JP6085523B2 - 半導体装置及び半導体装置の動作方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置の動作方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置に関し、例えばアナログ−デジタル変換を行う回路に好適に用いられる。
近年、携帯機器のような電子機器では小型化が進み、そのような電子機器に搭載される部品に対する小型化や省電力化の要求が高まっている。一方、情報処理技術の発展と共に、アナログ信号をデジタル信号へ変換するA/D変換器に対する高精度化の要求が高まっている。したがって、小型で高精度なA/D変換器が望まれている。
小型化が可能なA/D変換手法として、時間−デジタル変換技術(Time−to−Digital−Converter;TDC)が知られている。例えば、特許第4545439号公報(対応国際公開WO03050637(A2))に電圧制御器が開示されている。この電圧制御器は、アナログ/デジタル変換器(ADC)と、補償器(300)と、変調器(400)とを備える。アナログ/デジタル変換器(ADC)は、アナログ入力をデジタル入力に変換する。補償器(300)は、ルックアップテーブル(302)を含んでおり、デジタル誤差信号に基づいてデジタル制御信号(154)を確定する。変調器(400)は、確定されたデジタル制御信号に応答して電源制御信号(156)を供給するように動作する。この電圧制御器は、スイッチング期間を有するスイッチング電力変換器の出力電圧を制御する。アナログ/デジタル変換器(ADC)は、遅延セルアレイ(740)を含む遅延線アナログ/デジタル変換器(700)を備える。該遅延セルアレイ(740)は、複数の遅延線セルを備える。スイッチング電力変換器のスイッチング期間毎に一回検知電圧をサンプリングするために、遅延線アナログ/デジタル変換器に接続された検知電圧源(108)が設けられる。遅延線アナログ/デジタル変換器に接続された基準電圧源(106)が設けられる。遅延線アナログ/デジタル変換器に接続されたテスト電圧源(704)が設けられる。検知電圧及び基準電圧を、スイッチング電力変換器のスイッチング期間と同期して、選択的に遅延線アナログ/デジタル変換器に供給するスイッチが設けられる。遅延線を通るテスト信号の伝播の程度を測定するための複数のタップ(752,754)が設けられる。較正器が設けられる。較正器は、基準電圧が遅延線アナログ/デジタル変換器に供給された場合の遅延線を通るテスト信号の伝播の程度と、検知電圧が遅延線アナログ/デジタル変換器に供給された場合の遅延線を通るテスト信号の伝播の程度との差を、スイッチング電力変換器のスイッチング期間内に確定する。そして、検知電圧と基準電圧との差を表すデジタル誤差信号を供給する。基準電圧が遅延線アナログ/デジタル変換器に供給された場合の遅延線を通るテスト信号の伝播の程度と、検知電圧が遅延線アナログ/デジタル変換器に供給された場合の遅延線を通るテスト信号の伝播の程度との差を、スイッチング電力変換器のスイッチング期間内に確定し、検知電圧と基準電圧との差を表すデジタル誤差信号を供給する較正器が設けられる。デジタル制御信号を確定するために、該デジタル誤差信号が補償器に提供される。遅延線アナログ/デジタル変換器の遅延セルの各々は、スイッチング電力変換器のスイッチング期間内にリセットされる。
関連する技術として、特許第4575420号公報(対応米国特許公報US2009146630(A1))に半導体装置が開示されている。この半導体装置は、スイッチング電源回路と、デジタル制御回路と、デッドタイム設定回路とを備える。スイッチング電源回路は、直列に接続された2つの半導体スイッチング素子を有する。デジタル制御回路は、半導体スイッチング素子をオン/オフさせるためのスイッチングパルスを前記半導体スイッチング素子に供給する。デッドタイム設定回路は、2つの半導体スイッチング素子が共にオフとなるデッドタイムを設定する。デッドタイム設定回路は、遅延生成回路と、選択回路と、遅延調整回路とを有する。遅延生成回路は、初段から最終段にかけて遅延値が小さい順に直列に接続され互いに遅延値が異なり、遅延値の合計値が初段に入力するパルス信号の周期より小さい複数の遅延素子を有する。遅延生成回路は、前記パルス信号を初段から最終段へと順に伝達させて各遅延素子の出力信号の立ち上がりエッジを、パルス信号の立ち上がりエッジに対して遅延させ、パルス信号の周期を複数に分割するパルスエッジを生成する。選択回路は、各遅延素子の出力信号が入力され、出力信号の中から選択された1つの出力信号を前記デッドタイムを決める信号としてデジタル制御回路に出力する。遅延調整回路は、各遅延素子の出力信号の中から、スイッチングパルスのデューティ比を最小にする出力信号を選択して、選択回路に出力させる。
特許第4545439号公報 特許第4575420号公報
上記の電圧制御器のアナログ/デジタル変換器(ADC)では、以下のような問題がある。アナログ/デジタル変換器(ADC)に求められるA/D変換精度が高いほど、遅延セルアレイ(740)やフリップフロップ系列(750)の回路規模が大規模化し、アナログ/デジタル変換器(ADC)全体の回路規模が大規模化してしまう。そのため、A/D変換精度を高くするほど、回路面積が増加してしまい、回路規模の小型化や部品の小型化という要求に対応できない。
上記の電圧制御器のアナログ/デジタル変換器(ADC)で、そのような問題が生じる理由は以下のとおりである。例えば、このアナログ/デジタル変換器(ADC)が10ビット精度の場合、遅延セルアレイ(740)の遅延セル及びフリップフロップ系列(750)のフリップフロップは、それぞれ210=1024個必要となる。そして、これらのフリップフロップの出力がそのままエンコーダ回路(730)の入力となり、ビット精度を高めている。そのため、このアナログ/デジタル変換器(ADC)では、ビット精度を高めるほど、遅延セル及びフリップフロップの数が増加し、エンコーダ回路の面積が大きくなる。その結果、このアナログ/デジタル変換器(ADC)では、ビット精度を高めるほど、回路規模が大規模化する。高精度なA/D変換を小規模の回路で行うことが可能な技術が望まれている。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態に係る半導体装置は、時間−デジタル変換技術(TDC)を用いたA/D変換回路を備えている。そのA/D変換回路は、重み付けされた遅延量を有する複数段の遅延セルと、重み付けされたエンコーダとを備えている。そのエンコーダは、各段の遅延セルから出力される重み付け信号を、遅延セルの段数に対応した重み付けによりエンコードする。
前記一実施の形態によれば、高精度なA/D変換を小規模の回路で行うことができる。
図1は、第1の実施の形態に係るA/D変換器の構成例を示すブロック図である。 図2は、第1の実施の形態に係るA/D変換器の動作例を示すタイミングチャートである。 図3は、第1の実施の形態に係るA/D変換器を用いた場合でのアナログ入力信号をA/D変換出力信号へ変換する変換特性を示すグラフである。 図4は、第1の実施の形態における重み付けエンコーダの入力及びバイナリー変換エンコーダの入力とA/D変換出力信号206との真理値表である。 図5は、第2の実施の形態に係るA/D変換器の構成例を示すブロック図である。 図6は、第2の実施の形態に係るA/D変換器の動作例を示すタイミングチャートである。 図7Aは、第2の実施の形態に係るA/D変換器を用い遅延セルの遅延量を小さくした場合でのアナログ入力信号をA/D変換出力信号へ変換する変換特性を示すグラフである。 図7Bは、第2の実施の形態に係るA/D変換器を用い遅延セルの遅延量を大きくした場合でのアナログ入力信号をA/D変換出力信号へ変換する変換特性を示すグラフである。 図8は、第3の実施の形態に係るA/D変換器の構成例を示すブロック図である。 図9は、第3の実施の形態に係るA/D変換器の動作例を示すタイミングチャートである。 図10は、第4の実施の形態に係るA/D変換器の構成例を示すブロック図である。 図11は、第5の実施の形態に係るA/D変換器を備える半導体装置としてのデジタル制御電源装置の構成例を示すブロック図である。 図12は、第5の実施の形態に係るデジタル制御電源装置の演算処理を示すフローチャートである。 図13は、第5の実施の形態に係るデジタル制御電源装置を用いた場合の平滑化出力電圧の過渡特性を示すグラフである。 図14は、第5の実施の形態に係るデジタル制御電源装置を用いた場合のA/D変換器出力の過渡特性を示すグラフである。 図15は、第6の実施の形態に係るA/D変換器を備える半導体装置としての無線通信の送受信装置の構成例を示すブロック図である。 図16は、第6の実施の形態に係るA/D変換器における入力電圧の時間変化を示すグラフである。
以下、実施の形態に係る半導体装置及び半導体装置の動作方法に関して、添付図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
本実施の形態に係るA/D変換器を備える半導体装置の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るA/D変換器200の構成例を示すブロック図である。A/D変換器200は、遅延セルアレイ210と、エンコーダ310とを具備している。
遅延セルアレイ210は、直列接続されたn個(n段;nは2以上の自然数)の遅延セル211〜220を備えている。遅延セルアレイ210は、(基準)クロック信号202を入力とし、アナログ入力信号201を各段の遅延セル211、…、220の電源電圧としている。エンコーダ310は、遅延セルアレイ210の各段の遅延セル211、…、220の遅延セル出力信号231、…、240をエンコードして、A/D変換出力信号206(デジタル出力信号)として出力する。ただし、n個の遅延セル211〜220は、遅延セル211、…、220ごとに重み付けされた遅延量を有している。エンコーダ310は、遅延セルアレイ210の各段の遅延セル211、…、220の遅延セル出力信号231、…、240を、遅延セル211、…、220の段数に対応した重み付けによりエンコードする。
本実施の形態に係るn個の遅延セル211〜220は、遅延セル211、…、220ごとに重み付けされた遅延量を有している。言い換えると、n個の遅延セル211〜220は、遅延セル211、…、220ごとに遅延量が異なっている(ただし、部分的には同一の遅延量を有しても良い)。したがって、遅延量の大きな遅延セルは、一つの遅延セルで、複数ビットに対応する遅延量を有することになる。ここで、1ビットに対応する遅延量を有する遅延セルを単位遅延セルと定義すると、複数ビットに対応する遅延量を有する遅延セルは、一つの遅延セルで、複数個の単位遅延セルと同等の機能を有することになる。よって、本実施の形態では、単位遅延セルだけでなく、遅延量の大きな遅延セルも併用することで、単位遅延セルだけを用いる場合と比較して、遅延セルの数を削減することができる。すなわち、遅延セルアレイ210の回路面積を削減することができる。また、遅延セル数の削減に伴い、エンコーダ310に入力される信号数が削減されるので、それら信号を処理する処理回路を削減することができる。それにより、本実施の形態では、エンコーダ310の回路面積を削減することができる。また、遅延セル数や処理回路数の削減に伴い、遅延セルアレイ210やエンコーダ310内の素子の数が削減される。それにより、本実施の形態では、消費電力を削減することができる。また、素子数が削減されたことに伴い、配置配線が容易になり、回路設計を容易に行うことができる。
以下では、10ビット変換精度を有するA/D変換器200を例として更に説明する。
遅延セルアレイ210は、直列に接続された遅延セル211〜220を備えている。遅延セル211〜220は、それぞれ異なる遅延量を有している。ただし、遅延セル211〜220の一部は、同一の遅延量を持っていても良い。例えば、遅延セル215が遅延量1を有する遅延セル(単位遅延セル)とする。遅延セル216は、遅延量1を有する遅延セルとする。遅延セル214と遅延セル217は、遅延セル215の32倍の遅延量を有する遅延セルとする。遅延セル213と遅延セル218は、遅延セル215の64倍の遅延量を有する遅延セルとする。遅延セル212と遅延セル219は、遅延セル215の128倍の遅延量を有する遅延セルとする。遅延セル211と遅延セル220は、遅延セル216の256倍の遅延量を有する遅延セルとする。ただし、本実施の形態において、各遅延セルの遅延量は一例であり、異なる他の遅延量を有していても良い。
遅延セル211は、アナログ入力信号201と、クロック信号202と、クロック信号202をインバータ230で論理的に反転させて生成される反転クロック信号204とを入力とし、遅延セル出力信号231を出力する。ただし、アナログ入力信号201及び反転クロック信号204は遅延セル211の電源ノードに入力される。クロック信号202は遅延セル211の入力ノードに入力される。クロック信号202を遅延セル211の遅延量で遅延させた遅延セル出力信号231は遅延セル211の出力ノードから出力される。
遅延セル212は、アナログ入力信号201と、反転クロック信号204と、遅延セル出力信号231を入力とし、遅延セル出力信号232を出力する。ただし、アナログ入力信号201及び反転クロック信号204は遅延セル212の電源ノードに入力される。遅延セル出力信号231は遅延セル212の入力ノードに入力される。遅延セル出力信号231を遅延セル212の遅延量で遅延させた遅延セル出力信号232は遅延セル212の出力ノードから出力される。
同様に、遅延セル213〜220(70個)は、アナログ入力信号201と、反転クロック信号204と、それぞれ遅延セル出力信号232〜239とを入力とし、それぞれ遅延セル出力信号233〜240を出力する。ただし、アナログ入力信号201及び反転クロック信号204は遅延セル213〜220の電源ノードに入力される。遅延セル出力信号232〜239は、それぞれ遅延セル213〜220の入力ノードに入力される。遅延セル出力信号232〜239を遅延セル213〜220の遅延量で遅延させた遅延セル出力信号233〜240は、それぞれ遅延セル213〜220の出力ノードから出力される。
また、この図1の例では、記載が省略されているが、遅延セル215と遅延セル216との間には、62個の遅延セルがある。したがって、遅延セルは、72個設けられている。そして、遅延セル出力信号235と遅延セル出力信号236との間には、62個の遅延セルに対応して、62個の遅延セルの出力信号がある。したがって、遅延セルの出力信号は、72個ある。遅延セル出力信号235〜遅延セル出力信号236の64個の出力のうち、第N番目の出力を、遅延セル出力信号235−Nとも表記する。つまり、遅延セル出力信号235と遅延セル出力信号235−1とは同じ出力信号を示し、遅延セル出力信号236と遅延セル出力信号235−64とは同じ信号を示している。
エンコーダ310は、ラッチアレイ250とラッチ信号エンコーダ311とを備えている。
ラッチアレイ250は、複数のフリップフロップ251〜260を備えている。複数のフリップフロップ251〜260の各々は、複数の遅延セル211〜220の各々に対応して設けられている。複数のフリップフロップ251〜260は、複数の遅延セル211〜220の遅延セル出力信号231〜240を、共通の遅延クロック信号205に応答してラッチする。また、この図1の例では、記載が省略されているが、フリップフロップ255とフリップフロップ256との間には、62個のフリップフロップがある。したがって、フリップフロップは、遅延セルと同じく72個設けられている。
ここで、遅延クロック信号205は、クロック信号202を遅延回路225で遅延させた信号である。遅延回路225は、基準電圧203を電源電圧として供給されている。遅延回路225の遅延量は、アナログ信号(アナログ入力信号201)が正しくデジタル信号(A/D変換出力信号206)に変換できるように、予め設定されている。また、フリップフロップ251〜260は、遅延クロック信号205が同じタイミングで供給されるように遅延回路225から等距離に設置されている。
フリップフロップ251は遅延セル出力信号231をデータ入力とし、遅延クロック信号205をクロック入力とし、ラッチ信号271を出力する。同様にフリップフロップ252〜260(71個)は、それぞれ遅延セル出力信号232〜240をデータ入力とし、遅延クロック信号205をクロック入力とし、それぞれラッチ信号272〜280を出力する。このように、フリップフロップ251〜260は、それぞれ遅延セル211〜220の直後に設けられることが好ましい。遅延セル211〜220からの遅延セル出力信号232〜240に対する配線遅延や寄生容量などの影響を抑制でき、フリップフロップ251〜260遅延セル出力信号231〜240を容易に適切なタイミングで受信することができるからである。
ラッチ信号エンコーダ311は、ラッチアレイ250の各段のフリップフロップ251、…、260のラッチ信号271、…、280を、遅延セル211、…、220の段数(遅延セル211から数えて第何番目にあるかを示す数)に対応した重み付けによりエンコードする。ラッチ信号エンコーダ311は、重み付けエンコーダ290と、バイナリー変換エンコーダ300とを含んでいる。
重み付けエンコーダ290は、ラッチアレイ250の各段のフリップフロップ251、…、260のラッチ信号271、…、280を、遅延セル211、…、220の段数(遅延セル211から数えて第何番目にあるかを示す数)に対応した重み付けによりエンコードしたエンコード信号Q1〜Q1024を出力する。すなわち、重み付けエンコーダ290は、ラッチ信号271〜280を入力とし、エンコード信号Q1〜Q1024を出力する。重み付けの具体例については後述される。
バイナリー変換エンコーダ300は、エンコード信号Q1〜Q1024をバイナリー変換して、10ビットのA/D変換出力信号206を出力する。すなわち、バイナリー変換エンコーダ300は、エンコード信号Q1〜Q1024を入力とし、A/D変換出力信号206を出力する。
次に、本実施の形態に係るA/D変換器を備える半導体装置の動作について説明する。図2は、本実施の形態に係るA/D変換器200の動作例を示すタイミングチャートである。ここで、(a)はアナログ入力信号201、(b)はクロック信号202、(c)は遅延クロック信号205、(d)は遅延セル出力信号231、(e)は遅延セル出力信号232、(f)は遅延セル出力信号233、(g)は遅延セル出力信号234、(h)は遅延セル出力信号235(=235−1)、(i)は遅延セル出力信号235−20、(j)は遅延セル出力信号235−21、(k)は遅延セル出力信号236(=235−64)、(l)は遅延セル出力信号237、(m)は遅延セル出力信号238、(n)は遅延セル出力信号239、(o)遅延セル出力信号240、(p)はラッチ信号271〜280、(q)は重み付けエンコーダ出力(エンコード信号Q1〜Q1024)、(r)A/D変換出力信号206、である。
図1で示していない外部の回路が、アナログ入力信号201をA/D変換器200へ入力する((a)参照)。アナログ入力信号201がセトリングした時間T0で、図1で示していない制御回路が、クロック信号202をLowレベルからHighレベルにする((b)参照)。それにより、クロック信号202が遅延セル211〜220を伝播する。その結果、遅延セル211〜220が、それぞれの遅延量に応じてクロック信号202を遅延した遅延セル出力信号231〜240を出力する((d)〜(o)参照)。
遅延回路225は、クロック信号202を一定時間(ΔT=T1−T0)だけ遅延した遅延クロック信号205を出力する((b)参照)。遅延回路225から等距離に配置されたフリップフロップ251〜260は、遅延クロック信号205の立ち上がり時間T1で、遅延セル出力信号231〜240をラッチして、ラッチ信号271〜280として出力する((p)参照)。
ラッチ信号271は、q256として重み付けエンコーダ290に入力される。すなわち、ラッチ信号271は、256ビット分のデータに対応し、256ビット分の重みがあるとして取り扱われる。同様に、ラッチ信号272は、q384として重み付けエンコーダ290に入力される。すなわち、ラッチ信号272は、128ビット分のデータに対応し、128ビット分の重みがあるとして取り扱われる。ラッチ信号273は、q448として重み付けエンコーダ290に入力される。すなわち、ラッチ信号273は、64ビット分のデータに対応し、64ビット分の重みがあるとして取り扱われる。ラッチ信号274は、q480として重み付けエンコーダ290に入力される。すなわち、ラッチ信号274は、32ビット分のデータに対応し、32ビット分の重みがあるとして取り扱われる。ラッチ信号275〜276(64個のラッチ信号)は、それぞれq480〜q544として重み付けエンコーダ290に入力される。すなわち、ラッチ信号275〜276(64個のラッチ信号)は、それぞれ1ビット分のデータに対応し、1ビット分の重みがあるとして取り扱われる。ラッチ信号277は、q576として重み付けエンコーダ290に入力される。すなわち、ラッチ信号277は、32ビット分のデータに対応し、32ビット分の重みがあるとして取り扱われる。ラッチ信号278は、q640として重み付けエンコーダ290に入力される。すなわち、ラッチ信号278は、64ビット分のデータに対応し、64ビット分の重みがあるとして取り扱われる。ラッチ信号279は、q768として重み付けエンコーダ290に入力される。すなわち、ラッチ信号278は、128ビット分のデータに対応し、128ビット分の重みがあるとして取り扱われる。ラッチ信号280は、q1024として重み付けエンコーダ290に入力される。すなわち、ラッチ信号277は、256ビット分のデータに対応し、256ビット分の重みがあるとして取り扱われる。
図2の例では、ラッチ信号271〜280(重み付けエンコーダ290の入力となる72ビットの信号)をバス表記でVAL1としており((p)参照)、次の信号となる。ただし、ここでは、A/D変換出力信号206が「501(10進数)」となる場合を例にして説明する。
(q256、q384、q448、q480、q481、…、q501、q502、…、q544、q576、q640、q768、q1024)=(11111…10…00000)
重み付けエンコーダ290は、ラッチ信号271〜280を、遅延セル211〜220に対応した重み付けによりエンコードして、エンコード信号Q1〜Q1024として出力する((q)参照)。
図2の例では、ラッチ信号271〜280を重み付けエンコードした結果であるエンコード信号Q1〜Q1024(重み付けエンコーダ290の出力である1024ビットの信号)をバス表記でVAL2としており((q)参照)、次の出力となる。
(Q1、Q2、…、Q501、Q502、…、Q1023、Q1024)=(11…10…00)
バイナリー変換エンコーダ300は、エンコード信号Q1〜Q1024をバイナリー変換して、10ビットのA/D変換出力信号206を出力する((r)参照)。
図2の例では、エンコード信号Q1〜Q1024をバイナリー変換した結果であるA/D変換出力信号206(バイナリー変換エンコーダ300の出力である10ビットの信号)をバス表記でVAL3としており((r)参照)、次の出力となる。
A/D変換出力信号206=(0111110101)(=501(10進数))
次に、時間T2で、図1で示していない制御回路が、クロック信号202をHighレベルからLowレベルにする。その結果、遅延セル211〜220の全てがリセットされ、遅延セル出力信号231〜240は、Lowレベルとなる。
全ての遅延セル211〜220がリセットされると、アナログ入力信号201が変化し入力される。その後は、時間T0からT2までの動作が繰り返される。
以上のようにして、本実施の形態に係るA/D変換器を備える半導体装置が動作する。
図3は、本実施の形態に係るA/D変換器200を用いた場合でのアナログ入力信号201をA/D変換出力信号206へ変換する変換特性を示すグラフである。横軸はアナログ入力信号201(電圧)であり縦軸はA/D変換出力信号206(ビットコード)である。A/D変換器200のダイナミックレンジを0〜Vとする。
このA/D変換器200では、アナログ入力信号201の範囲がA(0〜V、V〜V)の場合、アナログ入力信号201をA/D変換出力信号206(デジタル信号)へ変換する変換特性が粗くなっている。一方、アナログ入力信号201の範囲がB(V〜V)の場合、変換特性が細かくなっている。すなわち、このA/D変換器200は、Bの範囲については高い精度が必要であるが、Aの範囲については高い精度が必要でない場合に適用可能なA/D変換器である。言い換えると、このA/D変換器200は、B使用目的がBの範囲でのA/D変換であり、Aの範囲でのA/D変換は重要でない場合に適用可能なA/D変換器である。
つまり、このA/D変換器200では、遅延セルの遅延量の精度は、Aの範囲は粗くできる。そのため、小さい遅延量の遅延セルを多量に用いるのではなく、大きい遅延量の遅延セルを少数だけ用いることができる。それにより、遅延セルの数の削減が可能になり、遅延セルアレイ全体として回路面積を削減することができる。具体的には、本実施の形態の10ビット精度のA/D変換器200の場合、遅延セルの数を1024個から72個へ削減できる。遅延セルの削減に伴い、フリップフロップの数を削減することが可能になり、ラッチアレイ全体として回路面積を削減することができる。具体的には、本実施の形態の10ビット精度のA/D変換器200の場合、フリップフロップの数を1024個から72個へ削減できる。
図4は、本実施の形態における重み付けエンコーダ290の入力(ラッチ信号271〜280)及びバイナリー変換エンコーダ300の入力(エンコード信号Q1〜Q1024)と、A/D変換出力信号206との真理値表である。ただし、qAは、q482〜q543の信号を示している。qXは、その信号の0、又は、1を示している。QBは、Q482〜Q543の信号を示している。QXは、その信号の0、又は、1を示している。Xは、A/D変換出力信号206が482〜543のいずれかのコードであることを示している。
qA、QB、qX、QX、Xの具体的例を示す。
X=501であるとすると、そのときの重み付けエンコーダ290の入力は、qA:q482〜q501は、qX:「1」で、qA:q502〜q543は、qX:「0」となる。バイナリー変換エンコーダ300の入力は、QB:Q482〜Q501は、QX:「1」で、QB:Q502〜Q543は、QX:「0」となる。
言い換えると、A/D変換出力信号206:X=501であるとき、以下のようになる。
(q256、…、q481、…、q501、q502、…、q544、…、q1024)
=(1…1…10…0…0):72ビット
(Q1、…、Q481、…、Q501、Q502、…、Q544、…、Q1024)
=(1…1…10…0…0):1024ビット
A/D変換出力信号206=(0111110101):10ビット
A/D変換出力信号206は、481〜544の範囲では、1コード刻みでの出力となる。一方、その他の範囲では、2コード刻み以上(この例では、最大256コード刻み)での粗い出力となる。したがって、出力するA/D変換コードの総数を非常に少なくすることができる。そのため、重み付けエンコーダ290とバイナリー変換エンコーダ300を合わせて論理合成して回路を生成することにより、大幅な回路面積の削減が可能となる。
このとき、481〜544の範囲では、ビット精度の高い出力が可能である。一方、その他の範囲では、ビット精度の相対的に低い出力となる。このように、本実施の形態では、所望の範囲でのビット精度を高くし、それ以外の範囲でのビット精度を相対的に低くすることにより、所望の範囲でのビット精度を高くしつつ、全体として、大幅な回路面積の削減が可能となる。言い換えると、ダイナミックレンジを広く取る必要はあるが、高精度なA/D変換が必要な範囲が決まっている場合に、特に好適に利用できる。
なお、本実施の形態において、ビット精度の高い出力の範囲(例示:1コード刻みでの出力範囲)は、上述の例のようなダイナミックレンジの中心付近の箇所だけに限定されるものではない。例えば、後述されるように、ビット精度の高い出力の範囲は、ダイナミックレンジの中心からずれた箇所であっても良い。あるいは、ビット精度の高い出力の範囲は、ダイナミックレンジの端部付近の箇所であっても良いし、ダイナミックレンジの中で飛び飛びに複数箇所あっても良い。更に、本実施の形態において、ビット精度は、上述の例のようなダイナミックレンジの中心付近の箇所から両端付近へ徐々に低下する場合に限定されるものではない。例えば、ビット精度は、高と低のような二種類であっても良いし、高と中と低のような三種類であっても良いし、2倍刻みでなくても良い。
本実施の形態では、遅延セルやフリップフロップの回路面積の削減による効果と、重み付けエンコーダやバイナリー変換エンコーダの回路面積の削減による効果とを組み合わせると、単位遅延セルだけを用いる従来技術と比較して比べ、回路面積を90%削減することができる。言い換えると、従来技術と比較して、回路面積を1/10にすることができる。すなわち、高精度なA/D変換を小規模の回路で行うことができる。
また、本実施の形態では、遅延セルやフリップフロップの回路面積の削減や、重み付けエンコーダやバイナリー変換エンコーダの回路面積の削減に伴い、回路内の素子の数が削減される。それにより、回路の消費電力を削減することができる。また、素子数が削減されたことに伴い、配置配線が容易になり、回路設計を容易に行うことができる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態に係るA/D変換器を備える半導体装置について説明する。本実施の形態では、初段(第1段)の遅延セル411の遅延量を可変にした点で、第1の実施の形態と相違している。以下、相違点について主に説明する。
本実施の形態に係るA/D変換器を備える半導体装置の構成について説明する。図5は、本実施の形態に係るA/D変換器400の構成例を示すブロック図である。このA/D変換器400のうち、図1のA/D変換器200同一のものは、同じ番号を振り、その説明を省略する。本実施の形態のA/D変換器400は、遅延セルアレイ410と、エンコーダ320とを具備している。
遅延セルアレイ410は、直列に接続された遅延セル411、遅延セル212〜220を備えている。
遅延セル411は、遅延セルアレイ410における初段(第1段)の遅延セルである。遅延セル411は、アナログ入力信号201と、クロック信号202と、反転クロック信号204と、遅延量制御信号401(以下、DSEL401とも記す)を入力とし、遅延セル出力信号231を出力する。遅延セル411は、DSEL401により、その遅延量を変更可能である。言い換えると、DSEL401の値により、遅延セル411の遅延量を変更することができる。DSEL401は、例えば、外部の制御回路から入力される。なお、遅延セル411は、例えば、インバータ回路において、Pchトランジスタと電源電圧との間に、可変抵抗素子を挿入したものを用いることができる。その可変抵抗素子の抵抗値を、DSEL401を用いて調整することで、インバータ回路のスルーレートを調整して、遅延時間を調整することができる。
エンコーダ320は、ラッチアレイ250とラッチ信号エンコーダ321とを備えている。ラッチ信号エンコーダ321は、重み付けエンコーダ490と、バイナリー変換エンコーダ300とを含んでいる。
重み付けエンコーダ490は、ラッチアレイ250の各段のフリップフロップ251、…、260のラッチ信号271、…、280を、遅延セル211、…、220の段数に対応した重み付けによりエンコードしたエンコード信号Q1〜Q1024を出力する。ただし、遅延セル411におけるクロック信号202の遅延量は、DSEL401により変更可能である。そのため、遅延セル411の遅延量がDSEL401により変更された場合には、後述されるようにラッチ信号271、…、280をエンコードするための重み付けも変更する必要がある。したがって、その場合には、重み付けエンコーダ490は、DSEL401に基づいて、重み付けを変更する。そして、ラッチアレイ250の各段のフリップフロップ251、…、260のラッチ信号271、…、280を、遅延セル211、…、220の段数に対応した変更済みの重み付けによりエンコードして、エンコード信号Q1〜Q1024として出力する。すなわち、重み付けエンコーダ290は、ラッチ信号271〜280と、DSEL401とを入力とし、エンコード信号Q1〜Q1024を出力する。
次に、本実施の形態に係るA/D変換器を備える半導体装置の動作について説明する。図6は、本実施の形態に係るA/D変換器400の動作例を示すタイミングチャートである。ここで、(a)はクロック信号202、(b)は遅延セル411の遅延量が相対的に小さい場合における遅延セル出力信号231、(c)は遅延セル411の遅延量が相対的に中程度の場合における遅延セル出力信号231、(d)は遅延セル411の遅延量が相対的に大きい場合における遅延セル出力信号231、である。
本実施の形態では、アナログ入力信号201がある電圧(V0)で一定である場合、図6のようにDSEL401により遅延セル411の遅延量がそれぞれtd1、td2、td3と変化できるようにする。その場合、重み付けエンコーダ490は、DSEL401の遅延量に応じてオフセットを追加したエンコード信号Q1〜Q1024を出力する。例えば、遅延セル411の遅延量がtd2の場合を、標準的な遅延量とする。その場合、DSEL401で示す遅延セル411の遅延量をtd1と小さくしたときには、オフセットをマイナスのオフセットとする。一方、遅延量をtd3と大きくしたときには、オフセットをプラスのオフセットとする。
具体的には、遅延セル411の遅延量がtd2の場合、時間T1でクロック信号202が遅延セル215−1〜215−64の間に伝播するアナログ入力信号201の電圧V0が1.4V(V)〜1.6V(V)の範囲と仮定する。そのとき、遅延セル411の遅延量をtd1に小さくすると、アナログ入力信号201の電圧V0が同じ電圧範囲(1.4V〜1.6V)では、時間T1でクロック信号202が遅延セル215−1〜215−64を超えて伝播することになる。言い換えると、遅延セル411の遅延量をtd1に小さくすると、時間T1でクロック信号202が遅延セル215−1〜215−64の間に伝播するアナログ入力信号201の電圧V0が、例えば、1.3V(V11)〜1.5V(V12)の範囲となる(0.1V低下)。すなわち、A/D変換器400で検出されるアナログ入力電圧範囲は、全体として低電圧側にシフトすることになる。前述の例では、アナログ入力電圧範囲は、0.1V分低電圧側にシフトする。したがって、重み付けエンコーダ490は、DSEL401に基づいて、アナログ入力電圧範囲が低下することに対応して、ラッチ信号271〜280に関して、低電圧側にシフトした電圧に相当するコード量を減じる処理を追加して、エンコード信号Q1〜Q1024を生成する。前述の例では、重み付けエンコーダ490は、DSEL401に基づいて、ラッチ信号271〜280に関して、0.1Vに相当するコード量として32コードを減じる処理を追加して、エンコード信号Q1〜Q1024を生成する。
同様に、遅延セル411の遅延量をtd3に大きくすると、アナログ入力信号201の電圧V0が同じ電圧範囲(1.4V〜1.6V)では、時間T1でクロック信号202が遅延セル215−1〜215−64よりも手前までしか伝播しないことになる。言い換えると、遅延セル411の遅延量をtd3に大きくすると、時間T1でクロック信号202が遅延セル215−1〜215−64の間に伝播するアナログ入力信号201の電圧V0が、例えば、1.5V(V21)〜1.7V(V22)の範囲となる(0.1V上昇)。すなわち、A/D変換器400で検出されるアナログ入力電圧範囲は、全体として高電圧側にシフトすることになる。前述の例では、アナログ入力電圧範囲は、0.1V分高電圧側にシフトする。したがって、重み付けエンコーダ490は、DSEL401に基づいて、アナログ入力電圧範囲が上昇することに対応して、ラッチ信号271〜280に関して、高電圧側にシフトした電圧に相当するコード量を加える処理を追加して、エンコード信号Q1〜Q1024を生成する。前述の例では、重み付けエンコーダ490は、DSEL401に基づいて、ラッチ信号271〜280に関して、0.1Vに相当するコード量として32コードを加える処理を追加して、エンコード信号Q1〜Q1024を生成する。
以上のことから、本実施の形態のA/D変換器400について以下のように言うことができる。
遅延セル411の遅延量をtd2としたときにA/D変換のビット精度が高い入力範囲が、Vm2−ΔVm2〜Vm2+ΔVm2と仮定する。つまり、アナログ入力信号201としてVm2−ΔVm2〜Vm2+ΔVm2を入力すると、遅延セル215−1〜215−64が切り替わることと等価である。言い換えると、アナログ入力信号201としてVm2−ΔVm2〜Vm2+ΔVm2を入力すると、遅延セル215−1〜215−64にクロック信号202が達する。
遅延セル411の遅延量をtd1に変化させると、その分(Δt=td2−td1)だけ遅延量が小さくなるので、その分だけクロック信号202の伝播が早くなる。その結果、同じ入力範囲Vm2−ΔVm2〜Vm2+ΔVm2では、クロック信号202は、遅延セル216(215−64)よりも先へ伝播することになる。そのため、A/D変換のビット精度が高い入力範囲は、Vm2−ΔVm2〜Vm2+ΔVm2よりもクロック信号202の伝播が遅くなるような電圧範囲となる。言い換えれば、A/D変換のビット精度が高い入力範囲を、低い電圧範囲に変更することができる。遅延セル411の遅延量td1とすると、アナログ入力信号201の電圧範囲をVm1−ΔVm1〜Vm1+ΔVm1(ここで、Vm1<Vm2)とすることができる。
一方、遅延セル411の遅延量をtd3に変化させると、その分(Δt=td3−td2)だけ遅延量が大きくなるので、その分だけクロック信号202の伝播が遅くなる。その結果、同じ入力範囲Vm2−ΔVm2〜Vm2+ΔVm2では、クロック信号202は、遅延セル216(215−64)よりも手前までしか伝播しないことになる。そのため、A/D変換のビット精度が高い入力範囲は、Vm2−ΔVm2〜Vm2+ΔVm2よりもクロック信号202の伝播が速くなるような電圧範囲となる。言い換えれば、A/D変換のビット精度が高い入力範囲を、高い電圧範囲に変更することができる。遅延セル411の遅延量td3とすると、アナログ入力信号201の電圧範囲をVm3−ΔVm3〜Vm3+ΔVm3(ここで、Vm3>Vm2)とすることができる。
例えば、図3において、遅延セル211を遅延量td2の遅延セル411と仮定する。その場合、V=Vm2−ΔVm2、V=Vm2+ΔVm2であり、A/D変換のビット精度が高いアナログ入力信号201の電圧範囲(B)はV1〜V2である。
図7Aは、本実施の形態に係るA/D変換器400を用い、遅延セル411の遅延量をtd1とした場合でのアナログ入力信号201をA/D変換出力信号206へ変換する変換特性を示すグラフである。横軸はアナログ入力信号201であり縦軸はA/D変換出力信号206である。A/D変換器400のダイナミックレンジを0〜Vとする。
このA/D変換器400では、アナログ入力信号201の範囲がA(0〜V11、V12〜V)の場合、アナログ入力信号201をA/D変換出力信号206(デジタル信号)へ変換する変換特性が粗くなっている。一方、アナログ入力信号201の範囲がB(V11〜V12)の場合、変換特性が細かくなっている。すなわち、このA/D変換器400は、Bの範囲については高い精度が必要であるが、Aの範囲については高い精度が必要でない場合に適用可能なA/D変換器である。言い換えると、このA/D変換器200は、使用目的がBの範囲でのA/D変換であり、Aの範囲でのA/D変換は重要でない場合に適用可能なA/D変換器である。この場合、V11=Vm1−ΔVm1、V12=Vm1+ΔVm1であり、A/D変換のビット精度が高いアナログ入力信号201の電圧範囲(B)はV11〜V12である。この電圧範囲は、図3の電圧範囲(V〜V)よりも低電圧側にシフトしている。
一方、図7Bは、本実施の形態に係るA/D変換器400を用い、遅延セル411の遅延量をtd3とした場合でのアナログ入力信号201をA/D変換出力信号206へ変換する変換特性を示すグラフである。横軸はアナログ入力信号201であり縦軸はA/D変換出力信号206である。A/D変換器400のダイナミックレンジを0〜Vとする。
このA/D変換器400では、アナログ入力信号201の範囲がA(0〜V21、V22〜V)の場合、アナログ入力信号201をA/D変換出力信号206(デジタル信号)へ変換する変換特性が粗くなっている。一方、アナログ入力信号201の範囲がB(V21〜V22)の場合、変換特性が細かくなっている。すなわち、このA/D変換器400は、Bの範囲については高い精度が必要であるが、Aの範囲については高い精度が必要でない場合に適用可能なA/D変換器である。言い換えると、このA/D変換器200は、使用目的がBの範囲でのA/D変換であり、Aの範囲でのA/D変換は重要でない場合に適用可能なA/D変換器である。この場合、V21=Vm3−ΔVm3、V22=Vm3+ΔVm3であり、A/D変換のビット精度が高いアナログ入力信号201の電圧範囲(B)はV21〜V22である。この電圧範囲は、図3の電圧範囲(V〜V)よりも高電圧側にシフトしている。
本実施の形態では、遅延セル411の遅延量をtd1に小さくすると、ビット精度が高いA/D変換が可能な遅延セル215−1〜215−64の間に伝播するアナログ入力信号201の電圧V0が相対的に低くなる。したがって、高精度に測定したいアナログ入力信号201の電圧V0の電圧範囲が相対的に低い場合には、DSEL401により、遅延セル411の遅延量を小さくする。それにより、ビット精度が高いA/D変換が可能な遅延セル215−1〜215−64の電圧範囲を低くすることができる。
一方、遅延セル411の遅延量をtd3に大きくすると、ビット精度が高いA/D変換が可能な遅延セル215−1〜215−64の間に伝播するアナログ入力信号201の電圧V0が相対的に高くなる。したがって、高精度に測定したいアナログ入力信号201の電圧V0の電圧範囲が相対的に高い場合には、DSEL401により、遅延セル411の遅延量を大きくする。それにより、ビット精度が高いA/D変換が可能な遅延セル215−1〜215−64の電圧範囲を高くすることができる。
本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、上述されたように、本実施の形態では、遅延量制御信号(DSEL)401を追加することにより、A/D変換のビット精度が高くなる、アナログ入力信号201の入力範囲を自在に変更することができる。それにより、電圧範囲の異なる種々のアナログ入力信号に対して、このA/D変換器400を適用することが可能となる。
(第3の実施の形態)
本実施の形態に係るA/D変換器を備える半導体装置について説明する。本実施の形態では、フリップフロップ251〜260のクロック入力である遅延クロック信号205の出力タイミングを可変にした点で、第1の実施の形態と相違している。以下、相違点について主に説明する。
本実施の形態に係るA/D変換器を備える半導体装置の構成について説明する。図8は、本実施の形態に係るA/D変換器500の構成例を示すブロック図である。このA/D変換器500のうち、図1のA/D変換器200同一のものは、同じ番号を振り、その説明を省略する。本実施の形態のA/D変換器500は、遅延セルアレイ210と、エンコーダ330とを具備している。
エンコーダ330は、ラッチアレイ250と遅延回路525とラッチ信号エンコーダ331とを備えている。遅延回路525は、クロック信号202を遅延させて、遅延クロック信号205として出力する。遅延回路525は、基準電圧203を電源電圧として、基準電圧回路遅延量制御信号501(以下、VSEL501とも記す)を制御信号として供給されている。遅延回路525におけるクロック信号202の遅延量は、VSEL501により変更可能である。すなわち、遅延回路525は、基準電圧203を電源とし、クロック信号202とVSEL501を入力とし、遅延クロック信号205を出力する。なお、遅延セル525は、例えば、インバータ回路において、Pchトランジスタと電源電圧との間に、可変抵抗素子を挿入したものを用いることができる。その可変抵抗素子の抵抗値を、VSEL501により調整することで、インバータ回路のスルーレートを調整して、遅延時間を調整することができる。
ラッチ信号エンコーダ331は、重み付けエンコーダ590と、バイナリー変換エンコーダ300とを含んでいる。重み付けエンコーダ590は、ラッチアレイ250の各段のフリップフロップ251、…、260のラッチ信号271、…、280を、遅延セル211、…、220の段数に対応した重み付けによりエンコードしたエンコード信号Q1〜Q1024を出力する。ただし、遅延回路525の遅延量がVSEL501により変更された場合には、後述されるようにラッチ信号271、…、280をエンコードするための重み付けも変更する必要がある。したがって、その場合には、重み付けエンコーダ590は、VSEL501に基づいて、重み付けを変更する。そして、ラッチアレイ250の各段のフリップフロップ251、…、260のラッチ信号271、…、280を、遅延セル211、…、220の段数に対応した変更済みの重み付けによりエンコードして、エンコード信号Q1〜Q1024として出力する。すなわち、重み付けエンコーダ590は、ラッチ信号271〜280と、VSEL501とを入力とし、エンコード信号Q1〜Q1024を出力する。
次に、本実施の形態に係るA/D変換器を備える半導体装置の動作について説明する。図9は、本実施の形態に係るA/D変換器500の動作例を示すタイミングチャートである。ここで、(a)はクロック信号202、(b)は遅延回路525の遅延量が相対的に小さい場合における遅延クロック信号205、(c)は遅延回路525の遅延量が相対的に中程度の場合における遅延クロック信号205、(d)は遅延回路525の遅延量が相対的に大きい場合における遅延クロック信号205、である。
本実施の形態では、基準電圧203が一定であり、図9のようにVSEL501により遅延回路525の遅延量がそれぞれtd11、td12、td13と変化できるようにする。その場合、重み付けエンコーダ590は、VSEL501の遅延量に応じてオフセットを追加したエンコード信号Q1〜Q1024を出力する。例えば、遅延回路525の遅延量がtd12の場合を、標準的な遅延量とする。その場合、VSEL501で示す遅延回路525の遅延量をtd11と小さくしたときには、オフセットをプラスのオフセットとする。一方、遅延量をtd13と大きくしたときには、オフセットをマイナスのオフセットとする。
具体的には、遅延回路525の遅延量がtd12の場合、遅延クロック信号205が時間T1でフリップフロップ251〜260に入力されると仮定する。また、クロック信号202が遅延セル215−1〜215−64の間に伝播するアナログ入力信号201の電圧V0が1.4V〜1.6Vの範囲と仮定する。そのとき、遅延回路525の遅延量をtd11に小さくすると、遅延クロック信号205が時間T1−ΔT1でフリップフロップ251〜260に入力されることになる。そのため、アナログ入力信号201の電圧V0が同じ電圧範囲(1.4V〜1.6V)では、時間T1−ΔT1でクロック信号202が遅延セル215−1〜215−64より手前までしか伝播しないことになる。言い換えると、遅延回路525の遅延量をtd11に小さくすると、時間T1−ΔT1でクロック信号202が遅延セル215−1〜215−64の間に伝播するアナログ入力信号201の電圧V0が、例えば、1.5V〜1.7Vの範囲となる(0.1V上昇)。すなわち、A/D変換器500で検出されるアナログ入力電圧範囲は、全体として高電圧側にシフトすることになる。前述の例では、アナログ入力電圧範囲は、0.1V分高電圧側にシフトする。したがって、重み付けエンコーダ590は、VSEL501に基づいて、アナログ入力電圧範囲が上昇することに対応して、ラッチ信号271〜280に関して、高電圧側にシフトした電圧に相当するコード量を加える処理を追加して、エンコード信号Q1〜Q1024を生成する。前述の例では、重み付けエンコーダ590は、VSEL501に基づいて、ラッチ信号271〜280に関して、0.1Vに相当するコード量として32コードを加える処理を追加して、エンコード信号Q1〜Q1024を生成する。
同様に、遅延回路525の遅延量をtd13に大きくすると、遅延クロック信号205が時間T1+ΔT1でフリップフロップ251〜260に入力されることになる。そのため、アナログ入力信号201の電圧V0が同じ電圧範囲(1.4V〜1.6V)では、時間T1+ΔT1でクロック信号202が遅延セル215−1〜215−64よりも先に伝播することになる。言い換えると、遅延回路525の遅延量をtd13に大きくすると、時間T1+ΔT1でクロック信号202が遅延セル215−1〜215−64の間に伝播するアナログ入力信号201の電圧V0が、例えば、1.3V〜1.5Vの範囲となる(0.1V低下)。すなわち、A/D変換器500で検出されるアナログ入力電圧範囲は、全体として低電圧側にシフトすることになる。前述の例では、アナログ入力電圧範囲は、0.1V分低電圧側にシフトする。したがって、重み付けエンコーダ590は、VSEL501に基づいて、アナログ入力電圧範囲が低下することに対応して、ラッチ信号271〜280に関して、低電圧側にシフトした電圧に相当するコード量を減ずる処理を追加して、エンコード信号Q1〜Q1024を生成する。前述の例では、重み付けエンコーダ590は、VSEL501に基づいて、ラッチ信号271〜280に関して、0.1Vに相当するコード量として32コードを減ずる処理を追加して、エンコード信号Q1〜Q1024を生成する。
以上のことから、本実施の形態のA/D変換器500について以下のように言うことができる。
遅延回路525の遅延量をtd12としたときにA/D変換のビット精度が高い入力範囲が、Vm12−ΔVm12〜Vm12+ΔVm12と仮定する。つまり、アナログ入力信号201としてVm12−ΔVm12〜Vm12+ΔVm12を入力すると、遅延セル215−1〜215−64が切り替わるタイミングで、遅延クロック信号205がLowレベルからHighレベルへ立ち上がることと等価である。言い換えると、アナログ入力信号201としてVm12−ΔVm12〜Vm12+ΔVm12を入力すると、遅延クロック信号205の立ち上がりタイミングで、遅延セル215−1〜215−64にクロック信号202が達する。
遅延回路525の遅延量をtd11に変化させると、その分(Δt1=td12−td11)だけ遅延量が小さくなるので、その分だけ遅延クロック信号205の立ち上がりタイミングが早くなる。その結果、クロック信号202が遅延セル215−1〜215−64に伝播される時間よりも早いタイミングで、遅延セル出力信号231〜240がラッチされることになる。そのため、A/D変換のビット精度が高い入力範囲は、Vm12−ΔVm12〜Vm12+ΔVm12よりもクロック信号202の伝播が早くなるような電圧範囲となる。言い換えれば、A/D変換のビット精度が高い入力範囲を、高い電圧範囲に変更することができる。遅延回路525の遅延量td11とすると、アナログ入力信号201の電圧範囲をVm11−ΔVm11〜Vm11+ΔVm11(ここで、Vm11>Vm12)とすることができる。この場合は、概念的には、図7Bに対応する。
一方、遅延回路525の遅延量をtd13に変化させると、その分(Δt1=td13−td12)だけ遅延量が大きくなるので、その分だけ遅延クロック信号205の立ち上がりタイミングが遅くなる。その結果、クロック信号202が遅延セル215−1〜215−64に伝播される時間よりも遅いタイミングで、遅延セル出力信号231〜240がラッチされることになる。そのため、A/D変換のビット精度が高い入力範囲は、Vm12−ΔVm12〜Vm12+ΔVm12よりもクロック信号202の伝播が遅くなるような電圧範囲となる。言い換えれば、A/D変換のビット精度が高い入力範囲を、低い電圧範囲に変更することができる。遅延回路525の遅延量td13とすると、アナログ入力信号201の電圧範囲をVm13−ΔVm13〜Vm13+ΔVm13(ここで、Vm13<Vm12)とすることができる。この場合は、概念的には、図7Aに対応する。
本実施の形態では、遅延回路525の遅延量をtd11に小さくすると、ビット精度が高いA/D変換が可能な遅延セル215−1〜215−64の間に伝播するアナログ入力信号201の電圧V0が相対的に高くなる。したがって、高精度に測定したいアナログ入力信号201の電圧V0の電圧範囲が相対的に高い場合には、VSEL501により、遅延回路525の遅延量を小さくする。それにより、ビット精度が高いA/D変換が可能な遅延セル215−1〜215−64の電圧範囲を高くすることができる。
一方、遅延回路525の遅延量をtd13に大きくすると、ビット精度が高いA/D変換が可能な遅延セル215−1〜215−64の間に伝播するアナログ入力信号201の電圧V0が相対的に低くなる。したがって、高精度に測定したいアナログ入力信号201の電圧V0の電圧範囲が相対的に低い場合には、VSEL501により、遅延回路525の遅延量を大きくする。それにより、ビット精度が高いA/D変換が可能な遅延セル215−1〜215−64の電圧範囲を低くすることができる。
本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、上述されたように、本実施の形態では、基準電圧回路遅延量制御信号(VSEL)501を追加することにより、A/D変換のビット精度が高くなる、アナログ入力信号201の入力範囲を自在に変更することができる。それにより、電圧範囲の異なる種々のアナログ入力信号に対して、このA/D変換器500を適用することが可能となる。
(第4の実施の形態)
本実施の形態に係るA/D変換器を備える半導体装置について説明する。本実施の形態では、第3の実施の形態とは異なる方法で、フリップフロップ251〜260のクロック入力である遅延クロック信号205の出力タイミングを可変にした点で、第1の実施の形態と相違している。以下、相違点について主に説明する。
本実施の形態に係るA/D変換器を備える半導体装置の構成について説明する。図10は、本実施の形態に係るA/D変換器600の構成例を示すブロック図である。このA/D変換器600のうち、図1のA/D変換器200同一のものは、同じ番号を振り、その説明を省略する。本実施の形態のA/D変換器600は、遅延セルアレイ210と、エンコーダ340とを具備している。
エンコーダ340は、ラッチアレイ250と遅延回路625と電源電圧制御回路630とラッチ信号エンコーダ341とを備えている。遅延回路625は、クロック信号202を遅延させて、遅延クロック信号205として出力する。遅延回路625は、基準電圧203を電源電圧として供給されている。遅延回路625におけるクロック信号202の遅延量は、基準電圧203により変更可能である。すなわち、遅延回路625は、変更可能な基準電圧203を電源とし、クロック信号202を入力とし、遅延クロック信号205を出力する。
電源電圧制御回路630は、基準電圧203を遅延回路625の電源電圧として出力する。電源電圧制御回路630は、基準電圧203を上昇又は低下させることで、遅延回路625の遅延量を制御する。言い換えると、電源電圧制御回路630は、基準電圧203を増加又は低下させることで、遅延クロック信号205の出力タイミングを制御する。電源電圧制御回路630は、更に、基準電圧203の値を示す基準電圧通知信号601(以下、VA601とも記す)を出力する。
ラッチ信号エンコーダ341は、重み付けエンコーダ690と、バイナリー変換エンコーダ300とを含んでいる。重み付けエンコーダ690は、ラッチアレイ250の各段のフリップフロップ251、…、260のラッチ信号271、…、280を、遅延セル211、…、220の段数に対応した重み付けによりエンコードしたエンコード信号Q1〜Q1024を出力する。ただし、遅延回路525の遅延量が基準電圧203により変更された場合には、後述されるようにラッチ信号271、…、280をエンコードするための重み付けも変更する必要がある。したがって、その場合には、重み付けエンコーダ690は、電源電圧制御回路630から出力されたVA601に基づいて、重み付けを変更する。そして、ラッチアレイ250の各段のフリップフロップ251、…、260のラッチ信号271、…、280を、遅延セル211、…、220の段数に対応した変更済みの重み付けによりエンコードして、エンコード信号Q1〜Q1024として出力する。すなわち、重み付けエンコーダ690は、ラッチ信号271〜280と、VA601とを入力とし、エンコード信号Q1〜Q1024を出力する。
次に、本実施の形態に係るA/D変換器を備える半導体装置の動作について説明する。
本実施の形態に係るA/D変換器600では、電源電圧制御回路630が、基準電圧203を、例えば、Vref1、Vref2、Vref3(Vref1>Vref2>Vref3)と変更することができると仮定する。また、基準電圧203がVref1、Vref2、Vref3の場合、遅延回路625の遅延量がそれぞれtd21、td22、td23と変化するものと仮定する。
電源電圧制御回路630は、出力する基準電圧203の値に対応したVA601を重み付けエンコーダ690へ出力する。重み付けエンコーダ690は、VA601に応じてオフセットを追加したエンコード信号Q1〜Q1024を出力する。例えば、VA601が基準電圧203=Vref1を示していれば、オフセットをプラスのオフセットとする。一方、VA601が基準電圧203=Vref3であることを示していれば、オフセットをマイナスのオフセットとする。
具体的には、電源電圧制御回路630が、基準電圧203をVref2としたとき、遅延回路625の遅延量がtd22の場合、遅延クロック信号205が時間T1でフリップフロップ251〜260に入力されると仮定する。また、クロック信号202が遅延セル215−1〜215−64の間に伝播するアナログ入力信号201の電圧V0が1.4V〜1.6Vの範囲と仮定する。そのとき、電源電圧制御回路630が、基準電圧203をVref1としたとき、遅延回路625の遅延量は、td21(<td22)に小さくなる。それにより、遅延クロック信号205が時間T1−ΔT1でフリップフロップ251〜260に入力されることになる。そのため、アナログ入力信号201の電圧V0が同じ電圧範囲(1.4V〜1.6V)では、時間T1−ΔT1でクロック信号202が遅延セル215−1〜215−64より手前までしか伝播しないことになる。言い換えると、遅延回路625の遅延量がtd21に小さくなると、時間T1−ΔT1でクロック信号202が遅延セル215−1〜215−64の間に伝播するアナログ入力信号201の電圧V0が、例えば、1.5V〜1.7Vの範囲となる(0.1V上昇)。すなわち、A/D変換器600で検出されるアナログ入力電圧範囲は、全体として高電圧側にシフトすることになる。前述の例では、アナログ入力電圧範囲は、0.1V分高電圧側にシフトする。したがって、重み付けエンコーダ690は、VA601に基づいて、アナログ入力電圧範囲が上昇することに対応して、ラッチ信号271〜280に関して、高電圧側にシフトした電圧に相当するコード量を加える処理を追加して、エンコード信号Q1〜Q1024を生成する。前述の例では、重み付けエンコーダ690は、VA601に基づいて、ラッチ信号271〜280に関して、0.1Vに相当するコード量として32コードを加える処理を追加して、エンコード信号Q1〜Q1024を生成する。
同様に、電源電圧制御回路630が、基準電圧203をVref3としたとき、遅延回路625の遅延量は、td23(>td22)に大きくなる。それにより、遅延クロック信号205が時間T1+ΔT1でフリップフロップ251〜260に入力されることになる。そのため、アナログ入力信号201の電圧V0が同じ電圧範囲(1.4V〜1.6V)では、時間T1+ΔT1でクロック信号202が遅延セル215−1〜215−64よりも先に伝播することになる。言い換えると、遅延回路625の遅延量がtd23に大きくなると、時間T1+ΔT1でクロック信号202が遅延セル215−1〜215−64の間に伝播するアナログ入力信号201の電圧V0が、例えば、1.3V〜1.5Vの範囲となる(0.1V低下)。すなわち、A/D変換器600で検出されるアナログ入力電圧範囲は、全体として低電圧側にシフトすることになる。前述の例では、アナログ入力電圧範囲は、0.1V分低電圧側にシフトする。したがって、重み付けエンコーダ690は、VA601に基づいて、アナログ入力電圧範囲が低下することに対応して、ラッチ信号271〜280に関して、低電圧側にシフトした電圧に相当するコード量を減ずる処理を追加して、エンコード信号Q1〜Q1024を生成する。前述の例では、重み付けエンコーダ590は、VA601に基づいて、ラッチ信号271〜280に関して、0.1Vに相当するコード量として32コードを減ずる処理を追加して、エンコード信号Q1〜Q1024を生成する。
以上のことから、本実施の形態のA/D変換器600について以下のように言うことができる。
電源電圧制御回路630が基準電圧203をVref2としたときにA/D変換のビット精度が高い入力範囲が、Vm22−ΔVm22〜Vm22+ΔVm22と仮定する。つまり、アナログ入力信号201としてVm22−ΔVm22〜Vm22+ΔVm22を入力すると、遅延セル215−1〜215−64が切り替わるタイミングで、遅延クロック信号205がLowレベルからHighレベルへ立ち上がることと等価である。言い換えると、アナログ入力信号201としてVm22−ΔVm22〜Vm22+ΔVm22を入力すると、遅延クロック信号205の立ち上がりタイミングで、遅延セル215−1〜215−64にクロック信号202が達する。
電源電圧制御回路630が基準電圧203をVref1に変化させると、遅延回路625での遅延量がtd21に小さくなる。それにより、その分(Δt2=td22−td21)だけ遅延クロック信号205は、早いタイミングでLowレベルからHighレベルに立ち上がる。その結果、クロック信号202が遅延セル215−1〜215−64に伝播される時間よりも早いタイミングで、遅延セル出力信号231〜240がラッチされることになる。そのため、A/D変換のビット精度が高い入力範囲は、Vm22−ΔVm22〜Vm22+ΔVm22よりもクロック伝播が早くなるような電圧範囲となる。言い換えれば、A/D変換のビット精度が高い入力範囲を、高い電圧範囲に変更することができる。基準電圧203をVref1とすると、アナログ入力信号201の電圧範囲をVm21−ΔVm21〜Vm21+ΔVm21(ここで、Vm21>Vm22)とすることができる。この場合は、概念的には、図7Bに対応する。
一方、電源電圧制御回路630が基準電圧203をVref3に変化させると、遅延回路625での遅延量がtd23に大きくなる。それにより、その分(Δt2=td23−td22)だけ遅延クロック信号205は、遅いタイミングでLowレベルからHighレベルに立ち上がる。その結果、クロック信号202が遅延セル215−1〜215−64に伝播される時間よりも遅いタイミングで、遅延セル出力信号231〜240がラッチされることになる。そのため、A/D変換のビット精度が高い入力範囲は、Vm22−ΔVm22〜Vm22+ΔVm22よりもクロック伝播が遅くなるような電圧範囲となる。言い換えれば、A/D変換のビット精度が高い入力範囲を、低い電圧範囲に変更することができる。基準電圧203をVref3とすると、アナログ入力信号201の電圧範囲をVm23−ΔVm23〜Vm23+ΔVm23(ここで、Vm23<Vm22)とすることができる。この場合は、概念的には、図7Aに対応する。
本実施の形態では、電源電圧制御回路630が基準電圧203をVref1のように高くして、遅延回路625の遅延量をtd21に小さくすると、ビット精度が高いA/D変換が可能な遅延セル215−1〜215−64の間に伝播するアナログ入力信号201の電圧V0が相対的に高くなる。したがって、高精度に測定したいアナログ入力信号201の電圧V0の電圧範囲が相対的に高い場合には、VA601により、基準電圧203を高くする。それにより、ビット精度が高いA/D変換が可能な遅延セル215−1〜215−64の電圧範囲を高くすることができる。
一方、電源電圧制御回路630が基準電圧203をVref3のように低くして、遅延回路625の遅延量をtd23に大きくすると、ビット精度が高いA/D変換が可能な遅延セル215−1〜215−64の間に伝播するアナログ入力信号201の電圧V0が相対的に低くなる。したがって、高精度に測定したいアナログ入力信号201の電圧V0の電圧範囲が相対的に低い場合には、VA601により、基準電圧203を低くする。それにより、ビット精度が高いA/D変換が可能な遅延セル215−1〜215−64の電圧範囲を低くすることができる。
本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、上述されたように、本実施の形態では、基準電圧通知信号(VA)601を追加することにより、A/D変換のビット精度が高くなる、アナログ入力信号201の入力範囲を自在に変更することができる。それにより、電圧範囲の異なる種々のアナログ入力信号に対して、このA/D変換器600を適用することが可能となる。
(第5の実施の形態)
本実施の形態に係るA/D変換器を備える半導体装置について説明する。本実施の形態では、第1乃至第4の実施の形態のいずれかに記載のA/D変換器をデジタル制御電源装置に適用している点で、第1乃至第4の実施の形態と相違している。以下、相違点について主に説明する。
本実施の形態に係るA/D変換器を備える半導体装置の構成について説明する。図11は、本実施の形態に係るA/D変換器928を備える半導体装置としてのデジタル制御電源装置900の構成例を示すブロック図である。本実施の形態に係る半導体装置としてのデジタル制御電源装置900は、出力トランジスタ970と、A/D変換器928と、駆動回路960と、制御回路981とを具備している。
A/D変換器928は、第1の実施の形態のA/D変換器200、第2の実施の形態のA/D変換器400、第3の実施の形態のA/D変換器500、第4の実施の形態のA/D変換器600のいずれかである。A/D変換器928は、平滑化出力電圧902(アナログ入力信号201)を入力とし、制御回路981からクロック信号921と基準電圧922と制御信号925(ただしA/D変換器が400、500、600の場合)を入力とし、A/D変換出力信号923(206)を出力する。
制御回路981は、駆動回路960の動作を制御する。制御回路981は、A/D変換出力信号923と出力目標値911とに基づいて、駆動回路960を制御するPWM信号951を出力し、クロック信号921と基準電圧922と制御信号925とを出力する。
駆動回路(Driver)960は、制御回路981から出力されたPWM信号951に基づいて、負荷(Load)1000に接続された出力トランジスタ970を駆動するドライバ出力信号961を出力する。
出力トランジスタ(POWMOS)970は、一端をDC電源901に他端を負荷(Load)1000に接続されている。出力トランジスタ(POWMOS)970は、駆動回路960のドライバ出力信号961によりオン/オフを制御され、ドライバ出力信号961に対応するデジタル制御電源出力電圧903を出力する。デジタル制御電源出力電圧903は、インダクタ971及びコンデンサ972により平滑化され、平滑化出力電圧902となり、A/D変換器928(200、400、500、600)の入力となる。
制御回路981は、出力目標値レジスタ910と、A/D制御器920と、加算器930と、電源制御器940と、PWM発生器950とを備えている。
出力目標値レジスタ910は、A/D制御器920及び加算器930に、A/D変換出力信号923(A/D変換出力信号206)の出力目標値911を出力する。出力目標値911は、平滑化出力電圧902の目標値である。
A/D制御器920は、出力目標値911に基づいて、クロック信号921(202)、基準電圧922(203)及び制御信号925(DSEL401、VSEL501、VA601)を出力する。特に、制御信号925については、出力目標値911を含む電圧範囲と遅延セル215〜216の電圧範囲とが概ね一致するように設定される。
加算器930は、出力目標値911とA/D変換出力信号923(206)とに基づいて、両者の差分を算出し、目標値差分信号931として出力する。
電源制御器940は、目標値差分信号931に基づいて、PIDなどの制御に基づいて算出された電源制御データ941を出力する。
PWM発生器950は、電源制御データ941に基づいて、PWM信号を生成し、PWM信号951として出力する。
なお、デジタル制御電源装置は、AD変換器928及び制御回路981が一つの半導体チップに含まれていても良い。あるいは、AD変換器928、制御回路981及び駆動回路960が制御回路980として一つの半導体チップに含まれていても良い。あるいは、制御回路980及び出力トランジスタ970が一つの半導体チップに含まれていても良い。
本実施の形態に係るデジタル制御電源装置の動作について説明する。
図12は、本実施の形態に係るデジタル制御電源装置の演算処理(動作)を示すフローチャートである。
まず、例えば外部の制御回路は、デジタル制御電源装置900における各レジスタや設定値を初期状態に設定する(ステップS901)。次に、その制御回路は、出力目標値レジスタ910の出力目標値911として平滑化出力電圧902の目標値を設定する(ステップS902)。続いて、A/D制御器920は、出力目標値911に応じて制御信号925を調整して出力する(ステップS903)。但し、制御信号925は、A/D変換器928により変わる。第1の実施の形態のA/D変換器200を用いる場合には、制御信号925は使用されない。第2の実施の形態のA/D変換器400を用いる場合には、制御信号925はDSEL401に対応する信号である。第3の実施の形態のA/D変換器500を用いる場合には、制御信号925はVSEL501に対応する信号である。第4の実施の形態のA/D変換器600を用いる場合には、制御信号925はVA601に対応する信号である。
A/D変換器928は、制御信号925に基づいて遅延量を調整し、平滑化出力電圧902(アナログ入力信号201)とA/D制御器920で生成されたクロック信号921(202)及び基準電圧922(203)とに基づいて、A/D変換を実施する。A/D変換器928は、そのA/D変換の結果をA/D変換出力信号923(206)として出力する(ステップS904)。
加算器930は、出力目標値911とA/D変換出力信号923とに基づいて、2入力の符号付きの差分を求め、目標値差分信号931として出力する(ステップS905)。電源制御器940は、目標値差分信号931に基づいて、例えばPID制御のようなデジタル演算やディジタルフィルタによる演算により、PWM発生器950で発生させるPWM信号のデューティ値を算出する。そして、電源制御器940は、その演算結果を電源制御データ941としてPWM発生器950に出力する(ステップS906)。PWM発生器950は、電源制御データ941で示されるデューティの値をPWM波形に変換し、PWM信号951として駆動回路960へ出力する。駆動回路960は、PWM信号951に基づいて、負荷となる出力トランジスタ970を駆動するドライバ出力信号961を生成し、出力トランジスタ970に出力する(ステップS907)。
出力トランジスタ970は、ドライバ出力信号961に対応するデジタル制御電源出力電圧903を出力する(ハイレベルの出力電圧は、DC電源901に依存する)。それにより、デジタル制御電源出力電圧903がインダクタ971及びコンデンサ972により平滑化された平滑化出力電圧902が出力電源電圧となり、A/D変換器928の入力ともなる(ステップS908)。
次に、A/D制御器920は、ステップS904からステップS908のシーケンスを終了するか否かを判断する(ステップS909)。シーケンスを終了しない場合(ステップS909:No)、ステップS904に戻り、シーケンスを終了する場合(ステップS909:Yes)、制御を終了する。
図13は、本実施の形態に係るデジタル制御電源装置を用いた場合の平滑化出力電圧の過渡特性を示すグラフである。横軸は時間を示し、縦軸は平滑化出力電圧902を示している。また、図14は、本実施の形態に係るデジタル制御電源装置を用いた場合のA/D変換器出力の過渡特性を示すグラフである。横軸は時間を示し、縦軸はA/D変換出力信号923を示している。この図の例では、A/D変換出力信号923の期待値が512である場合を示している。
これらの図において、縦軸に並行な線は、A/D変換器のサンプリング周期を示している。横軸の時間0は、最初に実施されるステップS904を示している。そして、サンプリング周期ごとにステップS904からステップS908が繰り返し実行される。
例えば、第2の実施の形態のA/D変換器400では、サンプリング周期ごとに平滑化出力電圧902をサンプリングし、A/D変換を行う。第2の実施の形態のA/D変換器400は、DSEL401の遅延量が中(td2)の場合、遅延セルアレイ210の遅延量の比を先頭から順に、256、128、64、32、1・・・1(64個)、32、64、128、256としている。そのため、図13の平滑化出力電圧902を入力とした場合のA/D変換出力信号923は、図14に示すような変換特性を示しながら、目標値512に収束する。この場合、目標値付近の範囲においては、高いビット精度が必要であるが、それ以外の範囲では、それほど高いビット精度は必要ない。そのため、本実施の形態では、目標値付近の範囲でのビット精度を高くし、それ以外の範囲でのビット精度を相対的に低くすることにより、目標値付近の範囲でのビット精度を高くしつつ、全体として、大幅な回路面積の削減が可能となる。
本実施の形態において、このデジタル制御電源装置900に第1乃至第4の実施の形態のいずれかのA/D変換器を適用することにより、従来のTDCを用いたA/D変換器と比べ、A/D変換器自体の面積が約90%程度削減できる。その理由は、第1の実施の形態において説明したとおりである。また、このデジタル制御電源装置900に第1乃至第4の実施の形態のいずれかのA/D変換器を適用することにより、A/D変換器の素子数削減に伴い消費電力が削減され、デジタル制御電源装置として変換効率を高くすることができる。
(第6の実施の形態)
本実施の形態に係るA/D変換器を備える半導体装置について説明する。本実施の形態では、第1乃至第4の実施の形態のいずれかに記載のA/D変換器を無線通信の送受信装置に適用している点で、第1乃至第4の実施の形態と相違している。以下、相違点について主に説明する。
本実施の形態に係るA/D変換器を備える半導体装置の構成について説明する。図15は、本実施の形態に係るA/D変換器1300を備える半導体装置としての無線通信の送受信装置1100の構成例を示すブロック図である。この図の例では、受信側の復調器までのみを示している。本実施の形態に係る半導体装置としての無線通信の送受信装置1100は、アナログ受信部1200と、A/D変換器1300と、復調器1400とを具備している。
アナログ受信部1200は、BPF(Band−Pass Filter)1210、LNA(Low Noise Amplifier)1220、MIX(Mixer)1230、PLL(Phase−Locked Loop)1240、LPF(Low−Pass Filter)1250、VGA(Variable Gain Amplifier)1260を備えている。アナログ受信部1200は、アンテナで受信された無線信号を処理して、positive側のアナログ受信信号とnegative側のアナログ受信信号を出力する。
A/D変換器1300は、第1の実施の形態のA/D変換器200、第2の実施の形態のA/D変換器400、第3の実施の形態のA/D変換器500、第4の実施の形態のA/D変換器600のいずれかである。ただし、A/D変換器1300は、positive側とnegative側との2系統を有している。positive側のA/D変換器1300は、positive側のアナログ受信信号(アナログ入力信号201)をA/D変換して、positive側のA/D変換出力信号(206)として復調器1400へ出力する。同様に、negative側のA/D変換器1300は、negative側のアナログ受信信号(アナログ入力信号201)をA/D変換して、negative側のA/D変換出力信号(206)として復調器1400へ出力する。ただし、クロック信号(202)、基準電圧(203)及び制御信号(DSEL401(A/D変換器400)、VSEL501(A/D変換器500)、VA601(A/D変換器600))は、例えば、図示されない制御回路から供給される。
復調器1400は、positive側のA/D変換出力信号(206)とnegative側のA/D変換出力信号(206)とに基づいて、受信信号を復調する。
図16は、本実施の形態に係るA/D変換器1300における入力電圧の時間変化を示すグラフである。縦軸はA/D変換器1300ヘのアナログ受信信号の入力電圧を示し、横軸は時間を示している。アナログ受信部1200では、VGA1260から出力されるアナログ受信信号の出力範囲が決まる。その出力範囲が、A/D変換器1300で高いビット精度が必要とされる電圧範囲となる。したがって、その電圧範囲が、A/D変換器1300におけるビット精度が高い入力範囲に対応するように、A/D変換器1300が設定(調整)されて使用される。このように、アナログ受信信号の出力範囲では高いビット精度が必要であるが、それ以外の範囲ではそれほど高いビット精度は必要ない。そのため、本実施の形態では、アナログ受信信号の出力範囲でのビット精度を高くし、それ以外の範囲でのビット精度を相対的に低くすることにより、所望の範囲でのビット精度を高くしつつ、全体として、大幅な回路面積の削減が可能となる。
本実施の形態において、この無線通信の送受信装置1100に第1乃至第4の実施の形態のいずれかのA/D変換器を適用することにより、従来のTDCを用いたA/D変換器と比べ、A/D変換器自体の面積が約90%程度削減できる。その理由は、第1の実施の形態において説明したとおりである。また、この無線通信の送受信装置1100に第1乃至第4の実施の形態のいずれかのA/D変換器を適用することにより、A/D変換器の素子数削減に伴い消費電力が削減されるので、特に携帯機器において電池消耗を抑制でき好ましい。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
200 実施例1のA/D変換器
201 アナログ入力信号
202 クロック信号
203 基準電圧
204 反転クロック信号
205 遅延クロック信号
206 A/D変換器出力
210 遅延セルアレイ
211〜220 遅延セル
225 遅延回路
230 インバータ
231〜240 遅延セル出力信号
250 ラッチアレイ
251〜260 フリップフロップ
271〜280 ラッチ信号
290 重み付けエンコーダ
300 バイナリー変換エンコーダ
310 エンコーダ
311 ラッチ信号エンコーダ
320 エンコーダ
321 ラッチ信号エンコーダ
330 エンコーダ
331 ラッチ信号エンコーダ
340 エンコーダ
341 ラッチ信号エンコーダ
400 実施例2のA/D変換器
401 遅延量制御信号(DSEL)
410 遅延セルアレイ
411 遅延セル
490 重み付けエンコーダ
500 実施例3のA/D変換器
501 基準電圧回路遅延量制御信号(VSEL)
525 遅延回路
590 重み付けエンコーダ
600 実施例4のA/D変換器
601 基準電圧通知信号(VA)
625 遅延回路
630 電源電圧制御回路
690 重み付けエンコーダ
740 セルアレイ
900 デジタル電源制御回路
901 DC電源
902 平滑化出力
903 デジタル制御電源出力
910 出力目標値
911 目標値
920 A/D制御器
921 クロック信号
922 基準電圧
923 A/D変換器出力
925 制御信号
928 A/D変換器
930 加算器
931 目標値差分信号
940 電源制御器
941 電源制御データ
950 PWM発生器
951 PWM信号
960 Driver
961 ドライバ出力信号
970 POWMOS
971 インダクタ
972 コンデンサ
980 制御回路
981 制御回路
1000 負荷(Load)
1200 アナログ受信部
1210 BPF
1220 LNA
1230 MIX
1240 PLL
1250 LPF
1260 VGA
1300 A/D変換器
1400 復調器

Claims (12)

  1. アナログ−デジタル変換回路を具備し、
    前記アナログ−デジタル変換回路は、
    直列接続されたn個(nは2以上の自然数)の遅延セルを備え、基準クロック信号を入力とし、アナログ入力信号を各段の遅延セルの電源電圧とする遅延セルアレイと、
    前記遅延セルアレイの各段の遅延セルの出力信号をエンコードして、デジタル出力信号として出力するエンコーダと
    を具備し、
    前記n個の遅延セルは、遅延セルごとに重み付けされた遅延量を有し、
    前記エンコーダは、前記遅延セルアレイの各段の遅延セルの出力信号を、遅延セルの段数に対応した重み付けによりエンコードする
    半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記エンコーダは、
    前記n個の遅延セルの出力信号を、共通の遅延クロック信号に応答してラッチするn個のフリップフロップを備えるラッチアレイと
    前記ラッチアレイの各段のフリップフロップのラッチ信号を、遅延セルの段数に対応した重み付けによりエンコードするラッチ信号エンコーダと
    を備える
    半導体装置。
  3. 請求項2に記載の半導体装置において、
    前記ラッチ信号エンコーダは、
    前記ラッチアレイの各段のフリップフロップのラッチ信号を、遅延セルの段数に対応した重み付けによりエンコードしたエンコード信号を出力する重み付けエンコーダと、
    前記エンコード信号をバイナリー変換するバイナリー変換エンコーダと
    を含む
    半導体装置。
  4. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記遅延セルアレイの第1段の遅延セルは、遅延量を制御する遅延量制御信号に応答して、前記第1段の遅延セルの遅延量を増加又は減少し、
    前記エンコーダは、前記遅延量制御信号に応答して、前記n個の遅延セルの各々について、遅延セルの段数に対応した重み付けを変更する
    半導体装置。
  5. 請求項2に記載の半導体装置において、
    前記遅延クロック信号の出力タイミングは変更可能であり、
    前記ラッチ信号エンコーダは、前記遅延クロック信号の出力タイミングの変更に応答して、前記n個の遅延セルの各々について、遅延セルの段数に対応した重み付けを変更する
    半導体装置。
  6. 請求項5に記載の半導体装置において、
    前記エンコーダは、前記遅延クロック信号を出力する遅延回路を更に備え、
    前記遅延回路は、前記遅延クロック信号の出力タイミングを制御する基準電圧回路遅延量制御信号に応答して、前記遅延クロック信号の出力タイミングを早める又は遅くし、
    前記ラッチ信号エンコーダは、前記基準電圧回路遅延量制御信号に応答して、前記n個の遅延セルの各々について、遅延セルの段数に対応した重み付けを変更する
    半導体装置。
  7. 請求項5に記載の半導体装置において、
    前記エンコーダは、
    前記遅延クロック信号を出力する遅延回路と、
    前記遅延クロック信号の出力タイミングを制御する基準電圧を、前記遅延回路の電源電圧として出力する電源電圧制御回路と
    を更に備え、
    前記ラッチ信号エンコーダは、前記基準電圧の大きさに対応した基準電圧通知信号に応答して、前記n個の遅延セルの各々について、遅延セルの段数に対応した重み付けを変更する
    半導体装置。
  8. 請求項1に記載の半導体装置において、
    出力トランジスタを駆動する駆動回路と、
    前記駆動回路を制御する制御回路と
    を更に具備し、
    前記アナログ−デジタル変換回路は、前記出力トランジスタの出力電圧を前記アナログ入力信号とし、前記デジタル出力信号を出力し、
    前記制御回路は、前記デジタル出力信号と出力目標値とに基づいて、前記駆動回路を制御する制御信号を出力する
    半導体装置。
  9. 請求項1に記載の半導体装置において、
    アンテナで受信された無線信号を処理して、アナログ受信信号を出力するアナログ受信部と、
    復調器と
    を更に具備し、
    前記アナログ−デジタル変換回路は、前記アナログ受信信号を前記アナログ入力信号とし、前記デジタル出力信号を出力し、
    前記復調器は、前記デジタル出力信号を復調する
    半導体装置。
  10. 半導体装置の動作方法であって、
    ここで、前記半導体装置は、アナログ−デジタル変換回路を具備し、
    前記アナログ−デジタル変換回路は、
    直列接続されたn個(nは2以上の自然数)の遅延セルを備える遅延セルアレイと、
    エンコーダと
    を備え、
    前記n個の遅延セルが、遅延セルごとに重み付けされた遅延量を有し、
    前記半導体装置の動作方法は、
    前記遅延セルアレイが、基準クロック信号を入力とし、アナログ入力信号を各段の遅延セルの電源電圧として受け取るステップと、
    前記エンコーダが、前記遅延セルアレイの各段の遅延セルの出力信号を、遅延セルの段数に対応した重み付けによりエンコードして、デジタル出力信号として出力するステップと
    を具備する
    半導体装置の動作方法。
  11. 請求項10に記載の半導体装置の動作方法において、
    前記半導体装置は、
    駆動回路と、
    制御回路と
    を更に具備し、
    前記アナログ−デジタル変換回路が、出力トランジスタの出力電圧を前記アナログ入力信号とし、前記デジタル出力信号を出力するステップと、
    前記制御回路が、前記デジタル出力信号と出力目標値とに基づいて、前記駆動回路を制御する制御信号を出力するステップと、
    駆動回路が、出力トランジスタを駆動するステップと
    を具備する
    半導体装置の動作方法。
  12. 請求項10に記載の半導体装置の動作方法において、
    前記半導体装置は、
    アナログ受信部と、
    復調器と
    を更に具備し、
    前記アナログ受信部が、アンテナで受信された無線信号を処理して、アナログ受信信号を出力するステップと、
    前記アナログ−デジタル変換回路が、前記アナログ受信信号を前記アナログ入力信号とし、前記デジタル出力信号を出力するステップと、
    前記復調器が、前記デジタル出力信号を復調するステップと
    を具備する
    半導体装置の動作方法。
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