JP6152684B2 - 画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
そこで、特許文献2の特開2010−152295号公報には、ブレードの感光体との当接面にシリコン系材料を含浸させたクリーニングブレードの、感光体と当接する先端稜線部に、前記シリコンを含浸部を覆うように硬い表面層を設けることが開示されている。
しかしながら、このクリーニングブレードは、アモルファスシリコンの無機系の感光体に対しては、優れた性能を示すものの、無機微粒子を表面層に用いた有機感光体においては、感光体と接する先端が、早期に欠けてしまい、クリーニング不良を発生することが多かった。
特許文献4のアクリルウレタンモノマーの硬度は、ポリウレタンエラストマー中に含浸した状態では測定できないので、アクリルウレタンモノマーをガラス板上に塗布し、UV光を照射して硬化させた膜は、十分な硬度を有していることが確認できたが、アクリルウレタンモノマーを含浸させ、UV光を照射したウレタンエラストマーの硬度は、予想されるよりも遥かに小さく、何も処理していないウレタンエラストマーの硬度とほとんど変化がなかったり、逆に柔らかくなっていることもあった。
また、特許文献4のクリーニングブレードにおいては、アクリルウレタンモノマーを含浸させることにより、クリーニングブレードの硬度が上がることにより、クリーニングブレード端部の変形が起こらなくなるため、端部に係る実質的な圧力は非常に強くなる。アクリルウレタンが重合したものは、摩擦抵抗が高いため、感光体と接する先端が欠けやすいことが分かった。
また、直ぐに摩擦抵抗が上がっていくものは、クリーニングブレードの欠けが発生しやすいことが分かった。
本発明者らは、詳細に調査した結果、直ぐに摩耗抵抗が上がっていくものは、クリーニングブレード上の塗膜の厚みが厚く、基材の変形に、硬いアクリル樹脂が耐え切れず、微細な割れが生じてしまい、その微細な割れから、欠けに至ってしまうことが分かった。
また、摩擦抵抗が下がらなかったクリーニングブレードは、クリーニングブレードの最表面にフッ素系物質がほとんど存在していないことが分かった。
本発明者らが詳細に調べたところ、クリーニングブレード端部に圧力をかけて擦ると、アクリル樹脂層が、クリーニングブレードから剥がれたり、微細な割れが、簡単に生じてしまうことが分かった。アクリルモノマーは、基材のウレタンとは、化学的な結合は生じないため、クリーニングブレード表面にアクリル層を積層しただけでは、ウレタンゴムの変形についていけず、剥がれたり、微細な割れが簡単に生じてしまうことが分かった。
クリーニングブレード表面の摩擦抵抗を下げるためには、フッ素化合物を用いることは必須であるが、フッ素化合物は再表面にしか存在せず、アクリルモノマーと反応することによりアクリル塗膜上に固定される。問題はアクリル塗膜が厚いと、アクリル塗膜自体が割れ易くなる。一方、アクリル塗膜が薄く、クリーニングブレード表面を覆わなければ、フッ素化合物による摩擦抵抗の減少は期待できない。それに対して、予め、クリーニングブレードにアクリルモノマーを含浸させておき、その後、ビニル基あるいはアクリロイル基含有のフッ素化合物モノマーを混合させたアクリル塗工液を少量塗布して重合させれば、クリーニングブレードに含浸したアクリル化合物の重合体は、基材のウレタンゴムと一体になっているため、ウレタンゴムから剥がれることはなく、かつ、ビニル基あるいはアクリロイル基含有のフッ素化合物モノマーとは、クリーニングブレードの表面で化学的に結合し、かつ、アクリル塗膜層が非常に薄いので、アクリル層自体の割れは起こらず、表面のアクリル層は、含浸しているアクリル重合体と化学的に結合するため、剥がれることがないことを見出し、本発明に至った。
即ち本発明は、(1)像担持体上の転写残物質をクリーニングブレードにより除去する手段を備えた画像形成装置において、該クリーニングブレードの前記像担持体と当接するカット面に、フッ素化合物が設けられており、該クリーニングブレードの前記カット面をXPSにより測定した際のF原子の含有割合が、20atomic%以上である画像形成装置である。
また、本発明は、以下の(2)〜(5)に記載の画像形成装置を包含する。
(2)「前記像担持体と同形状のアルミドラムを前記像担持体の代わりに搭載し、アルミドラムを1分間摺擦した後、前記クリーニングブレードの前記カット面をXPSにより測定した際のF原子の割合が、20atomic%以上であることを特徴とする前記(1)に記載の画像形成装置。」
(3)「前記クリーニングブレードの前記カット面をXPSにより測定した際のCF2の割合と、CF3の割合の合計が、12atomic%以上であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の画像形成装置。」
(4)「前記クリーニングブレードの内部に、アクリル系樹脂材料が含浸していることを特徴とする前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の画像形成装置。」
(5)「前記クリーニングブレードの少なくとも前記カット面に、前記フッ素化合物を含む表面層が形成されており、該表面層の厚みが、0.01〜1.00μmであることを特徴とする前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の画像形成装置。」
すなわち、本発明においては、クリーニングブレードカット面にF原子が20atomic%以上存在しているため、感光体とクリーニングブレードの摩擦力が小さくすることができ、クリーニングブレードの耐久性が大幅に向上し、長期にわたって高画質の画像形成が可能な画像形成装置を提供することができる。
また、前記像担持体と同形状のアルミドラムを前記像担持体の代わりに搭載し、アルミドラムを1分間摺擦した後、前記クリーニングブレードの前記カット面をXPSにより測定した際のF原子の割合が、20atomic%以上であることにより、アルミドラムと摺擦しても、クリーニングブレードカット面にFが20atomic%以上存在しているため、感光体とクリーニングブレードの摩擦力が小さくすることができ、クリーニングブレードの耐久性が大幅に向上し、長期にわたって高画質の画像形成が可能な画像形成装置を提供することができる。
さらに、前記クリーニングブレードの前記カット面をXPSにより測定した際のCF2の割合と、CF3の割合の合計が、12atomic%以上である場合には、感光体とクリーニングブレードの摩擦力が小さくすることができ、クリーニングブレードの耐久性が大幅に向上し、長期にわたって高画質の画像形成が可能な画像形成装置を提供することができる。
さらにまた、前記クリーニングブレードの内部に、アクリル系樹脂材料が含浸している場合には、クリーニングブレードの機械的強度を補強するとともに、表面のF成分を確実に固定することができるため、感光体とクリーニングブレードの摩擦力が小さくすることができ、クリーニングブレードの耐久性が大幅に向上し、長期にわたって高画質の画像形成が可能な画像形成装置を提供することができる。
さらにまた、前記クリーニングブレードの少なくとも前記カット面に形成された前記フッ素化合物を含む表面層の厚みが、0.01〜1.00μmである場合には、クリーニングブレードの変形に対して、表面層にひびや剥がれが生じないため、感光体とクリーニングブレードの摩擦力が小さくすることができ、クリーニングブレードの耐久性が大幅に向上し、長期にわたって高画質の画像形成が可能な画像形成装置を提供することができる。
本発明の画像形成装置の用いるクリーニングブレードの母体に使用される弾性体ブレードは、一般的従来公知の組成、工法で製造することができる。図3は、本発明におけるクリーニングブレードの1例としてのブレード62の斜視図であり、図4は、同クリーニングブレード62の拡大断面図である。
本発明の画像形成装置に用いるクリーニングブレード表面のフッ素成分は、摺擦しても、容易に取れることはない。本発明の画像形成装置に用いるクリーニングブレードは、本発明の画像形成装置に、感光体と同形状のアルミドラムを感光体の代わりに搭載し、アルミドラムを1分間摺擦した後、クリーニングブレードカット面をXPSにより測定した際のF原子の割合は、20atomic%以上、好ましくは、21atomic%以上、さらに好ましくは、22〜50atomic%であることが望ましい。
クリーニングブレードを摺擦し、XPSを測定する際に、感光体ではなく、アルミドラムを用いたのは、感光体表面に存在するシリコンオイルや、有機物成分がクリーニングブレード表面に静電引力等で付着した場合でも、XPSでは表面敏感であり、クリーニングブレード表面のフッ素成分の上に付着物の成分を検出し、付着物の下のフッ素成分を検出できないためである。これらの弱く付着した成分は、使用中は排除、付着を繰り返し、クリーニングブレードの性能を左右するものではないが、XPSによる測定誤差として大きいためである。一方、アルミドラムであれば、摺擦を行っても、アルミドラムから汚染する成分は出てこないため、摺擦後のクリーニングブレード表面のフッ素成分のみを、正確に測定することができる。また、クリーニングブレードの機械的な変形等は、実際の使用条件と同じなため、クリーニングブレード表面のフッ素成分の変化を、正確に測定することが可能となる。
アクリレート重合体がクリーニングブレードに含浸している深さが5μmより小さいと、アクリレート重合体を含浸していないブレードの耐久性が低下するとともに、カット面表面のフッ素成分を固定することができず、何も改質していないクリーニングブレードよりもむしろ性能が低下してしまう。また、アクリレート重合体がクリーニングブレードに含浸している深さが100μmよりも深いと、アクリレート重合体の含浸している深さをクリーニングブレードの長手方向全体にわたって均一にはできないため、クリーニングブレードの機械的特性にばらつきが生じてしまい。機械的特性の弱い場所からクリーニングブレードが欠けやすくなっているため好ましくない。
クリーニングブレード内部にアクリレートモノマーを含浸させる際には、溶液中にビニル基あるいはアクリロイル基含有のフッ素化合物モノマーは必要ない。これは、アクリロイル基含有のフッ素化合物モノマーは、気液界面に存在しやすい性質のため、クリーニングブレード内部には、侵入しにくいことと、フッ素成分は、クリーニングブレード表面にあってこそ、摩擦抵抗を減少させるものであり、クリーニングブレード内部にあっても効果はほとんどない。
エネルギー線を照射する際のクリーニングブレード付近の酸素濃度は、2%以下、好ましくは1%であることが好ましい。クリーニングブレード付近の酸素濃度が2%より高くなると、クリーニングブレード内部のアクリレートモノマーは、未反応あるいはオリゴマーにしかならないので、内部でのクリーニングブレードの強度を低下させてしまい、クリーニングブレードの欠けが生じやすく、好ましくない。
表面層623は、基本的に最表面にフッ素成分を有するアクリル重合体である。このアクリル重合体は、前述のようにクリーニングブレード内部のアクリル重合体と化学的に結合し、固定される。
表面層623の層厚は基本的には薄いほどよいが、0.01〜1.00μm、好ましくは、0.02〜0.6μmにすることが好ましい。層厚が0.01μmより小さいと、表面層を均一に形成することが難しく、表面層のない箇所が生じやすく、好ましくない。層厚が1.00μmより大きいと、クリーニングブレードの変形に、表面層が耐えられなくなり、微細な割れが発生しやすく、このましくない。
次に本発明を画像形成装置例としての電子写真プリンタ(以下、単にプリンタという)に適用した実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンタの要部を示す概略構成図である。このプリンタは、単一色の複写を行うものであり、図示しない画像読み取り部で読み取った画像データに基づいてモノクロ画像形成を行う。
これらの帯電方式のうち、特に接触帯電方式、あるいは非接触の近接配置方式がより望ましく、帯電効率が高くオゾン発生量が少ない、装置の小型化が可能である等のメリットを有する。
また、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
これらの光源のうち、発光ダイオード、及び半導体レーザーは照射エネルギーが高く、また600〜800[nm]の長波長光を有するため、良好に使用される。
図示しない操作部などからプリント実行の信号を受信したら、帯電装置4、現像ローラ51にそれぞれ所定の電圧または電流が順次所定のタイミングで印加される。同様に、露光装置及び除電ランプなどにもそれぞれ所定の電圧又は電流が順次所定のタイミングで印加される。また、これと同期して、駆動手段としての感光体駆動モータ(不図示)により感光体3が図中矢印方向に回転駆動される。
本実施形態では、N/P(ネガポジ:電位が低い所にトナーが付着する)の非接触帯電ローラ方式を用いた例について説明したが、これに限るものではない。
図1では、単色のプリンタについて記載を行ったが、中間転写体を用いた所謂、タンデム型カラー画像形成装置であっても良い。本発明のクリーニングブレードは、タンデム型カラー画像形成装置での、少なくとも一色用の感光体のクリーニングに用いることができる。また、中間転写体の二次転写残トナーのクリーニングにも、本発明のクリーニングブレードは、好適に用いることができる。
本プリンタに用いるトナーとしては、画質向上のために、高円形化、小粒径化がし易い懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法により製造された重合トナーを用いるのが好ましい。
特に、円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]以下の重合トナーを用いるのが好ましい。平均円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]のものを用いることにより、より高解像度の画像を形成することができる。
具体的には、コールターマルチサイザー2e型(コールター社製)によって測定したトナーの個数分布や体積分布のデータを、インターフェイス(日科機社製)を介してパーソナルコンピューターに送って解析するのである。より詳しくは、1級塩化ナトリウムを用いた1%NaCl水溶液を電解液として用意する。そして、この電解水溶液100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5[ml]加える。更に、これに被検試料としてのトナーを2〜20[mg]加え、超音波分散器で約1〜3分間分散処理する。そして、別のビーカーに電解水溶液100〜200[ml]を入れ、その中に分散処理後の溶液を所定濃度になるように加えて、上記コールターマルチサイザー2e型にかける。アパーチャーとしては、100[μm]のものを用い、50,000個のトナー粒子の粒径を測定する。チャンネルとしては、2.00〜2.52[μm]未満;2.52〜3.17[μm]未満;3.17〜4.00[μm]未満;4.00〜5.04[μm]未満;5.04〜6.35[μm]未満;6.35〜8.00[μm]未満;8.00〜10.08[μm]未満;10.08〜12.70[μm]未満;12.70〜16.00[μm]未満;16.00〜20.20[μm]未満;20.20〜25.40[μm]未満;25.40〜32.00[μm]未満;32.00〜40.30[μm]未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00[μm]以上32.0[μm]以下のトナー粒子を対象とする。そして、「体積平均粒径=ΣXfV/ΣfV」という関係式に基づいて、体積平均粒径を算出する。但し、Xは各チャンネルにおける代表径、Vは各チャンネルの代表径における相当体積、fは各チャンネルにおける粒子個数である。
初めに、全般手事項つまり、各例で用いた母体の弾性体ブレード、母体の弾性体ブレード中へのアクリレート材料の含浸法、表面層の形成法などの各例に共通する事項、各例に共通する使用材料、表面層膜厚の測定法等の共通する評価法について説明する。
弾性体ブレード622としては、リコー製IMAGIO MP C5000で用いられているポリウレタン製のクリーニングブレードを使用した。
弾性体ブレード622の先端部を、塗工液に5分間浸漬した。弾性体ブレード622を塗工液から引き上げ、弾性体ブレード622表面に付着した、余剰の塗工液滴を、吸水性スポンジローラで拭きとった。
スプレー塗工により当接先端部に表面層を形成した。スプレー装置は、オリンポス社製PC−308WIDEを用い、当接先端部から40[mm]離れたところから、0.5[MPa]の圧力で7[mm/s]の速度でスプレーガンを移動させながら所定の層厚となるように吐出量を調整して塗工した。その後、5分間放置後、30℃で10分間真空乾燥を行った後、紫外線照射(1000mJ/cm2)を行った。
スプレー塗工液に用いた薬品は、全て凍結真空脱気を行い、酸素を除去したものを用いた。スプレー塗工、乾燥は、酸素濃度が100ppm以下の環境で行った。
ペンタエリストール・トリアクリレート:80部
ジペンタエリストール・トリアクリレート:20部
チバケミカル製I−184:5部
2−ブタノール:60部
ペンタエリストール・トリアクリレート:80部
ジペンタエリストール・トリアクリレート:20部
チバケミカル製I−184:5部
ダイキンOPTOOL DAC−HP:1部
2−ブタノール:89部
ペンタエリストール・トリアクリレート:70部
トリメチロールプロパントリアクリレート:30部
チバケミカル製I−184:5部
2−ブタノール:60部
ペンタエリストール・トリアクリレート:70部
トリメチロールプロパントリアクリレート:30部
ダイキンOPTOOL DAC−HP:7部
チバケミカル製I−184:5部
2−ブタノール:60部
製造したクリーニングブレードと摺擦したクリーニングブレードのカット面を、XPSにより測定し、F元素の存在比を測定した。
表面層の厚みは、TEMにより評価した。
母体の弾性体ブレード中へのアクリレート材料の含浸に、アクリレート材料1を用い、表面層の塗工液にアクリレート材料2を用い、クリーニングブレードを作製した。
表面層の厚み:0.06μm
アクリレート重合体の含浸深さ:50μm
母体の弾性体ブレード中へのアクリレート材料の含浸に、アクリレート材料3を用い、表面層の塗工液にアクリレート材料4を用い、クリーニングブレードを作製した。
表面層の厚み:0.07μm
アクリレート重合体の含浸深さ:40μm
実施例2において、表面層の塗工を、2回行う以外は、実施例2と同様にして、実施例3のクリーニングブレードを作製した。
表面層の厚み:0.12μm
アクリレート重合体の含浸深さ:40μm
実施例2において、表面層の塗工を、5回行う以外は、実施例2と同様にして、実施例4のクリーニングブレードを作製した。
表面層の厚み:0.30μm
アクリレート重合体の含浸深さ:41μm
実施例2において、表面層の塗工を、10回行う以外は、実施例2と同様にして、実施例5のクリーニングブレードを作製した。
表面層の厚み:0.95μm
アクリレート重合体の含浸深さ:39μm
実施例2において、母体の弾性ブレードを入れたガラス製容器内を10mmHgまで減圧し、容器内を減圧した状態で、アクリレート材料3を容器内に注入し、30秒間、その状態を保持して、容器内を常圧にし、アクリレート材料を母体の弾性ブレードに含浸させる以外は実施例2と同様にして、クリーニングブレードを作製した。
表面層の厚み:0.08μm
アクリレート重合体の含浸深さ:70μm
実施例6表面層のアクリレート材料4のダイキンOPTOOL DAC−HPを3部とする以外は実施例6と同様にクリーニングブレードを作製した。
表面層の厚み:0.08μm
アクリレート重合体の含浸深さ:70μm
実施例3において、表面層のアクリレート材料4のダイキンOPTOOL DAC−HPを用いず、表面層の塗工を12回行う以外は実施例3と同様にして、クリーニングブレードを作製した。
表面層の厚み:1.3μm
アクリレート重合体の含浸深さ:40μm
比較例1において、表面層のアクリレート材料3のダイキンOPTOOL DAC−HPを0.3部とする以外は比較例1と同様にしてクリーニングブレードを作製した。
表面層の厚み:1.3μm
アクリレート重合体の含浸深さ:40μm
上記のクリーニングブレードをリコー製カラー複合機IMAGIO MP C5000に取り付け、実施例1〜実施例4、比較例1〜比較例2の画像形成装置を作製した。また、トナーは重合法により作製したトナーを用いた。なお、トナーの物性は、以下のとおりである。
トナー母体:円形度0.98、平均粒径4.7[μm]
外添剤 :小粒径シリカ1.5部(クラリアント製H2000)
小粒径酸化チタン0.5部(テイカ製MT−150AI)
大粒径シリカ1.0部(電気化学工業製UFP−30H)
検証実験は、実験室環境:21[℃]・65[%RH]、通紙条件:画像面積率5%チャートを3プリント/ジョブで、100,000枚(A4横)で行った。そして、以下の項目を評価した。
クリーニング不良発生:有無(目視観察)
評価時画像:縦帯パターン(紙進行方向に対して)43[mm]幅、3本チャート出力20枚(A4横)
ブレードエッジ摩耗幅、摩耗形態:図5に示すようにブレード下面側からみた摩耗幅、摩耗形態
以下にクリーニングブレードの検証実験の結果を示す。なお、表面層の層厚は、キーエンス製マイクロスコープVHX−100を用い、別途同様に塗工した弾性体ブレードの断面により測定した。試料は日進EM製SEM試料作製用トリミングカミソリを用い断面を切断したものとした。
2 枠体
3 感光体
4 帯電装置
5 現像装置
6 クリーニング装置
7 転写装置
10 潤滑剤塗布装置
14 転写ベルト
51 現像ローラ
52 供給スクリュ
53 攪拌スクリュ
54 ドクタ
62 クリーニングブレード
62a 先端面
62b ブレード下面
62c 先端稜線部
101 ファーブラシ
103 固形潤滑剤
262 クリーニングブレード
262a 先端面
262b ブレード下面
262c 先端稜線部
621 ホルダー
622 弾性体ブレード
623 表面層
Claims (4)
- 像担持体上の転写残物質をクリーニングブレードにより除去する手段を備えた画像形成装置において、
前記クリーニングブレードの前記像担持体と当接するカット面が、ビニル基あるいはアクリロイル基を有するフッ素化合物モノマーとアクリルモノマーとの重合体からなり、
前記カット面をXPSにより測定した際のF原子の含有割合が、20atomic%以上であることを特徴とする画像形成装置。 - 前記クリーニングブレードの前記カット面をXPSにより測定した際のCF 2 の割合と、CF 3 の割合の合計が、12atomic%以上である請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記クリーニングブレードの内部に、アクリル系樹脂材料が含浸している請求項1から2のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記カット面に形成されているフッ素化合物を含む表面層の厚みが、0.01〜1.00μmである請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
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