JP6080455B2 - 樹脂分散液、樹脂組成物、樹脂組成物複合体及び積層板 - Google Patents

樹脂分散液、樹脂組成物、樹脂組成物複合体及び積層板 Download PDF

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Description

本発明は、電子基板材料として好適な、ポリフェニレンエーテル(以下、PPEともいう。)樹脂粒子を含む樹脂分散液、並びに、該樹脂分散液を含むワニスと基材とを用いて製造される樹脂組成物複合体、及び該樹脂組成物複合体を用いて形成される電気、電子部品用の積層板に関する。
衛星通信等高周波領域で使用する積層板には誘電特性が優れていることが求められる。ポリフェニレンエーテルは広い周波数範囲、温度範囲及び湿度範囲で誘電率及び誘電正接がいずれも安定しており、かつ誘電正接が低い材料として着目されている。
積層板の製造方法としては、加熱保持した非ハロゲン溶媒中にポリフェニレンエーテルを溶解して得た溶液を加熱保持のまま基材に含浸させるという方法がある。しかし、この方法では複雑な設備が必要であり、かつ取り扱い性、作業安全性、環境問題等の点で問題があり、加熱保持しない製法が求められている。
そこで例えば特許文献1や特許文献2では、ポリフェニレンエーテルを含む樹脂液を一旦加温した後、冷却することによって、樹脂成分が分散している不透明な樹脂液を得る製法が提供されている。特許文献1にはポリフェニレンエーテルを含む樹脂とエポキシ樹脂とを含む樹脂液が記載されている。また、特許文献2には、誘電特性の優れた積層板を得るために、Mn1000〜3000のポリフェニレンエーテル樹脂を主成分として樹脂液を得ることが記載されている。また、特許文献3には、ポリフェニレンエーテル樹脂を、界面活性剤を利用して水系溶媒に安定に分散させ、ポリフェニレンエーテル粒子の粒子径を106μm以下とする手法が記載されている。
特開平9−104094号公報 特開2008−50526号公報 特開2003−34731号公報
しかし、前述した従来技術では、常温での塗工性を有する分散液を得ることが出来るものの、例えば特許文献1及び2においては、ポリフェニレンエーテルの本来有する耐熱性を十分に発現しているとは言えず、また特許文献3においては、製造したプリプレグにおいて樹脂/クロスの接着性が充分でなく、これら特性をより改善する必要があった。つまり、従来技術は、電子基板用に好適な、樹脂と基材との接着性の良好な樹脂組成物複合体(例えばプリプレグ)、またその樹脂組成物複合体を用いて、優れた耐熱性を有する積層板を得るための、ポリフェニレンエーテル樹脂分散液を提供できるものではない。
そこで本発明が解決しようとする課題は、ポリフェニレンエーテル樹脂を原料として容易に作製できる、常温流動安定性に優れた樹脂分散液であり、樹脂組成物複合体(例えばプリプレグ)と基材との優れた接着性を与える樹脂組成物及び耐熱性に優れた樹脂組成物硬化体を製造することができる樹脂分散液、並びに該樹脂分散液を用いて得られる樹脂組成物複合体(例えばプリプレグ)及び積層板を提供する事である。
前記課題を解決すべく、本発明者らは鋭意検討し、実験を重ねた結果、予想外にも、ポリフェニレンエーテル樹脂の末端の水酸基が官能化されている官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂を原料として含む樹脂分散液により前記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
[1] 官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)及び有機溶媒(B)を含み、
官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)が数平均分子量(Mn)5000〜40000を有し、
官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)の総量の30〜90質量%が粒子として有機溶媒(B)中に存在しており、
官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)は、ポリフェニレンエーテルの末端の水酸基が、該官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)100質量部に対し0.1質量部以上の量の官能基に官能化されている構造を有する、樹脂分散液。
[2] 前記官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)において、前記ポリフェニレンエーテルの末端の水酸基が酸無水物により官能化されている、上記[1]に記載の樹脂分散液。
[3] 前記酸無水物が、無水マレイン酸である、上記[2]に記載の樹脂分散液。
[4] 前記粒子の総数の60%以上が、長径3μm以上30μm以下を有する、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の樹脂分散液。
[5] 架橋型硬化性成分(C)及び開始剤(D)をさらに含む、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の樹脂分散液。
[6] 上記[1]〜[5]のいずれかに記載の樹脂分散液を含む、ワニス。
[7] 上記[6]に記載のワニスから溶媒を除去することによって得られる、樹脂組成物。
[8] 上記[1]〜[5]のいずれかに記載の樹脂分散液を含むワニスを基材に塗布し、次いで該ワニスが塗布された基材から溶媒を除去して得られる、樹脂組成物複合体。
[9] 上記[7]に記載の樹脂組成物から得られる層又は上記[8]に記載の樹脂組成物複合体から得られる層を含む、積層板。
本発明によれば、樹脂と基材との接着性に優れた樹脂組成物複合体(例えばプリプレグ)を作製するための常温塗工可能な樹脂分散液を得ることが出来、さらにその樹脂組成物複合体を用いて製造した積層板は、ポリフェニレンエーテル樹脂の有する優れた耐熱性を発現することができる。
以下、本発明の実施態様を詳細に説明するが、本発明がこれらの態様に限定されることは意図されない。
<樹脂分散液>
本実施形態は、
官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)及び有機溶媒(B)を含み、
官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)が数平均分子量(Mn)5000〜40000を有し、
官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)の総量の30〜90質量%が粒子として有機溶媒(B)中に存在しており、
官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)は、ポリフェニレンエーテルの末端の水酸基が、該官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)100質量部に対し0.1質量部以上の量の官能基に官能化されている構造を有する、樹脂分散液を提供する。
[官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)]
官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)においては、ポリフェニレンエーテルの末端の水酸基が官能化されていることで、未変性ポリフェニレンエーテルと比較して、溶解液からの結晶析出温度を低くすることができ、その結果、樹脂液を加温した後冷却することによって樹脂分散液を製造する際の常温温度領域での過度な結晶粒子の成長を抑制することができる。官能化ポリフェニレンエーテルを用いることにより、樹脂分散液中の樹脂粒子の析出量と粒度とを常温温度領域で適時調整することが容易に達成できるため、常温でも流動性が良好で、ワニス安定性や塗工均一性にも優れる樹脂分散液を得ることができる。また、常温温度領域での結晶析出を抑制できることは、同時に、溶存しているポリフェニレンエーテル量を多く温存させることを可能とする。溶存しているポリフェニレンエーテルは、基材との濡れ性が高く、加熱成型時の樹脂組成物の粘度を低下させることも可能なため、樹脂と基材との優れた接着性や樹脂組成物複合体層の優れた剥離強度を与え、その樹脂組成物複合体より製造した硬化体も優れた耐熱性を有する。
官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)はポリフェニレンエーテル骨格を有するものであり、典型的には、下記式(1):
Figure 0006080455
(式中、R1〜R8は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアミノ基、ニトロ基又はカルボキシル基を表し、R9は、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアミノ基、ニトロ基又はカルボキシル基である)
で表される構造を含む。すなわちR9は官能化によって導入された官能基である。官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)は、官能化された構造(例えば上記式(1)で表される構造)に加え、未変性構造(例えば上記式中のR9の部位が水素原子である構造)を有してもよい。官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)は、ポリフェニレンエーテル骨格を有する2種以上の樹脂の混合物であってもよく、官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)全体として本発明所定の特性を満足すればよい。例えば、官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)は、本発明の効果を損なわない範囲で、未変性ポリフェニレン分子を含んでもよい。
官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)の官能基化前の構造(本開示で、ポリフェニレンエーテルという)、例えば上記一般式(1)においてR9が水素原子である構造の具体例としては、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)等、更に、2,6−ジメチルフェノールと他のフェノール類(例えば、2,3,6−トリメチルフェノール、2−メチル−6−ブチルフェノール等)との共重合体、及び、2,6−ジメチルフェノールとビフェノール類又はビスフェノール類とをカップリングさせて得られるポリフェニレンエーテル共重合体、等が挙げられる。容易に入手可能であるという観点において、好ましい例は、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)である。
官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)の数平均分子量Mnは5000以上40000以下であり、好ましくは8500以上30000以下であり、更に好ましい範囲は9000以上25000以下である。Mnが5000以上であるとTg及びハンダ耐熱性に優れた硬化物を形成可能な樹脂分散液が得られ、40000以下であると溶融粘度が適切であるために基板成形性に優れた樹脂分散液が得られる。
官能化により付加される官能基としては、ベンジル基、ビニルベンジル基、アリル基、プロパギル基、グリシジル基、メタクリル基、シアノ基、マレイン酸基等が挙げられ、上記の2種類以上の官能基を組み合わせていてもよい。
好ましい態様において、上記したポリフェニレンエーテルの水酸基が酸無水物により官能基化される。酸無水物の例としては無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水グルタコン酸、無水シトラコン酸等が挙げられる。樹脂液の冷却時における晶析が抑制され、余分な粒子が析出することなく、容易に樹脂分散液の流動性を確保できる点から、無水マレイン酸が好ましい。
官能基化の反応は、例えば、ポリフェニレンエーテルと酸無水物とを100℃〜390℃の温度範囲で加熱することによって行われる。この際ラジカル開始剤を共存させてもよい。溶液法及び溶融混合法の両方が使用できるが、押出し機等を用いる溶融混合法は簡便であるという点でより好適である。
本実施形態において、水酸基への酸無水物等による官能基の付加量は、官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)100質量部に対する割合として、0.1質量部以上である。該付加量は、好ましくは0.1質量部以上5質量部以下、より好ましくは0.1質量部以上3質量部以下である。また、官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)は、前述のように、含有される全てのポリフェニレンエーテルが官能化されている必要はなく、未官能化(すなわち未変性)ポリフェニレンエーテルを含んでいてよい。樹脂分散液中に含まれるポリフェニレンエーテル樹脂全体としての100質量部あたり、上記割合が官能化されていることにより、常温での粒子の過剰な析出を防ぐことができるという効果がもたらされる。これにより、流動性を確保できるだけでなく、樹脂と基材との接着性に優れた樹脂組成物複合体を製造できる樹脂分散液を容易に入手できることが出来る。樹脂分散液中の官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)について、例えば官能化を酸無水物で行う場合、一般的なカルボン酸の中和滴定により、その官能基付加量を測定することが出来る。例えば、上記官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)を含む溶液に対して、水酸化ナトリウム等の塩基を、溶液が中和されるまで加えていき、その滴定量より官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)における官能基の付加量を算出できる。上記付加量を有する官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)は、例えば酸無水物を用いる場合、官能化前のポリフェニレンエーテル樹脂に対する、酸無水物及びラジカル開始剤の等量を制御することにより得ることができ、例えばベンジル基を導入する場合、塩化ベンジル又は臭化ベンジルと塩基との当量を官能化前のポリフェニレンエーテル樹脂の有する水酸基の当量に合わせて配合することにより得ることができる。
本実施形態において、樹脂分散液中の官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)は、一部が粒子として有機溶媒中に存在しており、残部は有機溶媒中に溶存している。官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)の総量100質量%に対し、粒子の割合は30質量%以上90質量%以下であり、好ましくは30質量%以上80質量%以下、より好ましくは30質量%以上75質量%以下である。粒子の割合が30質量%以上であることで、常温での分散安定性に優れた粘度の適切な樹脂分散液となることが出来る。また、粒子の割合が90質量%以下であることで、該樹脂分散液を用いて、基材と樹脂との接着性に優れたプリプレグ(これは本発明の一態様に係る樹脂組成物複合体の例である)を製造でき、その結果該プリプレグを用いて製造した積層板の耐熱性が優れたものとなる。
ここで、樹脂分散液中に含まれる官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)の総量100質量%に対する、粒子として存在する官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)の比率(以下、官能基化ポリフェニレンエーテル粒子比率ともいう)は以下の測定によって求めることができる。まず、遠心分離法等の方法により樹脂分散液から粒子を沈降させ、粒子を含まない上澄み液を得る。この上澄み液を単位量(例えば1g)採取し、溶媒を加熱乾燥等の方法により完全に除去し、得られた残渣の質量を測定する事で、上澄み液単位量(例えば1g)あたりの溶解成分量を測定して、上澄み液の溶解成分質量比を得る。一方で、粒子を含む元の樹脂分散液の所定量を採取し(以下、樹脂分散液サンプルという)、樹脂分散液サンプルから加熱乾燥等の方法で溶媒を回収する事で、樹脂分散液サンプル中の固形分総質量(c)及び溶媒量を実測する。この溶媒量と、先の溶解成分質量比とから、該樹脂分散液サンプル中の溶解成分の質量(b)を算出することができる。また樹脂分散液サンプルの乾燥後の固形分総質量(c)から溶解成分の質量(b)を減ずることで、樹脂分散液サンプル中に存在していた粒子の質量(a)を算出することができる。そして最終的には、下記式(1):
(粒子比率)=(粒子の質量(a))÷(固形分総質量(c)) (1)
により、樹脂分散液サンプル中の固形分総質量を100質量%としたときの粒子の比率を得ることが出来る。
樹脂分散液中に官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)以外の樹脂が存在しない場合には、上記式(1)で算出される粒子比率がそのまま上記官能基化ポリフェニレンエーテル粒子比率となる。一方、樹脂分散液中に官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)以外の成分が存在する場合には、例えば以下の方法で、樹脂分散液中に含まれる、官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)とその他の成分との比を求めることにより、上記官能基化ポリフェニレンエーテル粒子比率を導くことができる。
樹脂分散液から溶剤含有量が1質量%以下となるように、該溶剤の沸点以下の温度で溶剤を乾燥除去する。次いで、溶剤が乾燥除去された分散液1.5gに23℃±3℃の質量比95:5のトルエンとメタノールの混合溶剤を20g加える。23℃±2℃の恒温室で、5分毎に激しく振とうしながら、1時間経過させる。次いで、同恒温室内で24時間静置させる。次いで、上澄み液を取り除き、質量比95:5のトルエンとメタノールの混合溶剤を5g加え、激しく振とうした後、同恒温室内で24時間静置させる。次いで上澄み液を取り除き、質量比95:5のトルエンとメタノールの混合溶剤を5g加える。次いで、溶剤を乾燥して除去した後に、クロロホルム中に展開し、不溶分をろ別して除去し、抽出物を得る(以下、この抽出物を「抽出物(A)」ともいう。)。一方、遠心分離法等の方法により樹脂分散液から粒子を沈降させ、粒子を含まない上澄み液を得る。この上澄み液から溶媒を加熱乾燥等の方法により完全に除去して残渣を得る。この残渣をクロロホルム中に展開し、不溶分をろ別して除去し、抽出物を得る(以下、この抽出物を抽出物(B)ともいう)。抽出物(A)中及び抽出物(B)中のそれぞれのポリフェニレンエーテル量をカーボン核磁気共鳴分光法にて定量を行い、抽出物(A)中のポリフェニレンエーテルの比率(PA)及び抽出物(B)中のポリフェニレンエーテルの比率(PB)(それぞれ質量基準)を得る。これらの値を用い、下記式(2):
(官能基化ポリフェニレンエーテル粒子比率)=(粒子の質量(a)×比率(PA))÷(粒子の質量(a)×比率(PA)+溶解成分の質量(b)×比率(PB)) (2)
により、官能基化ポリフェニレンエーテル粒子比率を算出することができる。
カーボン核磁気共鳴分光法を用いたポリフェニレンエーテルの定量は、以下の方法で行うことができる。化学シフトの基準としてテトラメチルシランを使用し、そのピークを0ppmとする。PPEのピークとして、16.8、114.4、 132.5、145.4、154.7ppm近傍のピークの強度を合計し、テトラメチルシランのピーク強度との比をXとする。標準物質についてのこの値をX1、及び抽出物(すなわち抽出物(A)又は(B))についての値をX2とすると、(X2/X1)×100の値を算出することにより抽出物中におけるPPE含有率(質量基準)を測定することが出来る。ここで、PPE由来の信号は、標準物質と同じ位置のものを用いればよく、上記に限定されるものではない。尚、定量には、数平均分子量15,000〜25,000のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)を標準物質として用い、同一の測定サンプル量から得られるピーク強度の比を用いて求める。数平均分子量15,000〜25,000のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)としては、例えば、旭化成ケミカルズ(株)製S202Aグレードを用いることができる。
官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)の粒子成分の粒子径は、以下のように測定できる。遠心分離等の方法により、樹脂分散液から粒子を沈殿させ、それより上澄み液を取り除き、質量比95:5のトルエンとメタノールの混合溶剤を5g加え、激しく振とうした後、同恒温室内で24時間静置させる。次いで上澄み液を取り除き、質量比95:5のトルエンとメタノールの混合溶剤を5g加える。この抽出物を試料台に滴下し、溶剤を揮発させた後に、SEM−EDX観察を行い、炭素、酸素、水素の合計が95%以上の粒子を官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)粒子として、その一次粒子の長径を計測する。一次粒子の内部を通るように直線を引き、直線が一番長くなる時の長さをその一次粒子の長径とする。400個以上の一次粒子の長径を無作為に測定する。
本実施形態においては、樹脂分散液において分散安定性が保たれる範囲で良好な流動性が確保されるという観点から、官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)の粒子成分の総数(全粒子数)の好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上100%以下、更に好ましくは80%以上100%以下が、長径3μm以上30μm以下の大きさであることが好ましく、長径5μm以上25μm以下の大きさであることがより好ましく、長径5μm以上20μm以下の大きさであることが更に好ましい。
樹脂分散液の固形分総量に対する官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)の割合は、良好な誘電特性を得る観点から、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは30質量%以上である。上記割合は100質量%であってもよいが、後述の他の成分による効果を良好に得る観点から、すなわち積層板の耐熱性及び難燃性を付与する目的で他の樹脂等を更に使用する観点から、上限は高々90質量%である。
[有機溶媒(B)]
樹脂分散液に含まれる有機溶媒(B)としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族有機溶剤、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、及びメタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール類が挙げられる、有機溶媒(B)は、これらの1種からなる溶剤であってもよく、又は2種以上の混合溶剤であっても良い。
有機溶媒(B)の量は、官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)100質量部に対し、樹脂分散液の安定性を確保する観点から、好ましくは100質量部以上、より好ましくは120質量部以上、更に好ましくは140質量部以上であり、樹脂分散液をワニス等へ使用するために適した粘度を確保する観点から、好ましくは900質量部以下、より好ましくは700質量部以下、更に好ましくは500質量部以下である。
[追加の成分]
本実施形態の樹脂分散液は、上記官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)及び有機溶媒(B)に加え、追加の成分を含有してもよい。例えば、樹脂分散液は、架橋型硬化性成分(C)及び開始剤(D)をさらに含むことができる。好ましい態様において、樹脂分散液は、難燃剤、他の樹脂、各種添加剤等をさらに含有してもよい。樹脂分散液は、単独で、又は更に他の物質と組合せてワニスとして使用出来る。一方、本実施形態の樹脂分散液は官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)及び有機溶媒(B)からなることができる。この場合、樹脂分散液を、単独で、又は追加の成分(例えば上述したようなもの)と組合せてワニスとして使用できる。
架橋型硬化性成分(C)としては、分子内に2個以上の不飽和基をもつモノマーが好ましい。樹脂分散液は、官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)100質量部に対して、架橋型硬化性成分(C)を好ましくは5〜95質量部、より好ましくは10〜80質量部、更に好ましくは10〜70質量部、更に好ましくは20〜70質量部含有する。該架橋型硬化性成分(C)の量が5質量部以上である場合、樹脂分散液中の樹脂の溶融粘度を良好に低減させることができるために基板成形性が良好である。また、95質量部以下である場合、ポリフェニレンエーテルの有する優れた誘電率及び誘電正接を発現することができる。
分子内に2個以上の不飽和基をもつモノマーとしては、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、トリアリルシアヌレート(TAC)、トリメタリルシアヌレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジアリルフタレート、ジアリルシアヌレート等が挙げられ、中でもポリフェニレンエーテルとの相溶性の良好なTAICが好ましい。
開始剤(D)としては、ビニルモノマーの重合反応を促進する能力を有する任意の開始剤を使用でき、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ(トリメチルシリル)パーオキサイド、トリメチルシリルトリフェニルシリルパーオキサイド等の過酸化物が挙げられる。また、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン等のラジカル発生剤も反応開始剤として使用できる。中でも、耐熱性及び機械特性に優れ、更に低い誘電率及び誘電正接を有する硬化物を与えることができるという観点から、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、及び2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンが好ましい。
開始剤(D)の使用量は適宜設定できるが、一般的には、架橋型硬化性成分(C)100質量部に対して、重合反応を良好に促進する観点から、好ましくは1.0質量部以上、より好ましくは3.0質量部以上、更に好ましくは5.0質量部以上であり、硬化物の誘電率及び誘電正接を低く抑えることが出来る観点から、好ましくは25質量部以下、より好ましくは20質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。
難燃剤としては、燃焼のメカニズムを阻害する機能を有するものであれば特に制限されず、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ほう酸亜鉛等の無機難燃剤、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモジフェニルエタン、4,4−ジブロモビフェニル、エチレンビステトラブロモフタルイミド等の芳香族臭素化合物、レゾルシノールビス−ジフェニルホスフェート、レゾルシノールビス−ジキシレニルホスフェート等のリン系難燃剤等が挙げられる。中でも、得られる硬化物の誘電率及び誘電正接を低く抑えられる観点からデカブロモジフェニルエタン等が好ましい。
難燃剤の使用量は、使用する難燃剤によって異なり、特に限定するものでないが、UL規格94V−0レベルの難燃性を維持する観点から、官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)と架橋型硬化性成分(C)との合計100質量部に対して好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは15質量部以上である。また、得られる硬化物の誘電率及び誘電正接を小さく維持できる観点から、上記使用量は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは45質量部以下、更に好ましくは40質量部以下である。
他の樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、ジビニルベンゼン、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、塩化ビニル、アクリロニトリル、無水マレイン酸、酢酸ビニル、四フッ化エチレン等のビニル化合物の単独重合体及び2種以上のビニル化合物の共重合体、並びに、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアセタール、ポリフェニレンスルフィド、ポリエチレングリコール等を例として挙げることができる。これらの中でもスチレンの単独重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、及びスチレン−エチレン−ブタジエン共重合体が、硬化性樹脂組成物の溶剤への溶解性及び成形性の観点から好ましく用いることができる。硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、及びシアネートエステル類を例として挙げることができる。上記熱可塑性樹脂及び硬化性樹脂は、酸無水物、エポキシ化合物、アミン等の官能化化合物で変成されたものでもよい。
他の樹脂の使用量は、上記官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)と硬化性成分(C)の合計100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは15質量部以上、更に好ましくは20質量部以上であり、ポリフェニレンエーテル樹脂の優れた誘電特性および耐熱性を発現させる点から、好ましくは90質量部以下、より好ましくは70質量部以下、更に好ましくは50質量部以下である。
その他、各種添加剤としては、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、UV吸収剤、界面活性剤、滑剤、充填剤、ポリマー添加剤等が挙げられる。これらの添加剤の使用量は所望に応じて当業者によって適宜設定される。
本発明に係る樹脂分散液を用い、該樹脂分散液から得られる樹脂組成物の硬化物と基材とを含む硬化物複合体と、金属箔とが積層されている積層板を形成できる。該積層板は、好ましくは、上記硬化物複合体と金属箔とが重なって密着しているもので、電子基板の材料として好適に用いられる。金属箔としては、例えば、アルミ箔及び銅箔を用いることができ、中でも銅箔は電気抵抗が低いため好ましい。金属箔と組合せる硬化物複合体は1枚でも複数枚でもよく、用途に応じて複合体の片面又は両面に金属箔を重ねて積層板に加工する。積層板の製造方法としては、例えば、樹脂分散液を含むワニスから溶媒を除去して得られる樹脂組成物と基材とを有する樹脂組成物複合体(例えば、前述のプリプレグ)を形成し、これを金属箔と重ねた後、樹脂組成物を硬化させることにより、硬化物複合体と金属箔とが積層されている積層板を得る方法が挙げられる。該積層板の特に好ましい用途の1つはプリント配線板である。
<樹脂分散液の製造>
本実施形態の樹脂分散液を製造する手法としては、例えば、ポリフェニレンエーテルを非ハロゲン溶剤中に添加し、加温してポリフェニレンエーテルを溶解させた後に温度降下させる方法(以下、「結晶分散法」ともいう。)を挙げることができる。ポリフェニレンエーテルを非ハロゲン溶剤中に添加し、加温して溶解させた後に温度降下させてポリフェニレンエーテル結晶粒子を得る方法においては、ポリフェニレンエーテルが固形分中70質量%以上含まれる樹脂溶解液を用い、温度降下により粒子を得るのがよい。長径が3μm以上30μm以下の粒子の数が粒子総数の60%以上であることが、塗工に適切な粘度が得られる点で、好ましい。
また、PPE溶解液中において、PPEの全溶解成分に対する割合が高い方が、PPE粒子中のPPE濃度を高くすることができ、本発明の要件を満たすPPE粒子が得易い点で、好ましい。さらに、PPE溶解液には、PPE以外に、ポリスチレン樹脂、並びに、1種類のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックA及び少なくとも1種類の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBとからなるブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック共重合体、等の添加剤を含んでもよい。また、PPE溶解液は、融点30℃以上の成分は含まないことが好ましい。この場合、安定して再現性よく流動性を有するPPE結晶分散液が得られる。
<樹脂組成物複合体及び積層板>
本発明の別の態様は、上述した本発明の樹脂分散液を含むワニスを提供する。
本発明の別の態様は、該ワニスから溶媒を除去することによって得られる、樹脂組成物を提供する。
本発明の別の態様は、上述した本発明の樹脂分散液を含むワニスを基材に塗布し、次いで該ワニスが塗布された基材から溶媒を除去して得られる、樹脂組成物複合体を提供する。樹脂組成物複合体は例えばプリプレグであることができる。
また、本発明の別の態様は、上述した本発明の樹脂分散液を含むワニスを基材に塗布する工程、及び該ワニスが塗布された基材から溶媒を除去する工程を含む樹脂組成物複合体(例えばプリプレグ)の製造方法を提供する。
また、本発明の別の態様は、上述した本発明の樹脂組成物から得られる層又は上述した本発明の樹脂組成物複合体(例えばプリプレグ)から得られる層を含む積層板を提供する。
また、本発明の別の態様は、基板上に上述した本発明の樹脂組成物又は樹脂組成物複合体(例えばプリプレグ)を積層する工程、及び、該樹脂組成物又は該樹脂組成物複合体が積層された基板を加熱加圧成型する工程を含む積層板の製造方法を提供する。
積層板の好ましい例は、上述した本発明の樹脂組成物複合体の樹脂組成物を硬化させて得られる硬化体と、基材とを含むプリント配線板である。プリント配線板は、典型的には、上述したプリプレグを用いて、加圧加熱成型によって形成できる。基材としては後述のものが挙げられる。プリント配線板は、上述したような樹脂分散液を用いて形成されていることにより、優れた絶縁信頼性及び機械特性を有することができる。
基材としては、ロービングクロス、クロス、チョップドマット、サーフェシングマット等の各種ガラス布;アスベスト布、金属繊維布、及びその他合成若しくは天然の無機繊維布;全芳香族ポリアミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、ポリベンゾオキサゾール繊維等の液晶繊維から得られる織布又は不織布;綿布、麻布、フェルト等の天然繊維布;カーボン繊維布、クラフト紙、コットン紙、紙−ガラス混繊糸から得られる布等の天然セルロース系基材;ポリテトラフルオロエチレン多孔質フィルム;等を単独で、又は2種以上組合せて用いることができる。
樹脂組成物複合体中の樹脂含有率(すなわち官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)、架橋型硬化性成分(C)及び任意の他の樹脂の合計含有率)は、基材の厚さ及びプリプレグの使用目的に応じて適宜設定すればよく、例えば基材としてガラスクロスを使用した場合、ガラスクロスの誘電率は樹脂の誘電率に比べて高いため、樹脂の含有率を増やした方が誘電特性的に有利となる。一般的には、樹脂含有率は、誘電特性を向上させる観点および成型性を良好にする観点から、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上、更に好ましくは50質量%以上であり、樹脂組成物複合体を硬化させて得られる硬化体の剛性を向上する観点から、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは70質量%以下である。
本実施形態に係る樹脂組成物複合体の製造方法としては、粒子成分が分散した状態の樹脂分散液を含み、又は該樹脂分散液からなるワニスを上記の基材に含浸し、溶媒を乾燥除去する方法が挙げられる。その乾燥工程では、例えば、50℃〜150℃、及び1分〜30分、プリプレグを加熱することにより溶媒を除去することが出来る。樹脂組成物複合体においては、樹脂分散液に含まれていた固形分が基材中に含浸されている。該固形分は樹脂組成物複合体表面に層を形成していてもよい。
プリプレグは、官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)100質量部に対して、架橋型硬化性成分(C)を好ましくは5〜95質量部、より好ましくは10〜80質量部、更に好ましくは10〜70質量部、更に好ましくは20〜70質量部含有する。該架橋型硬化性成分(C)の量が5質量部以上である場合、プリプレグを用いて基板を形成することによって積層板を形成する際、樹脂が基材中に良好に含浸し絶縁信頼性に優れた積層板が得られる。また、95質量部以下である場合、弾性率等の機械特性や誘電特性に優れた積層板が得られる。
本実施形態に係る積層板は、典型的には、1枚又は複数枚の上記のプリプレグを銅箔等の基板と重ねた後、加熱加圧成型により樹脂成分を硬化させて絶縁層を形成することにより製造することが出来る。
加熱加圧成型の条件は、製造する積層板の厚みやプリプレグの樹脂含有率にもよるが、例えば温度を180〜220℃、圧力を5〜60kg/cm2、時間を30〜150分とすることが出来る。
本開示で上記した各パラメータは、以下の実施例において説明する方法又はこれと同等であることが当業者に理解される方法によって測定される値である。
以下、実施例により、本実施形態を具体的に説明するが、本実施形態は以下の実施例により何ら限定されるものではない。以下の実施例及び比較例中の各物性は、以下の方法によって測定した。以下で、部及び%は特記がない限り質量基準である。
1)官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂の数平均分子量
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ分析(GPC)を用い、分子量既知の標準ポリスチレンの溶出時間との比較で数平均分子量を求めた。
測定装置にはHLC−8220GPC(東ソー株式会社製)を用い、カラム:Shodex GPC K−806L×3(昭和電工株式会社製)、溶離液:50℃のクロロホルム、検出器:RI、カラム温度40℃の条件で測定を行った。
2)樹脂分散液中の粒子の粒子径分布
樹脂分散液を遠心分離を行う事により粒子を沈殿させ、上澄み液を取り除き、質量比95:5のトルエンとメタノールの混合溶剤を5g加え、激しく振とうした後、同恒温室内で24時間静置させた。次いで上澄み液を取り除き、質量比95:5のトルエンとメタノールの混合溶剤を5g加えた。この抽出物を試料台に滴下し、溶剤を揮発させた後に、SEM−EDX観察を行い、炭素、酸素、水素の合計が95%以上の粒子をPPE粒子(A)として、その一次粒子の長径を計測した。粒子400個以上を無作為に抽出し、それらの粒子に対し長径を測定することにより粒子径の分布を測定した。それらの数平均となる粒子径を算出し、それを中心に90個数%及び60個数%を占める粒子分布範囲を測定した。
3)官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)の粒子成分比率
まず、遠心分離法により樹脂分散液から粒子を沈降させ、上澄み液を官能基化ポリフェニレンエーテル溶解液として得た。この溶液を1g採取し、溶媒を加熱乾燥により完全に除去し、得られた固形分の質量を測定して、溶液1gあたりの溶解成分質量比を測定した。一方で、粒子を含む元の樹脂分散液を所定量採取し(以下、樹脂分散液サンプルという)、樹脂分散液サンプルから加熱乾燥で溶媒を回収する事で、樹脂分散液サンプル中の固形分総質量(c)及び溶媒量を測定した。この溶媒量と、先の溶解成分質量比とから、該樹脂分散液サンプル中の溶解成分の質量(b)を算出した。また樹脂分散液サンプルの乾燥後の固形分総質量(c)から溶解成分の質量を減ずることで、樹脂分散液サンプル中に存在していた粒子の質量(a)を算出した。最終的に、下記式(1):
(粒子比率)=(粒子の質量(a))÷(固形分総質量(c)) (1)
により、樹脂分散液サンプル中の固形分総質量を100質量%としたときの粒子の比率を得た。
一方、上記2)と同様に得た抽出物につき、抽出後の粒子をクロロホルムで溶解させ、不溶分をろ別して除去し、抽出物(A)を得た。一方、遠心分離により樹脂分散液から粒子を沈降させ、粒子を含まない上澄み液を得た。この上澄み液から溶媒を加熱乾燥により完全に除去して残渣を得た。この残渣をクロロホルムに溶解させ、不溶分をろ別して除去し、抽出物(B)を得た。
抽出物(A)中のポリフェニレンエーテルの比率(PA)及び抽出物(B)中のポリフェニレンエーテルの比率(PB)(それぞれ質量基準)をカーボン核磁気共鳴分光法にて測定した。化学シフトの基準としてテトラメチルシランを使用し、そのピークを0ppmとした。ポリフェニレンエーテル樹脂特有である、16.8、114.4、 132.5、145.4、154.7ppm近傍のピークよりポリフェニレンエーテルの含有比率(質量基準)を算出した。下記式(2):
(官能基化ポリフェニレンエーテル粒子比率)=(粒子の質量(a)×比率(PA))÷(粒子の質量(a)×比率(PA)+溶解成分の質量(b)×比率(PB)) (2)
により、官能基化ポリフェニレンエーテル粒子比率を算出した。
4)粘度測定
B型粘度計、ローターNo.3を用い、25℃、30rpm、30秒の条件で粘度の測定を行った。
5)樹脂/クロス接着性
プリプレグを180°に折り曲げた際に、樹脂粉落ち、あるいは樹脂剥離が生じるかを調べ、評価した。まず、プリプレグを200mm×300mmの大きさにカッター刃を用いて切り出した。次いで、長方形の長辺側2辺が重なるようにプリプレグを180°に折り曲げた後、元に戻した。次いで、長方形の短辺側2辺が重なるようにプリプレグを180°に折り曲げた後、元に戻した。上述の一連のプリプレグの取り扱いにおいて、樹脂粉落ち及び樹脂剥離が目視で観察されなかったものは「良好」と評価した。一方、樹脂粉落ち又は樹脂剥離が目視で観察されたものは「不良」と評した。
6)ハンダ耐熱性
プリプレグを2枚重ねたものの両面に厚さ18μmの銅箔(古河電工製、GTS−MP箔)を重ねて、200℃、40kg/cm2の条件で60分間加熱加圧成型し、厚さ0.3mmの銅張積層板を作製した。銅箔をエッチングにより除去し、プリプレグの硬化物である50mm×50mmの積層板を水洗し、130℃で1時間加熱乾燥した後、121℃、2atmの条件で3時間処理した後、260℃のハンダに20秒浸漬させ、積層板の表面を観察した。表面に膨れ及び白化が目視で観察されなかったものを「OK」、膨れ又は白化が目視で観察されたものを「NG」とした。
7)誘電正接
積層板の1GHzにおける誘電率及び誘電正接を、インピーダンスアナライザーを用いて測定した。測定装置としてインピーダンスアナライザー(4291B op.002 with 16453A,16454A、AgilentTechnologies社製)を用い、試験片厚さ:約2mm、電圧:100mV、周波数:1mmHz〜1.8GHzの条件で測定し、掃引回数100回の平均値として求めた。
8)基板 Tg
プリプレグを2枚重ねたものの両面に厚さ18μmの銅箔(古河電工製、GTS−MP箔)を重ねて、200℃、40kg/cm2の条件で60分間加熱加圧成型し、厚さ0.3mmの銅張積層板を作製した。銅箔をエッチングにより除去し、水洗して風乾した後の基板について、RDAII(TAインストゥルメント製)で、昇温速度2.5℃、ステップ昇温で粘弾性測定を実施し、tanδのピークの現れる温度をガラス転移温度(Tg)とした。
[実施例1]
表1に示す通り、マレイン酸変性ポリフェニレンエーテル1(官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)として)を25部とトルエン(有機溶媒(B)として)75部に加えて、ポリスチレン(旭化成ケミカルズ製、GPPS685)1.53部を80℃で溶解させた後、35℃まで冷却させて分散液を作製した。この分散液について、粒子の粒子径(長径として)分布、粒子成分比率及び粘度を測定した、結果を表1に示す。この、粘度360mPa.sの分散液に、TAIC(日本化成製)(架橋型硬化性成分(B)として)11.4部、デカブロモジフェニルエタン(アルベマール製、SAYTEX8010)(難燃剤として)8部、及びα,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン(日油製、パーブチルP)(開始剤(D)として)0.76部を添加し、本発明の樹脂分散液を得た。なお、マレイン酸変性ポリフェニレンエーテル1の粒子の評価は上記の分散液について行ったが、該粒子の存在状態は樹脂分散液中においても同様であると考えられる。以上の手順で、樹脂分散液からなる塗工用ワニスを得た。これを0.1mm厚みのEガラスクロス(旭シュエーベル製、2116タイプ)に含浸させ、溶媒除去することによって、樹脂含有率59%のプリプレグを得た。樹脂/クロスの接着性は良好で、取り扱い性に優れるものであった。
[実施例2]
マレイン酸変性ポリフェニレンエーテル1を22.5部、トルエン77.5部、ポリスチレン1.37部より同様の手法で分散液を得た。TAIC(日本化成製)10.2部、デカブロモジフェニルエタン(アルベマール製、SAYTEX8010)7部、及びα,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン(日油製、パーブチルP)0.69部を添加して塗工用ワニスとし、実施例1と同じ手法で樹脂含有率60%のプリプレグを得た。樹脂/クロスの接着性に優れたプリプレグであった。
[実施例3]
官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)としてマレイン酸変性ポリフェニレンエーテル2を用いた以外は実施例1と同様の手法でワニス、プリプレグを得た。樹脂含量は58%であり、樹脂/クロスの接着性に優れたプリプレグであった。
[実施例4]
官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)としてマレイン酸変性ポリフェニレンエーテル2とマレイン酸変性ポリフェニレンエーテル3の混合物を用いた以外は実施例1と同様の手法でワニス、プリプレグを得た。樹脂含有率は59%であり、樹脂/クロスの接着性に優れたプリプレグであった。
[実施例5]
官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)としてマレイン酸変性ポリフェニレンエーテル2と低分子量ベンジル基変性ポリフェニレンエーテル2の混合物を用いた以外は実施例1と同様の手法でワニス、プリプレグを作製し、樹脂含有率58%のプリプレグを得た。ベンジル基による官能化も、マレイン酸変性と同様、結晶析出抑制の効果をもたらし、樹脂/クロスの接着性に優れたプリプレグが得られた。
[実施例6]
官能化ポリフェニレンエーテル(A)として、マレイン酸変性ポリフェニレンエーテルの代わりにメタクリル酸変性ポリフェニレンエーテルを使用した以外は、実施例1に記載の方法でワニス、プリプレグを作製し、樹脂含有率60%のプリプレグを得た。メタクリル基による官能化も、マレイン酸変性と同様、結晶析出抑制の効果をもたらし、樹脂/クロスの接着性に優れたプリプレグが得られた。
[実施例7]
官能化ポリフェニレンエーテル(A)として、マレイン酸変性ポリフェニレンエーテルの代わりにベンジル基変性ポリフェニレンエーテル1を使用した以外は、実施例1に記載の方法でワニス、プリプレグを作製し、樹脂含有率58%のプリプレグを得た。ベンジル基による官能化も、マレイン酸変性と同様、結晶析出抑制の効果をもたらし、樹脂/クロスの接着性に優れたプリプレグが得られた。
[比較例1]
官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)に代えて未変性ポリフェニレンエーテルを使用した以外は、実施例1と同様にワニス、プリプレグを作製した。樹脂含有率58%のプリプレグが得られたが、結晶が過剰に析出してしまった結果、分散液中に溶存しているポリフェニレンエーテルが少なくなっているために、樹脂がクロスより剥がれ落ちる取り扱い性の劣ったものであった。
[比較例2]
官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)に代えて未変性ポリフェニレンエーテルを使用した以外は、実施例2と同様にワニス、プリプレグを作製した。樹脂含有率60%のプリプレグが得られ、樹脂がクロスより剥がれ落ちる取り扱い性の劣ったものであった。
[比較例3]
官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)として低分子量ベンジル基変性ポリフェニレンエーテル2を使用した以外は、実施例1と同様にワニス、プリプレグを作製した。樹脂含有率58%のプリプレグが得られ、樹脂とクロスの接着性には優れたプリプレグではあったものの、成型後のハンダ耐熱性は劣り、Tgも低いものとなった。
Figure 0006080455
表1に示す結果から、マレイン酸変性、メタクリル酸変性又はベンジル基変性がされた本発明所定の官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂を用いることにより、結晶の過度な析出を抑制できた結果、析出した官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂の粒子径及び粒子成分比率が制御された樹脂分散液を得ることが出来たこと、さらにこれを基材に含浸し、溶媒除去することで得られたプリプレグは樹脂成分と基材との接着性に優れたものであったことが分かる。また、そのプリプレグを用いて製造した積層板は耐熱性に優れていることが分かる。上記に加え、実施例において、基板は、ポリフェニレンエーテルが本来有する優れた誘電特性及び高いTgを更に発現しており、本発明がポリフェニレンエーテルの基板(例えばプリント基板)を製造するための有用な手段であることを示した。
本発明は、高周波数帯を利用する電子機器のプリント配線板用の材料として好適に利用可能である。

Claims (9)

  1. 官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)及び有機溶媒(B)を含み、
    官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)が数平均分子量(Mn)5000〜40000を有し、
    官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)の総量の30〜90質量%が粒子として、残部が溶存状態で、有機溶媒(B)中に存在しており、
    官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)は、ポリフェニレンエーテルの末端の水酸基が、該官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)100質量部に対し0.1質量部以上の量の官能基に官能化されている構造を有し、
    有機溶媒(B)が、ベンゼン、トルエン及びキシレンからなる群から選択される1種以上である、樹脂分散液。
  2. 前記官能基化ポリフェニレンエーテル樹脂(A)において、前記ポリフェニレンエーテルの末端の水酸基が酸無水物により官能化されている、請求項1に記載の樹脂分散液。
  3. 前記酸無水物が、無水マレイン酸である、請求項2に記載の樹脂分散液。
  4. 前記粒子の総数の60%以上が、長径3μm以上30μm以下を有し、前記長径が、下記手順:
    樹脂分散液を遠心分離して粒子を沈殿させ、上澄み液を取り除いて沈殿物1を得ること;
    前記沈殿物1に、質量比95:5のトルエンとメタノールの混合溶剤を加え、振とう後、23℃±2℃の恒温室内で24時間静置させた後、上澄み液を取り除いて沈殿物2を得ること;
    前記沈潜物2に、質量比95:5のトルエンとメタノールの混合溶剤を加えて混合液を得ること;
    前記混合液を試料台に滴下し、溶剤を揮発させて観察用試料を得ること;
    前記観察用試料のSEM−EDX画像を得ること;及び
    前記SEM−EDX画像において、炭素、酸素及び水素の合計が95%以上の粒子を400個以上選択し、当該粒子の一次粒子長径を計測すること;
    に従って測定されたものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂分散液。
  5. 架橋型硬化性成分(C)及び開始剤(D)をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂分散液。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂分散液を含む、ワニス。
  7. 脂組成物の製造方法であって、請求項6に記載のワニスから溶媒を除去することを含む、方法
  8. 脂組成物複合体の製造方法であって、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂分散液を含むワニスを基材に塗布し、次いで該ワニスが塗布された基材から溶媒を除去することを含む、方法。
  9. 層板の製造方法であって、請求項7に記載の方法で樹脂組成物を得ること、又は請求項8に記載の方法で樹脂組成物複合体を得ること、を含む、方法。
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