JP6080604B2 - ポリフェニレンエーテル樹脂粒子分散液並びに該樹脂粒子と基材との複合体の製法 - Google Patents
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すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
23℃におけるPPE樹脂の溶解度が5重量%以上である有機溶媒を含む分散媒を50℃以上に昇温してPPE樹脂の溶液を調製した後、以下の式(1):
A−15≦X≦A−2 式(1)
{式(1)中、A(℃)は、前記分散媒中でPPE樹脂が析出を開始する温度である。}を満たす晶析温度X(℃)で、PPE樹脂粒子を晶析させて、PPE樹脂粒子を含む樹脂分散液を得る工程(I)、
を含む、PPE樹脂粒子を含む樹脂分散液の製造方法。
を含むワニスの製造方法。
を含む樹脂複合体の製造方法。
を含む積層体の製造方法。
23℃におけるPPE樹脂の溶解度が5重量%以上である有機溶媒を含む分散媒を50℃以上に昇温してPPE樹脂の溶液を調製した後、以下の式(1):
A−15≦X≦A−2 式(1)
{式(1)中、A(℃)は、前記分散媒中でPPE樹脂が析出を開始する温度である。}を満たす晶析温度X(℃)で、PPE樹脂粒子を晶析させて、PPE樹脂粒子を含む樹脂分散液を得る工程(I);及び
得られた樹脂分散液を、以下の式(2):
X−5≦Y≦A+10 式(2)
{式(2)中、X(℃)は、前記式(1)を満たす晶析温度であり、そしてA(℃)は、前記分散媒中でPPE樹脂が析出を開始する温度である。}を満たす塗工温度Y(℃)で、基材に塗工して、PPE樹脂粒子と基材との樹脂複合体を得る工程(II);
を含む、PPE樹脂粒子と基材との樹脂複合体の製造方法。
を含む積層体の製造方法。
本実施の形態において、PPE樹脂粒子と基材との樹脂複合体の製造方法は、以下の工程(I)と(II):
23℃におけるPPE樹脂の溶解度が5重量%以上である有機溶媒を含む分散媒を50℃以上に昇温してPPE樹脂の溶液を調製した後、以下の式(1):
A−15≦X≦A−2 式(1)
{式(1)中、A(℃)は、前記分散媒中でPPE樹脂が析出を開始する温度である。}を満たす晶析温度X(℃)で、PPE樹脂粒子を晶析させて、PPE樹脂粒子を含む樹脂分散液を得る工程(I);及び
得られた樹脂分散液を、以下の式(2):
X−5≦Y≦A+10 式(2)
{式(2)中、X(℃)は、前記式(1)を満たす晶析温度であり、そしてA(℃)は、前記分散媒中でPPE樹脂が析出を開始する温度である。}を満たす塗工温度Y(℃)で、基材に塗工して、PPE樹脂粒子と基材との樹脂複合体を得る工程(II);
を含む。
即ち、PPE樹脂粒子分散液を得る際の晶析温度を制御することで、粘度安定性に優れた分散液を得ることができ、これによりプリプレグを安定的に製造することが可能となる。さらに、PPE樹脂粒子分散液を得る際の晶析温度と、該分散液を含むワニスを基材と複合させる際の塗工温度を制御することで、基材(例えば、ガラスクロス)と複合させた際に、樹脂/基材接着性に優れた樹脂複合体(例えば、プリプレグ)を得ることができる。かかる樹脂複合体から得られる硬化物も優れた耐熱性を発現する。
PPE樹脂は、PPE骨格を有するものであり、典型的には下記一般式(I):
官能基としては、ベンジル基、ビニルベンジル基、アリル基、プロパギル基、グリシジル基、メタクリル基、シアノ基、マレイン酸基等が挙げられ、上記の2種類以上の官能基を組み合わせていてもよい。
樹脂分散液に含まれる有機溶媒としては、23℃におけるPPE樹脂の溶解度が5質量%以上である溶媒を含んでいる必要がある。例えば、かかる有機溶媒として、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族有機溶剤、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、及びメタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール類が挙げられる。分散液中の分散媒に含まれる上記有機溶媒の割合としては、PPE樹脂粒子の分散安定性を、基材(例えば、ガラスクロス)への常温での塗工性、得られた複合体(例えば、プリプレグ)の樹脂との接着性に優れたものが得られるという点から、50質量%以上100質量%以下であることが好ましく、80質量%以上100質量%以下である事がより好ましい。
本実施の形態である工程(I)は、23℃におけるPPE樹脂の溶解度が5重量%以上である有機溶媒を含む分散媒を50℃以上に昇温してPPE樹脂の溶液を調製した後、以下の式(1):
A−15≦X≦A−2 式(1)
{式(1)中、A(℃)は、前記分散媒中でPPE樹脂が析出を開始する温度である。}を満たす晶析温度X(℃)で、PPE樹脂粒子を晶析させて、PPE樹脂粒子を含む樹脂分散液を得る工程である。樹脂分散液より過度な析出を抑制し、分散安定性、流動安定性に優れた樹脂分散液を得ることができる観点から、A−15≦Xであり、好ましくはA−10≦Xである。樹脂分散液より常温流動安定性を発現するのに必要な量のPPE樹脂粒子を析出させることができる点で、X≦A−2であり、好ましくはX≦A−5である。
まず、遠心分離等の方法により、樹脂分散液から粒子を沈殿させ、それより上澄み液を取り除き、質量比95:5のトルエンとメタノールの混合溶剤を5g加え、激しく振とうした後、同恒温室内で24時間静置させる。次いで、上澄み液を取り除き、質量比95:5のトルエンとメタノールの混合溶剤を5g加える。この抽出物より溶媒を加熱除去し、クロロホルム中に展開し不溶分をろ過により除去し、抽出物Aを得る。抽出物Aに対し、カーボン核磁気共鳴分光法を用いて測定を行なう。
その他、各種添加剤としては、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、UV吸収剤、界面活性剤、滑剤、充填剤、ポリマー添加剤等が挙げられる。これらの添加剤の使用量は所望に応じて当業者によって適宜設定される。
本発明の別の態様は、該ワニスから溶媒を除去することによって得られる、樹脂組成物を提供する。
本実施の形態である工程(II)は、 得られた樹脂分散液を、以下の式(2):
X−5≦Y≦A+10 式(2)
{式(2)中、X(℃)は、前記式(1)を満たす晶析温度であり、そしてA(℃)は、前記分散媒中でPPE樹脂が析出を開始する温度である。}を満たす塗工温度Y(℃)で、基材に塗工して、PPE樹脂粒子と基材との樹脂複合体を得る工程である。得られた樹脂分散液からの過度な結晶析出を抑制できるので、ワニス粘度の安定性が高く、基材に複合させる工程においてスケールアップし長尺化しても問題なく製造することができる観点から、X−5≦Yであり、より好ましくはX≦Yである。分散液中に析出したPPE粒子が分散媒に再溶解することがないので、ワニスの粘度が下がることもなく、流動安定性に優れる観点から、Y≦A+10であり、Y≦A+5がより好ましい。
プリプレグは、PPE樹脂100質量部に対して、架橋型硬化性成分を好ましくは5〜95質量部、より好ましくは10〜80質量部、更に好ましくは10〜70質量部、更に好ましくは20〜70質量部含有する。該架橋型硬化性成分の量が5質量部以上である場合、プリプレグを用いて基板を形成することによって積層板を形成する際、樹脂が基材中に良好に含浸し絶縁信頼性に優れた積層板が得られる。また、95質量部以下である場合、弾性率等の機械特性や誘電特性に優れた積層板が得られる。
本実施形態に係る樹脂複合体の製造方法としては、粒子成分が分散した状態の樹脂分散液を含み、又は該樹脂分散液からなるワニスを上記の基材に含浸し、溶媒を乾燥除去する方法が挙げられる。その乾燥工程では、例えば、50℃〜150℃、及び1分〜30分、プリプレグを加熱することにより溶媒を除去することができる。樹脂複合体においては、樹脂分散液に含まれていた固形分が基材中に含浸されている。該固形分は樹脂複合体表面に層を形成していてもよい。
また、本発明の別の態様は、上述した樹脂分散液から得られる層又は上述した樹脂複合体(例えばプリプレグ)から得られる層を含む積層板(体)を提供する。
また、本発明の別の態様は、基板上に上述した樹脂分散液又は樹脂複合体(例えば、プリプレグ)を積層する工程、及び、該樹脂分散液又は該樹脂複合体が積層された基板を加熱加圧成型する工程を含む積層板(体)の製造方法を提供する。
加熱加圧成型の条件は、製造する積層板の厚みやプリプレグの樹脂含有率にもよるが、例えば、温度を180〜220℃、圧力を5〜60kg/cm2、時間を30〜150分とすることができる。
本開示で上記した各パラメータは、以下の実施例において説明する方法又はこれと同等であることが当業者に理解される方法によって測定される値である。
(1)PPEの数平均分子量
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ分析(GPC)を用い、分子量既知の標準ポリスチレンの溶出時間との比較で数平均分子量を求めた。
測定装置にはHLC−8220GPC(東ソー株式会社製)を用い、カラム:Shodex LF−804×2(昭和電工株式会社製)、溶離液:50℃のクロロホルム、検出器:RI、の条件で測定を行った。
吸光度から求めたPPEに含まれるフェノール性水酸基数と、平均分子量から求めたPPEの分子数とを用い、1分子当たりの平均フェノール性水酸基数を求めた。
先ず、高分子論文集,vol.51,No.7(1994),第480頁記載の方法に準拠し、PPEの塩化メチレン溶液にテトラメチルアンモニウムハイドロオキシド溶液を加えて得た試料の波長318nmにおける吸光度変化を紫外可視吸光光度計で測定した値から水酸基の数を求めた。
別途、PPEの数平均分子量を、上記(1)に従いゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により求め、この値を用いて、PPEの分子数を求めた。これらの値から、下記式:
1分子当たりの平均フェノール性水酸基数=水酸基の数/数平均分子数
に従って、PPE1分子当たりの平均水酸基数を算出した。
PPE樹脂その他の樹脂を、加温した分散媒に溶解させた樹脂液を徐冷し、析出温度を観察した。まず、80℃、50mlで作製した樹脂液を50℃水浴に入れ、内温が完全に50℃に達した後、1℃/10分の冷却速度で徐冷し、濁りが生じた時点の温度をポリフェニレンエーテル樹脂の析出開始温度A(℃)とした。
プリプレグを180°に折り曲げた際に、樹脂粉落ち、あるいは樹脂剥離が生じるかを調べ、評価した。まず、プリプレグを200mm×300mmの大きさにカッター刃を用いて切り出した。次いで、長方形の長辺側2辺が重なるようにプリプレグを180°に折り曲げた後、元に戻した。次いで、長方形の短辺側2辺が重なるようにプリプレグを180°に折り曲げた後、元に戻した。上述の一連のプリプレグの取り扱いにおいて、樹脂粉落ち及び樹脂剥離が目視で観察されなかったものは「OK」と評価した。一方、樹脂粉落ち又は樹脂剥離が目視で観察されたものは「NG」と評した。
プリプレグを2枚重ねたものの両面に厚さ18μmの銅箔(古河電工製、GTS−MP箔)を重ねて、200℃、40kg/cm2の条件で60分間加熱加圧成型し、厚さ0.3mmの銅張積層板を作製した。銅箔をエッチングにより除去し、積層板を50mm角に切り出し試験片を作製した。該試験片を130℃で30分乾燥した後、温度:121℃、圧力:2atm、時間:3時間、の条件で加速試験を行った後のサンプルを、260℃のハンダに20秒浸漬させ、積層板の表面を観察した。表面に膨れ及び白化が目視で観察されなかったものを「○」、膨れ又は白化が目視で観察されたものを「×」とした。さらに、「○」となったサンプルに対して、再び260℃のハンダ浴中で60秒浸漬を続け、膨れや白化が生じなかったものを「◎」と記載した。
プリプレグを2枚重ねたものの両面に厚さ35μmの銅箔(古河電工製、GTS−MP箔)を重ねて、200℃、40kg/cm2の条件で60分間加熱加圧成型し、厚さ0.35mmの銅張積層板を作製した。幅15mm×長さ150mmのサイズに切り出し、オートグラフ(AG−5000D、島津製作所製)を用い、銅箔を除去面に対し90℃の角度で50mm/分の速度で引き剥がした際の荷重の平均値を測定し、3回の測定の平均値を求めた。
<ポリフェニレンエーテル(PPE)>
PPE1:旭化成ケミカルズ株式会社製 S202Aグレード(Mn18000、フェノール性水酸基量1.8個)
PPE2:無水マレイン酸変性PPE(Mn18000、マレイン酸付加率0.8質量%)
PPE3:無水マレイン酸変性PPE(Mn10000、フェノール性水酸基量0.7個)
PPE4:無水マレイン酸変性PPE(Mn22000、フェノール性水酸基量1.0個)
PPE5:ベンジル基変性ポリフェニレンエーテル(Mn2500、フェノール性水酸基量0.1個
SBS:スチレン−ブタジエンコポリマー、旭化成ケミカルズ株式会社製、タフプレンA
PS:ポリスチレン、旭化成ケミカルズ株式会社製、GPPS−685
トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、日本化成株式会社製>
パーブチルP(PBP):α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、日油株式会社製
SAYTEX8010:デカブロモジフェニルエタン、アルベマールジャパン製
セパラブルフラスコ中、トルエン241.8部を80℃に加温し、攪拌しながらPPE1を80.6部とポリスチレン3.7を加えて溶解させた。その後、50℃に保温したウォーターバスへ入れ、内温が50℃に到達後、35℃まで冷却させた。途中、樹脂液は45℃で析出開始することを確認した。PPEの樹脂粒子が浮遊した分散液を35℃のまま、架橋剤、硬化開始剤、及び難燃剤を加えてワニスとし、35℃でガラスクロス(旭シュエーベル製、スタイル2116)に含浸させ、スリットで余分なワニスを掻き落とした後、溶媒を乾燥除去し、樹脂含有量60質量%のプリプレグを得た。以下の表1に示すように、得られたプリプレグは、樹脂の粉落ちや剥がれが無く樹脂/クロスの接着性に優れ、取り扱い性が良好なものであった。
以下の表1に示す組成及び晶析温度と塗工温度で、実施例1と同様に樹脂分散液及びプリプレグを製造した。いずれの条件においても樹脂/クロスの接着性に優れており、取り扱い性は良好であった。
実施例1と同様に樹脂液を50℃に冷却した後、(析出開始温度40℃よりも20℃低い温度である)25℃まで冷却し樹脂分散液を得た。25℃のままガラスクロスに含浸させると、得られたプリプレグは樹脂がクロスより剥がれやすくなっており、また積層板においては耐熱性が劣っていた。
実施例3と同様に樹脂液を50℃に冷却した後、18℃まで冷却し樹脂分散液を得た。18℃のままガラスクロスに含浸させると、得られたプリプレグは樹脂とクロスの接着性が悪く、剥がれやすいものであった。さらに、積層板においては耐熱性が劣ったものであった。
実施例4と同様に樹脂液を50℃に冷却した後、10℃まで冷却して樹脂分散液を得た。10℃のままガラスクロスに含浸させると樹脂とクロスの接着性や積層板の耐熱性が実施例4のそれと比較して劣ったものであった。
実施例5と同様に樹脂液を50℃まで冷却した後、20℃まで冷却して分散液を得た。20℃のままガラスクロスに含浸させると樹脂とクロスの接着性や積層板の耐熱性、銅箔ピール強度が実施例5のそれと比較して劣ったものであった。
実施例1と同様に樹脂液を50℃まで冷却した後、35℃まで冷却して分散液を得た。その後、架橋剤、架橋開始剤、難燃剤を加え、さらに(析出温度よりも10℃低い)25℃まで温度を下げてからガラスクロスへ含浸した。得られたプリプレグは樹脂がクロスより剥がれやすくなっており、また積層板においては耐熱性や銅箔ピール強度が劣っていた。
実施例9と同様に樹脂液を50℃まで冷却した後、35℃まで冷却して分散液を得た。その後、架橋剤、架橋開始剤、難燃剤を加え、その後60℃まで加温してからガラスクロスへ含浸しプリプレグを製造した。すると、ワニスの粘度が大幅に低下し、評価に値するプリプレグを製造することはできなかった。
実施例9と同様に樹脂液を50℃まで冷却した後、44℃まで冷却して分散液を得た。その後、架橋剤、架橋開始剤、難燃剤を加え、44℃のままガラスクロスに含浸させたが、このワニスは粘度に安定性がなく、プリプレグを安定的に製造することはできなかった。
以下の表1に示すPPE、ゴム成分、架橋剤、及び架橋開始剤を80℃に加温した溶媒(トルエン)中に溶解させ、冷却させると42℃で結晶析出が開始した。特許文献1に記載されるとおり25℃まで冷却し、難燃剤を添加してワニスとしたところ増粘したワニスとなった。ガラスクロスに含浸させ、プリプレグを製造すると、想定どおり樹脂/クロスの接着性に劣る結果であった。当然のごとく積層板の耐熱性や銅箔ピール強度に劣るものであった。
以下の表1に示すPPE、ゴム成分、架橋剤、及び架橋開始剤を80℃に加温した溶媒(トルエン+MEK)中に溶解させ、冷却させると48℃で結晶析出が開始した。特許文献1に記載されるとおり、25℃まで冷却させワニスとしたところ増粘したワニスとなり、ガラスクロスに含浸させ、プリプレグを製造すると、想定どおり樹脂/クロスの接着性に劣る結果であった。当然のごとく積層板の耐熱性や銅箔ピール強度に劣るものであった。
比較例8と同様の組成で樹脂液を加熱溶解し、30℃まで冷却してワニスを得た。プリプレグを製造したところ、樹脂/クロスの接着性は、比較例8で得たプリプレグに比較して良好なものであり、積層板の耐熱性や銅箔ピール強度も改善されていた。
比較例9と同様の組成で樹脂液を加熱溶解し、35℃まで冷却してワニスを得た。プリプレグを製造したところ、樹脂/クロスの接着性は、比較例9で得たプリプレグに比較して良好なものであり、積層板の耐熱性や銅箔ピール強度も改善されていた。
Claims (9)
- 以下の:
23℃におけるポリフェニレンエーテル樹脂の溶解度が5重量%以上である有機溶媒を含む分散媒を50℃以上に昇温してポリフェニレンエーテル樹脂の溶液を調製した後、以下の式(1):
A−15≦X≦A−2 式(1)
{式(1)中、A(℃)は、前記分散媒中でポリフェニレンエーテル樹脂が析出を開始する温度である。}を満たす晶析温度X(℃)で、ポリフェニレンエーテル樹脂粒子を晶析させて、ポリフェニレンエーテル樹脂粒子を含む樹脂分散液を得る工程(I)、
を含む、ポリフェニレンエーテル樹脂粒子を含む樹脂分散液の製造方法。 - 前記樹脂分散液中のポリフェニレンエーテル樹脂の数平均分子量が5000〜40000である、請求項1に記載の方法。
- 請求項1又は2に記載の方法により得られた樹脂分散液を架橋型硬化性成分と混合する工程、
を含むワニスの製造方法。 - 請求項3に記載の方法により得られたワニスを基材と複合し、前記有機溶媒を除去する工程、
を含む樹脂複合体の製造方法。 - 請求項4に記載の方法により得られた樹脂複合体を硬化させる工程、
を含む積層体の製造方法。 - 以下の工程(I)と(II):
23℃におけるポリフェニレンエーテル樹脂の溶解度が5重量%以上である有機溶媒を含む分散媒を50℃以上に昇温してポリフェニレンエーテル樹脂の溶液を調製した後、以下の式(1):
A−15≦X≦A−2 式(1)
{式(1)中、A(℃)は、前記分散媒中でポリフェニレンエーテル樹脂が析出を開始する温度である。}を満たす晶析温度X(℃)で、ポリフェニレンエーテル樹脂粒子を晶析させて、ポリフェニレンエーテル樹脂粒子を含む樹脂分散液を得る工程(I);及び
得られた樹脂分散液を、以下の式(2):
X−5≦Y≦A+10 式(2)
{式(2)中、X(℃)は、前記式(1)を満たす晶析温度であり、そしてA(℃)は、前記分散媒中でポリフェニレンエーテル樹脂が析出を開始する温度である。}を満たす塗工温度Y(℃)で、基材に塗工して、ポリフェニレンエーテル樹脂粒子と基材との樹脂複合体を得る工程(II);
を含む、ポリフェニレンエーテル樹脂粒子と基材との樹脂複合体の製造方法。 - 工程(I)で得た樹脂分散液に架橋型硬化性成分を添加してワニスを得る工程を、工程(II)の前に実施する、請求項6に記載の方法。
- 前記樹脂分散液中のポリフェニレンエーテル樹脂の数平均分子量が5000〜40000である、請求項6又は7に記載の方法。
- 請求項6〜8のいずれか1項に記載の方法により得られた樹脂複合体を硬化させる工程、
を含む積層体の製造方法。
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