JP2008228559A - ステッピングモータ制御回路及びアナログ電子時計 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ステッピングモータを主駆動パルスP1によって回転駆動したとき、基準しきい電圧Vcompを超える回転検出信号を、第1時間範囲T1において検出した場合にはエネルギの小さい主駆動パルスP1に変更し、第2時間範囲T2において検出した場合には主駆動パルスP1nは変更せず、第3時間範囲T3において検出した場合にはエネルギの大きい主駆動パルスP1に変更し、基準しきい電圧Vcompを超える回転検出信号が検出時間DTにおいて検出されなかった場合には、補正駆動パルスP2によって強制回転駆動した後、エネルギの大きい主駆動パルスP1に変更してステッピングモータを回転駆動する。
【選択図】図3
Description
制御手段は、いずれかの主駆動パルスによる駆動によってステッピングモータが回転したと回転検出手段が検出した場合において、所定の基準しきい電圧を超える回転検出信号を第3時間範囲において検出したときは、前記主駆動パルスよりエネルギの大きい主駆動パルスに変更する。
また、前記制御手段は、前記いずれかの主駆動パルスによる駆動によってステッピングモータが回転したと前記回転検出手段が検出した場合において、前記所定の基準しきい電圧を超える回転検出信号を前記第2時間範囲において検出したときは、前記主駆動パルスを変更しないように構成してもよい。
また、前記制御手段は、前記いずれかの主駆動パルスによる駆動によってステッピングモータが回転しなかったと前記回転検出手段が検出した場合に、前記補正駆動パルスによって駆動した後、前記主駆動パルスが最大のエネルギであった場合には前記主駆動パルスよりもエネルギの小さい主駆動パルスに変更するように構成してもよい。
また、前記制御手段は、前記所定の基準しきい電圧を超える回転検出信号を検出した時間範囲の判定を、前記検出時間において最後に検出した前記所定の基準しきい電圧を超える回転検出信号によって行うように構成してもよい。
また、本発明に係るアナログ電子時計によれば、補正駆動パルスを極力使用しないよう
にして省電力化を図ることが可能になる。
図1において、アナログ電子時計は、所定周波数の信号を発生する発振回路101、発振回路101で発生した信号を分周して計時の基準となる時計信号を発生する分周回路102、電子時計を構成する各電子回路要素の制御や駆動パルスの変更制御等の制御を行う制御回路103、制御回路103からの制御信号に基づいてモータ回転駆動用の駆動パルスを選択し出力する駆動パルス選択回路104、駆動パルス選択回路104からの駆動パルスによって回転駆動されるステッピングモータ105、ステッピングモータ105によって回転駆動され時刻を表示するための時刻針(図1の例では時針107、分針108、秒針109の3種類)を有するアナログ表示部106、ステッピングモータ105から回転状況を表す回転検出信号を所定の検出時間において検出する回転検出回路110、前記検出時間内に設けられた複数の基準時刻(例えばステッピングモータ105に対する駆動パルス供給開始時、あるいは駆動パルス供給終了時から所定の時刻)とステッピングモータ105が回転したことを示す回転検出信号を回転検出回路110が検出する時刻とを比較して両者の大小関係を判別する検出時刻判別回路111を有している。
図2において、ステッピングモータ105は、ロータ収容用貫通孔203を有するステータ201、ロータ収容用貫通孔203に回転可能に配設されたロータ202、ステータ201と接合された磁心208、磁心208に巻回されたコイル209を備えている。ステッピングモータ105をアナログ電子時計に用いる場合には、ステータ201及び磁心208はネジ(図示せず)によって地板(図示せず)に固定され、互いに接合される。コイル209は、第1端子OUT1、第2端子OUT2を有している。
切り欠き部204、205は、ロータ202の停止位置を決めるための位置決め部を構成している。コイル209が励磁されていない状態では、ロータ202は、図2に示すように前記位置決め部に対応する位置、換言すれば、ロータ202の磁極軸Aが、切り欠き部204、205を結ぶ線分と直交するような位置に安定して停止している。
図3には、主駆動パルスP1nによってステッピングモータ105を駆動した場合の例を3つ(ケース(CASE)1〜ケース(CASE)3)あげており、いずれの例もステッピングモータが回転した場合を示している。
第1時間範囲T1、第1基準時刻Tminから第2基準時刻Tmaxまでを第2時間範囲T2、第2基準時刻Tmaxから検出時間DTの終了時までを第3時間範囲T3としている。
尚、時間範囲T1〜T3の設定方法としては、検出時間DT内に第1基準時刻Tminと第2基準時刻Tmaxを所定の基準によって設定することにより、第1時間範囲T1〜第3時間範囲T3を設定するようにしてもよい。また、時刻tを所定回数分積算して平均することによって平均時刻Tを算出し、所定時間Δtを適宜選定して、Tmin=(T−Δt)、Tmax=(T+Δt)として、時間範囲T1〜T3を設定するようにしてもよい。
図4において、主駆動パルスP1nのランクnは最小値1から最大値nmaxまで複数のラ
ンクを持ち、nの値が大きいほどパルスのエネルギが大きく(本実施の形態では矩形波のパルス幅が長く)構成されている。また、補正駆動パルスP2は最大のエネルギを持つ主駆動パルスP1nmaxよりもエネルギが大きく(パルス幅が長く)構成されている。即ち、各駆動パルスP11、P1n、P1nmax、P2は、各パルス幅がP11<P1n<P1nmax<P2となるように構成されている。なお、主駆動パルスP1nを櫛歯形状のチョッ
ピング波形とし、チョッピングの本数やDutyを増やすことで、nの値が大きいほどパルスのエネルギが大きくなるように構成してもよい。
以下、図1〜図5を参照して、本発明の実施の形態に係るステッピングモータ制御回路及びアナログ電子時計の動作を詳細に説明する。
図1において、発振回路101は所定周波数の基準クロック信号を発生し、分周回路102は発振回路101で発生した前記信号を分周して計時の基準となる時計信号を発生し、制御回路103に出力する。
制御回路103は、前記時間信号を計数して計時動作を行い、先ず主駆動パルスP1nのランクnを1にして(図4のステップS401)、最小パルス幅の主駆動パルスP11でステッピングモータ105を回転駆動するように制御信号を出力する(ステップS402)。
、前記主駆動パルスP1nはP1(n+1)に1ランクアップされるため、次回の駆動時に、前回よりもエネルギの大きな主駆動パルスP1(n+1)によって駆動することにより、ステッピングモータ105を回転駆動できる可能性がある。一方、前記主駆動パルスP1nのランクnが最大ランクnmax(主駆動パルスP1nmax)であった場合には、次の駆動時に同じ主駆動パルスP1nmaxによって駆動しても回転駆動できず、補正駆動
パルスP2によって駆動する可能性が極めて大である。したがって、主駆動パルスP1nmaxによる駆動は無駄な電流消費となるため、前記主駆動パルスP1が主駆動パルスP1
nmaxであった場合には、nmaxよりもaランクだけエネルギの低い主駆動パルスP1(n−a)に変更して、無駄な電流消費を抑
制するようにしている。特に、a=nmax−1に設定すれば、主駆動パルスP1(n−a)=P11、すなわち、最小エネルギの主駆動パルスP11に変更して、無駄な電流消費を最大限抑制することができる。
囲にある場合であり、ランクnが1の場合にはランクダウンできないため、ランクの変更は行わない(n=n)。
変更後の主駆動パルスP1(n−1)によってステッピングモータ105を駆動すると
、駆動エネルギが1ランクダウンしているため、回転検出信号の発生が遅れて、第2時間範囲T2において検出されるようになる(図5(a)参照)。これにより、適正なエネルギの主駆動パルスによって駆動されることになる。
り、ランクnが最大ランクnmaxの場合にはランクアップできないため、ランクの変更は
行わない(n=n)。
変更後の主駆動パルスP1(n+1)によってステッピングモータ105を駆動すると、駆動エネルギが1ランクアップしているため、回転検出信号の発生が早くなって、第2時間範囲T2において検出されるようになる(図5(a)参照)。これにより、適正な主駆動パルスによって駆動されることになる。
また、端子OUT1、OUT2の一方に、回転に適正なエネルギ以上の主駆動パルスP1を供給して余計な電流を消費してしまい、かつ、他方は前記主駆動パルスP1で非回転となって補正駆動パルスP2が出て余計な電流を消費する、というような事態の発生を抑制し、端子OUT1、OUT2に供給する総消費電流を低減することができる。
また、時刻針以外にも、カレンダ等を駆動するためのステッピングモータに適用可能である。
また、ステッピングモータの応用例として電子時計の例で説明したが、モータを使用する電子機器に適用可能である。
即ち、図6においてロータ202の挙動によって誘起電圧が発生する様子を説明すると、(i)ロータ202が回転して可飽和部210を通過すると(矢印a部)、ロータ202から磁心208を通るX軸上矢印方向の磁束が増え、これを妨げる方向(主駆動パルスP1生成用の電流iとは逆方向)に誘起電圧が発生する。(ii)ロータ202が内ノッチ205を超えて水平磁路(X軸)方向を過ぎると(矢印b部)、ロータ202から磁心208を通る磁束が減るため、これを妨げる方向(電流iと同方向)に誘起電圧が発生する。つまり、(i)とは逆方向に誘起電圧が発生する。(iii)ロータ202が初期角θoから180度進んだ次の安定静止角θ1を過ぎて回転した後、θ1に戻ってくると(矢印c部)、ロータ202から磁心208を通る磁束が増え、(i)と同方向に誘起電圧が発生する。
そこで、前述したように、主駆動パルスP1出力後、回転検出信号を検出しないマスク時間ITを設け、(i)の回転検出信号がマスクされるようにマスク時間ITの値を設定して、(i)の回転検出信号が基準しきい電圧Vcompを超え、回転と誤判別してしまうのを防いでいる。
例えば、ロータの偏心等によってロータ202の回転が遅くなり、本来ならばマスク時間IT内で発生すべき誘起電圧が検出時間内に発生し、基準しきい電圧Vcompを超える回転検出信号として検出され、誤判定する恐れがある。その一方、低コスト化等のためには、簡単な回路構成によって回転検出信号の検出を行うことが必要になる。
以下、図7、図8に沿って、回転検出信号の検出時刻判定方法について説明する。
尚、図7及び図8は、図1〜図5で説明した実施の形態において、回転検出信号の検出時刻判定動作に関するものであり、ブロック図やその他の動作は前記実施の形態の通りである。
したがって、ロータ202の偏心で一方のディテントトルクが増加、あるいは電池の駆動電圧の低下若しくは慣性モーメントの大きい秒針や分針の使用等の条件によって、ロータ202の駆動力が低下して回転速度が遅くなった場合でも、主駆動パルスP1でロータ202が回転できなくなってしまう前に、エネルギの大きい主駆動パルスP1に変更し、安定駆動させることができる。
したがって、補正駆動パルスP2による駆動を抑制することにより、消費電力を低減できる。
また、最初の回転検出信号に基づいて回転検出時刻を判定しているので、回転検出信号を検出した後は検出動作を停止することができる上、複数の回転検出信号を検出して記憶する等の処理は不要になるため、回路構成を簡単にすることができる。
即ち、検出時間DT全体にわたって検出動作を行い、検出時間DT内において基準しきい電圧Vcompを超える最後の回転検出信号を検出した時刻を回転検出信号検出時刻と判定し、前記回転検出時がどの時間範囲T1〜T3に属するかに応じて、駆動パルスを変更し又は変更しないようにしている。
即ち、検出時間DTにおいて最後に基準しきい電圧Vcompを超える回転検出信号は第2時間範囲T2において検出される。この場合、回転検出信号の検出時は時間範囲T2であると判断し、主駆動パルスP1nは適正と判断して主駆動パルスP1nは変更しない。
この場合、検出時間DTにおいて最後に基準しきい電圧Vcompを超える回転検出信号は第3時間範囲T3において検出される。この場合、回転検出信号の検出時は時間範囲T3であると判断し、主駆動パルスP1nはエネルギ不足と判断して主駆動パルスP1(n+1)にランクアップして駆動する。
したがって、図7の場合と同様に、ロータ202の偏心で一方のディテントトルクが増加、あるいは電池の駆動電圧の低下若しくは慣性モーメントの大きい秒針や分針の使用等の条件によって、ロータ202の駆動力が低下して回転速度が遅くなった場合でも、主駆動パルスP1でロータ202が回転できなくなってしまう前に、エネルギの大きい主駆動パルスP1に変更し、安定駆動させることができる。
また、検出時間DT全体にわたって検出動作を行うため、より正確に回転検出時を判断することが可能になる。
特に、ロータの偏心等によってロータ202の回転が遅くなり、本来ならばマスク時間IT内で発生すべき誘起電圧が検出時間内に発生し、検出時間DTの第1時間範囲T1内において、基準しきい電圧Vcompを超える回転検出信号として検出された場合でも、主駆動パルスP1のエネルギが最適値よりも大きいと誤判定してしまうことなく、検出時間DT全体において最後に基準しきい電圧Vcompを超える回転検出信号を第3時間範囲T3において検出し、主駆動パルスP1でロータ202が回転できなくなってしまう前に、エネルギの大きい主駆動パルスP1に変更し、安定駆動させることができる。
したがって、補正駆動パルスP2による駆動を抑制することにより、消費電力を低減できる。
また、本発明に係る電子時計は、カレンダ機能付きアナログ電子腕時計、カレンダ機能付きアナログ電子置時計等の各種カレンダ機能付きアナログ電子時計をはじめ、各種のアナログ電子時計に適用可能である。
102・・・信号発生手段を構成する分周回路
103・・・制御手段を構成する制御回路
104・・・制御手段を構成する駆動パルス選択回路
105・・・ステッピングモータ
106・・・時刻表示手段を構成するアナログ表示部
107・・・時針
108・・・分針
109・・・秒針
110・・・回転検出手段及び制御手段を構成する回転検出回路
111・・・制御手段を構成する検出時刻判別回路
201・・・ステータ
202・・・ロータ
203・・・ロータ収容用貫通孔
204、205・・・切り欠き部(内ノッチ)
206、207・・・切り欠き部(外ノッチ)
208・・・磁心
209・・・コイル
210、211・・・可飽和部
OUT1・・・第1端子
OUT2・・・第2端子
Claims (8)
- ステッピングモータの回転によって発生する回転検出信号を検出し、前記回転検出信号が所定の検出時間内において所定の基準しきい電圧を超えたか否かによって、前記ステッピングモータが回転したか否かを検出する回転検出手段と、前記回転検出手段による検出結果に応じて、相互にエネルギの相違する複数の主駆動パルスのいずれか又は、前記各主駆動パルスよりもエネルギの大きい補正駆動パルスによって前記ステッピングモータを駆動する制御手段を備えて成り、
前記検出時間を、第1時間範囲、前記第1時間範囲よりも後の第2時間範囲及び前記第2時間範囲よりも後の第3時間範囲に区分し、
前記制御手段は、前記いずれかの主駆動パルスによる駆動によって前記ステッピングモータが回転したと前記回転検出手段が検出した場合において、前記所定の基準しきい電圧を超える回転検出信号を前記第3時間範囲において検出したときは、前記主駆動パルスよりもエネルギの大きい主駆動パルスに変更することを特徴とするステッピングモータ制御回路。 - 前記制御手段は、前記いずれかの主駆動パルスによる駆動によってステッピングモータが回転したと前記回転検出手段が検出した場合において、前記所定の基準しきい電圧を超える回転検出信号を前記第1時間範囲において検出したときは、前記主駆動パルスよりもエネルギの小さい主駆動パルスに変更することを特徴とする請求項1記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記制御手段は、前記いずれかの主駆動パルスによる駆動によってステッピングモータが回転したと前記回転検出手段が検出した場合において、前記所定の基準しきい電圧を超える回転検出信号を前記第2時間範囲において検出したときは、前記主駆動パルスを変更しないことを特徴とする請求項1又は2記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記制御手段は、前記いずれかの主駆動パルスによる駆動によってステッピングモータが回転しなかったと前記回転検出手段が検出した場合に、前記補正駆動パルスによって駆動した後、前記主駆動パルスよりもエネルギの大きい主駆動パルスに変更することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記制御手段は、前記いずれかの主駆動パルスによる駆動によってステッピングモータが回転しなかったと前記回転検出手段が検出した場合に、前記補正駆動パルスによって駆動した後、前記主駆動パルスが最大のエネルギであった場合には前記主駆動パルスよりもエネルギの小さい主駆動パルスに変更することを特徴とする請求項4記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記制御手段は、前記所定の基準しきい電圧を超える回転検出信号を検出した時間範囲の判定を、最初に検出した前記所定の基準しきい電圧を超える回転検出信号によって行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記制御手段は、前記所定の基準しきい電圧を超える回転検出信号を検出した時間範囲の判定を、前記検出時間において最後に検出した前記所定の基準しきい電圧を超える回転検出信号によって行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載のステッピングモータ制御回路。
- 前記ステッピングモータ制御回路として、請求項1乃至7のいずれか一に記載のステッピングモータ制御回路を用いたことを特徴とするアナログ電子時計。
Priority Applications (1)
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JP2007326018A JP2008228559A (ja) | 2007-02-15 | 2007-12-18 | ステッピングモータ制御回路及びアナログ電子時計 |
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- 2007-12-18 JP JP2007326018A patent/JP2008228559A/ja not_active Withdrawn
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