JP6082934B2 - 発光パネルの製造方法並びに発光パネル及び発光パネル用基板部材 - Google Patents

発光パネルの製造方法並びに発光パネル及び発光パネル用基板部材 Download PDF

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Description

本発明は、ホストとドーパントとを含む機能層を有する発光パネルにおける前記機能層の性能/信頼性に関する。
近年、固体蛍光性物質の電界発光現象を利用した発光素子である有機EL素子を備える発光パネルの研究・開発が進んでいる。有機EL素子は自発光デバイスであるため、応答速度が速い、視野角が広い、コントラストが高い等の特徴を有する。有機EL素子は陽極および陰極の電極対の間に機能層としての有機発光層を積層して構成される。なお、有機発光層は、キャリア(正孔と電子)の再結合による電界発光現象を行う。
上記有機発光層の成膜方法として塗布成膜法(例えば、特許文献1)が存在し、量産化の点で好ましいとされている。塗布成膜法では、有機発光層を構成する材料(発光性材料)と溶媒とを含む発光塗布液をインクジェット法(液滴吐出法)等で基板に塗布し、発光塗布液を真空装置(例えば、特許文献2)で乾燥させることにより有機発光層を形成する。
真空装置は、主に真空チャンバーと真空ポンプを備えるものである。発光塗布液の乾燥は、当該発光塗布液が塗布された基板を真空チャンバー内に載置して減圧することで行われる。このような真空装置は、発光塗布液の乾燥のほか、有機発光層形成後から次工程を行うまでの保管等の際にも使用される。
特開2009−267299号公報 特開平1−219367号公報 特開2010−229155号公報
Ingold et al.,Canadian Journal of Chemistry 47,287−294(1969). Markham et al.,Applied Physics Letters Vol.80, No.15 2645−2647(2002).
真空装置内に配された機能性材料や機能層への不純物質の付着は可能な限り少なくすることが好ましい。
本発明は、機能性材料又は機能層を真空装置内におく場合において、機能性材料への不純物質の付着を可能な限り抑制することを目的とする。
本発明の一形態である発光パネルの製造方法は、発光パネル用基板における各画素部領域に、ホストとドーパントとを含む機能層用の機能性材料を塗布する機能性材料塗布工程と、前記発光パネル用基板における前記機能性材料が塗布された領域とは異なる領域に、前記ドーパントと同じ材料を含む吸着層用の吸着性材料を塗布する吸着性材料塗布工程とを有し、前記吸着性材料は、前記吸着層における前記ドーパントと同じ材料の重量比が前記機能層における前記ドーパントの重量比よりも高くなるように、前記同じ材料を含む。
本発明の一形態である発光パネルの製造方法によれば、吸着層又は吸着性材料が存在するため、真空状態下において不純物質の機能性材料又は機能層への付着を抑制することができる。
有機EL表示パネルの構成を示す平面図である。 図1に示すA部拡大図におけるB−B断面を矢印方向から見た断面図である。 ホストの構造を示す図である。 ドーパントの構造を示す図である。 実施の形態1に係る有機EL表示パネルの製造工程例を示す図である。 実施の形態1に係る有機EL表示パネルの製造工程例を示す図である。 実験に用いたメカニカルブースターポンプによる排気時間と真空チャンバー内の圧力との関係を示すグラフである。 真空工程を経ない有機EL素子の発光特性と、真空工程を経た有機EL素子の発光特性を示す図である。 酸化防止剤として用いられるジフェニルアミン系化合物の一例を示す図である。 ジフェニルアミン系化合物を原因とする、有機EL素子における発光強度半減寿命低下のメカニズムの一例を説明するための図である。 真空工程を経た有機発光層表面の分析結果を示す図である。 真空ポンプによる排気時間と真空チャンバー内の圧力との関係を示すグラフである。 図12に示すグラフにおける時刻A、時刻B、時刻Cにおける真空チャンバーと粗引きポンプ内の様子を模式的に示す図である。 ドーパント重量比と化合物の物質量との測定結果を示す図である。 他の有機層と一緒に形成する他の有機層の有無と有機層に付着した化合物の物質量との関係を示す図である。 実施の形態2に係る有機EL表示パネルの断面図を示す図である。 実施の形態2に係る有機EL表示パネルの製造工程例を示す図である。 実施の形態2に係る有機EL表示パネルの製造工程例を示す図である。 実施の形態3に係る有機EL表示パネルの断面図を示す図である。 実施の形態3に係る有機EL表示パネルの断面図である。 吸着層の配置領域の変形例を示す図である。 有機EL表示装置等を示す斜視図である。 有機EL表示装置の全体構成を示す図である。 図9に示す化合物1,2,3の有機発光層への吸収挙動を示すグラフである。 他のドーパントを示す模式図である。
≪本発明の一形態の概要≫
本発明の一形態に係る発光パネルの製造方法は、発光パネル用基板における各画素部領域に、ホストとドーパントとを含む機能層用の機能性材料を塗布する機能性材料塗布工程と、前記発光パネル用基板における前記機能性材料が塗布された領域とは異なる領域に、前記ドーパントと同じ材料を含む吸着層用の吸着性材料を塗布する吸着性材料塗布工程とを有し、前記吸着性材料は、前記吸着層における前記同じ材料の重量比が前記機能層における前記ドーパントの重量比よりも高くなるように、前記同じ材料を含む。
また、本発明の一形態に係る発光パネルの製造方法の特定の局面では、前記ドーパントは、デンドリマー構造を有する。あるいは、前記機能層における前記ドーパントの重量比は0.4以下である。さらに、前記吸着層は、前記ホストと同じ材料と、前記ドーパントと同じ材料とからなり、前記吸着層における前記ド―パントと同じ材料の重量比が、0.8以上1.0未満である。
また、前記吸着層における前記同じ材料の重量比が、1.0である。あるいは、前記機能性材料と前記吸着性材料とが塗布された前記発光パネル用基板を真空装置の真空チャンバーに収容し、前記真空チャンバー内を真空ポンプにより減圧させる減圧工程を有する。あるいは、前記減圧工程では、前記真空ポンプに含まれ且つ前記真空ポンプから前記真空チャンバーに侵入するオイル成分又はシール材由来のアウトガス成分を前記吸着層又は前記吸着性材料に吸着させつつ、前記塗布された前記機能性材料を乾燥し、前記機能層を形成する。さらに、前記減圧工程の後に、前記発光パネル用基板を加熱する加熱工程を有し、前記加熱工程では、前記減圧工程中に前記機能層の表面に付着した、前記真空ポンプに含まれ且つ前記真空ポンプから前記真空チャンバーに侵入する前記オイル成分とは異なるオイル成分の一部を前記機能層から除去する。あるいは、前記吸着性材料が塗布された領域は、前記機能層を区画する隔壁、または、前記画素部領域を含む発光領域とは異なる非発光領域である。
一方、本発明の一形態に係る発光パネルは、ホストとドーパントとを含む発光層を有する画素部と、前記発光層が存する領域と異なる領域に形成された吸着層とを有し、前記吸着層は、前記発光層における前記ドーパントの重量比よりも高い重量比で前記ドーパントと同じ材料を含む。
また、本発明の一形態に係る発光パネルの特定の局面では、前記ドーパントは、デンドリマー構造を有する。あるいは、前記画素部が複数個あり、前記複数の画素部により発光領域が構成され、前記吸着層は、前記発光領域以外の領域に形成されている。さらに、前記画素部が複数個あり、前記画素部の発光層は、当該画素部に隣接する他の画素部の発光層と隔壁を介して区画されており、前記吸着層は、前記隔壁の上面に形成されている。
一方、本発明の一形態に係る発光パネルの中間体は、ホストとドーパントとを含む発光層を有する発光パネルの中間製品において、前記発光層が存する領域と異なる領域に形成された吸着層を有し、前記吸着層は、前記発光層における前記ドーパントの重量比よりも高い重量比で前記ドーパントと同じ材料を含む。
≪発明の一形態に至った経緯≫
発明者は、有機EL素子の発光特性について検討を行っている。この中で、有機発光層を成膜した後に真空工程を経て製造された有機EL素子は、真空工程を経ずに製造された有機EL素子よりも発光特性が悪くなることを見出した。
そして、発明者は、さらに検討を進めた結果、真空工程を経た場合の発光特性の劣化は、真空工程において、真空チャンバー内が真空ポンプの性能限界まで減圧された際に、真空ポンプに用いられている潤滑剤等に含まれるオイル成分・シール材(樹脂・ゴム)に含まれる成分やシール材に由来のアウトガス成分等の不純物質が真空チャンバー内に拡散し、有機発光層に付着したためと考えるに至った。
そこで、本発明の一形態では、上記「発明が解決しようとする課題」の欄で説明したように、真空装置内に配された機能性材料や機能層へ不純物質が付着するのを抑制することを目的とする。
≪実施の形態1≫
本実施の形態1においては、発光パネルの一例として、有機EL表示パネルについて説明する。
1.有機EL表示パネルの全体構成
図1は、有機EL表示パネルの構成を示す平面図であり、図2は、図1に示すA部拡大図におけるB−B断面を矢印方向から見た断面図である。
有機EL表示パネル1は、EL基板2と封止基板3とが封止材料(樹脂材料)4を介して貼り付けられてなる。有機EL表示パネル1は、図2において上側を表示面とする、いわゆるトップエミッション型である。
EL基板2は、平面視矩形状の表示領域5と、表示領域5の外側に設けられた吸着領域6とを有する。なお、図1の拡大図は、EL基板2の画素部等を示しており、本来であれば破線で示すところを、便宜上、実線で示している。
表示領域5は、発光色の異なる有機EL素子7を1つの画素部(サブピクセル)として複数備え、複数の有機EL素子7がマトリクス状に配設されてなる。ここでは、有機EL素子7は、発光色が赤(R),緑(G),青(B)の3種類であり、図1のA部拡大部に示すように、発光色が赤の有機EL素子の符号を「7R」、発光色が青の有機EL素子の符号を「7B」、発光色が緑の有機EL素子の符号を「7G」として表す。
発光色の異なる3種類の有機EL素子7R,7B,7Gにより1つのピクセルが構成される。なお、発光色に関係なく有機EL素子7R,7B,7Gを指す場合は、単に符号「7」とする。
封止基板3及び封止材料4は、有機EL表示パネル1がトップエミッション型であるため、封止基板3としてはガラス材料等の光透過性材料を、封止材料としては、樹脂材料等の光透過性材料をそれぞれ選択する必要がある。
なお、EL基板2が封止基板3に封止材料4を介して接合されることで、有機EL表示パネル1内に水分又は酸素が浸入するのを防ぐことができる。
2.表示領域の構成
表示領域5を構成する有機EL素子7は、基板11上に形成され、その主な構成として、陽極12、正孔注入層14、有機発光層16、電子輸送層17、陰極18を備える。なお、基板11は、発明の一形態における「発光パネル用基板」に相当し、有機発光層が、発明の一形態における「機能層」に相当する。また、画素部は上記の1つの有機EL素子7に相当し、後述する各有機EL素子7R,7B,7Gを区画するバンク15は画素部の構成に含まない。
(1)基板11
基板11はEL基板2のベースとなる部分であり、例えば、無アルカリガラス、ソーダガラス、無蛍光ガラス、燐酸系ガラス、硼酸系ガラス、石英、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレン、ポリエステル、シリコーン系樹脂、またはアルミナ等の絶縁性材料で形成することができる。
図示していないが、基板11の表面における表示領域には有機EL素子7を駆動するためのTFT(薄膜トランジスタ)が形成されており、その上方に陽極12が形成されている。
(2)陽極12
陽極12は、例えば、ACL(アルミニウム、コバルト、ランタンの合金)、APC(銀、パラジウム、銅の合金)、ARA(銀、ルビジウム、金の合金)、MoCr(モリブデンとクロムの合金)、NiCr(ニッケルとクロムの合金)等で形成することができる。
陽極12の上面にはITO(酸化インジウムスズ)層13が形成されている。
(3)ITO層13
ITO層13は、各層間(ここでは陽極12と正孔注入層14である。)の接合性を良好にする機能を有し、当該ITO層13の上面には正孔注入層14が形成されている。
(4)正孔注入層14
正孔注入層14は、例えば、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、バナジウム(V)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、イリジウム(Ir)等の酸化物、あるいは、PEDOT−PSS(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸との混合物)等の導電性ポリマー材料からなる層である。上記のうち、酸化金属からなる正孔注入層14は、正孔を安定的に、または正孔の生成を補助して、有機発光層16に対し正孔を注入する機能を有する。
正孔注入層14の表面には、有機発光層16の形成領域となる開口部115aを区画するためのバンク15が設けられている。
(5)バンク15
バンク15は一定の台形断面を持つように形成されており、絶縁性の有機材料(例えばアクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等)からなる。
バンク15の開口部15a(図5の(c)参照)により区画された正孔注入層14の表面には、R,G,Bのいずれかの発光色に対応する有機発光層16が形成されている。
(6)有機発光層16
有機発光層16は、キャリアの再結合による発光を行う部位であり、R,G,Bのいずれかの色に対応する有機材料を含むように構成されている。
なお、有機発光層16を発光色により区別する必要がある場合は、有機EL素子7と同様に、発光色を示すアルファベットを「16」に付加して、例えば、赤の場合の有機発光層の符号を「16R」のように表す。
有機発光層16として用いることが可能な材料としては、例えば、後述の各実験で用いたF8−F6のほか、ポリパラフェニレンビニレン(PPV)、ポリフルオレン、特許公開公報(特開平5−163488号公報)に記載のオキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属錯体、2−ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩とIII族金属との錯体、オキシン金属錯体、希土類錯体等の蛍光物質等が挙げられる。
発光色の異なる有機発光層16R,16G,16Bのうち、少なくとも1つの有機発光層、例えば、緑の有機発光層16Gは、ホストとドーパントとを含む機能性材料からなる。ホストは、主に電荷輸送を担い、ドーパントは主に発光を担う。
有機発光層16Gにおけるドーパントの重量比は、0.4以下、例えば、0.4である。なお、ここでの重量比は、ドーパント量/(ドーパント量+ホスト量)である。
図3は、ホストの構造を示す図である。(a)にF6の化学構造を、(b)にF8の化学構造をそれぞれ示している。
図4は、ドーパントの構造を示す図である。(a)はデンドリマーのイメージ図であり、(b)はデンドリマーの一例としてイリジウムデンドリマーを示し、(c)は、(b)における置換基Rの化学構造を示している。
有機発光層16Gに用いられているホストは、発光性を有する材料、例えば高分子材料であり、図3に示す、F8−F6が用いられている。このF6およびF8の化学構造の特徴は、それぞれ、炭素数6のアルキル鎖66、炭素数8のアルキル鎖68を有している点である。
ドーパントは、デンドリマー構造を備える材料、例えば高分子材料であり、図4に示すように、内部に隙間23を有するような構造を有するのが特徴である。なお、図4(a)に示すイメージ図は、特許文献3に開示されているものであり、(b)は非特許文献2に開示されているものである。
ドーパントとして、具体的には、ジェネレーション2のイリジウムデンドリマーであり、図4の(c)に示すような置換基Rを備える。
なお、有機発光層16は、真空装置を利用して形成(乾燥)されている。
(7)電子輸送層17
電子輸送層17は、陰極18から注入された電子を有機発光層16へ輸送する機能を有する。電子輸送層17は電子輸送性を有する材料(電子輸送性材料)で構成されており、このような材料としては、例えば、ニトロ置換フルオレノン誘導体、チオピランジオキサイド誘導体、ジフェキノン誘導体、ペリレンテトラカルボキシル誘導体、アントラキノジメタン誘導体、フレオレニリデンメタン誘導体、アントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ペリノン誘導体、キノリン錯体誘導体(いずれも特開平5−163488号公報に記載)等が挙げられる。
(8)陰極18
トップエミッション型の有機EL表示パネル1を実現するため、本実施の形態1において電子輸送層17の上に形成された陰極18は、例えば、ITO、IZO(酸化インジウム亜鉛)等の光透過性を有する導電性酸化物材料で形成されている。
(9)封止層19
陰極18の上に形成された封止層19は、有機EL表示パネル1内の有機発光層16や陰極18等に水分や酸素が浸入するのを防ぐために設けられている。有機EL表示パネル1はトップエミッション型であるため、封止層19には、例えば、SiN(窒化シリコン)、SiON(酸窒化シリコン)等の光透過性材料が採用されている。
3.吸着領域
吸着領域6は、表示領域5の外周を囲繞にするように基板11に設けられている。吸着領域6は、有機発光層16の乾燥工程(減圧工程)中に真空装置に起因した不純物質が付着するのを抑制するものである。つまり、吸着領域6は、有機発光層16よりも不純物質に対して高い吸着性を有する吸着層21を有している。
吸着層21は、基板11上に形成されている。具体的には、表示領域5の最外周に位置するバンク15oと、その外側に形成されたバンク22との間の開口部15b(図5の(c)参照)に形成されている。なお、吸着層21の上方には、表示領域5における有機発光層16の上方と同様に、電子輸送層17、陰極18及び封止層19が形成されている。
ここでは、吸着層21は、表示領域5の外側に一重に設けられているが、多重に設けられても良い。また、吸着層21は、表示領域5を囲繞する領域のすべてに亘って設けられていたが、表示領域5を囲繞する領域の一部に吸着層を設けるようにしても良い。
吸着層21は、緑の有機発光層16Gを構成するホストと同じ材料と、有機発光層16Gを構成するドーパントと同じ材料を含む。なお、吸着層21におけるホストとおなじ材料及び吸着層21におけるドーパントと同じ材料は、その機能が発光層と異なるが、便宜上、吸着層21におけるこれらの同じ材料も「ホスト」、「ドーパント」という。
ドーパントの構造としては、図4の(a)に示すように、デンドリマー構造を有するのが特徴であり、この隙間23に不純物質の一部または全部が嵌る。
吸着層21におけるドーパントの重量比は、有機発光層16Gにおけるドーパントの重量比よりも高くなっている。具体的には、有機発光層16Gにおけるドーパントの重量比が0.4以下であり、吸着層21におけるドーパントの重量比は0.4より高い0.8である。
4.有機EL表示パネルの製造方法
図5〜図6は、実施の形態1に係る有機EL表示パネル1の製造工程例を示す図である。これらの図を参照しながら、有機EL表示パネル1の製造方法について説明する。
ここでは、有機発光層16を基準にして、当該有機発光層16よりも下側(基板11側である。)に位置する陽極12、ITO層13及び正孔注入層14を下層とし、当該有機発光層16よりも上側に位置する電子輸送層17、陰極18、封止層19を上層とする。
(1)下層形成工程
図5の(a)に示すように基板11を準備し、図5の(b)に示すように、当該基板11における表示領域5に対応する領域(図5の(b)では「表示領域5」としている。)に、陽極12、ITO層13及び正孔注入層14を形成する。
具体的には、基板11をスパッタ成膜装置の成膜容器内に載置する。そして成膜容器内に所定のスパッタガスを導入し、反応性スパッタ法、真空蒸着法等に基づき陽極12を成膜する。引き続き上記の成膜容器内で、スパッタ法に基づき陽極12上にITO層13を形成する。そして、ITO層13の各表面を含む基板11の表面に対し、スパッタ法等を用い金属膜を製膜する。その後、形成された金属膜を酸化することにより、正孔注入層14を形成する。
このとき、陽極12、ITO層13及び正孔注入層14は、表示領域5に対応する領域にのみ形成され、吸着領域6に対応する領域(図5の(b),(c)では「吸着領域6」としている。)には形成されてない。
(2)バンク形成工程
図5の(c)に示すようにバンク15,22を形成する。バンク材料として、例えば感光性のレジスト材料、好ましくはフッ素系材料を含有するフォトレジスト材料を用意する。このバンク材料を基板11上の表示領域5に対応する領域及び吸着領域6に対応する領域上に一様に塗布し、プリベークした後、開口部15a,15bを形成できるようなパターンを有するマスクを重ねる。そして、マスクの上から感光させた後、未硬化の余分なバンク材料を現像液で洗い出す。最後に純水で洗浄することでバンク15,22が完成する。
なお、バンク15は、表示領域5における有機EL素子7を区画すためのものであり、バンク22は吸着領域6における吸着層21を区画するためのものである。開口部15bは表示領域5の最外周に位置するバンク15と吸着領域6の最内周に位置するバンク22との間に形成される。
(3)機能層形成工程
(3−1)塗布液塗布工程
図5の(d)に示すように、バンク15の開口部15a(図5の(c))に対し、インクジェット法に基づき、有機発光層16を構成する発光性材料および溶媒を含んでなる発光塗布液16aを滴下(塗布)する(発光性材料塗布工程)。なお、発光性材料は、発明の一形態における「機能性材料」に相当する。
また、バンク15とバンク22との開口部15b(図5の(c))に対し、インクジェット法に基づき、吸着層21を構成する吸着性材料および溶媒を含んでなる吸着塗布液21aを滴下(塗布)する(吸着性材料塗布工程)。
ここでの、吸着性材料塗布工程は、発光性材料塗布工程の後に行っても良いし、発光性材料塗布工程の前に行っても良いし、発光性材料塗布工程中に行っても良い。
なお、発光塗布液16aや吸着塗布液21aの滴下方法はインクジェット法に限定されず、例えば、グラビア印刷法、ディスペンサー法、ノズルコート法、凹版印刷、凸版印刷等であってもよい。
(3−2)乾燥工程
基板11に対して滴下された塗布液16a,21aを乾燥させる。この乾燥工程では、真空装置を利用し、所定時間真空チャンバー内を減圧することで行われる。真空装置は、塗布液16a,21aが滴下された基板11を収容する真空チャンバーと、真空チャンバ−内を減圧させる真空ポンプとを備える。乾燥工程では、真空チャンバー内を減圧して行われるため減圧工程でもある。
真空ポンプは、真空チャンバー内を第1圧力(例えば、100[Pa]程度である。)まで減圧させる粗引きポンプ(例えばドライポンプである、)と、第1圧力まで減圧された真空チャンバー内をさらに第2圧力(例えば、0.6[Pa]から0.7[Pa]程度である。)減圧させるための主排気ポンプ(例えばメカニカルブースターポンプである。)を備える。
真空工程では、塗布液16a,21aが滴下された基板11を真空チャンバー内に収容した後、粗引きポンプで第1圧力まで真空チャンバー内の減圧し、主排気ホンプで第2圧力まで真空チャンバー内を減圧する。
このとき、主排気ポンプの性能限界まで減圧されると、主排気ポンプ側の不純物質31が真空チャンバー内に拡散し、有機発光層16や乾燥中の有機発光層中間体16aに付着しようとする。しかしながら、基板11には吸着層21や乾燥中の吸着層中間体21aが表示領域5に対応する領域の外側に存在しているので、図6の(a)や(b)に示すように、真空チャンバー内の不純物質31は、吸着層21や乾燥中の吸着層中間体21aに吸着される。そして、結果的に、不純物質31が有機発光層16に付着するのを抑制することができる。
ここでいう「有機発光層中間体」は、発光塗布液中の溶媒の量が、滴下時における発光塗布液中の溶媒の量よりも少なくなったものである。なお、有機発光層中間体の符号は、発光塗布液と同じ「16a」を用いる。また、同様に、「吸着層中間体」は、吸着塗布液中の溶媒の量が、滴下時の吸着塗布液の溶媒に量よりも少なくなったものである。なお、吸着層中間体の符号は、吸着塗布液と同じ「21a」を用いる。
(4)上層形成工程
機能層形成工程後、図6(c)に示すように、上層を形成する。
まず、電子輸送層形成工程を行う。当該工程では、真空成膜法に基づき形成する。具体的には、例えば真空蒸着法やスパッタ法等の真空成膜法に基づき、有機発光層16や吸着層21の上面に電子輸送層17を構成する材料を成膜することにより、電子輸送層17を形成する。
次に、陰極形成工程を行う。当該工程では、塗布膜としての有機発光層16や吸着層21の上方に、真空蒸着法、スパッタ法等の真空成膜法基づき、ITO、IZO等を成膜することにより陰極18を形成する。
ここで、「有機発光層16や吸着層21の上方に陰極を形成する」には、有機発光層16や吸着層21の上に直接的に陰極を形成する場合だけでなく、有機発光層16や吸着層21の上に間接的に陰極を形成する場合も含むこととする。すなわち、乾燥工程後から陰極形成工程の間に別の層(例えば電子輸送層等である。)を形成する工程を含んでいてもよいし、含まなくてもよい。
陰極形成工程を終えると、封層層形成工程を行う。当該工程では、蒸着法、スパッタ法等に基づき陰極18の上に封止層19を形成する。
以上の工程を経ることで、EL基板2が完成する。
(5)貼合せ工程
上記工程で完成したEL基板2の上方に封止基板3を対向配置させ、EL基板2と封止基板3とで形成される空間に封止材料4を充填する。
以上の工程を経ることで、有機EL表示パネル1が完成する。
以上のように、吸着層21を、発光塗布液(発光性材料)が塗布された基板に設けることで、有機発光層16や乾燥中の発光層中間体16aへの不純物質31の付着を抑制することができる。また、吸着層21は有機発光層16(ここでは有機発光層16Gである。)のホストとドーパントと同じ材料(重量比は異なる。)を利用しているので、有機発光層16用の発光塗布液16aの塗布工程に関連させて(塗布工程よりも前にしてもよいし、塗布工程の後でもよい)行うことができるので、容易且つ効率的に吸着層21を設けることができる。
5.吸着層について
(1)真空工程の有無による発光特性の違い
本発明者は、発光層成膜後に真空工程を行うか否かで有機EL素子の発光特性に違いが現れるかを検証した。実験用の有機EL素子として、真空工程を経ない有機EL素子と、真空工程を経る有機EL素子の2種を準備した。ここで利用した真空装置は、真空チャンバーと真空ポンプとを備える。真空ポンプは、メカニカルブースターポンプを利用している。
(1−1)有機EL素子の準備について
真空工程を経ない有機EL素子は、以下のようにして形成した。まず、上述した製造方法に基づき、基板上に陽極、正孔注入層、正孔輸送層を順に積層した。次に、正孔輸送層の上面に発光塗布液を塗布した後、加熱を行い、有機発光層を成膜した。続いて、有機発光層が成膜された基板を、グローブボックスに20[min]載置した。そして、有機発光層の上に電子輸送層、陰極、封止層を順に積層することにより、真空工程を経ない有機EL素子が完成する。
真空工程を経る有機EL素子は、以下のようにして形成した。まず、真空工程を経ない有機EL素子と同様に、基板上に陽極、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層を順に積層した。次に、有機発光層が成膜された基板を、真空ポンプに接続された真空チャンバー内に載置した。そして、真空ポンプを起動させて真空チャンバー内を真空状態にし、20[min]放置した。そして、有機発光層の上に電子輸送層、陰極、封止層を順に積層することにより、真空工程を経る有機EL素子が完成する。
図7は、実験に用いたドライポンプ、メカニカルブースターポンプによる排気時間と真空チャンバー内の圧力との関係を示すグラフである。本実験においては、図7に示すような排気プロファイルを有するポンプを用いて実験を行った。横軸が真空ポンプによる排気時間を、縦軸が真空チャンバー内の圧力をそれぞれ示している。
真空工程を経ない有機EL素子、真空工程を経る有機EL素子ともに、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、陰極および封止層には、公知の材料を用いた。有機発光層は、ホストとしてF8−F6を、ドーパントとしてデンドリマー構造を有する金属錯体を用いた。
なお、真空工程を経ない有機EL素子の製造においては、当然のことながら、発光塗布液を乾燥させるための真空工程を行うことができない。そこで、有機発光層を構成する発光性材料を溶解させるための溶媒として、真空工程による乾燥が不要な低沸点溶媒であるキシレンを用いた。ただし、キシレンを溶媒として用いた場合、インクジェット法による塗布を行うことができない。そのため、実験用有機EL素子の製造においては、発光塗布液の乾燥は加熱により行った。また、実験用有機EL素子の比較が行えるよう、真空工程を経る有機EL素子についても同様とした。
(1−2)発光特性
図8は、真空工程を経ない有機EL素子の発光特性と、真空工程を経た有機EL素子の発光特性を示す図である。
図8は、実験用の有機EL素子を発光させた場合の、発光時間と発光強度の関係を示すグラフであり、横軸は発光時間[hr]を、縦軸は発光強度をそれぞれ示している。発光強度は、発光開始直後を1としたときの相対値で示している。また、真空工程を経ない有機EL素子の発光特性(図8において「真空工程無」)を実線で、真空工程を経る有機EL素子の発光特性(図8において「真空工程有」)を二点鎖線でそれぞれ示している。
真空工程を経ない有機EL素子と比較して、真空工程を経る有機EL素子は、時間経過に伴う発光強度低下量が大きいことが見てとれる。換言すると、発光塗布液の塗布後に真空工程を経ない有機EL素子よりも、真空工程を経る有機EL素子の方が発光強度半減寿命(発光強度が半減するまでに要する時間)が短いことがわかる。
両実験用有機EL素子の違いは、有機発光層成膜後の基板が置かれる環境のみである。つまり、グローブボックス内に保管するか、真空ポンプに接続された真空チャンバー内に保管するかの違いにより、発光強度半減寿命に大きな差が生じたことになる。
(1−3)考察
本発明者は、図8に示す結果から、機械式の真空ポンプに用いられている潤滑剤の含有成分、もしくは、真空シール材等の含有成分が、不純物質として有機発光層に何らかの悪影響を与えているのではないかと考えた。以下、「機械式の真空ポンプに用いられている潤滑剤の含有成分、もしくは、真空シール材等の含有成分」を、単に「潤滑剤等の含有成分」と記載する。
真空工程を経る実験用の有機EL素子における電子輸送層は、真空成膜法に基づき形成されている。この真空成膜工程を経てもなお発光特性に悪影響が生じていることからすると、不純物質は真空成膜時の高真空下でも揮発しないような、比較的沸点の高いものであると推定された。そのため、本発明者は、潤滑剤等の含有成分が不純物質ではないかと考えたのである。
潤滑剤は、通常、潤滑成分(例えば、潤滑油である。)と、潤滑成分の酸化を防止するための酸化防止剤を含んでいる。また、真空シール材にも、当該真空シール材を構成する樹脂材料の酸化を防止する目的で酸化防止剤が含まれている。酸化防止剤は、潤滑成分の酸化または樹脂材料の酸化が原因の所謂スラッジやワニスの発生を抑制するものであり、例えば、連鎖停止剤、過酸化物分解剤、金属不活性化剤等の種類が知られている。
この中でも、本発明者は、ジフェニルアミン系化合物やフェノール系化合物等で構成され、潤滑成分の酸化の進行を停止させる連鎖停止剤に注目した。一般にラジカルは不安定である。しかしながら、ジフェニルアミン系化合物やフェノール系化合物が水素原子を失って形成されるラジカル状態は、そのラジカル部分に隣接する芳香環による共鳴安定化が起こるため、比較的安定であると考えられる。そのため、酸化により生じる反応性の高い過酸化物や、ラジカル種へ水素原子を供与して、自身がラジカル状態になるといった反応が進行する。ジフェニルアミン系化合物やフェノール系化合物のラジカル状態は比較的安定であるため、連鎖的な反応を停止することが可能である。この性質が利用され、酸化の進行を停止させる連鎖停止剤として用いられている。
(2)発光強度半減寿命低下のメカニズム
以下、ジフェニルアミン系化合物を主に取り上げて説明する。
図9は、酸化防止剤として用いられるジフェニルアミン系化合物の一例を示す図である。図9(a),(b),(c)に、ジフェニルアミン系化合物の一例である化合物1、化合物2、化合物3の化学式をそれぞれ示している。以降の図において、化合物1、化合物2、化合物3に代表されるジフェニルアミン系化合物を、総じて図9(d)で示す化学式で表すこととする。また、ジフェニルアミン系化合物を単に「DPA」と記載する。
図10は、ジフェニルアミン系化合物を原因とする、有機EL素子における発光強度半減寿命低下のメカニズムの一例を説明するための図である。説明の都合上、有機発光層16と電子輸送層17との界面領域128を誇張して示している。
まず、式(1)に示すように、有機EL素子駆動中においては、電子輸送層17を構成する電子輸送性材料Xは、ラジカルアニオン(ポーラロン)状態となることで電子の輸送を行う(図10における「ラジカルアニオン状態の電子輸送性材料X」である。)。
そのため、このラジカルアニオン状態の電子輸送性材料Xをキャリアと考えることができる。そして、界面領域128において、DPAはラジカルアニオン状態の電子輸送性材料Xに水素原子を供与することで、自身がラジカルアニオン状態となる(図10における「ラジカルアニオン状態のDPA」である。)。
このような反応が進行する理由として、ラジカルアニオン状態のDPAは、負電荷が2つのベンゼン環において非局在化するため安定に存在し得るからであると考えた。つまり、ラジカルアニオン状態の電子輸送性材料Xよりも、ラジカルアニオン状態のDPAの方がさらに安定な構造となり得るからであると考えた。また、ラジカルアニオン状態の電子輸送性材料Xは、DPAから放出された水素原子と結合する(図10における「XH」である。)。
式(1)に基づいて説明したように、真空工程を経ることで発光強度の低下が大きくなる要因の1つとして、キャリアであるラジカルアニオン状態の電子輸送性材料XがDPAにより消失することにより、有機発光層16に注入される電子が減少することが考えられる。
次に、式(2)に示すように、界面領域128において、ラジカルアニオン状態のDPAは、有機発光層16を構成する材料Yと反応することも想定される。この反応により、有機発光層16を構成する材料Yとは異なる生成物Zを与える。これは、有機発光層16が劣化することに相当する。このように、DPAと有機発光層16を構成する材料Yが反応してしまうことも、発光強度の低下の一因であると考えられる。また、DPAとYが直接反応している場合に限定されず、残存溶媒や、作製途中に含まれる水分により生じうるラジカル物質を介して発光強度低下が起こっている場合も含まれる。
以上説明したようなメカニズムが想定されることからも、潤滑剤等に含まれる酸化防止剤、特に連鎖停止剤が発光強度半減寿命低下に大きく影響していると考えた。
(3)真空工程を経た有機発光層表面の分析
次に、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC−MS)を用い、真空工程を経た有機発光層の表面に付着している物質を分析した。真空工程を経た有機発光層をヘリウム雰囲気下で昇温加熱し、加熱された有機発光層から放出されるガス(アウトガス)を液体窒素で捕集し、GC−MSで分析した。GC−MS分析は、アジレント・テクノロジー社製の6890GCを用い、イオン化はEI法(電子イオン化法)により行った。カラムはアジレント・テクノロジー社製のDB5msを使用し、40度から300度まで昇温した。
図11は、真空工程を経た有機発光層表面の分析結果を示す図である。縦軸は検出強度(トータルイオンカレントであり、検出された分子数に相当する。)、横軸は保持時間[min]をそれぞれ示しており、図11では、保持時間15〜20[min]におけるガスクロマトグラフを示している。保持時間16〜19[min]付近に、化合物1、化合物2、化合物3のピークが検出された。純粋な化合物1、化合物2、化合物3についてもGC−MS分析を行い、保持時間およびマススペクトルが図11に示す結果と一致していることを確認した。
GC−MS分析の結果より、本発明者は、真空ポンプに用いられている潤滑剤等に酸化防止剤として含まれているジフェニルアミン系化合物が、発光強度半減寿命低下の原因であることを突き止めた。そして、ジフェニルアミン系化合物が次項で説明するメカニズムにより、真空ポンプから真空チャンバーへ飛散するのではないかと考えた。
そこで、有機発光塗布膜を形成した基板を真空チャンバー内に載置した上で、メカニカルブースターポンプで真空チャンバー内を減圧し、上述した方法に基づきGC−MS分析を行った。その結果、図11に示すスペクトルのように、不純物質のピークを検出することができた。
(4)真空ポンプから真空チャンバーへの不純物質飛散のメカニズム
図12は、真空ポンプによる排気時間と真空チャンバー内の圧力との関係を示すグラフである。横軸が排気時間であり、縦軸が真空チャンバー内の圧力である。また、縦軸において、下方にいくほど真空度が高いことを示している。
時刻Aは、真空ポンプの起動時点に相当する。また、時刻Bは、真空チャンバー内の減圧が進行している最中である。時刻Cにおいては、真空ポンプの性能限界まで真空チャンバー内が減圧されており、平衡状態に達している。時刻A、時刻B、時刻Cの各々における真空チャンバーと真空ポンプ内の様子を、図13を用いて説明する。
図13は、図12に示すグラフにおける時刻A、時刻B、時刻Cにおける真空チャンバーと真空ポンプ内の様子を模式的に示す図である。
図12に示すように、真空チャンバー52は、排気管55を介して真空ポンプ53に接続されている。真空チャンバー52内の気体は、真空ポンプ53により、排気管55を通って外部へ排出される。また、各図において、真空ポンプ53に用いられている潤滑剤等に含まれている酸化防止剤(連鎖停止剤)を、不純物質31で示している。
図13の(a)は真空ポンプ53の起動時点である。減圧を開始すると、図13の(b)において破線の矢印で示すように、真空チャンバー52内の気体は、排気管55から真空ポンプ53を介して外部へ排出される。このように、真空チャンバー52から排気管55、真空ポンプ53へと向かう気流が発生する。このため、減圧期間(時刻B)においては、不純物質31が真空チャンバー52へ飛散することはないと考えられる。
しかしながら、時刻Cにおいては、真空ポンプ53の性能限界まで真空チャンバー52内が減圧されている。そのため、真空チャンバー52と真空ポンプ53との間の気流は平衡状態にある。また、真空チャンバー52内の真空度が高くなることで、真空チャンバー52内の圧力に占める不純物質31の蒸気圧の割合が上昇する。このため、図13の(c)に示すように、真空ポンプ53から真空チャンバー52への不純物質31の飛散が起こり、有機発光層形成後の有機EL素子の中間製品54に不純物質31が付着するのではないかと考えた。さらに、真空チャンバー52内の真空度が高くなることで不純物質31の平均自由行程が長くなるため、有機発光層と不純物質31の衝突確率がより高くなると考えられる。
(5)吸着層
発明者は、有機発光層16に不純物質が付着する現象に注目し、有機発光層16を構成している発光性材料のうち、不純物質を吸引する(不純物質が付着する)材料を利用することで、不純物質を吸着する吸着層としての機能を果せると考えた。
そこで、発明者は、有機発光層16の材料として利用しているホストとドーパントとを用い、互いの重量比を変えた有機層を製造し、当該有機層に付着した不純物質の付着量を求めた。なお、測定は、化合物の物質量として求めている。
図14は、ドーパント重量比と化合物の物質量との測定結果を示す図である。
図14においては、横軸のドーパント重量比「0」はホストのみで有機層を形成した場合であり、ドーパント重量比「1」はドーパントのみで有機層を形成した場合である。また、横軸において、右側に移るに従ってホストが減る一方でドーパントが増え、左側に移るに従ってドーパントが減る一方でホストが増える。
上記のドーパント重量比は、ドーパント量/(ドーパント量+ホスト量)から算出している。
化合物1は、ドーパント重量比が増加するに従って、有機層への付着量が増加している。化合物2及び化合物3では、ドーパント重量比が0.8を超えると特に有機層への付着量が増える傾向にある。
以上のことから、ドーパント重量比が、表示領域5の有機発光層16におけるドーパント重量比よりも大きければ、吸着層21として利用できることが分かる。
図15は、他の有機層と一緒に形成した場合の有機層に付着する化合物の物質量と、他の有機層と一緒に形成しない場合の有機層に付着する化合物の物質量とを示す図である。
この実験は、ドーパント重量比が0.4の有機層を形成する際に、ドーパント重量比が0.4よりも高い他の有機層と一緒に形成した場合と、ドーパント重量比が0.4の有機層を形成する際に当該有機層のみを形成した場合の2種類について行った。
図15において、「有」は他の有機層と一緒に形成した場合であり、「無」は他の有機層と一緒に形成していない場合である。
図15に示すように、すべての化合物において、他の有機層と一緒に形成した場合(図中の「有」である。)、他の有機層と一緒に形成していない場合(図中の「無」である。)に比べて、有機層に付着する化合物の物質量が減少している。
これは、チャンバー内の付着物が、チャンバーに配置された、ドーパント重量比が0.4よりも高い他の有機層に付着したため、同じチャンバー内に配置されていたドーパント重量比が0.4の有機層に付着しなかったと考えられる。
以上のことから、不純物質が有機発光層16や乾燥中の発光塗布液16aに付着するのを防止するには、有機発光層16を形成する基板上に、表示領域5の有機発光層16におけるドーパント重量比よりも高いドーパント重量比の有機層(吸着層)を設けるのが有効であることが推測できる。
≪実施の形態2≫
実施の形態1では、有機EL表示パネル1は、基板11上に吸着領域6を備えていたが、吸着領域は有機発光層16を真空装置内で乾燥して形成する際に表示領域5に対応する領域に近接して存在していれば良く、製造工程の最終段階で吸着領域が除去される形態を実施の形態2として説明する。
1.構造
図16は、実施の形態2に係る有機EL表示パネルの断面図を示す図である。
有機EL表示パネル101は、EL基板102と封止基板3とが封止材料(樹脂材料)103を介して貼り付けられてなる。封止基板3及び封止材料103について、実施の形態1におけるこれらと同じ構成であるため、その説明は省略する。
EL基板102は、平面視矩形状の表示領域104を有する。表示領域104を構成する有機EL素子は、基板105上に形成され、その主な構成として、陽極12、正孔注入層14、有機発光層16、電子輸送層17、陰極18を備え、各有機EL素子は、バンク15により区画されている。
2.有機EL表示パネルの製造方法
図17〜図18は、実施の形態2に係る有機EL表示パネル101の製造工程例を示す図である。これらの図を参照しながら、有機EL表示パネル101の製造方法について説明する。
ここでも、有機発光層16を基準にして、当該有機発光層16よりも下側に位置する陽極12、ITO層13及び正孔注入層14を下層とし、当該有機発光層16よりも上側に位置する電子輸送層17、陰極18、封止層19を上層とする。
(1)下層形成工程
図17の(a)に示すように基板111aを準備し、(b)に示すように、当該基板11に陽極12、ITO層13及び正孔注入層14を形成する。なお。これらの形成は実施の形態1と同じである。
(2)バンク形成工程
図17の(c)に示すようにバンク15,106を形成する。このときバンク106は、基板111aにおける周縁部に形成される。ここでの周縁部は、基板111aにおけるEL基板102よりも外側部分である。なお、バンク15,106は、そのバンク材料,バンクの形成方法等が実施の形態1と同じである。
(3)機能層形成工程
吸着層は、表示領域204の外側であって、当該表示領域204と間隔をおいて形成される。この間隔は、有機EL表示パネル201としたときに、吸着層が有機EL表示パネル201に含まれないように設定されている。
(3−1)塗布液塗布工程
図17の(d)に示すように、バンク15の開口部15a(図17の(c))に対し発光塗布液16aを滴下(塗布)する(発光性材料塗布工程)。また、バンク106間の開口部106a(図17の(c))に対し吸着塗布液108aを滴下(塗布)する(吸着性材料塗布工程)。なお、発光塗布液16aや吸着塗布液108aの滴下方法等は実施の形態1と同じである。
ここでも、吸着層は、表示領域204の外側に一重になるように設けられているが、多重に設けられても良い。また、吸着層は、表示領域204を囲繞する領域のすべてに亘って設けているが、表示領域204を囲繞する領域の一部に設けるようにしても良い。
(3−2)乾燥工程
基板111aに対して塗布された塗布液16a,108aを乾燥させる。この乾燥工程では、真空装置を利用し、真空チャンバー内で所定時間だけ減圧することで行われる。乾燥方法等は実施の形態1と同じである。
このとき、主排気ポンプ側の不純物質31が真空チャンバー内に拡散し、有機発光層16や乾燥中の発光塗布液16aに付着しようとする。しかしながら、基板111aには吸着層108や乾燥中の吸着層中間体108aが表示領域5に対応する領域の外側に配されているので、図18の(a)や(b)に示すように、真空チャンバー内の不純物質31は、吸着層108や乾燥中の吸着層中間体108aに吸着される。そして、結果的に、不純物質31が有機発光層16に付着するのを抑制することができる。
(4)上層形成工程
乾燥工程後、図18の(c)に示すように、表示領域104に対応する領域に上層を形成する。なお、この上層の形成は実施の形態1と同じである。なお、ここでは、吸着領域に対応する領域(バンク106、吸着層108)上には上層を形成していないが、上層を形成しても良い。
(5)スクライブ工程
上層形成工程が終了すると、基板111aを所定の大きさにスクライブする。スクライブする位置は、例えば、表示領域104の最外周に位置するバンク15と、吸着領域における表示領域104側のバンク106との間である。
以上の工程を経ることで、EL基板102が完成する。
有機EL表示パネル101は、上記スクライブ工程を行う前に、基板111aと封止基板3用の基板とを封止材料103で貼り合わせた後、表示領域104の最外周に位置するバンク15と、吸着領域における表示領域104側のバンク106との間でスクライブしても良い。
≪実施の形態3≫
実施の形態1及び実施の形態2における吸着領域は、表示領域の外周側に設けられていたが、吸着領域は、表示領域内に設けても良い。表示領域内に吸着領域を設けた形態を実施の形態3として説明する。
図19は、実施の形態3に係る有機EL表示パネルの断面図を示す図であり、図20は、実施の形態3に係る有機EL表示パネルの断面図である。
有機EL表示パネル201は、EL基板202と封止基板3とが封止材料(樹脂材料)203を介して貼り付けられてなる。封止基板3及び封止材料203について、実施の形態1におけるこれらと同じ構成であるため、その説明は省略する。
EL基板202は、平面視矩形状の表示領域204を有する。表示領域204を構成する有機EL素子は、基板205上に形成され、その主な構成として、陽極12、正孔注入層14、有機発光層16、電子輸送層17、陰極18を備え、各有機EL素子は、バンク211により区画されている。
バンク211の上面には溝211aが形成されており、この溝211aに吸着層213が形成されている。吸着層213は、図19に示すように、マトリクス状(縦横方向)に配置されている有機EL素子間を縦方向・横方向に延伸するように設けられている。
バンク211上の溝211aはグレートーンマスクを用いることで開口部211bの形成と同時に形成できる。
なお、実施の形態3では、吸着層213は、すべての有機EL素子間を延伸するように設けられていたが、すべての有機EL素子間に必ずしも設ける必要はない。
図21は、吸着層の配置領域の変形例を示す図である。
図21の(a)では、EL基板231の吸着層235が、緑色発光の有機EL素子(図中の「G」で示している。)の両側であって有機EL素子(G)の配列方向(隣接する方向でもある。)に延伸している。
ここでは、赤、青、緑色の各発光層の内、1つの発光層、例えば、緑色の発光層でデンドリマー構造のドーパントを利用している。このため、吸着層235は緑色の発光層(G)を区画するバンク233aの上面に形成されている。
図21の(b)では、EL基板251の吸着層255が、緑色発光の有機EL素子(図中の「G」で示している。)の片側であって有機EL素子(G)の配列方向に沿って延伸している。また、吸着層257は、隣接する2つの緑色発光の有機EL素子(G)間を当該有機EL素子(G)の配列方向と直交する方向に延伸している。吸着層255,257は、バンク253a,253bの上面に設けられている。
なお、ここでは、緑色の発光層にデンドリマー構造を利用したが、他の発光色、例えば、赤色の発光層や青色の発光層にデンドリマー構造を利用しても良いし、2以上の発光色の発光層にデンドリマー構造を利用しても良い。
≪実施の形態4≫
図22は、有機EL表示装置等を示す斜視図であり、図23は、有機EL表示装置の全体構成を示す図である。
有機EL表示装置300は、図23に示すように、有機EL表示パネル1と、これに接続された駆動制御部301とを備える。駆動制御部301は、4つの駆動回路302〜305と制御回路306とから構成されている。なお、実際の有機EL表示装置300では、有機EL表示パネル1に対する駆動制御部301の配置や接続関係については、これに限られない。
有機EL表示装置300が備える有機EL表示パネル1を構成する有機EL素子7においては、有機発光層を真空装置を利用して減圧下で乾燥させても、製造工程中に吸着領域6が設けられているため、有機発光層16への不純物質の付着が抑制される。したがって、有機発光層の発光特性が良好であるため、有機EL表示装置300は画質に優れる。
≪変形例≫
以上、実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限られない。例えば、以下のような変形例等が考えられる。
1.製造方法
実施の形態1〜3における製造方法では、発光層の形成された基板を加熱する加熱工程を含んでいなかったが、機能性材料を塗布し乾燥させた後に加熱工程を行っても良い。
これにより、真空ポンプから拡散してきた不純物質のうち、図9に示す化合物2、3が有機発光層に付着したとしても、当該加熱工程により除去することができる。
図24は、図9に示す化合物1,2,3の有機発光層への吸収挙動を示すグラフである。このグラフは、次のようにして得た。
まず、本検証に用いる実験用素子を準備した。上記乾燥工程を経る実験用有機EL素子と同様に、基板上に陽極、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層を順に積層し、有機発光層は真空装置を用いて減圧することで形成している。
ここで、有機発光層の膜厚が60[nm]、80[nm]、100[nm]とそれぞれ異なる3種の実験用素子を準備した。次に、有機発光層が成膜された各基板を真空チャンバー内に載置した上で、真空ポンプを起動させて真空チャンバー内を減圧し、20[分]放置した。真空ポンプには、真空チャンバーと連通する箇所にジフェニルアミン系化合物が用いられているメカニカルブースターポンプを使用した。続いて、3種の実験用素子を、その封止層側からの上面視における面積がそれぞれ等しくなるように、すなわち、有機発光層の上面積が等しくなるように切り出した。
そして、乾燥工程を経た各有機発光層をヘリウム雰囲気下で昇温加熱し、加熱された有機発光層からのアウトガスを液体窒素で捕集し、GC−MSで分析した。使用機器および測定条件等は上記のGC−MS分析と同様である。得られたスペクトルにおける化合物A,B,Cのピーク強度、標準物質としてのトルエンのピーク強度、化合物1,2,3の分子量およびトルエンの分子量から、切り出した有機発光層に含まれる化合物1,2,3の物質量を算出し、グラフ化した(図24)。
図24の横軸は有機発光層の膜厚を、縦軸は切り出した有機発光層に含まれる化合物1,2,3の物質量[pmol/cm2]を示している。ここで、「切り出した有機発光層に含まれる化合物1,2,3の物質量」とは、切り出した有機発光層表面における付着量と、同有機発光層内における吸収量の合計である。また、切り出した有機発光層に含まれる化合物1,2,3の物質量に関し、化合物1を菱形のプロットで、化合物2を四角のプロットで、化合物3を三角のプロットで示している。
図24に示すように、化合物1,2,3のいずれにおいても、有機発光層の膜厚による物質量の差異が見られた。切り出した有機発光層の面積は同じであるため、有機発光層の表面に付着している量に差はないと考えられる。したがって、切り出した有機発光層に含まれる化合物1,2,3の物質量の差異は、有機発光層の膜内に吸収されている量の違いによると考えられ、表面吸着のみならず、塗膜への吸収が起こっていること考えることができる。
また、化合物1,2,3のいずれにおいても、膜厚によって化合物1,2,3の物質量が略直線的に増減する傾向が見られた。さらに、化合物2,3に比べ、化合物1は膜厚による物質量の変化が大きいことも見てとれる。このことより、化合物1,2,3の中では、化合物1が最も有機発光層の膜中に吸収され易いことが分かる。化合物1は、図9にも示すように、化合物2,3とは異なり、その芳香環に置換基が無い分、比較的小さな分子であるため、有機発光層の膜中に吸収され易いと考えられる。
一方で、切り出した有機発光層に対して加熱を行うことで、有機発光層に含まれる化合物1,2,3の物質量が変化するかどうかを測定した。その結果、加熱後の有機発光層から化合物2,3の物質量が低下することが確認できた。なお、加熱は、80[℃]、100[℃]及び130[℃]で時間は3[分]行った。
以上のことから、有機発光層を形成した後に加熱処理を行うことで、化合物1,2,3の有機発光層への付着量を低下させることができる。一方で、化合物1が有機発光層に付着すると、加熱処理を行っても完全に除去することができず、その除去が困難である。本実施に形態に係る吸着層は、図14に示すように、化合物1の吸着性が高く、有機発光層に化合物1が付着するのを抑制することができるため、除去が困難である化合物1の付着に対して特に効果的であると言える。
2.吸着層について
(1)材料
実施の形態では、有機発光層をホストとドーパントとを含む材料で構成し、吸着層を有機発光層と同じドーパントを用いて構成していた。
しかしながら、吸着層は、真空ポンプから真空チャンバー内へ拡散してくる不純物質を吸着できれば良く、他のドーパントを利用することもできる。
図25は、他のドーパントを示す模式図である。
他のドーパントとしては、図25の(a)に示すような、ジェネレーション3のデンドリマーでも良い。なお、ジェネレーション3のデンドリマーにおいても隙間401を有している。また、図25の(b)に示すような、ジェネレーション1のイリジウムデンドリマーであっても良い。
(2)吸着層の乾燥
実施の形態では、有機発光層と吸着層とを同時に乾燥していたが、不純物質は、乾燥前や乾燥中の吸着層(吸着塗布液中の吸着性材料)にだけ付着するのではなく、乾燥後の吸着層にも付着する。したがって、有機発光層の形成は、付着層の形成後に行っても良い。
(3)成膜後の真空環境
成膜後、真空環境に保管する場合において、本発明は有効である。成膜後のから次層形成までに真空環境を経由する場合に付着する不純物質はベーク等で除去できないため、発光部位への不純物質の付着を抑制可能な本手法は非常に有効である。
3.製品について
(1)実施の形態においては、発光パネルの製品の一例として有機EL表示パネルを取り上げて説明したが、本発明の一形態はこれに限定されない。例えば、有機EL素子を用いた有機EL照明パネルなどにも適用できる。
一方で、有機TFTや太陽電池等にであっても良く、塗布成膜法により成膜される有機層を機能層として有する有機TFTや太陽電池等の製品にも本発明は適用することができる。
つまり、本発明の一形態は、製造過程において、基板上に有機材料を含んでなる機能層を形成する際に、機能層に不純物質が付着するような製品に適用することができる。このような場合に、前記機能層を構成する材料であって不純物質が付着しようする主材料を、機能層における主材料の重量比よりも高い重量比で含む吸着層を設けることで実施することができる。
機能層が、実施の形態で説明した有機発光層以外の場合、機能層に付着する不純物質は、図9に示す化合物の場合もあるし、他の化合物の場合もある。このような場合、本実施の形態で説明した方法により不純物質の特定をすると共に、不純物質が機能層に付着する要因となる材料を特定し、この要因となる材料の重量比を機能層における要因となる材料の重量比よりも高くした吸着層を設ければ良い。
(2)中間製品
実施の形態に係る吸着層は、機能層を形成する際に存在しておれば良い。例えば、実施の形態1で説明したように、製品として吸着層を備えていても良いし、実施の形態2で説明したように、製造過程の途中で吸着層を備えていて製品としては備えていなくても良い。要するに、吸着層は製造過程の途中である中間製品(最終製品が発光パネルの場合、本中間製品は、発光パネルの中間製品である。)に存在しておれば良い。
つまり、基板上に機能層を有する製品の中間製品において、前記機能層を構成する材料であって前記機能層を形成する際に不純物質に対して吸着性を示す吸着性材料(不純物質が吸着層に付着する要因となる材料である。)を、前記機能層における前記吸着性材料の重量比よりも高い重量比で含む吸着層を前記基板上に備えれば良い。
(3)機能層
実施の形態においては、機能層が有機発光層であるとして説明したが、本発明はこれに限定されない。EL表示パネルを構成する各層のうち、塗布成膜法により塗布膜が形成された後、減圧下に晒される層のすべてが、本発明の一形態の機能層の対象となり得る。
(4)有機EL素子、有機EL表示パネル
実施の形態2において、ITO層、正孔注入層、バンク、電子輸送層、及び封止層は必須の構成要件ではない。これらの構成を有しない有機EL表示パネルに対しても、本発明を適用することが可能である。
逆に、他の構成要素、例えば、正孔阻止層等をさらに含むこととしてもよい。例えば、正孔注入層と有機発光層との間に、正孔注入層から有機発光層への正孔の輸送を促進させる機能を有する正孔輸送層を、さらに形成することとしてもよい。正孔輸送層として用いることが可能な材料としては、例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、ポリフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、ブタジエン化合物、ポリスチレン誘導体、ヒドラゾン誘導体、トリフェニルメタン誘導体、テトラフェニルベンジン誘導体が挙げられる(いずれも特開平5−163488号公報に記載)。
さらに、電子輸送層と陰極の間に、陰極から電子輸送層への電子注入を促進させる機能を有する電子注入層を形成することとしてもよい。電子注入層として用いることが可能な材料としては、例えば、バリウム、フタロシアニン、フッ化リチウム等が挙げられる。
また、正孔注入層が基板の上方を覆うように全面に形成されている例を示したが、本発明はこれに限定されない。正孔注入層がITO層上のみに形成されていることとしてもよい。また、ITO層の側面および上面のみを覆うように形成されていることとしてもよい。
また、陽極を銀(Ag)系材料で形成する場合には、上記の実施の形態のようにITO層をその上に形成することが望ましい。陽極をアルミニウム系材料で形成する場合には、ITO層を無くして陽極を単層構造にすることも可能である。
また、バンク材料として、有機材料が用いられていたが、無機材料も用いることができる。この場合、バンク材料層の形成は、有機材料を用いる場合と同様、例えば塗布成膜法等により行うことができる。
上記の実施の形態2においては、複数の有機EL素子をサブピクセルとして基板上に集積する構成の有機EL表示パネルについて説明したが、この例に限定されず、有機EL素子を単一で用いることも可能である。有機EL素子を単一で用いるものとしては、例えば、照明装置等が挙げられる。
有機EL表示パネルをR,G,Bを発光色とするフルカラー表示のパネルであるとしたが、本発明はこれに限定されない。有機EL表示パネルを、R、G、B、白色およびその他単色の有機EL素子が複数配列されてなる表示パネルとしてもよい。さらに、いずれか1色のみの有機EL素子を有する単色表示の有機EL表示パネルとしてもよい
また、有機EL表示パネルでは、バンクを井桁状(格子状)に形成し、バンクによって各サブピクセルの周囲を囲繞する、いわゆるピクセルバンク方式を採用しているが、本発明はこれに限られない。例えば、複数のライン状のバンクを並設し、有機発光層をストライプ状に区画するラインバンク方式を採用しても良い。
また、実施の形態2では、トップエミッション型有機EL表示パネルの製造方法を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。基板側を表示面とするいわゆるボトムエミッション型有機EL表示パネルの製造方法においても、本発明を適用することが可能である。さらに、陽極の材料を陰極と同じく透明導電性材料とすることで、陽極側および陰極側の両方から光を取り出す両面発光方式の有機EL表示パネルの製造方法にも適用することが可能である。
本発明は、例えば、家庭用もしくは公共施設、あるいは業務用の各種ディスプレイ、テレビジョン装置、携帯型電子機器用ディスプレイ等に用いられる有機EL素子の製造や、各種薄膜形成工程、エッチング工程等に好適に利用可能である。
1 有機EL表示パネル
2 EL基板
16 発光層
16a 発光塗布液
21 吸着層
21a 吸着塗布液
31 不純物質

Claims (14)

  1. 発光パネル用基板における各画素部領域に、ホストとドーパントとを含む機能層用の機能性材料を塗布する機能性材料塗布工程と、
    前記発光パネル用基板における前記機能性材料が塗布された領域とは異なる領域に、前記ドーパントと同じ材料を含む吸着層用の吸着性材料を塗布する吸着性材料塗布工程と
    を有し、
    前記吸着性材料は、前記吸着層における前記ドーパントと同じ材料の重量比が前記機能層における前記ドーパントの重量比よりも高くなるように、前記同じ材料を含む
    発光パネルの製造方法。
  2. 前記ドーパントは、デンドリマー構造を有する
    請求項1に記載の発光パネルの製造方法。
  3. 前記機能層における前記ドーパントの重量比は0.4以下である
    請求項1又は2に記載の発光パネルの製造方法。
  4. 前記吸着層は、前記ホストと同じ材料と、前記ドーパントと同じ材料とからなり、
    前記吸着層における前記ド―パントと同じ材料の重量比が、0.8以上 1.0未満である
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光パネルの製造方法。
  5. 前記吸着層における前記同じ材料の重量比が、1.0である
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光パネルの製造方法。
  6. 前記機能性材料と前記吸着性材料とが塗布された前記発光パネル用基板を真空装置の真空チャンバーに収容し、前記真空チャンバー内を真空ポンプにより減圧させる減圧工程を有する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の発光パネルの製造方法。
  7. 前記減圧工程では、前記真空ポンプに含まれ且つ前記真空ポンプから前記真空チャンバーに侵入するオイル成分又はシール材由来のアウトガス成分を前記吸着層又は前記吸着性材料に吸着させつつ、前記塗布された前記機能性材料を乾燥し、前記機能層を形成する
    請求項6に記載の発光パネルの製造方法。
  8. 前記減圧工程の後に、前記発光パネル用基板を加熱する加熱工程を有し、
    前記加熱工程では、前記減圧工程中に前記機能層の表面に付着した、前記真空ポンプに含まれ且つ前記真空ポンプから前記真空チャンバーに侵入する前記オイル成分とは異なるオイル成分の一部を前記機能層から除去する
    請求項7に記載の発光パネルの製造方法。
  9. 前記吸着性材料が塗布された領域は、前記機能層を区画する隔壁、または、前記画素部領域を含む発光領域とは異なる非発光領域である
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の発光パネルの製造方法。
  10. ホストとドーパントとを含む発光層を有する画素部と、
    前記発光層が存する領域と異なる領域に形成された吸着層とを有し、
    前記吸着層は、前記発光層における前記ドーパントの重量比よりも高い重量比で前記ドーパントと同じ材料を含む
    発光パネル。
  11. 前記ドーパントは、デンドリマー構造を有する
    請求項10に記載の発光パネル。
  12. 前記画素部が複数個あり、
    前記複数の画素部により発光領域が構成され、
    前記吸着層は、前記発光領域以外の領域に形成されている
    請求項10又は11に記載の発光パネル。
  13. 前記画素部が複数個あり、
    前記画素部の発光層は、当該画素部に隣接する他の画素部の発光層と隔壁を介して区画されており、
    前記吸着層は、前記隔壁の上面に形成されている
    請求項10又は11に記載の発光パネル。
  14. ホストとドーパントとを含む発光性材料が塗布された領域を有し、前記発光性材料を乾燥するための、減圧工程に供される発光パネル用基板部材であって、
    前記発光性材料が塗布された領域は発光層領域であり、前記発光層域と異なる領域に吸着層が形成されており、
    前記吸着層は、前記発光層における前記ドーパントの重量比よりも高い重量比で前記ドーパントと同じ材料を含む
    発光パネル用基板部材
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