体排出管
42の流路を遮断する遮断弁44とで構成されている。
上記した圧力センサ43は、単独で、内筒1内の高圧流
体が空隙部3へ流入したのを検出する高圧流体流入検出
機構として機能させることができる。
【0016】次に、減圧排出機構51は、遮断弁44よ
りも下流の流体排出管42に配設された減圧弁52で構
成されている。また、外筒冷却機構61は、外筒2の外
周に取り付けられ、外周上部に冷却流体、例えば水を導
入する冷却流体導入口62aが設けられ、外周下部に冷
却流体を導出する冷却流体導出口62bが設けられた冷
却ジャケット62と、この冷却ジャケット62の冷却流
体導入口62aへ冷却流体を供給する、図示を省略した
ポンプなどの冷却流体供給部とで構成されている。
【0017】次に、水熱処理について説明する。上記の
ように構成した高温高圧容器Rの内筒1内へ供給管11
から被反応物を供給すると、内筒1内で被反応物は燃焼
を含む酸化反応し、二酸化炭素などの高温高圧流体は排
出管12から排出される。なお、このような酸化反応
は、例えば600℃の高温で行われる。
【0018】次に、冷却について説明する。上記のよう
な水熱処理を行う前に、流体供給機構21の図示を省略
したコンプレッサを作動させることにより、高温高圧容
器Rの空隙部3内へ流体供給管22、逆止め弁31、流
体導入口2aを介して空気を供給すると、流体導入口2
aから空隙部3内へ流入した空気は流通路10を上昇
し、流体導出口2b、流体排出管42、遮断弁44、減
圧弁52を介して排出される。このように空気を流通路
10に流通させると、内筒1から外筒2へ伝導する熱を
空気が搬送して放出するので、内筒1および外筒2を冷
却することができる。
【0019】また、外筒冷却機構61の図示を省略した
ポンプを作動させることにより、冷却流体導入口62a
へ水を供給すると、冷却流体導入口62aから冷却ジャ
ケット62内へ流入した水は冷却ジャケット62内を流
下し、冷却流体導出口62bから排出される。このよう
に水を冷却ジャケット62内に流通させると、外筒2の
熱を水が搬送して放出するので、外筒2を冷却すること
ができる。なお、冷却ジャケット62内に流通させる流
体は、水に限定するものでなく、空気などの気体であっ
てもよい。
【0020】次に、逆止め弁などの作用について説明す
る。上記したように空気を送って内筒1および外筒2を
冷却している状態で、何らかの原因によって内筒1内の
高圧流体が漏れ、空隙部3に流入すると、空隙部3内の
圧力が上昇し、冷却用の空気が混ざった高圧流体が流体
供給機構21へ逆流しようとしても、逆止め弁(流入阻
止機構)31が設けられているので、高圧流体が流体供
給機構21へ流入するのを阻止できる。
【0021】また、内筒1内の高圧流体が空隙部3へ流
入することによって空隙部3の圧力が1.5MPaを越
えると、圧力センサ43が出力する異常信号によって遮
断弁44が作動し、流体排出管42の流路を遮断するの
で、高圧流体が流出するのを阻止することができる。な
お、遮断弁44が作動するまでの間に流出した高圧流体
は、減圧弁52で減圧された後に排出される。
【0022】上述したように、この発明の一実施形態に
よれば、内筒1と外筒2との間隔を保って内筒を支持す
るとともに、空隙部3内に断熱用の空間(流通路10)
を形成する圧力支持部材7を空隙部3内の内筒1と外筒
2との間に配設したので、圧力支持部材7で内筒1を変
形しないように支持することができるとともに、空間が
断熱層として機能することにより、外筒2の温度上昇を
低く抑えることができる。したがって、外筒2を高温に
耐える特殊な高温高強度材料で製作する必要がなくな
り、強度を重視した安価な材料で製作することができる
ので、高温高圧容器Rを安価に製作することができる。
【0023】そして、圧力支持部材7を取り外せるよう
にしたので、保守・点検、圧力支持部材7の交換などの
メンテナンスが簡単に行えるようになる。また、圧力支
持部材7の内筒1に接触する面、および外筒2に接触す
る面に断熱材9A,9Bを設けたので、断熱効果が向上
する。したがって、外筒2を高温に耐える特殊な高温高
強度材料で製作する必要がなくなり、強度を重視した安
価な材料で製作することができるので、高温高圧容器R
を安価に製作することができる。
【0024】さらに、断熱材9A,9Bをセラミックス
溶射物としたので、断熱効果がさらに向上し、施工性お
よび製作性が向上する。そして、圧力支持部材7を空隙
部3内に流通路10を形成するものとし、空隙部3へ流
体を導入する流体導入口2aと、この流体導入口2aか
ら導入され、流通路10を経由した空気を導出する流体
導出口2bと、流体導入口2aへ空気を供給する流体供
給機構21とを設けたので、内筒1から外筒2へ伝導す
る熱を冷却用の流体が搬送して放出する。したがって、
内筒1および外筒2を効果的に冷却することができるの
で、外筒2をさらに安価な材料で製作することができ、
高温高圧容器Rを安価に製作することができる。
【0025】また、空気の圧力を1.5MPa以下にし
たので、冷却・断熱流体のコストを安価にすることがで
き、ランニングコストを安価にすることができる。さら
に、内筒1内の高圧流体が空隙部3へ流入した際、空隙
部3内の高圧流体が流体供給機構21へ流入するのを阻
止する逆止め弁(流入阻止機構)31を設けたので、高
圧流体が流体供給機構21へ流入して流体供給機構21
が破損するのを阻止することができる。
【0026】そして、内筒1内の高圧流体が空隙部3へ
流入したのを検出する圧力センサ(高圧流体流入検出機
構)43を設けたので、圧力センサ43の出力によって
内筒1内の高圧流体が空隙部3へ流入したのを検出で
き、対応措置を講ずることができる。また、内筒1内の
高圧流体が空隙部3へ流入した際、高圧流体が空隙部3
へ流入したのを検出し、空隙部3内の高圧流体が流出す
るのを阻止する流出阻止機構41と、内筒1内の高圧流
体が空隙部3へ流入した際、空隙部3内の高圧流体を減
圧して流出させる減圧排出機構51とを設けたので、空
隙部3に流入した高圧流体がそのまま排出されるのを防
止することができる。
【0027】さらに、外筒2を冷却する外筒冷却機構6
1を設けたので、外筒2をより効果的に冷却することが
できることにより、外筒2をさらに安価な材料で製作す
ることができ、高温高圧容器Rを安価に製作することが
できる。なお、圧力支持部材7に流通路10を形成する
縦溝8a、横溝8bを設けたが、流通路(空間)が形成
できれば、縦溝8aのみ、横溝8bのみ、さらには他の
溝であってもよい。
【0028】図4は圧力支持部材の他の配設例を示す部
分説明図であり、図1〜図3と同一または相当部分に同
一符号を付して説明を省略する。なお、この図4は、図
2に相当する図である。
【0029】図4に示す圧力支持部材7は、空隙部3の
内側から外側へ複数重ねら(積層さ)れている。このよ
うに圧力支持部材7を複数重ねることにより、断熱効果
がさらに向上し、外筒2の温度上昇をさらに抑えること
ができる。したがって、外筒2を安価な材料で製作する
ことができるので、高温高圧容器Rを安価に製作するこ
とができる。
【0030】図5は圧力支持部材の他の例を示す半平面
図、図6は図5に示した圧力支持部材を配設した高温高
圧容器の半平断面図、図7は図6のY−Y線による部分
断面図であり、図1〜図4と同一または相当部分に同一
符号を付して説明を省略する。なお、図6および図7に
おいて、外筒冷却機構の図示が省略されている。
【0031】これらの図において、7Aは円環状の圧力
支持部材を示し、所定の強度を有する厚さの金属板で構
成され、外周に所定間隔で切欠部7aが複数設けられ、
円周方向に所定間隔で開口7bが複数設けられている。
なお、圧力支持部材7Aの、内径は内筒1のほぼ外径と
され、外径は外筒2のほぼ内径とされている。そして、
外筒2の内周には、圧力支持部材7Aの切欠部7aの位
置に対応し、切欠部7aが通過できる大きさの支持部2
cが周方向に、水平面を形成するように複数設けられる
とともに、上下方向に多数の水平面を形成するように設
けられている。
【0032】次に、圧力支持部材の取付について説明す
る。まず、切欠部7aを支持部2cに対応させ、圧力支
持部材7Aを外筒2内に配置する。そして、圧力支持部
材7Aを取り付けたい高さの支持部2cの少し上で止
め、圧力支持部材7Aを、例えば時計方向へ所定角度回
転させて各支持部2cに載置または取付ねじで取り付け
ることにより、図6および図7に示すように、空隙部3
内に圧力支持部材7Aを配設することができる。なお、
圧力支持部材7Aは、消耗品である内筒1を取り除くこ
とにより、取り外すことができる。
【0033】この圧力支持部材7Aを利用すると、開口
7bが連通孔として機能するので、先に説明した圧力支
持部材7を利用した場合と同様な効果を得ることができ
る。なお、圧力支持部材7Aに開口7bを設けない場
合、各圧力支持部材7Aが仕切る円環状の複数の流通路
10の対称位置に流体導入口2a、流体導出口2bを設
けることにより、各流通路10に冷却・断熱流体を流通
させることができる。そして、圧力支持部材7Aを、内
筒1が変形しない間隔に配設することは当然である。ま
た、圧力支持部材7Aを1つ(1枚)の円板状とした
が、複数に分割した部分を連結することにより、円板状
になるものであってもよい。
【0034】図8は圧力支持部材のさらに他の例を示す
斜視図、図9は図8に示した圧力支持部材を配設した高
温高圧容器の半平断面図であり、図1〜図7と同一また
は相当部分に同一符号を付して説明を省略する。なお、
図9において、外筒冷却機構の図示が省略されている。
【0035】これらの図において、7Bは圧力支持部材
を示し、所定の強度を有する金属製の支持杆部7cと、
この支持杆部7cの一端に設けられた金属製の取付部7
dとで構成されている。なお、圧力支持部材7Bの全長
は、内筒1の外径と、外筒2の内径との差とされてい
る。
【0036】この圧力支持部材7Bは、長さ方向を外筒
2の半径方向へ向け、内筒1が変形しない間隔に位置さ
せて取付部7dを外筒2に取付ねじなどで取り付けるこ
とにより、図9に示すように、空隙部3内に圧力支持部
材7Bを配設することができる。なお、圧力支持部材7
Bは、消耗品である内筒1を取り除くことにより、取り
外すことができる。そして、圧力支持部材7Bを利用し
た場合も、先に説明した圧力支持部材7を利用した場合
と同様な効果を得ることができる。
【0037】図10(a),(b)は圧力支持部材のさ
らに他の例を示す部分斜視図である。図10において、
7C,7Dはハニカム構造体で構成された圧力支持部材
を示し、所定の強度を有する金属板で円筒を周方向およ
び軸方向へ複数に分割した形状、例えば側面視矩形に構
成され、空隙部3内を多数の小区画に分割するものであ
る。なお、各圧力支持部材7C,7Dは、内径が内筒1
の外径とされ、外径が外筒2の内径とされている。
【0038】この圧力支持部材7C,7Dは、圧力支持
部材7と同様に、内筒1と外筒2との間の空隙部3内へ
挿入して円環状に連なるように配設されることにより、
空隙部3内を多数の小区画に分割する。なお、圧力支持
部材7C,7Dは、消耗品である内筒1を取り除くこと
により、取り外すことができる。
【0039】この圧力支持部材7C,7Dを利用した場
合も、先に説明した圧力支持部材7,7A,7Bを利用
した場合と同様な効果を得ることができる。そして、空
隙部3を多数の小区画に分割し、空気の対流を制限でき
るので、断熱効果を向上させることができる。なお、各
小区画は完全に分離されていてもよく、また、対流があ
る程度制限されれば、各小区画間に流通があってもよ
い。
【0040】上記した圧力支持部材7は内筒1に接触す
る面、および外筒2に接触する面の双方に断熱材9A,
9Bを設けた例を示したが、内筒1の外周面、外筒2の
内周面、圧力支持部材7,7A,7B,7C,7Dの内
筒1に接触する面、圧力支持部材7,7A,7B,7
C,7Dの外筒2に接触する面の少なくとも一つに断熱
材を設けることにより、断熱効果を得ることができる。
また、圧力支持部材7,7C,7Dを図4のように重ね
る場合、圧力支持部材7,7C,7D同士が接触する面
の少なくとも一方に断熱材を設けることにより、断熱効
果を得ることができる。
【0041】さらに、流通路10に流通させる冷却・断
熱流体を空気とした例を示したが、冷却作用および/ま
たは断熱作用を有する流体であれば、他の流体、例えば
空気、スチームなどであってもよい。そして、圧力支持
部材をセラミックス製とすることにより、断熱効果を向
上させることができる。また、流出阻止機構41および
減圧排出機構51を設けた例を示したが、少なくとも一
方を設けることにより、同様な効果を得ることができ
る。
【0042】さらに、空隙部3に冷却・断熱流体を流通
させたが、空隙部3を真空とすることにより、空隙部3
が断熱層として機能するので、断熱効果を得ることがで
きる。なお、高温高圧容器Rを水熱処理の反応容器に適
用した例で説明したが、他の高温高圧の流体を扱う容器
にも適用できることは言うまでもない。
【0043】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、内筒と外筒との間隔を保って内筒を支持するととも
に、空隙部内に断熱用の空間を形成する圧力支持部材を
空隙部内の内筒と外筒との間に配設したので、圧力支持
部材で内筒を変形しないように支持することができると
ともに、空間が断熱層として機能することにより、外筒
の温度上昇を低く抑えることができる。したがって、外
筒を高温に耐える特殊な高温高強度材料で製作する必要
がなくなり、強度を重視した安価な材料で製作すること
ができるので、高温高圧容器を安価に製作することがで
きる。
【0044】請求項2の発明によれば、圧力支持部材を
空隙部の内側から外側へ複数重ねたので、断熱効果が向
上し、外筒の温度上昇をさらに抑えることができる。し
たがって、外筒を安価な材料で製作することができるの
で、高温高圧容器を安価に製作することができる。請求
項3の発明によれば、内筒の外周面、外筒の内周面、圧
力支持部材の内筒に接触する面、圧力支持部材の外筒に
接触する面、圧力支持部材同士が接触する面の少なくと
も一つに断熱材を設けたので、断熱効果が向上する。し
たがって、外筒を高温に耐える特殊な高温高強度材料で
製作する必要がなくなり、強度を重視した安価な材料で
製作することができるので、高温高圧容器を安価に製作
することができる。
【0045】請求項4の発明によれば、空隙部内を真空
にしたので、空隙部が断熱層として機能することによ
り、断熱効果を得ることができる。請求項5の発明によ
れば、空隙部を多数の小区画に分割したので、空気の対
流を制限することができるので、断熱効果を得ることが
できる。
【0046】請求項6の発明によれば、圧力支持部材を
空隙部内に流通路を形成するものとし、空隙部へ流体を
導入する流体導入口と、この流体導入口から導入され、
流通路を経由した冷却用または断熱用の冷却・断熱流体
を導出する流体導出口と、流体導入口へ冷却・断熱流体
を供給する流体供給機構とを設けたので、内筒から外筒
へ伝導する熱を冷却用の流体が搬送して放出する。した
がって、内筒および外筒を効果的に冷却することができ
るので、外筒をさらに安価な材料で製作することがで
き、高温高圧容器を安価に製作することができる。
【0047】請求項7の発明によれば、冷却・断熱流体
の圧力を1.5MPa以下にしたので、冷却・断熱流体
のコストを安価にすることができ、ランニングコストを
安価にすることができる。請求項8の発明によれば、外
筒を冷却する外筒冷却機構を設けたので、外筒をより効
果的に冷却することができることにより、外筒を安価な
材料で製作することができ、高温高圧容器を安価に製作
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態である高温高圧容器の概
略構成を示す縦断面図である。
【図2】図1のX−X線に相当する部分平断面図であ
る。
【図3】図1に示した圧力支持部材の斜視図である。
【図4】圧力支持部材の他の配設例を示す部分説明図で
ある。
【図5】圧力支持部材の他の例を示す半平面図である。
【図6】図5に示した圧力支持部材を配設した高温高圧
容器の半平断面図である。
【図7】図6のY−Y線による部分断面図である。
【図8】図8は圧力支持部材のさらに他の例を示す斜視
図である。
【図9】図8に示した圧力支持部材を配設した高温高圧
容器の半平断面図である。
【図10】(a),(b)は圧力支持部材のさらに他の
例を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
R 高温高圧容器 1 内筒 2 外筒 2a 流体導入口 2b 流体導出口 2c 支持部 3 空隙部 4 下蓋 5A,5B シール部材 6 上蓋 7 圧力支持部材 7A,7B 圧力支持部材 7C,7D 圧力支持部材 7a 切欠部 7b 開口 7c 支持杆部 7d 取付部 8 圧力支持部材本体 8a 縦溝 8b 横溝 9A,9B 断熱材 10 流通路 11 供給管 12 排出管 21 流体供給機構 22 流体供給管 31 逆止め弁 41 流出阻止機構 42 流体排出管 43 圧力センサ 44 遮断弁 51 減圧排出機構 52 減圧弁 61 外筒冷却機構 62 冷却ジャケット 62a 冷却流体導入口 62b 冷却流体導出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 3/04 B01J 3/04 Z F16J 12/00 F16J 12/00 P Z (71)出願人 598124375 ジェネラル アトミックス インコーポレ イティッド アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サン ディエゴ ジェネラル アトミックス コ ート 3550 (72)発明者 鈴木 邦利 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内 (72)発明者 門谷 ▲かん▼一 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内 (72)発明者 中島 渉 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内 (72)発明者 金森 春一 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 (72)発明者 ダビッド エー. ハズルベック アメリカ合衆国 92020 カリフォルニア 州 エルカジョン リブ オーク ドライ ブ 486 Fターム(参考) 3J046 AA01 AA05 BA02 BB02 BC16 BD02 BD11 CA01 DA04 EA02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内筒と外筒との間に前記内筒内の領域と
    隔離されて閉塞された空隙部を有する高温高圧容器であ
    って、 前記内筒と前記外筒との間隔を保って前記内筒を支持す
    るとともに、前記空隙部内に断熱用の空間を形成する圧
    力支持部材を前記空隙部内の前記内筒と前記外筒との間
    に配設した、 ことを特徴とする高温高圧容器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の高温高圧容器におい
    て、 前記圧力支持部材は前記空隙部の内側から外側へ複数重
    ねられている、 ことを特徴とする高温高圧容器。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の高温高
    圧容器において、 前記内筒の外周面、前記外筒の内周面、前記圧力支持部
    材の前記内筒に接触する面、前記圧力支持部材の前記外
    筒に接触する面、前記圧力支持部材同士が接触する面の
    少なくとも一つに断熱材を設けた、 ことを特徴とする高温高圧容器。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の高温高圧容器におい
    て、 前記空隙部内を真空にした、 ことを特徴とする高温高圧容器。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の高温高圧容器におい
    て、 前記空隙部を多数の小区画に分割した、 ことを特徴とする高温高圧容器。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の高温高圧容器におい
    て、 前記圧力支持部材は前記空隙部内に流通路を形成するも
    のであり、 前記空隙部へ流体を導入する流体導入口と、 この流体導入口から導入され、前記流通路を経由した冷
    却・断熱流体を導出する流体導出口と、 前記流体導入口へ冷却・断熱流体を供給する流体供給機
    構とを設けた、 ことを特徴とする高温高圧容器。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の高温高圧容器におい
    て、 前記冷却・断熱流体の圧力は1.5MPa以下である、 ことを特徴とする高温高圧容器。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の高温高圧容器におい
    て、 前記外筒を冷却する外筒冷却機構を設けた、 ことを特徴とする高温高圧容器。
JP2001207544A 2000-10-31 2001-07-09 高温高圧容器 Pending JP2002136859A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005018842A1 (en) * 2003-08-18 2005-03-03 Morof Jerry B Abiogenic transition unit
JP2014161790A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Ricoh Co Ltd 廃液処理装置
US8953734B2 (en) 2002-08-13 2015-02-10 Endless Energy, Llc Transition unit
CN108071795A (zh) * 2017-11-09 2018-05-25 浙江工业大学 一种压力容器

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