JP6083184B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高耐久クリーニングブレードを用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジ、並びに前記画像形成装置の製造方法に関する。
電子写真プロセスを用いた画像形成装置では、感光体に対して帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程を施すことにより画像形成が行われる。帯電工程で生成し、感光体表面に残る放電生成物および転写工程後に感光体表面に残る(転写)残トナーまたはトナー成分はクリーニングプロセスを経て除去される。
画像形成装置の信頼性向上の観点から、感光体には、アモルファスシリコンのような無機系材料を用いたり、有機感光体の表面にアクリレート系材料や無機微粒子を分散させた表面層を有する高耐久感光体が用いられたりするようになってきた。これらの感光体は、クリーニングブレードに対する耐摩耗性に優れるため、従来よりも遥かに長い寿命を実現することができ、メンテナンスの回数を大幅に減らし、感光体の交換を少なくでき、コスト的にも、環境的にも非常に好ましいものであった。
しかし、感光体の長寿命化が図れても、クリーニングブレードの寿命も長くできなければ、メンテナンスの回数を減らすことはできない。また、最近の電子写真装置においては、メンテナンスを容易にするため、感光体とクリーニングブレード等の部材を一体にした、所謂プロセスカートリッジが用いられることが多くなってきた。そのため、感光体は十分に使用可能であるにもかかわらず、クリーニングブレードの寿命が律速となってしまい、プロセスカートリッジを交換しないといけなくなっていた。
クリーニングブレードは、一般的には、ポリウレタンゴムなどの短冊形状の弾性体であり、クリーニングブレードの基端を支持部材で支持して先端稜線部を感光体の周面に押し当て、感光体上に残留するトナーをせき止めて掻き落とし除去する。
また、近年の高画質化の要求に応えるべく、重合法等により形成された小粒径で球形に近いトナー(以下、重合トナーと称する。)を用いた画像形成装置が知られている。この重合トナーは、従来の粉砕トナーに比べて転写効率が高いなどの特徴があり、シャープな画像形成が可能である。しかし、重合トナーは、クリーニングブレードを用いて感光体表面から除去しようとしても十分に除去することが困難であり、クリーニング不良が発生してしまうという問題を有している。これは、小粒径で且つ球形度に優れた重合トナーが、クリーニングブレードと感光体との間に形成される僅かな隙間をすり抜けるからである。
かかるすり抜けを抑えるには、感光体とクリーニングブレードとの当接圧力を高めてクリーニング能力を高める必要がある。しかし、クリーニングブレードの当接圧を高めると、図7(a)に示すように、感光体23とクリーニングブレード262との摩擦力が高まり、クリーニングブレード262が感光体23の移動方向に引っ張られて、クリーニングブレード262の先端稜線部262cがめくれてしまう。このクリーニングブレード262の先端稜線部262cがめくれた状態でクリーニングをし続けると、図7(b)に示すように、クリーニングブレード262の先端面262bの先端稜線部262cから数[μm]離れた場所に局所的な摩耗が生じてしまう。このような状態で、さらにクリーニングを続けると、この局所的な摩耗が大きくなり、最終的には、図7(c)に示すように、先端稜線部262cが欠落してしまう。先端稜線部262cが欠落してしまうと、トナーを正常にクリーニングできなくなり、クリーニング不良を生じてしまい、クリーニングブレードの寿命となる。
従来から、クリーニングブレードのめくれ防止として、クリーニングブレードの感光体と当接する面(以下、当接面と称する)に母材よりも適度に硬い膜を形成することが一般的に行われてきた。
例えば、特許文献1(特許第4779909号公報)には、当接面にアクリル樹脂、ポリブタジエン樹脂、およびエポキシ樹脂のうち、少なくとも1種以上を含有した層を積層したクリーニングブレードが開示されている。このクリーニングブレードは、母材よりも適度に硬い層が感光体と当接することにより、初期のめくれ防止は良好であった。しかし、層の膜厚が0.3mm以上であったため、どうしてもクリーニングブレード全体の弾性が低下し、小粒径トナーがすり抜け、クリーニング不良が発生してしまった。
例えば特許文献2(特開2005−107376号公報)には、当接面にイソシアネートから成る0.1mmの層を積層したクリーニングブレードが開示されている。しかしながらこのクリーニングブレードは、小粒径トナーがすり抜けないよう感光体との当接圧力を高めると層が薄いため割れて欠落し、クリーニング不良が発生してしまった。
また、本発明者らは特許文献3(特開2011−138110号公報)において、クリーニングブレードの表面にアクリルウレタンモノマーを含浸させ、且つ0.1〜3μmのアクリレートの表面層を設けたクリーニングブレードを開発した。このクリーニングブレードは、アクリレートを含浸させることによって表面層との接着性が良くなるため、割れて欠落することなく、従来のクリーニングブレードに比べて耐久性が大幅に向上した。しかし、画像形成の線速を早くすると、画像にはほとんど影響ないものの、微量にトナーの抜けが発生していた。そのため、トナーのすり抜けを確実に防止するために当接圧力を35N/mまで上げたところ、表層の一部が欠落し、クリーニング不良が発生してしまった。
本発明は、以上の従来からの諸問題を解決し、高耐久性と優れたクリーニング性を併せ持つクリーニングブレードを用いることにより、長期に亘って高品質の画像形成が可能な画像形成装置及びプロセスカートリッジ、並びに前記画像形成装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明に係る画像形成装置は、感光体と、該感光体の表面を帯電させる帯電手段と、帯電された前記感光体の表面に静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナー像化する現像手段と、現像されたトナー像を転写体へ転写する転写手段と、前記感光体上の転写残のトナー像をクリーニングするクリーニング手段と、を備え、前記クリーニング手段は、母材を具備するクリーニングブレードにより転写残のトナー像をクリーニングし、前記クリーニングブレードは、前記感光体と当接する面である当接面に前記母材よりも硬い有機物が斑点状に固定されており、前記有機物が形成する斑点の直径が50〜600nmであり、前記有機物は前記母材よりもマルテンス硬さで100〜300倍硬いことを特徴とする。
本発明によれば、高耐久性と優れたクリーニング性を併せ持つクリーニングブレードを用いることにより、長期に亘って高品質の画像形成が可能となる。
本発明に係る画像形成装置の一実施の形態におけるクリーニングブレード62の構成を示す概略斜視図である。 図1のクリーニングブレード62の拡大断面図である。 本発明のクリーニングブレード表面の走査電子顕微鏡による画像である。 本発明に係る画像形成装置の一実施の形態におけるプリンタの要部を示す概略構成図である。 (a)実際のトナー投影形状の外周長C1、その投影面積Sを示す説明図である。(b)投影面積Sと同じ面積の真円の外周長C2を示す説明図である。 摩耗幅及び摩耗形態を説明するためのクリーニングブレードを下面側から見た説明図である。 従来のクリーニングブレードの構成を示す説明図である。
本発明者らは、上述した従来技術における諸問題について鋭意検討を重ねた結果、クリーニングブレードのめくれ防止と小粒径トナーのすり抜け防止を同時に可能とする形態を探したところ、当接面に母材よりも適度に硬い有機物が斑点状に固定されていることで実現可能であることを見出した。
適度に硬い有機物が感光体と接触することで、クリーニングブレードのめくれ防止ができ、且つ有機物が斑点状に固定されていることで、クリーニングブレード全体の弾性を低下させることなく、小粒径トナーのすり抜け防止のために当接圧力を35N/mまで高めても割れて欠落することがなく、クリーニングブレードの耐久性も向上できる。
上記の構成により、長期においてクリーニングブレードの高耐久性と優れたクリーニング性を同時に維持できることを見出した。
しかして本発明に係る画像形成装置は、感光体3と、該感光体3の表面を帯電させる帯電手段4と、帯電された前記感光体3の表面に静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナー像化する現像手段4と、現像されたトナー像を転写体へ転写する転写手段7と、前記感光体3上の転写残のトナー像をクリーニングするクリーニング手段6と、を備え、前記クリーニング手段6は、母材622を具備するクリーニングブレード262により転写残のトナー像をクリーニングし、前記クリーニングブレード262は、前記感光体3と当接する面である当接面に前記母材622よりも硬い有機物が斑点状623に固定されていることを特徴とする。
本発明によれば、母材よりも適度に硬い有機物が感光体と接触することでクリーニングブレードのめくれ防止ができる。また、同時に前記有機物が斑点状に固定されていることで、クリーニングブレード全体の弾性を低下させることがなく、小粒径トナーのすり抜け防止ができ、当接圧力を高めても割れて欠落することがないことで、クリーニングブレードの耐久性も向上し、長期にわたって高画質の画像形成が可能となる。
次に、本発明に係る画像形成装置及びプロセスカートリッジ、並びに前記画像形成装置の製造方法についてさらに詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
<クリーニングブレード>
図1は、クリーニングブレード62の斜視図であり、図2は、クリーニングブレード62の拡大断面図である。
クリーニングブレード62は、金属や硬質プラスチックなどの剛性材料からなる短冊形状のホルダー621と、短冊形状の弾性体ブレード622とで構成されている。弾性体ブレード622は、ホルダー621の一端側に接着剤などにより固定されており、ホルダー621の他端側は、クリーニング装置6のケースに片持ち支持されている。
〔弾性体ブレード〕
本発明に用いられるクリーニングブレードの母体に使用される弾性体ブレード(以下、クリーニングブレードの母体、母材とも称する。)622は、従来公知の組成、工法で製造することができる。本発明では、母材としての弾性体ブレード622は詳細を後述する斑点状の有機物623を有してなる。
弾性体ブレード622としては、感光体3の偏心や感光体表面の微小なうねりなどに追随できるように、高い反発弾性率を有するものが好ましく、ウレタン基を含むゴムであるウレタンゴム(ポリウレタンエラストマー)などが好適である。また、この弾性体ブレード622は後述する斑点状の有機物623をその表面に有する構成とすることが好ましい。
ポリウレタンエラストマーは、通常、ポリオール成分としてポリエチレンアジペートエステルやポリカプロラクトンエステルを用い、ポリイソシアネート成分として4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを用いてプレポリマーを調製し、これに硬化剤及び必要に応じて触媒を加えて、所定の型内にて架橋し、炉内にて後架橋させた後、常温で放置熟成することによって製造されている。
高分子量ポリオールとしては、例えば、アルキレングリコールと脂肪族二塩基酸との縮合体であるポリエステルポリオール、例えば、エチレンアジペートエステルポリオール、ブチレンアジペートエステルポリオール、ヘキシレンアジペートエステルポリオール、エチレンプロピレンアジペートエステルポリオール、エチレンブチレンアジペートエステルポリオール、エチレンネオペンチレンアジペートエステルポリオールのようなアルキレングリコールとアジピン酸とのポリエステルポリオール等のポリエステル系ポリオール、カプロラクトンを開環重合して得られるポリカプロラクトンエステルポリオール等のポリカプロラクトン系ポリオール、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール等のポリエーテル系ポリオール等が用いられる。
他に低分子量ポリオールとしては、例えば、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヒドロキノン−ビス(2−ヒドロキシエチル)エーテル、3,3'−ジクロロ−4,4'−ジアミノジフエニルメタン、4,4'−ジアミノジフエニルメタン等の二価アルコールや、1,1,1−トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、1,1,1−トリス(ヒドロキシエトキシメチル)プロパン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等の三価及びそれ以上の多価アルコールを挙げることができる。
硬化触媒の具体例として、例えば、2−メチルイミダゾールや1,2−ジメチルイミダゾールを挙げることができるが、特に、1,2−ジメチルイミダゾールが好ましく用いられる。このような触媒は、通常、主剤100重量部に対して、0.01〜0.5重量部、好ましくは0.05〜0.3重量部の範囲で用いられる。
ここで、クリーニングブレードは、母材に重合性モノマーをスプレー塗布させて製造することが好ましい。かかる製造方法とすることで、容易に、且つ安価で、安定して製造することができる。
〔斑点状の有機物〕
斑点状に固定された有機物の硬さは、めくれ防止と耐久性を兼ね備えるため、弾性ブレードの母材よりもマルテンス硬さで100〜300倍硬いものが好ましい。
母材のマルテンス硬さは1N/mm程度であるので、斑点状の有機物623のマルテンス硬さは100〜300N/mmが好ましい。
材質としては樹脂が好ましく、樹脂の種類としては、例えば、アクリレート系、イソシアネート系、エポキシ系等を挙げることができる。
また、これに限定するものではないが、弾性ブレードの表面から欠落しないよう、接着性のよいアクリレート系の材料がより好適である。
斑点状の有機物をアクリル系のものとすることで、クリーニングブレードの当接面が効率的にめくれ防止ができる硬度となり、クリーニングブレードの母材との接着性もよく、クリーニングブレードの耐久性も向上し、長期にわたって高画質の画像形成が可能となる。
アクリレート系材料は、アクリルモノマーまたはオリゴマーを重合、硬化させることで得ることができる。重合するアクリルモノマーまたはオリゴマーは、1種に限定されず、2種以上を混合して用いてもよい。
アクリルモノマーとしては、例えば、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタスリトールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、メチルメタクリレート、スチレン、酢酸ビニル、メチルアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、メチロールアクリルアマイド、ジメチルアミノメチルメタクリレート、ジエチルアミノメチルメタクリレート等が挙げられる。
上記のアクリルモノマーに必要に応じて有機溶剤、硬化剤、増粘剤、架橋剤等を添加する。有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル、トルエン、2−ブタノール、エタノール等が挙げられる。
母材としてのクリーニングブレード母体(弾性体ブレード)の当接面に斑点状に有機物を固定させる際には、硬化前の材料であるモノマーもしくはオリゴマーが室温硬化型であれば、クリーニングブレード母体の当接面にスプレー塗布、メッシュ越しに塗布、斑点状の孔があるフィルムを作製してシルクスクリーン印刷する等の方法により塗布後、必要に応じて溶剤を飛ばすために加熱乾燥し、固定させる。溶媒を飛ばす際、同時に減圧をするとさらに効率よく溶剤を飛ばすことができる。
モノマーもしくはオリゴマーがラジカル重合をするものであれば、上記の方法により塗布後、UV光、電子線等のエネルギー線の照射させることにより硬化、固定させる。上記の方法以外に、当接面全面に塗布後、マスク越しにUV光、電子線等のエネルギー線の照射で硬化、固定させた後、未硬化部を洗い流してもよい。
上記の方法により、クリーニングブレード母体の当接面に斑点状の有機物を固定させることができる。
また、これに限定するものではないが、効率的で容易に、且つ安価に作製可能なスプレー塗布法がより好適である。
モノマーもしくはオリゴマーが室温硬化型であり、溶剤を加熱で飛ばす場合、高温槽、温風を吹きかける等の方法により行う。加熱条件は、クリーニングブレード母体の耐熱性を考慮し、30〜80℃、好ましくは30〜60℃で、数秒から数分間、クリーニングブレードを加熱することにより行う。上記加熱と同時に減圧を行うと、さらに効率よく溶剤を飛ばすことができる。減圧時の圧力は5Torr以下にするとより優れた効果が得られるため好ましい。
モノマーもしくはオリゴマーがラジカル重合するものであれば、エネルギー線を照射する際のクリーニングブレード付近の酸素濃度は、2%以下が好ましく、より好ましくは1%以下である。クリーニングブレード付近の酸素濃度が2%より高くなると、モノマーもしくはオリゴマーの未反応部が発生し、本発明の効果が充分得られず、好ましくない。
必要によりモノマーもしくはオリゴマーの粘度を下げる溶剤には、溶存酸素を通常含んでいるため、ヘリウムやアルゴン、窒素等の不活性ガスをバブリングしたり、減圧脱気をしたりすることにより、溶存酸素を除去していることが好ましい。
前記斑点状に固定された有機物の斑点の直径は50〜600nmが好ましく、より好ましくは100〜400nmである。この範囲とすることで、効果的に小粒径トナーのすり抜けを防止し、クリーニングブレードの弾性を低下させることなく、耐摩耗性も良好で、長期にわたって高画質の画像形成が可能となる。
斑点状に固定された有機物は場所によらず同じ大きさが望ましいが、前記の範囲であれば、ばらついていても本発明の効果は充分に得られる。
前記斑点の直径が50nm未満であれば、斑点状の有機物と共にクリーニングブレード母体の大部分が感光体に接触し、めくれ防止ができず、良好な効果が得られない。前記斑点の直径が600nmを超えると、めくれ防止はできるものの、クリーニングブレード母体と感光体との隙間が大きくなり、小粒径トナーのすり抜け防止の効果が得られない。
前記斑点状に固定された有機物が当接面表面の先端稜線部から50μmまでの面積を占めている割合は5〜40%が好ましく、より好ましくは10〜30%である。この範囲とすることで、感光体とクリーニングブレードの当接圧力を高めても欠落することなく小粒径トナーのすり抜けを防止することで、長期にわたって高画質の画像形成が可能となる。
前記占めている割合が5%未満であれば、斑点状に固定された有機物が少なすぎるため、クリーニングブレード母体の大部分が感光体に接触し、めくれ防止ができず、良好な効果が得られない。前記占めている割合が40%を超えると、斑点状の有機物はほぼ膜のような性質を示し、斑点の厚みが大きければクリーニングブレードの弾性を低下させてしまい小粒径トナーがすり抜け防止の効果が得られず、薄ければ部分的に欠落してクリーニング不良になってしまう。
前記斑点状に固定された有機物の斑点の直径は、斑点の直径はレーザ顕微鏡、光干渉顕微鏡、原子間力顕微鏡(AFM)、走査電子顕微鏡(SEM)により確認することができる。本発明者らは、斑点の直径を走査電子顕微鏡の画像から求めた。図3に実際に用いた走査電子顕微鏡の画像を示す。画像中に表記されているスケールを基準に、2×2μmの領域を囲み、領域中の斑点の直径を計測し、その平均値を算出することで得た。
また、斑点状に固定されている有機物の当接面表面の先端稜線部から50μmまでの面積を占めている割合も走査電子顕微鏡の画像から求めた。写真中に表記されているスケールを基準に、1.5×1.5μmの領域を囲み、領域中の斑点の面積を計測した。その計測した面積の合計を領域全体の面積で割ることにより、斑点の占めている割合を算出した。
斑点の直径及び占めている割合を算出する時に計測する領域は、斑点の密度や直径の大きさによって選択されるものであるが、好ましくは500×500nm〜3×3μmである。計測する領域が500×500nm以下では斑点の密度の局所的なムラが大きく影響し、信用のある数値とは言えない。計測する領域が3×3μm以上では視野が広すぎるため、斑点の直径及び面積を計測するのが困難になり、時間もかかりすぎる。
<画像形成装置>
次に本発明に係る画像形成装置の一実施の形態である電子写真プリンタ(以下、単にプリンタという)について説明する。
図4は、本実施形態に係るプリンタの要部を示す概略構成図である。プリンタは、単一色の複写を行うものであり、図示しない画像読み取り部で読み取った画像データに基づいてモノクロ画像形成を行う。
図4に示すように、プリンタは、像担持体としてのドラム状の感光体3を備えている。感光体3はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。
感光体3の周囲には帯電手段としての帯電装置4、潜像をトナー像化する現像手段である現像装置5、トナー像を記録媒体としての転写紙(転写体)に転写する転写手段としての転写装置7、転写後の感光体3上に残留するトナーをクリーニングするクリーニング手段としてのクリーニング装置6、感光体3上に滑剤を塗布する滑剤塗布手段としての潤滑剤塗布装置10、感光体3を除電する除電ランプ(不図示)等が配置されている。
帯電装置4は、感光体3に所定の距離を持って非接触で配置され、感光体3を所定の極性、所定の電位に帯電するものである。帯電装置4によって一様帯電された感光体3は、図示しない潜像形成手段たる露光装置から画像データに基づいて光Lが照射され静電潜像が形成される。
現像装置5は、現像剤担持体としての現像ローラ51を有している。この現像ローラ51には、図示しない電源から現像バイアスが印加されるようになっている。現像装置5のケーシング内には、ケーシング内に収容された現像剤を互いに逆方向に搬送しながら攪拌する供給スクリュ52及び攪拌スクリュ53が設けられている。また、現像ローラ51に担持された現像剤を規制するためのドクタ54も設けられている。供給スクリュ52及び攪拌スクリュ53の2本スクリュによって撹拌・搬送された現像剤中のトナーは、所定の極性に帯電される。そして、現像剤は、現像ローラ51に汲み上げられ、汲み上げられた現像剤は、ドクタ54により規制され、感光体3と対向する現像領域でトナーが感光体3上の潜像に付着する。
クリーニング装置6は、クリーニングブレード62を有しており、感光体3の表面移動方向に対してカウンタ方向で感光体3に当接している。なお、クリーニングブレード62の詳細については前述したとおりである。
クリーニングブレード62と感光体3の当接圧力の標準は21[N/m]であるが、前述のとおり、小粒径で球形に近いトナー(重合トナー)の確実なすり抜け防止には、高い当接圧力が必要になる。重合トナーの確実なすり抜け防止には当接圧力35[N/m]以上が必要であり、本実施形態のクリーニングブレードであれば当接圧力35[N/m]以上に耐えることができる。当接圧力35[N/m]以上に耐えうる構成とすることで、画像形成の線速が早くしても、小粒径で且つ球形度に優れた重合トナーの微量なすり抜けを確実に防止でき、高画質の画像形成が可能となる。
前述のとおり、本発明においてはクリーニングブレード62と感光体3の当接圧力は、35[N/m]以上であることが好ましい。
潤滑剤塗布装置10は、固形潤滑剤103、潤滑剤加圧スプリング(不図示)、ファーブラシ101等を備え、固形潤滑剤103を感光体3上に塗布する塗布ブラシとしてファーブラシ101を用いている。固形潤滑剤103は、図示しないブラケットに保持され、潤滑剤加圧スプリング(不図示)によりファーブラシ101側に加圧されている。そして、感光体3の回転方向に対して連れまわり方向に回転するファーブラシ101により固形潤滑剤103が削られて感光体3上に潤滑剤が塗布される。感光体への潤滑剤塗布により感光体表面の摩擦係数が非画像形成時に0.2以下に維持される。
帯電装置4には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)を始めとする公知の手段が用いられる。
これらの帯電方式のうち、特に接触帯電方式、あるいは非接触の近接配置方式がより望ましく、帯電効率が高くオゾン発生量が少ない、装置の小型化が可能である等のメリットを有する。接触帯電方式あるいは非接触の近接配置方式の場合、感光体3からトナーなどが帯電装置4に移行し汚染されるため、帯電装置4のクリーニング機構8を設けることが好ましい。
また、図示しない露光装置、除電ランプ等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。
また、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
これらの光源のうち、発光ダイオード、及び半導体レーザは照射エネルギーが高く、また600〜800[nm]の長波長光を有するため、良好に使用される。
次に、プリンタにおける画像形成動作を説明する。
図示しない操作部などからプリント実行の信号を受信したら、帯電装置4、現像ローラ51にそれぞれ所定の電圧または電流が順次所定のタイミングで印加される。同様に、露光装置及び除電ランプなどにもそれぞれ所定の電圧又は電流が順次所定のタイミングで印加される。また、これと同期して、駆動手段としての感光体駆動モータ(不図示)により感光体3が時計回りの方向に回転駆動される。
感光体3が時計回りの方向に回転すると、まず感光体表面が、帯電装置4によって所定の電位に帯電される。そして、図示しない露光装置から画像信号に対応した光Lが感光体3上に照射され、光Lが照射された部分の感光体3上が除電され静電潜像が形成される。
静電潜像の形成された感光体3は、現像装置5との対向部で現像ローラ51上に形成された現像剤の磁気ブラシで感光体3表面を摺擦される。このとき、現像ローラ51上の負帯電トナーは、現像ローラ51に印加された所定の現像バイアスによって、静電潜像側に移動し、トナー像化(現像)される。このように、本実施形態では、感光体3上に形成された静電潜像は、現像装置5によって、負極性に帯電されたトナーにより反転現像される。本実施形態では、N/P(ネガポジ:電位が低い所にトナーが付着する)の非接触帯電ローラ方式を用いた例について説明したが、これに限るものではない。
感光体3上に形成されたトナー像は、図示しない給紙部から上レジストローラと下レジストローラとの対向部を経て、感光体3と転写装置7との間に形成される転写領域に給紙される転写紙に転写される。このとき、転写紙は上レジストローラと下レジストローラとの対向部で画像先端と同期を取り転写ベルト14上に供給される。また、転写紙への転写時には、所定の転写バイアスが印加される。トナー像が転写された転写紙は感光体3から分離され、図示しない定着手段としての定着装置へ搬送される。そして、定着装置を通過する事により、熱と圧力の作用でトナー像が転写紙上に定着されて、転写紙は機外に排出される。
一方、転写後の感光体3の表面は、クリーニング装置6で転写後の残留トナーが除去され、潤滑剤塗布装置10によって潤滑剤が塗布された後、除電ランプで除電される。
尚、以上説明した例は感光体3から転写体としての転写紙にトナー像を直接転写される方式を採用した実施形態であるが、本発明はこれに何ら限定されるものではない。即ち、感光体3から中間転写体としての中間転写ベルトにトナー像を1次転写し、この中間転写ベルト上のトナー像を転写紙に2次転写する、所謂中間転写方式を採用しても良い。
この他、各色に対応した複数の現像装置5を有しカラー画像を形成する、周知慣用のカラー画像形成方式を採用したカラー画像形成装置としても良い。また、画像読み取り部を有しないものであっても良い。
また、本プリンタにおいては、感光体3と、プロセス手段として帯電装置4、現像装置5、クリーニング装置6、潤滑剤塗布装置10などが枠体2に収められており、プロセスカートリッジ1として装置本体から一体的に着脱可能となっている。本発明に係るプロセスカートリッジによれば、長期にわたって高画質の画像形成が可能となる
なお、本実施形態では、プロセスカートリッジ1としての感光体3とプロセス手段とを一体的に交換するようになっているが、感光体3、帯電装置4、現像装置5、クリーニング装置6、潤滑剤塗布装置10のような単位で新しいものと交換するような構成でもよい。
〔トナー〕
次に、本プリンタに好適なトナーについて説明する。
本プリンタに用いるトナーとしては、画質向上のために、高円形化、小粒径化がし易い懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法により製造された重合トナーを用いるのが好ましい。特に、円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]以下の重合トナーを用いるのが好ましい。平均円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]のものを用いることにより、より高解像度の画像を形成することができる。
ここでいう「円形度」は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製、商品名)により計測した平均円形度である。具体的には、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150[ml]中に、分散剤として界面活性剤好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜0.5[ml]加え、更に測定試料(トナー)を0.1〜0.5[g]程度加える。その後、このトナーが分散した懸濁液を、超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、分散液濃度が3000〜1万[個/μl]となるようにしたものを上述の分析装置にセットして、トナーの形状及び分布を測定する。そして、この測定結果に基づき、図5(a)に示す実際のトナー投影形状の外周長をC1、その投影面積をSとし、この投影面積Sと同じ図5(b)に示す真円の外周長をC2としたときのC2/C1を求め、その平均値を円形度とした。
体積平均粒径については、コールターカウンター法によって求めることが可能である。具体的には、コールターマルチサイザー2e型(コールター社製)によって測定したトナーの個数分布や体積分布のデータを、インターフェイス(日科機社製)を介してパーソナルコンピューターに送って解析するのである。より詳しくは、1級塩化ナトリウムを用いた1%NaCl水溶液を電解液として用意する。そして、この電解水溶液100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5[ml]加える。更に、これに被検試料としてのトナーを2〜20[mg]加え、超音波分散器で約1〜3分間分散処理する。そして、別のビーカーに電解水溶液100〜200[ml]を入れ、その中に分散処理後の溶液を所定濃度になるように加えて、上記コールターマルチサイザー2e型にかける。アパーチャーとしては、100[μm]のものを用い、50,000個のトナー粒子の粒径を測定する。チャンネルとしては、2.00〜2.52[μm]未満;2.52〜3.17[μm]未満;3.17〜4.00[μm]未満;4.00〜5.04[μm]未満;5.04〜6.35[μm]未満;6.35〜8.00[μm]未満;8.00〜10.08[μm]未満;10.08〜12.70[μm]未満;12.70〜16.00[μm]未満;16.00〜20.20[μm]未満;20.20〜25.40[μm]未満;25.40〜32.00[μm]未満;32.00〜40.30[μm]未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00[μm]以上32.0[μm]以下のトナー粒子を対象とする。そして、「体積平均粒径=ΣXfV/ΣfV」という関係式に基づいて、体積平均粒径を算出する。但し、Xは各チャンネルにおける代表径、Vは各チャンネルの代表径における相当体積、fは各チャンネルにおける粒子個数である。
〔実施例1〕
実施例及び比較例をあげて本発明をより具体的に説明する。ここでの部は質量基準である。
斑点状の有機物623はスプレー塗布法により作製した。前記斑点状の有機物623の材質、スプレーの口径、スプレーとクリーニングブレード母体の当接先端部との距離、スプレー塗布時の大気温度をそれぞれ変化させて各クリーニングブレードを作製し、耐久試験を行った。
なお、弾性体ブレード622としては、リコー社製imagio Neo C4500で用いられているポリウレタン製のクリーニングブレードを使用した。
<アクリレート材料の組成>
アクリレート重合体を形成するためのアクリレート材料の処方は以下のとおりである。
・日本化薬社製KAYARAD DPCA−120 25部
・チバケミカル社製I−184 1部
・2―ブタノール 64部
・エタノール 10部
<斑点の直径及び斑点の占めている面積割合の算出>
実施例および比較例のそれぞれについて、同一条件で作製したクリーニングブレードを二本準備し、一本の長手方向中央部の一部を鋏で切り取って導電化処理を施した後、SEMにより当接面を観察した。前記SEMの画像中に表記されているスケールを基準に、1.5×1.5μmの領域を囲み、領域中の斑点の直径を計測し、その平均値を算出した。また、同時に1.5×1.5μmの領域中の斑点の面積を計測し、その合計を領域全体の面積で割ることで、斑点の占めている面積割合を算出した。
スプレー装置は、オリンポス社製ARIES SGA−6208・SC口径0.8[mm]を用い、当接先端部との距離47[mm]、圧力0.5[MPa]、速度7[mm/s]で、大気温度30[℃]の環境下でスプレーガンを移動させながら塗工した。その後、すぐに50℃で10分間真空乾燥を行った後、紫外線(UV)照射(1000mJ/cm)を行い、斑点状の有機物を硬化させると共にクリーニングブレード母体に固定させた。
スプレー塗工液に用いた薬品は、全て凍結真空脱気を行い、酸素を除去したものを用いた。スプレー塗工、乾燥は、ガラス製容器内で酸素濃度が100ppm以下の環境で行った。結果は次ぎのとおりであった。
アクリレート重合体 (前記アクリレート材料が重合したもの)
斑点の直径 : 52nm
斑点の占めている面積割合: 22%
〔実施例2〕
実施例1のスプレー塗工時の当接先端部との距離を40[mm]、大気温度を23[℃]に変更する以外は実施例1と同様にして斑点を形成した。結果は次ぎのとおりであった。
アクリレート重合体 (前記アクリレート材料が重合したもの)
斑点の直径 :211nm
斑点の占めている面積割合: 26%
〔実施例3〕
実施例1のスプレー塗工時の当接先端部との距離を24[mm]、大気温度を15[℃]に変更する以外は実施例1と同様にして斑点を形成した。結果は次ぎのとおりであった。
アクリレート重合体 (前記アクリレート材料が重合したもの)
斑点の直径 :588nm
斑点の占めている面積割合: 31%
〔実施例4〕
実施例1のスプレー装置をオリンポス社製ARIES SGA−6106・SC口径0.6[mm]変更し、スプレー塗工時の当接先端部との距離を40[mm]、大気温度を23[℃]に変更する以外は実施例1と同様にして斑点を形成した。結果は次ぎのとおりであった。
アクリレート重合体 (前記アクリレート材料が重合したもの)
斑点の直径 :146nm
斑点の占めている面積割合: 5%
〔実施例5〕
実施例4のスプレー装置をオリンポス社製ARIES SGA−6309・SC口径0.9[mm]変更する以外は実施例4と同様にして斑点を形成した。結果は次ぎのとおりであった。
アクリレート重合体 (前記アクリレート材料が重合したもの)
斑点の直径 :363nm
斑点の占めている面積割合: 37%
〔比較例1〕
母体の弾性体ブレードの未処理品をそのままクリーニングブレードとした。
〔比較例2〕
実施例1のスプレー塗工時の当接先端部との距離を49[mm]に変更する以外は実施例1と同様にして斑点を形成した。結果は次ぎのとおりであった。
アクリレート重合体 (前記アクリレート材料が重合したもの)
斑点の直径 : 44nm
斑点の占めている面積割合: 18%
〔比較例3〕
実施例3のスプレー塗工時の当接先端部との距離を21[mm]に変更する以外は実施例3と同様にして斑点を形成した。結果は次ぎのとおりであった。
アクリレート重合体 (前記アクリレート材料が重合したもの)
斑点の直径 :657nm
斑点の占めている面積割合: 23%
〔比較例4〕
実施例2のスプレー装置をオリンポス社製ARIES SGA−6104・SC口径0.4[mm]変更する以外は実施例2と同様にして斑点を形成した。結果は次ぎのとおりであった。
アクリレート重合体 (前記アクリレート材料が重合したもの)
斑点の直径 : 75nm
斑点の占めている面積割合: 3%
〔比較例5〕
実施例2のスプレー装置をオリンポス社製ARIES SGA−6311・SC口径1.1[mm]変更する以外は実施例2と同様にして斑点を形成した。結果は次ぎのとおりであった。
アクリレート重合体 (前記アクリレート材料が重合したもの)
斑点の直径 :429nm
斑点の占めている面積割合: 44%
[検証実験]
次に、検証実験を行った画像形成装置の構成について説明する。
リコー製カラー複合機リコー社製imagio Neo C4500を線速が450mm/secになるように改造し、且つ上記クリーニングブレードと感光体との当接圧力が35[N/m]になるよう設定し、実施例1〜実施例5、比較例1〜比較例5の画像形成装置を作製した。また、トナーは重合法により作製したトナーを用いた。なお、トナーの物性は、以下のとおりである。
トナー母体:円形度0.98、平均粒径4.9[μm]
外添剤 :小粒径シリカ1.5部(クラリアント製H2000)
小粒径酸化チタン0.5部(テイカ製MT−150AI)
大粒径シリカ1.0部(電気化学工業製UFP−30H)
検証実験は、実験室環境:21[℃]・65[%RH]、通紙条件:画像面積率5%チャートを3プリント/ジョブで、200,000枚(A4横)で行った。そして、以下の項目を評価した。
[評価項目]
トナーのすり抜け評価:クリーニングブレードの直後の感光体上に白色のフエルト部材をとりつけ、すり抜けるトナーを採取し、スキャナーで取り込むことでトナーすり抜け量を測定(良好なものから順に◎、○、×、××で評価し、◎及び○を合格とした。)
評価時画像:縦帯パターン(紙進行方向に対して)43[mm]幅、3本チャート出力20枚(A4横)
クリーニングブレードエッジ摩耗形態:図6に示すようにクリーニングブレード下面側からみた摩耗幅、摩耗形態
以下に実施例1〜実施例5、比較例1〜比較例5のクリーニングブレード検証実験の結果を示す。なお、斑点の直径及び斑点の占めている面積割合は、別途同様に塗工した弾性体ブレードの一部を、ZEISS製フィールドエミッション走査電子顕微鏡MERLINの二次電子検出モードで観察することにより測定した。明確に斑点であると判断するには少なくとも斑点の直径が5nm以上必要であり、それ以下は測定限界以下であった。弾性体ブレードの導電化処理は日本電子製オスニウムプラズマコーター装置NL−OPC80A用いた。
上記表1は、実施例1〜実施例5、比較例1〜比較例5の検証実験の結果をまとめたものである。
実施例1〜実施例5においては、いずれも、トナーすり抜けもほとんどなく、摩耗形態もエッジから綺麗な摩耗をしており、経時にわたり良好なクリーニング性を維持することができた。その中でも、実施例2はトナーのすり抜けが確認できず、実施例1、3〜5よりもさらに良好であった。
一方、比較例1、4はえぐれが発生し、クリーニング不良が発生してしまった。比較例5は大きな欠けが発生し、クリーニング不良が発生してしまった。比較例2はえぐれが発生し、クリーニング不良は発生しなかったものの、トナーのすり抜けが多量に確認された。比較例3は、欠け及びえぐれは見られなかったものの、トナーのすり抜けが多く見られた。
以上より、本発明によれば、高耐久性と優れたクリーニング性を併せ持つクリーニングブレードを用いることにより、長期に亘って高品質の画像形成が可能な画像形成装置及びプロセスカートリッジ、並びに前記画像形成装置の製造方法が得られることがわかった。
1 プロセスカートリッジ
2 枠体
3 感光体
4 帯電装置
5 現像装置
6 クリーニング装置
7 転写装置
10 潤滑剤塗布装置
14 転写ベルト
23 感光体
51 現像ローラ
52 供給スクリュ
53 攪拌スクリュ
54 ドクタ
62 クリーニングブレード
62a 先端面
62b ブレード下面
62c 先端稜線部
101 ファーブラシ
103 固形潤滑剤
262 クリーニングブレード
262a 先端面
262b ブレード下面
262c 先端稜線部
621 ホルダー
622 母材(弾性体ブレード)
623 斑点状の有機物
特許第4779909号公報 特開2005−107376号公報 特開2011−138110号公報

Claims (6)

  1. 感光体と、
    該感光体の表面を帯電させる帯電手段と、
    帯電された前記感光体の表面に静電潜像を形成する露光手段と、
    前記静電潜像をトナー像化する現像手段と、
    現像されたトナー像を転写体へ転写する転写手段と、
    前記感光体上の転写残のトナー像をクリーニングするクリーニング手段と、を備える画像形成装置であって、
    前記クリーニング手段は、母材を具備するクリーニングブレードにより転写残のトナー像をクリーニングし、
    前記クリーニングブレードは、前記感光体と当接する面である当接面に前記母材よりも硬い有機物が斑点状に固定されており、
    前記有機物が形成する斑点の直径が50〜600nmであり、
    前記有機物は前記母材よりもマルテンス硬さで100〜300倍硬いことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記クリーニングブレードは、前記クリーニングブレードの当接面表面の先端稜線部で前記感光体と当接し、
    前記有機物が前記クリーニングブレードの当接面表面の先端稜線部から50μmまでの面積において、5〜40%を占めていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記有機物がアクリル系樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記クリーニングブレードの当接面と前記感光体との当接圧力が35N/m以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置の製造方法であって、
    前記クリーニングブレードは、前記母材に重合性モノマーをスプレー塗布して得られたものであることを特徴とする画像形成装置の製造方法。
  6. 請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジであって、
    前記感光体と、前記クリーニングブレードと、を備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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