JP6219112B2 - Ppe含有樹脂組成物 - Google Patents

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本発明は、電子回路基板用材料等に好適に用いることが可能なポリフェニレンエーテル(PPEと略記する)含有樹脂組成物に関する。本発明は、更に、該PPE含有樹脂組成物を構成成分として含む樹脂ワニス、該樹脂ワニスを塗布して製造された樹脂フィルム、基材との含浸複合体(プリプレグ)、樹脂付金属箔、これらを任意に積層成型してなる積層体等の形態にある電子回路基板材料にも関する。
近年、情報ネットワーク技術の著しい進歩、情報ネットワークを活用したサービスの拡大により、電子機器には情報量の大容量化、処理速度の高速化が求められている。デジタル信号を大容量かつ高速に伝達するためには信号の波長を短くするのが有効であり、信号の高周波化が進んでいる。PPEは誘電率、誘電正接等の高周波特性(すなわち、誘電特性)が優れており、且つ、高い耐熱性を有するため、高周波数帯を利用する電子機器の電子回路基板用の絶縁材料として好適である。
以下の特許文献1には、熱可塑性樹脂であるPPEの耐熱性及び寸法安定性を向上させる技術として、PPEとトリアリルイソシアヌレート(TAIC)とを含む樹脂組成物が記載されている。また、以下の特許文献2には、耐薬品性を向上させる技術として、PPEと無水マレイン酸との反応物であるマレイン化PPEと、TAICとを含む樹脂組成物が記載されている。しかしながら、特許文献1又は2に記載されている樹脂組成物においては、樹脂自身の融点が高く、通常のプレス成形温度では溶融時の粘度が高すぎ、多層プリント配線板の内層導体パターン層を形成するための充填が困難であるため、配線板の多層化が困難であるという問題があった。
かかる成形性の問題を改善する目的で、以下の特許文献3には、低分子量のPPEを用いることにより、溶融樹脂の流動性が良好で、通常のプレス成形温度において成形性に優れ、多層化が可能なPPE樹脂組成物が記載されている。しかしながら、PPEの分子量を小さくすることは、得られる積層板の耐熱性が低下するという問題、及びPPEの末端水酸基の数が増加するために誘電率及び誘電正接が大きくなるという問題を招来する。よって、特許文献3に記載された技術もプリント配線板に用いるには十分なものではなかった。
PPEの低分子量化に伴うこれら問題を改善する目的で、以下の特許文献4と5には、低分子量PPEの末端水酸基を反応性の官能基で封止した、低分子量・末端封止PPEを用いることが記載されている。これらのPPEを用いることで、プレス成形時の良好な成形性が維持されたまま、耐熱性の低下、又は誘電率及び誘電正の低下が生じない硬化物が得られたと記載されている。
一方、ハロゲンフリー難燃剤として用いられるホスファフェナントレン誘導体、リン酸エステル、ポリリン酸メラミン、環状ホスファゼン等の有機リン化合物がPPEの可塑剤として作用し、溶融時の粘度が低下し流動性が向上することも一般に知られている。上述の有機リン化合物の中ではホスファフェナントレン誘導体の難燃効果が高く、プリント配線板に多く用いられている。以下の特許文献6〜9には、ホスファフェナントレン誘導体を難燃剤目的で配合しているが、PPEとスファフェナントレン誘導体を含む樹脂組成物が記載されている。
特許文献6には、アリル変性PPEとTAICとホスファフェナントレン誘導体とを含む樹脂組成物が記載されている。特許文献7には、PPE又は無水マレイン酸変性PPEとTAICとホスファフェナントレン誘導体とを含む樹脂組成物が記載されている。特許文献8には、PPEと1,2−ビス(ビニルフェニル)エタンとホスファフェナントレン誘導体とを含む樹脂組成物が記載されている。特許文献9には、低分子量PPEとホスファフェナントレン変性エポキシ樹脂を含む樹脂組成物が記載されている。
特開平8−231847号公報 特公平7−37567号公報 特開2002−26577号公報 特開2008−260942号公報 特表2003−515642号公報 特開2006−63258号公報 WO02/081493 特開2003−342312号公報 特開2013−67685号公報
しかしながら、特許文献4又は5に記載された低分子量・末端官能化PPEは、末端の水酸基を封止していることに起因すると推測される問題がある。すなわち、このようなPPEは、ガラスクロス等の基材又は銅箔等との接着性が十分でなく、積層板の場合の層間の剥離強度、又は該PPEと銅箔等との剥離強度が低い、或いは耐吸水性及びはんだ耐熱性が十分でない。
また、特許文献6〜9に記載されたホスファフェナントレン誘導体を含むPPE含有樹脂組成物は、ホスファフェナントレン誘導体が可塑剤として作用するため、PPEが本来有している誘電特性に優れる特性、耐熱性に優れる特性が損なわれてしまう。
特許文献6に記載されたアリル変性PPE系樹脂とTAICとホスファフェナントレン誘導体とを含む樹脂組成物は、PPEとTAICとホスファフェナントレン誘導体を主な構成成分とする点で本願発明と同じであるが、上述の3成分の配合割合が本願発明と異なる。特許文献6の樹脂組成物は、誘電正接が1GHzで0.0030〜0.0035であることが該特許文献6の実施例1〜8に記載されているが、かかる値は、近年の高周波基板に要求される誘電特性としては劣るものである。
特許文献7に記載されたPPE又は無水マレイン酸変性PPEとTAICとホスファフェナントレン誘導体を含む樹脂組成物は、Tgが161℃〜170℃(同書実施例18〜20、22、27、28参照)、或いは171℃〜174℃(同書実施例21、26参照)である。Tgが170℃以下では、近年の高多層基板に要求される耐熱性としては不足である。また、同書実施例21と26ではTgが170℃を超えるが、同実施例21と26におけるPPE含有量はPPEとTAICの合計質量を100%基準として52.1〜55質量%と少なく、誘電特性に劣る(本願明細書の比較例4と5では、それぞれ、55.0と50.0)。
特許文献8のPPEと1,2−ビス(ビニルフェニル)エタンとホスファフェナントレン誘導体を含む樹脂組成物は、誘電特性を良好とすることを目的としているが、耐熱性に関しては記載されていない。特許文献8の実施例4〜6におけるホスファフェナントレン誘導体の含有量は、PPEとホスファフェナントレン誘導体の合計質量を100%基準として17質量%〜38質量%と多く、耐熱性に劣る(本願明細書の比較例2と3では、ぞれぞれ、18.7と26.0)。
特許文献9の低分子量PPEとホスファフェナントレン変性エポキシ樹脂を含む樹脂組成物は、誘電正接が0.010であるとことが、同書実施例1〜4に記載されている。これは、近年の高周波基板に要求される誘電特性としては劣るものである。
以上のように、PPEが本来有する優れた誘電正接と高い耐熱性を有し、かつ、通常のプレス温度での成形性に優れ、さらにはプレス成型後に金属箔との接着性に優れるプリント配線板用の絶縁樹脂は従来技術においては見出されていないのが現状である。かかる従来技術の状況下、本発明が解決しようとする課題は、PPEが本来有する優れた誘電正接と高い耐熱性を有し、かつ、通常のプレス温度での成形性に優れ、さらにはプレス成型後に金属箔との接着性に優れるプリント配線板用の絶縁樹脂を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討し実験を重ねた結果、PPEとして比較的高分子量のPPEを用い、且つ、架橋型硬化性化合物とホスファフェナントレン誘導体とを特定範囲の配合比で含有させることにより、高分子量PPEを用いるにもかかわらず良好な成型性を与えることが可能であり、且つ、高分子量PPEの硬化物が本来有する誘電特性、耐熱性、金属箔との接着性に優れる特性を損なうことなく発現できることを見出し、かかる知見に基づき本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
[1]PPE(A)と、架橋型硬化性化合物(B)と、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド誘導体(ホスファフェナントレン誘導体)(C)とを含むPPE含有樹脂組成物であって、以下の:
(1)該PPE(A)の数平均分子量が6,000以上40,000以下であり、
(2)該PPE(A)の含有量が、該PPE(A)と該架橋型硬化性化合物(B)の合計質量を100質量%基準としたとき、55質量%以上80質量%以下であり、
(3)該ホスファフェナントレン誘導体(C)の含有量が、該PPE(A)と該ホスファフェナントレン誘導体(C)の合計質量を100質量%基準としたとき、0.5質量%以上15質量%以下であり、
(4)該架橋型硬化性化合物(B)と該ホスファフェナントレン誘導体(C)の合計の含有量が、該PPE(A)と該架橋型硬化性化合物(B)とホスファフェナントレン誘導体(C)の合計質量を100質量%基準としたとき、30質量%以上45質量%以下であり、及び
(5)該ホスファフェナントレン誘導体(C)が、以下の式(1):
Figure 0006219112
{式中、R、R、及びRは、水素原子又は有機基である。}で表される化合物であり、かつ、該架橋型硬化性化合物(B)が、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)及び/又はトリメタリルイソシアヌレート(TMAIC)であることを特徴とするPPE含有樹脂組成物。
[2]前記式(1)で表されるホスファフェナントレン誘導体(C)が、以下の式(3):
Figure 0006219112
{式中、R、及びRは、水素原子又は有機基であり、nは、1以上の整数であり、そしてRは、置換基を有してもよい、フェニル基、直鎖若しくは分枝鎖若しくは環状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基又は水素原子である。}で表される、前記[1]に記載のPPE含有樹脂組成物。
[3]130℃以上180℃以下の温度範囲における最小溶融粘度が2,000poise以上20,000poise以下である、前記[1]又は[2]に記載のPPE含有樹脂組成物。
前記[1]〜[3]のいずれかに記載のPPE含有樹脂組成物と有機溶剤とを含む、PPE含有樹脂ワニス。
[5]前記[4]に記載のPPE含有樹脂ワニスを用いて形成された、樹脂フィルム、基材と樹脂との含浸複合体であるプリプレグ、若しくは樹脂付金属箔、又はこれらの少なくとも1種を含む積層体の形態にある電子回路基板材料。
本発明に係るPPE含有樹脂組成物は、PPEが本来有する優れた誘電正接と高い耐熱性を有し、かつ、通常のプレス温度での成形性に優れ、さらにはプレス成型後に金属箔との接着性に優れる硬化物を与えるため、電子回路基板用の絶縁材料の形成用樹脂組成物として好適である。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。なお、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施することができる。
<PPE含有樹脂組成物>
本発明の第一の実施形態(以下、単に「第一の実施形態」という。)は、PPE(A)と、架橋型硬化性化合物(B)と、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド誘導体(ホスファフェナントレン誘導体)(C)とを含むPPE含有樹脂組成物であって、以下の:
(1)該PPE(A)の数平均分子量が6,000以上40,000以下であり、
(2)該PPE(A)の含有量が、該PPE(A)と該架橋型硬化性化合物(B)の合計質量を100質量%基準としたとき、55質量%以上80質量%以下であり、
(3)該ホスファフェナントレン誘導体(C)の含有量が、該PPE(A)と該ホスファフェナントレン誘導体(C)の合計質量を100質量%基準としたとき、0.5質量%以上15質量%以下であり、
(4)該架橋型硬化性化合物(B)と該ホスファフェナントレン誘導体(C)の合計の含有量が、該PPE(A)と該架橋型硬化性化合物(B)とホスファフェナントレン誘導体(C)の合計質量を100質量%基準としたとき、30質量%以上45質量%以下であり、及び
(5)該ホスファフェナントレン誘導体(C)が、以下の式(1):
Figure 0006219112
{式中、R、R、及びRは、水素原子又は有機基である。}で表される化合物である、
ことを特徴とするPPE含有樹脂組成物である。
第一の実施形態において、その作用効果についての詳細は明らかではないがPPEに比較的高分子量のPPEを用い、且つ、架橋型硬化性化合物とホスファフェナントレン誘導体を特定範囲の量で配合することにより、以下の(i)〜(v)に説明する作用効果が重なり、成型性と、優れた誘電正接、高い耐熱性、金属箔との強い接着性とを同時に実現し得るものとなると推察される。
(i)プレス成型過程では、架橋型硬化性化合物とホスファフェナントレン誘導体の両成分が可塑剤として作用するため、高分子量PPEに十分な流動性を付与する。
(ii)架橋型硬化性化合物の架橋反応が進行すると、架橋型硬化性化合物が可塑剤とし作用できなくなり、PPEの流動性は徐々に失われていく。
(iii)上述の(i)の段階から(ii)の段階へ推移する過程で、分子鎖が比較的長いPPEを用いているため、分子鎖の絡み合いが効率的に発生し連続した構造体を形成する。また、プレス成型後(硬化後)は、前述の分子鎖絡み合い構造が強固に保持されるため、PPEが本来有する高い耐熱性と、誘電特性に優れる特性が現れる。
(iv)ホスファフェナントレン誘導体は硬化物に残存するが、ホスファフェナントレン誘導体はPPEとの相溶し難い特性を有するため、PPEの特性に大きな影響を及ぼさない。
(v)分子鎖が比較的長いPPEを用いているため、PPEはプレス成型過程で圧縮面に平行な面に配向すると類推される。そのため、1分子鎖当たりの金属箔との接着点が多くなり、金属箔との接着性が強くなる。
また、本発明における第一の実施形態では、130℃以上180℃以下の温度範囲において、本発明のPPE含有樹脂組成物の最小溶融粘度は、2,000poise以上20,000poise以下であることが好ましい。130℃以上180℃以下の温度範囲における最小溶融粘度のより好ましい範囲は2,5000poise以上17,000poise以下、さらに好ましい範囲は3,000poise以上15,000poise以下、最も好ましい範囲は3,000poise以上12,000poise以下である。
<PPE(A)>
第一の実施形態のPPE含有樹脂組成物の構成成分であるPPE(A)は、置換又は非置換のフェニレンエーテル単位構造から構成されるポリマーを意味する。PPE(A)は、本発明の作用効果を損なわない範囲でフェニレンエーテル単位構造以外の共重合成分単位を含んでもよい。PPE(A)は、好ましくは、下記式(2):
Figure 0006219112
{式中、R、R、R及びRは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアミノ基、ニトロ基又はカルボキシル基を表す。}で表される繰返し構造単位を含む。上記式(2)で表される繰返し構造単位は、誘電特性及び耐熱性に優れている観点で有利である。
PPE(A)の具体例としては、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)、更に、2,6−ジメチルフェノールと他のフェノール類(例えば、2,3,6−トリメチルフェノール、2−メチル−6−ブチルフェノール等)との共重合体、2,6−ジメチルフェノールとビフェノール類又はビスフェノール類とをカップリングさせて得られるPPE共重合体、等が挙げられる。誘電特性及び耐熱性に優れており、且つ、商業的な生産技術が確立されており安定して利用できる観点から、特に好ましい例は、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)である。
PPE(A)は、分子末端のフェノール性水酸基が他の官能基で変性されている変性PPEであってもよい。上記の官能基は特に限定されるものではなく、ベンジル基、アリル基、プロパギル基、グリシジル基、ビニルベンジル基、メタクリル基等であることができる。また、不飽和カルボン酸や酸無水物との反応生成物であってもよい。
PPE(A)の数平均分子量は6,000以上40,000以下である。数平均分子量のより好ましい範囲は7,000以上30,000以下であり、更に好ましい範囲は8,000以上25,000以下である。
なお、本開示を通じ、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用い、標準ポリスチレン換算で測定される値である。典型的には、カラムにShodex LF−804×2(昭和電工株式会社製)、溶離液に50℃のクロロホルム、検出器にRI(屈折率計)を用いてGPC測定を行い、同条件で測定した標準ポリスチレン試料の分子量と溶出時間との関係式から、数平均分子量を算出する。
PPE(A)の数平均分子量が6,000以上で、絡み合い点間分子量の約2倍以上となるため、電子回路基板等において所望されるガラス転移温度、はんだ耐熱性を良好に与える点で好ましい。PPE(A)の数平均分子量が40,000以下である場合、硬化物を得るための加熱加圧成形時等の溶融粘度が小さく、良好な成形性が得られる点で好ましい。
また、第一の実施形態において、PPE(A)の含有量は、該PPE(A)と該架橋型硬化性化合物(B)の合計質量を100質量%基準としたとき、55質量%以上80質量%以下である必要がある。PPE(A)の含有量の好ましい範囲は62質量%以上78質量%以下、より好ましい範囲は60質量%以上75質量%以下である。PPE(A)のかかる含有量が55質量%以上の場合、PPE(A)が本来有する良好な電気特性の寄与により、該PPE含有樹脂組成物の硬化物の電気特性が優れたものとなるため好ましい。PPE(A)のかかる含有量が80質量%以下の場合、硬化物を得るための加熱加圧成形時等の溶融粘度が高くなりすぎるのを防ぎ、均一で良好な硬化物が得られる点で好ましい。
<架橋型硬化性化合物(B)>
第一の実施形態における架橋型硬化性成分(B)は、特に限定はされないが、PPE(A)と架橋型硬化性成分(B)を含む樹脂組成物の硬化反応過程で、PPE(A)と相溶することができる化合物が好ましい。PPE(A)と架橋型硬化性成分(B)とが相溶することにより、PPE(A)の溶融粘度を低く抑えやすいためである。
架橋型硬化性化合物(B)の典型的な例としては、分子内に2個以上の不飽和基を有し、且つ、硬化反応過程でPPE(A)と相溶することができる化合物が好ましい。分子内に2個以上の不飽和基をもつ化合物としては、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、トリアリルシアヌレート(TAC)、トリメタリルシアヌレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジアリルフタレート、ジアリルシアヌレート等が挙げられる。中でもPPE(A)との相溶性が良好であるため、TAIC、TAC、トリメタリルシアヌレート、ジビニルベンゼンなどが好ましい。
第一の実施形態においては、架橋型硬化性成分(B)と以下に説明するホスファフェナントレン誘導体(C)の合計の含有量が、PPE(A)と架橋型硬化性成分(B)とホスファフェナントレン誘導体(C)の合計質量を100質量%基準としたとき、30質量%以上45質量%以下である必要がある。(B)成分と(C)成分の合計の含有量の好ましい範囲は32質量%以上43質量%以下であり、より好ましい範囲は33質量%以上43質量%以下、さらに好ましい範囲は33質量%以上42質量%以下である。
(B)成分と(C)成分の合計の含有量が30質量%以上で、プレス成型過程でのPPE含有樹脂組成物の溶融粘度を低くできる。(B)成分と(C)成分の合計の含有量が45質量%以下で、プレス成型過程でPPE含有樹脂組成物の溶融粘度が低くなりすぎることなくプレス面に対して均一に成型される。
<ホスファフェナントレン誘導体(C)>
第一実施形態におけるホスファフェナントレン誘導体(C)は、以下の式(1):
Figure 0006219112
{式中、R、R、及びRは、水素原子又は有機基である。}で表される化合物である。
また、上記式(1)で表されるホスファフェナントレン誘導体(C)は、誘電特性が良好である点、及びPPEと非相溶性であるため耐熱性に優れた樹脂組成物が得られる点で、以下の式(3):
Figure 0006219112
{式中、R、及びRは、水素原子又は有機基であり、nは、1以上の整数であり、Rは、フェニル基、直鎖若しくは分枝鎖のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基又は水素原子である。}で表される化合物であることが好ましい。
第一の実施形態における該ホスファフェナントレン誘導体(C)の含有量は、前記PPE(A)と該ホスファフェナントレン誘導体(C)の合計質量を100質量%基準としたとき、0.5質量%以上15質量%以下である。ホスファフェナントレン誘導体(C)の好ましい含有量は、1質量%以上13質量%以下、より好ましくは2質量%以上11質量%以下、さらに好ましくは3質量%以上10質量%以下である。ホスファフェナントレン誘導体(C)の量が0.5質量%以上である場合、プレス成型過程でのPPE含有樹脂組成物の溶融粘度を低くできる。また、ホスファフェナントレン誘導体(C)が15質量%以下である場合、PPEが本来有する誘電特性に優れる特性、及び耐熱性に優れる特性が損なわれない。
<その他の成分>
第一の実施形態は、PPE(A)と架橋型硬化性化合物(B)とホスファフェナントレン誘導体(C)の他に、架橋型硬化性化合物(B)の架橋反応の開始剤として機能する化合物(をさらに含むことが好ましい。開始剤としては、例えば、ビニルモノマー等の架橋型硬化性化合物の重合反応を促進する能力を有する任意の開始剤を使用でき、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ(トリメチルシリル)パーオキサイド、トリメチルシリルトリフェニルシリルパーオキサイド等の過酸化物が挙げられる。また、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン等のラジカル発生剤も反応開始剤として使用できる。中でも、耐熱性及び機械特性に優れ、更に低い誘電率及び誘電正接を有する硬化物を与えることができるという観点から、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、及び2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンが好ましい。
また、第一の実施形態は、前記PPE(A)と架橋型硬化性化合物(B)とは異なる他の樹脂(例えば、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂等)を含有させることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、ジビニルベンゼン、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、塩化ビニル、アクリロニトリル、無水マレイン酸、酢酸ビニル、四フッ化エチレン等のビニル化合物の単独重合体及び2種以上のビニル化合物の共重合体、並びに、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアセタール、ポリフェニレンスルフィド、ポリエチレングリコール等を例として挙げることができる。これらの中でもスチレンの単独重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、及びスチレン−エチレン−ブタジエン共重合体が、樹脂組成物の溶剤への溶解性及び成形性の観点から好ましく用いることができる。
硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、及びシアネートエステル類を例として挙げることができる。上記熱可塑性樹脂及び硬化性樹脂は、酸無水物、エポキシ化合物、アミン等の官能化化合物で変成されたものでもよい。
このような他の樹脂の使用量は、PPE(A)100質量部に対して、好ましくは10
質量部以上、より好ましくは15質量部以上、更に好ましくは20質量部以上であり、PPEの優れた誘電特性及び耐熱性を発現させる点から、好ましくは90質量部以下、より好ましくは70質量部以下、更に好ましくは50質量部以下である。
ここで、他の樹脂成分にエポキシ樹脂を用いる場合は、PPEの優れた誘電特性を硬化性樹脂組成物に反映させるため、硬化性樹脂組成物に占めるエポキシ樹脂の範囲を0%以上10%以下とするのが好ましく、中でも接着性を向上させる観点から0.1%以上10%以下とするのがより好ましい。
また、第一の実施形態は、目的に応じ、適当な添加剤を更に含有してもよい。添加剤としては、難燃剤、相溶化剤、熱安定剤、酸化防止剤、UV吸収剤、界面活性剤、滑剤、充填剤、ポリマー添加剤、エポキシ樹脂硬化剤、エポキシ樹脂硬化促進剤、無機フィラー、例えば、粒状シリカ等が挙げられる。
特に、樹脂組成物が更に難燃剤を含むことは、良好な成形性、耐吸水性、はんだ耐熱性、及び接着性(例えば、多層板における層間の剥離強度、又は硬化物と銅箔等との剥離強度)に優れるプリント配線板等が得られる利点に加え、難燃性を付与できる点で好適である。
難燃剤としては、燃焼のメカニズムを阻害する機能を有するものであれば特に制限されず、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ほう酸亜鉛等の無機難燃剤、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモジフェニルエタン、4,4−ジブロモビフェニル、エチレンビステトラブロモフタルイミド等の芳香族臭素化合物、レゾルシノールビス−ジフェニルホスフェート、レゾルシノールビス−ジキシレニルホスフェート等のリン系難燃剤等が挙げられる。中でも、得られる硬化物の誘電率及び誘電正接を低く抑えられる観点からデカブロモジフェニルエタン等が好ましい。
難燃剤の使用量は、使用する難燃剤によって異なり、特に限定するものでないが、UL規格94V−0レベルの難燃性を維持する観点から、官能基化PPE(A)と架橋型硬化性化合物(B)との合計100質量部に対して好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは15質量部以上である。また、得られる硬化物の誘電率及び誘電正接を小さく維持できる観点から、上記使用量は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは45質量部以下、更に好ましくは40質量部以下である。
その他の各種添加剤としては、熱安定剤、酸化防止剤、UV吸収剤、界面活性剤、滑剤、充填剤、ポリマー添加剤等が挙げられる。これらの添加剤の使用量は所望に応じて当業者によって適宜設定される。
また、相溶化剤としては、天然ゴム、ジエン系ゴム、非ジエン系ゴム、熱可塑性エラストマー等から選ばれた少なくとも1種を用いることができる。なかでも、スチレン系、オレフィン系、塩ビ系、ウレタン系、アミド系の熱可塑性エラストマーが、PPE(A)と架橋型硬化性化合物(B)の硬化物の物理的特性に大きな変化を及ぼすことなく、成膜性などを改善することができるため好ましい。熱可塑性エラストマーのなかでも、ハードセグメントにスチレン骨格を有するスチレン系エラストマー(スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン共重合体、スチレン/ブタジエン/ブチレン/スチレンブロック共重合体、スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体、スチレン/エチレンプロピレン/スチレンブロック共重合体、スチレン/イソブチレン/スチレンブロック共重合体など)が、PPE(A)と相溶性に優れるスチレン骨格を有しており相溶性に優れるため好ましい。
<樹脂ワニス>
本発明における第二の実施形態は、第一の実施形態であるPPE含有組成物を含む樹脂ワニスである。該PPE含有樹脂ワニスは、第一の実施形態であるPPE含有組成物と有機溶剤(溶媒)との混合物であってもよく、さらに他の成分(上述の硬化性架橋樹脂、開始剤、他の樹脂、他の添加剤など)を組み合わせもよい。
<電子回路基板材料>
本発明における第三の実施形態は、第二の実施形態である樹脂ワニスを用いて形成される電子回路基板材料である。具体的には、樹脂フィルム、基材との含浸複合体(以下、「プリプレグ」ともいう。)、樹脂付金属箔、及びこれらを任意に積層成型して得られる積層体である。
[樹脂フィルム]
第三の実施形態の1つである樹脂フィルムは、第二の実施形態である樹脂ワニスを単独で、又は支持フィルムを支持体として塗布し、次いで、樹脂ワニス中の有機溶剤を乾燥除去して得ることができる。
支持フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、銅箔、アルミ箔などの金属箔、離形紙などを挙げることができる。なお、支持フィルムはマッド処理、コロナ処理、離形処理などの化学的、物理的処理を施してあってもよい。
本実施形態の樹脂フィルムは、多層プリント配線板等の積層体の層間絶縁シート、接着フィルムとして好適に用いることができる。
[基材との含浸複合体(プリプレグ)]
第三の実施形態の1つであるプリプレグは、第二の実施形態である樹脂ワニスを基材に含浸させた後、熱風乾燥機等で樹脂ワニス中の有機溶剤を乾燥除去して得ることができる。
本実施形態のプリプレグは、樹脂ワニスに含まれていた固形分が基材中に含浸された構造をとるのが特徴である。但し、該固形分がプリプレグ表面に層を形成した構造をとっても、該プリプレグの硬化物を得るためのプレス成型によって基材中に固形分の硬化物が含浸された構造となれば、何ら問題はない。
本実施形態に用いる基材としては、ロービングクロス、クロス、チョップドマット、サーフェシングマット等の各種ガラス布;アスベスト布、金属繊維布、及びその他合成若しくは天然の無機繊維布;全芳香族ポリアミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、ポリベンゾオキサゾール繊維等の液晶繊維から得られる織布又は不織布;綿布、麻布、フェルト等の天然繊維布;カーボン繊維布、クラフト紙、コットン紙、紙−ガラス混繊糸から得られる布等の天然セルロース系基材;ポリテトラフルオロエチレン多孔質フィルム;等を単独で、又は2種以上組合せて用いることができる。
上記プリプレグに占める樹脂組成物の割合は、プリプレグ全量100質量部に対して、30〜80質量部であることが好ましく、より好ましくは40〜70質量部である。樹脂組成物の割合が30質量部以上である場合、プリプレグを例えば電子回路基板形用の絶縁材料として使用した際に、優れた絶縁信頼性と電気特性が得られるため好ましい。また、樹脂組成物の割合が80質量部以下である場合、例えば、得られる電子回路基板が、曲げ弾性率等の機械特性に優れるため好ましい。
プリプレグにおける樹脂含有率(すなわちPPE樹脂(A)、架橋型硬化性成分(B)、ホスファフェナントレン誘導体(C)、開始剤、他の樹脂成分、及び任意の添加剤の合計含有率)は、基材の厚さ及びプリプレグの使用目的に応じて適宜設定すればよく、例えば、基材としてガラスクロスを使用した場合、ガラスクロスの誘電率は樹脂の誘電率に比べて高いため、樹脂の含有率を増やした方が誘電特性的に有利となる。一般的には、プリプレグの樹脂含有率は、誘電特性を向上させる観点及び成型性を良好にする観点から、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上、更に好ましくは50質量%以上である。また、プリプレグを硬化させて得られる硬化体の剛性を向上する観点から、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは70質量%以下である。
[樹脂付金属箔]
第三の実施形態の1つである樹脂付金属箔は、第二の実施形態である樹脂ワニスを金属箔に塗布した後、熱風乾燥機等で樹脂ワニス中の有機溶剤を乾燥除去して得ることができる。
本実施形態に用いる金属箔は特に限定はないが、例えば、アルミ箔、銅箔などを用いることができ、中でも銅箔は電気抵抗が低いため好ましい。
[積層体]
本実施形態に係る積層板は、典型的には、1枚又は複数枚の上記の樹脂フィルム及びプリプレグを銅箔等の基板と重ねた後、プレス成型により硬化性樹脂組成物を硬化させて絶縁層を形成することにより製造することができる。銅箔の代わりに樹脂付金属箔を用いることも可能である。
金属箔としては、例えば、アルミ箔、銅箔などを用いることができ、中でも銅箔は電気抵抗が低いため好ましい。金属箔と組合せる樹脂フィルム及びプリプレグは1枚でも複数枚でもよく、用途に応じて片面又は両面に金属箔を重ねて積層板に加工する。
積層板は、好ましくは、樹脂ワニスの固形分の硬化物と金属箔とが重なって密着しており、優れた絶縁信頼性及び機械特性を有するため、電子回路基板の材料として好適に用いることができる。
なお、上述した各種パラメーターの測定値については、特に断りのない限り、下記実施例における測定方法に準じて測定される。
以下、実施例により、本実施形態を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
以下の実施例、比較例及び試験例中の各物性は、以下の方法によって測定した。
(1)溶融粘度
レオメータを用い、昇温速度5℃/min、周波数10rad/秒の条件で測定した。
<試験試料の調製>
被試験試料を直径25mm、厚さ約1mmの形状に成型した。被試験試料がシート状の場合、直径25mmの円状に切り出し、必用枚数を重ね、ハンドプレスを用いて100kg/cm2の圧力をかけ、厚さ約1mmに圧縮成型した。被試験試料が粉末状の場合、必要量の粉を用い、ハンドプレスを用いて100kg/cmの圧力をかけ、直径25mm、厚さ約1mmの形状に圧縮成型した。
<測定>
直径25mmのパラレルプレートを用い、30℃から250℃の温度範囲において、プレートギャップ約1mm、測定周波数10rad/sec、初期加重100g/cm、昇温速度5℃/分の条件下で粘度変化を測定した。
測定装置にはARES(TAインスツルメンツ社製)を用い、せん断モードによる測定を行った。
(2)成型性[樹脂フロー量]
プリプレグを加熱加圧成形して積層板を作製する際に、流れ出した樹脂の質量の、元の質量(加熱加圧成形に供したプリプレグ)に対する割合を求め、評価した。
<加熱加圧成形>
プリプレグを2枚重ね、その上下両面に銅箔(厚み12μm、GTS−MP箔、古河電気工業製)を重ね合せたものを、室温から昇温速度3℃/分で加熱しながら圧力5kg/cmの条件で真空プレスを行い、130℃まで達したら昇温速度3℃/分で加熱しながら圧力30kg/cmの条件で真空プレスを行い、200℃まで達したら温度を200℃に保ったまま圧力30kg/cm、60分間の条件で進行プレスを行うことによって銅張積層板を得た。次いで、銅箔をエッチングにて除去し積層体前駆体を得、さらに積層体前駆体(150mm角部)から流れ出した樹脂分を取り除いて積層板を得た。
<成型性評価>
積層板前駆体の質量(g)、及び積層板の質量(g)を測定し、下記式により、樹脂組成物の樹脂フロー量(%)を求めた。
樹脂フロー量(質量%)=(積層板前駆体の質量(g)−積層板の質量(g))/積層板前駆体の質量(g)×100
樹脂フロー量が2質量%以上5質量%未満であるとき「○」、樹脂フロー量が5質量%以上10質量%以下であるとき「◎」、2質量%未満又は10%以上であるとき「×」として評価した。
(3)成型性[厚さバラツキ]
プリプレグを加熱加圧成形して得た積層板の、中心部と端部の厚さの差を求め、評価した。(2)で得られた積層板の、中心部と端部の厚さをマイクロメーターを用いて測定し、厚さの差を次式を用いて求めた。
厚さの差(%)=中心部と端部の厚さの差(μm)/中心部の厚さ×100
中心部と端部の厚さの差が1%以下であるとき「〇」、中心部と端部の厚さの差が1%を超えるとき「×」として評価した。
(4)硬化物の誘電特性(誘電率、誘電正接)
硬化物試験片の10GHzでの誘電率及び誘電正接を、空洞共振法にて測定した。
測定装置としてネットワークアナライザー(N5230A、AgilentTechnologies社製)、関東電子応用開発社製の空洞共振器(Cavity Resornator Sシリーズ)を用いた。
硬化物試験片を、幅約20mm、長さ50mmの大きさに切り出し、常態の誘電特性として、105℃±2℃のオーブンに入れ2時間乾燥させた後、23℃、相対湿度65±5%の環境下に96±5時間置いた後、23℃、相対湿度65±5%の環境下で測定を行った。また、吸水時の誘電特性として、105℃±2℃のオーブンに入れ2時間乾燥させた後、23℃の純水に24時間浸漬させた後、水分を拭き取り、23℃、相対湿度65±5%の環境下で測定を行った。
なお、硬化物試験片は以下に示す方法により調製した。
プリプレグを8枚重ね、室温から昇温速度3℃/分で加熱しながら圧力5kg/cmの条件で真空プレスを行い、130℃まで達したら昇温速度3℃/分で加熱しながら圧力30kg/cmの条件で真空プレスを行い、200℃まで達したら温度を200℃に保ったまま圧力30kg/cm、時間60分間の条件で真空プレスを行うことによって積層板を作製し、硬化物試験片とした。
(5)硬化物のガラス転移温度(Tg)
硬化物試験片の動的粘弾性を測定し、tanδが最大となる温度をガラス転移温度として求めた。
測定装置に動的粘弾性装置(RHEOVIBRON モデルDDV−01FP、ORIENTEC社製)を用い、試験片:長さ約35mm、幅約12.5mmm及び厚さ約0.3mm、ひっぱりモード、周波数:10rad/sの条件で測定を行った。
なお、硬化物試験片は、以下の方法で作製した。
プリプレグを2枚重ね、その上下に銅箔(厚み12μm、GTS−MP箔、古川電気工業株式会社製)を重ね合わせたものを、室温から昇温速度3℃/分で加熱しながら圧力5kg/cmの条件で真空プレスを行い、130℃まで達したら昇温速度3℃/分で加熱しながら圧力30kg/cmの条件で真空プレスを行い、200℃まで達したら温度を200℃に保ったまま圧力30kg/cm、時間60分間の条件で真空プレスを行うことによって両面銅張積層板を得た。次いで、銅箔をエッチングにて除去し、硬化物試験片を得た。
(6)硬化物の銅箔剥離強度
銅張積層板の銅箔を一定速度で引き剥がす際の応力を測定した。
後述の方法で作製した硬化物試験片を、幅15mm×長さ150mmのサイズに切り出し、オートグラフ(AG−5000D、株式会社島津製作所製)を用い、銅箔を除去面に対し90℃の角度で50mm/分の速度で引き剥がした際の荷重の平均値を測定し、5回の測定の平均値を求めた。
なお、硬化物試験片は以下の方法で作製した。
プリプレグを2枚重ね、その上下に銅箔(厚み35μm、GTS−MP箔、古川電気工業株式会社製)を重ね合わせたものを、室温から昇温速度3℃/分で加熱しながら圧力5kg/cmの条件で真空プレスを行い、130℃まで達したら昇温速度3℃/分で加熱しながら圧力30kg/cmの条件で真空プレスを行い、200℃まで達したら温度を200℃に保ったまま圧力30kg/cm、時間60分間の条件で真空プレスを行うことによって両面銅張積層板を作製し、硬化部試験片とした。
[原材料]
実施例、比較例において使用した原材料を以下に示す。
(PPE(A))
通常分子量PPE:S202A、旭化成ケミカルズ製、数平均分子量18,000
低分子量PPE: 以下の製造例1にて作製したもの
低分子量・末端ベンジル化PE: 以下の製造例2にて作製したもの
(架橋型硬化性化合物(B))
トリアリルイソシアヌレート:TAIC、日本化成製
トリメタリルイソシアヌレート:TMAIC、日本化成製
エポキシジュシA: 液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂、AER250(旭化成エポキシ製)
エポキシ樹脂B:JER604(三菱化学製)
エポキシ樹脂C:オルソクレゾールノボラックエポキシ樹脂、N−680−75M(Dic製)
(ホスファフェナントレン誘導体(C))
BCA:10−ベンジル−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド(三光製)
HCA:9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド(三光製)
HCA−HQ:9,10−ジヒドロ−10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド(三光製)
(有機過酸化物)
パーブチルP:α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン(日油製)
(エポキシ樹脂の硬化剤)
エポキシジュシ硬化剤:ジシアンジアミド、エピキュアーDICY−15(ジャパンエポキシレジン)
エポキシ樹脂の硬化促進剤:2−エチル−4−メチルイミダゾール、2E4MZ(四国 化成)
(添加剤)
相溶化剤:SEBS、タフテックH1041(旭化成ケミカルズ製)
無機フィラー:球状シリカ、平均粒径3.8μm(龍森製)
難燃剤:デカブロモジフェニルエタン、SAYTEX8010(アルベマールジャパン製)
<製造例1:低分子量PPE>
90℃に加温されたオイルバスに10Lのフラスコを設置し、フラスコ内部に毎分30mlで窒素ガスを導入した。以降、操作は常に窒素ガス気流下で行った。ここにポリフェニレンエーテル1kg、及びトルエン3kgを入れ、攪拌溶解させた。更に80gのビスフェノールAをメタノール350gに溶かした溶液を上記フラスコに攪拌しながら加えた。5分間攪拌を続けた後、6質量%ナフテン酸コバルトミネラルスピリット溶液3mlを注射器で加え、5分間攪拌を続けた。続いてベンゾイルパーオキサイド溶液375gにトルエン1125gを加えて、ベンゾイルパーオキサイド濃度が10質量%になるように希釈した溶液を滴下ロートに入れ、上記フラスコに2時間かけて滴下していった。滴下終了後、更に2時間加熱及び攪拌を続け、低分子量化ポリフェニレンエーテルを得た。得られた低分子量化ポリフェニレンエーテルの数平均分子量は2,800であった。
<製造例2:低分子量・末端ベンジル化PPE>
製造例1と同様の方法で、メタノールを添加してポリフェニレンエーテルを沈殿させる前の工程まで行い、低分子量・ポリフェニレンエーテルを含む反応液を得た。該反応液の温度を50℃に下げ、水酸化ナトリウム340gをイオン交換水3050gに溶解させた水溶液とテトラブチルアンモニウムヨード31gとを加えて、5分間撹拌した。続いて、塩化ベンジル1070gを加えてから温度50℃で4時間撹拌を続け、低分子量・ベンジル化ポリフェニレンエーテルを含む反応液を得た。これに多量のメタノールを加え、低分子量・ベンジル化ポリフェニレネーテルを沈殿させ、ろ別後、乾燥させて低分子量・ベンジル化ポリフェニレンエーテルを得た。得られた低分子量・ベンジル化ポリフェニレンエーテルの数平均分子量は3,000であった。
<実施例1〜13、比較例1〜6>
表1に示す樹脂組成のワニスをトルエンを用いて混合し、ワニスを調製した。上記ワニスをガラスクロス(旭シュエーベル株式会社製、商品名「2116」)に含浸させ、乾燥することにより樹脂組成物固形分含有量54質量%のプリプレグを得た。
[試験例]
実施例1〜13、及び比較例1〜6で得られたプリプレグを用い、前述の方法にて、プリプレグの溶融粘度、成型性、誘電率、誘電正接、ガラス転移温度、銅箔剥離強度測定し、測定結果を以下の表1に示す。
表1に示すように、実施例1〜13においては、いずれも成型性、誘電率、誘電正接、ガラス転移温度、銅箔剥離強度が優れていた。
実施例1〜13の中で比較すると、ホスファフェナントレン誘導体(C)にHCAを用いた実施例9は、BCA、HCA−HQを用いた実施例3、10(他の組成は実施例9と同じ)に比べ、Tgがやや低いものではあった。
また、通常分子量PPE(Mn18,000)に低分子量PPE、又は低分子量・末端ベンジル化PPEを2割配合した実施例7、8は、通常分子量PPEのみを用いた実施例3(他の組成は実施例7、8と同じ)と比較して、銅箔剥離強度がやや弱いものであった。
また、架橋型硬化性化合物(B)にエポキシ樹脂を用いた実施例12、13は、架橋型硬化性化合物(B)にTAIC、TMAICを用いた実施例3、11(他の組成は実施例12、13と同じ)に比べると、吸水状態での誘電特性が大きいものであった。
一方、比較例1〜6は、成型性、誘電率、誘電正接、ガラス転移温度、銅箔剥離強度の少なくとも何れかが劣るものであった。
比較例1では、実施例1〜6と同じBCA(ホスファフェナントレン誘導体(C))を用いているが、配合量が本発明範囲より少ない。BCA配合量が本発明範囲内である実施例1〜6と比較し、プリプレグ段階での溶融粘度が高く、プレス成型時の成形性[樹脂フロー性]に劣るものであった。
比較例2と3では、実施例1〜6と同じBCA(ホスファフェナントレン誘導体(C))を用いているが、配合量が本発明範囲より多い。BCA配合量が本発明範囲内である実施例1〜6と比較し、ガラス転移温度が低く劣るものであった。
また、比較例3は、BCAとTAIC(架橋性硬化型化合物(B))の合計量が本発明範囲より多い。BCAとTAICの合計量が本発明範囲内である実施例1〜6、及び比較例1と比べて、成型過程での溶融粘度が低くなりすぎたためか、成型性[厚さバラツキ]に劣るものであった。
比較例4と5は、PPEのPPEとTAICの合計量に対する配合割合が本発明範囲より少ない。
比較例4、5は誘電正接に劣るものであった。TAICのPPEとTAICの合計量に対する配合割合が本願発明範囲である実施例1〜6、比較例1〜3に比べ誘電正接が大きく劣るものであった。
また、比較例4、5は、BCA(C)とTAIC(B)の合計量のPPE(A)とBCA(C)とTAIC(B)の合計量に対する配合割合が、本願発明範囲より多い。BCA(C)とTAIC(B)の合計量のPPE(A)とBCA(C)とTAIC(B)の合計量に対する配合割合が本願発明範囲である実施例1〜6、及び比較例1、2に比べ、成型過程での溶融粘度が低くなりすぎたためか、成型性[厚さバラツキ]も劣るものであった。
比較例6は、通常分子量PPE(Mn18,000)と低分子量・末端ベンジル化PPE(Mn3,000)の5:5混合品をPPEとして用いており、数平均分子量が4,900と、本願発明のPPE(A)の分子量範囲より小さい。数平均分子量が本願発明の実施例1〜8、比較例1〜5に比べ銅箔剥離強度が弱く劣るものであった。
Figure 0006219112
本発明に係るPPE含有樹脂組成物は、PPEが本来有する優れた誘電正接と高い耐熱性を有し、かつ、通常のプレス温度での成形性に優れ、さらにはプレス成型後に金属箔との接着性に優れる硬化物を与えるため、電子回路基板用の絶縁材料の形成用樹脂組成物として好適に利用可能である。

Claims (5)

  1. PPE(A)と、架橋型硬化性化合物(B)と、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド誘導体(ホスファフェナントレン誘導体)(C)とを含むPPE含有樹脂組成物であって、以下の:
    (1)該PPE(A)の数平均分子量が6,000以上40,000以下であり、
    (2)該PPE(A)の含有量が、該PPE(A)と該架橋型硬化性化合物(B)の合計質量を100質量%基準としたとき、55質量%以上80質量%以下であり、
    (3)該ホスファフェナントレン誘導体(C)の含有量が、該PPE(A)と該ホスファフェナントレン誘導体(C)の合計質量を100質量%基準としたとき、0.5質量%以上15質量%以下であり、
    (4)該架橋型硬化性化合物(B)と該ホスファフェナントレン誘導体(C)の合計の含有量が、該PPE(A)と該架橋型硬化性化合物(B)とホスファフェナントレン誘導体(C)の合計質量を100質量%基準としたとき、30質量%以上45質量%以下であり、及び
    (5)該ホスファフェナントレン誘導体(C)が、以下の式(1):
    Figure 0006219112
    {式中、R、R、及びRは、水素原子又は有機基である。}で表される化合物であり、かつ、該架橋型硬化性化合物(B)が、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)及び/又はトリメタリルイソシアヌレート(TMAIC)であることを特徴とするPPE含有樹脂組成物。
  2. 前記式(1)で表されるホスファフェナントレン誘導体(C)が、以下の式(3):
    Figure 0006219112
    {式中、R、及びRは、水素原子又は有機基であり、nは、1以上の整数であり、そしてRは、置換基を有してもよい、フェニル基、直鎖若しくは分枝鎖若しくは環状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基又は水素原子である。}で表される、請求項1に記載のPPE含有樹脂組成物。
  3. 130℃以上180℃以下の温度範囲における最小溶融粘度が2,000poise以上20,000poise以下である、請求項1又は2に記載のPPE含有樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のPPE含有樹脂組成物と有機溶剤とを含む、PPE含有樹脂ワニス。
  5. 請求項4に記載のPPE含有樹脂ワニスを用いて形成された、樹脂フィルム、基材と樹脂との含浸複合体であるプリプレグ、若しくは樹脂付金属箔、又はこれらの少なくとも1種を含む積層体の形態にある電子回路基板材料。
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