JP2008174499A - デンドリマー錯体化合物およびそれを利用する別のデンドリマー錯体化合物の製造方法 - Google Patents

デンドリマー錯体化合物およびそれを利用する別のデンドリマー錯体化合物の製造方法 Download PDF

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千津 関根
Tomoji Mikami
智司 三上
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Abstract

【課題】芳香族系樹状置換基を有するデンドリマー錯体化合物及びこれを中間原料として用いて、発光効率に優れる燐光発光性デンドリマー錯体化合物の製造方法を提供する。
【解決手段】下式で示されるイリジウム錯体などのデンドリマー錯体化合物。
Figure 2008174499

【選択図】なし

Description

本発明は、芳香族系樹状置換基を有するデンドリマー錯体化合物およびそれを利用する別のデンドリマー錯体化合物の製造方法に関する。
燐光発光を示す発光材料(以下、燐光発光材料ということがある)を発光素子の発光層に用いた素子が知られている。
燐光発光材料としては、金属錯体がよく使われており、その例としては、トリ(2−フェニルピリジン)イリジウム錯体Ir(ppy)3が知られている(非特許文献1)。
Nature, 403, 750 (2000)
しかしながら、高発光効率の燐光発光材料を効率的に製造する手法は、十分に確立されていない。
本発明の目的は、芳香族系樹状置換基を有するデンドリマー錯体化合物およびこれを中間原料として用いて、発光効率に優れる燐光発光性デンドリマー錯体化合物の効率的な製造方法を提供することにある。
即ち、本発明は、下記一般式(1)で示されるデンドリマー錯体化合物を提供するものである。
Figure 2008174499
(1)

(上記式中、
Figure 2008174499

は、ヘテロ原子を含みまたは含まない、単環式もしくは多環式の一価芳香族基を表し、Xはイリジウム原子との配位原子を表し、Rは独立に、分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数1〜10のアルキル基、分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数6〜10のシクロアルキル基、分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数1〜10のアルコキシ基、分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数6〜10のシクロアルキルオキシ基、あるいは分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数2〜10のアルコキシアルコキシ基を表す。)
また、本発明は、上記一般式(1)で示されるデンドリマー錯体化合物を下記一般式(2)で示される化合物と配位子交換反応させることを含む、下記一般式(3)で示されるデンドリマー錯体化合物の製造方法を提供する。
Figure 2008174499
(2)

(上記式中、
Figure 2008174499

、XおよびRは前記と同じ意味を表す)
Figure 2008174499
(3)

(上記式中、
Figure 2008174499

、XおよびRは前記と同じ意味を表す)
本発明の芳香族系樹状置換基を有するデンドリマー錯体化合物は、高発光効率の燐光発光性デンドリマー錯体化合物を効率的に得るための中間原料として有用である。また、本発明の製造方法により、本発明のデンドリマー錯体化合物を中間原料として用いて、高発光効率の燐光発光性デンドリマー錯体化合物を効率的に得ることができる。
[デンドリマー錯体化合物]
本発明の芳香族系樹状置換基を有するデンドリマー錯体化合物は、下記一般式(1)で示される。
Figure 2008174499
(1)

(上記式中、
Figure 2008174499

は、ヘテロ原子を含みまたは含まない、単環式もしくは多環式の一価芳香族基を表す。Xはイリジウム原子との配位原子を表す。Rは独立に、分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数1〜10のアルキル基、分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数6〜10のシクロアルキル基、分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数1〜10のアルコキシ基、分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数6〜10のシクロアルキルオキシ基、あるいは分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数2〜10のアルコキシアルコキシ基を表す。)
ヘテロ原子としては、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子等が挙げられる。前記一価芳香族基には、一個のヘテロ原子が含まれていても、二個以上のヘテロ原子が含まれていてもよい。前記一価芳香族基にヘテロ原子が二個以上含まれている場合、それらのヘテロ原子は同一であっても異なっていてもよい。
ヘテロ原子を含みまたは含まない、単環式もしくは多環式の一価芳香族基としては、例えば、以下のものが挙げられる。
Figure 2008174499
前記Xで表される配位原子は、前記一価芳香族基中に存在するものである限り特に制限されず、その例としては、炭素原子が挙げられ、該一価芳香族基が前記ヘテロ原子を含む場合は、更に、該へテロ原子が挙げられる。該一価芳香族基が前記ヘテロ原子を含む場合、該配位原子は典型的には該ヘテロ原子である。
Rは独立に、分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数1〜10のアルキル基、分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数6〜10のシクロアルキル基、分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数1〜10のアルコキシ基、分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数6〜10のシクロアルキルオキシ基、あるいは分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数2〜10のアルコキシアルコキシ基を表す。これらの基が置換されている場合、置換原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子などが挙げられ、置換基としては、例えば、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
Rの具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基等のアルキル基;トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基等のハロゲン置換アルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、i−プロピルオキシ基、ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基等のアルコキシ基;トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、パーフルオロブトキシ基、パーフルオロヘキシルオキシ基、パーフルオロオクチルオキシ基等のハロゲン置換アルコキシ基;シクロヘキシルオキシ基等のシクロアルキルオキシ基;メトキシメチルオキシ基、2−メトキシエチルオキシ基等のアルコキシアルコキシ基などが挙げられる。
上記一般式(1)で示される本発明のデンドリマー錯体化合物の具体例としては、
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
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Figure 2008174499
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Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499

が挙げられる。
[デンドリマー錯体化合物の製造方法]
<一般式(1)で示されるデンドリマー錯体化合物の製造方法>
一般式(1)で示されるデンドリマー錯体化合物は、例えば、下記一般式(4)で示されるμ-クロロ錯体を溶媒中、アセチルアセトンと配位子交換反応させ、カラムクロマトグラフィーや再結晶などにより精製することにより得ることができる。
Figure 2008174499
(4)

(上記式中、
Figure 2008174499

、XおよびRは前記と同じ意味を表す)
上記溶媒としては、例えば、有機溶媒が挙げられる。かかる有機溶媒としては、反応原料、触媒系をある程度可溶化するものが好ましく用いられる。具体例としては、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒;ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素溶媒;塩化メチレンなどのハロゲン含有炭化水素溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールなどのエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール、2−エトキシエタノールなどのアルコール系溶媒;アセトニトリル、DMF、N−メチルピロリドン、ピリジン、DMSOなどのヘテロ原子を含む有機溶媒などが挙げられる。
上記溶媒は一種単独で用いることも、二種以上を併用してもよい。溶媒の使用量は反応基質の溶解度および経済性により適宜決めることができる。
上記配位子交換反応において、μ-クロロ配位子と配位子交換させるために使用するアセチルアセトンの使用量は、もう一方の原料である一般式(4)で表されるμ-クロロ錯体に対して0.5当量〜20当量、好ましくは、0.9当量〜10当量である。
配位子交換反応により生成するHClを補足することにより、配位子交換反応を促進させるために、塩基および/または、HClを補足する脱酸剤を反応系に添加して反応を行うことができる。かかる塩基および脱酸剤としては、反応系にある程度可溶性のものが好ましく用いられる。塩基および脱酸剤の各々は、一種単独で用いることも、二種以上を組み合わせて用いることもできる。また、塩基と脱酸剤とを併用してもよい。具体例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの無機塩基;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどの有機塩基;またはピリジン、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミンなどの脱酸剤が挙げられる。塩基および脱酸剤の使用量は特に限定されないが、反応系への溶解度および経済性により適宜決めることができる。
具体的な反応操作は、例えば、窒素やアルゴンなどの不活性ガスの雰囲気下で、溶媒と上記一般式(4)で示されるμ-クロロ錯体とアセチルアセトンと場合により塩基および/または脱酸剤とを混合し攪拌することにより行うことができる。反応は、通常、室温〜250℃程度の温度範囲で行うことができるが、反応性を考慮して、好ましくは50〜200℃、より好ましくは80〜150℃の温度範囲で実施することができる。
反応時間は反応基質濃度、反応温度等の反応条件によって異なるが、通常、数分から60時間程度で反応は完結する。
カラムクロマトグラフィーとしては、例えば、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、アルミナカラムクロマトグラフィーなどが挙げられる。カラムクロマトグラフィーに用いる溶離液としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、酢酸エチル、メタノールやそれらの混合溶媒などが挙げられる。再結晶に用いる溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、酢酸エチル、メタノールやそれらの混合溶媒などが挙げられる。
なお、上記一般式(4)で示されるμ−クロロ錯体は、J. Am. Chem. Soc., 106(22), 6647-6653 (1984)に記載の方法などで、イリジウム化合物と、配位子として上記一般式(2)で示される化合物とを反応させることで得ることができる。イリジウム化合物としては、例えば、IrCl水和物、NaIrClなどが挙げられる。
上記一般式(2)で示される化合物の具体例としては、
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499

が挙げられる。
上記一般式(4)で示されるμ−クロロ錯体の具体例としては、
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499

が挙げられる。
<一般式(3)で示されるデンドリマー錯体化合物の製造方法>
一般式(3)で示されるデンドリマー錯体化合物は、例えば、上記一般式(1)で示されるデンドリマー錯体化合物を溶媒中、上記一般式(2)で示される化合物と配位子交換反応させることを含む方法により得ることができる。さらに、カラムクロマトグラフィーや再結晶などにより精製することが好ましい。
上記溶媒としては、例えば、有機溶媒が挙げられる。かかる溶媒としては、反応原料、触媒系を可溶化するものが好ましく用いられる。具体例としては、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒;ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素溶媒;ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン含有炭化水素溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールなどのエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール、グリセロールなどのアルコール系溶媒;アセトニトリル、DMF、N−メチルピロリドン、ピリジン、DMSOなどヘテロ原子を含む有機溶媒などが挙げられる。
上記溶媒は一種単独で用いることも、二種以上の混合溶媒として用いることもできる。溶媒の使用量は反応基質の溶解度および経済性により適宜決めることができる。
上記配位子交換反応において、アセチルアセトナート配位子と配位子交換させるために使用する上記一般式(2)で示される化合物の使用量は、もう一方の原料である一般式(1)で表されるデンドリマー錯体化合物に対して0.5当量〜5当量、好ましくは、0.9当量〜1.5当量である。
具体的な反応操作は、例えば、窒素やアルゴンなどの不活性ガスの雰囲気下で、溶媒と上記一般式(1)で表されるデンドリマー錯体化合物と上記一般式(2)で示される化合物とを混合し攪拌することにより行うことができる。反応は、通常、室温〜250℃程度の温度範囲で行うことができるが、反応性を考慮して、好ましくは80〜220℃、より好ましくは95〜190℃の温度範囲で実施することができる。
反応時間は反応基質濃度、反応温度等の反応条件によって異なるが、通常、数分から60時間程度で反応は完結する。
カラムクロマトグラフィーとしては、例えば、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、アルミナカラムクロマトグラフィーなどが挙げられる。カラムクロマトグラフィーに用いる溶離液としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、酢酸エチル、メタノールやそれらの混合溶媒などが挙げられる。再結晶に用いる溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、酢酸エチル、メタノールやそれらの混合溶媒などが挙げられる。
上記一般式(3)で示されるデンドリマー錯体化合物の具体例としては、
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499
Figure 2008174499

が挙げられる。
[デンドリマー錯体化合物の用途]
上記一般式(1)で表される本発明のデンドリマー錯体化合物は、上記のとおり、上記一般式(3)で示される燐光発光性デンドリマー錯体化合物を製造するための中間原料として用いることができるほか、それ自体、燐光発光材料として発光素子を製造するのに用いることもできる。
この場合、発光素子とは、一般式(1)または(3)で表されるデンドリマー錯体化合物を含有する有機材料を用いて発光層を形成し、これを陽極及び陰極からなる電極ではさみ、該電極間に電流を流すことにより発光させる素子である。
発光素子の発光層には、一般式(1)または(3)のデンドリマー錯体化合物を含有する有機材料を用いるが、一般式(1)または(3)のデンドリマー錯体化合物と組み合わせる有機化合物としては、例えば、低分子系有機エレクトロルミネッセンス素子の発光層や電荷輸送層、電荷注入層に用いられる有機化合物;ポリビニルカルバゾールや、ポリフルオレンおよびその共重合体などの高分子系エレクトロルミネッセンス素子の発光層に用いられる発光材料を使用することができる。
低分子系有機エレクトロルミネッセンス素子の発光層や電荷輸送層、電荷注入層に用いられる有機化合物としては、具体的には、例えば、「有機ELディスプレイ」(時任静士、安達千波矢、村田英幸 共著、オーム社)、107頁;月刊ディスプレイ、vol9、No9、2003年、26−30頁;特開2004−244400号公報;特開2004−277377号公報等に記載の化合物を挙げることができる。また、高分子系エレクトロルミネッセンス素子の発光層に用いられている発光材料としては、具体的には、例えば、特開2003−231741号公報;2004−059899号公報;特開2004−002654号公報;特開2004−292546号公報;US5708130;WO9954385;WO0046321;WO02077060;「有機ELディスプレイ」(時任静士、安達千波矢、村田英幸 共著、オーム社)、111頁;月刊ディスプレイ、vol9、No9、2002年、47−51頁等に記載の高分子が挙げられる。
本発明の発光素子は、陽極及び陰極からなる電極間に、さらに電荷注入輸送層又は電荷阻止層を含んでいてもよい。電荷注入輸送層とは、正孔注入輸送層又は電子注入輸送層を意味し、電荷阻止層とは、ホール阻止層又は電子阻止層を意味する。電荷注入輸送層又は電荷阻止層を含む発光素子としては、例えば、陰極と発光層との間に電子注入輸送層又はホール阻止層を設けた発光素子、陽極と発光層との間に正孔注入輸送層又は電子阻止層を設けた発光素子、陰極と発光層との間に電子注入輸送層又はホール阻止層を設け、かつ陽極と発光層との間に正孔注入輸送層又は電子阻止層を設けた発光素子等が挙げられる。ここで、電子注入輸送層とホール阻止層は、「有機ELのすべて」162頁(城戸淳二著、日本実業出版)に記載されているように、同じ機能を持ち、例えば、電子注入輸送層とホール阻止層とを構成する材料は同じものを用いることができ、材料の特性により、どちらかの機能がより強く反映される場合がある。正孔注入輸送層と電子阻止層も同様である。電子注入輸送層又はホール阻止層を構成する材料としては、例えば、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ポリキノリンバソクプロイン、8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属錯体などが挙げられる。正孔輸送層又は電子阻止層を構成する材料としては、例えば、ポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミン化合物基を有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体等が挙げられる。本発明の発光素子の構造としては、例えば、Journal of the SID 11/1,161−166,2003に記載の素子構造が挙げられる。
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
・μ-クロロ錯体の合成
μ-クロロビス[(m−(4,4''−ジ−メチル〔1,1';3',1''〕ターフェニル)−3−イル−フェニルピリジン)]イリジウム錯体(下記式(5)で表される化合物)は、公知文献(J. Am. Chem. Soc., 106(22), 6647-6653 (1984)など)の合成法に準じて、IrCl水和物とm−(4,4''−ジ−メチル〔1,1';3',1''〕ターフェニル)−3−イル−フェニルピリジン(下記式(6)で表される化合物)から合成する。
Figure 2008174499
(5)
Figure 2008174499
(6)
・化合物(1)の合成
窒素雰囲気下、μ-クロロビス[(m−(4,4''−ジ−メチル〔1,1';3',1''〕ターフェニル)−3−イル−フェニルピリジン)]イリジウム錯体、炭酸ナトリウム、アセチルアセトンおよび2−エトキシエタノールを混合し、オイルバスで加熱、保温する。反応混合液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、目的のビス[(m−(4,4''−ジ−メチル〔1,1';3',1''〕ターフェニル)−3−イル−フェニルピリジン)]イリジウムアセチルアセトナート錯体(下記化合物(1))を得る。
化合物(1):
Figure 2008174499
[実施例2]
・化合物(1)を用いた化合物(2)の合成
不活性ガス雰囲気下、ビス[(m−(4,4''−ジ−メチル〔1,1';3',1''〕ターフェニル)−3−イル−フェニルピリジン)]イリジウムアセチルアセトナート錯体、m−(4,4''−ジ−メチル〔1,1';3',1''〕ターフェニル〕−3−イル−フェニルピリジン(上記式(6)で表される化合物)およびエチレングルコールを混合した後、オイルバスで加熱、保温する。反応混合液に水を投入し、析出した固体を濾別し、この固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、目的のトリス[(m−4,4''−ジ−メチル〔1,1';3',1''〕ターフェニル)−3−イル−フェニルピリジン]イリジウム錯体(下記化合物(2))を得る。
化合物(2):
Figure 2008174499
[実施例3〜7]
表1に示す配位子、μ−クロロ錯体を用いて、実施例1および2と同様に、イリジウムアセチルアセトナート錯体(表中、「デンドリマー錯体化合物(アセチルアセトナート)」と示すもの)およびイリジウム錯体(表中、単に「デンドリマー錯体化合物」とだけ示すもの)を得る。
Figure 2008174499

Claims (2)

  1. 下記一般式(1)で示されるデンドリマー錯体化合物。
    Figure 2008174499
    (1)

    (上記式中、
    Figure 2008174499

    は、ヘテロ原子を含みまたは含まない、単環式もしくは多環式の一価芳香族基を表し、Xはイリジウム原子との配位原子を表し、Rは独立に、分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数1〜10のアルキル基、分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数6〜10のシクロアルキル基、分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数1〜10のアルコキシ基、分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数6〜10のシクロアルキルオキシ基、あるいは分岐したまたは非分岐の非置換もしくは置換の炭素原子数2〜10のアルコキシアルコキシ基を表す。)
  2. 請求項1に記載の一般式(1)で示されるデンドリマー錯体化合物を下記一般式(2)で示される化合物と配位子交換反応させることを含む、下記一般式(3)で示されるデンドリマー錯体化合物の製造方法。
    Figure 2008174499
    (2)

    (上記式中、
    Figure 2008174499

    、XおよびRは前記と同じ意味を表す)
    Figure 2008174499
    (3)

    (上記式中、
    Figure 2008174499

    、XおよびRは前記と同じ意味を表す)
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