JP6085946B2 - 燃料電池及び燃料電池スタック - Google Patents

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Description

本発明は、複数枚積層して燃料電池スタックを構成する燃料電池、及び燃料電池スタックに関するものである。
従来において、上記したような燃料電池としては、例えば、特許文献1に記載された燃料電池セパレータを備えたものや、特許文献2に記載されたものがある。特許文献1に記載の燃料電池セパレータは、反応ガス又は冷却媒体の流路を連通多孔質体で形成すると共に、流路を密封するシール材を有し、このシール材と類似又は同一の弾性の物質からなる流路制御片を連通多孔質体の間に形成することで、セパレータ全面にかかる面圧を均一化するものである。
また、特許文献2に記載の燃料電池は、複数枚の燃料電池セルを積層したものである。燃料電池セルは、膜電極接合体の両側に、断面凹凸形状を有する水素極と、同じく断面凹凸形状の排水層を含む酸素極とを備えると共に、水素極及び酸素極との間に水素流路及び酸素流路を夫々形成する平板セパレータを備えている。また、燃料電池は、酸素極側に冷媒流路部を備えている。
冷媒流路部は、2枚の平板セパレータと、その間に挟まれた予圧プレートを備え、両平板セパレータの間を冷却水の流路としている。予圧プレートは、断面波形状を成しており、燃料電池の各構成部品の形状誤差により局所的に生じた荷重を分散することによって、各構成部品に均等な荷重を印加するものである。
特開2009−252469号公報 特許第4432518号公報
しかしながら、上記したような従来の燃料電池において、特許文献1に記載のものでは、流路を別の部材である連通多孔質体で形成しているので、部品点数が増して構造が複雑になるという問題点がある。また、特許文献2に記載のものでは、膜電極接合体が介在する発電領域には均等が荷重が印加されるものの、反応ガスの流路や冷媒流路部を密封しているエッジ領域に対しては、熱膨張や積層荷重による応力集中を緩和するような対策はとられていなかった。
本発明は、上記従来の状況に鑑みて成されたもので、発電領域とこれを囲繞するエッジ領域を備えた燃料電池において、エッジ領域における熱膨張や積層荷重による応力集中を緩和することができ、燃料電池全域に均等な荷重を付与することが可能な燃料電池及び燃料電池スタックを提供することを目的としている。
本発明の燃料電池は、複数枚積層して燃料電池スタックを構成するものである。この燃料電池は、周囲にフレームを有する膜電極接合体と、フレーム及び膜電極接合体を挟持する一対のセパレータを備え、膜電極接合体が介在する領域を発電領域とし、フレームが介在する領域をエッジ領域としている。そして、燃料電池は、セパレータのエッジ領域の剛性が、同セパレータの発電領域の剛性よりも低いものである。さらに、燃料電池は、前記セパレータが、表裏反転形状を有する金属製板部材であり、両セパレータのエッジ領域には、フレーム側に開放した凹部と、フレーム側を頂部とした凸部が、凹部同士及び凸部同士を相対向させて配置してあり、凹部及び凸部のうちの少なくとも凸部の剛性を低くすることで、セパレータのエッジ領域の剛性を同セパレータの発電領域の剛性よりも低くしており、凹部及び凸部のうちの少なくとも凸部が、両側に斜辺を有すると共に、斜辺の傾斜角度を発電領域における凹凸加工部の傾斜角度よりも小さくした構成としており、上記構成をもって従来の課題を解決するための手段としている。また、本発明の燃料電池スタックは、上記の燃料電池を複数枚積層して成るものである。
本発明の燃料電池及び燃料電池スタックによれば、発電領域とこれを囲繞するエッジ領域を備えた燃料電池において、エッジ領域における熱膨張や積層荷重による応力集中を緩和することができ、燃料電池全域に均等な荷重を付与することが可能となる。また、燃料電池は、セパレータだけで応力集中を緩和し得るものとなり、製造も容易である。
本発明に係わる燃料電池スタックの一実施形態を説明する分解状態の斜視図(A)、及び組立て後を示す斜視図(B)である。 図1に示す燃料電池スタックを構成する燃料電池を説明する分解状態の平面図(A)、及び組立て後を示す平面図(B)である。燃料電池スタックを説明する分解状態の斜視図(A)、及び組立て後を示す斜視図(B)である。 図2(B)中のA−A線に基づく燃料電池の断面図である。 燃料電池スタックの断面図(A)、及び積層方向の変位により生じる応力を説明する断面図(B)である。 エッジ領域に応力集中が生じた従来のセパレータを示す断面図(A)、及びエッジ領域に応力集中が生じた本発明のセパレータを示す断面図(B)である。 本発明に係る燃料電池の他の実施形態を説明する各々要部の断面図(A)〜(E)である。 本発明に係る燃料電池のさらに他の実施形態を説明する断面図である。
図1に示す燃料電池スタックFSは、矩形板状を成す燃料電池Cの積層体Sに対し、積層方向の一端部(図1中で右側端部)に、集電板54A及びスペーサ55を介してエンドプレート56Aが設けてあると共に、他端部に、集電板54Bを介してエンドプレート56Bが設けてある。また、燃料電池スタックFSは、積層体Sに対し、燃料電池Cの長辺側となる両面(図1中で上下面)に、締結板57A,57Bが設けてあると共に、短辺側となる両面に、補強板58A,58Bが設けてある。
そして、燃料電池スタックFSは、各締結板57A,57B及び補強板58A,58BをボルトBにより両エンドプレート56A,56Bに連結する。このようにして、燃料電池スタックFSは、図1(B)に示すようなケース一体型構造となり、積層体Sをその積層方向に拘束・加圧して個々の燃料電池Cに所定の接触面圧を加え、ガスシール性や導電性等を良好に維持する。
燃料電池Cは、燃料電池スタックFSにおいて単セルとも呼ばれるもので、図2に示すように、周囲にフレーム51を有する膜電極接合体1と、フレーム51及び膜電極接合体1を挟持する一対のセパレータ2,2を備えている。
膜電極接合体1は、一般に、MEA(Membrane Electrode Assembly)と呼ばれるものであって、図3に示すように、固体高分子から成る電解質層1Bを空気極層1C(カソード)と燃料極層(アノード)1Aとで挟持した構造を有している。この膜電極接合体1は、空気極層1Cにカソードガス(酸素含有ガス・空気)が供給されると共に、燃料極層1Aにアノードガス(水素含有ガス)が供給されて、電気化学反応により発電をする。なお、膜電極接合体1としては、空気極層1Cと燃料極層1Aの表面に、カーボンペーパや多孔質体等から成るガス拡散層を備えたものも含まれる。
フレーム51は、樹脂成形(例えば射出成形)により膜電極接合体1と一体化してあり、この実施形態では、膜電極接合体1を中央にして長方形状を成している。また、フレーム51は、両端部に、各々三個ずつのマニホールド穴H1〜H6が配列してあり、各マニホールド穴群から膜電極接合体1に至る領域がディフューザ部Dとなる。このフレーム51及び両セパレータ2,2は、いずれもほぼ同等の縦横寸法を有する長方形状である。
さらに、フレーム51は、ディフューザ部Dに、円形状の複数の突部52が縦横に配列してある。これらの突部52は、膜電極接合体1の経時変化などによって燃料電池Cに厚さ方向の変位が生じた際に、セパレータ2,2に接触して反応用ガスの流通空間を維持するものである。
各セパレータ2は、表裏反転形状を有する金属製の板部材であって、例えばステンレス製であり、プレス加工により適宜形状に成形し得る。図示例のセパレータ2は、少なくとも膜電極接合体1に対応する中央部分が断面凹凸形状に形成してある。このセパレータ2は、断面凹凸形状を長辺方向に連続的に有しており、膜電極接合体1との間に、波形の凹部によりアノードガス及びカソードガスのガス流路(図3中の符号3)を形成する。
また、各セパレータ2は、両端部に、フレーム51の各マニホールド穴H1〜H6と同等のマニホールド穴H1〜H6を有している。なお、図3に示す燃料電池Cでは、カソード側及びアノード側のセパレータ2,2の凹凸が半ピッチずれているが、凹凸が一致している構造でも良い。
上記のフレーム51及び膜電極接合体1と両セパレータ2,2は、重ね合わせて燃料電池Cを構成する。このとき、燃料電池Cは、とくに図2(B)に示すように、中央に、膜電極接合体1の領域である発電領域Gを備えている。また、発電領域Gの両側に、反応用ガスの供給及び排出を行うマニホールド部Mと、各マニホールド部Mから発電部Gに至る反応用ガスの流通領域であるディフューザ部Dを備えている。
上記の燃料電池Cは、図3に示すように、膜電極接合体1が介在する領域を上記の如く発電領域Gとし、フレーム51が介在する領域をエッジ領域Eとしている。エッジ領域Eは、マニホールド部M及びディフューザ部Dを含み、発電領域Gを囲繞している。
図2(B)の左側に示す一方のマニホールド部Mにおいて、各マニホールド穴H1〜H3は、カソードガス供給用(H1)、冷却流体供給用(H2)及びアノードガス供給用(H3)であり、積層方向に互いに連通して夫々の流路を形成する。また、図2(B)の右側に示す他方のマニホールド部Mにおいて、各マニホールド穴H4〜H6は、アノードガス排出用(H4)、冷却流体排出用(H5)及びカソードガス排出用(H6)であり、積層方向に互いに連通して夫々の流路を形成する。なお、供給用と排出用は、一部または全部が逆の位置関係でも良い。
さらに、燃料電池Cは、図2に示すように、フレーム51と各セパレータ2の縁部同士の間や、マニホールド穴H1〜H6の周囲であるエッジ領域Eに、ガスシールSLが設けてある。また、燃料電池Cを複数枚積層した状態では、燃料電池C同士すなわち隣接するセパレータ2同士の間にもガスシールSLを設ける。
上記のガスシールSLは、個々の層間において、カソードガス、アノードガス及び冷却液の夫々の流通域を気密的に分離すると共に、その層間に所定の流体だけが流れるように、マニホールド穴H1〜H6の周縁部の適当な箇所に開口を設ける。
上記構成を備えた燃料電池Cは、先述したように、複数枚積層して燃料電池スタックFSを構成する。この燃料電池スタックFSは、図3に示すように、隣接する燃料電池C同士の間に、冷却液の流通空間Fを形成する。そして、この流通空間4には、少なくとも発電領域Gに対応する範囲に、変位吸収部材5が配置してある。
この変位吸収部材5は、薄い金属プレートを素材とし、片持ち梁構造のばね機能部を縦横に配列したものであって、燃料電池C間のコネクタを兼用すると共に、とくに発電領域Gの厚さ方向の変位を吸収する。また、燃料電池スタックFSでは、隣接する燃料電池C同士の間に上記の変位吸収部材5を介装することで、図1に示す積層体Sに積層方向の荷重を付与するための手段が不要になる。
ここで、各セパレータ2は、図3に長辺部分の断面(図2B中のA−A線に基づく断面)示すように、エッジ領域Eには、フレーム51側に開放した凹部2Aと、フレーム51側を頂部とした凸部2Bが、凹部同士及び凸部同士を相対向させて配置してある。凹部2A及び凸部2Bは、燃料電池Cの長辺に沿って形成してあり、凹部2Aを面内方向の内側にし且つ凸部2Bを外側にして配置してある。
また、各セパレータ2は、先述の如く表裏反転形状であるから、燃料電池Cを積層した際には、隣接するセパレータ2の凹部2A同士(底部同士)が接触する。これにより、隣接する燃料電池C同士の間に形成した冷却液の流通空間Fを密封する。さらに、凹部2よりも外側では、燃料電池Cを構成する一対のセパレータ2の凸部2B同士(頂部同士)の間でフレーム51を挟着保持する。
上記のセパレータ2を備えた燃料電池Cは、燃料電池スタックFSを構成した際、図4(A)に示すように、集電板54A,54B、エンドプレート56A,56B、締結板(図1の符号57A,57B)及び補強板58A,58Bで構成される一定寸法のケース内に組み込まれる。このような燃料電池スタックFSにおいて、各燃料電池Cには、所定の積層荷重や運転時の熱膨張による強制的な負荷が加わり、厚さ方向の変位が生じる。
これに対し、図4に示す燃料電池スタックFSは、発電領域Gでは、流通空間Fに配置した変位吸収部材5により厚さ方向(積層方向)の変位を吸収することができる。ところが、エッジ領域Eでは、図4(B)に示すように、セパレータ2の厚さ方向に変位が生じると、凸部2Bの両側で且つ凹部2A同士の接触部分(図中の円で囲んだ部分)に応力集中が発生すると共に、図5(A)に示すようにセパレータ2が歪んだ状態になる。セパレータ2に歪みが生じると、エッジ領域Eの密封性が低下するおそれがある。しかし、従来の燃料電池では、エッジ領域における応力集中の対策がとられていなかった。
そこで、本発明の燃料電池Cは、セパレータ2のエッジ領域Eの剛性が、同セパレータ2の発電領域Gの剛性よりも低いものとなっている。より具体的には、燃料電池Cは、先述の如く、セパレータ2が、表裏反転形状を有する金属製板部材であると共に、エッジ領域Eに凹部2A及び凸部2Bを有しており、これらのうちの少なくとも凸部2Bの剛性を低くしている。
上記の燃料電池C及び燃料電池スタックFSは、セパレータ2のエッジ領域Eが撓み易くなる。具体的には、燃料電池Cは、積層荷重や熱膨張の負荷が加わると、図5(B)に示すように、セパレータ2の凸部2Bが、実線から仮想線の状態若しくは仮想線から実線の状態に弾性変形して変位を吸収し、全体的な歪みを防止して応力集中を緩和する。このようにして、燃料電池C及び燃料電池スタックFSは、発電領域Gとこれを囲繞するエッジ領域Eを備えた構造において、エッジ領域Eにおける積層荷重や熱膨張の負荷による応力集中を緩和することができる。
また、上記の燃料電池C及び燃料電池スタックFSは、セパレータ2のエッジ領域E自体の剛性を低くし、とくに少なくとも凸部2Bの剛性を低くすることでエッジ領域Eの剛性を低くしているので、それ以外の部品を用いることなく、セパレータ2だけで応力集中を緩和し得るものとなり、製造も容易である。
さらに、上記の燃料電池C及び燃料電池スタックFSは、隣接する燃料電池C同士の流通空間Fに変位吸収部材5が配置してあるので、発電領域Gにおける変位吸収部材5の変位吸収機能と、エッジ領域Eにおけるセパレータ2の応力緩和機能とが相俟って、燃料電池C及び燃料電池スタックFSの全体に均等な荷重を付与することが可能となる。
図6及び図7は、本発明の燃料電池の他の実施形態を説明する図である。なお、先の実施形態と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
燃料電池Cを構成するセパレータ2は、図6(A)に示すように、発電領域Gに断面凹凸形状を有すると共に、エッジ領域Eに凹部2A及び凸部2Bを有している。図6(A)は、積層した際に隣接する2枚のセパレータ2を示しており、両セパレータ2の間には流通空間Fを示している。また、凹部2A及び凸部2Bは、概略台形状を成していて、両側に斜辺を有しており、図示例では、少なくとも凸部2Bに剛性を低くするための構成を採用している。
図6(B)に示す実施形態は、凸部2Bの斜辺の傾斜角度θ1を、図6(A)に示す発電領域Gの凹凸加工部(断面凹凸形状の部分)の傾斜角度θ2よりも小さくしたものである。なお、凸部2Bの斜辺の傾斜角度θ1は、例えば45度以下とするのが望ましい。このセパレータ2は、積層荷重や熱膨張による負荷が加わると、凸部2Bが、斜辺の傾斜角度を変化させるように、実線から仮想線の状態若しくは仮想線から実線の状態に弾性変形して変位を吸収する。
この実施形態のセパレータ2は、凸部2Bの斜辺の傾斜角度θ1を設定することで、厚さ方向の変位に対して吸収代が大きくなり、同変位に対して凸部2Bが撓み易くなり、エッジ領域Eにおける熱膨張や積層荷重による応力集中を緩和することができる。
図6(C)に示す実施形態は、凸部2Bの斜辺に、その一部を表裏方向に曲成した変形促進部2Cを有している。このセパレータ2は、積層荷重や熱膨張による負荷が加わると、凸部2Bの変形促進部2Cが主に変形し、凸部2B全体としては実線から仮想線の状態若しくは仮想線から実線の状態に弾性変形して変位を吸収する。
この実施形態のセパレータ2は、変形促進部2Cを設けることで、厚さ方向の変位に対して吸収代が大きくなり、同変位に対して凸部2Bが撓み易くなり、エッジ領域Eにおける熱膨張や積層荷重による応力集中を緩和することができる。
図6(D)に示す実施形態は、凸部2Bがアーチ状を成しており、両側に斜辺を有するものとなっている。このセパレータ2は、積層荷重や熱膨張による負荷が加わると、凸部2Bが、実線から仮想線の状態若しくは仮想線から実線の状態に弾性変形して変位を吸収する。
この実施形態のセパレータ2は、凸部2Bをアーチ状とすることで、厚さ方向の変位に対して吸収代が大きくなり、同変位に対して凸部2Bが撓み易くなり、エッジ領域Eにおける熱膨張や積層荷重による応力集中を緩和することができる。
図6(E)に示す実施形態は、凸部2Bがアーチ状を成しており、両側に斜辺を有すると共に、斜辺に、その一部を段差状に曲成した変形促進部2Cを有している。このセパレータ2は、積層荷重や熱膨張による負荷が加わると、凸部2Bの変形促進部2Cが主に変形し、凸部2B全体としては実線から仮想線の状態若しくは仮想線から実線の状態に弾性変形して変位を吸収する。
この実施形態のセパレータ2は、アーチ状を成す凸部2Bに変形促進部2Cを設けたので、厚さ方向の変位に対して吸収代が大きくなり、同変位に対して凸部2Bがより一層撓み易くなり、エッジ領域Eにおける熱膨張や積層荷重による応力集中を緩和する効果がより向上する。
図7に示す実施形態は、凹部2Aとフレーム51との間に介装される弾性部材6と、燃料電池Cを複数枚積層した際に隣接するセパレータ2の凸部2B同士の間に介装される弾性部材7を備えている。これらの弾性部材6,7は、その剛性が、厚さ方向の負荷に対して線形的な特性を有している。
上記の弾性部材6,7を備えた燃料電池C及び燃料電池スタックFSにあっても、先の各実施形態と同様に、エッジ領域Eにおける熱膨張や積層荷重による応力集中を緩和することができ、また、弾性部材6,7の剛性が線形的な特性を有しているので、セパレータ2のエッジ領域Eの設計に容易に対処することができる。
なお、本発明に係る燃料電池及び燃料電池スタックは、その構成が上記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の細部を適宜変更することが可能である。また、上記各実施形態では、凹部及び凸部のうちの少なくとも凸部の剛性を低くした場合を例示したが、凹部に剛性を低減させる構成を設けることも可能である。ただし、図示例のように隣接するセパレータの凹部同士の間で冷却液の流通空間を密封する構造では、高いシール性を維持するために凸部のみに剛性を低減させる構成を設ければ、シール性の確保と応力集中緩和の両立を実現することができる。
C 燃料電池
E エッジ領域
G 発電領域
F 流通空間
FS 燃料電池スタック
1 膜電極接合体
2 セパレータ
2A 凹部
2B 凸部
2C 変形促進部
5 変位吸収部材
6 弾性部材
7 弾性部材
51 フレーム

Claims (8)

  1. 複数枚積層して燃料電池スタックを構成する燃料電池であって、
    周囲にフレームを有する膜電極接合体と、フレーム及び膜電極接合体を挟持する一対のセパレータを備え、膜電極接合体が介在する領域を発電領域とし、フレームが介在する領域をエッジ領域として、セパレータのエッジ領域の剛性が、同セパレータの発電領域の剛性よりも低いものであり、
    前記セパレータが、表裏反転形状を有する金属製板部材であり、
    両セパレータのエッジ領域には、フレーム側に開放した凹部と、フレーム側を頂部とした凸部が、凹部同士及び凸部同士を相対向させて配置してあり、
    凹部及び凸部のうちの少なくとも凸部の剛性を低くすることで、セパレータのエッジ領域の剛性を同セパレータの発電領域の剛性よりも低くしており、
    凹部及び凸部のうちの少なくとも凸部が、両側に斜辺を有すると共に、斜辺の傾斜角度を発電領域における凹凸加工部の傾斜角度よりも小さくしたことを特徴とする燃料電池。
  2. 複数枚積層して燃料電池スタックを構成する燃料電池であって、
    周囲にフレームを有する膜電極接合体と、フレーム及び膜電極接合体を挟持する一対のセパレータを備え、膜電極接合体が介在する領域を発電領域とし、フレームが介在する領域をエッジ領域として、セパレータのエッジ領域の剛性が、同セパレータの発電領域の剛性よりも低いものであり、
    前記セパレータが、表裏反転形状を有する金属製板部材であり、
    両セパレータのエッジ領域には、フレーム側に開放した凹部と、フレーム側を頂部とした凸部が、凹部同士及び凸部同士を相対向させて配置してあり、
    凹部及び凸部のうちの少なくとも凸部の剛性を低くすることで、セパレータのエッジ領域の剛性を同セパレータの発電領域の剛性よりも低くしており、
    凹部及び凸部のうちの少なくとも凸部が、両側に斜辺を有すると共に、斜辺の一部を曲成した変形促進部を有していることを特徴とする燃料電池。
  3. 凹部及び凸部のうちの少なくとも凸部が、アーチ状を成していることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池。
  4. 複数枚積層して燃料電池スタックを構成する燃料電池であって、
    周囲にフレームを有する膜電極接合体と、フレーム及び膜電極接合体を挟持する一対のセパレータを備え、膜電極接合体が介在する領域を発電領域とし、フレームが介在する領域をエッジ領域として、セパレータのエッジ領域の剛性が、同セパレータの発電領域の剛性よりも低いものであり、
    前記セパレータが、表裏反転形状を有する金属製板部材であり、
    両セパレータのエッジ領域には、フレーム側に開放した凹部と、フレーム側を頂部とした凸部が、凹部同士及び凸部同士を相対向させて配置してあり、
    凹部及び凸部のうちの少なくとも凸部の剛性を低くすることで、セパレータのエッジ領域の剛性を同セパレータの発電領域の剛性よりも低くしており、
    凹部とフレームとの間に介装される弾性部材を備えたことを特徴とする燃料電池。
  5. 複数枚積層して燃料電池スタックを構成する燃料電池であって、
    周囲にフレームを有する膜電極接合体と、フレーム及び膜電極接合体を挟持する一対のセパレータを備え、膜電極接合体が介在する領域を発電領域とし、フレームが介在する領域をエッジ領域として、セパレータのエッジ領域の剛性が、同セパレータの発電領域の剛性よりも低いものであり、
    前記セパレータが、表裏反転形状を有する金属製板部材であり、
    両セパレータのエッジ領域には、フレーム側に開放した凹部と、フレーム側を頂部とした凸部が、凹部同士及び凸部同士を相対向させて配置してあり、
    凹部及び凸部のうちの少なくとも凸部の剛性を低くすることで、セパレータのエッジ領域の剛性を同セパレータの発電領域の剛性よりも低くしており、
    当該燃料電池を複数枚積層した際に、隣接するセパレータの凸部同士の間に介装される弾性部材を備えたことを特徴とする燃料電池。
  6. 前記弾性部材の剛性が、厚さ方向の負荷に対して線形的な特性を有していることを特徴とする請求項4又は5に記載の燃料電池。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池を複数枚積層したことを特徴とする燃料電池スタック。
  8. 隣接する燃料電池同士の間に、冷却液の流通空間を形成すると共に、
    前記流通空間の少なくとも発電領域に対応する範囲に、変位吸収部材が配置してあることを特徴とする請求項7に記載の燃料電池スタック。
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