JP6084008B2 - ステッピングモータ制御回路、ムーブメント及びアナログ電子時計 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1に記載された発明では、主駆動パルスP1でステッピングモータを回転駆動した際、ステッピングモータの回転によって発生する誘起信号VRsの検出時刻を基準時と比較判別する手段を設けている。主駆動パルスP1でステッピングモータを回転駆動する毎に、誘起信号VRsの検出時刻が基準時より早い場合にはカウンタの計数値に1加算し、前記計数値が一定値になると主駆動パルスP1を1ランクエネルギの小さい主駆動パルスP1にパルスダウンすることで、消費電流を低減できるように構成している。
電池電圧がステッピングモータに印加される電圧(モータ電圧)に等しい場合には回転可能な主駆動パルスP1であっても、電池電圧>>モータ電圧になった場合、駆動エネルギ不足を起こす可能性がある。その場合、主駆動パルスP1ではステッピングモータを回転させることができず、運針遅れが生じる恐れがある。
前述した問題を解決するために特許文献2記載の発明を適用することも考えられるが、特許文献2記載の発明は低消費電力化を目的としているため、駆動パルス群を選択した場合、先ず選択した駆動パルス群中の最低エネルギの駆動パルスで駆動することになる。したがって、電池電圧が変動する電池を用いた場合等のように電池電圧が大きく低下した場合には駆動パルスのエネルギが不足し、駆動困難になるという問題がある。
また本発明に係るムーブメントによれば、ステッピングモータに印加される電圧が変動した場合でも、より確実にステッピングモータを回転させることが可能なアナログ電子時計を構築することができる。
また本発明に係るアナログ電子時計によれば、ステッピングモータに印加される電圧が変動した場合でも、より確実にステッピングモータを回転させることが可能であるため、正確な運針が可能になる。
図1において、アナログ電子時計は、所定周波数の信号を発生する発振回路101、発振回路101で発生した信号を分周して計時の基準となる時計信号を発生する分周回路102、前記時計信号の計時動作やアナログ電子時計を構成する各電子回路要素の制御あるいは駆動パルスの変更制御等の各種制御を行う制御回路103を備えている。
図5は電池104の特性の一例を示す図で、縦軸は電池電圧(V)、横軸は電池容量(mAh)である。図5において、電池104は、時間当たりの電圧変動割合が大きい第1領域と、時間当たりの電圧変動割合が前記第1領域よりも小さい第2領域とを備えている。第1領域は電池が消費を開始してから所定時間の間、電池電圧が所定電圧(基準電圧Vref)を超える状態にある領域である。第2領域は電池が消費を開始してから前記所定時間経過後に電池電圧が前記所定電圧(基準電圧Vref)以下になると共に電圧変化が小さい(電池電圧が基準電圧Vrefと略等しい)領域である。第2領域の後の領域では、第2領域よりも大きな電圧変動割合で電池電圧が低下する。
制御回路103から出力される制御信号には、予め用意した複数の駆動パルス群の中から選択した駆動パルス群を表す駆動パルス群制御信号、選択した駆動パルス群に含まれる複数の主駆動パルスP1の中から選択した主駆動パルスP1に対応するエネルギランクを表す主駆動パルス制御信号、補正駆動パルスP2を表す補正駆動パルス制御信号が含まれている。尚、後述するように所定エネルギの固定駆動パルスを用いる場合には、制御回路103から出力される制御信号には固定駆動パルスを表す固定駆動パルス制御信号が含まれる。
また、アナログ電子時計は、主駆動パルス出力回路107と補正駆動パルス出力回路108によって回転駆動されるステッピングモータ109、ステッピングモータ109によって回転駆動され時刻を表示するための時刻針(図1の例では時針111、分針112、秒針113の3種類)を有するアナログ表示部110を備えている。
発振回路101、分周回路102、制御回路103、電池104、電源電圧検出回路105、駆動パルス群選択回路106、主駆動パルス出力回路107、補正駆動パルス出力回路108、ステッピングモータ109、回転検出判定回路114はムーブメント116の構成要素である。
一般に、時計の動力源、時間基準などの装置からなる時計の機械体をムーブメントと称する。電子式のものをモジュールと呼ぶことがある。時計としての完成状態では、ムーブメントには文字板、針が取り付けられ、時計ケースの中に収容される。
図2において、ステッピングモータ109は、ロータ収容用貫通孔203を有するステータ201、ロータ収容用貫通孔203に回転可能に配設されたロータ202、ステータ201と接合された磁心208、磁心208に巻回されたコイル209を備えている。ステッピングモータ109をアナログ電子時計に用いる場合には、ステータ201及び磁心208はネジ(図示せず)あるいは熱カシメによって地板(図示せず)に固定され、互いに接合される。コイル209は、第1端子OUT1、第2端子OUT2を有している。
これにより、可飽和部210、211が飽和して磁気抵抗が大きくなり、その後、ステータ201に生じた磁極とロータ202の磁極との相互作用によって、ロータ202は反時計回り方向に180度回転し、磁極軸Aが角度θ1位置で安定的に停止する。
尚、ステッピングモータ109を回転駆動することによって通常動作(本実施の形態ではアナログ電子時計であるため時刻針の運針動作)を行わせるための回転方向(図2では反時計回り方向)を正方向とし、その逆(時計回り方向)を逆方向としている。
これにより、可飽和部210、211が先ず飽和し、その後、ステータ201に生じた磁極とロータ202の磁極との相互作用によって、ロータ202は前記と同一方向(正方向)に180度回転し、磁極軸Aが角度θ0位置で安定的に停止する。
以後、このように、コイル209に対して極性の異なる信号(交番信号)を供給することによって、前記動作が繰り返し行われて、ロータ202を180度ずつ矢印方向に連続的に回転させることができるように構成されている。
図3において、P1は主駆動パルスP1を表すと共にロータ202が主駆動パルスP1によって回転駆動される領域を表し、又、a〜eは主駆動パルスP1の駆動にともなう自由振動によるロータ202の回転位置を表す領域である。
ロータ202を中心として、その回転によってロータ202の主磁極Aが位置するXY座標空間を第1象限I〜第4象限IVに区分した場合、第1区間T1〜第3区間T3は次のように表すことができる。
ここで、通常駆動とは、電池104が公称電圧を基準とする所定範囲内にある状態で、通常時に駆動される負荷を主駆動パルスP1で正常に駆動できる状態である。本実施の形態では、時刻針(時針111、分針112、秒針113)を通常時に駆動される負荷とし、前記負荷を主駆動パルスP1で正常に駆動できる状態を通常駆動としている。
また、非回転の状態は、駆動エネルギが通常駆動に対して極めて低下し、主駆動パルスP1のエネルギが不足してステッピングモータ105を回転できない駆動状態である。
回転検出判定回路114が基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを検出した場合を判定値「1」、回転検出回路110が基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを検出できなかった場合を判定値「0」とすると、図3の通常駆動の例では、回転状況を表すパターン(第1区間の判定値,第2区間の判定値,第3区間の判定値)として(0,1,1)が得られている。
また、ややエネルギ低い状態においてはパターン(1,1,0)が得られるため、制御回路103は前記パターンが得られた場合にはややエネルギ低い状態と判定して、当該主駆動パルスP1による連続駆動回数を計数するカウンタの計数値(パルスカウント)を0にリセットする。尚、前記カウンタは図示していないが、制御回路103が有する機能である。
また、非回転の状態においては、パターン(0,0,0)が得られるため、制御回路103は前記パターンの場合には、ステッピングモータ109を回転できなかったと判定して、補正駆動パルスP2によってステッピングモータ109を強制的に回転させ、主駆動パルスP1をエネルギが1ランク高い主駆動パルスP1にランクアップする。
図4において、NVは電源電圧検出回路105が電池104の電池電圧を検出する回数(電池電圧検出回数)の計数値、nは主駆動パルスP1のランク、Nは同じ主駆動パルスP1によって連続して駆動した回数(連続駆動回数)の計数値である。
第1駆動パルス群G1には相互にエネルギが異なる3ランク(第1ランク〜第3ランク)の主駆動パルスP11、P12、P13(エネルギの大小関係は、P11<P12<P13である。)が含まれ、第2駆動パルス群G2には相互にエネルギが異なる3ランク(第3ランク〜第5ランク)の主駆動パルスP13、P14、P15(エネルギの大小関係は、P13<P14<P15である。)が含まれている。
図1において、発振回路101は所定周波数の基準クロック信号を発生し、分周回路102は発振回路101で発生した前記信号を分周して計時の基準となる時計信号を発生し、制御回路103に出力する。制御回路103は、前記時計信号を計数して計時動作を行う。
制御回路103は先ず、電源電圧検出回路105に電圧検出制御信号を出力して、電池104の電圧を検出するように指示した後(図4のステップS401)、電池電圧検出回数の計数値NVを1にする(ステップS402)。
電源電圧検出回路105は、前記電圧検出制御信号に応答して電池104の電池電圧を検出し、当該電池電圧を制御回路103に出力する。
制御回路103は、処理ステップS403において電池電圧が基準電圧Vrefを超えると判定した場合、駆動パルス群G1を選択し(ステップS404)、又、当該駆動パルス群G1に含まれる複数の主駆動パルスP11〜P13中の最大ランク(n=3、即ち主駆動パルスP13)を選択する(ステップS405)。
次に制御回路103は、連続駆動回数の計数値Nを所定回数(第1連続駆動回数と称する。本第1の実施の形態では3600回)まで計数するように設定した後(ステップS407)、処理ステップS412に移行する。
次に制御回路103は、連続駆動回数の計数値Nを所定回数(第2連続駆動回数)まで計数するように設定した後(ステップS411)、処理ステップS412に移行する。第2連続駆動回数は第1連続駆動回数よりも少ない回数であり、本第1の実施の形態では80回である。
また、処理ステップS407、S411のように、電池電圧が高い場合は電池電圧が低い場合よりも、連続駆動回数Nを大きくしている。電池電圧が高い場合は、電圧変動が大きく又動作も不安定になりやすいため、電池電圧が低い場合よりも連続駆動回数Nを大きくすることにより、主駆動パルスP1のランク変動が起こり難くなるため、動作を安定化することができる。
ステッピングモータ109が回転した場合には、アナログ表示部110の時刻針111〜113が運針駆動され、現在時刻の表示が行われる。
回転検出判定回路114は、主駆動パルスP1による駆動が行われる毎に、検出区間Tにおいて、ステッピングモータ109の回転駆動によって生じる誘起信号VRsを検出し、基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsがどの区間T1〜T3に属するかを判別する。
制御回路103は、処理ステップS422において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを第2区間T2内で検出していないと判定した場合(パターンが(0,0,x)の場合である。)、基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを第3区間T3内で検出したか否かを判定する(ステップS418)。
次に制御回路103は、電池電圧検出回数の計数値NVが所定回数に到達したか否かを判定する(ステップS417)。制御回路103は、処理ステップS417において所定回数に到達したと判定すると処理ステップS401に戻り、所定回数に到達していないと判定すると、電池電圧検出回数の計数値NVに1加算して処理ステップS413に戻る(ステップS426)。
次に制御回路103は、計数値Nが所定回数に到達したか否か(換言すれば、同一エネルギの主駆動パルスP1でパターンが(0,1,x)になる駆動を所定回数連続して行ったか否か)を判定し(ステップS424)、所定回数に到達していれば主駆動パルスP1のランクnを1ランクダウンすると共に計数値Nを0にリセットして処理ステップ417に移行し(ステップS425)、計数値Nが所定値に到達していない場合には直ちに処理ステップS417に移行する。
制御回路103は、処理ステップS415において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを第2区間T2内で検出したと判定した場合(パターンが(1,1,x)の場合である。)、連続駆動回数の計数値Nを0にリセットして処理ステップS417へ移行する(ステップS416)。
また、駆動パルス群選択時に、当該駆動パルス群に含まれる複数の主駆動パルスP1のうち、先ず最大エネルギランクの主駆動パルスP1で駆動するように構成するようにしているため、ステッピングモータの回転駆動をより確実に行うことができる。
また、前記電圧検出部は、前記電池の電圧が高いときは低いときよりも短い間隔で前記電池の電圧を検出するように構成することができる。
このように、電池104の高電圧領域のように電圧が不安定な領域では電池電圧の検出間隔を短くすることで、電池電圧の変化を正確に捉えることができ、電池電圧に応じた適切な駆動パルスを選択して駆動することができる。また、電池電圧が安定している領域では電池電圧の検出間隔を長くすることにより、電池電圧の検出動作を削減することができる。
前記所定回数は、電池104の電圧が高いときは低いときよりも多い回数に設定するように構成することができる。
以上のように、電池電圧に応じて、連続駆動回数や電池電圧検出回数を変化させることにより、高電圧領域による駆動エネルギの変化に柔軟に対応させて安定した駆動が可能になる。
また、本発明の第1の実施の形態に係るアナログ電子時計は前記ムーブメントを備えているため、電池104の電圧が低下する等の電池電圧変動が生じた場合でも、より確実にステッピングモータ109を回転させることが可能であり、より確実な運針が可能になる等の効果を奏する。
尚、本第1の実施の形態では2つの駆動パルス群を用いた例で説明したが、3つ以上の複数の駆動パルス群を用いるように構成することができる。
第1の実施の形態では、駆動パルス群を選択して最初に主駆動パルスP1を選択するとき、選択した駆動パルス群に含まれる主駆動パルスP1の中から最小エネルギの主駆動パルスP1以外の主駆動パルスP1として、当該駆動パルス群に含まれる最大エネルギの主駆動パルスP1を選択するように構成したが、本第2の実施の形態では、前記最小エネルギの主駆動パルスP1以外の主駆動パルスP1として、当該選択した駆動パルス群中に3種類以上の主駆動パルスP1が含まれる場合には2番目に大きいエネルギの主駆動パルスP1を選択するように構成している。これにより、電池104の電圧が低下した場合でも、より確実にステッピングモータ109を回転させることを可能にすると共に、選択した主駆動パルスP1で回転しない場合には直ちに補正駆動パルスP2で駆動せずに、当該主駆動パルスP1よりエネルギの大きい主駆動パルスP1で駆動できるように構成することにより省電力化を可能にしている。
図6において、制御回路103は、分周回路102からの時計信号を計数して計時動作を行い、電池104の電池電圧が所定の基準電圧Vrefを超えると判定した場合(ステップS403)、駆動パルス群G3を選択する(ステップS601)。
以後、図4と同じ処理を行うことによりステッピングモータ109を回転駆動する(ステップS406、S407、S412〜S426)。
尚、最初に選択した主駆動パルスP13で回転できない場合には、直ちに補正駆動パルスP2で駆動せずに、1ランク上の主駆動パルスP14で駆動する。これにより、省電力化が可能になる。
駆動パルス群G4には相互にエネルギが異なる3種類以上の主駆動パルスP13〜P16が含まれているため、制御回路103は、選択した駆動パルス群G4に含まれる複数の主駆動パルスP13〜P16の中からエネルギランクが2番目に大きい主駆動パルス(n=5、即ち主駆動パルスP15)を選択する(ステップS604)。
尚、この場合、最初に選択した主駆動パルスP15で回転できない場合には、直ちに補正駆動パルスP2で駆動せずに、1ランク上の主駆動パルスP16で駆動する。これにより、省電力化が可能になる。
また、選択した駆動パルス群G中の最大エネルギの主駆動パルスP1ではエネルギが過大な場合には図2の角度θ0位置あるいはθ1位置近傍でパルスオフが生じることで逆方向回転時の回転速度が低下してしまい、それに伴い適切な誘起信号VRsが発生せず回転誤検出の恐れがあるが、2番目にエネルギが大きい主駆動パルスP1を選択して駆動することにより、このような回転誤検出の発生を抑制することが可能になる。
また、最初に選択した主駆動パルスP1で非回転の場合でも、当該主駆動パルスP1よりも大きい主駆動パルスP1によって回転駆動させることが可能であるため、補正駆動パルスP2による駆動回数を抑制して低消費電力化が可能になるという効果を奏する。
第1、第2の実施の形態では、主駆動パルスP1で所定回数駆動する毎に電池104の電圧を検出して駆動パルス群Gを選択し主駆動パルスP1を決定するように構成したが、本第3の実施の形態では、電池動作開始後又はリセット解除後の所定期間において電池104の電圧を検出するように構成している。電池104の電圧が安定した第2領域では電圧変動が小さく頻繁に電圧検出して駆動パルス群Gを設定する必要がないため、電圧検出及び主駆動パルスP1の駆動回数計数動作に必要な電力を低減することが可能になる。
図7において、電池動作開始(電池104のアナログ電子時計内へのセット)又はリセット解除(制御回路103のリセット端子(図示せず)へのリセット操作解除)が行われると、制御回路103は動作開始して電池動作開始又はリセット解除されたと判定し(ステップS701)、総動作回数の計数値Ntotalを1にセットする(ステップS702)。
制御回路103は、計数値Ntotalが所定回数を超えていない(換言すれば電池動作開始又はリセット解除から所定期間経過していない)と判定すると(ステップS704)、処理ステップS417に移行する。
電圧検出終了モードでは、制御回路103は、低電圧用の駆動パルス群G2を選択し(ステップS408)、又、当該駆動パルス群G2に含まれる複数の主駆動パルスP13〜P15中の最大ランク(n=5、即ち主駆動パルスP15)を選択する(ステップS409)。
以上述べたように本発明の第3の実施の形態に係るステッピングモータ制御回路は、第1の実施の形態と同様の効果を奏するばかりでなく、電圧検出部は電池動作開始後又はリセット解除後の所定期間においてのみ電池104の電圧を検出するように構成しているため、不要な電圧検出を削除することで省電力化が可能になる等の効果を奏する。
第1〜第3の実施の形態では、複数の駆動パルス群Gの中から電池電圧に応じた駆動パルス群Gを選択し当該駆動パルス群G中の主駆動パルスP1を選択するように構成したが、本第4の実施の形態では、複数種類の主駆動パルスP1を有する少なくとも1つ(本第4の実施の形態では1つ)の駆動パルス群Gと所定エネルギの固定駆動パルスを備え、電池電圧に応じた駆動パルスG又は固定駆動パルスを選択して駆動するように構成している。特に本第4の実施の形態では、電池電圧が所定電圧を超えるときに、所定エネルギの固定駆動パルスを選択して駆動するようにしている。このように電池電圧が変動する領域において固定駆動パルスでステッピングモータ109を駆動することにより、安定した回転駆動が可能になるように構成している。
図9において、制御回路103は、分周回路102からの時計信号を計数して計時動作を行い、電池104の電池電圧が所定の基準電圧Vrefを超えると判定した場合(ステップS403)、所定エネルギの駆動パルス(固定駆動パルス)P15を選択する(ステップS903)。
次に制御回路103は、計数値NVが前記所定回数か否かを判定し、計数値NVが所定回数になっていない場合には処理ステップS905に戻り、計数値NVが所定回数になった場合には処理ステップS401に戻る(ステップS907)。
次に制御回路103は、選択した駆動パルス群G5に含まれる複数種類の主駆動パルスP11〜P14の中から最大エネルギランク(n=4)の主駆動パルスP14を選択する(ステップS902)。以後、図4と同じ処理を行うことによりステッピングモータ109を回転駆動する(ステップS410〜S426)。
本第4の実施の形態では駆動パルス群Gが1つの例で説明したが、複数設けるように構成してもよい。
また、固定駆動パルスP15として、補正駆動パルスP2よりも小さい所定エネルギの駆動パルスを用いることができる。また、固定駆動パルスP15として、各駆動パルス群Gに含まれる各主駆動パルスP1よりも大きく、かつ補正駆動パルスP2よりも小さいエネルギの駆動パルスを用いることが可能である。
したがって、電圧変動の大きい電池を用いた場合でも安定した駆動が可能になる。また、高電圧領域での駆動を安定化することが可能になる等の効果を奏する。
これにより、構成を簡略化することが可能になる。この場合、回転検出判定回路114及び制御回路103は電圧検出部を構成することになる。
また、カレンダ機能を有するアナログ電子時計にも適用可能である。
また、ステッピングモータの応用例として単一モータの電子時計の例で説明したが、クロノグラフ時計等のような複数モータの電子時計や、モータを使用する各種電子機器にも適用可能である。
また、ステッピングモータの応用例としてアナログ電子時計の例で説明したが、モータを使用する電子機器に適用可能である。
また、本発明に係るアナログ電子時計は、アナログ電子腕時計、アナログ電子置時計等の各種のアナログ電子時計に適用可能である。
102・・・分周回路
103・・・制御回路
104・・・電池
105・・・電源電圧検出回路
106・・・駆動パルス群選択回路
107・・・主駆動パルス出力回路
108・・・補正駆動パルス出力回路
109・・・ステッピングモータ
110・・・アナログ表示部
111・・・時針
112・・・分針
113・・・秒針
114・・・回転検出判定回路
115・・・時計ケース
116・・・ムーブメント
201・・・ステータ
202・・・ロータ
203・・・ロータ収容用貫通孔
204、205・・・切り欠き部(内ノッチ)
206、207・・・切り欠き部(外ノッチ)
208・・・磁心
209・・・コイル
210、211・・・可飽和部
OUT1・・・第1端子
OUT2・・・第2端子
Claims (12)
- 少なくともステッピングモータに電力を供給する電源としての電池と、
前記電池の電圧を検出する電圧検出部と、
前記ステッピングモータの回転状況を検出する回転検出部と、
前記電圧検出部が検出した前記電池の電圧に応じて、所定エネルギを有する固定駆動パルス又は少なくとも一つの駆動パルス群の中の駆動パルス群を選択すると共に、駆動パルス群を選択した場合には当該駆動パルス群に含まれる複数種類の主駆動パルスの中から前記回転検出部が検出した前記ステッピングモータの回転状況に応じた主駆動パルスを選択する制御部と、
前記制御部が選択した前記固定駆動パルス又は主駆動パルスで前記ステッピングモータを回転駆動する駆動部とを備え、
前記制御部は、前記駆動パルス群を選択して最初に主駆動パルスを選択するときには、前記選択した駆動パルス群に含まれる主駆動パルスの中から最小エネルギの主駆動パルス以外の主駆動パルスを選択し、前記電圧検出部が検出した前記電池の電圧が所定電圧を超える場合には、前記固定駆動パルスを選択し、前記電圧検出部が検出した前記電池の電圧が前記所定電圧以下の場合には、前記電池の電圧に応じた駆動パルス群の中から最小エネルギの主駆動パルス以外の主駆動パルスを選択することを特徴とするステッピングモータ制御回路。 - 前記制御部は、前記駆動パルス群を選択して最初に主駆動パルスを選択するとき、前記選択した駆動パルス群に含まれる主駆動パルス中の最大エネルギの主駆動パルスを選択することを特徴とする請求項1に記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記各パルス群には3種類以上の主駆動パルスが含まれて成り、
前記制御部は、前記駆動パルス群を選択して最初に主駆動パルスを選択するとき、前記選択した駆動パルス群に含まれる主駆動パルスの中からエネルギが2番目に大きい主駆動パルスを選択することを特徴とする請求項1または2に記載のステッピングモータ制御回路。 - 前記電圧検出部は、前記電池の電圧に応じた間隔で前記電池の電圧を検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記電圧検出部は、前記電池の電圧が高いときは前記電池の電圧が低いときよりも短い間隔で前記電池の電圧を検出することを特徴とする請求項4記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記制御部は、同一エネルギの主駆動パルスで所定回数連続して余裕のある駆動を行った場合に主駆動パルスをランクダウンするように構成されて成り、
前記所定回数は前記電圧検出部が検出した前記電池の電圧に応じた回数に設定されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載のステッピングモータ制御回路。 - 前記所定回数は、前記電池の電圧が高いときは前記電池の電圧が低いときよりも多い回数に設定されていることを特徴とする請求項6記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記電圧検出部は、所定エネルギの駆動パルスによって前記ステッピングモータを駆動した際、前記回転検出部が検出した前記ステッピングモータの回転状況に基づいて前記電池の電圧を検出することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一に記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記電圧検出部は、電池動作開始後又はリセット解除後の所定期間において前記電池の電圧を検出することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一に記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記電池は、時間当たりの電圧変動割合が大きい第1領域と、時間当たりの電圧変動割合が前記第1領域よりも小さい第2領域とを有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一に記載のステッピングモータ制御回路。
- 請求項1乃至10のいずれか一に記載のステッピングモータ制御回路を備えて成ることを特徴とするムーブメント。
- 請求項11記載のムーブメントを備えて成ることを特徴とするアナログ電子時計。
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